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2007年9月 8日 (土)

手強さを感じた電話「メタボの薬!」

 お得意様に紹介されたという女性から、予約の電話をいただきました。「何か薬を飲んでいますか?」と尋ねると「メタボの薬!」という声が返ってきました。

 声のハイテンションと不眠症という主訴から『そうとう手強い』と感じました。『それだけではあるまい』という感じが満ち満ちていましたが、電話でそれ以上尋ねることはやめて、その日のうちに来ていただくことにしました。

 案の定、糖尿病があり、脳梗塞も経験し、薬こそ拒んでいるようですが高血圧もあります。脈をとると一分間に108を数えました。

 座位で両肩をつかんで持ち上げるとギシギシと音がします。右踝には複雑骨折でボルトが入っているそうです。そのせいか足は内反しています。

 右膝はむくんでいて、変形性膝関節症が疑われます。

 頚はやや右に側屈し、前傾しています。美容室のシャンプーでは頚を後屈で固定された上に、左右に揺らされることがあるので、気持が悪くなると言います。

 背中の筋肉の硬さ、骨盤の開き、股関節の硬さ、肘関節まで硬い、糖尿病による動脈硬化と末梢神経障害は進んでいるように感じます。

 つまり、『メタボの薬を飲んでいること』は本筋から派生したことであって、どうも現状認識がずれてしまっているように感じます。

 そして施術中に、彼女の携帯電話に2回電話がかかってきました。指圧をされていた直後からハイテンションで電話に出る声を聞いていても『ゆるむということがわからなくなってしまっている』と思いました。

 仕事の時間とゆとりの時間を分けることができなければ、そもそも眠れるはずがありません。

 電話の中で「一時間後にまた電話する」と言っていたのが聞こえてしまったので、その後一時間で施術を終えました。

 施術中は眠っていたように見えたのですが、本人にその自覚はないようです。脈は一分間に84まで下がりました。

 声のトーンも落ち着いたものになり、肩関節の可動性や背中の硬さも柔軟性を取り戻したようです。

 しかし、彼女からはっきりと楽になったという言葉を聞くことはできませんでした。状態が悪過ぎるとそういうこともあります。

 そしてそこから30分に及ぶ彼女の質問が始まりました。「どこが悪そうでしたか?」から始まって、いろいろと、いろいろとです。

 少なくとも『まぁ試しにちょっと揉んでもらおう』くらいのところから、『傷病歴や服薬歴を聞く指圧もあるんだ』くらいには見方を変えてくれたようです。

 こちらも真剣勝負をしています。その試合に望む相手としては、このマット上のマイナールールを覚えていただく必要があります。

 そしてあれこれ話を続けるうちに、さっきの電話をかける約束を忘れて、先方から電話がかかってくることとなりました。

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