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2006年11月30日 (木)

りんごの精油

 ツムラが「りんご」のバスクリンを発売しました。しばらく前からホホバ油がバスクリンには含まれていて、血行促進作用のある漢方薬の当帰や、様々な温泉成分などとともに、りんごのポリフェノールとフルーツ酸の効果がプラスされていれば素晴らしく体に効きそうです。

 しかし、りんごの記述は成分に書かれておらず、香料と記載されているだけでした。

 りんごの香りのバスクリンでも十分に新しいのですが、りんごそのものの成分を抽出してバスクリンに入れることはできないのでしょうか?

 調べたかぎりでは「りんごの精油」は製品化されていないようです。柑橘類と比べて果皮からの精油の生産性は劣るでしょうし、果肉の利用にも差し支えるのかもしれません。

 りんごの香料は市販されているのですが、やはり本物と比べるとかなり残念な香りです。

 アヲハタが「アップルシナモンジャム」を発売し、バスクリンのりんごもあって、じわじわと“りんごの時代”が来ているように思います。

 小諸のりんご風呂、りんご狩りの青空をバックに実る赤いりんご、紅玉好きな私は“一日一個のりんごは医者を遠ざける”という外国の諺まで好きです。

 “りんご”“精油”で検索すると、青りんごの香りとしてカモマイル・ローマンが出てきます。すりおろしりんごとヨーグルトのパックやりんご酢入りの化粧水など、りんごにはいろいろな使い方があるようです。カモマイル・ローマンは好きな香りのひとつですが、りんご精油の出現に期待しています。

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2006年11月29日 (水)

バイクで転倒した女性の指圧

 バイクでの転倒から4日目という女性に指圧をしました。たまたま上り坂でスピードが出ていなかったことと、路側が柔らかい草地だったために大事には至らなかったようです。

 夕暮れ時に、対向車のライトに目が眩んで道路から逸れてしまったということですが、その瞬間は『これでおしまいか』と思ったそうです。

 右足の甲と左膝に軽い打撲がありますが、触れても痛みは引いていて問題はなさそうです。心配なのは右腰だということですが、肩から腕にかけての緊張が気になります。

 転倒する時に、ハンドルから手が離れず上肢がつっぱた状態になったのだそうです。ただし、仕事で重い物を持つそうなので、転倒の影響なのかどうかはわかりません。

 全身の指圧をしていき、下腿のむくみと肩から上腕の硬さをほぐしていきます。そして最終的に浮き上がってきたのが右第四腰椎から第5腰椎間の痛みです。

 全身の指圧の後、右半身を上にした右横臥位で腰椎4番の斜め下を押し上げ、腰椎5番の斜め上を押し上げるように指圧します。これはヘルニアの場合にも用いられますが、脊柱の右への側弯の矯正と痛みの緩和が目的です。

 仰臥位で下肢伸展挙上90°まで痛みは出ません。右股関節の回旋運動でみられた痛みもなくなりました。

 仕事の帰りの事故なので、労災の申請も考えていたようですが(鈴木指圧院では手続きはできません)、これで痛みがとれたようなら、それはしなくていいのではないかとお話ししました。

 ちなみに対向車は全く気づかずに通り過ぎて行ったそうですが、通りかかったバイクの男性に助けを求めると、バイクを道路に引き上げた後、名前も告げずに走り去ったということです。

 また一本ドラマを見させていただきました。

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2006年11月28日 (火)

“筋”と“情”

 テレビのテロップに“筋”と“情”と文字が出たので、体調を整える話かと思ったら、元自民党議員復党問題でした。“筋”はスジと読むようです。

 せっかくなのでこの問題とボディ&ソウル(マッスル&マインド)について考えてみました。

 “情では組織に戻してあげたいが、それならばスジを通せ”、これだけ聞くとかなり恐い業界の話のようです。

 筋肉が頑なに秩序を乱して、組織の乱れが体の恒常性に悪影響を与えている時、それがやり過ぎであっても、その時は気がついていないことがあります。

 後で反省し、本業を休み、組織の掟に従って、やがて体の歯車の一部として復活します。

 自分の心は、たとえやり過ぎた筋肉でも、同じ人生を歩んできた仲間として、決して見捨てたりはしません。むしろ気持ちは、やり過ぎているその時、筋肉を応援していたのです。そして疲れたらただ労わる気持ちしかありません。

 心身一如、それが東洋医学的なボディ&ソウルの考え方です。自民党の復党問題と一緒にするには、無理がありました。

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2006年11月27日 (月)

脊柱起立筋の緩め方

 加齢により背中の曲がり始めた女性に指圧をしました。4ヶ月ぶりの指圧で、明らかに背骨が円背の形に固まり始めています。下部胸椎傍線の脊柱起立筋の硬さは、垂直圧で沈むことを拒んでいます。

 このような場合、指圧にこだわってしまうと、緩むまで硬い部位に体重をのせて押圧してしまいます。若い柔軟な骨格と筋肉ならばこの方法で緩んできますが、加齢による骨の変化が伴う場合、まず効果がないと思ったほうがいいと思います。

 このようなケースでは、骨格の矯正ができなければ筋肉の硬結は伴うものであると割り切って、相対的に脊柱起立筋全体を緩める方法をとります。

 ひとつは両母指を脊柱と平行に使って、最長筋の内縁を骨から引き剥がすように細かくロッキング(揺らす)していきます。棘筋を緩めると考えてもいいでしょう。

 もうひとつは両母指を左右の最長筋に置き、四指を揃えて背部の皮膚をとらえ、上下にロッキングしていきます。後頭骨の際から仙骨まで脊柱起立筋全体に施術します(頚部はロッキングでないほうが良いと思います)。

 このような手技を加えると指圧とマッサージの両方の良さがミックスされて、ピンポイントで深部に到達する刺激と、浅い部位を広範囲に緩める効果が発揮されます。

 施術後「あぁー、すっきりした!」と、こちら以上の満足感を聞くことができました。この時点で背骨はまだ曲がっているのです。ただし、脊柱起立筋の最も硬かった部位は圧していくらか指が沈みます。

 つまり、長い時間をかけて固まった姿勢だと感じたら、相対的な緩め方をするほうが良いのです。おそらく硬い筋肉を圧し続ければ、無用な時間がかかり、指が疲れるだけで、クライアントの体を痛めることはあっても、このような術後感を聞くことはできなかったでしょう。

 こんな時によく『北風と太陽』の寓話を思い出します。

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2006年11月26日 (日)

施術中クライアントが突然震えだす

 全身の指圧が前胸部に移り、あとは腹部を残すだけになった時、クライアントが突然痙攣を始めました。

 両上肢が小刻みに震え、足先までカタカタと動いています。眠っているようでもあり、肩から腕を手掌で軽く押さえながら様子をうかがいました。

 これが続くようなら非常に危険な感じがすると思いましたが、その時は冷静に見守ることができました。

 数十秒の震えのように思いましたが、実際はもっと短かったかもしれません。呼吸はあり、震えが止まったので腹部の施術をして、最後に声をかけて腰のストレッチをします。

 少し意識がボーッとしているようですが、起き上がる動作はしっかりとしていました。

 「急に寒くなって体が震えだした」のだそうです。手の指圧をした時に、左手全体と右手の薬指と小指に冷感がありました。

 生活習慣病を抱えている高齢者の方には、動脈硬化と末梢の冷えがあると思っていたほうがいいと思います。特にこの季節、血行が悪くなっているので、施術によって血流が改善し老廃物が流れていく過程で血管が詰まるというようなことがあるのかもしれません。

 このケースでは尺骨神経と上肢へ向かう腋窩動脈以下を詰まらせる“何か”が起こったと思われます。

 とにかく慌てないことです。私は、たくさんのお年寄りの体に触れさせていただいた経験が、今回の判断に役に立ったと思っています。そして指圧やマッサージが血流にとても大きな影響を与えるということを軽くみてはいけません。

 冬の血圧の大きな変化は高齢者にダメージを与えています。もっと深刻な事態を起こさないために、全身性の血行促進はとても意義があり、大切なことです。

 

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2006年11月25日 (土)

武蔵村山 かたくりの湯

 時間を忘れてというか、相対的な時間の中にいるのはいつものことで、指圧やマッサージをしている時間は、速く過ぎていき、かなり濃厚な時間でもある。

 その上迷いながら休みの日にぬるい湯を探し、それに浸かりながらもっと凄い指圧やマッサージの方法はないものかと考え、自分の体で試してみるのは習慣であり、セルフメンテナンスにもなっている。

 武蔵村山、かたくりの湯は、メタほう酸が規定量を超えているため温泉とされる規定泉という種類に属している。ほう酸は眼科で目の消毒に使われるように、メタほう酸の温泉といえば眼病に効くイメージだが、かたくりの湯は含有量がごく薄いため、その効能はスキンケア程度と思っていいだろう。

 37.9℃のぬる湯で全身の指圧をしたところ、翌朝まで足先がポカポカに温まっていたので、薄い山の清水のようなお湯ではあるが、温泉としての効能はしっかりとあるのかもしれない。

 露天と内湯が3種類とサウナ、そして温水プールを併設している。横田基地と多摩湖に挟まれた丘陵にあり、駐車場では近所でとれた農作物を売っている。のどかな雰囲気である。ダイヤモンドシティ・ミューができたため、これからは混むかもしれない。

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2006年11月24日 (金)

仕事の姿勢による腰痛

 耐震建築は左官屋さんの仕事に影響し、中腰の姿勢の連続で腰痛になった方が指圧を受けにいらっしゃいました。

 かなり年季の入った猫背と股関節の外旋は、長年にわたる仕事でできた姿勢であることがわかります。頚は左から右にやや回旋し、胸椎後弯の増強は加齢による変化でもあります。

 立位の前屈・後屈・腰の回旋で痛みはありませんが、左右の側屈はやや引っ張られる感じがあるということです。

 仰臥の下肢伸展挙上や曲げた両膝を腋に抱え込むストレッチでも痛みはありません。姿勢性、疲労性の腰痛とみて全身指圧をします。

 ユーカリ・ラディアータの香りは違和感があるのか、鼻をクンクンしていらしたのですが、仰臥の指圧に移ると眠り始めます。

 右股関節の可動域が狭いのは、常に右足に体重をかけているからのようです。コテを持つ右手の関節は変形し、職人としての時間を刻み込んでいます。

 全身の施術が終わり、通常ならかなり良い仕上がりのはずです。しかし、反応がはっきりと伝わってきません。

 胸椎の後弯増強を少しは矯正できているのですが、自然に座ると猫背で股関節は外旋しています。無理な矯正は体に負担をかけると考えているので、胸を張る姿勢を意識するようにお話をして施術を終了しました。

 「若い頃歩いていて、飲酒運転の車に90kmで正面からぶつけられたことがある」というお話しがありました(よくぞ御無事で!)。影響はあるかもしれません。

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2006年11月23日 (木)

耳かき専門店を覗いてみたのですが

 営業開始から間もない耳かき専門店を覗いてみたのですが、来客中にスタッフが電話で指示を求めている雰囲気がアリアリで、施術を受けてみる気にはなれませんでした。

 受付にはこのお店の出店予定が掲げられていて、急速なチェーン展開を計画しているようですが、人材の育成には時間がかかるだろうと感じました。

 施術のメニューで、耳かきと耳ツボまでは表記として問題はないのですが、その後の“マッサージ”は『あはき法に触れる可能性があります(マッサージの資格を持っている人が施術をするとは思えませんので)。

 施術をショッピングモールの通路から見える状態で受けるというのも、落ち着かない気がします。内装と言い、照明といい、もう少し演出がほしいと思いました。

 私は是非耳かきをしてもらいたいというわけではないのですが、耳かき好きな人は多いので、ビジネスとしてはアリだと思います。しかし、あの応対の様子からは技術の習熟具合も想像でき、どんなに安全な器具を使っていたとしても耳に傷をつけられたというクレームがないか心配です。

 耳を圧して「これはダイエットに効くツボだ」とか、『天柱』とか『完骨』とか言いながらウンチク付きで圧された場合、納得いかなければキレてしまう可能性があるので、まだなかなか入る勇気は起きません。

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2006年11月22日 (水)

“パセリ、セージ、ローズマリー&タイム”

 サイモン&ガーファンクルのデュオでおなじみの『スカボロフェア』で、“パセリ、セージ、ローズマリー&タイム”と繰り返し歌われるのが前から気になっていたのですが、これは「厄除けの呪文であるという記述を見つけて納得しました。(サイモン&ガーファンクルの昔のLPにも全曲集のギター譜つき歌本にも、この手の解説はなかったように記憶しています。)

 ハーブの効能は昔から薬としても使われ、ソーセージのような保存食にも調味料や防腐剤としての役割を果たしてきました。ハーブの恩恵によって、獣肉の臭みを消して食を豊かなものにすることができたのです。

 病魔や腐敗を防ぐハーブの名前を連ねることが、そのまま魔除けの呪文になったということは考えられることです。

 しばらく前からその痛み止めとしての効能を重視して、タイムでもリナロールのほうなら使いこなせるかと思って置いてはあるのですが、根底に流れる血の違いか、なかなか自分の使いこなせる香りにはなってきません。(蓋を開けるたびに『ソーセージ屋じゃないんだから』と思います。)

 香りの忌避作用も強いのでしょう。“パセリ、セージ、ローズマリー&タイム”が祈り言葉である狩猟民族と、“くわばら、くわばら”で雷除けをしてきた農耕(養蚕)民族との違いは、とても大きいと思います。

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2006年11月21日 (火)

反対側に痛みが移ること

 腰痛などで痛みが出ないようにかばっていると、無理な姿勢を続けることになり、患部の反対側に痛めることがあります。

 十分なコミュニケーションをとらないと、ギックリ腰のような急性腰痛では痛む部位が判然としないため、クライアントはいつまでたっても治らないというような気持ちを抱いてしまうことになります。

 実際に触れていくと、右の腰痛は緩和されていて、左に新たな腰痛を生じているというようなことがよくあるのです。

 人間は対角線にバランスをとっていくということを施術を通して感じます。左頚部→右肩上部→左腰部→右下肢というように体を緊張させているケースはよくみられます。

 腰痛をかばうために上部胸椎を腰の変わりに働かせて、極度の猫背になって二度目の指圧にいらっしゃった方がいました。この方は右の腰痛は緩和されていたのですが、左第4~5腰椎間のヘルニアが疑われる症状が出ていました。痛みの連続で、いつまでも希望の光が見えない不安な気持ちを抱えていたようです。

 上部背筋を指圧でほぐし、猫背を矯正して全身の筋肉を緩めたところ、動作に支障はなくなったのですが、左下肢の伸展挙上70°以上では腰に痛みが出ました。

 若い頃に椎間板ヘルニアの診断を受けたことがあるということでしたので元々悪いのは左腰のようです。

 手技療法は説明と同意が施術とともに行われていくという要素を持っていると考えています。“前回の施術の効果はあったのだ”と納得していただくことも施術に含まれると思っています。

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2006年11月20日 (月)

マラソン選手に猫背がいないこと

 昨日の東京国際女子マラソンを見ていて、マラソン選手に猫背がいないことについて考えました。

 長い距離を速く走ることと、体の疲労は比例します。できるだけ体力のロスを防ぐためには、競技に合ったフォームで走る必要があります。

 大腿の連続的な挙上運動を支えるためには大腰筋を使い続けなければならず、それを可能にするためには腹筋と背筋で補助し続けたほうが動作が容易になります。また、協力筋と拮抗筋を効率良く使うためには、良姿勢である必要があります。

 胸を張るということが心肺機能を向上させ、長距離走の酸素供給には欠かせない条件であるということもあるでしょう。

 ランナーの個性はストライド走法かピッチ走法かということと、腕の振り、呼吸法、そしてメンタル面の対処法に違いがあるように思いました。

 マラソンランナーほどハードに体力を使うことは日常ではまずありませんが、人生がマラソンに例えられることはよくあることです。長い時間歩み続けるためにも、胸を張り姿勢を正すことが必要であると思いました。

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2006年11月19日 (日)

オイルマッサージだからできること

 オイルマッサージだからできることに“多面的に浸透して指圧では取り残してしまう蓄積した老廃物を排出する”ということがあります。

 指圧の垂直圧の深部への影響と鎮痛作用は大変優れたものであるので、ほとんどの症状の緩和は可能です。“むくみ”という訴えだけなら指圧とオイルマッサージの効果に差はないと思います。

 オイルマッサージが特に優れていると思うのは、スポーツ障害などの蓄積疲労による運動障害に対してです。

 滑剤であるため接触の痛みを軽減できるいうのは施術の際の大きな武器になります。

 指圧の垂直圧ではどれだけ多くのポイントをとっても、奥のほうで詰まった老廃物の排出には限界を感じることがあります。しかしオイルマッサージをしてみると、例えば同じ“手三里”のツボをとっても、滑らせることでタッチが柔らかくなりますし、ゴリゴリとした堆積物が流れていくのがわかります。

 もちろんオイルを使わずに老廃物を上手に排出できる施術者はたくさんおられると思いますし、滑剤にタルクを使ったり他の方法をとる方もいらっしゃるでしょう。

 私は指圧もオイルマッサージも毎回工夫するしかないので、施術の後にこう思います。“指圧があってよかった”、そして“オイルがあってよかった。”

 ベースオイルの種類が選べ、さらに体の不調に効果のある精油を加えられるのです。空手家が竹刀を持った気持ちです。本当にオイルには助けられています。

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2006年11月18日 (土)

CD 『 european spa 』

 “Solitudes”の自然音と組み合わせたヒーリング・ミュージックの中でも、『 european spa 』は施術のタイミングをはかりやすい一枚です。

 “ゆったりとしたリズムで、耳をひきつけるようなメロディがない”ほうが施術の流れを妨げないというセラピストには、まさにピッタリな演出ができます。

 “Solitudes”のシリーズは自然の効果音が前に出過ぎているというCDもあり、マッサージのBGMには使いにくいと感じる作品もあります。

 これからの季節は清涼感の強い夏向きのBGMは使いにくいので、『 european spa 』ならお勧めできます。同じシリーズに『 polynesian spa 』 と 『 asian spa 』もあります。

 www.solitudes.comでサンプルを聞くことができますが、CDショップで今プッシュされている作品ばかりではないようです。お店でお気に入りのCDと偶然にめぐり合う瞬間というのも楽しいものです。

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2006年11月17日 (金)

頭痛の施術例

 30代女性。食料品店でレジなどの仕事をしている。頭痛持ちで、市販の頭痛薬では効かない。近くの診療所で受診したが、脳ドックでの検査を勧められただけで、まだ検査はしていない。家族歴から、私も検査の必要性をお話しした上で施術をすることにした。

 鼻炎があり、外耳がジュクジュクすると言う。風邪をひいているようでもある。熱は平熱である。横臥で指圧を始めると後頭骨の際『完骨』『風池』『天柱』に強い痛みがある。右の脊柱起立筋が広範囲に緊張している。むくみはあまりない。

 伏臥で後頭骨に痛みがある。肩上部の僧帽筋の緊張は少ない。背筋は左右ともに硬い。左の中臀筋の持続的圧迫は骨盤内臓に響くと言う。坐骨神経に沿って下肢の押圧で痛みがある。

 仰臥で右の『足三里』を圧すと頭にまで響くと言う。そしておなかが動きだす。足趾や足背部の押圧で強い痛みがある。上肢の『手三里』を圧すと左右ともに頭に響くと言う。

 頭部ではこめかみの圧迫で痛みがある。前胸部の大胸筋も緊張している。腹部では全体に内臓が下垂している。レジの前かがみ姿勢が体に大きく影響して頭痛が起こり、腹筋が使えなかったため内臓が下がってしまったようである。

 股関節・骨盤・下肢のストレッチは可動域が狭く、擦れる骨の音がする。

 ペパーミントを精製水で1%に希釈し、頭皮マッサージを行う。体全体の緊張から今まで眠る様子はなかったが、髪を櫛削るように頭皮を触っていくとウトウトとし始める。後頭骨の際に痛みはなくなり、前胸部から上肢にかけての緊張もとれている。

 最後にもう一度股関節・骨盤・下肢のストレッチをすると可動範囲が広がり、動きも滑らかになっていた。

 頭痛はとれたと言うが、少し頭がボーッとしているようである。今から眠りたいところだろう。体の状態からは筋緊張性の頭痛としてよいと思うが、数日前に吐き気もあったということで、いたずらに指圧・マッサージに頼って検査を遅らせるのはよくないとお話して施術を終えた。

 

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2006年11月16日 (木)

ミステリー小説のように施術をする

 今日初めてお会いする方に施術をするとします。姿勢を診て、お話しを聴いて、ある程度訴えの原因を予想します。

 できれば訴えから遠いところから施術をして、悪くないところはより良くして犯人からはずしてしまいます。

 全身性に施術をしていくうちに、主訴のある部分には痛みがあります。しかし、その部分を容疑者としてチェックはしておきますが、他の良い部位と同様に扱って泳がせておきます。

 全身に触れていくと意外な部分に容疑者が潜んでいることがあります。例えば腰痛で頚と後頭部の境の『天柱』に痛みがある場合、脊柱や脊柱起立筋に関連した関係性が疑われます。

 また、腰痛であっても中臀筋の上殿神経を押圧すると、より患部を捉えた感覚をクライアントが持つような場合があります。そしてこの部位にポイントを絞り少し位置をずらしながら押圧していくと痛みが画期的に軽減することがあります。

 伏線を敷いて、伏線を敷いて、最後に残ったものが真犯人であるというのが現在の私の施術法です。“気づきの施術”という面からもクライアントには理解しやすいと思うのですが、急所を見つけて攻めていくという施術法とは全く逆の立場をとっています。

 プロフェッショナルとして、また経済活動としてはどうかと思いますが、誰でも比較的安全に施術ができる方法であるとは思っています。

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2006年11月15日 (水)

ギックリ腰の施術例

 60代男性。2日前に4時間のガーデニング後、腰痛が起こり這って動くしかできなくなる。昨日は一日寝ていた。

 立位で腰の前屈がほとんどできず、後屈・側屈・回旋で痛みはない。腰椎が右に突出するカーブをし、右から左への回旋がある。

 横臥位になる時に這って姿勢を作るようで、いわゆるギックリ腰と思われる。腰椎下部の脊柱起立筋の押圧で痛みがある。特に右第9胸椎から第5腰椎傍線の起立筋は硬く緊張し、腰椎の側弯に沿って硬直している。

 伏臥の前に仰臥位の指圧をする。右股関節の外旋ストレッチで痛みを生じる。左肩から左上腕にかけて緊張がある。腹筋も緊張していて、特に右季肋部の肝臓に硬さがある。毎日の飲酒習慣もあり、腰痛だけの影響ではないかもしれない。

 伏臥位に移ってこの姿勢で痛みが出ることはない。脊柱起立筋から下肢まで、軽い圧で全体の筋肉を伸ばしていく。右腰部は特に軽い押圧にとどめる。膝関節を最大屈曲する左大腿四頭筋のストレッチで痛みを訴える。第4腰椎の神経根症状も考えられる。下肢伸展挙上の腸腰筋のストレッチで痛みはない。

 最後に仰臥位で息を吐いてもらいながら膝を曲げ胸に近づけていく。この段階では腰に痛みが出る。膝屈曲・股関節90度屈曲で膝に両手掌をあて、微振動を加えていく。

 股関節の内旋・外旋、骨盤を閉めるストレッチ、O脚の矯正をした後、再び膝を胸に近づけ骨盤前傾の矯正をする。ここで痛みが出なかったので施術の終了とする。

 起き上がる時の痛みは軽減し、脊柱の側弯も矯正されたが、立位前屈制限は残った。上部腰椎に挫傷があると思われる。急性腰痛では傷の修復により痛みが軽減していくので、誘導的に回復を促す施術をした。

 来た時の上体の固まった足を引きずる歩き方から、走って車に向かっていったところを見ると、かなりよくなっていると思う。

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2006年11月14日 (火)

高血圧の指圧

 “健診で高血圧と言われ指圧で何とかならないか”という方がいらっしゃいました。

 電話をいただいて、アロマライトで降圧作用のあるラベンダーの香りを漂わせています。NEW  WORLD MUSIC社の『アロマテラピー』という音楽もかけておきました。

 まずデジタルの血圧計で計ると血圧が160-100、脈拍は81です。健診のときも収縮期血圧が160ということなので、普段からこれくらいの血圧であると思われます。

 座位で触れていくと、頚・肩・背中の緊張がわかります。横臥位の指圧で、血圧のセンサー“頚動脈小体”のある前頚部から緩めていきます。やはり、頚から肩甲間部までの緊張が強く左側がより硬くなっています。

 下半身はほとんど問題なしと診て気持ちのいい軽い刺激をしていきます。伏臥から仰臥に移ると寝息が聞こえ、おなかに動きもありました。全体的に軽いリズミカルな刺激を心がけました。

 施術後、デジタルの血圧計で計ると何度もエラーになってしまします。腕のむくみがとれてベルトが効かなくなってしまったようです。腕の細い高齢者にはよくそういうことがあります。

 水銀の血圧計で計りなおすと150-90で、脈拍は73でした。眠ったこと、おなかに動きがあったこと、筋肉の緊張が緩んだこと、脈拍が下がったことなどを総合すると、この施術は効果があったと思います。

 しかし、正常と言えるほどには血圧は下がりませんでした。後で聞いたのですが、3年前に高脂血症を指摘されていたのに治療はしていないそうなのです。動脈硬化は進んでいると考えられます。

 また最近目がウルウルして頭痛もあるということです。眼圧が高い緑内障のようなことも考えられると思います。これは健診の結果を持って病院に受診するしかないだろうと思い、そのようにお話しました。

 今回は血圧がもっと下がるだろうと予想していたのですが、思ったほどは下がりませんでした。手技療法に頼っていただいた気持ちに答えられずに残念ですが、持病の治療を病院にまかせるきっかけにはなったと思います。

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2006年11月13日 (月)

花を秘する

 「きれいな手ですね」、ふくよかな温かい朱をおびた掌を見て申し上げたところ、その方はスッと掌を裏返し指を丸めました。

 美しい所作だと思いました。その時確かに時間は止まり、ひとつの教えをいただきました。

 奥ゆかしさや恥を知る知性は身に沁みついて体現されるものです。

 教養を咀嚼し自分の文化を持つ人はいくつになっても美しいのです。

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2006年11月12日 (日)

野球肩

 今なかなか完治しないのが、野球をしている方の野球肩です。指圧をすれば肩は動かしやすくなるのです。前日に指圧をするとキャッチボールをしている間に肩が温まり快調になるそうです。しかし、試合後に肩が上がらなくなる。

 痛いところまで動かさなければいいのですが、咄嗟に打球に跳びついてしまったり、逆シングルで打球を捕るときに肩に無理が生じます。

 左右ともに上腕二頭筋腱長頭炎があると思われ、肩関節の外転・外旋障害があります。

 野球をやらずにリハビリにつとめればもっと良くなると思います。しかしやりたい野球をできるようにするということも、クオリティ・オブ・ライフという観点からは必要なことなのかなと思います。もちろん危険な状態ならとっくに野球をやめるように忠告しています。

 試合後のストレッチ・アイシング・マッサージがあればもう少し良くなると思うのです。ペットボトルを使った上腕三頭筋のエクササイズは上腕二頭筋のストレッチになるので、教えてはおきましたが…。

 使い過ぎによる炎症は休養とメンテナンスが必要です。肩を激しく使いながら炎症を緩和するというのは、理論的には難しいことです。

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2006年11月11日 (土)

逆子の指圧

 「逆子をなおせないか」という電話をいただきました。先日、石原都知事が会見で「東洋医学は凄いね。逆子がなおせるんだから。」と言っていたのをテレビで見たことも記憶に新しいところです。

 “逆子の灸”が有名であることをお話した上で、指圧で応用してみましょうということになりました。

 若い妊婦さんは妊娠後期に入っています。“逆子の灸”は、第5趾爪根部外角去ること1分の『至陰』にすえます。膀胱経最後のツボで、ここから腎経に連なります。

 膀胱経は内眼角の『晴明』に始まり、頭部から脊柱傍線を経て下肢後側を下り『至陰』に至ります。『至陰』の知覚神経は外側足背皮神経で第1・第2仙骨神経の支配なので、ここを刺激すると骨盤内臓に影響を与えることができると考えられます。

 パソコンの資料などで説明をしてから、横臥でクッションを抱いてもらい、前頚部から指圧を始めます。腰と骨盤周囲が張っていることと、下肢にむくみがあることの他は大変良好な健康状態であることがうかがえます。

 足の冷えはないのですが、第5趾のちょうど『至陰』の末節骨が左右とも屈曲しています。横臥で向きを変えてから膝裏にクッションを入れて仰臥の指圧にうつります

 お母さんは眠ってしまったので、ここからは“おなかの命”との対話になります。指圧・マッサージでは妊娠中に影響を与えやすいというツボの施術は慎重になります。灸では安産のツボとして『三陰交』をあげていますが、指圧・マッサージでは妊娠中『三陰交』施術を避けるようにという見解もあります。

 軽い圧で『至陰』に微振動を加え、膀胱経の任意の2点を引き伸ばすようにして、神経を介して“おなかの命”に尋ねます。『たまには背伸びもしたいよね』

 下肢・上肢・顔面・頭部・前胸部の指圧を終え、おなかに軽い手掌圧をしていきます。手を擦り合わせ温めておいて、軽く触れるか触れないかくらいの気持ちでおなかを時計周りに巡ります。

 すでに下肢の指圧でおなかに動きがありました。上腹部にドキドキと拍動を感じます。嫌がってはいないようです。この手を覚えていてくれるかな。

 指圧が終わりお母さんが眼を覚ましました。お母さんにもおなかが動いてあかちゃんが上に上がった感じがあるそうです。母子手帳のエコーの写真を見せていただきました。元気な子が生まれることでしょう。

 灸の代わりにドライヤーをあてる方法もあることなどをお話ししました。もちろんお灸の先生を訪ねるのもいいとお話ししました。逆子体操も教わったそうで、きっと産みやすい姿勢に戻ってくれると思います。

 指圧の結果はどうだったのでしょうか?直後のエコーが見てみたいものです。逆子の灸は何回か施術をし、自分でも毎日灸をすえるように指導されるようです。いつでもお待ちしています。

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2006年11月10日 (金)

風邪のツボ“風門”“風池”

 立冬を過ぎて今週は風邪気味の方が目立つようになりました。マスクをしていたり、鼻がグズグズしている方が指圧にいらっしゃいました。のど風邪で明日の指圧はお休みしますと電話をかけてきてくださった方もいました。「先生にうつすと悪いから」と、泣ける話です。気を使っていただいてすみません。

 東洋医学では風邪は第2胸椎~第3胸椎棘突起間外1.5寸の“風門”から侵入し、項窩と乳様突起間で後頭骨際にある“風池”に溜まるとされています。特に“風門”の付近は冷えを感知する温度センサーがあるので、ここに冷たい風が入ると風邪をひきやすくなります。

 こんなことからもマフラーやタートルネックの保温が風邪対策になることがわかります。ゾクゾクッとして風邪をひきそうだなと思ったときは指圧やマッサージも有効です。また葛根湯の飲み頃はこの時です。ただし虚症には向きません。

 発熱時の指圧・マッサージは、ウィルスを全身に拡散させてしまうことになり禁忌とされています。のどの痛みや炎症があって熱っぽい時は、指圧やマッサージに無理をして来る必要はありません。

 熱がひいて回復期のむくみやだるさで調子が出ない時は指圧やマッサージが適応になります。高熱で臥床期間が長くなると筋肉痛や腰痛が起きることもあります。病後のだるさには通常の手技の他に、最後にリズミカルな叩打法を加えると、体がシャキッとします。

 風邪をひきそうかなという時と風邪の後で体が思うようにならないという時、指圧・マッサージが薬よりも効くことがあります。

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2006年11月 9日 (木)

青梅 『梅菓匠にしむら』の梅大福

 “鄙にも稀な”と言うと失礼にあたるかもしれませんが、絶品の梅大福があります。

 触れたらすぐ崩れそうな餅の薄さ、柔らかさ、こしあんの上品な美味しさ、シロップ漬けされた青梅の熟した酸味、三位一体というよりはそれぞれの要素が美味しい梅大福です。

 食感と触感、味覚と触覚を口福で満たしてくれます。デパートの展示販売でその美味しさに感動し、青梅まで店を訪ねたところ、そこはお世辞にも綺麗とは言えない、駐車場もないような小さな店でした。

 決して愛想がいいとは言えないおじさんが梅大福を包んでくれます。後でインターネットで調べたところ確かにあのおじさんが作っているようです。手作りにこだわり、“気”を入れているということです。職人としての修行を積んでいないというのも驚きです。

 実は以前に瑞穂町の国道16号沿いにある“THE・MALLみずほ16”内の店で買って食べたことがあるのを思い出しました。その時の印象が鮮明でなかったのは、たぶん作りたてかどうかがその美味しさを分け、手作りのため少し完成度に差ができることもあるのでしょう。そして前よりも美味しくなっているのだと思います。

 青梅駅前の通りを八王子方面に向かった411号沿いにお店はあります。自動車メーカーで商品管理の仕事をしていたそうで、創作和菓子の発想がただものではない感じがします。最近はマスコミにもよく取り上げられているようです。

 類は友を呼ぶ方式で惹きつけられるのでしょうが、凄いと思う人に会ってみると極普通であることが多いのはとても不思議です。

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2006年11月 8日 (水)

喫煙と閉塞性動脈硬化症

 下肢痛が主訴で間歇性破行(少し歩くと足をひきずるようになる)がある方に指圧をしました。

 脊柱管狭窄症の場合が多いのですが、この方には閉塞性動脈硬化症の診断があります。これは喫煙が主な原因となる病気で、下肢痛や間歇性破行の症状がでます。

 体からはタバコの臭いがします。タバコはやめたと言う方でも、指の指圧で喫煙がわかります。臭いが沁みこんでいるのです。

 閉塞性動脈硬化症は手技療法の相対的禁忌症にあたると思います。施術をしても効果がないか、悪くする場合があるということです。しかし、この方の場合は他に重度の生活習慣病も抱えており、病院の治療だけではコントロールできないということで指圧に救いを求めてきたのです。指圧をしないで見捨てるわけにはいきません。

 全身の施術をすると、下肢痛は消失し、肩も楽になったと喜んでくださいました。この方の希望もあって一週間毎に指圧をすることにしました(普通うちに来る方は、「一生これで健康なら二度と来ないで伝説にして」というようなことを聞かされます)。

 『指圧は芸術である』とともに『タバコを吸わないこと』というのが、浪越の指圧で感性を鷲摑みにされたことです(浪越には指圧の道場があり、道場訓が掲げてあります)。手技療法者の手がタバコ臭くては、リラックスなどできません。

 以前は筋肉が硬かったり冷えのあるお客様には禁煙を勧めたものです。しかし、数々の喫煙者に施術をしながら、命がけでタバコを吸っている方や、やめようとしてもやめられない方に、タバコをやめるように言うよりも、タバコに変わる指圧ができないかと考えています。

 ここで指圧を受けている時、言わなくても喫煙者にはわかってしまうと思います。私はタバコが嫌いです。

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2006年11月 7日 (火)

偏平足

 腰痛と下肢痛を訴える方が初めて指圧にいらっしゃいました。高脂血症、高血圧、肥満と問診からも血行の悪さは想像できます。

 整骨院でかなり痛い治療を受けていたようですが、回復の気配がなく、友人に紹介されて指圧を受けてみることにしたそうです。

 まず頚が右から左に回旋する癖があり、左鎖骨上の胸鎖乳突筋が硬くなっています。肩根点、肩井、肩甲間部、腰背部、中臀筋、下肢後側の坐骨神経に沿ってと、ほとんどの筋肉が治療ポイントです。

 肩関節、股関節、足関節と運動法ではギシギシと音がします。そして偏平足。初めてお目にかかる足のアーチの消失具合です。これは立っているだけで体重の負担が腰にくるのではないかと思われます。

 全身指圧が終わり、いくつかのストレッチを教えて、立位で前屈してもらい指先床間距離を見ます。腰背部と下肢後側の筋肉を伸ばしてきているので当然結果は良くなるという姑息な手段ではありますが、やはり指がほとんど床に着く位置まで前屈ができます。

 「こんなことは初めてです!」と驚いてもらっておいて、偏平足をどうするか考えます。痛みがないなら年齢からいってそのままでもいいのか…。“爪先立ち”を提案し、お帰りいただいたところで医学書などを開きます。

 『普通観血的な手術は行わない』、なんのこっちゃ。何冊かあたるうちに、足のアーチを作るため、青竹踏み、縄跳び、爪先立ちなどが良いという記述を見つけました。ひとまず爪先立ちで良さそうです。

 腰痛、下肢痛はなんとかなりそうです。高脂血症と高血圧の病院での治療と体重を減らすことは必要です。そして足のアーチをレインボー・ブリッジのようにできないか研究してみます。

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2006年11月 6日 (月)

第二の死

 どなたの言葉か思い出せないのですが、命の終わりが第一の死で、『写真を見て誰も名前を思い出さなくなった時が第二の死だ』というのを読んで、とても恐ろしくなりました。

 “永遠の死”の概念は聖書の中にもあって、『第二の死』で検索するとほとんどがヨハネの黙示録やキリスト教関連の内容になります。しかし、復活の道を閉ざされた永遠の死の恐怖は、宗教の違いを超えて人間の心の奥底に根付いているように思います。

 自分が自分らしく生きられないという苦しさもありますが、“自分で自分らしく生きないままに永遠に死に続ける”ということはもっと苦しいのではないでしょうか。

 望まない役割を演じ続ける人生もありますが、自分の本質とかけ離れた残像が写真として残り、遠い未来の誰かに「この人誰だろうね?」と言われて燃えるゴミの袋に入れられ完璧な第二の死を迎えると思うとゾッとします。

 望まない人生を苦しみ続けながら終えて望まないお墓に葬られるよりは、成りたい自分になるために努力して、心からの言葉や精一杯の仕事を残したほうがはるかに心安らぐ人生、そして死後だと思います。 

 逃げ出していい、休んでいい、迷いながら生き続けて自分の道を切り拓いていけば、きっと自分らしく生きられる場所を作り上げることができると思います。

 「私はこれからどうしたらいいでしょう?」と聞かれることがあります。それに答えることはとても難しく“ここがあなたにとっての平穏な場所であるようにしておきましょう”と心の中で思うばかりです。

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2006年11月 5日 (日)

落ち着かせる。

 朝の電話は、急を要する症状や昨日まで我慢してきた痛みを持つ方からのことがよくあります。

 「右膝が急に痛くなって…。9時から空いていますか?」お馴染みの方からの電話です。9時からは予約が入っていたので、その後に来てもらうことにして、症状を聞きます。膝が伸ばせるか、曲げられるか、圧して痛いか、今も激しく痛むか、どこかにぶつけなかったかなどを確認し、痛みの原因を考えます。

 どうやら緊急性はないように判断し、そのように伝えます。

 「先生が朝は歩いていると思って、8時20分になるのを待って電話したんです。大丈夫と言われて安心しました。」やって来るなりそう言って、痛そうにでもなく椅子に座りました。

 8時20分という決め方が面白いと思いました。確かに時々ウォーキングが長くなる日もあるのです。膝を確認すると、可動範囲や骨、靭帯を診ても異常はなさそうです。

 そのまま座位で頚と肩を圧すとかなり硬くなっています。娘が入院して挨拶に重い菓子折りを持って道に迷いながら病院に行ったことや、昨日はお寺に用事があってずっと座っていたなどを聞き出します。

 横臥から指圧に移ると上半身が硬く、下半身がむくんでいます。重たい物を持ったことや長時間の座位姿勢などで血行が悪くなり、膝周囲の筋肉がつったような状態になったのだと思いました。

 「あれは陣痛以来の痛さだよ」と指圧を受けながら独り言のようにつぶやきます。伏臥から仰臥に移ると、おなかがグーッと動き始めます。

 「先生、これ波の音?」BGMをそうだよと言うと「孫たちと行った御宿の海を急に思い出した」と嬉しそうに言いました。普段はズーッと耳鳴りがしていると言っている方なのですが…。

 断ってもいつもより多くお金を置いて行ったその方は、無事に退院した娘が運転する車で帰っていかれました。

 落ち着かせること、そしてがっかりさせないこと、それができればきっと良い方向に向かっていけると思っています。

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2006年11月 4日 (土)

呼吸を補い深める、そして潮時。

 呼吸は潮の満ち引き、息は“生き”です。セラピストの手は心臓を補う手技をし、呼吸に寄り添っていくものだと思っています。

 だから呼吸を診ます。特に仰臥に移った時は腹部が呼吸で上下することを時々チェックします。いびきが寝息に変わり、腹部の上下動がとても深くなったら、それは施術の潮時、引き際がやってきたのだと思います。

 深く安らかな呼吸は、体の調整ができた証しです。もう他人の手が、命の深遠を弄ぶなというサインのような気がします。

 手を離し、遠くから寝息を聞き、そこにある尊いものに心が共鳴しているのを感じます。

 こういう気持ちが持てるようになるとは思いませんでした。ひとりひとりの方に教えられてきたのです。人間の体には治そうとする力がある。そして感性の優れた方たちに助けられて、私の施術は成り立っています。

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2006年11月 3日 (金)

今朝考えたリラックス・ポーズ

 仰向けに寝て片膝を軽く曲げて外側へ倒し、足の外側を着地させ内くるぶしを上に向けます。反対側の膝は軽く曲げて立て、足底で上を向いた内くるぶしの下部を圧すようにします。

 この時、両手掌は下腹部にのせて腹式呼吸をします。非常にリラックスでき、「足が固まって動かなくなる」という暗示をされたら、本当にそうなりそうな感じです。

 このポーズは、腎経のツボと後脛骨動脈及び脛骨神経から坐骨神経を刺激すると考えられます。

 もしかしたらヨガかタイ式マッサージですでにあるポーズかもしれませんが、これを偶然やってみたところ、頭の中に“電球の絵”が浮かびました。

 起き抜けに何をしておるのだという話ではありますが…。

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2006年11月 2日 (木)

冷えのメカニズム

 人間の体は心臓のポンプ作用によって血液が送り出されるため、まず心臓が血液全体の10%を確保し、脳に20%、その他の内臓に40%の血液が必要になります。

 この割合からいくと、残りの血液がおよそ左右の上肢に5%づつ、左右の下肢に10%づつ送られることになり、心臓から遠い手先、足先は優先順位からいっても冷えやすくなります。

 特に下肢へ行く動脈は、第4腰椎下縁で腹部大動脈が2本総腸骨動脈に別れ、さらに骨盤内臓を栄養する内腸骨動脈と分かれて下肢への外腸骨動脈となるので、だんだんと血液の量が減っていくことになります。

 また鼡径部、膝関節、足関節と血管が狭くなりやすいポイントを血液が通過しなければならないため、足は冷えやすくなります。

 この血液の流れを考えると、冷えを解消するポイントはまず下腹部にあり、次に鼡径部にあると考えられます。下腹部では腹式呼吸を補助するような軽い持続的手掌圧をし、鼡径部でも同様にします。そして下肢末端まで血管に沿った母指圧をしていけば、血行を促進し冷えを改善することができます。

 加えて、股関節の伸展・屈曲・回旋運動、下肢伸展挙上、下肢伸展で足の背屈・底屈などの運動をすると、筋肉のポンプ作用で冷えを改善することができます。

 体側に置いた椅子の背もたれなどに手を添え爪先立ちをして5秒静止し、ゆっくりとしたかかとの上げ下げをすると、冷えの改善とともに、外反母趾の矯正になります。

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2006年11月 1日 (水)

心に納得の波紋を広げられるか

 一日の中で何の収穫もなかったという人も多いとは思いますが、幸いにも人間の体全身に触れていると、必ず何か得るものがあります。

 今まで括弧の中にくくっておいた疑問の絡み合った糸が解けるような時、気づきの感動が湧き上がります。心の池に納得の波紋が広がります。

 人間の体に触れて何かを良い方向に促すような手技と理論と心の、どれもが足りて、初めて納得できる結果が得られます。

 今日誰かの心に私の一言が残ってくれれば大成功だと思います。その本当の納得が得られるのはずっと先のことかもしれません。私もひとつの手技と理論と心の一致は突然やってくることがほとんどです。

 今日は『症状別アロマトリートメント&ストレッチ講座』の第二回、【足の冷え・むくみ・膝痛】です。見事に血の流れる様が変わっていくことを実感していただけたら、私の心にも納得の波紋が広がります。

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