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2008年2月29日 (金)

低体温

 20代女性、1才児の子育て中、病院の診断で『低体温』と言われているそうです。

 体温35℃以下を“低体温症”と言いますが、この女性の場合には“症”という言葉はふさわしくないように思いました。

 妊娠前から指圧をしていますが、出産後に肉厚の体型になりました。

 単に体型が戻らないのではなく、“母であるための筋肉”が鍛えられたのだと思います。筋肉の付き方は“子育てのアスリート”のようなものです。

 母乳やめたばかりだということで、10kgになる児は抱っこをせがみます。

 予測した下半身のむくみはほとんどなく、肩から上肢と背部のこりと下肢の筋肉の緊張もあって、手足が冷えています。

 35℃以下の体温では、ほとんどの場合、おなかに冷えがあります。内臓の冷えを改善するつもりで全身指圧をします。

 芳香浴のアロマミストにはマンダリンとラベンダー(ブルガリア)を使用しました。

  筋肉の使い過ぎによる血管収縮をゆるめるためには、リラックスする香りと、ゆったりとした軽い刺激のタッチがポイントです。

 伏臥位、背部の肝兪以下の指圧で「フーッ」という大きな息が洩れます。

 「痛いですか?」と聞くと「気持ちいい」のだそうです。

 おそらく深い呼吸や溜息をつく暇もなく子育てに奮闘しているのでしょう。

 仰臥位、下肢の指圧で足は温かくなり、左手掌の母指球、小指球の指圧でおなかが「グーッ」と大きな音をたてて動きがこちらからもわかるようになりました。

 随分前からおなかに動きはあったようで、頭部顔面、前胸部からおなかの指圧に移る頃には腹部全体が温かくなっていました。

 施術を終え、ピンク色に染まった頬を鏡で見せると、安心した様子です。

 もともと冷え性の体で体温も低いので、筋肉が緊張して末梢血管が収縮していれば、35℃以下の体温になることはあるかもしれません。

 それでも今日のように指圧でゆるめることができる場合は、低体温症とまでは言えないと思います。

 以前、おなかに触ると冷水に手を入れたように冷たい女性に指圧したことがあります(今はどうされているでしょう?)。その女性と比べると、今日の女性への施術は難しいものではありませんでした。

 私も経験を積み、勉強をして、格段と深味のある指圧ができるようになったはずです。あのおなかの冷たい女性を、今ならもう少し温めることができると思います。

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2008年2月28日 (木)

自動車メーカーの消臭サービス

 道路公団がアロマグッズを購入して問題になりましたが、企業が福利厚生として予算の中でということであれば、アロマグッズを購入するという流れは広げていくことができると思います。

 応接スペースでアロマの香りがする会社も増えています。店舗の中でアロマの香りに気づくことも増えてきました。

 先日、車検整備で『車の消臭』メニューを勧められました。

 タバコを吸わず、車はその日の気分でアロマの香りを選んで乗っているので断ったのですが、若い担当の人だったので期待はしないままやってもらうことにしました。

 整備の終わった車のカップホルダーには、“車にポピー♪”のおとなしいバージョンのようなものが鎮座し、コットンに含ませたペパーミントとレモンの香りは見事に消臭されていました。

 やりたい事はわかるのですが、まだタバコの臭いの消臭が適応なくらいのメニューです。

 この大自動車メーカーは、車のアロマも出しているのですが、まだカーライフへの提案というレベルまでは個々の顧客のニーズを捉えていません。

 アロマの仕事をしている手前、言わせてもらえるのであれば抜本的な見直しが必要です。

 ビジネスとは遠い私が言うのはなんですが、このあたりはビジネスチャンスありです。

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2008年2月27日 (水)

昇進が体を活性化させていると感じた症例

 お得意様の女性です。先日昇進されたそうで、仕事は忙しいままに精神的な負担は増えたようです。

 しかし家事や庭仕事までして指圧に来た体は、いつもよりも深刻な感じがしません。

 肩こりや背部のこりはあり、右下肢外側に体重をかけているためのこりはあります。それでもいつもと比べて、同じ所に手がとどまらないのです。

 伏臥位の途中から眠って、途中で御自分のメールの着信音に目覚めましたが、「この香りは眠れる」と言ってすぐにまた眠りました。

 ラベンダー+レモンのアロマミストがわかったようです。

 仰臥位、右季肋部の肝臓では手が止まりました。ここには張りがあります。昨晩、一昨晩とお酒が続いたようです。昇進祝いだったのでしょうか。

 十分に寝て目覚め、施術後の顔が晴れ晴れとしています。

 御本人も疲れきる前に来たと言っていますが、それだけではない感触を体から感じました。

 それはやりがいでしょうか、責任感でしょうか、体が活き活きと動きたくてウズウズしているように感じました。

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2008年2月26日 (火)

中国冷凍餃子問題と肩こり

 給食の調理をしている50代の女性、中国冷凍餃子の問題や食品偽装の問題で食材やメニューの変更があり、仕事での気づかいが一段と増して、一時は肩が上がらなくなるほどの肩こりになりました。

 給食費未払いの問題も切実で、予算内で収めようとすれば中国野菜や中国製冷凍食品を使わざるをえない現実があります。

 昼の休憩時間に飛び込みでやって来るのですから、余程の切羽詰った状態です。

 肩こりが主訴ですが、全身の疲労、精神的な疲労で胃腸の働きが衰え、口角炎ができています。

 たくさんの食材を切り分ける、大鍋を持つ、食器を洗うなど、かなりの重労働で猫背になり、脊柱後弯を矯正することがポイントだと診ました。

 道路公団のマッサージチェアの話題になり、「あんなものを買うくらいなら給食センターに食器洗浄システムが欲しい」とボヤキます。

 彼女の家の高額なマッサージチェアはほこりをかぶって廊下の一角を占拠し、こうして指圧に来ています。給食センターでは食器を手洗いしているそうです。

 世相と疲労が見事にリンクし、私は中国冷凍餃子問題の間接的被害者に指圧をすることになりました。

 施術後、顔には生気が戻って、背中を伸ばした良い姿勢で帰っていかれました。

 セラピーの背景にはいつも『今』があり、現代社会の世相が体に与える影響は多大です。

 自分の世界の中で名人技(テクニック)を披露するということだけでは、セラピーとしては狭いと思います。

 セラピーには、気象条件、季節感、世相を含めた『今の情報』が重要です。

 今を把握しようとしてそれを施術に活かしているセラピストでないと、クライアントへの理解が不十分になり、クライアントの施術への共感も乏しくなると思います。

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2008年2月25日 (月)

表面張力のタッチ

 微妙なタッチの感覚を得るために、『水面に手掌を密着させてから、わずかに浮かせるようにする』という表面張力を利用した練習方法があります。

 水を手掌でわずかに引き上げる感覚です。

 その感覚からその後に皮膚の表面に着地させれば、上質な密着感を持った垂直圧が得られます。

 押圧をする時も、軽擦をする時も、表面張力の感覚から始めればとてもマイルドなタッチになります。指圧の時も同じです。

 特に指圧では、四指を固定し、母指に体重を移動する時に母指の中手指節関節が前上方に持ち上がる『栓抜きの手首の使い方』をします。

 この時に筋肉に到達する前の段階で、体が浮き上がる方向に意識できれば、ここにも『表面張力』の感覚が活きてきます。

 当然、肘が伸びている、背中が伸びている、頭が下がっていないという条件がつきます。

 逆方向に意識をしてからタッチをするとマイルドな刺激になりますが、押し込もうとすると、指や手根の力に頼った痛い刺激にしかならないということをわかっていてほしいと思います。

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2008年2月24日 (日)

橋本病の20代の女性

 橋本病の20代の女性、主訴は昼夜逆転してしまい夜眠れないこと、そして肩こりと便秘、手足の冷えがあり、一年近く月経が止まっています。

 橋本病は慢性甲状腺炎のことで、甲状腺機能亢進症(バセドー病)から移行して、甲状腺ホルモン分泌低下があれば様々な症状が起こります。

 この女性はチラージンSを服用しているとのことなので、血液検査によって甲状腺ホルモンの分泌低下が認められているはずです。

 バセドー病は体のほてりや頻脈などエネルギーを消費する傾向になりますが、橋本病では倦怠感やむくみなど血液循環が停滞するようになります。

 昼眠たくて夜眠れないというような自律神経への影響は橋本病の症状、あるいはチラージンSの副作用ということが考えられます。

 どうも薬の量が多いらしく、今は一錠の半分を飲んだり飲まなかったりという毎日のようです。

 医師もそれを容認しているようなので、甲状腺ホルモンの検査値が少し正常値に足りない程度なら、本当は粉薬にして適量の服用をしたいところです。

 またそれとは別に、様々な訴えに対して“抗うつ薬”が処方されています。

 私の感覚では、全くその処方の意味がわかりません。聡明な、性格も暗いとは思えない女性です。

 横臥、伏臥と指圧をし、見る見るうちにふくらはぎのむくみがとれていきました。

 仰臥位に移るところで「トイレは大丈夫ですか?」と聞くと、やはりトイレに行きたいということで、むくみは尿へと順調に動いているようです。

 白く見えた顔や手の血色が良くなり、仰臥位ではしばらく眠りました。

 施術後またトイレに行ったので、今までそれほど意識していなかったむくみをはっきりと自覚することができたでしょう。

 むくみが解消されることによって体全体の血液循環が改善し、肩こりや月経不順などの瘀血の症状が緩和されます。

 私の施術ではこの後に生理になったという報告を何度も受けています。

 気分もスッキリしたということのなので、糖尿病の方の血糖値の例もあり、おそらくこの直後に血液検査をすれば甲状腺ホルモンの数値もそれほど悪くないのではないかと思います。

 少なくとも抗うつ薬よりは指圧が適応だと思いました。

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2008年2月23日 (土)

自分の体と向き合う時間

 指圧やマッサージを受ける時間は『自分の体と向き合う時間』です。

 施術による体の質的変化や体液循環の量的変化は、前向きな思考に導いて心にも変化をもたらします。

 これが東洋医学で言うところの『心身一如』です。

 自分の体に不調を感じてはいても、どこが悪いのか判然としないという時、例えば病院で不定愁訴や自律神経失調症という病名を告げられて、治療を続けてはいるけれどなかなか快気しないという時、手技療法で『自分の体と向き合う時間』が劇的な効果を示すことがあります。

 今まで意識したことのない筋肉を感じ、もしその筋肉が緊張しているなら、それをほぐすことによって確かな体の変化が生まれます。

 系統だてて自分の体を把握するには知識や経験が必要です。

 十分な知識と経験、そしてテクニックを持つセラピストの施術は、カルチャースクールとエステを同時に受けて、治療と癒しの効果を得られるようなものです。

 全身の触り方、体の状態の把握の仕方を知るだけでも価値があります。

 自分の体と向き合う時間を毎日持つと、怪我や病気の予防になります。

 私はストレッチやエクササイズや軽い指圧・マッサージをして、自分の体と毎日向き合い、いろいろな方への施術の準備をしています。

 自分の体のチェックの仕方を知るためだけでも、全身の指圧・マッサージを受ける価値は十分にあります。

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2008年2月22日 (金)

のぼせ

 60代女性、1ヶ月くらい前からのぼせるようになったということで、顔が真っ赤になっています。

 冷えを感じるということですが、足は温かく、上半身には微熱さえあります。

 年齢から高血圧、動脈硬化など血管の問題はありそうです。

 右肩上部肩根点に硬結があり、第7頚椎周囲の肩甲間部には神経に触れる圧痛があります。

 下半身のむくみはそれほどでもなく、全身の筋肉が硬いという感触です。

 健康に気を使う方で、指圧をしながらお話をしていくと、毎朝リンゴ(大)1個とニンジン(小)4本をジュースにして各300gを目安に飲み始めた時期と、のぼせが始まった時期が重なります。

 どなたかに目にいいからと勧められたのだそうですが、ニンジンが多過ぎるのではないかという気がします。

 この他にも、毎日カボチャを食べる、トマトを食べる、ホットミルクを飲むということで、ビタミンAやポリフェノールで粘膜は強化され血管は拡張し冷えは改善される食事であると言えます。

 冷えに対しては服装や暖房にも気を使っているので、のぼせの原因は筋肉のこりと食事の内容と体の温め過ぎにあるのかもしれません。

 全身指圧を終えるとおでこの熱は下がって、真っ赤だった頬もピンク色に変わりました。

 指圧中、ブラジルの預言者のテレビ番組の内容を興奮気味に話していましたが、大衆をこれほど不安がらせる番組は罪作りです。

 もしかしたら他の治療院にもテレビを見て“のぼせたお年寄り”がやって来たかもしれません。

 高齢者の訴えは多彩です。体に良いと勧められれば、“みのさん”でも何でも信じて少しでも良くなろうとする人がたくさんいます。精神的にも我慢弱くなって、不安や心配にとらわれやすくなってきます。

 多彩な訴えを受け止めて興奮を冷ますのもセラピストの醍醐味です。

 私は“クライアントのお話に如何に適切なツッコミを入れて納得できる答えに導くか”ということが施術の成否の半分を占めると思っています。

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2008年2月21日 (木)

車の急発進事故と股関節の外旋

 車を駐車をしようとしてコンビニ突っ込んでしまう事故や、ビルの駐車場から転落する事故、最近ではパーキングエリアのトイレに続く階段へ突っ込む事故が記憶に新しいところです。

 これらの事故を起こすのが高齢のドライバーに多いことを考えると、『股関節の外旋』も原因の一つではないかと思います。

 特にオートマチック車では右足でアクセルを踏み、ブレーキを踏むのも右足です。

 股関節が外旋していれば爪先は外側を向きます。

 股関節が矯正されていれば、膝の軽い屈曲+股関節内転・わずかな内旋+膝の伸展の動作でブレーキを踏むことができます。

 股関節が外旋していれば、この時の股関節内転・内旋の動きを大きくしなければなりません。

 高齢者の方や疲れの溜まった方の股関節は外旋してしまうケースがほとんどです。

 筋力の低下もともなって、ブレーキの位置まで足を動かしたつもりがそこまで届いていないということも起こります。

 道路公団が買って問題になっているマッサージチェアをサービスエリアなどに置いても、股関節の外旋を矯正できるタイプのものはなかなかないのではと思います。

 普段から股関節のストレッチや下肢のマッサージをしておけば、ある程度は車の急発進事故を防げるのではないかと思うのですが、安全性を高める技術が加えられるのであれば、是非ともお願いしたいと思います。

 エコが叫ばれる時代の流れからは、アクセルを強く踏んでも急加速できない車が望まれているように思うのですが、メーカーの考えはいかがなものでしょうか?

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2008年2月20日 (水)

広げた布のようなタッチ

 『“おなかにハンカチを広げたように“、手掌に圧を加えずに、まずは皮膚の表面にフワーッと密着させる』、タッチにこの段階を踏んでいるセラピストは何人いるでしょう?

 丁寧なタッチというものを突き詰めていけば、①皮膚から皮下組織まで→②筋肉まで→③内臓まで、と徐々に圧が深くなっていくのが理想です。

 特に腹部への施術では、可能性として妊娠や癌やその他の内臓病があるものとしてファーストコンタクトをするべきです。

 一回目のタッチはセラピストがクライアントに施術の場所を教えると同時に、皮膚の表面から緊張を感じ取る検査のタッチです。

 そしてその工程の2回目から徐々に深部に圧を浸透させていきます。

 当然セラピストの手掌が温かいという条件で、肘が伸びていて①皮膚に圧し返される感覚→②筋肉に圧し返される感覚→③内臓に圧し返される感覚、で施術できれば丁寧なタッチになります。

 自分の力で圧し込むタッチは、筋性防御など内臓の反射を見逃す事になり丁寧なタッチにはなりません。

 弱肉強食の自然界ではおなかを上に向けるということは服従を意味します。

 おなかを施術させていただくということは、命に直接触れるというとても重いことだと私は考えています。

 

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2008年2月19日 (火)

法事でのアロマエピソード

 自宅で法事がありました。

 仏壇の前に小さな白磁の器を置いて、サンダルウッドとヒノキの精油をコットンに滴しておきました。

 和尚様は読経の後、「今お経をあげていて、突然故人との思い出が蘇えりました」とお話しを始めました。

 とても良い線香の香りと焼香の香りが混ざり合ってもいたのですが、お経をあげる和尚様にはサンダルウッドとヒノキの香りもしたことでしょう。

 「死者の魂を自由にする力がある」と言われ、葬儀に使われてきたサンダルウッドは、実はその香りを嗅いだ“生者”をリラックスさせて、埋もれていた記憶の扉を開く力があるのではないかと思います。

 法事の席を乱すことのないサンダルウッドとヒノキの香りが生んだ、とてもアロマ的な出来事でした。

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2008年2月18日 (月)

再診料外来管理加算520円

 平成20年度から医療機関が診療報酬の再診外来管理加算520円を徴収するために、以下の条件が必要になるということです。

 ①患者を問診し、その訴えをまとめる。②病状について医師の判断を伝える。③今後の治療方針を説明する。④患者の疑問や不安の聞き取る。⑤その内容をカルテに記載する。

 さらに5分以上の診察が“目安”とされています。これには診療報酬の支払いを抑える目的があるということです。

 しかしあくまでも目安ですから、上記の①~⑤の条件をみたせば、一時間に12人以上の診察もできるという不備が問題になっています。

 そもそもこれらの条件は、説明と同意に基づく医療行為をするのであれば不可欠です。

 今までその条件をみたさない医療行為に再診外来加算などをしていたとしたらひどすぎます。

 今後もパソコンに入力しながら患者の顔を見ないで条件をみたすこともできます。

 ①~⑤の条件は再診行為の中に当然含まれていなければいけないと思うのですが再診料そのものを値上げ改定して、外来管理加算などいらないという発想は誰からも上がらなかったのでしょうか?

 個々に違いを持つ人間への癒しや治療行為を、時間内で均一に終えることなど不可能です。

 時間を考えず全身施術だけをしている私は、再診のときに全うな診察をするのは当たり前だと思います。①~⑤の条件が付加されてしまうのは、今まで目に余る一方的な診察がまかり通っていたということなので残念です。

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2008年2月17日 (日)

カンファーとサンゴの白化

 「日焼け止めの成分がサンゴを白化させる」という研究が発表されました。その中にはカンファー抽出物が含まれています。

 アロマテラピーでは刺激性・毒性の強いケトン類を含む精油には注意が必要であるということが常識です。

 カンファーはこのケトン類に属します。

 カンファーはタンスの防虫剤の樟脳として、昔から日本人にも馴染みがあります。

 カンファーの効能はその刺激作用によって、体を温め、血圧を上げ、こりや痛みを鎮めます。

 ただし高濃度に使用すると吐き気やめまいだけでなく、呼吸不全や死に至る場合もあるということです。

 一般的に用いられているカンファーを含む精油はローズマリーやスパイクラベンダーなどですが、成分に占める割合がおよそ20%以下なので、通常の濃度での使用であれば問題はありません。

 ローズマリーやスパイクラベンダーのスーッとする香りは呼吸器系の症状を緩和しますが、さらにカンファーの濃度が強まれば毒になります。

 そういえば日焼け止めのジェルはスーッとします。これが海水に溶け込むとサンゴには毒となり白化してしまうなら、日焼け止めの成分を見直さなければいけません。

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2008年2月16日 (土)

「転んで手が痛い人」その翌日

 昨日の施術が終わった時間を見計らって“転んで手が痛い”女性から電話をいただきました。

 氷で冷やしてから、寝る時は冷湿布に換えて、手を包帯で固定してパジャマの上着に突っ込んで、なんとか眠ることができたそうです。しかし夜中に痛みで何度か目が覚めたそうです。

 翌朝はかなり痛みが楽になったそうで、念のために整形外科を受診したところ、骨折はないということでした。

 やはり痛み止めと湿布が処方されたそうですが、この方は「胃を荒らすから」という理由で痛み止めを断ったそうです。

 ウチに来る方々は猛者が揃っています。

 そしてこれも予想通り、検査の画像から「骨粗しょう症があるかもしれない」と言われたそうです。

 大事にならなくて本当によかったと思いました。

 こうしてハプニングとそれに対応しようとする知識を総動員した分析で、セラピストは鍛えられていきます。

 経験とその蓄積が、更に精度を増した理解につながります。

 たまたま縁のできたクライアントの方々とその症例の違いによって、セラピストは微妙な個性を獲得します。

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2008年2月15日 (金)

「転んで手が痛い」という電話

 一日の施術が終わってしばらくたってから「昼間転んで、今になって急に手が痛くなった」という電話をいただきました。

 時間がたってから痛くなってきたということなので、おそらく打撲(挫傷)の症状だと思うのですが、60代後半の女性ということもあって骨にひびが入っているようなこともあるかもしれません。

 まず氷で冷やすことを勧めました。

 この時間に救急外来に行っても、当直の先生が整形外科の先生でないことのほうが多いと思いますし、おそらく湿布と痛み止めを処方されるだけではないかと思います。

 「痛いのは手首より先か手前か」と聞いたのですが、痛みがある部位が手根骨か橈骨か尺骨かその周囲なのか、判然としないようです。

 それだけに骨折ではなさそうです。軟部組織・筋肉・腱の挫滅創が時間とともに広がってきたのではないかと思います。

 早くから冷やしていれば、そこまで痛くならなかったのではないかと思います。

 ふくらみや変形もなく、しばらく痛みを感じずにいたというので、少なくとも骨がポッキリと折れているようなことはないと思います。

 あん摩・マッサージ・指圧師は骨折・脱臼の施術ができませんし(回復期のマッサージはできます)、打撲であっても急性期は本来の出番ではありません。

 悩ましいところです。

 患部を診て安心させてあげたい気もするのですが、亀裂骨折まではわからないものです。

 わざわざ来ていただいて二度手間でまた救急外来に行くよりは、まずアイシングをして、それでも痛みが引かないようなら救急外来に行ってくださいとお話ししました。

 寝る時に三角巾で吊るか、パジャマのボタンを一つ空けて手を突っ込んで寝ると患部の固定と挙上になるということもお話ししました。

 しばらく氷で冷やしたら、寝る時は冷湿布でいいのではないかと思いそのようにお話しました。

 挫創だけでも傷によっては三日はかなり痛いものです。

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2008年2月14日 (木)

“肩パン”いじめ

 “肩パン”は肩パンチの略で、子供たちにゲームと称した“いじめ”として流行っているのだそうです。

 肩だから(実際は上腕だというので三角筋のあたりでしょうか)パンチをしても跡が外からわからないという、陰湿さがあります。

 「肩=叩く」という発想を、手技療法者としては正していかなければいけないと思います。

 おそらく国民のほとんどが“肩叩き”は叩けばいいと思っています。

 ヘタをすると実際にお金をいただいて施術をしていても、訓練と知識の足りない、あるいはセンスの足りない者はカン違いをしています。

 プロの叩打法は『体に触れた瞬間に、手拳あるいは手の甲あるいは手指を上に持ち上げる』感覚で施術します。

 体にダメージを与えるために振り下ろすのではなく、体を基点としたリズムの良い振り上げ動作を繰り返すことによって、神経機能を亢進する目的で施術するものです。

 肩を叩くという概念に間違いがあります。“肩パン”など素人のやる格好悪さの極みです。

 私は叩打法をほとんど使わないのですが、機会ある毎にプロの施術者が正しいテクニックを示していくべきです。

 私は『タッチは弱い人(疲れた人、病気の人)のためにある』と思っています。タッチの名を借りたいじめなどもってのほかです。

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2008年2月13日 (水)

リハビリには個別メニューが必要

 NHKで放送された『リハビリ』の番組を見るにつけ、リハビリの現場では個別メニューを作成し、医師や理学療法士と患者が一緒になって治していく姿勢が必要であることがわかります。

 また、たまたまNHKラジオ第二放送で(めったにここにチューニングが止まることはないのですが)寝たきりの方に往療をされている按摩の先生が、「股関節をゆるめることができれば歩けるようになる」とおっしゃっていたのを同じ日に聞きました。

 これは全ての方に当てはまるわけにはいかないでしょうが、経験から要約された言葉としては重みがありました。

 この按摩の先生は視覚障害があるのですが、運転手さんを雇って往療を中心とした治療院経営に成功していらっしゃるそうです。

 病院で行われる脳梗塞のリハビリと、介護保険の中で適用される往療の按摩・マッサージ・指圧とは違いがあります。

 これから歩こうとする人と寝たきりになってしまった人、患者の主体性を引き出すリハビリと施術者が積極的に働きかけていかなければならない要介護者の往療、二つの現場の様子を同じ日に知ることになりました。

 私は脳梗塞の後遺症を持つ方にも寝たきりの方にも施術をしてきましたが、「股関節をゆるめることができれば歩ける」とは言えません。

 そこまで症状の個人差を呑み込んで要約することはできません。その按摩の先生の言葉を否定するわけではないのです。ラジオのインタビューですから、細かい発言はカットされていたかもしれませんし…。

 先日も変形性膝関節症のお年寄りのについて相談を受けましたが、症状がかなり楽になるとは思っていても、実際に症状が楽になるか、歩行が楽になるかは、施術してみないとわかりません。

 私が考えるには、個別メニューを作った上で一緒に治していこうとしていただけるかどうかということが、かなりのウエートを占めています。

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2008年2月12日 (火)

左腰の違和感

 日曜日にワンボックスカーの雪を降ろしをしたからか、雪かきのためか、それともその車を点検に出して、いつもより座席位置の低い代車を借りて運転したためか、左腰に軽い違和感がありました。

 慣れない雪かきはギックリ腰の原因になります。車の運転姿勢というのもかなり腰への負担となります。

 今のドクター・スランプの車のようなワンボックスカーを選んだのも、腰にフィットしたことが大きな決めてになりました。だから他の車に乗ると違和感を感じます。

 じっとしていれば何も感じないので、第4と第5腰椎の椎間関節が微妙にずれているくらいの事だと思いました。

 腰のストレッチをしたり、風呂で温まったりしましたが、今朝までは違和感がありました。

 毎朝体全体をほぐすようなストレッチをしていますし、その中には腰のストレッチを何種類も取り入れています。

 膝を体幹に近づける、体幹を膝に近づける、腰をねじる、下肢の振り子運動、腹筋、棒を使ったストレッチ、ヨガストレッチなど、標準メニューでも腰痛体操になっているのですが、今回はあまり効果がありません。

 一通りのストレッチや鉄アレイ、スクワットなどを終えて、立位で軽く腰をねじってみたら、左腰の骨がコキッと鳴って腰が楽になりました。

 急性症状は3日くらいという目安もあり、そろそろ治る頃だったとは思いますが、意外に単純な事で椎間関節亜脱臼が矯正されたという感があります。

 治療的なストレッチを駆使しても、微妙な角度が合わないと劇的な効果まではいきません。

 考えてみればクライアントの方々に「腰痛が楽になった」と言われることも、それがもし自分の腰痛であったならまだ満足できない程度のことなのかもしれません。

 それくらい自分の体の違和感に対しては敏感になりました。そして、自分に感じる違和感のレベルまでクライアントの方々の症状を察知することは大変難しいとあらためて思いました。

 『自分だったらどうされたいか』、想像力と丁寧なタッチとライブの中で生まれる新鮮なアイデアを絶やさない施術、目指すのはこれ以外ありません。

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2008年2月11日 (月)

施術中脱水を感じる

 施術をしながら意識がボーッとしてきました。

 私にとって指圧をすることは日常ですが、お客様は「やっと時間を見つけて来る事ができた」という方ばかりです。

 具合が悪ければ予約の時間より早く来ます。予約の時間より早く来た方は待たせないほうがゆるむと考えています。

 雪の土曜日、施術が終わった直後にお客様がやって来ました。本当ならカルテを書き、水分を補給し、呼吸を整えたいところです。

 しかし、施術室はスタンバイしてあったので、そのまま施術を始めました。

 外は本格的な雪が降り始め、暖房はしっかり効かせてあります。 

 ラベンダーのアロマミスト、ヒーリング・ミュージック、施術をしながら眠くなることも以前はよくありました。

 『自分がゆるむくらいの環境のほうがいい』と思ってはいるのですが、最近は慣れてしまっているので感じることのなかった感覚です。

 一瞬意識が飛んで、何をやっているのかわからないまま指圧を続けていました。

 最近マラソンで何度も倒れながらゴールした女子選手のことをふと思いました。

 右上肢の指圧の途中で立ち上がり、急いでお茶を飲み干しました。

 右上肢の指圧に戻るところ、手が右鼡径部にいったことに驚き、頭がはっきりとしてきました。

 換気の問題もあったかもしれませんが、おそらく脱水症状です。

 その前の準備から入れれば問診を含めて2時間近い施術の後、すぐに1時間近くの指圧をして、どうやら水が足りなくなっていたようです。

 次々と施術をこなせる先生はたくさんいらっしゃいますが、申し訳ありませんが私は一回ずつの指圧の間隔を30分くらいは空けたいと思っています。

 力を入れないようにしているのですが、ウォーキング程度の体力と格闘技のような気力を使っているようです。無駄な燃焼をしているだけかもしれませんが、そうでないと続きません。

 他のやり方ができないものですから、御夫婦で一緒にいらしゃる方には面白いものも特にない待合室で辛抱していただくことになり、恐縮至極です。

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2008年2月10日 (日)

蘇えったX脚矯正の思い出

 50代男性、体の疲労が主訴です。

 肩こりがあり、頚は軽く右に回旋しています。第4・5腰椎は後方にいくらか突出しています。そして股関節が外旋(がに股)しています。

 左膝蓋骨骨折をしたことがあるためか、その可動性が大きすぎるようです。

 右下肢に比べて、左下肢が全体的にむくんでいます。

 右大腿四頭筋と左大腿二頭筋が硬いので、右膝を伸ばし、左膝を曲げる姿勢が多いようです。オートマチック車の運転姿勢はそんな感じになります。

 全身指圧をし、半分は眠りました。寝息がおとなしく、頚や肩甲間部の筋肉が柔らかく、圧してよく沈むので、深く上手な呼吸ができている方だと思いました。

 施術後椅子に座っていただくと、股関節の外旋が矯正できています。最初に同じ椅子に座って触診した時に指摘しているので、その違いは本人にも歴然です。

 すると突然、「そういえば子供の時に先生にX脚を矯正された…」と話し始めました。自分の中に埋もれていた記憶であることは、その話しぶりからもわかります。

 X脚の矯正で股関節外旋を意識して歩いていた子供の頃に記憶は、もし此処に来なければずっと埋もれたままになったかもしれません。

 最近は低い段差でつまづくということなので、もはや足を外側に向けてはいけないのです。

 疲れてくれば足は真っ直ぐ上に上がらず、外側にずってしまい低い段差でもつまずきます。そして今現在X脚ではないので、股関節外旋の意識を持つ必要はありません。

 「気持ち良かった」と言って帰っていかれた男性の、記憶の扉が開く瞬間を見ることができました。

 蛇足ですが問診と取り調べは違います。比較的健康な人が指圧に来た時に、いくら問診に時間をかけても傷病歴など全ては網羅できないものです。

 施術の中で、施術の後に、タッチでニュートラルに整えた心から自然に出てくる言葉を引き出せたなら、それはそれは素敵な問診です。

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2008年2月 9日 (土)

「ジンジャーで花粉症が悪化したのでは」というセラピストからの相談

 「お客様にジンジャーのハーブティを勧めたところ、花粉症がひどくなったと言われた」という相談をセラピストの方から受けました。

 『ジンジャーは花粉症の症状を悪化させるのか?』ということですが、ハーブティなので、のどの粘膜を刺激したということはあったと思います。

 これは濃さや熱さも関係します。花粉症には刺激物の飲食を避けたほうが良いことは確かです。

 ジンジャーを勧めたセラピストの意図は、体の冷えに対してだと思います。その点では正しい選択だと思います。

 冷えの改善は免疫力を高めます。

 ただ今回はのどには炎症があって、あるいは敏感であるために刺激になってしまったようです。

 漢方薬でも、花粉症の代表的な表寒証用の『小青竜湯』は温性・補性・健胃剤としての生姜(ショウキョウ)ではなく、補剤として乾姜(カンキョウ)を使っています。

 表熱証用の麻黄湯、麻杏甘石湯などの喘息薬も生姜は使っていません。

 本当に寒証であるのかということを見極める必要はあります。

 体に熱があればジンジャーは逆効果の場合があります。

 それでものどの刺激にならない濃さと温度でならば、熱の発散性があるので悪くはないと思います。

 そこまでお客様に伝えられるかどうかということですが、もしこれでそのお客様が二度と来ないということになったとしても、『頑張ってるな』と、私は嬉しく思いました。こういう経験をして思考錯誤することがセラピストには財産になります。

 とても敏感なお客様がいるということはいつも考えておくべきです。

 精油の濃さを求めていくのはタッチのできない人が陥りがちな考え方です。

 タッチとの相乗効果を求めるための精油やハーブですから、“薄使い”でいいのです。

 濃過ぎれば毒になります。

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2008年2月 8日 (金)

出産後19日、3回目の指圧

 出産後19日、3回目の指圧です。

 今日はお母さんに赤ちゃんを見てもらっている間に、こちらへ来ての指圧です。

 前回は赤ちゃんが指圧中に御機嫌が悪く、施術を何度も中断したので、思い切って出かけて来ていただけたようです。

 ウエストはほとんど妊娠前のサイズに戻りましたが、腹筋は衰えています。

 両肩上部と両肩甲間部から肩甲下部のこりがあり、右のほうがより緊張しています。

 下半身はむくんでいて、特に右のふくらはぎにむくみを感じます。しかし、下肢では右前脛骨筋だけが緊張しています。

 上半身のこりは弱い刺激でテンポよく、下半身のむくみにはしっかりと圧を加えながらもテンポよく指圧をしました。

 体に触れても“病人の感覚”はなくなっています。テンポよく刺激して体を起こしていくほうが適切だと感じました。

 このケース、上半身のこりは“相対的な緩和”でいいと思います。

 今のベストな体のバランスに整えるには、だるさをとるためのテンポが必要です。

 アロマミストでは、マンダリン、フランキンセンス、イランイラン・エクストラを使いました。

 妊娠中にマンダリン以外は控えた精油です。香りのお祝いのつもりなのですが、施術後に突然私は眠気に襲われました。

 せっかく外出したのですから、帰りがけには指圧以外にも自分の時間を少しでも持って気分転換をしていただこうと、一時間の中に凝縮した内容を詰め込んだ指圧をしたつもりです(いつもダラダラやっているわけではありませんが…)。

 帰りは眠くならなっかたでしょうか?それも含めて、体を起こす指圧で正解だったと思います。

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2008年2月 7日 (木)

花粉症 粘膜の炎症と1,8シネオール

 昨日の生活の木のアロマ指圧講座は『花粉症のツボとアロマ』がテーマでした。

 「示指から始まる大腸経のツボが、上唇と鼻の間の『人中』で交差して反対側の小鼻の横『迎香』に終わるので、左手『合谷』や左前腕『手三里』の刺激で右の鼻づまりが解消できる」というのがポイントの一つです。

 これは、あんま・マッサージ・指圧理論の『圧迫側の血圧降下、血管拡張。反対側の血圧上昇、血管収縮』という“圧発汗反射”とも合致します。

 鼻づまりは充血ですから、血管を収縮させる必要があります。

 アロママッサージには、去痰作用、粘液溶解作用のある1,8シネオール80%のユーカリ・グロブルスと65%のローズマリー・シネオールを使用しました。

 花粉症の症状である、目・鼻・のどの炎症は粘膜の漿液性炎症(=カタル)ですから、炎症反応で滲出した粘液溶解にすぐれた1,8シネオールの効果が期待できます。

 この二つの精油に充血除去作用があることも選択のポイントです。

 大腸経の経絡である橈側手根伸筋の捉え方はなかなか難しかったようですが、前腕の経絡にオイルストレッチを加えることで、橈骨神経(C5~T1)を介して肩、頚、顔面へ刺激が伝わることは、自分の体のゆるみ方を通して感じていただけたことと思います。

 ユーカリ+ローズマリーの選択が治療優先で、香りとしてはもう少しゆるんだ空気が欲しかったので、アロマミストではラベンダー(ブルガリア産)とレモンを使いました。ラベンダーには抗炎症作用、レモンには免疫賦活作用があるため、ともに花粉症への効果があるとされています。

 毎回この講座は『私がその症状の方を今どう施術するか』というポイントをお伝えしていますので、2時間の内容としては難しいのですが、すぐに自分のものにできなくても、体験をしたことで何年かたって納得していただける瞬間が訪れるようなら、この上なく嬉しいことです。

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2008年2月 6日 (水)

上前腸骨棘の痛み

 30代男性、右骨盤前部の上前腸骨棘に痛みがあります。下腹外側の骨盤の一番上になる部位です。

 ツボでいうと胆経の『五枢』が直近にあります。このツボは内、外腹斜筋上ですが、痛みは骨に感じています。

 ぶつけたり、どこからか落ちたということはないそうです。

 股関節外旋、腰椎後弯があるので、骨格の矯正で痛みがとれるかもしれないと思いました。

 しかし、あまりの痛さに夜中に救急外来に行ったということなので、『胆経→胆石』とも結びつきます。

 検査では腎結石、膀胱結石はないということだったようです。胆石を疑わなかったのでしょうか?

 そのあたりのことは本人に聞いてもよくわかりません。

 右下腹の痛みで考えると虫垂炎もあります。

 全身の指圧をしている間、かなり眠りました。施術後、上前腸骨棘の痛みは軽くなったということです。

 腰椎や股関節の歪みからきた痛みなのか、それともまた痛みが強くなって内臓疾患がわかるか、胆石の可能性もありそうな気がして、経過観察が必要だと思いました。

 

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2008年2月 5日 (火)

雪の前日から偏頭痛

 30代男性、雪の前日から右偏頭痛が始まり、仕事を終えて指圧を受けにいらっしゃいました。3日偏頭痛が続いたことになります。

 頭痛持ちの方は気圧の変化を察知して、台風の前など、気象の変動が頭痛の引き金になることがあります。

 今日は頭痛薬を飲まなかったそうなので、昨日よりは少しいいのかと思います。

 両側頚部、両肩上部、左肩甲間部、右肩甲下部の筋肉が緊張し、下腹部に冷えがあり、臀部とふくらはぎが非常にむくんでいます。

 左肘尺骨神経上にはしびれがあって、これはパソコン作業でいつも同じ位置に肘がくることと関係しているようです。

 左の頚~肩~上肢は、不動性の筋緊張だと思います。

 どちらかといえば左にこって、右にむくんでいます。

 股関節外旋(=がに股)で長時間のパソコンワークを続け、やや右に体重をかけているため、胆経の経絡沿いに右偏頭痛が起きたのだと思いました。

 男性で臀部とふくらはぎがこれだけむくんだ人を診ることは稀です。

 聞いたところ通勤にも時間がかかり、ここのところゆっくりと入浴することを忘れていたと言います。

 全身指圧の半分は倒れこむように眠りました。おそらく血管のリセットができたことでしょう。

 歩くことや運動で汗をかくことがなく、上半身を使うパソコンワークのため体の上下のバランスが非常に悪くなっていました。

 雪の前に偏頭痛として体がアンバランス訴えたのですが、上半身の痛みやこりに気づいても、下半身のむくみに気づくことはなかったようです。

 偏頭痛の主な原因に水分の停滞があることは、こうして指圧を続けているからこそわかることなのかもしれません。

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2008年2月 4日 (月)

出産後2ヶ月の女性の左手指のしびれ

 昨日の雪は昼過ぎにはみぞれに変わって、周りの積雪はそれほどでもないという感じでした。この土地は東京よりも雪が少ないということが多いようです。

 午後になって、「指圧をしてほしい」という電話がありました。

 雪で日曜、準備もなかったので、部屋を温め、「30分後に来てください」と言って急いで指圧師モードに切り換えます。

 出産後2ヶ月の女性、左手示指から小指にしびれがあります。

 椅子に座ってもらって頚から肩を触診します。硬結が肩根点にありますが頚椎は曲がっていません。

 授乳、抱っこの猫背姿勢で背柱は曲がり、母乳の出が悪いということです。

 そんな気がしたので、母乳の出を良くするリツエアクベバをアロマミストで焚いてあります。

 頚から肩、肩甲間部と上肢のこりがあります。

 下半身はむくんでいて、骨盤は開いています。左仙骨外周、左中殿筋に圧痛があるので、やはり出産(出産時の姿勢)の影響が残っています。

 左上肢前腕外側の指圧で、肘寄りの『指伸筋の起始』に硬結を見つけました。

 これは、赤ちゃんを抱っこする時、左手指を伸ばして頭を支えている負担の現われです。

 今まで使ったことのない筋肉の酷使によって、左手の示指から小指の感覚が麻痺してしまったのです。

 約一時間半かけて全身の施術をし、伏臥位ではよく眠っていました。

 子育て中の夜起こされるということにも疲れを感じているようです。

 施術後、左手指の感覚がかなり戻ったということです。

 椅子に座ってもらって、マジョラム+ジンジャー+スイートオレンジ(同量)をスイートアーモンドオイルで割った1%のブレンドオイルで左前腕外側のマッサージをして、そのポイントを覚えてもらいました。

 5kgになったという赤ちゃんを育てていくには、自分の体のメンテナンスも必要です。

 アロマのブレンドオイルでなくても、バンテリンのジェルでも、何を使ってマッサージしてもいいのです。

 上肢後ろ下方伸展で猫背姿勢を矯正するバスタオルストレッチも覚えてもらいました。

 子育てによって今まで使ってこなかった筋肉を突然酷使するようになったので、左手指のしびれは時々起こるかもしれません。しかし、その原因と対処法が納得できていれば少し安心だと思います。

 その後、母乳の出は良くなっているはずです。

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2008年2月 3日 (日)

花粉症にスギ精油

 生活の木の精油効能INDEXによると、スギ精油は、葉も木部も、花粉症への効能があげられています。

 手元にあるスギ木部の精油は、テルペン系炭化水素約7割の成分分析になっています。

 モノテルペン類が記載されているので、スギ精油(木部)には、消毒、殺菌、鎮痛、去痰、興奮などの作用があると考えられます。

 しかし、やはりスギ花粉症への減感作療法の効果があるのではないでしょうか。

 『毒も使い方によっては薬になる』ということだと思います。

 お茶のベニフウキやエキナセアのハーブティー、甜茶やシソなどいろいろ試してみて効果がないという方が、少し勇気を出してスギ精油を使ってみると、これが特効薬になるということもあると思います。

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2008年2月 2日 (土)

花粉症の第二選択肢“レモン”、“ローズマリー”

 花粉症に効果的な精油としては、鼻づまりを緩和するユーカリやペパーミントを第一選択としてあげる方が多いのではないでしょうか。

 この二つの精油と、免疫力を高め、殺菌作用のあるティートゥリーやラベンダーを組み合わせて症状に対応していくというのがアロマテラピーでは一般的だと思います。

 花粉症の症状では、粘膜の炎症のために『集中力の低下』も問題になります。

 生活の木の精油効能INDEXには、花粉症に効果のある精油として“レモン“と“ローズマリー”もあげられています。

 ともに集中力を高める精油で、便秘や呼吸器系の症状も緩和します。

 嗅覚刺激は、使っているうちに効果が感じられなくなることもあります。

 花粉症の症状が長引いて、アレルギーの炎症で頭がボーっとしてしまった時には、レモンやローズマリーの精油に切り換えてみると、集中力がよみがえり、便通による腸内環境の改善で症状緩和が期待できます。

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2008年2月 1日 (金)

出産後2回目の指圧

 出産後7日目に指圧をした女性のお宅へ、その後5日して2回目の指圧に行ってきました。

 前回の指圧後、かなり尿が出てむくみがとれ、体が軽くなったということです。

 指圧をしてみると、体全体にむくんでいた感じはなくなっています。

 後頭部にはややむくがあり、右肩甲間部のこりと右大腿外側と左大腿内側の緊張が見られます。

 今回赤ちゃんはぐずっていて、ゲップをさせる姿勢を見ていたのですが、右肩に赤ちゃんの顎を乗せるようにしています。

 この姿勢は右肩内転・内旋でやや挙上、右肘屈曲、右手関節掌屈の肩こり姿勢です。

 足を開いて立って、体重が右足にかかっているため、右大腿外側と左大腿内側が緊張します。

 ふくらはぎのむくみはないと言ってよく、足指だけに冷えがあります。冷えの範囲も狭まりました。

 前回感じた冷えのぼせの度合いも落ち着いています。

 今回始めの40分くらいは、赤ちゃんのいろいろな要求に指圧中断を余儀なくされました。

 入浴後眠るタイミングでうかがったのですが、そういつも上手くいくわけではありません。

 芳香浴にリツエアクベバ(メイチャン)をコットンに滴らし、ティッシュに包んで枕元に置きました。

 母乳の出をよくする作用があるのですが、どちらかというとリフレッシュ作用で体を起こしていくタイプの精油なのでもしかしたら赤ちゃんの眠れない原因となったかもしれません。

 幸い母乳の出は良く、腹力の弱さと肩から背中のこりが問題になります。

 指圧の間は赤ちゃんに寝てもらうということも、お母さんの体をリラックスさせるためには必要です。

 産後の体力回復を考えて、少し速いリズムの指圧とリフレッシュ系の精油の組み合わせを考えたのですが、次回の精油はリラックス系のものにしようと思いました。

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