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2007年11月30日 (金)

進行性のリウマチと腰痛

 玄関のチャイムで気づくと、その男性は玄関の前でうずくまっていました。

 朝の散歩でよくお会いする方です。何度か話しかけられ、足を引き摺って具合が悪そうなので「一度暇な時にうちに来てみませんか」などと言ったことがあります。

腰の痛みに耐えられず、予約なしに飛び込んできたのだそうです。

リウマチで右手の中手指節関節が変形し、四指が母指側に曲がっています。

左手の母指はスワンネック変性をしていて、左手首は固まってしまったのだそうです

両肘にもリウマチの変形があり、腰椎は後弯し、臀部から下肢の筋肉は衰えています。

手術か手技療法以外の保存的治療が適応で、自分の守備範囲の中にない、今までで一番大変なクライアントかもしれません。

まず臀部の筋肉が衰えて、椅子に座っていられません。

横臥、伏臥、仰臥、すべての体位を崩しながら試しましたが、痛みのため同じ姿勢ができません。

後頭線の指圧をひどく痛がったのは、頚椎にリウマチがある可能性もあります。手のしびれの原因は頚椎のリウマチなのかもしれません。

何より、どこを軽く圧してもポキッと音がします。体がストレッチされていないだけでなく骨粗鬆症もありそうです。

体はねじれています。右肩下がり、右骨盤下がりだけでなく、まさにスパイラルなねじれです。

痛みで夜に起きると言います。四種類服薬中の薬の中にはステロイドもあると思いますが、それで痛みを止めることは難しいようです。

もし手術が可能であればそれが最良な方法のように思います。来週あるという病院の検査で何か治療法が選択できるといいのですが。 

ほとんど関節を動かすことはできない、手技療法自体かなり難しい、ということは、ベッドに両手をついてもらって立位でローズマリーやタイムをオイルマッサージで使ってみるか、手を当てておくだけにするかということがあるように思います。

とても難しい。この施術をする私もとても深い痛みを背負う事になります。

失礼ではありますが生活に余裕があるようには見えませんでしたし、ここでお金を使うならそれを病院の治療にあてたほうがよいのではないかと考えて、これで効果が感じられないなら、お金はいらないと申し上げたのですが、きっちりお支払いいただきました。 

久しぶりに施術にならない施術の時間を過ごしたように思い、遠くまで出かけてしまいたいような気分になりました。 

しかし今朝はこう思いました。手術ができないかもしれないし、できたとしても全てを治すことは難しいと思います。 

奇跡のように治ることをその方は望んでいます。たぶんほとんどはあきらめているとしてもその希望を残しておくために何かをしておく必要があります。

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2007年11月29日 (木)

血液サラサラ(400ml献血でまた時間短縮)

 いつもはクリスマスの頃にしている献血を、今年は何となく昨日してきました。

 400mlの採血は5~6分で済みました。半分終わって血液を溜めるプラスッチックの袋を交換する時の声かけかと思ったら、「終わりました」と言われたのでちょっと驚きでした。

 献血センターは午後1時から昼休みになるので、慌てて駆け込んだことで血圧と脈拍が高めだったという理由があるかもしれません。血圧は138-70、脈拍は98でした。

 毎回献血にかかる時間が短縮されているようです。機械が替わったようにも思えないのですが…。

 血液がドロドロだと採血に時間がかかります。中性脂肪が多過ぎたり、赤血球が足りなければ献血を受け付けてさえもらえなくなります。

 『血液がサラサラになるブレスレット』を付けていないのに(効果があるとは思っていませんが)、どうしてだろうと考えてみました。

 ひとつは指圧やアロマテラピーの施術が腹式呼吸を続けることになり、血行を促進しているということがあります。

 毎日の施術が運動になる上、毎朝のストレッチ、エクササイズ、ウォーキングの組み合わせがうまくいっているということもあります。

 そしてもうひとつは食事です。玄米に五穀米を混ぜて食べるようになってから、体がサプリメントを欲しがらなくなったように思います。

 食事、運動、休養、それらを工夫して、面白がって毎日が過ぎていきます。

 よく考えてみると、献血の時期を早くしたのには、インフルエンザのピークの前に済ませておこうという思いがちょっとありました。

 インフルエンザが本格的になったらできる限り人ごみに出ないようにします。

 たぶん『血液がサラサラになるブレスレット』を買った人達からは、「そこまではしたくないし、できない」と言われると思います。

 でも、もし血液をサラサラにしたかったら、自分の健康を見つめ、他人に風邪などうつさないために気をつけて、マッサージなり、手技療法を仕事にすればいいと思います。

 これから生まれようとする命から、終わりを迎えてフェイドアウトしていく時の命まで、この手にまかせてもらったという事実は、健康に生きるというテーマを与え続けてくれます。

 

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2007年11月28日 (水)

スローハンド

 『スローハンド』と言えば、エリック・クラプトンのギターを弾く指の動きがあまりに速いので、反語で讃えられてそう呼ばれるようになったと雑誌の記事で読んだ記憶があります。

 ギターのネックの裏側で支える左手の母指が固定され、同じポジションで四指が素早く動いても手の動きは少ないので、実際に『スローハンド』に見えるということもあります。

 最近この『スローハンド』がタッチのテクニックとしては究極なのではないかと思っています。

 体の動きを小さくする、安定した同じ手の構えでピンポイントに数点施術するというようなことです。

 指圧では肩甲間部や臀部でそれに近い動きをします。重ね母指で上に添える側の手の四指を肩上部や中殿筋に固定して圧刺激をします。

 圧を安定させる他に、四指を固定したポイントが治療のツボであるということや、臀部では指が徒に動いて不快な感覚を与えないようにという理由があると思います。

 施術に関しては、速い動きというのは『体全体を総じて均す(ならす)』というような行為であって、そこにセラピストの感性や治療のエッセンスが入り込むということはほとんどないだろうと思っています。

 いくら早く多くのクライアントがこなせても、上体のブレの大きな、動作の大きい施術のタッチをまねてほしくはありません。

 止まって見える施術をしているセラピストがいたら、それは是非参考にするべきです。

 集中と持続、ポイントの選択と無駄のない動き、呼吸法、『スローハンド』のセラピストなら“間”や“余韻”まで意味を持っているはずです。

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2007年11月27日 (火)

施術中の汗

 夏頃から施術中に腋にかく汗の量が増えました。

 寝てしまう人が多いので冷房を高めに設定していましたし、今年の夏は暑いからかと思っていました。

 暖房の季節になっても寝てしまう人が多いので、自分が快適な温度よりはエアコンの温度を高めに設定し、セラミックのヒーターを足元からあてているので、むしろ夏よりも腋の汗の量が増えたかもしれません。

 それ以前は臍下丹田あたりの汗が目立っていました。今も丹田の汗はかきますが、腋の汗が増えました。

 筋肉が増えたので、施術中のエネルギー消費量が増えたのかもしれません。体が燃焼していることはよくわかります。

 力が入るようになったわけではないと思います。むしろ力を抜いて安定した圧をかけるために毎日トレーニングをしていますし、目指しているものは『軽く、形の美しい』施術です。

 一人をステージで施術して治し、それを100人に見てもらったらそれがきっかけになって少なくとも3人くらいは症状がとれるようなパフォーマンスが理想です。

 腋の汗が増えて施術の完成度に何か影響があるでしょうか?

 最近いろいろな症状がよく治っているようにも思いますが、指圧やアロマテラピー自体そういうものなので、始めた時からそのような感じだったようにも思います。

 『おんなのすなるといふ』腋汗パッドを使ってみました。一人の施術でも収まる量の汗ではありませんでした。3倍の大きさと吸収量は必要です。ビックリしました。

 涼やかに、大して呼吸も乱さず、太腿を持ち上げたり廻したりしているつもりなのですが、1時間以上施術を続けるわけですから、熱血し、サーモスタット機能はフル回転しているのでしょう。

 御陰様で健康でいられるのですが、腋汗の量に気づくと“軽く、形の美しい施術”は遠いなぁと感じます。

 冷めて適当にマニュアルで施術すれば汗もかかずにできそうですが、これを熱血せずにやると大変なだけでつまらないので、今日も腋汗をかくことになると思います。

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2007年11月26日 (月)

お尻の形の左右差

 体形でお尻の形の左右差は自分では確認しにくいものです。

 合わせ鏡で見ても、体の前面ほど見慣れていないので、何となくピンときません。

 立位で下肢を伸展し片側の下肢を15°後方に引く(挙上する)時にお尻に手をあてていると、大殿筋が収縮しやすい側と、収縮しにくい側があるのがわかると思います。

 大殿筋が収縮しやすい側の下肢が利き足です。歩く時にしっかりと爪先で地面を蹴っています。

 一方、大殿筋が収縮しにくい側の下肢は、後からくっついていっているだけで爪先でしっかりと地面を蹴ることなく歩行運動をしています。よってこちらのお尻の肉は利き足の側より垂れてしまいます。

 下肢伸展後方挙上15°のエクササイズは、椅子の背もたれにでも両手をついて簡単にできます。

 始めのうちは大殿筋に手をあてて筋肉が収縮していることを確認する必要があります。

 膝を伸ばす下方向の力と、股関節を後ろに引く力が同時に働かなければいけません。

 大殿筋と同様に骨盤底筋の意識は普段の生活ではほとんどできていないので、わかりやすいところでは肛門括約筋を締めるようにすると骨盤内臓の血行促進にもなり、冷え性の解消につながります。

 指圧をしてお尻の形が左右対称の人はまずいません。ヒップアップは体の歪みを矯正し腰痛や肩こりや冷えの解消にもつながります。

 たぶん始めは力が入らない側があると思います。それでも続けていると殿筋溝の皺の数が減り、鏡で見ても効果がわかるようになります。

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2007年11月25日 (日)

アロマを前面に出したCM

 『アロマ成分が…』とか『アロマが効く』とか、中には『アロマ処方』と謳った商品まであり、どんなものが使われているのかと気になります。

 ヴィックスベポラップのテレビCMでも『アロマ…』とあるので調べてみると、“カンファー、ユーカリ、メントール”などと書かれていて、“ずっとそんな感じだったんじゃないの?”と思ってがっかりしたりもします。

 古い広告を調べてみると、ユーカリは昭和初期の広告には登場していて、もっと前から日本でも使われていたことだと思います。

 漢方薬に薄荷が使われることからも、伝統的な治療に『アロマ』は使われていたわけで、『アロマの新しいレシピ』を期待するとがっかりさせられることも多くなります。

 “アロマを謳えば売れる”という広告業界の波があるとすれば、『アロマ』はそれなりに普及したのだと思います。

 しかし“言ったもの勝ち”のような風潮ばかりで中身の工夫がともなわないのなら、あえて今さらアロマを前に出さなくてもいいのではないかと思います。

 アロマがプラスのイメージで使われるのは嬉しいことですが、そうすると便乗した“偽和”や“まがいもの”が出回ることも懸念されます。

 一応アロマセラピストの末端にしがみついていますので、『アロマ』ということについては毎日考えています。

 アロマセラピストが『アロマ』を口にする時、何が大切だろうかと考えました。

 それは高級感やブランドイメージや良い香りの優位性ではなく、『人間の体臭をくさいと言わない覚悟』ではないかと思うのです。

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2007年11月24日 (土)

冷え性に効く後ろ蹴り

 膝を伸ばしたまま下肢を後ろに上げることが、股関節の伸展です。大殿筋と大腿後側の外側・大腿二頭筋長頭が働きます。

 『サッカー選手は足が冷えないのではないか』と考えました。

 腹部大動脈は第4腰椎下縁で2本に分かれ、さらに骨盤内臓へ向かう内腸骨動脈と足へ下行する外腸骨動脈に分かれます。

 脳や内臓以外に流入する血液は全体の3割しかないわけですから、この腹部大動脈が分岐する下腹部と下肢へつながる鼡径部(股関節)は、足の冷えを改善するために非常に重要なポイントであることがわかります。

  ボールを蹴るために股関節の振り子運動をするサッカー選手は、足先に遠心力もかかるので下肢への血流が活発なはずです。

 人間は股関節が前に動く大腿の前方挙上は視覚的にも意識しやすいのですが、下肢の後方挙上を意識するのは難しいことです。

 実際にテーブルに両手をついてやや肘を曲げ、体を90°開いて上体を前傾し片方の下肢を後ろに蹴る動作を10回繰り返してみました。

 足先まで温かくなることがわかりました。腰痛があればこの姿勢ではできませんが、そうでなければ鼡径動脈を普段動かさない方向に動かすということは、足の冷えに対して大変効果があります。

 テーブルに両手をついて正対し、片足を少し前に出してインサイドキックをすることも股関節の内転運動になり、普段使いにくい大腿の内転筋群を使うことになります。この場合は膝が伸びて爪先が正面を向いていることで内転筋を使うことになります。

 後ろ蹴りはヒップアップに、インサイドキックは太腿のシェイプになることからも、股関節を動かすたるみがちな筋肉を鍛えることは足の冷えを改善することになると言えます。

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2007年11月23日 (金)

力を抜く感覚を覚えてもらう

 うつ病と心臓神経症の診断を持つ女性、一時の重い状態は脱して現在はそのための治療を病院で受けてはいません。

 肩こりが主訴です。

 頚椎が変形している感触はないのですが、時々手指がしびれます。

 肩上部僧帽筋は盛り上がっています。アマレスの選手が構える時の肩のようです。

 下半身は冷えもむくみも問題にしなくていいと思います。むしろ健康な部類に入るのではないでしょうか。

 全身の指圧をしていくうちに肩の力が抜けていきます。そして眠りました。

 施術を終えて、椅子に座ってもらって肩を触ります。頚から肩に力が入っています。

 頭を起こすことで力が入るスイッチが、いつの間にか出来てしまったようです。

 心臓神経症というのも、心臓自体には異常がないのに自律神経の緊張で不整脈などが起きるという症状が出ます。

 施術によって体は緩んだのにすぐに筋肉に緊張が起きるケースでは、何度も施術を重ねて“脱力できた”という実績を積み重ねる事が大切です。

 精神的なショックや本人も気づいていないストレッサーが原因であることもあります。

 体の状態は悪くないのに、『他』に対する自分を構えてしまっているように感じます。

 力が抜けたら一人前、人生の達人です。とても難しいことだと思います。

 大切な人の死や仕事上の問題が原因であることもあります。

 時間がかかっていいのだと思います。ここで眠る時間は、確かに肩の力が抜けているのですから。

☆このケースでは“一度思いっきり力を入れてから脱力する”ことを練習してもらいました。自律神経訓練法です。拳を握り、手足に力を入れ、息を止め、思いっきり上肢・下肢を伸ばします。頚の胸鎖乳突筋にも力が入って青筋が出るくらいにします。手足を駄々っ子のようにジタバタしてもいいと思います。そして苦しくなったら脱力して呼吸をします。自然に力が入ってしまう場合には、意識してそれよりも力を入れると、脱力の感覚がわかてきます。

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2007年11月22日 (木)

『清潔さを保つための手袋』

 『ミシュランガイド東京版』が今日発売されます。

 三つ星に選ばれた『すきやばし次郎』の小野二郎さんは、“清潔さを保つために40年以上の間、外出する際には必ず手袋をはめている”のだそうです。

 この“清潔さを保つため”と言えることが、「商売道具の手を守るため」と言うよりどれだけお客様を向いた考えであることか、とても深く感動しました。

 それは自分のためにもなりますが、長年真剣に仕事に取り組んできた方の言葉は、同じ事をするにしても理由がより正しく語られるのだなぁと思いました。

 先日有名なパティシエがプロデュースしたカステラを作っている方に、そのカステラをいただきました。

 指圧をして、体はあちこち疲れていましたが、手は綺麗でした。

 「明日までに食べてください」と言われたカステラは二重の箱に収められていて、大きさは小振りです。

 那須の御養卵、上白糖、和三盆糖、国内産小麦(100%)、蜂蜜、米飴、が原材料です。

 保存料などは入っていませんが賞味期限は12月15日と書いてあります。

 「焼き菓子を作っていると仰ったその方は、出来立てを届けてくださったのでしょう。プライドを感じました。

 しっとりとした『東京カステラ』は八重洲大丸など、和楽紅屋で買うことができます。

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2007年11月21日 (水)

老人性皮膚掻痒症

 加齢により肌の潤いが失われて、血行が良くなると痒みが出るのが老人性の皮膚掻痒症です。

 糖尿や高血糖、高血圧、高脂血症があるとその傾向は強まるようです。

 赤ら顔、太鼓腹の60代男性、施術中ほとんど眠っていました。指圧を終え声をかけて起こし、膝を曲げて腰のストレッチを始めると胸のあたりを掻いています。

 足首には乾燥した鱗屑状の皮膚が見えます。御本人の申告では糖尿の気はないということですが、私は少なくとも高血糖ではないかと思っています。

 糖尿病の方によくある感じの体です。

 臍の周りが硬く、実証であるのは間違いありません。漢方薬では大柴胡湯か防風痛聖散でデトックスすることが合っていそうです。

 ホホバオイルで保湿しているそうですが、痒みの質からみるともう少し違ったもののほうがいいように感じました。

 その時はケラチナミンのようなものはどうかと申し上げておきました。

 後で調べてみるとホホバでも保湿し、鎮痒作用はあるようですが、その時に引っ掛かったことは『どちらかといえば脂性肌向きでは?』ということだったようです(直感的に違う感じがして、その時に理由は浮かびませんでした)。

 ウォールナッツなどの木の実のオイルは痒みをよく抑えるようです。それならばスイートアーモンドでもいいのかなとも思います。

 一番気になるのは血液の中に重たいものがたくさんあるという感触です。

 施術中に“倒れるように眠ってなかなか起き上がれない”という人は、体に余分な老廃物をかかえています。その老廃物が指圧で循環していく中で、だるさと眠気に襲われます。

 保湿は必要ですが、食事と運動も改善しなければいけないと感じました。

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2007年11月20日 (火)

逆子の指圧

 妊娠8ヶ月の妊婦さんに“逆子の指圧”をしたところ、その直後の検査で逆子は治っていたそうです(逆子は病気ではないので『治った』ではなく『半回転していた』というべきかもしれません)。

 逆子の指圧は、第5趾爪根部外側『至陰』に灸をすえる“逆子の灸”を応用したものです。

 自分なりの解釈と“気(この場合そうなればいいという願いでもいいです)”によって成立するのだと思いますが、メインは仰臥位で下肢を伸展させて『至陰』の振動圧をしながら、膀胱経の任意のもう1点を求心性に押圧するというようなことです。

 任意の1点としては踵外側の『金門』や『僕参』をよく使います。感覚としては『至陰』を遠心性に引っ張りながら振動圧をかけ、例えば『僕参』をアキレス腱の方向に向けて圧しながら突き上げるようにします。

 これによって膀胱経の2点が線で引き伸ばされることになります。

 振動圧を加えると股関節から上体までが軽く揺れることになります。

 灸とは違うので、軽い刺激を持続するようにします。

 指圧の場合は、あくまでも全身施術があっての『至陰』のツボだと思っています。

 今回はおなかに触れた時の胎児の位置のイメージが、超音波の映像とほぼ同じであったらしいので、施術もやりやすかったのだと思います。

 初めてお会いする妊婦さんに同じ効果があるかどうかはわかりません。もちろん逆子が半回転したことも、自然にそうなったのかもしれません。

 ただ、おなかに触れて胎児とコミュニケーションをとっておくと、そんなことも起きるよというお話です。

 この妊婦さんには腰痛もあったのですが、胎児の頭が下になったことで、右仙腸関節解離(ギックリ腰)が起きてしまいました。トコちゃんベルト(骨盤ベルト=妊婦さんには有名)をしています。

 指圧師としては中殿筋あたりの指圧と軽いストレッチで治したいところです。

 普段腰痛の人にする、仰臥位で股関節100°屈曲、膝を曲げて臍の方向へ仙腸関節を押し込むようなことを施術の時に思いつきもしなかったのは、赤ちゃんからお願いがあったからか、単に自分なら痛そうだからこのケースではやらないほうがいいと思ったからか、不思議です。

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2007年11月19日 (月)

『聴診器ブック』

 『聴診器ブック』が売れていたのは春の頃だったでしょうか。

 噂を聞いてその中身だけが知りたかったのですが、探していた頃は品切れ状態で、実物を見ることさえありませんでした。

 そんな事も忘れていた昨日、書店に並んでいました。

 インフルエンザの流行が早いせいか、メタボという言葉の浸透により需要が見込まれたからなのでしょうか。

 聴診器はあるからもったいないかなと思いながらも、基本的なことで知らないことがあると恥ずかしいので、思い切って買いました。2,415円でした。

 『ブック』といっても小冊子くらいのものです。

 期待していたのですが内容は、あはき師の過程では『医学総論』でわかるくらい、アロマテラピーの資格では一級からインストラクターの勉強の中でわかりそうなことでした。

 ただ、聴診器は軽くて使い易いものです。聴診器を持っていなければお勧めできます。手技療法でも、脈や心音や呼吸器やおなかの音に慣れておくと役に立ちます。

 もう少し詳しく聴診を勉強するなら、『フィジカルアセスメント完全ガイド』(執筆=藤崎郁/発行=学研)が写真も多くて内容がしっかりしています。筋肉の評価や病的反射などの様々な検査法を勉強するのにも適しています。

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2007年11月18日 (日)

ジエットコースター後の頚痛

 一ヶ月前にジェットコースターに乗ってから頚の左側に痛みがある女性、「頭痛と腰痛もあり、寝違えのような状態が続いている」とのことです。

 頚が衝撃的に後屈して、軽いむち打ちのような状態になったのだと思います。

 左の頚の押圧で“体を引くように痛がることがない”ので、『今ここを問題にしなくてもいい』と感じます。

 一ヶ月という時間を考えても、靭帯や神経の傷はかなり修復できているのではないかと思います。頚椎の異常は感じられません。

 現在の問題点は、左頚の痛みを出さないようにかばったために起きた、左右肩上部の硬結であり、肩甲下部の後弯であり、骨盤周囲のむくみであると思われます。

 横臥位、伏臥位の指圧が終わった時点で『トイレに行きたいのではないですか?』と聞いてみます。

 肩甲骨下部脊柱の後弯が矯正されて背筋が緩み、骨盤周囲のむくみが減ったので、やはり腎臓は活発に尿を生成していたようです。

 トイレを済ませてから仰臥位の指圧をしました。

 主訴は左頚痛だったのですが、体重は右にかかっています。右大腿の後側と外側が硬いので、膝を曲げて右足を外側に開いて右手を使っていたことがわかります。

 彼女は老人病院で働いていて、入浴の介護で右膝に患者さんの頭を乗せてシャンプーをするのだそうです。数十人の入浴介護をするということです。

 施術後、頚は楽に動かせるようになり、頭痛も腰痛も消えていました。

 頚に触れ、背中の後弯と骨盤周囲のむくみを見た時、『この頚痛は治るだろう』と感じました。

 頚の痛みをフォローした部位が使い過ぎで痛み、実際には頚痛は治っていたのかもしれません。

 脊柱の上下に痛みが移っていく時、傷の痕跡があればその部位は“幻肢痛”のように痛み続けるのかもしれません。

 『これは治りそう』と思う感覚も『トイレに行きたいのでは』と思う感覚も、“そんな感じがする”が積み重なって、独自のメジャーによる施術が作られていきます。

 そこにあるのは、自分を曝け出した嘘のないステージに宿る“気の交流”のようなものかもしれないと思います。

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2007年11月17日 (土)

足底内側の痛み→X脚

 左足底内側に痛みがある女性、足趾と踵周囲に冷えがあります。ふくらはぎと肩甲骨周囲がむくんでいます。

 頚はそれほど悪くないのですが、やや右に側屈しているため、右側頚部下部から右肩上部が硬くなっています。

 左肩根点のほうが圧痛はあるようで、右の硬結はやや後ろにあります。頚を左から右に回旋し、腰も左から右にねじって右手を使っていると思います。

 背部にこりはありますが伏臥位で特徴的なことは感じませんでした。

 仰臥位で左下肢を指圧していくと、下腿外側に脛骨が飛び出して触れます。下腿が外反しているということです。

 大腿内側の内転筋が硬く、大腿外側にそれほどの硬さはないことから、“X脚”であることがわかります。

 このケースでは下腿外反の影響を修正して立つために、無意識のうちに足関節は内反し、足底外側で体重を支えるため、足底内側を使うことができずに血行不良を起こしています。

 足底に硬結や傷などの感触はありませんが、ふくらはぎまでと比べて、明らかに冷えています。

 膝屈曲で膝を腹につけるストレッチや、股関節回旋のストレッチで骨がコキッと音を立てます。

 施術後、足底全体で立つようにとお話ししましたが、癖になっているのか、足関節を内反し、外側だけに体重をかける傾向があります。

 靴の中敷きの外側を高くするというのもひとつの方法です。歩き方、立ち方から時間をかけて矯正していくしかありません。

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2007年11月16日 (金)

尿管結石に仙骨周囲の指圧

 2回目の腎臓結石衝撃波粉砕術を受けたばかりの男性に指圧をしました。

 まだ右の腎臓には石が刺さった状態だそうですが、石の一部は尿管に降りてきているようです。排尿時に痛みがあります。

 痛みにより脊柱は大きく後弯し、右股関節のストレッチをするとブチッと音がします。あまり大きく動かさないほうがよさそうです。

 脊柱が後弯しているので、伏臥位での脊柱起立筋の指圧は有効です。これは膀胱経と一致するので、石が尿管に降りてきていることも考えると重要なポイントであると言えます。

 仙骨周囲の外旋筋群を押圧すると骨盤内の血流が改善されるようで『効いている感じがする』ということです。ここも膀胱経とみてよいと思いますし、仙骨神経を通して実際に膀胱へ影響を与えることができます。

 足底の『湧泉』から内踝を経て下肢の内側をたどる腎経に、大きな手応えはありませんでした。

 下肢よりも、腰から骨盤周囲にかけてのむくみがあります。

 おそらく、腎臓に石が刺さってそこには炎症がありますが、クライアントの体が訴える現在の問題点は、尿管結石に移ってきているのだと思います。

 石の動きとともに、膀胱経に反応点が出ることはまさにツボの反応(内臓筋肉反射)そのものです。

 施術後、体は軽くなったようですが、まだ腎臓に石は刺さり、尿管結石と排尿痛もあります。衝撃波を受けた右腰は赤くなっています。しばらく間を置いて3回目の衝撃波術を受けることもありそうです。

 血流を良くすることで、少しでもお手伝いになればいいなと思っています。

 (このケースでジュニパーを使ったオイルマッサージやグレープフルーツの芳香浴が著しい効果を示すということは、今のところありません。いろいろと併用しているのですが…。)

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2007年11月15日 (木)

大殿筋、大腰筋を鍛えてウエストを細くする

 ウエストを細くするエクササイズは、腹斜筋、腹横筋だけを鍛えればいいというものではありません。

 この二つの筋肉に腹直筋まで加えていくつかの腹筋運動をしても、ウエストがシェイプされないという人は多いと思います。

 ウエストを細くするには、ウエストより上と下の筋肉も締めることで安定した筋肉のコルセットが完成します。

 ウエスト上部の背筋は普通の生活をしていても使うので、私はあまり鍛えなくてもいいのではないかと考えています(これは背筋の硬くない人を見ることのない指圧師的な考えかもしれませが…)。

 私自身が最近始めたスクワットは大腰筋と下肢の筋肉に効いています。

 さらに大殿筋のために下肢の後方蹴り上げを始めました。これは椅子の背もたれに両手をついて下肢伸展後方挙上をするだけですが、このエクササイズを取り入れたことで、ウエスト周囲の“筋肉コルセット”がしっかりとしてきたように思います。

 腹筋を信仰のように続けている人は(私自身も含めて)かなりの数になるだろうと思いますが、ウエストを細くすること一つをとっても、やはり人間の体は全体のバランスが重要であることを実感しています。

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2007年11月14日 (水)

“神の手”を持つ整形外科医がいる病院の看護婦さん

うちの病院に“神の手”を持つと評判のドクターが(非常勤で)来るんだけど、予約が一杯で何ヶ月も待たされるし、レーザー治療をやった人には手術をしないと言っている」、これは腰痛で指圧に来た看護婦さんのお話です。

 レーザー治療痕がある部位の内視鏡手術は難しいらしいのです。

 彼女自身は第5腰椎の分離症と頚椎症らしいのですが、どうもはっきりとはしていないようです。検査も段階があったりするので、真相の究明は先延ばしにされていることもあります。今日私が見たところでは、骨盤の右側が回旋・下垂・前傾しています。

 昨日まで動けないほどの腰痛で、やっとここへ来ることができたのだそうです。

 伏臥位で、左肩根点を第7胸椎に向けて指圧すると、「右足まで温かくなってきた」と仰います。とても敏感な反応です。

 左中殿筋の上前腸骨棘から尾骨に向かって5cmの“浪越圧点”を指圧すると「右腰が温かくなってきた」とのことです。

 「ひどい腰痛には患部と神経が通じているその近くの部位の施術が、一番安全で有効な感じがするんですよ」と申し上げると、「ここ以外で一体どこがそんなことをやってくれるの?」と仰います。

他に無いということはないでしょうが、こればかりは実際にセラピストの知識やテクニックを試してみてクライアント自身が納得しないことにはどうしようもありません。世間の評判だけでは、自分が納得できる施術かどうかはわからないのです。

施術後、この場合は仰臥位で膝を曲げて腋につけるストレッチを片足ずつしたほうがいいと申し上げたのですが、「もう全然大丈夫!」と両膝同時にストレッチをして帰っていかれました。

『本当に分離症かな?』と思いました。手術の適応ではない、しかし安静や湿布や薬では物足りないという時、“神の手”を持つドクターよりも、私が選ばれることがあります。

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2007年11月13日 (火)

食物繊維が甘いということ

 食物繊維は多糖類であるため、デンプンなどと同じく甘味があります。

 代表的な食物繊維のセルロースやキチンも、よく噛んでいくうちに微妙な甘さを感じるはずです。

 最近飲んでいるチコリコーヒーは、食物繊維であるイヌリンを含むことによりダイエット効果があるとされますが、その味にはやはり甘味があります。

 よく噛んで味わい微妙な甘味を感じることは確実にダイエット効果がありそうです。

 逆に考えれば、味わわないで食べるから塩分や砂糖の過剰摂取ということが可能になります。

 食に時間をかけると味覚の閾値(最低刺激量)の感度が向上します。

 微妙な甘味を旨味と感じられることが感性の鍛錬になります。

 これは触圧刺激にも言えることで、微妙な刺激の気持ち良さがわかるようになれば、触圧覚の閾値が向上したということで、感性もレベルアップされたということになります。

 手技療法の場合も食と同様、薄味(気持ちの良い刺激)で時間をかけるほうが、味の濃いファストフード(クイックマッサージ)よりも体のためになるはずです。

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2007年11月12日 (月)

脳のない生物は腸が脳の働きをする

 “カイチュウ先生”と呼ばれ、自ら回虫をおなかに住まわせて長年共生している東京医科歯科大学名誉教授・藤田紘一郎先生によると、『脳のない(単純な構造の)生物は、腸が脳の働きをしていて、生命活動に必要な様々な指令を出している』とのことです。

 車を走らせながら、ラジオでこれを聞いた瞬間、ピンッと『腑に落ちる』感覚がありました。

 感覚や考えが『腑に落ちる』というのは、中空臓器のどこかに感知するシステムがあるからだろうと思っていました。

 丹田という観念が古来からあることからすれば、この場合の『腑』とは臍下丹田あたりの小腸、あるいは大腸までを含めて指すのでしょう(生殖器まで含むような気もしていますが…)。

 免疫を司る小腸の集合リンパ節や大腸の腸内細菌層は、状況に応じて体内に侵入した外敵との戦いをしています。

 単純な構造の生物では、それは原初的な思考や判断と言ってもいいのでしょう。

 進化の過程で独立した脳を獲得し、人間はとても複雑な生き物なりました。

 そのため“腸が考えつかないようなこと”をしでかしてしまいます。

 “腸に相談して生きる”という生き方はあるなぁと思います。そのほうが生物としては全うな気がします。良い事を聞きました。

【 藤田先生は「回虫は生きるために必要な人間の体を傷つけることはしない」とお話しされていました。

 また、大便の半分は腸内細菌なので、最近の日本人の便の量が少なくなってきているということは、腸内細菌も少なくなっているというお話しでした。

 保存料を含んでいたり、化学的に処理された食品は、腸内細菌まで殺してしまい、アレルギーの増える原因になっているというお話も納得できました。】

 

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2007年11月11日 (日)

ボディリフレ練習用半身人形

送られてきた通販のカタログには『生徒さんの練習の友として 先生・講師方の指導教材の一つとして』と“ボディリフレ練習用モデル”を紹介しています。

“足”、“下腿+足”、“女性半身像(トルソ)”の3種類があります。

『素材は特殊混合ウレタン性(硬いが柔らかい)』と書かれています。微妙です。

“足”は左右セットで\9,500、“下腿+足”は左右セットで\13,500(片足\8,500)です。“トルソ”は82cm8kg\3,9800、『女性半身像』としてありますが『中性的』と書かれています。

『大量生産ができず、全て手造りであり、顔の部分は簡素化で、部分的に小さい気泡がある場合があります』とのことです。

スクールに通っていると、突然練習したくなることもあるでしょう。

腱や筋肉や皮膚感覚、そして冷えやむくみが触知できるならお勧めできますが、強度はどうか、擦り減ったりへこんだりしないかということを考えると、さらに上級モデルの開発を待ったほうがいいと思います。

初心者は無機質な手技になるからこそ、人間の体で覚えたほうがいいと考えます。人間の足を“足の模型”のようにしか触れられない初心者こそ、痛みを感じる生身の体の感触が必要です。

マニュアル通りに流しているだけの施術をよく見かけますが、そこには受け手の痛みを感じて思いやりながら手を動かすという積み重ねが欠如しています。

ボディの手技の練習はテーブルでもソファでもできますし、ホームセンターでラップの芯のような筒型のダンボールなどを買って、下肢や上肢の代用にするという方法もあります。

むしろ人形や模型でないほうが想像力を働かすことができ、頭の中にぼんやりとしたモニターを浮かべながら、内視鏡手術に似た手技ができるようになると思います。

カタログを見る限りでは、まだ購入するほどの出来ではありません。

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2007年11月10日 (土)

生活の木『手作りクリームキット』

 生活の木『手作りクリームキット・ハンドクリームダメージスキン』(1260円)を作ってみました。

 ただし、キットの内容よりもよりダメージスキンに向いたレシピがあると思えたので、完成品はオリジナルなものになっています。

 キットの内容は、①未精製ビーズワックス4g、②マカダミアナッツオイル25ml、③シアバター2g、④ベンゾイン1ml、⑤クリーム容器、⑥プラスチックビーカー、⑦スポイト、⑧ネームシール、です。

 クリームの作り方は、植物油20mlとビーズワックス4gを湯煎にかけ、溶けたら取り出してシアバター2gを混ぜ、それをクリーム容器に移してから精油3滴を混ぜて出来上がりです。

 ダメージスキンを“ひび割れ、あかぎれ”とすると、マカダミアナッツオイルよりもカレンデュラの浸出油かローズヒップオイルのほうが傷を修復します。今回はカレンデュラにしてみました。

 ダメージスキンに適した精油はベンゾインの他に、サンダルウッド、フランキンセンス、パチュリが思い浮かびました。

 サンダルウッドは脂性肌向きと思えるので、ベンゾイン、フランキンセンス、パチュリを1滴ずつ使ってみました。相乗効果を狙ってみるということです。

 作ってみて『楽しいなぁ』というのが感想です。誰かの役に立つかと思うと創作意欲が湧いてきます。

 薬事法があり、アロマテラピーは自己責任が原則ですので、販売はできません。

 しかし、アロマセラピストがレシピを作って、クライアントが自己責任の上製作し使用するということは、認めていただけるはずです。

 このあたりのことはよく頭に引っかかってくるのですが、ソフトを提供し、材料を用意するのがありなら、その先のことまでありになるとアロマセラピストが本当に活躍しやすくなると思うのですが…。

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2007年11月 9日 (金)

好みの精油から症状を分析する

 好みの香りは、その人の必要とする香りだと言えます。足りない部分を補うという意味では、“好きな香り”が体に効果をもたらすということは、“美味しい”と感じる漢方薬が効果的であることと共通していると思います。

 まだ実際にはお会いしていないのですが、ある女性の好きな精油がペパーミント、欲しいハーブがレモングラスということがわかりました。

 月経不順と皮膚炎があるということはうかがっていますがその他に、ペパーミントとレモングラスに共通する効能から推測すると①ストレスを感じている②リフレッシュがしたい③肩こりがある④便秘がち⑤胃がもたれる⑥虫に刺されやすい⑦体臭が気になる、などの症状が想像できます。

 そして目覚めが悪く、寝起きは体のエンジンがかからない、夜になるとのぼせてきてなかなか寝つけずに、目覚めの悪い朝をまた繰り返してしまうというタイプではないかと思います。

 朝は副交感神経が過剰で、夕方以降はストレスが溜まって交感神経が過剰になっていそうです。

 自律神経の調節をするとともに、ヨーグルトなどで乳酸菌を積極的に摂取して腸内細菌叢の善玉菌を増やしていく必要がありそうです。

 全てが当たっているかどうかはわかりませんが、好みの精油やハーブがわかると施術の方向性を教えてくれます。

 これが結構当たっているもので、実際はどうなのか楽しみです。

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2007年11月 8日 (木)

肋鎖症候群

 昨日は生活の木・薬草公園で講座のある日で、『腰痛のツボとアロマ』というテーマで実技を体験していただきました。

 生徒さんは皆さん腰痛があったのですが、『腰が楽になった。体が温かくなった』という感想をいただいて大変満足して帰ってきました。すると、頚の痛みで土曜日に指圧したばかりの女性からの留守電がありました。

 日曜日の朝は調子が良かったのですが、その日に長い間病んでいた御母様が亡くなったのだそうです。葬儀を済ませ、一段落した今日は頚が痛いという不安そうな声が録音されていました。

 すぐ来てもらって指圧を始めると、まだ土曜日に施術した私の指の跡がわかる部位が随分あります。つまり緩めたい状態に緩めたまま残っている良い筋肉が多いのです。

 死、特に母の死は最大のストレスの一つです。音楽は『メンタル・デトックス』を流し、フランキンセンスをアロマミストにして指圧をしました。

 これが2回目の指圧になります。初めてのリピートがその後の信頼関係を築くうえでどれだけ重要かは皆さん感じると思います。

 他に適切な治療法があれば、何も休みにしている水曜日に車で30分かかる所まで指圧を受けに来る必要はないのです。初めての指圧の有用性・有効性がリピートにつながったわけです。

 今回は前回よりも疾患の個性に踏み込んだ施術をしなければいけません。

 頚は右へ側屈し、右肩上部肩根点に硬結があります。頚痛のポイントは頚よりも肩の周囲にあると診ていました。

 そして胸鎖乳突筋を下っていくと、鎖骨上に“詰まり感”があります。

 「ここを丹念に施術されたことがありますか?」と尋ねると「いえ、初めてです」との答えです。「いつもそこが突っ張る感じがする」ということで、これは『肋鎖症候群』と診ていいと思いました。

 鎖骨上からその内縁に母指を押し込むように指圧していくと、緊張が和らいでいきます。その証拠におなかがグゥーグゥー鳴り始めました。

 ここは迷走神経を刺激して胃腸運動を活発にします。

 施術後に頚を動かしてもらうと「楽になりました」という声が返ってきました。

 初回からそれほどひどい症状ではないと診ていました。むしろ運転して連れて来てくれた旦那様のほうがお疲れのようなので、サービスで軽く短い全身施術をしておきました。

 胸鎖乳突筋など前頚部に問題があるクライアントを診る時、ここを重視する浪越の指圧を学んで本当に良かったと思います。セラピストが前頚部の施術を自分のものにしていないと、対応できない症状は数々あります。

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2007年11月 7日 (水)

フーレセラピー(足踏み療法)って?

 世の中にはいろいろな健康法やそれを施術するセラピストがいていいのですが、11月5日産経新聞が紹介した『フーレセラピー(足踏み療法)』の記事には、『ちょっと待てよ』と思う点があったので、私の意見を書いてみます。

 フーレセラピーを考案した方の話として『施術する側がラクに長くできる方法を探していた』と書かれています。

 これはその通りだと思います。『そういう方法』があればいいなと思います。しかし、『施術を受ける側』をいかに楽にするかということが第一義なので、セラピストのラクを追及するあまり、丁寧さや温かく包まれているという感覚が抜け落ちてしまうようでは困ります。

 施術法について、『足裏、ふくらはぎから始まり足の付け根部分へ。「ここは老廃物のたまりやすい場所。手では揉みにくいですが、足なら抵抗ないでしょう」』と続きます。

 『足の付け根』というのは鼡径部のことなのでしょうが、普通は手より足のほうが抵抗があると思います。そして鼡径部を揉んではいけません。

 フーレセラピーでは顔や頭も足で踏むのだそうですが、衛生面は配慮されているのか心配になりました。

 セラピストは当然水虫ではなく、毎回施術前に足を洗って殺菌し、靴下を新しいものに履き替えてくださるのだとは思いますが…(もしそうだとしても絶対に顔を踏まれるのは嫌です)。

 指圧やマッサージもその程度のものと思われては困るので、どのような療法を受けていいのかわからない方のために書きましたが、フーレセラピーは足で体のどの部分を踏まれてもいいという健康な方以外は受けなくていいと思います。

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2007年11月 6日 (火)

胃カメラとCT検査で異常なしだったお客様

 「ここのところ頭が痛かったので今日CT検査をしてきたけど異常なしだった」と言って、御馴染みの女性が指圧にいらっしゃいました。

 脳神経内科の先生は肩を圧して「肩こりだ!」と言ったそうです。それがとても痛かったので、『肩こりかな?』と思って慌てて予約の電話を入れたのだそうです。

 肩に触れてみるといつもより柔らかく深部にこりはありますが軽症です。

 「肩を圧しても痛くないでしょう?」と聞くと、「病院の先生のは痛かったんだよぉ。やっぱりプロでないとダメだね。あそこは肩こり科ではないから」と言ってくれます。

 よく話を聞いてみると、昨日お寺の行事でおはぎを早朝から90個も作ったということです。

 「それにしてもそれほどひどい肩こりではないですねぇ」と言うと、最近週に一回は私もよく行く“蔵の湯”のぬるい温泉に浸かってくるようにしているとのことです。

 『やっとぬるま湯効果がわかってくれたか』と、嬉しくなりました。

 しばらく前にやった胃カメラの検査も異常なしで、麻酔で寝ている間に終わってしまったそうです。あれなら10回でもできると言っていました。散々胃カメラが不安だと気弱な話を聞かされていたのですが、胃カメラも進歩しています。

 手足も温かく、全身指圧の後、軽やかに自転車で帰っていかれました。

 嬉しかったのはぬるま湯効果をわかってくれたことだけではありません。胃の異常や脳梗塞の兆候などは、触診や指圧の感覚からは『まずないだろう』と思っていました。

 私のセンサーのデータ的な確率は少し上がりました。そして脳神経内科の先生の肩の圧し方が素人の域であることがわかって、とても満足しています。

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2007年11月 5日 (月)

深大寺温泉ゆかり

 調布市深大寺から南へ、細い道路を上って、下って、左折して、住宅街の中に『深大寺温泉ゆかり』はあります。

 今時の温泉施設にしては珍しく駐車場が少し離れているのは、炭と爐(いろり)の露天風呂付き野趣料理の店『城山亭』が、敷地内を本格的に温泉掘削して作ったからのようです。

 温泉の色は真っ黒で、東京都ではいくつか見られる海藻が溶け込んだナトリウム塩化物泉です。内湯の温度は適温、露天にはぬる湯があり、スベスベ感のある泉質で、汗をだらだらかくようなきつい塩化物泉ではありません。

 元々が炭を使った料理の店だけあって、炭のシャンプー、リンス、ボディーソープを備えているのには感心しました。

 黒色の温泉に炭を配置していくセンスは素敵です。男性用の水風呂にも備長炭が使われています。

 もうひとつのこの温泉の特長は、風水に基づいた設定にあります。

 露天の五色の小石を敷いたぬる湯は、黒色の温泉のため小石を拾い上げて手に載せなければわかりませんが、滝と木々に囲まれて、自然と人の手による植樹との違いがわからないほど、上手に演出されています。

 施設は狭いくらいなのですが、お風呂のバリエーションは“必要な物がある、いらないものはない”と思いました。

 脱衣所の暖簾をかけた小窓から番台とやりとりができ、必要な小物が買えるというシステムにも、温かみを感じます。

 調布インターからも近いのですが、深大寺からの最後の最後のアクセスが、意外な秘湯のような感覚を与えてくれました。

 なかなかコンセプトに秀でたものがあると思って調べてみたら、この会社はバリ風温泉の『ヒーリングヴィラ印西』も手がけていることがわかりました。さすがです。

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2007年11月 4日 (日)

スクワット30回と50回の違い

 施術の体重移動にスクワットが応用できるのではないかと考えて、ここのところ毎朝スクワットも始めました。

 たまたま最新の指圧協会の会報にも、指圧師の日頃の鍛錬としてのスクワットの効用が書かれていました。

 やってみると30回では物足りないくらいなのですが、50回やってみた後には膝に軽い痛みを覚えました。

 これはクライアントに運動を指導する時に、非常に大切なことだと思いました。

 私はその後続けて50回のスクワットをすることはやめて、一度のスクワットは30回ということにしたのですが、果たして私がその指導をされたクライアントだったらこの判断はできただろうかと思います。

 痛みが出る前にやめてかまわないのです。筋肉を肥大させるために限界を超えてからあと10回というようなトレーニングは、アスリートのやり方です。

 健康でタフなセラピストは強めの運動を指導しがちです。

 昨日も1kgの重りを両足につけて歩くように整体で指導された女性に施術をしましたが、頚椎の右側屈と腰椎の左側弯を持つこの女性には、負荷をかけたウォーキングよりも、脊柱矯正のストレッチと負荷をかけないウォーキングのほうが良いと思いました。

 何故なら下肢の筋肉は弱いままで、負荷をかけた効果がないことと、長い間整体に通ったわりには、骨格の矯正ができていないからです。

 負荷をかけたために、小さな歩幅で体を硬くして歩いていたのではないかと思います。

 森光子さんで有名なスクワットだと思っていたので、始めるのに何となく抵抗があったのですが、やってみると筋肉のばねが強化されることが階段の昇り降りでわかります。

 実際にやってみないと、それを必要とする方たちへの適切なアドバイスができないこともあるのだとつくづく感じました。

 

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2007年11月 3日 (土)

薬か、指圧か。

 『喉が痛くて、下痢をしている。病院で診察を受けて薬を飲んだが、良くならないので今から指圧を受けに行ってもいいか?』という電話をいただきました。

 よく聞いてみると、診察を受けてから午後3時に一回薬を飲んだだけだということです。

 時間は午後6時を回っていましたので、薬の血中濃度がピークから下がってきた頃だとは思いますが、一回の服薬だけで効果を判断するのは良くありません。

 病院への受診があっても投薬されていなければ施術をするのですが、医師の診断のもとに治療が始まったばかりなので、「今日のところはもう一回薬を飲んで、早めに休んで一晩様子をみてください」と申し上げました。

 急性ウイルス性、細菌性の炎症の場合、一回の服薬で劇的な効果があるということはほとんどないと思っていたほうがよいでしょう。

 このケースで指圧をすれば、ウイルスや細菌を全身に広げてしまうという懸念があります。もし指圧をするならできるだけポイントを絞って指圧をすることになりますが、範囲が広がるほど運動になるので、体力を消耗させてしまうというマイナス効果も懸念されます。

 指圧で喉の炎症を緩和したり、下痢でも便秘でも、胃腸の機能を調節することは可能です。施術後にすぐ効果を実感できることも多いのです。

 何度かそういう症状を緩和することができたので電話していただいたのですが、薬を簡単にやめさせるわけにはいきません。

 このケースでも指圧をすれば効果はあると思います。

 しかし、常識的な考え方を逸脱していくと、ある種神がかり的な、おかしな方向に流されていってしまいます。

 セラピストとクライアントとの関係の中で、お互いに間違いのないルールを作っていくということも、とても大切なことだと思います。

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2007年11月 2日 (金)

頚性神経筋症候群

 頚のこりが原因の倦怠感や、抑うつ症状や、頭痛などの不定愁訴を『頚性神経筋症候群』と呼ぶことになるようです。

 頚のこりが様々な不調の原因となることは、手技療法に携わっていれば経験的に誰でもわかると思います。

 “新しい病気として発見された”という産経新聞の記事を読んだのですが、そのあたりに医学と手技療法の交流の乏しさがあるのかなと感じました。

 その治療法としても、低周波や電気鍼や温熱やビタミン注射はあげられていますが、マッサージの記載はありませんでした。残念なことです。

 『頚のこり→頭部顔面の血行不良→頭痛・眼精疲労・自律神経の乱れ』という図式は、“天柱”を代表とする頚部のツボが改善する症状と一致しています。

 “頚のこりをその部位だけの問題として診ない”というホリスティックな考え方は、伝統的な東洋医学だけでなく、現代医学においても当てはまるということは事実のようです。

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2007年11月 1日 (木)

アロマテラピーフェア2007

 プランタン銀座で開催されている『アロマテラピーフェア2007』へ行ってきました。

 1Fではラベンダーのドライフラワーが配られていて期待したのですが、7Fの会場は狭く暗い印象を持ちました。

 平日でそれほどたくさんの人がいるわけではないのに、ブース毎の区切り方のせいか、体を斜めにして人と擦れ違わなければならず、他の売り場との境もはっきりしていないので、うっかりしていると目の前には婦人服が並んでいます。

 各社の商品はほとんど競合しているので、中央にステージを作ってパフォーマンスでもしないと、どういう商品が優れているのかということが判然としません。

 また各ブースでは小さなパフォーマンスがあったり、奥にトリートメントのコーナーがあったりするのですが、落ち着いて施術を受けたり、体験をするという雰囲気ではないと思いました。

 アロマテラピーに興味はあるけどよくわからないという人にも、積極的に学びたいと思っている人にも、専門的な知識のある人にも、よく探さないと情報は埋もれてしまっています。

 それぞれのブースの人たちは不自由な環境の中でよく頑張っていると思いました。

 土日の混雑時にはお客さんも出店する側も、もっと大変だと思います。

 中央ステージを作って、15分毎に各社がマイクパフォーマンスで一押しの商品を宣伝したり、デモンストレーションをすればもう少し情報がはっきりと伝わります。

 プランタンの『アロマテラピーフェア』の垂れ幕は、多くの人が目にするのでアロマテラピーの普及に良い事なのですが、その中身にはもう少しお祭り的な、もっと言えば学園祭のノリのようなものが欲しいと感じました。

【蛇足】:エスカレーターで6Fに降りるとアロマ関連の書籍やDVDを売っていて、その中にフラダンスのDVDを見つけました。『これって…!?』、しばらく見つめてしまいました。整体、レーキ、ヨーガは違和感がないのですが、『ロミロミ』があるからフラダンスもいいだろうということなのでしょうか?

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