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2007年12月31日 (月)

セルライト対策の精油と考え方

 最初に、『セルライトは皮下脂肪なので医学的には問題にしなくてもよい』という考え方があることは知っておくとよいでしょう。

 かといって、美容という観点からは気になります。

 痩せることができればセルライトは減少します。

 そこで皮下脂肪の代謝を悪くしている原因を考えてみます。

 食生活の偏りや、食べ過ぎ、運動不足があるなら、まずそこから改善しなければなりません。

 バランスの良い食事、食物繊維の摂取、筋肉をつける、これらは全て脂肪を減少させます。

 東洋医学では、水の停滞なのか、脂肪が過剰なのか、気の不足なのかを診ます。

 これを応用して、アロマテラピーでは精油を選択するとよいと思います。

 水の停滞にはジュニパー、サイプレス、パチュリ、グレープフルーツなどの利尿作用のある精油が有効です。

 グレープフルーツには脂肪を燃焼させる働きもあるので、脂肪太りの肥満にも使うことができます。

 ただしグレープフルーツには光毒性があるので、使用後12時間はアロマオイルトリートメントをした肌に紫外線が当たるのを避ける必要があります。

 スパイス系の精油には概ね脂肪燃焼効果があり、気の不足にはローズマリーの昇圧効果が有効な場合があります。

 気の不足に関しては、女性ホルモンが不足しているようならゼラニウムなども効果がありますし、柑橘系の精油でリフレッシュしながら胆汁の分泌を活発にして脂肪の消化を促すということを考えてもいいでしょう。

 手技に関しては、やみくもにセルライト部分を揉み込むことには反対です。

 その時、多少スリムな体形にできたとしても、同じ部位の集中的な強刺激は組織を疲弊させます。セルライトを破壊すればいいというような考え方には反対です。

 人間の体には恒常性があり、その場ではスリムに見えても、体は危険を感じてすぐに元に戻ろうとするのです。

 体に危険を感じさせないで徐々に引き算をしていくような施術が、一番効果的なはずです。

 マッサージ自体にはセルライトを除くという証明ができていないのが現状なのだそうです。

 それならば、施術自体の気持ち良さと、施術者のクライアントを惹きつける魅力で、体全体のバランスにプラスになる施術を続けて、セルライト除去をしていくということが最良の方法なのではないかと思います。

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2007年12月30日 (日)

『刑務所でエステティシャン養成』

 『来年度から、刑務所の職業訓練に総合美容技術科が新設され、エステティシャンの養成を始めるという記事が、今日の産経新聞にありました。

 雇用情勢から需要の高さに注目して職業訓練に採用するのだそうです。

 クレンジングパックやエステ器具の使用法などを含め、半年の期間で720時間の授業とのことなので内容もしっかりとしていそうです。

 女子のみが収容されている栃木刑務所で行われるということです。

 エステティシャンの養成が始まるからには、需要がある介護の職業訓練も近々行われるようになるのではないでしょうか。

 贖罪も兼ねて奉仕の気持ちで職業訓練をするなら、マッサージがあってもいいように思いますが、そのあたりは資格取得の問題でなかなか実現は難しいかもしれません。

 なかにはウカウカしていられないと思うエステティシャンもいるかと思います。

 しかし需要が行き渡るまでに努力が足りなければ、今働いているエステティシャンでも必ず淘汰されます。

 エステ店やエステティシャンだけでなく、マッサージでも整体でも同じことです。

 需要に対して職業訓練にエステを取り入れるというのは、お役所の中にも考え方の柔軟な人がいるものだと思いました。

 その後の努力は大変ですが、それで一生の仕事が見つかるのなら、すごくいい事だと思います。

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2007年12月29日 (土)

軽擦のような指圧

 例えば肩こりに、肩の軽擦の線上に点線の指圧をしてみます。

 まず後頚部の“天柱”から肩上部に、ドットを置いていくように、肩関節まで軽く母指で触れていきます。

 次にドットを置いた点を軽く指圧していきます。

 その次に体重を母指にかけて指圧します。

 そしてまた軽い指圧、触れるような指圧と刺激を弱くしていきます。

 これは軽擦から強擦になりまた軽擦に戻るということと同じです。

 一点の指圧そのものは漸増漸減圧なので、軽擦を垂直方向にするようなものなのですが、それができなくても、フェザリングのように→軽擦のように→強擦のように→、と指圧をしていけば、いきなり痛い刺激になることは避けられます。

 最初に軽く触れるのはマーキングであり、検査でもあります。

 このような配慮ができるようになると、施術の安全性やクライアントの快適性を高めることになります。

 古い話ですが、『巨人の星』星飛雄馬の“消える魔球”大リーグボール2号が、父星一徹の魔送球を応用して縦に変化させたものであったように、指圧の垂直圧が軽擦を縦に変化せたものだとわかると、マッサージと指圧の刺激の考え方を一つにまとめることができます。

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2007年12月28日 (金)

再生のイメージ・ペパーミントの水栽培

 冬場は暖房による乾燥を防ぐために、施術室にある手洗い台に水を張って、庭に生えていたペパーミントを入れています。

 ペパーミントは水に浮かんで、やがて茎から根を出し、小さな新しい葉を生み出して成長しています。

 適当にちぎって水に放り込んでおいても、ペパーミントの生命力は強く、何ヶ月も生きています。

 ほとんどの人は気づかないか、気づいていても何も言いませんが、ペパーミントが水に浮かんで呼吸をし、新しい環境に適応して生き続ける様子は、私にとってはこの空間を象徴する再生のイメージです。

 リセット、リスタート、リインカネーション(蘇えり)、そういう時間と空間の演出として、ペパーミントは非常に適していると思います。

 最近では医療による人体の再生も可能になってきましたが、体は新陳代謝を繰り返し、常に更新、再生されています。

 水の中のペパーミントは、加湿と、空気清浄と、前へ向かうイメージの恩恵を与えてくれます。

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2007年12月27日 (木)

帰っていく姿を見ておく

 施術後、クライアントが玄関を出て行くまでは“私の作品”なので、靴を履く様子やドアを開けて出て行く姿をいつも注目して見ています。

 お年寄りはドアに手を挟まないようにだとか、車で来た方は面した道路が狭いので、ちゃんと出られたか、切り返しをするようなら出ていける態勢で見ています。

 来る時に足がむくんでいて履きにくかった靴が楽に履けるようであれば、小さな奇跡が起こったように喜んでいただけるので嬉しいものです。

 後ろ姿は意識しづらいので、素の自分に戻る瞬間を見ることもあります。

 今までゆったりと緩んでいたのに外に出て急いで飛び出していくということになると、疲れが溜まるのも早いかなと思います。

 背中が伸びている、膝が伸びている、O脚も矯正されていて、良い姿勢のまま帰っていただけると、施術の結果に一安心できます。

 その先は私の手を離れてしまう作品です。

 虹のようなものか、同じ形の虹を見ることはまずあり得ない、描いてもすぐに薄れる虹のふもとのたよりなさにも似た風情です。

 施術後、玄関を出るまでが作品だとすれば、次の作品をより良いものにするためには、そのわずかな時間に手がかりがあるように思います。

 コミニケーションの途切れた瞬間、素に戻った背中が語る無防備なあれこれは、とても興味深く、いつも注目してしまいます。

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2007年12月26日 (水)

傷を見せられることの重さ

 指圧が服を着たままで施術を受けられるということは利点でもありますが、見えない傷に触れてしまう可能性もあります。

 先日、痒くて掻き破ってしまったという背中の傷を見せていただきました。楕円形の傷の中心がジュクジュクとした潰瘍になっていて褥瘡のようでした。

 見せていただかなければ気づくことはできなかったかもしれません。皆さん我慢強いのです。

 クライアントが『傷を見せる』ということは、セラピストに適切な処置(施術)か、適切なアドバイスを求めています。

 このケースは外用薬の塗布では治まらない全身性の痒みなので、やはり皮膚科を受診して、多少眠くなっても抗ヒスタミン薬の服用が必要だと思い、それを勧めました。

 赤ら顔で、のぼせているので、漢方ならば清熱剤や駆瘀血剤を使うところです。やはり高血圧や糖尿病、高脂血症などの原疾患の存在が疑われます。

 皮膚病の治療は長期にわたることが多く、薬に不満や不安を感じて治療を途中で止めてしまう方もたくさんいます。

 この方の場合もそうです。

 指圧をするとのぼせは治まります。しかし施術中に倒れこむような感じでいびきをかいて眠るのは、体の中に老廃物が溢れているため、指圧で血行がよくなってそれが体を駆け巡り、だるくなるからだと思います。

 アロマテラピーで“攻め”の施術をするという考え方もないではありません。病院で医師の指導の下に施術をするアロマセラピストならばそれもあります。

 しかし市井のアロマセラピストなら、ラベンダーやティートゥリーを濃い目に使って目先の傷を治すよりも大切なことがあります。

 ホリスティックな施術ではクライアントの未来のクオリティ・オブ・ライフをも考えるものです。アロマテラピーや手技療法は現代医学に通じていてこそ補完的な役割が際立つのだと思います。

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2007年12月25日 (火)

ヒーリングと冠してしまうのは…

 ヒーリングサロンの霊感商法が問題になっています。

 この場合のヒーリングは、『期待を上回る癒しや治療効果がある』と自ら掲げているようなものです。

 『現代科学の常識にとらわれない』と付ければもっと形が見えてきます。

 『手をかざす』という行為が治療として行われるのも、霊感商法ではよくあるようです。

 手技療法の施術者なら理解できることと思いますが、施術を続けていくうちに手掌からは熱エネルギーが放散されるようになります。

 私でも体から少し離れた所に手を置いて、熱を感じていただくことはできます。目をつぶっていても、目の間の第三の目と呼ばれる“印堂”の上で指を動かすとムズムズとした感覚を得る人はたくさんいると思います。

 『手をかざすよりは『手を当てる』ほうが効果があると考えています。当てた手を科学的な根拠に従って動かすともっと効果があります。

 アーティストの絵や書や音楽がヒーリングになることはあります。しかし同じ作品がヒーリング効果をもたらさないという人もいます。

 アートやヒーリングは、そこから強い感動や劇的な効果を得ることができた人の評価です。

 目指すところはアートであっても、ヒーリングであっても、それを掲げてしまうのはためらわれるくらいに、もう少し謙虚であってもいいんじゃないかと思います。

 それをわかりやすくして、エンターテイメントやリラクセイションであることさえ、すごく難しいことなのですから。

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2007年12月24日 (月)

インスタントチャイ

 生活の木がインスタントチャイを売り出したので買ってみました。

 スタンダードな『タイガースパイス(398g ¥1470)』を買いましたが、他にバニラ風味と緑茶風味もあります。

 クローブ(チョウジ)とシナモンが強いように感じます。他にカルダモン、ナツメグ、ジンジャー、アニスシードなどが含まれていて、乳成分も紅茶も全て粉末です。

  かなり甘いので容器のラベルを見るとアメリカ製です。

 甘い紅茶にクリームパウダーを入れてから、乱暴に言えば『新三共胃腸薬』を入れるとこんな味になりそうです(新三共胃腸薬はクローブが入っています)。

 お客様には出せませんが、これが癖になる味です。胃もすっきりします。

 手軽なこともあり、冬のホットドリンクとして“あり”だと思います。

 正しいオーガニックのハーブティよりも、クリスマスのホットドリンクならこんな感じも悪くないと思います。

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2007年12月23日 (日)

発熱後関節痛の揉み返し

 昨日、「前回はとても痛かった。後で右肩に揉み返しがきた。」とお得意様に言われてひどく慌てました。

 一日反省し、今日前回のカルテをよく見ると『昨夜38.2℃の発熱、下痢6回、関節痛』と書いてありました。

 自分の感覚がおかしくなっていたか、ある意味トレーニングの成果でちょっとの操作で力が入るようになっていたか、何か嫌なことでもあったかといろいろと考えたあげく、やはり『クライアントの体調が施術をすべき状態ではなかった』というのが一番の答えです。

 しかし施術をする以上は体調を悪くしてしまってはいけません。発熱で痛み物質が体中に溜まっているわけですから、微弱な刺激でも普段より強い刺激になります。

 その時も自分なりにベターな方法を選びながら全身にタッチしたはずです。それでも配慮が足りなかったということです。

 その後良くなったのだから瞑眩だとか副反応だと切り捨てるのは、私の感覚ではできません。

 施術を断るか、受けた以上は良くするしかないと思います。

 こういうことは直接言われないだけで、微妙なタッチの違いは毎回あるはずです。そうなるとそれをクリアするのはとても厳しい、真剣ににタッチについて考えていくと満足していい段階というのはないのだと思います。

 インフルエンザの季節に入って、これからこういうケースはあります。薬や安静で足りない部分を手技療法に求める方はたくさんいらっしゃるのです。

 施術をするかしないか、する以上は結果が出せるのか、上手下手、施術センス、後のフォロー、セラピストの評価がはっきりとわかるところです。

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2007年12月22日 (土)

『ワイス博士の前世療法』瞑想CDブック

『ワイス博士の前世療法』瞑想CDブック(ブライアン・L・ワイス著 山川紘矢・亜希子訳 PHP研究所 ¥1400)の中で、ワイス博士自身が初めて過去世を思い出したのは「過去世退行や催眠状態でのことではなく、指圧をしてもらってリラックスした結果でした。」という文章を見つけました。

 ここは大事なところです。過去世退行の手順が遠心性に体の部位を意識していくように、指圧の手順も部位毎に遠心性に施術が進みます。

 ワイス博士に過去世を思い出させた指圧師が、経験もテクニックも素晴らしいとは言えない人であったかもしれません。たとえそうであっても、指圧という手技自体が非常に深いリラックスをもたらす特性を持つので、そのようなことが起きるということはあります。

 リラックスの深みに落ちるという体験は、ほんのちょっとした“琴線に触れる”というようなスイッチの操作によります。偶然にスイッチが入るということもあります。

 過去世退行CDを聞きながら4回瞑想をしてみたのですが、3回は爆睡、1回は『そう来たか…』などと分析していました。

 CDは聴覚イメージなので、音楽や声のトーンの好き嫌いもあります。私のスイッチは入りにくいようですが、過去世退行を練習してみます。

自律神経失調症の方には自律神経訓練法のCDとして使えます。短い時間眠りたい時にも、覚醒の声が入っているので、“使える”と思います。

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2007年12月21日 (金)

キフィが流行るかも…

 古代エジプトで薫香として使用された“キフィ”入りの化粧品を、今朝の『めざましテレビ』が紹介していました。

 キフィは16種類のハーブなどから作られ、そのレシピは何種類かあるようです。

 ミルラとフランキンセンスが使われているだろうことは時代的に想像できましたが、その他に、レーズン、白ワイン、ジュニパー、アラビアゴム、カラマス、ヘンナ、蜂蜜、シナモン、ペパーミント、ガランガルの根、アヤメ、月桂樹、クルトロネラ、レモンピールなどが使われるようです。

 儀式に使われたり、夢見を良くするために寝床で使うということがあったようです。“クレオパトラが使った”と宣伝すれば複雑でエキゾチックな香りですから売れそうです。

 アロマテラピーが浸透してきた今は、起爆剤の仕掛け時なのかもしれません。

 少しオカルト的な都市伝説も紛れ込んで、これからキフィが流行りそうな気がします。

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2007年12月20日 (木)

ブルガリアンローズカプセル『薔薇色の吐息』

 以前から気になっていた、『ブルガリアンローズカプセル』(生活の木 15粒¥1,575)を試してみました。“~薔薇色の吐息~”という副題がついています。

 1日2回1カプセル服用とされています。カプセルの中にはオリーブオイル、ゼラチン、グリセリン、ローズオイルが含まれています。

 1回飲んだだけではわからなかったのですが、約6時間後にもう1カプセル飲んですぐ、香りが感じられるようになりました。

 ローズの精油や花びらのジャムなどとは違って、思ったよりも落ち着いた香りです。香水のような強い主張を持つ香りとは違います。

 しかし、ローズの香りの深い部分(揮発の遅い香り成分ということになるでしょうか)はこんな感じなのだなぁと納得できるものがあります。

 品のある大人の香りと言えます。

 オリーブオイルとグリセリンが含まれているので、便秘や高血圧にも効果がありそうです。

 男性が服用していても嫌味な感じや“やり過ぎ”という感じにはならないと思います。

 煙草やお酒の臭いや口臭を消すかどうかはわかりません。かえって複雑な臭いにならないように、私なら原因となるものをやめるなり、治療してからローズカプセルを飲むことをお勧めします。

 ローズカプセルを飲むと体の中から薔薇の香りを感じます。ただし、口臭の気になる方にプレゼントすることは、傷つけそうだし、大人として、アロマセラピストならより一層敏感でいなければいけない部分だし、はばかられます。

 

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2007年12月19日 (水)

救急車を呼んだ頭痛・その後

『金曜日に忘年会で久しぶりにお酒を飲み、土曜日は特に何ともなかったが日曜日にめまいと頭痛で救急車を呼び、CT検査で異常がみつからなかった40代の男性』、その時の最高血圧は200を超えていて、頭痛は3日たった今も続いています。前に頭痛で指圧を受けた時に大変良くなったので、今回も指圧を受けに来たということです。

 γ-GTPが標準値(1065IU/ℓ)の6倍はあったので、しばらく飲酒はやめていたそうです。2ヶ月前から喘息の気管支拡張薬を服用しています。

 左後頚部『天柱』に圧痛があり、頚を左に回旋させると左のこめかみがズキズキとします。冷やすと気持ちがいいということなので、一部血管が拡張しているものと思われます。

 頚の筋肉は『天柱』のある項頭線以外あまり硬くないのですが、背部から腰部にかけての筋肉は硬くなっています。予想では下肢はむくんでいるものと思っていたのですが、下肢の筋肉は硬く、臀部の下肢外旋筋群や股関節も硬く、左踵は冷えています。

 仰臥位で腹部の指圧をすると右上腹部、肝臓に硬さがあります。

 肝機能障害、喘息、気管支拡張薬、飲酒、項頭線と背部のこり、これらが複合的に作用して激しい頭痛が起こったようです。

 施術中眠ったので、全身指圧の後は普通ならかなりよくなるはずなのですが、頭痛は少し軽くなっただけだと言います。

 日曜日に嚥下障害があったそうなので、延髄の迷走神経を刺激する何かがあったのか、めまいのことを考えると、橋と延髄の間の聴覚神経への刺激もあったのかもしれません。

 痛むというこめかみの周囲を圧しても普通の偏頭痛のような拍動の手応えはないので、もっと奥の、たとえば脳底動脈から伸びてくる血管の問題なのかもしれません。頚椎の変形ということもあるかもしれません。少なくとも脳梗塞でみられる頭部のむくみはありません。

 最後に座位で、ローズマリーウォーターを使ったこめかみの指圧と、マジョラム、スイートオレンジ、ジンジャー、スイートアーモンドオイルを使った『天柱』を含む項頭線の指圧で施術を終えました。痛みが続くようならもう一度検査が必要ではないかとお伝えしました。

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2007年12月18日 (火)

視線を高くして施術をする

 『頭を下げない』『背中を丸めない』『肘を伸ばす』、指圧の実技の時間によく言われたものです。

 『頭の重さで頚や肩の筋肉を疲れさせない』『背中を丸めて腰に負担をかけない』『体重移動で圧刺激を調節するため』とそれぞれに意味があります。

 施術者ができるだけ疲れないための施術法には、施術者のリラックスが被術者に直接伝わるという効果があります。

 私は床にマットで指圧をする時には、襖の取っ手やドアノブのあたりに目付けをしています。

 タッチの際に『視覚にとらわれずに違いを吟味する』ことで、施術者の個性がより明確になります。

 センサーが違うわけですから、触れてからのことはポピュラリティがなくても良いのです。

 たとえ100人のうち99人に受け入れられなかったとしても、その時、そのクライアントに最適な刺激ができればいいのです。

 ほとんどはとても微妙な違いです。そしてその時が過ぎればなくなってしまうようなことです。

 でもそれがとても素晴らしいタッチであったなら、ずっと信頼していただけることにもなります。

 見えないものを感じて工夫する作業ですから、視線を高くして手元は見なくていいのです。そうしていれば志も高くなります。ポピュラーな作品を目指して、自分の感覚に背いて迎合するようなことはしなくていいのだと思います。

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2007年12月17日 (月)

治らない原因と治せない原因

 施術をしても症状が良くなっていかない時には、クライアントの持つ“治らない原因”とセラピストに問題がある“治せない原因”があるように思います。

 どのクライアントにも社会的、家庭的なしがらみがあります。降りかかってくるストレスが多ければ、症状の緩和に時間がかかるということがあります。

 体の先天的な問題や現在の体格、生活習慣や傷病歴、手術歴なども、症状が好転しない時には考えてみる必要があります。

 例えば、痩せていて撫肩だと肩はすぐにこってきますし、太っていると体重のために腰痛や膝痛は治りにくくなります。

 セラピストの側の問題は、簡単に言ってしまえば“緩めることができていない”ということです。

 筋肉の起始から停止までの刺激をしないで、こりの部分だけの施術では、炎症を拡げているようなものです。

 肩こりといえば僧帽筋というような見方では、そこでもう間違っています。

 症状を緩和する場合には“エイトフィギア(8の字のストローク)”やデザート的な手技は意味をなさないことがあります。

 手技のバリエーションや難度の高い手技を使いたいと思うようでは素人の域でしかありません。

 その時、そのクライアントに最適なタッチというのは、息を吐いていただくためにもっと間をとることであったり、当たり前の軽擦を数ミリ外側に拡げてみたりすることです。

 人間の体はクラッシック音楽とパンクロックほどの違いはないのですが、同じクラッシック音楽だとしてもその時のクライアントの体調によって施術にはアレンジが必要です。

 中には生活習慣などの根本が間違っていて、抜本的な改革が必要なクライアントにも遭遇します。

 そんな時は症状が簡単には治らないと肝に銘じて、(たぶんわがままな人が多いですから)気長に付き合うつもりで施術をしていくことです。

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2007年12月16日 (日)

硬い筋肉からわかること

 スポーツ選手の薬物による筋肉増強でも同じことが言えるのですが、鎧のような硬い筋肉が短期間でできあがってしまうと、メンタルな面も含めて体全体の耐久力は脆くなります。

 例えるなら、軽自動車にロケットエンジンを積んだようなものでしょうか。

 常に筋肉が硬いということは、交感神経が優位になって血圧や血糖値が高くなっているということです。

 闘う準備としては有利なのですが、充分に筋肉が緩むことができなければ不眠になります。

 逆に考えれば、高血圧や高血糖があって筋肉が硬いのであれば、筋肉をマッサージなどで緩めることで血圧や血糖値は下がります。

 高血圧や高血糖の診断を受けて運動を始めるのはとても良いことなのですが、『何とかしなければ』と必死になって息を詰めて無酸素運動になってしまうと筋肉が硬くなります。

 真面目な性格の方に特にその傾向が見られます。

 考えてみればわれわれは体育でバリスティックな運動ばかりを教えられてきました。『楽しみながら』とか『息を吐きながら』『会話ができるくらいの強度で』などという概念が体に沁みついていない方のほうが多いように思います。

 体は大きな変化を嫌います。苦行を求めてはいないのです。

 食生活の見直しや運動をすること、そして気持ちよく体を動かして筋肉を刺激しておくことは大切です。

 頑張り過ぎて硬い筋肉をつけてしまった方が指圧を受けると、運動をする時に息を吐くように、圧がかかるタイミングで息を吐くことになります。

 指圧をすると血圧や血糖値やHbA1cが下がるというのは、筋肉が緩んで副交感神経が優位になりアドレナリンが減少するということです。

 頑張って短期間に硬い筋肉をつけるよりも、楽しみながら、呼吸をしながら自分の体なりの小さな変革を続けていくことのほうが、結果的には強い心身を獲得することができます。

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2007年12月15日 (土)

イモーテル=ヘリクリサム=…

 精油の呼び方の問題点。

 イモーテル=へリクリサム=カレープラント=エバーラスティングなので、メーカーによって呼び方が違います。

 学名から見ればヘリクリサムを使うことになりますが、園芸店のハーブコーナーではカレープラントで売っていたりします。

 エバーラスティングなら『永遠に続く』という若さの象徴としての老化防止作用を前に出せます。

 生活の木はイモーテル(ヘリクリサム)としていて、10ml¥9,975と高い精油なので、今手元に置いていません。

 キク科の花精油なので血圧を下げる効果はありそうです。いろいろ調べているうちに、オイルマッサージに使うにはかなり有効な精油であると思えてきました。

 リラックス効果、リフレッシュ効果、風邪・熱、肩こり、肌荒れ、老化防止という効能があって刺激が少ないとなれば、精油選択の最上位にランクされてもいいくらいです。

 ただし高いということはネックです。この精油をしばらく嗅いでみてイメージが高まってきたら、少量のものを買ってみることにしましょう。

 精油の呼び方の統一か、そうでなくても第一番にはこう呼びましょうということがないと同じものについて語っていたとしても混乱してしまいます。

 オリバナム=乳香=フランキンセンス、リツエアクベバ=リトシークベブ=メイチャン、アロマテラピーの資格を持っていてもとまどうことがあると思います。

 アロマ環境協会の、あるいは世界的な共通性を持つ、第一番目の呼び名が推奨されているとよいのですが…。

 ちなみに私のイメージではイモーテル=ヘリクリサム…は“カレープラント”だったのですが、今日からは、香りよりも精油の内容を示す“エバーラスティング”のインパクトのほうが強くなりそうです。

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2007年12月14日 (金)

尾骨の痛み

 尾骨が痛いという40代の女性、尻餅をつくように転んだとか、出産後ずっと痛かったということはないようです。

 この二つの原因での骨折、変形を除けば、仙腸関節など骨盤のずれと股関節の問題が考えられます。

 視診、触診で脊柱と骨盤がずれているように思えませんでしたし、圧痛もありませんでした。

 ということは、右下肢長が左に比べてやや長いということから、股関節の問題が浮かび上がってきます。

 『痛みの走行が骨盤の中を通って腰から尾骨に続いている』ということなので、大腰筋も関係していそうな気がします。

 経穴から考えてみると、会陰から背部中央を上行する“督脈”で、尾骨の上、仙骨裂孔にある『腰兪』がポイントになりそうです。

 また同じ督脈の第4・5腰椎棘突起間『腰陽関』と、“奇脈”で腸骨稜中央の『腰眼』、これらを結ぶ三角形は尾骨の痛みと関係がありそうです。

 『腰眼』以外は普通は指圧をしませんので、今回もその周辺の指圧と骨盤と股関節と大腰筋のストレッチで緩めていきます。

 施術後、下肢長は揃いました。ストレッチで痛みもありません。手足も温かくなり、顔色も良くなりました。

 ただし、尾骨の痛みがこれで解消したかということは、もう少し時間がたってからの結果を見てからでなければわかりません。

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2007年12月13日 (木)

逆流性食道炎で体がだるい

 逆流性食道炎で服薬中の30代男性、体がだるく、右肩の内転・外旋で痛みがあります。

 元々太っていたのですが、半年程で10kg体重が落ちたということなので良い痩せ方ではありません。

 朝食後に吐くことがあるそうです。

 「煙草をやめればいいのに!」ということなのですが、タバコの臭いプンプンでやって来ました。“命がけでタバコを吸う派”に属しています。

  右肩の痛みは、電気工事の仕事で狭い場所で腕を伸ばして配線をすることが原因だと思います。姿勢は右肩下がりになっています。

 右肩甲間部は横隔膜の反応点で胃の上部にあたる『膈兪』よりも、『肺兪』のあたりに反応点があり指圧をすると咳が出ます。

 左背部は『肝兪』から『胃兪』のあたりが硬く、脊柱は後弯しています。

 痩せたためか外旋気味だった股関節は真っ直ぐになり、これなら以前より膝の負担は軽くなっています。

 仰臥位腹部の指圧では、胃に鈍い動悸があって、圧をかけると痛みがあります。

 体の状態から胃炎はあっても軽いと思っていたのですが、どうやらそうでもなさそうです。

 股関節のストレッチで腰痛もあり、内臓反射の影響が腰背部にはあるようです。

 ストレスがあるのでしょうが、正解は「タバコをやめる」だと思います。

 軽く投げかけておいた「タバコをやめると違ってくると思うんだけど…」の言葉は、彼の体を見事にすり抜け、無限宇宙空間に飛び出していくのが見えました。

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2007年12月12日 (水)

“massage”というスペルのニュアンス

 マッサージの語源については『あん摩・マッサージ・指圧理論(医道の日本社)』に、『マッサージ(Massage)はフランス語であるが、アラビア語の「Mass=押す」、ギリシャ語の「Sso=こねる」、ラテン語の「Manus=手」と同一語源である(一部要約)』と書かれています。

 インターネットで調べてみると、アラビア語の『Mass』の意味を「やさしく触れる」と紹介し、ヘブライ語で「さわる」の意味もあるとしているものもありました。

 英語圏でマッサージという言葉の響きは、「Mass+Age」になっていないのだろうかと考えてみました。

 大和言葉に訳せば「たくさんの+齢(よわい)」になります。健康で長生きができるというニュアンスを英語圏で使うMassageという言葉は獲得していそうな気がします。

 あるいは「Mas+Sage」で「たくさんの+賢人(もしくは薬草としてのセージ)」が力を貸してくれるというニュアンスが含まれているのではないかと思います。

 マッサージに似た言葉の「Messsage(伝言)」も「混乱+賢人」で“神のお告げを伝える”というニュアンスがありそうに思います。

 MassageとMessageを並べてみたら、そんなことが閃きました。

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2007年12月11日 (火)

すべりが良くなると指先の感度があがる?

 乳癌の自己触診について読んでいたら『自己触診は少なくとも月に一回は行ってください。慣れないうちは毎日入浴時に乳房を手で洗うことをオススメします。石鹸ですべりが良くなり指先の感度があがるため、異変などに気がつきやすくなります。』と書いてありました。

 乾燥した指先よりは湿った指先のほうが、スーパーのレジ袋などでも開きやすくなります。ただし『石鹸ですべりが良くなる(→良くなり過ぎる)』と指先の感度は鈍るのではないかと思います。ピンポイントで部位に集中するのではなく、何しろ滑っているのですから。

 石鹸で滑る皮膚の上では、指先がしこりの硬結を越えやすくなるということはあります。

 石鹸ではなく、二重構造で指先を覆う『ブレストケアグラブ』という乳癌触診用のグラブも指先を敏感にするのだそうです。

 真皮乳頭にあって指先に多く存在し触覚を司るというマイスナー小体の感度をあげるための正解は何なのでしょう。

 マッサージの練習として手で体を洗うことは非常に役に立つと思っています。繰り返しタッチを練習して、通常の部位と異常な部位の違いが経験でより速やかに分かるようになるということならその通りだと思います。

 指圧師として点圧で異常を見分けるようになった今の感覚では、もしかしたら圧覚を司る指紋部のパチニ小体のほうが優勢になっているのかもしれません。

cm以下の乳癌なら乳房を切除しないで、針で焼却する手術が行われるようになってきました。焼かれて固まり無害化した癌細胞はやがて吸収されて、術後の経過も良好だそうです。

 指先の感度の問題は置いても、手で体を洗うということは、健康を確かめるためにはとても有効な検査方法であることは確かです。

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2007年12月10日 (月)

在宅医療の二つのドキュメント番組

 金曜日に放送されたNHK『特報首都圏』と、日曜日のTBS『夢の扉』は、ともに在宅医療に取り組む医師の姿を映し出していました。

 『特報首都圏』では、思わず息を呑む場面がありました。

 「昨日は自殺を考えていた」と言うベッドの女性が「こんなことしていても意味がないじぁない。ね、そう思わない…何か言いなさいよ!!」と医師に言葉で詰め寄ります。

 絶句した医師。私も同じタイミングで言葉に詰まりました。

 長い間がありました。

 私ならもう何か言葉を発しています。それが答えにならなくても何かしゃべっています。

 医師はとても真面目に、不器用な言葉で、答えにならない答えを言葉に置き換えていきます。

 とても緊張する場面でした。

 介護ベッド、往診、終末期医療、私の経験ではそこであのような言葉を投げかけられたことはありませんでした。『死にたい』というニュアンスの言葉は何度か耳にしましたが、あんな緊迫感はありませんでした。

 タッチやアロマは具体的に痛みを緩和することができるので、その手技をしに行っている私は、厳しく詰め寄られることなどなかったのです。

 それから医師はこの女性に訪問介護による入浴を提案します。旦那さんの介護だけで入浴ができなかった女性は、ヘルパーさんの介護でお風呂に入ってから気持ちに前向きの変化が現れます。

 総合的に在宅患者を見守り、最期の看取りまで行う医師の負担は大変なことです。投薬や診察以外に演出家としての要素も必要になってきます。精神的、肉体的にとても厳しいものだと思いました。

 NHKで取り上げられた医師は今働き盛りという年代でしたが、TBSでは80才を過ぎた医師の在宅医療を取り上げていました。

 御自分は聴診器とおそらく血圧計を持って、お茶の道具を持った奥様が後に続きます。

 胸を聴診して「肺はきれいだ」の一言に、正しさと安心感がありました。薬を出さない代わりに奥様が抹茶を立てて患者さんに一服してもらいます。

 そこには経験に裏打ちされた薬以上のものがありました。

 二つの番組で取り上げられた在宅医療には、今自宅で療養する患者や家族の苦悩と、それを支える医師の努力がありました。いくつかの場面では、自分がその場にいるような感情移入をして見ていました。

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2007年12月 9日 (日)

手のしびれと腕神経叢

 先日先約があって指圧ができなかった60代の女性、右手がしびれるということです。

 てっきりもう病院にかかっていると思っていたのですが、『指圧で治るならそのほうが…』という口です。

 頚は右にやや側屈しています。右肩上部肩根点に硬結があって、押圧で圧し戻す抵抗があります。斜角筋隙の腕神経叢の出口を圧迫しています。

 腕神経叢は第5頚神経から第1胸神経の束なので、頚から肩甲間部の緊張を緩めることが手技療法のポイントです。

 ピンポイントで一つ一つの神経を意識する必要はありません。

 頚を真っ直ぐにすることと並行して、他の部位の異常を探ります。

 この女性は左腸骨を椎間板ヘルニアの手術の時に移植しています。左下肢後側が硬くなっています。

 また両足首の硬さもありました。

 仰臥位の指圧から眠っていたのですが、上肢の指圧に移る頃には頬が真っ赤に紅潮してきました。

 手のしびれの背景にはここのところの冷えも関係しているようです。手掌は温かく、上肢に目立った硬さはありませんでした。

 全身指圧を終えて座位で頚と肩のストレッチをします。右手のしびれはなくなっていました。

 全身の血液循環が改善されたことで右手のしびれが消失した施術例です。頚と肩甲間部はポイントですが、それだけではあの頬の赤味は出なかったと思います。

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2007年12月 8日 (土)

三陰交と足底動脈弓

 後脛骨動脈が内踝の外側を通って足底動脈弓につながるので、『三陰交』というツボと足底動脈弓の関係は、『湧泉』と後脛骨動脈の関係と置き換えることができます。

 『三陰交』は脾経のツボですが、その位置は腎経・肝経・脾経が会する場所であるとされています。

 昔からある“竹踏み”は、足底動脈弓を刺激して血行を促進する健康法です。

 この『湧泉』を刺激して血行を促進し体温を上げるという健康法は、体温が一度下がると免疫力が半減すると言われることからも、生理学的にも理にかなっています。

 足底の竹踏みもそうですが、背中の“乾布摩擦”も第7頚椎周囲の動静脈吻合を刺激して血行を促進することが健康に良いという経験則から伝えられてきたものです。

 動脈に静脈は伴行するので、アキレス腱内側で内踝の上三寸脛骨際の『三陰交』は、血管を刺激しやすいツボとして血行促進の特効穴とされてきました。

 インフルエンザの予防法の一つに『体を温めておく』ということがあります。

 手袋は手掌動脈弓をカバーし、靴下は足底動脈弓と『三陰交』をカバーし、マフラーは背中の動静脈吻合が冷気にさらされることから守ります。

 ちなみに第7頚椎のすぐ下、第1・第2胸椎棘突起間外1寸5分の『大杼(だいじょ)』は膀胱経ですが、骨会(こつえ)と呼ばれ、『腎は骨を主(つかさど)る』ので腎と関係してきます。

 腎経の最初のツボ『湧泉』と背部の動静脈吻合が無関係ではないというように、東洋医学では考えられていたとも言えます。

 防寒、健康法、血管、免疫力、有名なツボは経験から保護され、実際に効果を上げるポイントであり続けています。

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2007年12月 7日 (金)

鼻づまりとユーカリ・ラディアータ

 昨夜は38.2℃の熱があり、下痢で6回トイレに通ったという40代の女性、体の関節痛が主訴で鼻づまりがあります。

 ユーカリ・ラディアータをアロマミストで芳香浴に使いながら指圧をしました。

 このケースで熱が下がっていなければ手技療法は控えるべきです。

 額に手をあててみると熱があるとは思えません。下痢もおさまっているので一晩でかなり快方に向かったのでしょう。

 発熱後の関節痛はよくみられることなので、本人が手技療法を受けたいという気持ちであるのなら、施術をしてみる価値はあります。

 横臥位で全身を触ってみると、上半身が硬く下半身がむくんだ状態です。

 リンパ節の腫れもなく、大腿前側に触れるとおなかに動きがあります。胃経の指圧が胃腸に届いています。

 関節痛は発熱によって炎症物質が肘や膝に溜まった状態であると考えられます。

 下肢のむくみを心臓に還し、肩や頚のこりを緩和することで老廃物が流れ、関節の痛みが軽減します。

 疲労の蓄積があってウイルスへの抵抗力が衰えて発熱、下痢、鼻づまりという症状が起きているので、あまり長い施術は適切ではありません。

 一時間ほどで施術を終え立ち上がろうとした時に、詰まっていた左鼻腔から透明な鼻水がかなりしっかりと頬を伝い流れました。

 血液の循環が良くなった体ではよくあることです。目には涙も溜まっていました。

 今回は左の鼻が詰まっていて、大腸経の経絡は上唇の人迎で交差するので、右前腕橈側の曲池・手三里・合谷に反応点がありました。

 右手の使い過ぎに端を発し、発熱と下痢で上半身が乾いて、左鼻腔の毛細血管が充血して鼻づまりが起こったのです。全身の血液の循環が改善されて、水分が上半身を潤して鼻水と涙になりました。

 もちろん、ユーカリ・ラディアータが鼻づまりに効いたということもあります。

 

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2007年12月 6日 (木)

高齢者の股関節の硬さ

 昨日は飯能の生活の木・薬草香園で『冷え性のツボとアロマ』という講座をしました。

 そのポイントの一つとして、股関節を動かすことによって鼡径動脈を刺激して下肢の血行を促進するエクササイズを行いました。

 股関節の伸展(後方挙上)と内転を振り子運動で行うものです。遠心力も利用するので足先の血流改善に即効性があります。

 そこで効果を実感した介護の仕事をしている方から、「股関節の硬いお年寄りにこのエクササイズをしてもらってもいいか」という質問をいただきました。

 高齢者の方でも個人差がありますので、実際には確かめてみないと本当はわからないのですが、一般的には「NO」です。

 筋肉や関節の硬さを緩めるためには、もう少し筋肉の負担を軽くしたストレッチをします。

 講座で紹介したエクササイズは筋肉の作用する方向に振り幅を最大限に利用するものです。

 硬さをゆるめるためには、振り幅を小さくして、むしろその反対方向を意識した振り子運動が適切です。これなら高齢者でもやっていいと思います。

 講座で紹介したような鼡径部を刺激すると同時に筋肉を鍛えて血行を促進するエクササイズで、高齢者の方にまず必要なのは下肢伸展挙上のエクササイズです。

 最小限に鍛えるのなら大腿直筋のみ意識して、膝痛の予防を計ることが第一です。

 講座ではこの他に、「鼡径部に手掌圧を加えて血液をダムのように溜める→手を離すことによって血液が勢いよく流れる」というイメージから足先までの仰臥位の指圧と、伏臥位で足先から膝までのアロマオイルトリートメントをしました。

 芳香浴にブラック・ペッパー+スイートオレンジをアロマミストで使用し、ブレンドオイルはジンジャー1滴+マジョラム1滴+スイートオレンジ1滴+スイートアーモンドオイル15ml(濃度1%)を使用しました。

 冷えが具体的に改善する様子を自分の体で感じていただけたと思います。

 

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2007年12月 5日 (水)

能・狂言式スクワット

 毎朝スクワットを続けるうちに、両手を前に振り上げる動的なスクワットから、背中を伸ばしたまま両手を軽く握って垂直に降ろした静的なスクワットに変化していきました。

 プロレス式のスクワットが能楽師や狂言師の姿勢での膝の使い方に変わったということです。

 7秒エクササイズのように反動を使わない静的なスクワットのほうが、下肢の筋肉の意識が容易です。膝の内側を緊張させれば内転筋のエクササイズにもなります。

また背中を起こして膝をゆっくりと曲げるので、このほうが大腰筋をしっかりと使うことができます。

この和の動きは、和式トイレの体の使い方でもあり、日本人が生活の中で足腰を鍛えられていたことがわかります。

足首とウエストは、はっきりと細くなりました。ビリーズ・ブート・キャンプの対極にある方法ではありますが。

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2007年12月 4日 (火)

リウマチと腰痛2回目の指圧

 リウマチで腰痛がある男性の施術をしてから、『起き上がれないようなことになっていないか』という心配がありましたが、予約の電話があって昨日2回目の指圧をしました。

 電話で圧迫骨折の可能性や手技療法が適応ではないかもしれというお話しをしましたが、その方はそれでも指圧を受けにいらっしゃいました。

 2回目の指圧をして驚いたのは、体がポキポキいわなくなったことです。

 腰椎を後弯させる塊のようなものが小さく感じられます。脊柱は右肩下がりに大きく側弯していますが、脊柱の両側に指圧した指の跡が残っていて(これは私だけの感覚かもしれません)前回よりも筋肉の緊張が感じられません。

 右横臥なら、しばらくじっとしていられます。

 右臀部から下肢の筋肉は非常に衰えているので途中で寒気を訴えました。

 ハロゲンヒーターをあてながら、マジョラム+スイートオレンジ+スイートアーモンドオイルのマッサージを右下肢にしていきます。

 両足底のむくみは前回ほどありません。

 その後膝を曲げてなら仰臥位がとれたので、下肢、上肢、頭部顔面、腹部の指圧をしました。

 時々腰から右下肢にかけて痛む様子もありましたが、穏やかな呼吸をしている時もありました。ウトウトとできたのではないかと思います。

 一時間の施術で終わりにしましたが、もっと続けてほしいというような感触を受けました。

 ポイントは腰と右大腿骨頭の周囲にあるようです。しかし右大腿骨頭の周囲は筋肉が衰弱し過ぎていて、指圧で大腿骨頭が動いて不安定になります。

 なかなか難しい施術ですが、手応えはありました。

 前回は全く歯が立たないと感じた施術でしたが、どうやらそれも効果はあったようです。

 そして一番の驚きは、リウマチの大きな変形に順応して施術ができる自分自身にでした。

 今週中にドクターにマッサージをしてもいいかと聞いてもらうことにしています。

 手術をしない、ペインクリニックで神経ブロックの注射もしない、固定して安静にもしていられないという事情があるのなら、私で少し楽にできるのならと思っています。

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2007年12月 3日 (月)

ライン引きの消石灰が目に入る事故の記事

 『グランドのライン引きに使われる消石灰が目に入る事故が学校で多い』という記事が新聞に載っていました。

 消石灰は水酸化カルシウムです。こんにゃくを固める時にも使われているのですから、目に入れば何か障害が起きそうです。

 東洋医学の五行説で『風』と『目』と『肝』は対応しています。

 『風が吹けば桶屋が儲かる』という理屈も、「風で埃が舞い上げられると眼病が増えて…」と続いていきます。

 “細かい粒子が目に入ればそれが消石灰でなくても洗い流さなければいけない”、だから涙があります。

 ゲームのやり過ぎでドライアイの子供が多くなって涙が出にくくなっているというようなことはないでしょうか?

 感動や共感や悔しさや哀しみの涙を滅多に流すことのない子供がたくさんいて、涙を流す機能そのものが減退しているのでしょうか?

 埃に備えることがわからずに目を閉じることをしない子供がいるとしたら?

 そんな事まで思うとホラーじみてきます。

 大事に育てられ過ぎていたり、ハード(おもちゃ)だけ与えられて、ソフト(遊んであげる親や周りの人の工夫)が抜けていれば、指示待ちの子供が埃の中で目を開けていたりしそうな気がします。

 肝は怒りを反映する臓器です。キレやすい子供に消石灰の事故が多いということになれば、五行説に合致します。

 そして生きるための備えを子供と向き合って教える家庭が減っているのであれば、これからますます今まで当たり前に存在したものが危険物として記事に取り上げられることになります。

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2007年12月 2日 (日)

我慢強い人がいるということを忘れてはいけない

 いろいろな痛みに接してようやく痛みの程度が推し量れるようになるのであって、施術の押圧を「痛くないですか?」と聞いて頷かれてそれを真に受けているようでは、ヘタをすると誉められて自信を持ってしまうようでは、かなり感覚がズレていってしまいます。

 世の中には我慢強い人が多いのです。

 人生の様々な経験を積んできた年配の方や、長い間痛みを抱えてきた方は、大抵我慢強いのです。

 世の中に快適なタッチを真剣に追及したことがあるという人が果たしてどれだけいるでしょうか?

 最適なタッチの気持ち良さを知らなければ、そこそこのタッチでも誉めてくださるのです。

 タッチを提供する側は、もっと気持ちがいいタッチを常に追求しなければいけません。

 クライアントが慣れてしまった痛みにも、セラピストなら痛みとして向き合うことができるはずです。

 心の痛みも体の痛みも動きがあり、変化があります。それは施術中にも起こります。

 だから全てのタッチは違っていなければいけない。適量刺激は常に変わります。いつか来るビッグ・ウェーブを待つように、最適なタッチを模索し続ける必要があります。

 自分の推し量れなかった痛みには、後で気づきます。気づいた時しばらくは、とてもとても痛いものです。

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2007年12月 1日 (土)

進行性のリウマチと腰痛(2)

 前回の記事のクライアントは60代後半の男性です。

 リウマチのためか外見はもっと高齢に見えます。

 腰椎にリウマチがあって、腰椎後弯のために脊柱管狭窄症のようなことが起こっているのではないかと考えていたのですが、『圧迫骨折』かもしれません。

 悪性腫瘍の可能性もあります。一日たっていろいろと考えているうちに、『圧迫骨折→固定→安静』というイメージが大きくなってきました。

 ただならぬ感触はわかります。診断は病院にまかせるとして、レントゲンなどの検査も必要です。

 このケースは、手技療法の適応ではないと断ってもいいのだと思います。

 病院の検査までの不安を受け止めるつなぎとして、私は精油の力を借りながら鎮痛の方法を探ってみようと思います。

 そして検査の時にドクターにマッサージが適応かどうか聞いてもらうようにしなければいけません。

 もしクライアントが望んでもドクターの許可がなければ、今の症状では手技療法をしないほうがいいという感じがします。

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