冷え性に効果的な中殿筋と梨状筋の指圧
冷えの改善に、女性には中殿筋の指圧が、腰痛持ちの男性には梨状筋の指圧が効果を発揮する場合があります。
中殿筋は臀部側面上方にあり上殿神経に支配されています。大腿の外転(側方挙上)の時に働きます。
中殿筋の指圧は腸骨を閉じる方向に力が加わるので、骨盤を矯正するだけでなく、骨盤の内圧が高まって子宮などの骨盤内臓を刺激する効果があります。
当然骨盤内臓を栄養する内腸骨動脈の血流も促進されて、冷え性の改善にもつながります。
梨状筋は仙骨の中央くらいから大腿骨大転子に停止する大腿の外旋筋です。大殿筋の奥にあって仙骨からやや斜め下方に向かう2~3cmの筋肉を探します。横臥位で押圧するほうが伏臥位よりも深くとらえることができます。
梨状筋は坐骨神経の出口になるので、この筋肉を刺激することは足先まで神経を刺激することになります。
施術の心得としては、単に筋肉をイメージするのではなく、筋肉と骨を越えたその先にある内臓や先端へ連なっていく神経の終末までイメージすることです。
中殿筋の指圧は女性に多い下腹部を原因とする冷えを改善し、梨状筋の指圧は中高年の男性に多い腰痛を原因とする冷えを改善します。
これは一つの筋肉の押圧でも、姿勢によりその反対側にある動脈にまで圧が浸透するということです。
逆に考えると、中殿筋や梨状筋の指圧で冷えが改善しない場合は、押圧の方向が違っていたり、筋肉をしっかりととらえることができていないということになります。
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