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2008年6月30日 (月)

国産紅茶

 昨日狭山茶から作った国産紅茶を初めて飲みました。

 隣の日高市のお茶屋さんが製造しています。

 “甘味があるので砂糖を入れずにストレートで飲んでみてください”とパッケージに書かれているとおり、甘味のある正しい味がしました。

 『でも紅茶らしくないかな?』と思いました。

 イメージにある紅茶とは茶葉自体が違うのでしょうか?

 太陽や土の違いもあるでしょう。船積みされて少し正しくない(ワルな)雰囲気で鍛えられて、紅茶らしくなるのかなと思います。

 活け締めの刺身が硬くて、そのイベント性ほど美味しくないと感じるのは、旨味が回るまでに時間がかかるからだということです。

 犬は嗅覚が一番で、食事を大好きな人に与えられるということが味より重要だという話を聞きました。

 またまたウナギや牛肉の産地偽装が発覚しましたが、人間も味覚で食品を選んでいないところはあり、そこにつけこんで不正をはたらくヤカラはなかなか減らないようです。

 狭山茶の国産紅茶は、“紅茶”の好みからするとちょっと違う感じがしました。国産のほうが安心感があり国産嗜好ではありますが、国産紅茶には“紅茶”の肝心な何かが足りないと、味覚が分析したようです。

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2008年6月29日 (日)

「イライラして体が重たい」、乳癌の抗エストロゲン薬を服用中の女性

 3年前に乳癌の手術をして、癌の再発を抑えるために抗エストロゲン薬を服用中の女性、「イライラして、体が重たい」ことが辛くて、初めて指圧を受けにいらっしゃいました。

 今まで指圧もマッサージも一度も受けたことがないそうです。

 癌の手術後、ここで指圧を受けてから調子が良いという女性のお客様からの紹介です。

 椅子に座って問診を始めると、右肩下がりで頚がやや右に側屈し、左足が右足より前に出ています。普段から体幹を右に回旋気味に使っているのがわかります。

 脈はしっかりしていて冷えはありません。「イライラする、体が重い」ということからも、ややのぼせ気味でむくみがあります。

 エストロゲンを抑えると乳癌の再発には効果があるということなのですが、簡単に言ってしまえば「いつも生理前のような状態」になっているということです。便秘、過食傾向というのも頷けます。

 そのことをお話しすると、とても納得されたようでした。

 帯状疱疹の病歴もあり、「引越しの後じゃなかったですか?」と聞くと、やはりそうでした。女性の帯状疱疹は、引越しの準備のストレスや環境の変化で免疫力が低下して発症する事が多いということを、何度か診てきました。

 このように予想が当たっていくと、クライアントの信頼と共感は増していきます。これも毎日の施術と勉強の積み重ねがあってこそのことです。

 指圧は、テンポよくむくみをとる刺激と、緊張した筋肉にはソフトタッチをしていきます。

 このケースでは「こりをとらなくてもよい」と考えました。幸せな時間を作る事がベストだと思いました。

 「あなたはあなたのままでいい、今のあなたの中にある、忘れている輝きを肯定できるように…」、そんな指圧を心がけました。

 施術後、「いい人になったみたいでしょう?」と問いかけてみました。

 「まさに、いい人になったみたいな気持ちです」という答えが、キラキラした顔で返ってきました。

 「指圧やマッサージは痛いものかと思っていましたが、気持ちがよくてびっくりしました」ということでしたが、まだまだ痛いマッサージや“自称指圧”のようなものが多く、心の中で『うちはネ』と言っておきました。

 癌の5年生存率がよく取り上げられますが、あと2年は抗エストロゲン薬を飲む予定だそうです。

 「イライラして周りにあたりそうになったら来てください。あと2年、一緒に乗り切りましょう」と言って、後姿を見送りました。

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2008年6月28日 (土)

肩こりの基本的な施術例

 最近の施術例から、肩こりの緩め方について、少し基本的なところかから書いておきます。

 肩上部の“いわゆる肩こり”は、僧帽筋と肩甲挙筋が重なる『肩根点』に頑固な硬結を生じます。

 肩上部中央の『肩井』のこりは僧帽筋だけなので、比較的硬結は薄くなります。

 これらの浅背筋は、頚椎や胸椎から肩甲骨に停止します(広背筋のみ脊柱棘突起から上腕骨に停止します)。

 したがって肩上部のこりは、後頚部から肩関節に向かって施術することが筋肉の走行に適って自然です。

 始めから最後まで『肩こりの中心に対して強圧する事の間違い』は、ゴムボールの中心を押すように周囲の表面が盛り上がってしまい、老廃物の排出が効率的に行われないということです。

 頑固なコリに対しての強圧は、炎症のある筋肉や神経線維、毛細血管を傷つけることにもなります。

 薄い僧帽筋の老廃物を肩関節方向に押し流してから、その下で重なる肩甲挙筋の両端からゆるめていきます。

 肩こりの丸い硬結を、外周の壁からはがしていくのが丁寧な施術で、しかも効率的です。

 30代女性、いかり肩で肋骨も張り出し、骨格のわりには筋肉も薄く、頚が細いために頭の重さで肩こりになります。

 肩こりの硬結を周囲からほぐしていくと、そのやり方がよくわかったそうで、仰臥位に移った時には「ゆるみました」と自ら仰いました。

 下肢の指圧を始めると、大腿部の皮膚温の高さを感じます。上肢もとても温かく、血行がすでに良くなっていることがわかりました。

 このように、頑固な肩こりが気持ちのいい刺激でほぐれていく時に、全身の血管はリラックスすることによって拡張します。

 そして拡張した血管を流れる血流量の増加は、肩に影響して老廃物を押し流します。相乗効果です。

 強圧は血管を収縮させるということを、忘れてはいけません。

 この女性は胃腸の動きも生まれ、とてもよく肩こりがゆるみました。

 肩を緊張させやすい骨格なので、逆方向のストレッチと少し筋肉をつけるようなエクササイズのアドバイスをさせていただきました。 

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2008年6月27日 (金)

必須アミノ酸の覚え方“バロイスレリメチトリフェニヒス“”

 次回の生活の木の講座は『眼精疲労と偏頭痛』がテーマなので、偏頭痛とトリプトファンの関係などを考えながらテキストを書いていたら、必須アミノ酸9つを“バロイスレリメチトリフェニヒス”と覚えたことを思い出しました。

 “リン、イシン、ソロイシン、スレオニン、ジン、メチオニン、トリプトファン、フェニルアラニン、ヒスチジン”、忘れないものです。

 ヒスチジンは成人になると体内で作られるようになりますが、食物から摂取する必要があるアミノ酸が必須アミノ酸です。

 偏頭痛薬のトリプタノールは、トリプトファンからセロトニンが作られることに注目して開発された薬です。

 偏頭痛がセロトニンの減少により血管が拡張して起こるならば、セロトニン(トリプトファン)を補うのは理に適っています。

 しかしトリプタノールは“抗うつ薬”でもあり、必要としない体への影響もしばしば問題になります。

 またこのことから、セロトニンは幸福感をもたらすことがわかります。美味しい肉や魚の一皿の中には、セロトニンと幸福(口福)が溢れています。

 肉、魚、豆、卵などの食品からトリプトファンを摂取することで、偏頭痛やうつ症状の予防ができれば何よりのことです。

 前回のワールド・ベースボール・チャンピオンシップ(正しい名称は違ったかもしれません)で、メキシコチームが劣勢が予想される中アメリカチームに勝って、結果として日本チームが優勝できたのは『メキシコ人は豆をたくさん食べるから負け続けても陽気なのだ』と、どなたかが言っていました。

 トリプトファン→メラトニンという流れからも、“蛋白質を摂れば眠れる!”ということもあるでしょう。

 “バロイスレリメチトリフェニヒス”という呪文のような覚え方でも、後で臨床や講義などの役に立つものです。

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2008年6月26日 (木)

ラベンダーにアリが群がって…

 曇り空が夕立になりそうな気配はアリにもわかるようで、午前中は何事もなかった玄関の中のイングリッシュ・ラベンダーの鉢植えに、午後の診療の前には白い卵を抱えた極小サイズのアリの大群が押し寄せていました。

 わずかな隙間をくぐって続く隊列は、直径15cmほどのラベンダーの鉢に向かっています。

 始めはそれがわからず、ホウキで掃き出し水を流しを繰り返していたのですが、いつまでたってもアリの数が減らず、ようやく気づいて鉢植えを外に出したところ、やっと騒ぎが一段落しました。

 そして余計な労力を費やし息もつけないまま、午後の指圧が始まりました。

 午後の最初の指圧では小さなアリが一匹、施術中の部屋まで侵入してきました。

 “もしや、大量に上がって来るのでは…”と、スプラッターホラーな音楽が頭の中で鳴り響く中、どうにか指圧を終えましたが、気になって、気になって…。

 お客様を送り出し、早速見回すと、どうやら侵入者は一匹だけでしたが、玄関にはまだ何匹かのアリがマゴマゴしていました。

 ホウキで掃き出し、水を流し、仕事終わりでアリ撃退の殺虫剤を買いに行き、玄関の隙間にまいたところ、何とかその後はアリの大群の侵入を許していません。

 ラベンダーには防虫効果があると思っていましたが、それは精油になったらの話で、生活の木の効能にはハーブになってもラベンダーに防虫効果を上げていません。まして生ラベンダーです。

 家のミントも結構、虫が穴を開けていると思っていたら、ミントも防虫効果は精油だけになっていました。

 ハーブで防虫効果があるのは月桃葉くらいだとわかり、アリの大群のおかげ思わぬアロマの勉強になりました。

 これから虫を睨みながら施術をする機会が増える季節です。

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2008年6月25日 (水)

「エクササイズ・メニューはできませんか?」

 70代の女性から、「運動を一緒にやってもらうようなことはできないか?」と聞かれました。エクササズ・メニュー、運動療法のことです。

 「ここでは体が(関節が)楽に動かせるから…」ということなのですが、ここで行っているのは指圧で筋肉をゆるめた後のストレッチです。

 単にストレッチをするより楽に体が動かせるのは当然です。

 まして下肢伸展挙上のような大腿四頭筋を鍛える膝痛のエクササイズや、腰痛予防の腹筋などは、楽にやっていては運動になりません。

 エクササイズ・メニューをやるのはいいのですが、せっかく指圧師の時間を使うなら、指圧をしたほうがお得だと思います。

 施術の終わりに抵抗運動をしてみました。「ほら、ここでやっても楽じゃないでしょう?」、それはわかったようです。

 それでももし「リハビリや運動療法をしてくれる適当な所がない」、あるいは「O×~でやるより、“おまえ”にやってもらうほうがよい」という方には、やらせていただきます。

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2008年6月24日 (火)

接骨院のマッサージが痛いので通いきれなかった80代の女性

 80代女性、いわゆる『五十肩』で、エプロンの紐が結びにくい状態です。

 接骨院で15分程度のマッサージを受けましたが、痛すぎて通いきれなかったということです。

 背中は円背で腰痛もあります。脊柱管狭窄症かもしれません。

 左右ともに肩関節の内旋痛、外旋痛があり、前方挙上は120°くらい、外転も120°くらいで痛みが出ます。

 触診では右棘下筋停止部の痛みが一番強いようです。

 自転車に乗って来られたのですが(大したものです)、汗をかき、鼻腔入口の毛細血管が浮き上がっているのが見えます。

 狭心症のため冠拡張薬のペルサンチンと降圧薬、抗コレステロール薬を服用中です。

 発汗や鼻の血管拡張はペルサンチンの副作用と考えられます。

 出血傾向があると考えて、『強い力のマッサージは厳禁』だと判断できなければいけません。

 鼻腔の血管が赤く浮いていなくても、80代の女性です。強い力でゴリゴリとマッサージをすればアザができます。そんな施術をする接骨院には通わなくて正解です。

 そこでは上半身の服を脱げと言われて脱いだそうですが、オイルやパウダー等を使ったわけではないそうなので、不必要な事だと思いました。

 全身指圧をし、背中はかなり伸ばすことができました。うつ伏せで寝たほうが楽なくらいに肩が前に出ていたのですが、伏臥位の指圧で背中の筋肉をゆるめた後は仰臥位の指圧もすんなりと受けられました。

 最後に座位で肩の関節運動をしました。前方挙上、外転、外旋の動きは左右ともにかなり改善しましたが、右手を腰に回す(エプロンの紐を結ぶ)、右肩関節内旋、伸展(後方挙上)、内転の動きで痛みが出ます。

 加齢的な脊柱の変形があるので、疲れてくれば背中はすぐに丸くなってしまうと思います。しかし、体をゆるめることは生活の質を上げることになります。

 「まだ私が働かないわけにはいかないんだ」、帰りがけにうかがったところ、結核と側弯症で寝たきりの旦那さんのお世話を7年なさっているそうです。

次回は右肩甲下筋に注目してみようと考えています。少しでも楽になっていただきたいと思います。

 

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2008年6月23日 (月)

偏頭痛セロトニン説と小腸経

 偏頭痛の血管拡張に関与していると考えられているものに、セロトニンがあります。

 セロトニンは、肉や卵黄等に含まれるトリプトファンから合成されます。セロトニンは発痛物質でもありますが、血管を収縮させる働きがあります。

 興奮した時も、ストレスで落ち込んで体がだるいような時も、セロトニンが分泌されることによって、血管の過剰な拡張を抑えています。

 セロトニンは2%が中枢神経に影響し、8%が血小板に影響し、残りの90%は小腸の粘膜に存在しています。

 過度な興奮が続いたりして、血管を収縮させるセロトニンが分泌され続けると、セロトニンが急激に減少して血管拡張を起こします。

 日曜日の寝過ぎのように、ストレスからの解放も偏頭痛の原因となるので、リラックスし過ぎた時にも、セロトニンの不足を招いてしまうようです。

 東洋医学的視点で、小腸に90%存在するセロトニンについて考えてみると、小腸経の経絡が小指外側の『少沢』から始まり、耳の前の『聴宮』で終わることが注目されます。

 小腸経の経絡は、小指外端から尺骨神経に沿って上行し、肩甲骨、前頚部、そして頬骨下縁で三叉神経(上顎神経)支配の『顴髎(けんりょう)』、そして耳介側頭神経支配の『聴宮』と、偏頭痛のポイントとしても興味深い流注となっています。

 ストレス→十二指腸潰瘍→偏頭痛という症状も、この小腸経の経絡とセロトニンの関係から説明することができそうです。

 指圧で考えれば、偏頭痛の施術には頭だけでなく、上肢と腹部が重要だということになります。

 手技療法はホリスティックに診ていくということからも、ひとつの考え方としてアプローチしてみる価値はあると思います。

 

 

 

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2008年6月22日 (日)

右仙骨上部付近の痛み

 60代男性、1ヶ月前の町内会の下水溝掃除で腰を痛めました。

 整形外科に通って牽引などの治療を受けてきましたが、一向に良くならないので、知人に紹介されて指圧を受けに来たということです。

 胸椎の後弯と腰椎の前弯が増強し、脊柱のS字カーブが強調されています。

 一見して腰痛を起こしやすい姿勢が常であることがわかります。

 仙骨上部の中央や右に痛みがあるそうです。

 まずは胸椎のカーブをなだらかにしなければなりません。伏臥位で背部を圧していくと、肩甲骨下部の脊柱起立筋が太く硬く盛り上がっていることがわかります。

 長年の猫背姿勢の積み重ねで、傍から見ると大変なことなのですが、案外本人はこれを日常と感じているようです。

 腰部の筋肉はそれほど硬いわけではなく、こちらは腹部の肥満によって腹圧がかからずに、腰椎が前に引っ張られていることがわかります。

 仙腸関節捻挫を考えていましたが、指圧をしてみて関節のズレは感じませんでした。ストレッチでもはまる様子はなかったので、仙腸関節の亜脱臼のようなことはなさそうです。

 大腿後側の坐骨神経に沿っての指圧で痛みはなかったようですが、仰臥位で坐骨神経伸展のストレッチを右下肢に行うと痛みが出ます。

 しかも股関節から上の骨盤内の問題のようです。神経根症状の典型とは違います。

 おそらく右梨状筋の仙骨前面起始部に傷があるのではないかと思います。

 下水をさらう掃除の時に、上半身だけを曲げて梨状筋を過伸展して痛めたような感じだと思います。これもギックリ腰と言っていいでしょう。

 全身指圧をし、施術後は立位前屈の指先床間距離が20cmほど伸びました。

 痛みはなくなったということですが、これで治ったかどうかははっきりしないので、『指圧をもう一度すればもっと良くなりそうだ』と思えたら、背骨の矯正のつもりでまた来てくださいと申し上げました。

 整形外科での牽引も、長い目で見れば骨格の矯正になって良いと思いますが、仙骨内部の痛みのような、直接触れることのできない主訴を緩和するには、全身指圧のような方法が優れていると思います。

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2008年6月21日 (土)

“耳鳴りが治った”施術例

 30代で耳鳴りが主訴の女性に、3月からほぼ月2回のペースで7回の指圧をしたところ、2週間前の指圧後から耳鳴りは全くしなくなったということです。

 その7回目の指圧の翌日に、熱が出て下痢になったということですが、指圧のデトックス作用はあるかもしれませんが、指圧で感染症になったということはおそらくないと思います。

 子宮内膜症があるので、下腹部の瘀血をとることが指圧のテーマでした。

 これはその後病院で漢方の駆瘀血薬である“桂枝茯苓丸”が処方されたことからも、正しかったと思います。

 指圧を続けていくにつれ、体の代謝が良くなっていくのは目に見えました。7回目の指圧では、「体がしまって調子良さそうだね」と話したことを覚えています。

 下腹部の他に注目したのは耳の周囲、特に下顎骨周辺や咬筋の血行促進です。

 歯科学会でも最近、『歯の噛み合わせの改善が聴力や肩こりの改善になる』ことが注目されています。

 高齢者の耳鳴りは動脈硬化や高血圧が伴って、指圧で改善することはなかなか難しいのですが、このケースでは年齢が若いので、最初の指圧から改善が診られました。

 そしてその嬉しい報告をいただいた今回の指圧は、『腕がだるい』のが主訴です。

 ノースリーブの腕は冷えてむくんでいましたが、足に冷えはなく、左肩甲骨下部脊柱起立筋の指圧で、第6・7胸椎付近の椎間関節が2度『ポキッ、ポキッ』と音を立ててはまったようです(これが主犯だったと睨んでいます)。

 その後指圧はスムーズに終わり、施術前と施術後にトイレに行ったので、冷えもむくみもかなり改善されました。

 最近忙しいということを話したら、「もう来ないほうがいいですか?」と聞かれてしまいましたが、そんなことはありません。

 皆さんに気を使わせてしまう不徳な私ですが、これからはむしろできるだけ来やすい雰囲気にはしておこうかと思っています。

 御陰様でお客様が増えました。一人一人に青天井のサービスはできなくなってきましたが、質と量を兼ね備えたプロフェッショナルな仕事をする気にやっとなったと御理解いただきたいと思います。

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2008年6月20日 (金)

坐骨神経痛が足の甲側に来る時の診方

 坐骨神経痛があって、足のしびれがある方はたくさんいます。

 それが足底か、足の甲かで施術ポイントが違ってきます。

 坐骨神経→脛骨神経→足底という判断は、伏臥位の施術で下肢後側を診ていけばいいので容易にできますが、坐骨神経→浅・深腓骨神経→足の甲(足背)という繋がりがあることにも気づかないと、症状をいつまでも改善できないということになってしまいます。

 70代女性、主訴は腰痛と左足のしびれ、中殿筋と大腿後側に圧痛点があり、坐骨神経痛の典型的な症例です。

 仰臥位で深腓骨神経支配の前脛骨筋に圧痛はありませんが、それより後側に位置する浅腓骨神経支配の長腓骨筋に強い圧痛があって、足趾が底屈しにくい状態です。

 これは中殿筋が硬くなっていることからも、下肢を外側に踏ん張った腰痛姿勢の影響が感じられます。

 知覚神経の分布は、第5趾延長線を除いた足の甲は浅腓骨神経(L4~S1)、第1趾外側と第2趾内側は深腓骨神経(L4~L5)支配です。

 足の甲のしびれと足趾の動きの硬さから、このケースは浅・深両方の腓骨神経が過緊張状態にあると考え、全身指圧とともに、足の甲側に神経を停止させる持続的圧迫を繰り返した後、足趾の関節運動や足の外反、内反、背屈、底屈のストレッチをしました。

 施術後足のしびれは解消しましたが、加齢による腰椎後弯があるので、しばらくして体の柔軟性が失われてくると、また同じ症状が出ることは覚悟をしておくしかありません。

 前脛骨筋と長腓骨筋は寄り添うような下腿の筋肉ですが、前者は足の前面を横切って、後者は足底に回りこんで、共に内側楔状骨と第1中足骨基部という全く同じ所に停止します。

 しかしその働きは、前脛骨筋は足の背屈と内反、長腓骨筋は足の底屈と外反と全く逆です(私はこの構造を、美しくも、素晴らしくも、“トンチがきいてるね”とも感心します)。

 この症例では、足趾の底屈がしにくかったことから前脛骨筋(深腓骨神経)も関与していますが、圧して痛みの強かった長腓骨筋(浅腓骨神経)の過緊張が主因のしびれであると考えています。

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2008年6月19日 (木)

二千円札ババ抜き

 指圧師になると所属することになる団体は、出身の浪越が主体の日本指圧協会だけでなく、自動的に『“日マ会”“日本あマ指会”(どちらも略称です)』に入会することになります。

 世の中には私は入会していませんが『日本指圧協会』という“師”だけが違う団体もあり、ややこしいことになっています。

 私はアロマ環境協会の会員でもあり、あらためて考えてみるといろいろな会費を払っています。

 本題はこれからで、先週と昨日、それぞれ別の郵便局に会費を振込みに行った時のことです。

 先週は「おつりに二千円札が入ってもよろしいですか?」と言われ、昨日は「おつりに二千円札が入っていますので気をつけてください」と言われました。

 『毒でも塗ってあるのか!?』と疑いたくなるような念の入れようです。

 『二千円札』はみんなウスウスお間抜けなお札だと思っているに違いないのですが、天下の通用金を郵便局で申し訳なさそうに出されると“余計早く手放したくなるじゃないか!”

 というわけで、早速あるお店で二千円札を使ったのですが、なんとそのレジに二千円札を入れるスペースはないらしく、中にしまわれずに仲間はずれにされてレジの上に置かれていました。

 郵便局は“二千円札放出強化月間”なのかもしれませんが、こうして“二千円札ババ抜き”は続いていきます。

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2008年6月18日 (水)

YOSHIKIさんの頚椎椎間板ヘルニアと腱鞘炎

 X-JAPANのコンサートツアーが、YOSHIKIさんの頚椎椎間板ヘルニアと腱鞘炎のため、延期されることになったそうです。

 世界中から西洋医学と東洋医学の名医を自宅に呼んで治療しているということなので、“そんなワケない”とは思いますが、何かの間違いで呼ばれてしまった時のために、予習の“エア指圧”はしておこうと思います。

 YOSHIKIさんの、あのドラムの時の頚の振りと音数の多い演奏は、首にも手首にも相当なダメージを与えたことと思います。そしてピアノ演奏もあるので、ばね指にもなっているかもしれません。

 ミュージシャンに腱鞘炎は付き物と言えるのですが、考えてみればコンサートで頚を縦振りしていたファンの人たちの頚のダメージも心配になります。

 ヴィジュアル系ロックバンドのコンサートで、“田舎チョキ”をしながら頚を激しく縦振りしていたファンの人たちの、頚椎椎間板ヘルニア発症率がとても気になります。

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2008年6月17日 (火)

肩甲骨下角内縁、大菱形筋の癒着

 肩こりの施術経験が増えていくと、頭の重さによる肩こりと、肩甲骨の柔軟性を失って起こる肩こりがあることがわかります。

 前者は猫背姿勢によって起こり、後者は手を体の前で使うことによって起こります。どちらも逆方向にストレッチされないことで起こる肩こりなので、原因は同根と言えます。

 胸椎と肩甲骨を帯のように結ぶのが菱形筋です。上1/4が小菱形筋、下3/4が大菱形筋です。

 肩甲骨下角内縁の大菱形筋の癒着をゆるめることが、肩こりを解消する重要なポイントになることがあります。

 肩関節を内転・内旋させる、大胸筋、肩甲下筋、大円筋のこりがある場合、大菱形筋と肩甲骨下角内縁の癒着を診ておきましょう。

 伏臥位では肩関節の下に手を入れて肩甲骨を浮き上がらせてから、反対側の母指を圧し込む、あるいは滑らせます。

 この場合はある程度しっかりとした刺激が必要です。ただし強力な接着剤で貼り付いたスーパーのシールのように、無理に剥がすと筋肉を傷つけてしまうことがあるので、軽圧から徐々に刺激をしていきます(あのスーパーのシールの無駄に強い接着剤はいったい何のつもりなのでしょう?)。

 横臥位で肘を持って肩関節を両方向に回しながら、反対側の母指の先端を肩甲骨下角内縁にあてるだけのほうが、マイルドな刺激になります。肩を回すことで母指の先端に深くあたることになります。

 60代女性、左肩甲骨下角内縁に痛みがあり、この方法で横臥位の指圧後、伏臥位の指圧をしたところ、痛みは解消し、肩関節も楽に動くようになりました。

 両方の肩甲下筋、肩上部、大胸筋に圧痛がありましたが、肩甲骨と大菱形筋がストレッチされたことによって、非常によく緩みました。

 肩甲骨下角内縁、ここに気づき、扱えるようになると、“プロっぽい”と思いますヨ(昨日の私を自画自賛してみました)。

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2008年6月16日 (月)

ラヴェルの『ボレロ』の小太鼓のタッチ

 ラヴェル作曲の『ボレロ』は約15分の曲ですが、小太鼓が同じリズムをだんだん大きな音で刻んでいきます。

 ピアニッシモから徐々にクレッシェンドしていくので、とても弱い音からとても強い音まで、幅広い音量で叩いていく構成が必要になります。

 これをタッチに置き換えれば、最も弱い刺激から最も強い刺激まで、とてもたくさんの段階を持つことになります。

 タッチでは最弱の刺激も最強の刺激もまずしませんが、適量刺激を考える上では、このたくさんの段階の刺激ができることが必要です。

 たぶん自分の考える普通の刺激のタッチがあって、それより強い刺激と弱い刺激を合わせて5段階くらいに考えている人が多いのではないでしょうか?

 『ボレロ』の小太鼓はスゴイと思いませんか?

 “ドーー、シドレドシラ、ドッドラドーー…”という曲のドラムです。

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2008年6月15日 (日)

浅層で押圧から逃げようとする筋肉は断裂と診て強圧は厳禁

 20代男性、主訴は左眼周囲の痙攣です。

 顔面神経の過緊張による痙攣ならば、持続的圧迫によって神経の興奮を停止させればよいと考えていました。

 顔面神経は、耳の前部で顎関節上部から出て、表情筋を支配するので、顎関節上部からこめかみ、眼輪筋といった部位が施術のポイントになります。

 こういったケースでは前頚部の硬さや肩こりを伴うので、鎖骨上の胸鎖乳突筋と僧帽筋、肩甲挙筋のこりはゆるめておきます。

 目の疲れから起こる目の周囲の痙攣であれば、頚動脈→内頚動脈→眼動脈の血行改善が必要なので、前頚部の施術が特に重要です。

 とても爪がきれいで、日焼けしていないことから、インドア派で神経質なタイプだと思いました。ボイストレーニングをしていたことがあるそうで、低音で腹式呼吸のいい声をしています。

 この日は目の周囲に痙攣はありませんでした。前頚部や肩のこりもそれほどひどいものではありません。そうなると、目の周囲の痙攣は、ストレスによるチック症状のような気もします。

 指圧をすると筋肉はよく沈み、体型の維持にも気を使っていそうです。

 右肩甲下部、第10胸椎脇の脊柱起立筋に、軽く触れても“逃げる部位”があります。

 会社の福利厚生で、週に2回40分のマッサージを受けているのだそうですが、“毎回そこは押されると痛い”ということなので、もしかしたらマッサージで筋肉を断裂してしまったのかもしれません。

 「ここは圧さないほうがいいよ。ゴリゴリ押すといつまでも傷が治らないから。痛かったら押さないでくださいと言っていいんだよ(上手な“おす”は圧すです。ヘタクソは『押す』です)」、と言っておきました。

 いじらなければそのうちにくっつくと思えるような筋肉の感触です。

 施術後、仰臥位、左鼡径部の掌圧が痛かったそうなので、初めて圧されたのかと聞いたところ、そのようなので、あまり感心できるマッサージを受けてはいなかったようです。

 彼のように筋肉の質が良く、呼吸も深くできる若い男性に、肩から腰までを40分ゴリゴリ押すようなマッサージはいりません。

 40分のうちの10分でもいいから、仰臥位で軽く上肢と下肢と腹部の掌圧をし、頭部顔面の指圧をするように振り分けたほうが効果があります。

 一点を一回ずつでもいいのです。

 施術後、今までのマッサージとは随分と違った感覚があったようで、「月に一回来ようと思います」と言っていただきましたが、たぶんそんなに来なくてもいいと思います。

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2008年6月14日 (土)

生活の木の講座は男性も女性も受講していただいているのですが…

 生活の木の私の講座で、『男性の方と組んで指圧とアロマオイルトリートメントの実技をすることが苦痛だった』というクレームがあったそうです。

 その場で言っていただければ組み合わせを変えることができたのですが、たまたま初めていらっしゃった『男性に触れられるのに抵抗がある方』が、男性と実技をすることになって、このようなクレームが寄せられたようです。

 タッチの本質が知りたいのであれば、このような方にそれは無理な話です。
 

 タッチに老若男女や人種の区別があっては、自由で創造的なタッチはできません。

 昨日は半日ブルーな気持ちで、(ソンナクダラナイコト)まで受け入れなければならないのかと、しばらくのの間はやめてしまおうかと思いましたが、プロを目指している人ばかりが来ているわけではない、いろいろな人がいていいんだと考え直しました。

 ヨン様ならどうなんだ、キムタクならどうなんだ、と言いたいところですが、その抵抗感に免疫がないのなら、無理強いはできません。徐々に慣れていただきたいところですが、全く受け付けなかったとしても、そういう方にもアロマやタッチの知識は必要です。

 そのつまらない男女の壁を破るだけのタッチの本質を伝えられないのなら、自分がまだまだ足りないのでしょう。

 乙女チックなキレイキレイのタッチや午後のティータイムのようなアロマとは違うものができないなら、私は講座など開きません。

 これを知っていれば今後の人生に必ず役に立つ、自分が健康になり愛する人たちを幸せにできる秘訣だと思うからこそ、講座を続けてきたのです。

 レッスンプロとしてもグレードアップするために、求めに答えながら男女の壁など気にならなくなるような、タッチの哲学を講義していきたいと思います。

 究極のアロマセラピストの心得とは、『自分が香りの知識に対して驕らず、他人の臭いをクサイと言わないこと』、究極のタッチセラピストの心得とは『触れる人全てに愛を込めること、タッチの中に愛を見つけること』だと思うのです。

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2008年6月13日 (金)

胃の2/3を切除した女性、2回目の指圧

 胃癌で胃の2/3を5年前に切除した50代の女性、2回目の指圧です。

 日曜日に仕事の講習を4時間受けて、腰痛になったとのことです。

 背中が丸く、頚は肩より前に突き出ています。

 二の腕のたるみ、ふくらはぎのむくみから、肘を伸ばす、膝を伸ばすということが日常生活の中でしっかりと行われていないことがわかります。

 前回よりも指圧を痛く感じていない様子ですが、股関節の硬さや足趾の押圧での痛みから、長年のストレッチ不足は見てとれます。

 腰痛ということなのですが、左第12胸椎の際の圧痛から、胃の内臓筋肉反射ということが疑われます。

 猫背姿勢も、胃の違和感をかばう長年の防御姿勢なのかもしれません。

 右大腿四頭筋の指圧でおなかにかすかな動きがわかりましたが、本人にはわからなかったようです。

 猫背で肩関節を内転内旋し、肘を曲げて上半身だけを使って生活がされてきたことは、右肩下がりの姿勢からもわかり、右曲池から合谷にかけての圧痛はまだ解消されていません。

 ここをゆるめることが、様々な身体症状を緩和すると強く感じます。

 施術中、背中の丸みが矯正されるにつれて咳が多発しました。

 これは猫背によって普段、肺の伸展が十分にされていないため、肺が動けるようになって気道の粘膜に入り込んだ異物を排出しようとしているのだと思います。

 全身指圧とストレッチ後、胃液が逆流するような感じで気持ちが悪くなったようです。

 私はこれが正常なのではないかと思いました。

 今回の腹部の指圧で、初めて内臓の感覚があったというのを聞いて、今までの過食傾向は内臓の神経の麻痺や満腹中枢の伝達の障害があったからこそのことだろうと思いました。

 もし体が大きく変わることが不安なら、指圧は受けなくてもいいと思います。しかしこのままでは関節が今より硬くなって、様々な症状に悩まされ続けるでしょう。

 このケースでは痛みを伴わない施術は無理だと感じます。それくらい、どこに触れても痛みを溜めてきたことがわかります。

 軽く触れても痛いという体は、少しずつ変えていこうとしても、“待ってました”とばかりに早く良くなろうと、もがいているようです。

 とても難しい症例です。3年に一人いるかいないかの症例です。

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2008年6月12日 (木)

息を吐きながらタッチをし、時間を操る。

 息を止めてタッチをすると、自分の筋肉を緊張させることになるので、痛い刺激になります。

 息を吐きながらタッチをすると、ストレッチの時と同じように自分の血圧を上げることがないので、力が入り過ぎない、気持ちのいい刺激をすることができます。

 よく目にするマッサージ屋さんの残念な光景は、背中も肘も曲がり、吐く息と連動しない“気の抜けた”タッチがされていることです。

 自分の呼吸を時計として、時を操ることができるのがタッチの醍醐味です。

 刺激を伝えるのは呼吸を伝えること、いつの間にかクライアントに深い呼吸をさせていることが、酸素カプセルに入ったような効果をもたらすのです。

 “指圧をしている時の時間は止めることができる”、私はそう思っています。

 だから良いセラピストはいつまでも若いのだと思います。

 施術中は腹式呼吸をしながら太極拳を舞っているようなものです。

 集中も“型”も必要です。

 雑誌のマッサージ特集を見ると、息を吐きながらタッチをしている瞬間を写真に撮られたセラピストは上手に見えます。

 一方、タッチのストロークが終わり肘が曲がって息を吸ったところを写真に撮られたセラピストは集中が切れているのが見てとれ、その写真から施術を受けたいとは思えません(雑誌に載せるなら、カメラマンや編集者に注文をつけるといいと思うのですが…)。

 呼吸によってタイミングを計り、時間を操れるようになると、「すっごく長くやってもらったように感じた!」と言われることが増えます。

 昨日外から見てしまった、マスクをして肘を曲げ下を向いてしゃがみながら肩を押していた有名なチェーン店の君、嫌々ならやらない、もしもっと先に何かあると思うなら、息の中に気持ちを込めて、息を吐きながら体をピシッと伸ばしてタッチをしてごらんなさい。

 幸せな時間が十分に長く続いたと感じてもらえるはずです。

 

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2008年6月11日 (水)

救命措置の周知徹底が必要

 あの秋葉原のニュース映像を見た時、救命措置に人工呼吸をする方がいて違和感を覚えました。

 すると昨日の『被害者の救護にあたり血液に触れた方はB型肝炎に感染したおそれがある』との発表です。

 この『被害者の中にB型肝炎の男性がいた』という発表もいかがなものかと感じます。

 あのような被害にあって、大量出血をされた方がいた場合の救急救命措置の方法は、もっと周知徹底されなければいけないと思います。

 救護にあたった方で、後から大量の水で血液を洗い流した方が何人いたでしょう?

 手に傷があろうが、助けに走る人は反射的に行動しています。

 心臓マッサージをすれば『人工呼吸はしなくてもいい』というのは新基準で、見直しを浸透させる努力をしない限り、思わずマウストゥーマウスをする方が出てくるのは仕方がないと思います。

 人工呼吸の補助具など持って歩く人はほとんどいないでしょう。

 『感染症のおそれがあるから救護によって血液に触れた方は念のため病院で血液検査を受けてください』とすれば、被害に遭った男性のプライバシーも考えて、詳しいウイルスまで報道で発表しなくてもよかったのではないかと思いました。

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2008年6月10日 (火)

“水毒”の偏頭痛

 40代男性、時々偏頭痛になります。

 肥満体型で脂肪も気になるところですが、体全体に“水”が触れます。

 右下腿の前脛骨筋以外の下肢のむくみは顕著で、特に足底のむくみが気になります。

 車のペダルを踏む以外、足はあまり使っていないようです。

 降圧薬を服用中とのことで、腎臓や心臓の影響もないとは言えませんが、運動不足がむくみの一番の原因だと思います。

 背中が丸くなり、肩より頚が前にあるので、頭の重さで頚動脈と椎骨動脈が細くなって、ホースをつまんだように一部血管が拡張して偏頭痛を起こすようです。

 眼の周囲から痛みが始まるということなので、頚動脈→内頚動脈→眼動脈の流れの間につまりやすい所がありそうです。

 筋肉のこりは比較的軽いので、少しテンポの良い刺激で全身のむくみを流すようにします。

 この場合、あまりゆったりとした“癒し系のタッチ”はかえって血管拡張を招き、偏頭痛を悪化させます。

 全身指圧後、背柱のカーブが改善されて、頚は頭の上に乗っています。

 毛細血管から漏れ出した役目を終えた血漿蛋白が回収されずに、疲労物質や痛み物質を含んだ“水毒”となって体中に溜まっていました。

 やはり解決策は運動でしょうか。大股のウォーキングで足底をしっかりと使うことが、偏頭痛の予防にもなります。

 このような症状では高温サウナは厳禁、ぬるいお風呂の長湯や休日の寝過ぎも、普段のストレスから解放され過ぎると偏頭痛を招きます。

 足底のむくみは、高齢者で足の弱くなった方で時々診るような状態でした。

 施術後、荷物を持たずに、“歩くために歩く”ことをお勧めしました。

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2008年6月 9日 (月)

高い木の高い枝の葉っぱの表側は見ていない。

 手の届く所にある葉っぱは、触れるし、表も裏もよく見えますが、その木の一番高い所にある葉っぱは裏側しか見ていないのに、同じ物だと思って別に疑いもしません。

 よく見ると、風が吹いてもひるがえらないような葉っぱだってあります。

 “木にのぼって確かめる”までしなくても、『表側を見ていないこと』で同じ物ではないかもしれない可能性に気づいて楽しめる気持ちの余裕は、あったほうがいいと感じます。

 『人間の皮膚は最高の服だ』という発想のもとに生み出されたファッションがある一方、スピード社の水着のように、皮膚を超えて道具として進化したものもあります。

 多角的な視点があれば、行き詰ることはないのです。

 『日曜日の通り魔』は、高い木の枝の葉っぱの表側のことなど考えたこともなかったでしょう。

 ほんの少し顔を上げて世の中を見渡せば、世界の広がりは希望のヒントに溢れているのに…。

 亡くなった方々の御冥福と事件に巻き込まれた方々の一刻も早い御快復をお祈り致します。

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2008年6月 8日 (日)

ベルガモットFCFを使わないという考え方

 「ベルガモットFCFなら安心してマッサージに使えますか?」という質問を受けました。

 FCF(Frocoumarin Free=フロクマリンフリー)は、ベルガモットやグレープフルーツなどの光毒性(紫外線に当たるとシミを作る)成分フロクマリン類を除去した精油です。

 アロマオイルトリートメントに使っても光毒性はないということなのですが、100%安全かということになると、例外もあると考えておいたほうがいいと思います。

 自己責任で使いたい人は使えばいいのですが、そもそもFCFは使わないという考え方もあります。

 FCFの精油は天然自然の精油成分を除去するので、成分構成も変わるのです。

 香りは変わらないとして販売されているものも多いのですが、「あなたは本当にそう思えますか?」ということです。

 夏の日盛りに、どうしても顔や腕や足のマッサージに、ベルガモットを使わなければいけない理由って何かありますか?

 そこは芳香浴で使ってもいいと思うのです。ベルガモットはミストで蒸散して、マッサージにラベンダーでは不都合ですか?

 肌に使う精油はマイルドなもので代用できます。タッチの技術があれば、芳香浴で精油を使っても効果が期待できます。

 私はFCFを使いませんし、“FCFのあるような精油”をマッサージには使いません。

 それとは逆のようでもありますが、私は精油の有機栽培、無農薬ということにはこだわりません。

 農薬と合成された化学肥料漬けの畑でも、2年間それらの使用を中止すれば、そこで獲れたハーブは有機栽培になるのです。

 有機栽培、オーガニックと呼ばれるものは自然農法と違い、合成されない化学肥料も、ある種の農薬も使って育ちます。

 有機栽培の精油、無農薬の精油の素になったハーブは、認められた化学肥料と農薬を使って育ちます。2年前の畑の状態はどうだったのでしょう?

 それぞれのアロマテラピー観があっていいと思います。

 私はあまり有機栽培にプレミアムを感じず、信頼していません。そしてFCFは使わないことにしています。

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2008年6月 7日 (土)

仙骨神経と三叉神経のつながりを感じた症例

 骨盤内臓と三叉神経の関連を考えさせられる症例がありました。

 30代女性、生理中です。月経前には頭痛や耳鳴りなどの症状があったそうです。

 左第5腰椎の脇を骨盤の方向に深く圧し込むと、小さな硬結が数珠つなぎに触れます。

 第2仙骨付近を圧すと耳鳴りが始まり、上の歯茎に痛みが走りました。第2仙骨神経は子宮を含む骨盤内臓を支配します。

 しかし、軽い指圧を続けるうちに圧痛と耳鳴りは消えました。

 そして全身指圧後、症状は消失しました。

 後でわかったのですが、エリザベート・ディッケの結合織マッサージの反応帯では、第5腰椎の脇が『月経困難』、第2仙骨の脇が『頭部(頭痛)』となっています。

 脊髄を介して三叉神経を刺激し上歯茎に痛みが及ぶのは、偏頭痛のメカニズムにも似ています。

 頭蓋仙骨療法も、このような症例をもとに生み出されたのでしょう。

 下肢外側の硬さと偏頭痛の関係は、東洋医学でも『胆経』の繋がりとして理解できます。

 これを一歩踏み込めば、仙腸関節の歪みと考えることもできそうです。

 そうすると、様々な手技療法が同じことを違うニュアンスで言っているのかもしれません。

 手技療法を伝える事の難しさは、言葉に表せない“個人の感覚”という壁があります。

 “何がわからないのか、わからない”というのが、新米セラピストの本音だろうと思います。

 手技療法に同じ事を別のニュアンスで伝えているようなことが多いのだとしたら、それを辞書のように説明できるような作業は続けていかなければいけないと思っています。

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2008年6月 6日 (金)

患者さんにマッサージをしたら具合が悪くなったという看護師の女性からの質問

 「患者さんにマッサージをしたら具合が悪くなったが、どうしてか?」という質問を看護師の女性からいただきました。

 それは簡単に言えば、マッサージが「下手くそ」だからです。

 善意で、良かれと思ってしたマッサージに対して、この答えは酷ですが、そのマッサージでは、患者さんに対してもそれほど良いマッサージではないのです。

 対処法としては、『マッサージの姿勢を正す、マッサージ後は手を洗い、うがいをし、ストレッチをする』ということです。

 まず病院のベッドや介護ベッドで高さ調節ができるものは、“気をつけの姿勢”をした時の指先の高さくらいまでベッドを上げます。

 背中を丸めない、肘を伸ばす、頭を下げないという姿勢で、手指の力に頼らない体重移動の押圧、あるいは軽擦をします。

 ずっと下を見ないことはできないと思いますので、ポイントを決めたら顔上げて施術します。

 背中が丸くなれば腰を痛め、頭が下を向き、肘が曲がれば肩がこります。

 肘が曲がった時点で指力が入るので、患者さんには自分が思うよりも痛い刺激になってしまいます。

 自分が疲れている時にマッサージをしても、相手に元気を伝えることはできません。

 かといって、体が元気な時に、溢れる元気を分け与えるようなつもりでマッサージをしてしまうと、病気の患者さんのその時に受け入れられる“元気”を超えてしまって、かえって疲れさせてしまいます。

 点滴をしていたり、小物入れやテーブルなどがあって十分なスタンスがとれなかったり、私もそうですが、病室でのマッサージは疲れるものです。

 濃厚な接触になるので、看護師さんであってもマッサージの後は手洗いとうがいを必ずしたほうがいいでしょう。

 そしてマッサージ後は、頚、肩、腰、膝、足首とストレッチをし、上肢と下肢には自分にも指圧・マッサージや叩打法でメンテナンスをしておきます。

 私も肺炎後の方と気管支炎の方の指圧が続いた後に、気のせいかもしれませんが、喉の調子がおかしいと思ったことがあります。

 まず姿勢、そして力を抜いたできるだけいい位置での施術、そしてメンテナンス、プラス毎日のエクササイズ、自分の正中線に対して体は左右対称になっているか、疲れはとれているか、それくらいやってやっと、バリアのようなものが体にできてきます。

 それでも疲れる時は疲れます。どうか無理をせず、患者さんの受け入れられる元気の量を読みながら、気持ちのいい刺激のマッサージをしてあげてください。

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2008年6月 5日 (木)

ふくらはぎのむくみの施術は、膝を伸展・足を底屈させる刺激が効果大

 『ふくらはぎのむくみの施術は、膝を伸展、足を底屈させる刺激が効果大!』、これは昨日の生活の木・アロマ指圧講座の要点です。

 ふくらはぎを構成する深層の薄いヒラメ筋は下腿の腓骨頭が起始ですが、浅層の腓腹筋は大腿骨内側上顆と外側上顆が起始なので、膝が曲がった状態で腓腹筋は働きません。

 ヒラメ筋と腓腹筋はアキレス腱で合して、足を底屈させます。

 つまり、膝を伸ばして爪先立つ(踵を上げる)時に腓腹筋は働くので、椅子に座っているだけでも、膝は曲がり、踵は床に付いているので、ふくらはぎの筋肉は働くことがなく、むくみが生じやすくなります。

 伏臥位で求心性の軽擦をふくらはぎにすると、膝に近づいていくにしたがって膝屈曲の刺激になりやすくなります。

 例えば膝上の大腿前側の下に片手を入れて上に持ち上げる補助があれば、膝が曲がる刺激になることを防げますが、実際にそのような施術を考えたことがあるセラピストはあまりいないでしょう。

 このような考え方から、昨日は仰臥位でむくみをとる施術をしてみました。

 フェンネル1滴+ジュニパー1滴+スイートアーモンドオイル1%のブレンドオイルで軽擦します。

 仰臥位で求心性の軽擦でいいのですが、膝を越えた時にしっかりと大腿を下に圧し込む、側面を軽擦で還る時に両手でふくらはぎを絞る、足の甲には上から圧をかけて足を底屈させるということがポイントです。

 この還りの軽擦は、膝伸展、足底屈の刺激になり、ふくらはぎを収縮させてむくみの排出を促進します。

 膝の悪い方や妊娠中やうつ伏せになれない病気の方でも、このような意識を強く持って施術をすれば、むくみを緩和することができます。

 妊娠中の方へのフェンネルやジュニパーや、腎臓病の方へのジュニパーはふさわしくありませんので、もう少しマイルドなサイプレスやローズマリーなどを使うか、あるいはキャリアオイルだけでもこの手技でむくみは緩和できます。

 腸骨動脈の分かれる下腹部、リンパ節や動・静脈が集まる鼡径部、そして下肢というように遠心性に施術すると実はむくみがとれやすいというようなこともお話ししました。

 つまり遠心性の施術は、この膝伸展、足底屈の刺激になりやすいという特長があります。

 求心性にふくらはぎだけを施術しても、むくみに効果的ではないとしたら…?。

 この『腓腹筋が膝を伸ばした状態で足を底屈した時に収縮するということ』をもとにした“むくみの施術”の意味が理解できるセラピストはどれくらいいるでしょう?

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2008年6月 4日 (水)

治る人と治らない人

 頭痛が主訴で指圧に来た30代の女性、左の仙腸関節への最初の軽いひと圧しで“ゥグッ”と音を立ててはまりました。

 たまには“そーゆーこと”もあります。 

 内転筋や下腿前側と後側のこり、足趾の圧痛などから、腰からきた頭痛という見方もできます。施術後頭痛は治まりました。

 同じ日に来た腰痛が主訴の60代の男性、右腰痛と右膝痛が主訴です。

 脊柱が腰椎までひとつの弓のように大きく後弯し、後ろから骨が神経を圧迫する脊柱管狭窄症が疑われます。

 右膝関節は軟骨が擦り減って、膝痛となっているようです。

 全身指圧をし、ほぼ満足のいく施術ができたのですが、立ち上がる時に右膝と右腰に痛みがあります。

 背中も下肢も伸びているにもかかわらず、神経の圧迫から解放することはできませんでした。

 体重が重い方なので、体重を減らせばもっと楽になると思いますが、簡単にダイエットができる体格ではありません。

 立派な会社を築いてきた方なので、「普段これくらい背中を伸ばせれば…」と両肩関節を後ろに引くと、「商人がふんぞり返ることなどできない」と仰います。ちょっと照れもある、冗談っぽくはありますが本音もしっかりと見えました。

 歴史のような背中、勲章のような背中です。

 痛みから解放する方法は、腰も膝も、神経にあたっている骨を削る手術が適応なのかなと思います。

 それほど施術に苦労もしないで治る人がいて、苦労してこれは効果があっただろうと思っても、症状が治らない人がいます。

 武豊騎手がインタビューで「馬のことがわからない」と語っていたのを思い出しました。

 たぶん史上最高の騎手である武豊だからこそ、「馬についてもっとわかることがある」と毎日のように気づくのでしょう。

 「もっとわかると施術に役立つこと」は、毎回施術に潜んでいて、それは新しい微妙なタッチの感覚であったり、自分の手には負えないことを見極めることであったりします。

 治る人と治らない人がいる、勝つ競馬と負ける競馬がある、治し方のいろいろデータは増えていくのですが、「もっとわかったほうがいいこと」がわかっていないことは、武豊騎手のように“よくわかっているつもりです”。

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2008年6月 3日 (火)

爪先が内側に向けば太る

 20代女性、猫背で脊柱は腰椎まで後弯しています。主訴は背中から腰にかけての痛み、椅子に座ると“爪先が内側を向いています”。

 ふくよかなというよりは体を絞らなければいけないレベルの体格です。

 爪先が内側を向いていることから、普段の歩きは内股のチョコチョコ歩きしかできていないと思います。

 体より後ろに残した足で大地を蹴るような歩きをしてこなかったので、大殿筋が使えずに大きく膨らんだお尻をしています。

 内股歩きで大腿内側の内転筋はそこそこ使っていますが、大腿外側の筋肉を使わないので、骨盤外側から大腿外側に脂肪が張り出して、お尻の大きさと太腿の太さが強調されています。

 おなかから触ったウエストはそこそこ締まっているのですが、下半身のゆるみが腰の筋肉の周囲もたるませて、腰痛の原因となっています。

 全身指圧をし、肌がきれいで肌質に問題がないことと、下腿や前腕の筋肉はしまっていることがわかりました。

 施術後、脊柱が矯正されたことで背部痛、腰痛はなくなり、猫背で張りのなかった胸はバストアップされています。

 肩関節を後方挙上し、股関節を後方挙上する、つまり後ろに大きく腕を振り足を蹴る大股の歩きを続ければ臀部、大腿、上腕のたるみは絞れるはずです。

 指圧後立ちあがった時の爪先は、まだ内側を向いていました。

 長年の歩き方を修正するのには時間がかかりますが、彼女は歩き方を変えるだけで、驚くほど痩せることができるはずです。

 “爪先が内側を向けば、お尻と大腿外側が太くなる”、体の公式、定理と言えると思います。

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2008年6月 2日 (月)

末期癌の患者さんの相談

 「緊急入院で癌が末期まで進行していることがわかり、現在抗癌剤治療をしている患者さんに指圧をしてもらえないか」という相談を受けました。

 癌は、あんま・マッサージ・指圧の絶対禁忌症(施術により危害を招くおそれがある)とされています。

 血行を促進させるので、リンパ行性に癌を拡げてしまうおそれを危惧しているようです。

 しかし、人間の体は、血液循環が良くなることで代謝も促進されるので、痛みを忘れる時間が少しでもあるなら、タッチのメリットのほうが大きいのではないかと私は考えています。

 特に末期まで進行した癌では、少しでも楽になるタッチなら、それは数少ない薬の一つになります。

 私は癌の患者さんに指圧とアロマテラピーの施術をしてきましたし、効果もあると思っています。

 ただし、本人の希望があり、医師に許可をとるということが条件です。

 相談をしてくださった方は、『もう抗癌剤治療で苦しめる必要はないのではないか』と仰いました。

 私は実際にその患者さんにお会いしたことがないので、医師の判断は最善の選択であると信じるだけです。

 (指圧やアロマテラピーの効果を知っていれば、違う判断もあるかもしれませんが…。)

 私は条件がそろえば病室を訪ねて、『その患者さんの今の体に気持ちのいい刺激を探しながら』、もしかしたら突然会えなくなることもある命に、悔いのないように丁寧なタッチをして来ようと思います。

 それは毎日の指圧と何ら変わりありません。

 突然命が終わってしまうことは、誰にだってあると思っています。

 だから『ゆっくりとお別れをする時間』として、丁寧なタッチをしたことは後悔する気持ちの何よりの慰めになるから、相手にとってだけでなく、自分にとって大切なんだと、生活の木のアロマ指圧講座ではいつも言うことにしています。

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2008年6月 1日 (日)

痴呆になっても謙虚な人

 指圧に来た老人病院に勤めるヘルパーさんから聞いたお話です。

 ある患者さんに食事の時間だとお知らせしたら、「お金を持っていないから食べられません」と仰ったそうです。

 「へぇー、神様みたいになっていくねぇ」と私。

 「神様みたいです」と彼女。

 正直に生きた人は、少し物事がわからないようになっても謙虚な我慢を選ぶのですね。

 性善説だって、まだ捨てなくてもいいのだと思いました。

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