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2007年9月29日 (土)

大きく変えてはいけない人

 100才でイカをさばきスルメを作るおばあさんをテレビで見て、『あの体は相当な覚悟がないとさわれないな』と思いました。

 腰は曲がり、指先は曲がり、正座を崩してお尻を床について座る大腿が、やけに長く見えます。

 自然と自分なりの命の保ち方を身につけているように見えるので、外からの力で体のバランスを大きく変えてしまうと危険な感じがします。危うい体のバランスの中で、人間である形を超えて、命そのものが生きているように見えます。

 今まで、命の終末期に入った何人かの方の体に触れさせていただいて、人間の力では及ばない“神に近づいた”感覚を受けました。

 胎児もそうです。妊娠中の女性のおなかに手掌をあてていると、おなかの中の命が、“生きようとして生きている”ことを伝えてきます。

 自分の力の及ばない崇高な領域がそこには存在します。

 しかし、これは実際にそういう方に施術をすることにならなければわからないことですし、マニュアル化、一般化しようとしても、誰にでもわかるような共通の感覚として伝えるのは難しいことだと思います。

 テキストにあるような『高齢者や妊娠中の方には注意して行う』とか『~には控える』といった注釈だけでは、まるで役に立たない現実がそこにはあるのです。そこではドミノを並べるような緊張の中で、タッチを選択していかなければなりません。

 私たちが施術をさせていただく方たちの体は、本当に健康で安定した体ばかりでしょうか?

 むしろどの体も、命の始まりや終わりと同じように、繊細さを持っているはずだと思うのです。

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