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2008年3月31日 (月)

肝硬変治癒のラット実験成功

 おなかに触れた時の肝硬変の感触、肝臓癌の感触は手に残っています。

 腹部の指圧をして肝臓の硬さが気になるのは、末期の肝臓癌の患者さんに施術をさせていただいた記憶が一瞬無意識に蘇えるからだと思います。

 ラットの実験で肝硬変の治癒に成功したという新聞記事を読みました。

 肝細胞を繊維化させるコラーゲンを抑制させるのだそうです。肝臓だけに効くようにできるそうなので、皮膚やその他の臓器への影響はないということです。

 心筋梗塞や肺線維症にも応用できるのではないかとみられ、人体へ使用ができるようになれば医療は大きく前進します。

 万人に安価に提供されるようになってほしいと思います。

 医学をフルに活用して他に治療方法がない時、タッチは緩和ケアとしての力があると思います。

 しかし、病気が快気する治療法があってタッチがあるというのが望ましい姿であることは間違いありません。

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2008年3月30日 (日)

耳鳴りの指圧・2回目

 子宮内膜症と子宮筋腫のある30代女性、主訴は右の耳鳴りです。

 1回目の指圧の3日後から耳鳴りは寝る前に小さく感じるだけになったということです。

 前回から2週間たっていますが、前よりも体全体がゆるんでいます。ウエストが細くなっているようです。

 頚はやや右に回旋しています。しかし頚・肩のこりは頑固なものではありません。

 夜勤明けだということで、下半身にむくみはありますが前回と比べてこれも軽いものです。施術中は寝息を立てて眠りました。

 仰臥位、腹部の指圧で、右下腹部の硬さに触れます。右卵巣付近に子宮内膜症があるということで、瘀血の硬さと診ます。

 心窩部振水音と腹直筋の緊張がないので、漢方薬で考えれば桂枝茯苓丸の証が近いように思います。

 耳鳴りと子宮の問題が繋がっていると思います。

  前回は色白で水太りタイプと診ていましたので、これならば漢方薬では当帰芍薬散のほうが適応になります。当帰芍薬散は耳鳴りの症状にも適応があります。

 しかし当帰芍薬散の証ほど弱くはない、もう少し体力のある桂枝茯苓丸の証と診てもいいのではないかと思いました。

 左前腕内側の指圧が右耳に響いたということですが、これは支えである四指が刺激した前腕外側・大腸経の経絡によると考えたほうがいいかと思います。

 今回の指圧で感じたことは、「自分で体のメンテナンスをしている。健康観を持っている。」ということです。

 達成可能な身近な目標を提案しながらサポートしていけばこの体はかなり良くなると思います。

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2008年3月29日 (土)

「ソメイヨシノはクローンである」言い方ひとつで興醒める

 「染井村(今の駒込)で生まれた吉野桜が挿し木で全国に広まったので、今満開の“ソメイヨシノはクローンである”」、たまたまつけたラジオからの一言でサクラの風情は吹き飛んでしまいました。

 クローンという言葉の持つ倫理的、遺伝学的響きは“いけない感じ”を孕んでいます。

 同時にソメイヨシノがクローンであるという現実は、人工的、作為的な春の演出として、花見というイベントの経済効果のために広まっていったということもあるのだろうと屋台を見ても納得します。

 挿し木で育つ植物をクローンと呼ぶと、公園はクローンだらけです。

 あえてマイナスイメージにとらえられそうな言葉を選ぶ必要はありません。

 思いもかけずに、言葉によって嫌な気持ちにさせてしまうこともあります。指圧でも「治りません」とだけは言わないようにしようと思います。

 “ソメイヨシノはクローンである”、事実であっても口にしてしまうのは、春の浮かれ気分に対するハラスメントです。

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2008年3月28日 (金)

疲れの溜まる頃

 年度末の忙しさと花粉の飛散のピークで、免疫力の衰えを感じる体に指圧をすることが多くなりました。

 頭痛と肩こりを訴えた60代の男性に指圧をしてみると、頭と肩に問題はなく、あまり使うことのない左上肢と腰の筋肉の緊張が気になります。

 花粉症が一般に認知される以前からの花粉症だそうで、目のかゆみや鼻水などの症状が長く続けば、血行障害から頭痛と肩こりが起きてくることもあるでしょう。指圧を始めて間もなく、鼻をすする音が聞こえなくなり爆睡してしまいました。

 体の疲労もそうですが、精神的な疲労が溜まっているように感じます。

 会社のトップの方なので、年度末のデスクワークが続いてリラックスできない、運動不足であるなど、心身の負荷を頭や肩に感じているようです。

 しかし、こりの確認ができなければ頭と肩への刺激は気持ちの良い刺激であればよいのです。通常より長く施術する必要もありません。

 質の良い眠りの邪魔にならないタッチで全身の筋肉を刺激するだけでも、運動不足を補うことができます。

 年度末になると始まる(予算消費の?)道路工事の影響で10分ほど予定よりも遅れていらっしゃいましたが、郵便局でも待たされたそうで、ストレスの素はどこにでもあります。

 施術後は鼻水もとまり、全身もほぐれて、まだ少し眠たそうに帰っていかれました。

 冬の寒さを乗り切った今のほうが疲れの溜まる頃です。体の調子がおかしいなと思ったら、我慢せずに早めのメンテナンスをお勧めします。

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2008年3月27日 (木)

逮捕者の居場所を得たような顔を映すなと思う

 凶悪犯罪が続き、テレビでは逮捕者の居場所を得たような恥じ入った様子もない姿が映し出されているのを何度も目にして嫌な感じがします。

 自分で考えて道を切り拓くことのできない閉塞したマニュアル人間の鬱憤が犯罪に短絡し、自分で考えずにすむ場所を得られて安堵しているかのように見えます。

 テレビの映像からは、『まねをしてはいけない人なんだ』というイメージが受け取れないほど堂々として見えました。

 これでは自分でも実現可能なヒーローとして共感してしまう潜在的な模倣犯を作っしまうと思います。

 自分で人生を切り拓くのは大変なことですが、だからといって他人の命を奪っておいて、裁判で自分の人生を決めてもらえるからと安心するようでは困ります。

 指圧を受ければ犯罪者が減ると言った先生がいますが、他人の痛みを思いやるにはスキンシップが不可欠です。

 指圧を受けるのも指圧をするのも、痛みと向き合い、想像力を働かせるスキンシップの時間になります。

 タッチは犯罪の抑止力になると私も思っています。

 行き詰って犯罪に走った人たちも、丁寧な指圧やマッサージを受けた経験やしてあげて喜ばれたことがあったなら違っていただろうと思います。

 自分の体と向き合い、他人の痛みとも向き合えば凶悪犯罪は減るでしょう。

 義務教育の中に指圧やマッサージを取り入れたら、きっと違う感性が育つはずです。

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2008年3月26日 (水)

機能亢進か麻痺か

『神経や筋肉が機能亢進の状態にあれば強い刺激を長く行って鎮静させ、麻痺ならば弱い刺激を短く行い興奮させる』、これがタッチの原則です。

 機能亢進では知覚過敏になっているので、いきなり強い刺激をすると大変痛がられます。(長い)時間をかけて施術するというのは間違いありませんが、『痛がられても強い刺激をすればいい』というのでは配慮が足りません。弱い刺激でも持続をすることによって刺激は強くなります。

 骨折による筋肉の不動性萎縮など、使わなければ神経や筋肉は麻痺します。この場合も『弱い刺激を短く』と考えるよりも、『テンポの良い快刺激をする』と考えたほうが臨床では間違いありません。麻痺した部位であっても、一部に機能亢進がみられることもあり注意が必要です。

 一般的にこりは機能亢進に準じて、むくみは麻痺に準じて施術することができます。

 

 しかし、決めつけないことです。感覚と集中力で、違和感があれば臨機応変に対応し、刺激を調整します。

 手技療法が芸術に例えられるのは、理論と実技が1:1に対応しないことが多い中で訓練を重ねて技術を熟達させていかなければならないという、科学だけでは語りつくせない面を持つからです。

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2008年3月25日 (火)

「コレステロールが高いと言われた」という電話

 お得意様が病院から「コレステロールが高いと言われた」と、電話をかけてきました。

 「数値はいくつだったんですか?」と聞くと「222mg/dl」とのことです。

 総コレステロールの正常値の上限は「220mg/dl」ですから、それだけで大問題であることはまずありません。ドクターからこのあたりの説明がもう少しあってもよかったと思います。

 そうお話しするとそれで安心したのか、夕方の指圧を予約をして「約束があるから渋谷へ出かける」と言って電話は終わりました。

 欧米では、女性の総コレステロール正常値上限は男性よりも高く設定されていると聞きます。

 女性は更年期以降、女性ホルモンの分泌減少との関係で総コレステロール値が高くなりやすいということもあります。

 夕方この女性が指圧を受けながら「電話で教えてもらわなかったら、今日一日ずっとビクビクして渋谷には行けなかったと思う」ともらしました。

 此処に電話をかけた時点で、この女性の体は緊張から解放されています。指圧をしていてもいつもよりも調子がいいような手応えでした。

 病院で聞きにくければ、電話をかけていただければ何でもお答えします。わからないことは調べます。そんな方が何人もいます。

 一言の言葉の大切さはいつも感じています。だから治療院を構える以上、情報発信基地として機能させることと、施術がエンターテイメントトークショーであることは当然であると考えています。

 もちろん、眠りを妨げないタッチとトークをしているつもりです。

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2008年3月24日 (月)

「先生は疲れたらどこかで指圧を受けるのですか?」

 『疲れた時(オマエは)どうしているのか?』、これが指圧をして体の調子が良くなった方から帰り際に聞かれることの多い質問です。

 『これだけのことを毎日やっていれば大変そうだから、何か特別な疲労回復の秘訣か、余程上手な秘密のサロンにでも行っているのではないか?』ぐらいに軽く考えて質問されていると思いますが、その答えを言うとヒカレテしまいます。

 「自分で自分にタッチをする時は痛みを確認しながらできるので、世界で一番上手に指圧ができると思っています。どんなタッチをしても気持ちがいい。他の人に“ソコマデのこと”ができるようになるのは難しいでしょう。もしできるようになったと思えたら、六本木のデッカイビルにでも治療院でも構えます」

 これに加えて、9時から指圧をするのに4時台には起きて毎朝トレーニングをしていると言うともっとヒカレます。

 体の柔軟性を回復するために、怪我をしないために、心と体に不快感を持って指圧をしないために、力の入った施術をしないために、ストレッチと筋トレとウォーキングは必要だと思っています。

 クライアントの痛覚と繋がらないからこそ、経験の蓄積や想像力や思いやる心をめまぐるしく働かせて、味気ないタッチにならないように、現場で微調整しながら施術を作っていくしかないのです。

 一回の施術は“試合”です。相手があり、同じ相手でも毎回出方が読めない、白紙に絵を書くようなものです。どんな絵になるかはわかりません。

 だから疲れる、とても疲れる、疲れるから休む、試合に出るためにメンテナンスの時間をたくさんとっていることが疲労回復の秘訣かもしれません。

 食や運動にいろいろと気を使ってもいますが、一番効果があるのは“たくさん休むこと”ではないかと思います。

 その休み方、休みの使い方もまたいろいろとあるのですが、今のところ他の方の指圧を受けるという気持ちにはなりません。

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2008年3月23日 (日)

81才の誕生パーティの前に

 「頚が痛い」と指圧に来たのは翌日に81才になる女性です。

 お得意様で、いつもの間隔より早い予約の電話だったので、何か不調があったのだなとは思っていました。

 右側頚部の筋肉が硬くなっています。寝違えのようなものだと思います。ただし寝ていてそうなったかどうかは、はっきりしません。

 座位で背中を触診すると、肩甲骨の周囲が緊張しています。

 買物のカートを引っ張ってスーパーに行く姿を見かけるので、後ろから車が来て振り返った時に頚をひねったということもあるかもしれません。

 横臥位、伏臥位で指圧をし、仰臥位で枕をする前に、頭の重さを利用して後頚部の筋肉を下から軽く圧しておきます。さらに側頚部、前頚部と伏臥位で緊張したかもしれない頚の負担をゆるめてから枕をします。

 冷えやむくみの問題もなく、寝ている間に腹部の指圧も終わりました。

 もう一度座位で頚を軽く指圧して、右側頚部のゆるみが確認できました。

 今日はお子さんたちが集まって誕生会を開いてくれるのだそうです。

 「誕生会の前に…」と此処を思い出だしていただいたことを嬉しく思いました。

 “身だしなみ”として指圧を思っていただけることが光栄です。

 ファッションやエステやコスメを超えたモノを私は指圧に感じています。それがわかる“ただものではない普通の人たち”に指圧ができることは幸せです。

 82才の誕生会の前にも、83才の…、84才の…、そう思っています。

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2008年3月22日 (土)

骨の老化と全身疲労

 70代男性、近隣の町に4店舗を経営し、車で飛び回る社長さんです。仕事の途中、どうしても我慢できずに此処へ飛び込みでやってきました。

 主訴は全身疲労、背中が曲がり、頚は肩より前に突き出ています。

 マスクをしていたので花粉症かと思いましたが、段差のない銀行の玄関でつまずいて上唇の上が傷になっていました。鼻は奇跡的に無傷でした。

 足が外反しているので、疲れていると斜め前に足をずってしまい、舗道の細い溝でもつまずくことはありそうです。

 年齢からすると肩から腕の筋肉は発達しています。

 横臥位、伏臥位と指圧をしていき、左足首が固いので「脳梗塞の人がこんな感じなんですよ」と言うと、転んだ時に念のため病院で検査をしたところ、無症候性の脳梗塞がいくつか発見されていたのだそうです。

 高血圧と高脂血症の服薬は問診ででてきましたが、ここで脳梗塞の薬も服薬中であることがわかりました。

 クライアントが病歴を秩序立てて話すことは稀です。経験に照らして感じた事は口に出しておくと、施術への信頼感が違ってきます。

 伏臥位で頚を右に回旋してもらうと、右肩が上がり、自分で右膝を曲げます。左上肢も自分で体幹に沿わせるように下げるので、施術を受け慣れているのがわかり、右腰痛・坐骨神経痛を疑うことができます。

 左足趾を圧迫・牽引すると強い痛みを訴えます。足首の固さもあり、ここは脳梗塞のリハビリのつもりで丁寧にゆるめていく必要がありそうです。

 仰臥位、腹部の指圧で、肝臓も胃も異常を感じなかったのですが、腹部膨満の感触があり高脂血症の服薬に納得です。

 全身の施術を終え、椅子に座ってもらうと、肩や背中の筋肉はゆるみましたが、頚は肩より前になりがちで足は外反しています。

 加齢によって骨が曲がってきたから疲れやすいと言う事ができます。無理な矯正はできません。「楽になった」と次の仕事へ向かっていきましたが、忙し過ぎるのではないかと心配です。

 入って来た時の物言いと帰る時の態度が違ったので、(田舎のマッサージ屋と思って期待せずにいらしたとは思いますが)、何か感じていただけたのではないかと思います。

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2008年3月21日 (金)

同じ刺激を続けると感度が下がる

 整形外科で『ばね指』の治療を受けていたピアニストの女性が、「最近お灸に変えてみた」のだそうです。

 低周波などの電気療法や超音波のような深部熱療法も、回数を重ねれば耐性ができて効果が減少してきていると感じることがあります。

 お灸は温熱療法でも表在熱です。整形外科で受けていたのとは違う物理療法であれば、刺激が新鮮なのだと思います。

 彼女の指には勤続疲労と加齢的変化があって、若い頃のような動きは難しくなっています。

 「我々から見れば100mを10秒で走っていたアスリートが12秒になったくらいのこと」だと言ってみたのですが、彼女はそれに心から納得する様子はありませんでした。

 プロフェッショナルなレベルの技能を持つクライアントに対しては、治療も本人の感覚を尊重しています。

 その人生の中で身についたスタイルを変えるのは大変なことです。

 速球投手から技巧派への転向ができずにやめたプロ野球の選手は何人もいます(昨日のロッテの小宮山投手はいろんな意味で凄いと思いました)。

 アンプラグド以降のエリック・クラプトンもそうですが、速弾きがなくても素晴らしい音は楽しめます。

 そんなことを小出しに話しながら、時々指圧をしてきましたが、今日は久々、人前でピアノを弾くという運びになりました。

 やっと良い流れに乗ることができたと感じています。

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2008年3月20日 (木)

石鹸の使い過ぎは必要な常在菌も洗い流してしまう

 隔週の女性誌『Chou Chou(シュシュ)』は情報誌として秀逸だと思っています。その3月3日発売号では、常在菌の中に存在する善玉菌の必要性についてわかりやすく説明しています。

 洗顔の際も入浴の際も、石鹸の使い過ぎは体にとって有用な細菌を洗い流してしまいます。

 これは抗生物質の服薬が腸内細菌叢の善玉菌まで死滅させてしまうことと同じようなことです。

 病気で抗生物質が必要な場合は(一般的には)それでも服薬することになりますが、石鹸の使い過ぎは自分でセーブすることができます。

 『デオドラント(消臭)を気にし過ぎて洗い過ぎるのは良くない』と記事になっていたのには感心しました。

 もちろん不潔で良いわけはなく、強い臭いも困りますが、程好い加減があるわけです。

 これは指圧の刺激も同じ、運動やダイエットや睡眠にも当てはまります。

 韓国式アカスリが以前ほどマスコミで取り上げられなくなったのも、正しい健康情報が浸透してきたからだと思います。

 解剖学や生理学の先生は、かなり前から石鹸のくだりはお話しされていました。

 『大きな変化は体に良いことではない』、これは真理だと思います。

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2008年3月19日 (水)

体位変換の効果

 『寝たきりの方に腹這いの姿勢をとってもらうと、痰の排出や排便に効果がある』という記事が今朝の産経新聞にありました。

 寝たきりの方でも、仰向けの姿勢だけでなく、15分でもうつ伏せの姿勢をとると、硬直した関節や筋肉をゆるめる効果があるということです。

 先日テレビで鍼の先生が「できるだけ速くうつ伏せの治療を終えるのは、うつ伏せが患者さんにとって楽な姿勢ではないから」と仰っていました。

 30分程度うつ伏せにしてしまう指圧・マッサージをしている者としては、耳の痛い言葉でした。

 ですからクッションやサポートタオル等を使って臨機応変に、うつ伏せであっても楽であるような姿勢を工夫する必要があります。

 うつ伏せでも頚を左回旋約15分、右回旋約15分で施術をすれば、被術者の体重を利用した体位変換によるストレッチ効果が期待できます。

 猫背姿勢で立ち仕事をしている方の中には、うつ伏せが気持ちいいという方もいらっしゃいます。

 同じ姿勢を取り続けるのはよくないということを頭に置いた上で、体位変換を体重を利用した積極的なストレッチとして施術の中に位置づけるのが良い考え方だと思います。

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2008年3月18日 (火)

肝の経絡に刺激が走るのを見た。

 50代女性、主訴は下痢を伴う急性胃腸炎で、本来ならば指圧の適応時期ではないとお断りするところですが、疲れが溜まると毎度の事なので施術をすることにしています。

 ぎっくり腰になりそうな感じがあるということですが、確かに背部から腰にかけてコルセットをしているような絞扼感があり、頭部と腰から下はむくんでいます。

 乳酸臭の強い口臭があり、下痢をしている証拠です。

 横臥、伏臥と指圧をし、仰臥になったところで寒気を訴えます。

 急性・炎症性の病態では、指圧で血流が改善して体がゆるむと、熱が発散されて体温が下がり、急激な寒気に襲われることがあります。

 温かい日でもあり、マットの脇の温度計は23℃を示していましたが、エアコンとは別に足元の遠赤外線ヒーターを“強”にします。

 左足第1趾爪根部内側を圧したところ、下肢からおなかまで波のように浮き上がり、左季肋部まで刺激が走っていくのがわかりました。

 軽く圧しただけですが「痛ぁっ…ぃ!!」と声が上がります。

 右第1趾から肝臓に連なる感覚はたまにあるのですが、左の肝の経絡が引っ張られて繋がるのは初めて見ました。

 肝の母である腎との関係から、肝の病態として腰痛、水の停滞、下痢というキーワードが拾えます。

 後で聞いたところ、喘息の発作で“very storong”レベルのステロイドを一週間前まで5日間内服していたようです。

 右季肋下の肝臓には腫れがあり、薬が肝臓の負担になったのかもしれませんが、その後はお酒を飲んでいたということなので、それも肝臓の負担になったのでしょう。

 この施術が毒素排出の助けになることを祈っています。

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2008年3月17日 (月)

春のタッチ

 二日続けて同じことを言われました。足りないと思って最後に座位の指圧で施術のフォローしていたら「もう楽になったから大丈夫ですよ、また来ますから」と。

 「すごく長く指圧してもらったような気がする…」、これは施術から30分で言われました。

 “痛い思いをさせて体を緊張させてはいけない”というのがメインテーマなので、施術を『早く終わってほしい』と感じさせてはいないという自負があるのですが、『十分過ぎる』と思われていたら問題です。

 気候が暖かくなって体が冬場よりもゆるみやすいということもあるでしょう。

 その場で十分満足する刺激は“もの足りないくらい”という適量刺激を超えて、後で余分な刺激が疲労となることもあります。

 満腹感も触圧刺激も、脳に伝達されて自分が“思い知るまで”時間がかかります。

 冬のタッチのままではいけないと思いました。“もの足りないくらい”で終えて、しばらくして十分な満足感のある“春のタッチ”にしなければ。

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2008年3月16日 (日)

耳鳴り-めまいのないメニエール病?-

 30代女性、右耳に耳鳴りがしていて『めまいのないメニエール病』という診断のもと、病院で治療を受けています。

 まず顔色の白さが気になったので尋ねると、「ここに来る時に車に酔った」ということです。車に酔いやすいらしく、メニエール病との関連もありそうです。

 問診では耳鳴りの発生から少し遅れて、2年前に子宮筋腫の摘出手術を受けています。そして今、子宮内膜症があります。

 上半身に比べて下半身がふた周りくらい太いので尋ねたところ、2年前から急に太りだしたということです。ふくらはぎがむくんでいます。

 接骨で10分ほどのマッサージを毎日受けていた時は調子が良かったそうですが、そこが自由診療のマッサージをしなくなったため、此処を紹介されてやって来ました。

 接骨では頚と肩だけのマッサージだったようですが、私は耳鳴りの原因を子宮を含む骨盤以下の問題であると感じました。

 確かに頚は右に回旋し、右肩下がりで背中も丸くなっているため、右頚動脈を詰めやすい姿勢ではあります。

 メニエール病を、 『内耳、蝸牛管の内リンパ水腫』とすれば、顔色の白さからも頚部から上に血液の循環不全があり、水の停滞があると診ることができます。

 しかし、それ以上に、子宮の状態から女性ホルモンのバランスに考えが及べば、骨盤以下の血・水の停滞との関連に注目せざるを得ません。

 耳鳴りの始まった時期と子宮筋腫の見つかった時期の一致からも、下半身の血液循環を改善することが耳鳴りを解消するためには不可欠ではないかと感じました。

 施術中は涎を垂らして寝ていたそうですが、おとなしい寝息のため寝ているかどうか判断がつきませんでした。

 ビリーズ・ブート・キャンプをやっていたそうで、下半身は意外に筋肉もあり『これは間違った鍛え方を選んでしまったな…』と思いました。

 おそらく、しつこいセルライトを抱えてしまったのではないかと思います。この湿証の体質は、もう少しゆるい有酸素運動から始めたほうが体を絞ることができたと思います。

 前腕外側一点目、三焦経の指圧でおなかが大きな音を鳴らして動きました。左右ともに同じ一点目でおなかの反応がありました。

 三焦経は薬指尺側爪根部から前腕外側を上行し、耳の周囲を取り巻き、眉毛外端に終わります。指圧ではメニエール病を含む耳の病気で重視される経絡の一つです。

 また投薬に利尿剤が使われるように、膀胱経、腎経の施術でむくみをとることも重視しました。

 施術後、背中の丸みや頚の右回旋、右肩下がりなどは矯正できました。耳鳴りも随分楽になったようです。これから2、3日たって、もっと良くなっていることを祈っています。

 

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2008年3月15日 (土)

左腰痛が最後に残る

 60代女性、入ってくる姿がお尻の突き出たへっぴり腰でした。

 『今朝から腰痛がある。低気圧のせいかもしれない。』ということです。

 右肩上部肩根点に強い圧痛があって、右三角筋にも緊張があります。

 ふくらはぎがむくんでいて、左第2、3腰椎際の脊柱起立筋に硬さがあります。

 骨盤と第5腰椎との際を圧すと左右ともに詰まりがあります。坐骨神経症状は認められませんが、ふくらはぎにむくみがあります。

 仰臥位では、右大腿四頭筋に緊張があり、右股関節の可動域が狭くなっています。

 冷えはなく、施術中よく眠りました。

 仙腸関節と股関節の矯正をして施術を終えましたが、起き上がる時に腰に痛みを感じたようです。

 座位で触れると肩の痛みはなくなりましたが、左腰上部の圧痛が残りました。

 立位の前屈、後屈で、ともに痛みがあります。

 左L2、3の神経根症状のようです。ヘルニアがあるかもしれません。

 右肩と、骨盤から右股関節を重く診て施術をしましたが、今になって左腰上部の腰痛が浮き上がってきました。

 もう少し指圧をしようとすると、「先生の指圧を受けると、しばらくすると良くなるから」となぐさめられたような、信頼されているような、申し訳ない気持ちです。

 施術の中で全身の筋肉を伸ばし、骨格を矯正するようにはしているので、あれ以上やりようがあったかといえば、もう少し左腰の痛みがある部位に軽い刺激をすることとストレッチくらいなのですが、今回は見込み違いがありました。

 最後に患部が浮き上がるようなやり方をしているという意味では、これは私の施術として間違いではないのですが、反省点もあります。

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2008年3月14日 (金)

一筆書きのタッチ

 オイルマッサージの軽擦のタッチは“滑らせる宿命がある”ので、流れのある所作で施術ができます。

 一方指圧では、点線をなぞるような所作になり、ともすれば体の上下のブレが大きくなって断続的な施術になりがちです。

 指圧で“一筆書きの施術”ができれば、無駄のない所作の中で美しい動線が生まれ、私が理想とする“舞いのような”“施術者が疲れない施術”に近づけると思います。

 逆にオイルマッサージの軽擦で単なる一筆書きに終わってしまえば、濃淡のないただなぞるだけの施術になってしまいます。

 施術に流れを作ることと、違和感を感知して流れに微妙な変化をつけること、この二つのバランスでタッチが意味あるものになります。

 ある程度施術ができるようになったら、指圧はオイルマッサージのように、オイルマッサージは指圧のように、というタッチのニュアンスを考えていくと応用範囲が広がっていきます。

 力の入らない一筆書きのタッチ+(サムシング)、この( )に何を入れるかが個性であり、セールスポイントです。

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2008年3月13日 (木)

「星とアロマ」のプラネタリウムの注意って…?

 「星とアロマ」のプラネタリウムの企画のお知らせに、『気分が悪くなることがあるかもしれません』という注意書きがありました。

 精油は『ライム、ベルガモット、イランイラン』を使うということで、定員200人の中には不快な香りと感じる人も出て来ることでしょう。

 『濃厚な香りに好き嫌いが出そうなイランイランはやめておけば…?』と思うのですが、柑橘系のライムやベルガモットでも香りの好き嫌いはあります。

 その3つの精油の組み合わせに何か根拠があるのかもしれませんが、もう少し主張の少ない香りを使ったほうが無難ではあります。

 更にナレーションの進行や、可能ならばライティングや音楽の変化とともに、シーンによって香りを変えるという演出があれば、アロマの効果的な利用法になります。

 プラネタリウムが星座とアロマテラピーの密接な関係に着目した所は評価できます。今後の展開に期待しています。

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2008年3月12日 (水)

上肢内転のストレッチができない

 50代女性、『2週間ほど前から左側頭部に頭痛があってバファリンを飲んでしのいでいた。上肢伸展で胸に近づける肩関節内転のストレッチが痛くてできない』ということです。

 座位で側頚部に触ると、頚椎が中ほどでやや右に突出しています。しかし頚全体が側屈しているというほどではありません。

 左右ともに広背筋の緊張が顕著で、腰部から手掌で触っていくと、肋骨から上が急に詰まっています。

 肩をすくめるように両肩を挙上しようとすると、鎖骨周囲と肩甲骨周囲の筋肉が抵抗します。

 肩関節内転筋の過緊張が主な原因と診てよいと思います。

 横臥位で左大腿外側の腸脛靭帯(大腿筋膜張筋)を圧すと強い痛みがあります。

 左足に体重をかけて下肢を外側に踏ん張っていたことと、胆経で繋がる左側頭部痛は関連しています。

 伏臥位の指圧で、頚から肩上部、肩甲骨間部、広背筋までの背部のこりをほぐします。

 腰部から下は特に問題ありません。仰臥位になる頃には左大腿外側はかなりゆるんでいました。

 右腋窩から肩甲下筋を圧し込むと強い抵抗を感じ、鎖骨下の大胸筋も硬く緊張していました。

 やはり広背筋、肩甲下筋、大胸筋の内転筋のこりが、上肢内転のストレッチを困難にさせていました。

 施術後にわかったのですが、この女性は介護の仕事をしていて、どうやら息を詰めて腕力で仕事をこなしているようなのです。

 「抱き起こすような介助の時は、息を吐きながら行ってください」とは申し上げましたが、それができるくらいなら、ここまで疲労が蓄積した状態にはならないわけです。

 力仕事の疲れないやり方を体得できればいいのですが、重労働には介護ロボット、介助ロボットの力を借りてサービスの充実を図ることのほうが理想的ではあるなぁと思います。

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2008年3月11日 (火)

お客様に育てられる

 この1ヶ月に3回車を修理に出し、やっと「バッテリーのプラスの接続が悪くなっていました」と言われ、今度また修理に出すことになります。

 『(歯を喰いしばって)始めっから、バッテリーじゃないかっていってるじゃん!』と言うのをこらえました。

 この若い整備士が悪い人間でないことは感じますし、そもそも自分では直せないという弱点があります。

 以前なら頭の中ではテーブルをひっくり返すぐらい血が昇ったかもしれませんが、今回比較的冷静だったのは、車の調子の悪さを直す彼と、人間の体を調整する自分の日常が重なっていたからです。

 長年親しんだ車は人格のようなものを持ち、いくら車のメカニズムには素人でも、何となくその訴えのある部分を感じます。

 それを確信を持って適切に伝えることができないのは、車を修理に出す私も、私に指圧を受けるお客様も同じです。

 指圧を始めた頃はお客様の訴えを、今ほどは把握できていなかったと思います。

 それでも専門家だと信じて、あるいは我慢しながら、私を先生にしてくれたお客様が何人もいます。

 全ての方に育てていただいたと言ったほうが正確でしょう。そして今も育てていただいています。

 クライアントとのせめぎ合いの中でセラピストは成長します。

 若い整備士の彼も、あらゆる可能性を排除してやっと不調の原因にたどりついたと考えれば、どこかの遠方のパーキングでエンジンがかからなくて慌てるよりは相当マシです。

 私もお客様に精神的にタフにしていただいたのかもしれません。今回は私が育てるお客になろうと思います。

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2008年3月10日 (月)

3月10日はミントの日

 今日3月10日はミントの日、スギ花粉の季節にミントと語呂の合う日がありました。

 庭のミントは、去年のものが茶色く霜枯れ、今年のミントがやっと顔を出し始めたところです。

 昨晩テレビでは、TOKIOの『鉄腕ダッシュ』で陰干したハッカを水蒸気蒸留してハッカ飴を作っていました。

 何気なく見たテレビ番組の原体験が、後々のアロマテラピーへの興味につながる子供たちもきっと出て来ることでしょう。

 私が『時をかける少女』でラベンダーに興味を持ったように、忘れていた興味の対象と、後にその時の自分にピタリとはまるような再会をすることで、その後の生き方を大きく左右するということもあるでしょう。

 最後まで見るには時間がもったいないようなテレビ番組もありますが、現実の厳しさを教え、実物への興味につながるテレビ番組もあります。

 昨日は、『女子マラソン』とNHKハイビジョンの『立川談志10時間』と『ハッカ』に得るものがありました。

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2008年3月 9日 (日)

ミドルトリップ(外へ踏み出す、内へ向かう、プラットホームとしてのタッチ)

 私はクライアントを、『その時の“マイベスト”な状態に調整する』ように施術しています。

 至らないことも多々ありますが、推察し、想像し、自分に置き換えながら調整の加減をしています。

 クライアントのタイプを大きく分けると、外へ向かう力が消耗してしまった方と、自分の内側を顧みることのなかった方がいることに気づきます。

 タッチの世界は(指圧をしていると)、外へ向かういわゆる“旅”と、“自分の内面へ向かう旅(インナートリップ)”の中間にあるように思います。

 施術をきっかけとしてフットワーク軽く旅立つ人や、自分の内面へ興味が向かう人を見てきました。

 新しいサプライズが必要な人、心や体の整理をしなけらばならないことに気づいた人、タッチ(手技療法)は、外と内へ目を向けることのバランスを調整します。

 昨日指圧をしていて思いました。これは“ミドルトリップ”です。私は外と内へ向かう中間の駅のプラットホームにいました。

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2008年3月 8日 (土)

「今、気功を…整体を…受けている…」

 指圧中、ウトウトとしているお客様の携帯電話が鳴り、頚と肩が痛くて出かける予定をキャンセルしてまで指圧に来たはずが、ガバッと起き上がって電話を取り出し、「今、気功を…整体を…」と相手の方と話し始めました。

 微妙です。そして、苦笑です。

 一瞬、長い白衣を着て、長髪、横分け、小太りで、眼光鋭い感じになりました(失礼があったらすみません。あくまで私の気功師のイメージです)。

 『ま、それでもいぃっかぁ…』ということなのですが、眠りかけの本音の部分の印象は“気功”で“整体”のようなものなのだなぁと思いました。

 電話が終わり、「今、起き上がる時、頚と肩はどうでしたか?」と聞くと、「何も意識していなかった」ということなので、もうかなり良くなっています。

 来た時には、頚から肩に熱があって足が冷える、“冷えのぼせ”の状態でした。おなかもよく動いています。

 東洋医学は“気・血・水”ですし、指圧には整体の要素も含まれているので気功で整体でもいいのですが、私がこだわっているのは理論にかなったタッチ(刺激法)です。

 手技療法の科学と実技が伴ったセラピストでありたいと思います。

 ソフトなタッチに物理的刺激以上のものを感じていただけるのは有難いことなのですがとても微妙に気持ちが騒ぎました。

 グッと呑み込みましたが、『何か言ってやれ!』と思ったことは確かです。

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2008年3月 7日 (金)

生活の木『チャイ(ティーバッグ10ケ入)』

 生活の木から『チャイ』のティーバッグが発売されました(10ケ入で¥525です)。

 味にはまって毎日飲んでいます。

 セイロンティーに、カルダモン、ブラックペッパー、シナモン、ジンジャー、クローブ、ナツメグがブレンドされていて、飲むと胃がスッキリします。

 他にシナモンテイストとバニラテイストもあります。

 シナモンテイストのスパイスはシナモンをメインにブレンドの配合を変えた上にレモングラスがプラスされ、バニラテイストは講座の時にいただきましたが、バニラの香料がスパイスの特長を抑えてしまっていて、好みから言えば残念な感じがしました。

 やはりシンプルな『チャイ』のブレンドが絶妙です。

 粉のインスタントチャイもありますが人工的な味を感じてしまったので、新発売のティーバッグのほうがお勧めできます。

 『チャイ』に使われているスパイスは胃腸を整え便秘に効くものばかりですので、便秘がちな方や花粉症の方にもお勧めできます。

 また胃弱や冷え性の方も飲んでみるといいと思います。

 カレーやチャイをいただくと、医食同源を実感します。

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2008年3月 6日 (木)

全身状態把握の難しさ

 昨日の生活の木のアロマ指圧講座の時に、生徒さんから『80才の母の気持ちが悪いという訴えにどうしていいか迷った』というお話しを聞きました。

 全身状態を把握して、精油の選択やマッサージのポイントを見極めることは一番難しいことです。

 経験を積んでわかってくることなのですが、間違った方法に疑いを持たずに続けている人もたくさんいます。

 こり、冷え、むくみの存在を確認し、その体の状態によってタッチを変えて、脈拍の変化を感じながら、骨格の歪みを矯正する方向に施術していくことができればまず症状を緩和することができます。

 具体的には弱いタッチを自分のものにすることと、それを速く短い刺激と持続的な刺激に広範囲に使い分けることができれば、どんな症状にも安全に対応できます。

 精油の選択ではリラックス傾向の精油か昇圧傾向の精油かということが大きなポイントで、東洋医学の補潟の判断をすることになります。

 精油は補潟の判断を間違えても、“良い香り”と感じてもらえれば体に悪くないことが多いので、クライアントが“良い香り”だと思えば使ってみることができます。

 高齢者の訴えは多彩ですが、『気持ちのいい刺激をする』ことで痛みや不快感の悪循環を断ち切る助けになります。

 気持ちのいい刺激はホルモン分泌を促進し内臓を調整します。全身施術の意義はここにあるので、血液の流れを少し補うくらいの気持ちで、ためらわずに気持ちのいい刺激をしてあげてくださいとお話しました。

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2008年3月 5日 (水)

腹部の一指振せん法

 腹部マッサージに“一指振せん法”は使えそうです。

 手掌や三指を立てた振せん法はよく使いますが、一指の振せん法は聞いたことがありません。

 示指あるいは中指を立ててMP関節(中手指節関節)をふるわせることで、浅く広範囲な刺激と、一点に押し込めば深く集中的な刺激が得られます。

 少なくともセルフマッサージでは三指より一指の刺激のほうが的確な感じがします。

 検査のタッチとしても精度が高いように思います。

 深く圧をかければ、頑固な便秘のS状結腸部の刺激法として使えそうです。

 おなかの刺激部位や施術者の疲れに応じてどの指を使ってもいいので、試してみるといいと思います。

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2008年3月 4日 (火)

スターアニス固まる

 生活の木のアロマ指圧講座『便秘のツボとアロマ』で、スターアニスを使ってみようと取り寄せました。

 翌朝、スターアニスは固まっていました。

 スターアニスが低温で固まるという知識はありませんでした。

 当日あわてることにならなくてよかったと思います。

 スターアニスは中華料理で豚の角煮に使う八角のことです。

 フェノール類が9割を占めるので殺菌効果が主です。

 スパイス系の香りで消化管を刺激し、柑橘系の香りで胆汁分泌の促進や副交感神経を優位に働かせるというのは、精油のブレンドの相乗効果の典型だと思います。

 明日の講座では、腹部の指圧と、便秘に効果のあるスターアニス+マンダリンで、腹部マッサージと前腕大腸経のマッサージをする予定です。

 

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2008年3月 3日 (月)

1月に指圧をした男性が癌の手術をしたこと

 1月中旬に腰と膝の痛みで初めて指圧をした60代の男性が、食道と胃の一部を切り取る癌の手術をしたということを、ここを紹介していただいた方から聞きました。

 去年大腸ポリープの手術をし、高血圧の薬を飲んでいるということは問診でうかがっていましたが、その時は胃がもたれるということだけで、胸や胃の痛みの訴えはありませんでした。

 癌はわからないものです。手術を要する癌が存在していたのに、カルテにそれを感じる何ものかの記載は全くありませんでした。

 施術から幾日もたたずに手術をしたということなので、指圧が体の変調を伝えるのに役立ったのか、或いは体循環の改善が癌の進行を促したのか、悩ましいところです。

 癌だとわかっていれば、医師の了解がない限り指圧はしないつもりでいます。癌は指圧、マッサージの絶対禁忌症です。

 しかし末期の癌では、指圧、マッサージが穏やかな時間を過ごすために大きな力を持つということを経験してきています。

 癌と妊娠初期は、余程の症状がない限り、どちらも触覚に訴えるものがほとんどないと思います。

 おなかに触ることは命に触ることだと覚悟して、丁寧なタッチをするしかありません。

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2008年3月 2日 (日)

指圧と釣瓶の理論

 介護の現場で、古武道の体の使い方を応用し、自分の体重を利用して被介護者を抱え上げる『釣瓶の理論』が取り入れられています。

 手指や腕の力に頼らない、腰を痛めない施術法は、指圧、マッサージにも必要なことです。

 井戸でロープを滑車に通し、先にバケツを結んで水を汲んでいるとします。

 ロープを引いて、水の入ったバケツを引き上げる時、手を離しました。

 この時のバケツが母指、あるいは手掌、滑車が肩、バケツの側のロープが上肢、滑車より手前のロープが体幹です。

 母指に体重をかけることによって、体幹が浮き上がる感覚、あるいはその逆、体幹を起こす方向に意識することで自然と母指に体重がかかる、むしろ後者のほうが境地としては高く、感覚を伝えるのに適しているように思います。

 力学の原理を自分のモノにして、最小の力を最大に活かす、難しいことですが目標としてほしいと思います。

 釣瓶の理論はエステにもセラピーにもリラクセイションにも当てはまります。

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2008年3月 1日 (土)

不安神経症

 30代女性、電車など閉所が苦手で抗不安薬を服用中です。薬を飲むのを忘れたことに気づくと不安が強くなるということです。

 身なりもきちんとしていて、花粉症などの対策もしっかりしています。

 身体的には痩せ型ですが胸郭が張り出していて、肩や背部のこりがひどくなると胸の絞扼感が強まりそうです。

 手足の冷えがありますが顔色は良く、指圧をしていくと手足は温かくなり、肩と背部のこりもほぐれました。

 私は待たされることが嫌いですし、電車などの混雑した所もできるだけ避け、嫌な臭いのする所には行かないようにしています。

 不安もいっぱいありますが、それでも抗不安薬なしですんでいます(不安に優るタッチを得たという事が大きいのですが)。

 「敏感なら、繊細なら、そんなもんじゃないかな? それで大きな事故にも遭わずにここまで過ごしてきたなら、それでいいんじゃないの?」

 指圧師の考えですが、病気だとは思えません。

 他の多くのクライアントと同じく、この方の個性としてありのままを感じるだけです。

 みんなそこそこ変わっています。他人と違っていいのです。今恥ずかしいことも何度も恥ずかしい思いをするうちに、それほどでもなくなってきます。

 3回予約を忘れてしまったおばあさんがいます。悪びれずに別の日に指圧にやって来ます。大したものです。この関係は有難いと思います。私はこのおばあさんはそういう個性を持っているのだと思うことにしています。

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