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2007年2月28日 (水)

看護士のこり

 看護士の女性。主訴は右仙骨外側と右下肢後側の痛み。軽い椎間板ヘルニアが腰の“真ん中あたり”にあると言われている。足に冷えを自覚すると言うが、触ってみるとほとんど冷えはない。

 右肩上部僧帽筋の頚の付け根部分“肩根点”に硬結がある。それより斜め背側に2cm程下がった肩甲挙筋にも硬結がある。右上肢は軽度内転内旋し、猫背姿勢の作業が通常化していると考えられる。

 右上肢外転90°で肘を90°屈曲し肩関節の内旋運動をすると、クリック音がする。

 肩こりがひどくなると締め付けられるような頭痛がしてくることがあり、時々右手先がしびれると言う。頚を左へ少し回旋した姿勢が日常的になっている。

 両側の大腿四頭筋の起始である下前腸骨棘下部に硬結がある。これは患者さんを抱きかかえる時に椎間板ヘルニアをかばうため、膝を曲げた中腰の姿勢から大腿四頭筋の力で膝を伸展させているからだと考えられる。

 その時に猫背姿勢で右上肢を内転内旋させて患者さんの背中に入れ、頭を下げ頚を左回旋して、反対側から腰に入れた左上肢とともに起こしているようだ。

 普通なら腰にかかる体重を大腿四頭筋に分散しているのだ。右肩を下げた姿勢から抱えて持ち上げることになる。

 全身指圧をし、下肢後側の座骨神経痛様の痛みは緩和することができたが、右肩2点の硬結は満足できるゆるみ方ではなかった。ただし、猫背を解消した良姿勢で肩上部を圧しても痛みはなかった。

 こうしたことから、肩関節を後ろに動かす、上方挙上、後方挙上のストレッチや外旋のストレッチが肩こりの解消に有効と考えられる。タオルストレッチやぶら下がり運動、水泳などをすすめ施術を終えた。右肩にはオイルマッサージもしておくとよかったかもしれない。

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2007年2月27日 (火)

老イルマッサージ

 「若い頃のように体は動かなくなるねぇ。これがホントの“老イルマッサージ”…」

 ソフトボールの試合を控えた方に肩の周囲のアロマオイルマッサージをしていたところ、その一瞬、面白発言に対応できず、やや遅れて意味が理解できました。

 “老イルマッサージ”、なるほどなと思い、コール&レスポンス、当意即妙を本分とする私は少し悔しい気がします。

 “アンチエイジング”とはまた違った凄味のある言葉です。加齢的退行的変化に対してマッサージは効果があります。マッサージは蓄積した老廃物を排除し、新陳代謝を促し、関節可動域を拡げます。“老いる体”にマッサージは必要なのです。

 ベテランと言われるようになると、パフォーマンスの質を保って現役を続けることは、誰でも難しくなります。円楽さんが引退を決意されたのも、自分を納得させるレベルの落語ができなくなったという事だと思います。

 体と相談しながら、第一線のステージから今の自分に見合った舞台に移るという選択は素晴らしいと思います。落語を語るには差し障りとなる口調の不自由さを芸談に変え、文章に変えて伝えていただきたいと思います。

 体は消耗し変わっていくものです。それでも円楽さんが病を抱えながらも毅然と生きている姿は崇高な感じさえあります。

 私は円楽さんが『目黒のさんま』を語るサウンドで、さんまの味がはっきりとわかるようになり、落語が大好きになったので、円楽さんの引退の理由には納得できます。もし必要なら私がいつでもお体をほぐしに…、いやいやきっと立派にリハビリをされている事と思います。

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2007年2月26日 (月)

剥離骨折による大腿のむくみ

 剥離骨折をした方が指圧にいらっしゃいました。右臀部の痛みでしばらく歩けなかったそうです。

 押さえているのが腸骨のお尻のエクボにあたる部分ですから、腸骨の骨が剥がれたのだと思うセラピストも多いと思います。指圧師を含めマッサージ師は骨折の後遺症の施術はできますが、骨折の治療をしてはいけないことに法律で定められていますので、骨折に対する知識は曖昧になりがちです。

 しかし剥離骨折は、筋肉や腱の付着部の骨が剥がれたと思うほうが妥当なので、大殿筋の停止部である大腿骨殿筋粗面(大腿骨上部後側)の骨の一部が筋肉とともに剥がれたのだと考えられます。

 大腿骨剥離骨折の影響が右大腿、特に大腿後側にむくみとして現れています。

 右下半身に体重をかけたくないため左の腰、左上肢の外側で尺側に緊張がみられます。左肩甲骨の棘下筋の硬さもあり、左上肢を外転、外旋させて右下半身へのを負担を減らそうとした姿勢を作っていたと考えられます。

 右臀部への影響を考えて横臥位の施術はやめて、仰臥位で下肢から施術をします。体重をかけた左下肢のこりをほぐし、右下肢はむくみをとるようにします。右大腿は軽い施術にとどめます。

 通常、伏臥位では足枕を入れるのですが大腿を後方挙上する大殿筋への影響を考えて足枕はしないことにします。全身の施術をしましたが、右臀部には軽いタッチのみにして、骨盤や股関節のストレッチは痛みが出ない範囲で慎重に行いました。

 激痛の後の施術ということでは急性腰痛の2、3日後の感覚に似ています。痛みが出そうなことはしたくならないということです。右下腿から足、左腰背部、左上肢といったところに注目して施術をしました。体のバランスを取り戻して、帰りにはかなり楽になったそうです。しかし、完治までには時間がかかりそうです。

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2007年2月25日 (日)

肺炎後の指圧

 クリスマスに風邪をひいて、その1ヶ月後に肺炎になり、まだ体調がすぐれないという60代の女性が指圧にいらっしゃいました。最も気になるのは胃の不快感だそうです。

 抗生物質により腸内細菌叢の善玉菌まで死んでしまったということが、何となくだるい感じが続いている原因の一つだと思います。定年で仕事を辞めた旦那さんがストレスになっているというお話も以前から聞いています。

 脊柱起立筋では肩甲間部の肺兪、心兪と肋骨下部の胃兪に注目して施術をします。レントゲンで左肺に炎症があることがわかったそうですが、右腰背部のほうが緊張しています。

 左横臥位から指圧し、右横臥位、肩甲間部の指圧で咳込んだので心配になります。上半身が硬く、下半身がむくんだ血液循環の悪い状態です。

 しかしその後、咳が出ることはなく筋肉は徐々にゆるみ、グーッと音がしておなかに動きが出てきます。手足も温かく、むしろ微熱があるような感じです。

 全身の施術を終えると肩から腰まで思った以上にゆるんでいます。最初の問診ではもう一度病院で検査をしようかと思っているというお話しでした。しかし施術後のゆるみ方からするとそれほど緊急を要する状態にあるとは思えません。気管支炎でも、もう少し施術後には病的な感覚が残ります。

 年末に風邪のまま旅行に行ったことや、肺炎の診断の前に心臓の病気を疑われてしまったなど、それがなければもっと早く良くなっていたかもしれないということが重なっています。

 いろいろなストレスが体の回復を遅らせていたようですが、全身のバランスを調整する指圧の後は、かなり健康な状態に近づいたのではないかと思います。あと一歩のところで踏み出せない時、“背中を押す”ことで病気から健康へのバトン“タッチ”ができるケースがあります。

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2007年2月24日 (土)

腰痛の回復期の運動

 椎間板ヘルニアなどで激しい腰痛になると、急性期の安静を守っても、しばらくは起きたり立ったり、寝返りをうったりすることに痛みを伴います。

 どのくらいに回復したら動いてもいいのかという判断は難しいものです。“痛みの出ない範囲なら動いたほうがよいと考えていいと思うのですが、日常生活動作を元通りに行うと、大概は痛みが出るものです。

 昨晩椎間板ヘルニアになった親戚から電話で尋ねられたのですが、実際に関節可動域を慎重にチェックしてみないと、どのような運動なら効果的なリハビリになるか具体的なアドバイスはできません。

 ゆっくりと1センチずつ細かく刻んで動かしてみて、痛みがでなければその運動はリハビリとして有効です。普段通りにとか、痛いけど我慢してという動かし方は損傷を拡げてしまうこともあります。

 幸い自転車に乗っても痛くないそうなので、大腿四頭筋を鍛えるのも腰痛の軽減には有効です。

 テレビや本でモデルさんがやる腰痛体操は、腰に痛みがなければ“あのようにできる”という動きです。腰痛がある場合は痛みが出ない狭い範囲で動かすことになります。

 こんなことでは回復が遅れるのではないかと思ってしまいがちですが、1センチ関節可動域が拡がれば神経にぶつかることがなくなる場合がほとんどなのです。

 そういう意味では軽い手掌圧や軽擦をおなかや臀部、下肢などにするだけでも筋肉の緊張を緩めることができます。不安が筋肉を緊張させてしまうこともあると思いますが、毎日少しずつ痛みが減ってくるとしたら、有効なリハビリができていると考えていいと思います。

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2007年2月23日 (金)

料理人のこり

 調理の仕事で大量の食材を切り分けるために長時間包丁を使うと、肘を曲げて手首を尺屈→橈屈し続けることになり、『合谷』『手三里』『曲池』といった大腸経のツボが硬くなります。

 右効きの場合、右の前腕橈側が疲労することになりますが、肩上部を比べると左のほうが硬い場合が多くなります。これは包丁の上下動が右肩には伸縮の刺激でストレッチ効果を与え、左肩は一定のポジションを維持するために不動性拘縮を起こすからだと考えられます。

 また包丁を使う場合利き腕側に体重がかかるため、右利きでは右背部から足先まで筋肉が緊張して短縮します。

 昨日指圧をした方は保育園の給食の調理をしていて、大鍋を持ち上げたり、好き嫌いを失くす教育的配慮もあって食材を細かく切らなければならないなど、背部と右前腕と左側頚部と左肩に強い緊張がみられました。

 料理の仕事だけでなく、右利きでは左肩上部のほうが硬いことが多いように思います。物を握って使う利き腕の側と、添えるだけの腕の側とのこりの違いをみていくと、どのような腕の使い方をしてきたか、どのような体重のかけ方か、その時の頚の向きはどうかなど、様々な体の使い方がわかります。

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2007年2月22日 (木)

腸もみデトクッス

 腸もみデトックス”という施術メニューを掲げる所があるようですが、実際の手技は基本的な腹部マッサージの域を超えたものではないようです。

テレビの番組でタレントが“腸もみデトックス”の施術を受けてゲップをしていましたが、腹部の基本指圧でもそういう事が起こります。

先日肩がこっておなかから下が冷えるという方が指圧にいらっしゃいました。高血圧と甲状腺機能低下症があり、最近老人性膣炎にもなったそうです。また脳梗塞の病歴もあるのですが麻痺はありません。

頚から上はのぼせ、足先の冷えはなく、下腹部に強い冷えがあります。左前頚部から側頚部には動脈硬化を疑わざるを得ない硬さがあります。

全身指圧の最後、腹部の指圧では腹部9点の手掌圧の後、さらにへその下の冷えを手掌圧で温めていきます。腹部20点の指圧、小腸部6点の指圧と続いてゲップがいくつも飛び出します。そしてガスも飛び出しました。

指圧自体、内臓の調整という目的を含むので“腸が動く”ということは施術の効果があったと考えられます。持病をいくつも抱えて運動もままならなくなると血液の循環や消化吸収のサイクルが滞って冷えが生じます。

この方の場合は運動不足による水の停滞の冷えです。老人性膣炎も冷えによる血流の悪さに原因があると考えられます。

指圧では“腸もみデトックス”を中心に掲げて施術を構成するということは考えにくいことです。何故ならば内臓の反射である筋肉のこりをやわらげてから、最終的に内臓を調整するという手順を始めから踏んでいるのが指圧だからです。

“腸もみデトックス”の指圧と掲げてしまうと、リンパマッサージでさえ『マッサージってフツウはリンパ行性(求心性)だよなぁ…』と思ってしまう私には、キャッチーな感じが恥ずかしく思えます。

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2007年2月21日 (水)

蛇足-『おふくろさん』のこと-

 『おふくろさん』の歌詞の歌い出しに歌詞を付け足して作者の怒りを買うのは当然だと思います。

 アーティストがオリジナル曲のアレンジを変えて歌う時は大体がっかりします。あのギターのフレーズが好きだったのにとか、ドライヴ感が好きだったのにロックがオーケストラにアレンジされているような時は『この曲に飽きてしまったんだな』と思います。

 “お涙頂戴”的な説明を歌の前に付け足されては作詞家のプライドが傷つけられてしまいます。きっとイメージもずれていたのでしょう。改悪されたから怒っているのです。

 『おふくろさん』の問題について、私がこんな事を思うことこそ蛇足なのですが、指圧やマッサージでも独善的にやり過ぎるとろくな事はないと、こんな事からも思い知らされるのです。

 クライアントが自分で考える余地を残す、もの足りないくらい、何事もそういうことです。

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2007年2月20日 (火)

記憶の扉

 施術を受けに来てくださる方にとっては大きな事であるのに、毎日施術をしている私にとってはそれが普通になってしまっている事も多く、期待の大きさは常々感じていて、その都度身の引き締まる思いがします。

 お孫さんの受験で10日ほど息子さんのお宅の留守番に行っていた方が指圧にいらっしゃいました。お嫁さんに気を使って家の掃除や下のお孫さんの世話など、勝手の違う家の中で忙しく働いてきたのでしょう。

 手はいつもより荒れていました。左の膝に痛みがあり、右の人差し指がしびれて、何か大変な病気になったのではないかと慌てて電話をかけてきたのです。

 朝一番には予約があったので、その後に施術をすることになりました。息子さんのお宅は3階建てだそうで、頑張って慣れない階段の上がり下りや掃除をしたこと、習慣になっている犬の散歩がなかったこと、枕の高さが合わなかったことなどが普段にない体の使い方をさせていました。

 右に側屈して腕神経叢の出口を圧迫する頚椎を矯正し、猫背を矯正し、左の大腿四頭筋を伸ばせば主訴は取り除けます。

 比較的簡単な気持ちで施術をしていたのですが、急に彼女は30年以上前の再婚の話を始めました。「眠りたいのか」「お話がしたいのか」これは施術中に自然と感じ取れるものです。

 とてもリラックスしたのでしょう。今はもう存在しない「コジマボウル」というボーリング場で、幼い我が子が初めて再婚相手の男性を“お父さん”と呼んだという話を続けます。記憶の扉の中に深く眠っていた「コジマボウル」を口にしたのは御自分でも無意識だったのではないでしょうか。「そこで再婚することを決めた」のだそうです。

 息子さんの家で疲れて、ここでリラックスするというのもおかしな話ですが、走馬灯のように回想したお話は、体の心地よさが心の奥まで浸透して浮かび上がらせた心象風景です。

 施術後、指のしびれはなくなり、引きずって歩いてきたという左の膝も痛みはなくなっていました。

 時々もう今日は十分お役に立ったので早めに終わりにしたいと思っているような時に、とても大きな心配を抱えてやって来る方がいます。私にとっては日常の施術であっても、とても頼りにしてリラックスしてくださる方がたくさんいるということには、大きな事として受けとめなければいけません。

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2007年2月19日 (月)

肝の病証

  肝臓と目の関係は現代医学でも診察に取り入れられています。黄疸が球結膜(白目の部分)にあれば肝・胆の病気が考えられます。

 目の他に、東洋医学で肝と結び付けられているものに、「怒り」や「脂臭い」ということがあります。

 ストレスでイライラがつのると、血圧が上がり血管が収縮して血行が悪くなり目が充血します。「怒り」は目を疲れさせます。

 また、脂肪を溜めすぎた体はコレステロールが血中に溢れ、足の臭いや体臭が“幼児が汗をかいた時の靴の臭い”になります(これは私だけの臭いの表現かもしれません)。

 「怒り」で体に力が入った状態を続けると、背中が中央で曲がり脊柱起立筋の「肝兪」のあたりが硬くなります。また背中が円くなり力がこもると、大腿内側の肝の経絡や右の肩上部僧帽筋のこりが強くなります。

 これは「怒り」を右上腹部の肝臓に集めるような姿勢です。このような部位の硬さがある場合に、血液検査のコレステロールや肝機能の数値を聞いてみると正常値をオーバーしていることが多いようです。逆に問診でこれらの数値が高いことがわかれば、右肩上部、背部中央、大腿内側に注目して施術をしてみると筋肉が緊張しているといったことが度々あります。

 目の症状と鎮静作用を考えると、肝の病証の施術にはラベンダーの香りを取り入れると効果があると思います。

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2007年2月18日 (日)

閉塞性動脈硬化症の指圧後

 先週いつもとは違った形で指圧をした下肢の閉塞性動脈硬化症の方のその後が気になっていたのですが、一週間調子も良く、足の動きも楽になったということです。

 この方には左足に壊疽を起こしたほどの糖尿病があります。膝上の左大腿外側と右大腿内側が痛みます。秋から施術を始めて、血糖値の安定と冷えがなくなるという効果を得てきました。

 膝上の施術は、相対的に緩和できれば良いという軽い押圧にとどめてきたのですが、先週は求めに応じて筋肉が緩むまで治療的な手技を加えてみたのです。

 治療的な手技といっても脆い血管を含む筋肉ですから、弱圧の持続で手応えがあります。その筋肉が傷んでいなければ気持ちいい程度の圧なのですが、顔を左右に振るほど痛がったのです。

 毛細血管が破れることが一番心配だったのですが、内出血もなく、揉み返しもありませんでした。

 体が良くなってくると、もっと良くなりたいと思うのもわかります。ただ指圧やマッサージによって体を劇的に変えることができるのは、骨や筋肉などに変性がない場合です。

 この方の場合は、膝上の左大腿外側を持続的に圧迫すると鼡径部から震えが起こります。第3腰神経支配の部位ですので神経の過緊張が逆行性に上部に伝達されていると考えられます。

 下肢の閉塞性動脈硬化症だけでなく、壊疽を起こしたこともあって糖尿病性末梢神経障害も伴っていると考えて施術するしかありません。

 施術後、先週よりまた楽になったと喜んでくださっているのですが、今回は先週ほど膝上の施術をしていないのです。いかにも治療的手技をしているようにして、実はフェイクのタッチをしていました。

 クライアントの満足度とセラピストの施術感覚は一致しないこともあります。見えないサービスのつもりなのですが、しっかりと圧しているように見せかけて力を抜いているというタッチは、実は適量刺激で治療的な手技になったのかもしれません。

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2007年2月17日 (土)

指湯

 那須塩原温泉に“指湯”があるそうです。テレビで見たのですが、肩こり・冷え性・美肌に効くと書いた看板に、確かにそういうこともあるだろうなと思いました。

 足湯に対して手湯ではなく“指湯”としたところに、ピンポイントでツボを刺激しそうな感じがしてネーミングの上手さを感じます。足湯のように靴を脱がなくていい手軽さがあり、冷えた手を温めることによって末梢からの刺激が肩こりを緩和するでしょうし、温泉成分のコーティングが美肌にもすることでしょう。

 水仕事が多い人のなかには、手の荒れや冷えに慣れてしまって、クリームを塗ることや手袋で温めることをしないという方もいます。施術を進めていくうちに冷え性なら手袋をすればいいのにとか、花粉症ならマスクをすればもっと楽なのになどと思うことが度々あります。

 体のちょっとしたケアで症状が軽くなるということは確かにあります。手の冷え、特に末梢の指先が冷えている人は指を温めるだけで血液の循環が大きく変わってきます。

 昨日指圧した方がまさに“指湯”の適応です。指先の冷えが肩こりを重くして、大腸経のこりも増強し花粉症の症状を悪化させていました。“指湯”のブームは来るかもしれません。

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2007年2月16日 (金)

思い悩んで眠れない人の指圧

 君は自分のことをノイローゼだと言う。思い悩んで眠れないと話す。でも体は今日が今までで一番充実している。若くて健康な筋肉だ。お尻だって引き締まっている。

 ただ夜中に走るのは止めなさい。布団の中で夜中に考え込むのも止めなさい。寝ながら頭を使うと、のぼせて眠れなくなるし、内臓の血流が悪くなるから胃が痛むんだ。朝早く起きて、陽射しの中を歩きながら頭がパンクするまで考えればいい。一日中歩いて考えていたっていいんだ。

 君が思うほど、周りの人は君のことを悪く思っていないと思う。自分の評価が不当に低いと感じることは誰にだってある。他人と自分は違っていていいんだ。君が大好きだったことや時間を忘れて熱中できることを思い出してごらん。何もないならこれから見つければいい。

 君が気にしてこだわっていることより、気になるのは荒れた唇やカサカサの肌だ。その暗い色のジャージの上下も、もう少し明るい色を着たら気分が変わるんじゃないかな。靴の色を変えるのも簡単な気分転換になるし…。

 …そんなことをあれこれ話しながら指圧をしたのです。アレルギー性鼻炎もあるのでラベンダーとユーカリでフェイスとヘッドのマッサージもしました。鼻の乾燥にはめん棒で鼻腔の入口にオイルを塗り、ついでにリップもオイリングしました。

 体が健康なのに思い悩んでバランスを崩しているという状態は、体にアプローチをしても速効性はないのかもしれません。若く、傷つきやすく、自分を表現することが苦手という人は、人間関係でつまづくとどん底まで落ち込んでしまうこともあるでしょう。

 このクライアントを送り迎えしたお母さんにその後指圧をしたら、お母さんのほうが疲れきっていて施術中に爆睡していました。施術中ウトウトとしながらもはっきりと効果がわからなかったお子さんは、帰りの車の中で泣いたそうです。少しは毒が出せましたか…。

 時間がかかっても君はもっと楽に生きられるようにきっとなれると思います。夜に眠くて仕方がないほど朝早く起きて、思い悩むことがあるならヘトヘトになるまで歩きながら考えることです。

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2007年2月15日 (木)

円背による肩の痛み

 79才女性。右肩が痛くてエプロンのひもが結べない。右肩外転90°で痛み。そこから内旋・外旋ともに痛みがある。コートをコート掛けにかけるのに肩が上げにくい。

 狭心症で駅の階段を上って意識を失いかけたことが何度かある。冠拡張薬、抗高脂血症薬、血圧降下薬を服用中。接骨院の施術があまりに痛く、我慢して治療を続けなければ駄目だと言われたが、自分で行くのを止めてしまったとのこと。

 まず背中の円さが目立つ。肩上部僧帽筋と肩甲間部は、軽く指をあてただけでも背中をすくめるように痛がる。脊柱の弯曲が脊髄神経後枝を挟んだ神経の痛みが出ている。

 棘下筋の痛がり方は、普通ではない。筋肉が断裂しているかもしれない。痛がっているのに強い刺激をしてはいけない。

 横臥、伏臥、仰臥と全身指圧をする。伏臥の頚の位置、腕の位置は同じ姿勢が続けられず、時々向きを変えていた。

 施術後、肩関節の上方挙上は左右ともに180°までできるようになった。肩周囲の神経痛様の痛みは背中が伸びたことによって出にくくなった(背中を円くして圧すと肩上部僧帽筋に神経痛様の痛みが出た)。

 右棘下筋は軽く押圧をすれば気持ちがいいということだが、右肩の外転・内旋・外旋の可動域はわずかに広がったにすぎない。テーブルに手をついて腰を90°に曲げて行うアイロン体操(コッドマン体操)では、立位よりも肩関節を広く動かすことができた。

 いくつかのストレッチを覚えていただいて、施術を終えた。帰る時はコート掛けからコートを簡単に取ることができた。毎日ストレッチをすることで、もっと楽になっていただきたい。

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2007年2月14日 (水)

道なりに-曲線に沿っていく-

 軽擦のタッチの質を分ける要素に、“皮膚の表面を進む時の起伏の自然なとらえ方”があります。

 車の運転でカーブを曲がってから車体の向きを戻す時にハンドルの復元性を利用するような感覚があれば、良い軽擦のタッチだと思います。

 ある時例えば頚のカーブに対して道なりに沿っていく手掌の動きが、“自らの力による働きかけを超えたところで起こる何か”を経験し、タッチはひとつ上の段階に進みます。

 たぶんこれはわかりにくいことで、全ての人がわかることではないかもしれません。時間内、体に触っていればいいという所から抜け出せないで終わってしまうことのほうが多いのかもしれません。

 頚を前屈させて軽擦する、側屈させて軽擦する、それぞれ曲線が変わりタッチの刺激が変わります。皮膚をリフトアップする方向、内側にしわを作るような方向、進み方によって違った気持ちの良さが発見できます。

 香り、音、光などを組み合わせれば様々な相乗効果の可能性も広がります。曲線に沿っていく、皮膚の表面を垂直にとらえて移動する、簡単なことのようでとてつもなく多くのバリエーションが考えられることです。

 迷ったとしても道なりにすすんでみるという力加減は、好奇心もくすぐり、程好く緊張し、そこそこ肩の力が抜けて、生きることそのものの極意にもなります。

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2007年2月13日 (火)

花粉症の指圧

 花粉症の鼻づまりには、鼻の両側を持続的に圧迫することで血管を収縮させると、鼻が通るようになります。鼻をつぶさずに副鼻腔に響くように垂直圧をかけることがコツです。

 涙や鼻水やくしゃみは、体が花粉に過剰に反応して排出しようとフル回転で作業する結果です。呼吸器や目を使い過ぎれば炎症が起こり充血するので、持続的な圧迫で血管を収縮させれば症状が緩和します。

 呼吸器の炎症は、肺や心臓のツボがある背部の筋肉を硬くします。また花粉症の方は、“顔目に効果のあるツボ”『合谷』を始めとする前腕外側で橈側の(握手をする時に上になる)大腸経のツボが硬くなっていることが多いようです。

 背部・前腕のコリをゆるめるともに下肢のむくみを解消する全身の指圧をすると、ほとんどの人は鼻が通って目のかゆみがなくなります。全身の血液循環を改善することが免疫反応を調整することにもなります。

 花粉を吸い込まない、花粉を体にまとわりつかせない努力は必要ですし、症状がひどいようなら医療機関を受診したほうがよいと思います。

 薬で眠くなったり、だるくなるのが困るという方は、定期的に指圧を受けてみてはいかがでしょうか。ユーカリ、ラベンダー、ペパーミント、ティートゥリーなど、精油を上手に施術に取り入れているところであれば、より効果が実感できると思います。

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2007年2月12日 (月)

動脈硬化と強圧しのリクエスト

 生活習慣病が重度であることがわかっている方が明らかに『そこを強く圧してほしい』と思っているのが伝わってきました。

 この方は大腿四頭筋に痛みがあります。右膝の上、外側広筋を圧すと頚を左右に振るくらい痛いのに、やや強く持続的に圧迫したほうがリクエストに合致するような感じがあります。

 この膝上の筋肉の手応えは平板で力なく重たい感覚があります。酸欠、循環不全、病んでいるといった感じです。それと同時に、ここに強い刺激を続けてはいけないという警告を感じます。

 「痛いですか?」と聞くと「奥まで効いている感じがします」との答えです。圧を弱くして持続、軽擦、周囲の軽い押圧などで強圧を誤魔化してしまいます。

 この方には病院で下肢の閉塞性動脈硬化症という診断があります。指圧・マッサージでは相対的禁忌症に分類されます。だからマッサージであってはいけない、それを超えたところで施術することが要求されます。

 クライアントは普通のマッサージ的な手技を要求し、私はそれをできるだけ避けようとしています。脆弱な血管は破れてしまうかもしれないのです。

 クライアントのリクエストにいつもより応えてみたこの施術後、「普段より膝が伸ばせる!」と立ったまま何度も軽快に膝を曲げ伸ばします。肩や頚もいつもよりゆるんでいました。

 クライアントは喜んで帰っていきました。しかし、私は次回まで心配です。内出血などないことを祈っています。

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2007年2月11日 (日)

甲状腺の穿刺吸引細胞診

 久しぶりに指圧にいらした女性の施術をしながら何となく甲状腺が気になりました。“痩せたことを気にしていたり”“心臓の鼓動がバクバクと急に速くなったことがある”など、甲状腺機能亢進症を疑わせるキーワードが会話の中にあったからでしょう。

実は健診で甲状腺の腫れを指摘されて、診察に行ってきたばかりだったのです。2週間後に穿刺をして甲状腺の細胞の検査をするそうです。不安でたまらなかったのでしょう。医師の説明が早口のうえ専門用語も理解できなかったようです。

 指圧の主訴である肩こりは楽になったようなのですが、施術後に病院から渡された検査についての注意書やMRIの画像など数枚をバックから取り出します。むしろこれが主訴なのだと思います。

 この甲状腺の検査は入院が必要で、穿刺には麻酔をしない旨が書かれています。“痛みを伴う場合もある”など、様々なマイナスの可能性も書かれています。病院も説明責任を果たさなければならず、なかなか大変です。

 初診の検査結果を記した内容から読み取れることは、甲状腺が少し大きく、良性か悪性か判別のできない腫れがあるということです。

 今指圧に来ている方で甲状腺機能亢進症から橋本病(甲状腺機能低下症)に移行した女性が何人かいますが、この穿刺が痛かったと聞いたことはありません。“のどに針を麻酔なしで刺すことからできれば逃れたい”あるいは“それを日本一痛くなくできる先生を探してもらえないか”というのがこの女性の本当の主訴なのです。

 残念ながら今のところそんなあてはなく、ちょっと詳しいことを調べてみようとは思いますが、そこの病院も大学病院ですし、検査の流れからは予約もしてあることですし、痛くないかもしれないし、あまり恐がらずに検査を受ければきっと大丈夫だと思いますと、トーンダウンしながらも励ましたつもりではいるのです。

* 調べてみたところ、この穿刺吸引細胞診という検査の痛みは、腕に注射をするのとほとんど変わらないという記述がありました。

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2007年2月10日 (土)

痛みとこりとむくみがある場合

 帝王切開をした下腹部に痛みがあり、頭痛と背部のこりがあり、全身がむくんでいる女性がいらっしゃいました。

 まず横臥位で頚から肩、背部から下肢まで触れていきます。この時点で気になったのは全身のむくみです。頚から足先まで軽く押圧します。左右の体位変換の時には下腹部に痛みが走ります。

 下腹部の負担になるかもしれないので伏臥位の施術はしないことにして、仰臥位でおなかに軽く触れていきます。下腹部中央の手術痕を中心に硬く緊張しています。左右に骨盤を揺らしたりすると痛みが出ます。上腹部には皮膚をとらえてから安定した垂直圧をすれば下腹部に響きません。

 手術痕の下腹部の痛みは手掌をのせるだけの持続圧にとどめ、下肢のむくみに対して指圧をしていきます。関節運動は可動範囲を小さくして、おなかへの負担をかけないようにします。

 上肢、頭部顔面と指圧し、足から下腿と手から肘にクラリセージを使ったオイルマッサージをします。この精油の選択には持病にぜんそくがあることも含まれています。皮膚の乾燥が目立ち、産後の肥立ちの悪さは病院でも指摘されています。

 前腕大腸経の指圧でおなかに動きがあります。特に右腕橈側は授乳のためにこっています。同じ橈側の内側にある肺経も、頭痛とぜんそくのためにしっかりと施術します。頚が左から右に回旋し前傾してこっているのは授乳の姿勢のためであることがわかります。

 最後にカモマイル・ローマンのローションで頭皮マッサージをしました。困ったことにむくみが解消されるとこりが浮かびあがってきました。頭頂部から後頭部そして肩上部から肩甲間部を軽く押圧しても痛みがあります。

 さらに困ったことに、赤ちゃんのお守りに限界がきたおばあさまから呼び出しの電話がありました。一時間施術をして、手順の上ではこれでよいのではないかと思います。もし同じような状態の方が来た場合、似たような手順の施術になると思います。あとは指圧・マッサージというものの効果は施術の終わりで判断すべきではないということに頼るしかありません。少し眠ることができたら、むくみの解消によって痛みも緩和されているはずなのですが…。

 

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2007年2月 9日 (金)

頑固な肩こりは下半身に注目する

 頑固な肩こりで悩んでいる方に、「ふくらはぎを圧した時のほうが肩よりも痛かった」と言われたことがあります。肩こりには様々な方法を試しても、下半身の血行の悪さに注目したことがなかったのです。

 肩上部僧帽筋だけのマッサージで終わってしまえば、その先で詰まっているところ、そのまた先で詰まっているところの血行は改善されず、すぐに肩の筋肉は酸欠になって硬くなってしまいます。

 肩こりばかりが気になって、圧したり叩いたりいろいろな治療院に通ったりというのはよくあることです。肩こりだから肩のマッサージだけをすればいいと思っている方がまだまだ多いと思います。

 施術者の側も全身のバランスを診る施術センスを磨かないと、施術の有効性という点で評価が下がってしまいます。

 “遥か遠くから遠大な計画で、大きな血流の改善によって肩の老廃物を流す”、頑固な肩こりほど全身性の施術が要求されます。

 結婚して引越しをされた方が実家に来た時に指圧にいらっしゃいました。近所の治療院では全身の施術をしてくれないそうです。意味がわかりません。

知識として覚えた科学的な理解度と技術が一致してこない施術者は残念ながらたくさんいると思います。しかしせめて全身の施術はできるようにしておいてほしいと思います。そして部分の施術の時も、体全体のバランスのズレを診て調整できるようになれば、もっと喜んでいただけるはずです。

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2007年2月 8日 (木)

サプリメントを止めてみる。

 毎日摂っていた『マルチビタミン&ミネラル』とほぼ毎日摂っていた『無臭ニンニク』のサプリメントを2週間ほど止めています。

 体の変化は特になく、どちらかと言えば体が軽い感じがします。体重や体脂肪率などにも大きな変化はありません。

 『納豆問題』に多少影響を受けたのかもしれません。納豆とヨーグルトは昔からそして今も毎日食べていますが、疑ってみたくなるようなものは見直すという風潮に乗せられてしまったような感じはあります。

 一日の指圧やマッサージを終えると心身共に疲れるので摂り始めたサプリメントなのですが、実は必要なかったのかもしれません。ビタミンB類を疲労回復のために摂ると良いだろう、いろいろなビタミンやミネラルを摂ればなお体に良いのではないか。施術の時に臭いがしないようにとニンニクを控えているので、無臭ニンニク錠を足せばビタミンB1の量が増えてもっと疲れがとれるのではないか。

 サプリメントを摂っていると効いているという感じはありました。しかしたぶん“おまじない”だったのでしょう。

 もしかしたら施術のテクニックや精神的な面が鍛えられて疲れにくくなったのかもしれません。ここのところ続けている玄米に押麦と五穀米をブレンドしたごはんの成分がサプリメントを上回っているのかもしれません。

 足りないと感じたら、またサプリメントを摂っても良いのです。『マルチビタミン&ミネラル』の2錠と『無臭ニンニク』の12錠を飲むことに縛られない毎日は、とても自由で軽やかです。

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2007年2月 7日 (水)

新しく開けたカモマイル・ローマン

 新しいカモマイル・ローマンの瓶を開けました。ブランデーか、もしかしたらウィスキーに近い香りが沸き立ちます。産地によって、収穫年によって、精油の香りは違います。

 古い使いきった瓶の香りは、頭痛の時に使いたくなるようなもっと軽いものでした。新しいカモマイル・ローマンの香りを嗅いでいるうちに眠くなってきました。

 カモマイル・ローマンは鎮静作用の強いエステルがほとんどなので、最初に揮発する香りに、眠りを誘う成分が多く含まれているのだと思います。

 精製水10mlに1滴のカモミール・ローマンで0.5%のローションを作ってみました。これだけでも市販の香水に負けないしっかりとした芳香があります。1%だと強過ぎるように感じます。

 ローズマリーやラベンダーとのブレンドも作ってみました。しかしこれらは新しいカモマイル・ローマンの複雑な香りを殺してしまいました。

 リンゴ酢を3%から5%まで混ぜてみてヘアトニックも作ってみました。これは精製水だけよりも滑らかな感触があります。

 カモマイル・ローマンは子供や敏感肌の方にも使え、頭痛・眼精疲労・不眠・胃腸病・生理不順などにも効果のある優れた精油です。髪につやを与えるのでシャンプーやリンスとしても使えます。

 今日の生活の木の講座は、カモマイル・ローマンのローションを使って頭痛のヘッドマッサージをします。頭が痛くて苦しい方には、オイルよりもローションのほうがベトつきがなくてそのまま寝てもらうには良いと思っています。

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2007年2月 6日 (火)

したくてする事もストレスになる

 気づかないストレス原因に、日常にはない幸せな出来事もあります。初孫が生まれた女性がとても疲れきって指圧にいらっしゃいました。

 里帰りした娘と孫の世話で仕事は倍増しているのに、そのことにはまるで苦労もないように、従業員がやめたことによる仕事の忙しさを話します。

 したくて仕方ない孫の世話はリフレッシュになりそうですが、体はひとつ、疲れは溜まります。

 長い間懸案だった仕事を成し遂げた後、寝込むようなことはよくあります。夢中で気づかない時には体を酷使している場合があります。

 ベテランのおばあさんになると、「孫が帰ったから」と言って指圧に来る方がいます。『孫は来てよし、帰ってよし』と言った方がいました。孫によって“おばあちゃん”にさせられ、たくさんの幸せな時間を過ごし、やがて気づくのです。 『これが毎日では大変だ…』

 そしてまたひとつ新たに暮らしのペース配分を考えるようになります。

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2007年2月 5日 (月)

予防的修繕

 今日の産経新聞に『橋の予防的修繕』の記事がありました。使えなくなってから工事をするよりも、使えるうちに修繕していくほうが経費が安くすむので、これからは予防的修繕をしていくのだそうです。

 人間の体も使えなくなっては終わりですから、予防的修繕が大切です。体の傷みは痛みを作り、心を弱くしていきます。今までできたことが自由にできなくなると閉塞感に支配された生活をするようになります。心の疲れはさらに体を疲れさせて、悪い循環の中に嵌って雪だるま式にストレスを抱えることになります。

 体の予防的修繕ができれば、次に起きるかもしれない痛みを未然に防ぐことができます。それで指圧やマッサージを定期的に受けることが良いのです。

 健康な体には全身性の気持ちがいい刺激であれば良いのです。健康な体をリラックスさせる、リフレッシュさせることができれば、それは体の予防的修繕になります。

 傷んだ体には多少は痛い刺激になってしまいます。しかしそれも体と心の修復にはなります。もし、とても健康な人が指圧やマッサージを受けてみて、『気持ちがいいけど何だかよくわからなかった』という感想を持ち、翌日に揉み返しもなく、いつも通りに、あるいは少しだけ快適に一日をスタートできたとしたら、そのセラピストは名人です。是非一生予防的修繕に通ってください。生活の質が変わります。

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2007年2月 4日 (日)

下痢の指圧

 急性胃腸炎の場合、指圧で治療しようとする人は少ないと思うのですが、昨日そういう方がいらっしゃったのです。

 電話で、以前下痢の時に背中を圧してもらったら楽になったということだったので、それならばということで来てもらったのですが、病院で点滴を受けたほど激しい下痢だったのだそうです。

 昨日は12回、今日もすでに6回トイレに通っているとのことです。『そうとわかっていれば断ったのに』と思ったのですが、来てしまった以上施術してみることにしました。

 大腿前側の粱丘(りょうきゅう)と血海(けっかい)を圧すと痛みがあります。粱丘は胃経の急性症状のツボで、血海は脾経のツボで下痢の時に反応点となることがあります。

 前腕の大腸経の曲池、手三里、合谷にも強い痛みがあります。特徴的なのは肩甲間部の硬さです。風邪のウイルスがおなかの症状を起こした時にありそうな体の硬さです。

 横臥位から軽く指圧をしていきます。背部の肝兪の硬さが気になります。むくみもあるので、腎兪、大腸兪を含め背中から腰の筋肉をゆるめていきます。 

 途中でトイレに行きたくならないか心配だったのですが、伏臥位から仰臥位と指圧していくと、おなかがグーッと正常に近い動きを始める音がします。

 ここへ来るまではおなかに痛みがあったということですが、施術後は痛みが軽くなっているとのことです。手を触るとまだ微熱があるようですが、おなかの指圧では異常を感じませんでした。

 下痢を6回している日に指圧に来ることを勧めはしませんが、断れない予定があるなど、どうしても早く症状は回復したいという場合は、軽いタッチで全身を調整してくれる信頼できる先生にお願いしてみるといいかもしれません。

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2007年2月 3日 (土)

施術中「あっ!」と言ってしまった。

 施術中、足関節の回旋運動をしている時に、大きなポキッという音がしました。予想外に大きな音だったので「あっ!」と言ったあと、言葉がなかなかでてきませんでした。

 関節が引き伸ばされる時にぶつかった音なので、よくある事ではありますが『ここで?』というのと、その音の大きさと、自分の出した声の調子にしばらく不思議な感覚に包まれていました。

 しかし、施術はいつも通り続いているのです。お客様が寝ているようでもあり、適切なフォローを探しながらも、触れずにおくという選択もありました。

 「本当はストレッチの時に音が出ないほうがいいんですよ」、しばらくしてから当たり前のことを言い訳のように口にしていました。

 これが病院で手術中なら医療事故ととられてしまうかもしれません。体をまかせてくれているクライアントを前に「あっ!」と言ってはいけません。何かまずいことが起きたのだと不安をつのらせてしまいます。

 その後お客様は本格的に寝てしまったので、このことを覚えていないかもしれません。このお客様は右下肢がO脚で、左下肢がX脚だったのです。よく施術するO脚のつもりで足関節の回旋運動をしたところ、思いがけず矯正方向にストレッチされて大きな音がしたということです。

 足関節の関節運動でも大きな音がすることがあるという心の準備ができていなかったのは仕方ないことなのですが、「あっ!」と言うのはいけません。

 

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2007年2月 2日 (金)

脳への血流

 脳への血液は、前頚部の総頚動脈と後頚部の椎骨動脈から送られます。頚が前傾していたり屈曲していたりすると、血管が圧迫されることになり血行が悪くなります。

 重力に抗して脳に血液を送ることは、心臓から下へ血液を送るより大変そうです。そして頚が曲がって血管が圧迫されていれば、心臓へ返る血液の流れも阻害されてしまいます。

 総頚動脈は内頚動脈と外頚動脈に分かれ、内頚動脈が眼動脈となり目に血液を送ります。パソコンなどで目を使い過ぎると、目が疲れて充血します。頭痛も姿勢の悪さや筋肉の緊張による血行不良により起こります。ズキズキと拍動を感じる痛みは血管が拡張しています。

 充血による疲れ目や拍動を感じる頭痛では冷やして血管を収縮させることで症状が緩和されます。指圧では持続的圧迫をすると新しく流れ込む血流が止められて、拡張した血管が収縮します。

 筋肉が緊張して動脈が収縮している場合は、温めたり、気持ちのいい指圧・マッサージをして血管を拡げます。頚をゆっくりと回したり、肩を上げ下げするストレッチも効果があります。

 頚の前と後ろにある大きな血管を正常に働かすためには良い姿勢をとることが肝心です。指圧中に少し眠ることができると、部分的な血管の拡張や収縮はほとんどリセットされて、不快な症状は緩和されています。

 

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2007年2月 1日 (木)

指の付け根は屈曲させながら圧しやすいということ

 足でも手でも、指の付け根を持って、しっかりと屈曲側にストレッチをさせながら圧しても気持ち良く安心感があります。

 しかし、指の付け根を持って伸展方向(背屈)にストレッチをさせながら圧すと、折られるような恐怖感を感じます。

 ちょっとしたことなのですが、伸展方向にストレッチを加えながら圧す時は、指の先端を持ったほうがしなやかな動きになります。

 こういった細かい配慮の積み重ねが、体の緊張をほぐしていくのだと思います。自分の体で試してみて気持ちがいい事をお客様にしなければいけません。

 ストレッチのできていない足指は、触れただけで痛いという方が結構いるものです。日本人が我慢強い事に甘えてはいけないと思います。

 各部位の最初のタッチは、『ここをこれから施術します』と示すだけのタッチでもいいのです。そして示した筋肉の起始と停止にしっかりと施術できれば緊張は緩和されていきます。いろいろな事を自分の体で試してみることです。

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