« ダンボールネズミ | トップページ | 腰痛の原因は様々であっても施術は本質的に変えなくてよい。 »

2006年12月 5日 (火)

第5腰椎の前方へのすべりを疑う症例

 40台女性、一週間前のバス旅行後発症の急性腰痛で、立位で後屈時の痛みがあります。起き上がる時やトイレの動作で痛みを伴います。

 このケースでは下部腰椎、特に第5腰椎の前方すべりを疑いました。

 頚が肩よりも前にあり、右肩の固定が不安定で脱臼をしたことがあるそうです。

 仰臥位で膝を曲げると痛みが出ます。椎間板ヘルニアや一般的な急性腰痛では膝を曲げて腰椎の前弯を矯正したほうが楽なはずです。下肢伸展挙上テストでも痛みはありません。椎間板ヘルニアの可能性は除外してよいと思います。

 腹部を手掌圧していくと、下腹部に強い抵抗があります。下部腰椎が前にすべるのを必死に食い止めているような感じです。

 右脊柱起立筋が第7胸椎から第1腰椎の位置で外側にカーブを描く形で突出しています。この部位の肉離れがあるかもしれません。

 右中殿筋上殿神経圧迫(浪越圧点)で右下腿前側に痛みが走ります。第4腰椎までの上部腰椎の影響もあります。

 全身の指圧を終え、いくつかのストレッチをしたところ、最後に残ったのは立位で後屈する時の軽い痛みと腰を左右に回旋する時の仙腸関節上部の痛みです。

 バス旅行の長い着座姿勢が第5腰椎と仙腸関節のズレを生じさせ、脊髄神経の中心を圧迫し、その影響で脊柱が広範囲に固まってしまったというのがこの腰痛の正体のようです。

 腰に手をあてて仙腸関節の圧痛点を母指で圧しながら、腰の回旋運動をしばらく続けていくことで痛みはとれてくるでしょう。全体的に筋力も衰えているので、プールでもウォーキングでも、もう始めたほうがいいでしょうと申し上げて施術を終えました。

|

« ダンボールネズミ | トップページ | 腰痛の原因は様々であっても施術は本質的に変えなくてよい。 »

心と体」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 第5腰椎の前方へのすべりを疑う症例:

« ダンボールネズミ | トップページ | 腰痛の原因は様々であっても施術は本質的に変えなくてよい。 »