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2006年9月 2日 (土)

棘下筋と小円筋のこり

 四十肩、五十肩と呼ばれる症状で痛みが出やすいのが、棘下筋と小円筋です。

 棘下筋と小円筋は、肩甲骨の上4分の1を横切り、鎖骨と関節する肩甲棘の下に位置し、上腕骨大結節に停止する肩の外旋筋です。

 外旋とは、肘を90°に曲げて弓の弦を引き絞るような肩の動作です。ピッチャーの投球動作で、肘が一番後ろに引かれ、力の入った状態も肩の外旋です。

 棘下筋と小円筋の上腕骨大結節への停止は、三角筋の下で腕側面の中心よりやや後ろ側につきます。

 猫背になってデスクワークや家事などをし続けると、棘下筋と小円筋は働きのないまま停止部付近が折れ曲がり、不動性拘縮を起こします。老廃物が蓄積し凝り固まって、髪をいじったり、帯を結んだり、トイレでお尻を拭くのが困難になるのが、四十肩、五十肩です。

 また、野球の投手が力投をして、使い過ぎで痛むこともあります。

 施術のポイントは、停止部近く、特に三角筋の下にある部位の硬結をゆるめることです。通常圧法の指圧や軽擦の後に、母指の強擦や押圧した皮膚の位置はずらさずに皮下組織を渦巻き状母指柔捏して、老廃物を分解、排出するようにします。

 上肢を肩の高さに外転し肘を90°屈曲内反し、手掌を前方に向けた状態から下に降ろしていき、肩関節を内旋するストレッチは必須です。

 押圧もストレッチも痛みが出ない範囲ですることが大切です。通常の施術ではどうしても痛みが出ることは避けられないと思います。しかし、それで何も考えずタッチの刺激量を調整しないようでは筋肉の緊張を増強させて、施術前より悪い状態を作ることになります。

 少し動かしても痛い場合のタッチの工夫があるかないかが、手技療法者の実力のバロメーターになります。

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