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2007年3月31日 (土)

要介護者の体が大きくなっている

 右腕が上がらなくなったヘルパーさんに指圧をしました。肩関節挙上の始動をするのは棘上筋と三角筋です。

 棘上筋も三角筋の後部も確かにこっています。ヘルパーさんは、ベッドから体を起こす時や歩ける方でもトイレに座る、立つ動作の介護で、腰を曲げて抱きかかえて肩関節を挙上します。

 最近、要介護の男性に大柄の方が増えたそうです。戦後食料事情が良くなった時代を過ごしてきた方が、そろそろ介護を必要とし始めたのです。

 体を密着させて腰を曲げ、要介護者を起こす動作は、腰と上肢帯の筋肉に負担がかかります。上手く自分の体重を利用することができれば、肩や腰の負担は減るのですが、武術と同じで本当に会得するまでには年月を要します。一日に何十回もその動作をするヘルパーさんは重労働です。大柄な方が増えたとなっては、疲労も大きくなります。

 腰もこっていました。右下肢は体重をかけるのでやはりこっていました。左下肢はむくんでいます。前頚部のこり、顔のむくみなど全身を指圧し、椅子に座ってもらって、両手首を持って上肢を挙上していきます。

 棘上筋の緊張はゆるめてあるので挙上の始動はよかったのですが、水平から上に行くところで痛みがあります。肩の筋肉を調べてみると三角筋中部に痛みがあります。

 肩が上がらない場合、肩甲骨周囲の筋肉に問題がある事が多く、猫背の場合でも鎖骨下筋や大胸筋の施術を重視して、三角筋の中部に注目しなければいけないケースはあまりないのです。

 大柄な要介護者が増えたので腕を巻き込んで肩関節を挙上していくという動作が三角筋中部のこりを作ったのだと思います。この硬さがとれると、上肢の挙上で痛みはなくなりました。

 「何日も腕が上がらなかったのに!」と喜んで肩をグルグルと回します。「そんなふうに回しちゃダメだよ。今まで肩が上がらなかったんだから、もっと大事にしなさい!」こんな言葉が思わず口に出たのは、後で考えてみると野球のピッチャーと同じだからです。

 投球数で疲労が大きくなる投手と同じで、介護の仕事も数が増えれば必ず肩や腰に負担がかかります。別の日に来た違うヘルパーさんの三角筋中部もやはり硬くなっていて、「最近大柄の方が増えて…」と同じ事を言っていました。

 健康で体格が良いのは結構な事ですが、病気となれば、メタボリックの弊害はこんなところにもありそうです。飽食と病気との関係は自分だけの問題ではなくなってきています。

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