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2008年7月31日 (木)

上腕内転筋を緊張させると腋窩が深くなる

 手を使うために上腕を内転させると腋窩が深くなります。

 腋窩内側壁を形成する内転筋群の一つ鎖骨下筋は、鎖骨を下内方に引くように働き、肩は腰より前に突出します。

 気がつくことなく手仕事をしていますが、肩関節内転内旋で手を使う時、腋窩内側壁が緊張し、腋窩が深くなっています。

 上肢へ血液を送る腋窩動脈や腕神経叢は腋窩外側壁を血管神経束として通過しますが、同じ姿勢で手仕事を続けていれば血流は阻害されます。

 猫背が何故いけないか、姿勢を良くしなさいと言われてきたのは何故か、考えてみれば手仕事のパフォーマンスの完成度が下がるのが目に見えているからです。

 腋窩が深いということは内転筋はすでに緊張しています。

 腋窩内側壁に四指を入れて、腋窩が深くなっていることがあるということに気づくのも、自分の体の発見になると思います。

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2008年7月30日 (水)

頚椎椎間板ヘルニア・“数字の6”

 昨日の朝はいつものようにウォーキングをしながら、『最近は手も足も出ない…、何をやればいいのかわからない、ということがないなぁ…』と考えていました。

 『でも頚椎症は難しいよなぁ…。先生とか言われていい気にならないように、歯が立たない思いをすることも必要だよなぁ…』、などと思いながら帰ってくると、8時前に頚椎椎間板ヘルニアだという男性から電話がかかってきました。

 余計なことを思わなければよかったと思っても、あとの祭りです。『できるだけ治せますように…』

 やって来たのは40代の男性、椅子に座るなり『数字の6』のような体のバランス異様さを感じました。

 スキーのジャンプの前傾姿勢ほど、頚が前に出ています。

 右示指のしびれがあり、『手三里』の硬結を触診したことから橈骨神経との関連を考え、「頚椎の5番から…」と言いかけると、「5、6の間の椎間板ヘルニア」という答えが即座に返ってきました。

 性格的にも病状にもあせりが見えます。私が特定できたのは、橈骨神経の頚椎5番から胸椎1番までの間だったので、好い方に取って頂けたならそれも良しということです。

 昨日病院で星状神経節ブロック注射と痛み止めの注射をしてきたそうで、頚や肩の筋肉は緩んでいます。

 肩甲下部の猫背の頂点と、腰の筋肉の硬さのほうが気になります。

 指圧やマッサージの全身施術をしたとはないようなので、これは症状軽減ができそうです。

 筋肉はしっかりしています。坐骨神経痛もなさそうです。

 毎日パソコンの仕事を長時間しているそうで、肩の内転内旋のため右肩甲下筋が特にこっています。

 パソコンの猫背姿勢が、頭の重さを頚椎5、6間の椎間板に集中させたため、ヘルニアが発症したようです。

 時々ウトウトし、頭の指圧では眠りました。

 最後のおなかの指圧では正直びっくりしました。まさに数字の“6”。

 座位でも伏臥位でもあまり気にとまらなかったのですが、おなかの脂肪は巨大です。

 猫背でなければヘルニアは腰に起きていたと思います。

 全身指圧をし、背中はかなり伸びたのですが、肩が前にあるのを体側に沿わせることと、おなかをへこませ、頚を肩の上に乗せるという意識改革をこれからしていかなければなりません。

 指圧の適応がある頚椎椎間板ヘルニアだと思いました。

 もしかしたら、神様に一生のうちで滅多にかなえてもらえない願いを、2つもかなえていただいたのかもしれません。

 手応えのあるお客様を呼んでいただき、非力な私の施術でも通用するようにしていただきました。神様はいます。

 この2つの願いで他の願いがかなわなくなったとしたら、ちょっともったいなかったような気もしています。

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2008年7月29日 (火)

小太りの中高年の女性が暑がる

 この地域ではお蚕盆といって、養蚕農家が多かったことから、繁忙期を避けて10日遅れのお盆をする風習があります。

 先週お盆の法要でお寺に行った時のこと、四方の風通しがある本堂には扇風機も動いていて、蒸し暑い日でしたが心地良ささえ感じました。

 本堂は檀家の方たちですし詰め状態、その中で盛んに扇子を使う音がします。

 三人、四人と扇子の音をたどっていくと、全て小太りの中高年の女性です。

 お経のあがる前だけでなく、法要が始まってからも盛んに扇子を使っています。

 男性は、太った方もいるのにそこまで暑くは感じていないようです。

 男性は外で働くから暑さに慣れていて、家の中でエアコンに慣れた主婦は暑さに弱いということもあるかもしれませんが、水の代謝の違いが見てとれます。

 扇子を使っている小太りの女性たちは、ダラダラと質の悪い汗をかいています。不要になった水分を排出できずに溜め込んでいるのです。

 体質的にも体力的にも弱いと言えます。暑さへの対応が過敏で、短時間に体力を大きく消耗しています。

 後ろから見ていると、扇子を使う女性は姿勢も悪く、その全員に猫背や脊柱の側弯があります。

 むくみは当然ですが、更年期の症状があったり、高コレステロール血症もありそうです。

 一時間指圧をさせてもらえれば、かなりスッキリするはずです。

 人が集まる場所では、よく観察してみると8人に6人は施術対象です(電車で8人がけの椅子に座った人を見ていくと、大体こんな割合になります)。

 私は汗かきになったとばかり思っていましたが、単に運動量とそれに伴う燃焼が多いだけだということが、冷房のない真夏の法要でわかりました。

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2008年7月28日 (月)

日本脳炎流行の兆し

 『日本脳炎流行の兆し』、今朝の産経新聞で読みました。

 現在、日本脳炎のワクチン接種は努力義務と位置づけられていて、免疫のない人が増えているようです。

 日本脳炎ワクチンの接種が敬遠されるようになったのは、副作用で寝たきりになった症例の影響が大きかったようです。

 豚の体内で増殖し蚊によって媒介される日本脳炎は、もともと西日本での発症が多く、全国的には関心が少ない病気であることも、ワクチン接種の減少傾向に拍車をかけたようです。

 豚の体内で増殖するウイルスといえば、新型インフルエンザも該当します。

 イスラム経が豚肉を食べることを禁じたのは、病気の予防の意味があったと解釈しています。

 かつては熱い気候風土での豚の飼育は、細菌やウイルスの温床を作るようなものだったのでしょう。

 今でも豚肉はよく火を通して食べることが常識になっています。外気に触れる養豚場で、豚の体内から人間に有害な細菌やウイルスを排除することは難しいことのようです。

 温度上昇によって、日本脳炎を媒介するコガタアカイエカの生息域も北上していることでしょう。

 今まで発症のなかった地域でも、これから日本脳炎の感染があるかもしれません。

 もしかしたら、新型インフルエンザなどの感染症撲滅のために、豚をこの世から抹殺してしまうという事態だって近未来に起こりかねません。

 無菌豚などの畜産方法で豚肉は残っていくと思いますが、今よりとても高価なものになるでしょう。

 日本脳炎の致死率は40%程にもなるといいます。

 イスラムの戒律が日本にも浸透することになるかもしれない、日本脳炎流行の兆しというニュースから、そんなことを思いました。

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2008年7月27日 (日)

夏の紫外線+パソコンの疲れ目

 パソコンを仕事で使う人の目の疲れが、夏の紫外線がプラスされてさらにひどくなっているように感じています。

 昨日は二人の方に、肩こり、背部の筋緊張などの症状とともに、パソコンで目が疲れるという訴えがありました。

 今の時期は朝の紫外線でも日焼けに十分な強さがあります。通勤時に短時間外気に触れるだけでも、肌と目は紫外線のダメージを受けています。

 出だしから光刺激があって、その上パソコンワークの光刺激も加わることになります。

 猫背姿勢→頚の前傾→内頚動脈から眼動脈への血流の減少→目の疲れという構図をさらに悪化させているのが、真夏の強力な紫外線なのではないかと感じます。

 サングラスの着用はオシャレだけではなく、目の保護のために必要なのではないかと思います。

 地球温暖化、オゾン層の破壊という環境問題が、紫外線量に反映していることは確かなようです。

 子供たちも例外ではなく、目を守るためのサングラスが必要な時代にすでに入っているのではないか、昨日指圧をしていてそんな気がしました。

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2008年7月26日 (土)

ヴァイオリニストは弓を持つ指を動かしている

 ヴァイオリニストの女性の3回目の指圧です。

 ヴァイオリンは湿気を嫌うため、冷房を効かせた部屋で練習しているそうで、前回よりも体に水を溜めています。

 そういえばヴァイオリニストの葉加瀬太郎さんは、日本の梅雨を避けて、今年はこの時期乾燥するイギリスに滞在しています。

 それでも練習では汗をかき、冷たい飲み物を摂っているということだったので、体質的には温かい飲み物にしたほうがいいとアドバイスさせていただきました。

 腰に張りがあって、左側頚部から肩上部と、右胸鎖乳突筋と肩甲挙筋にはヴァイオリンを持つ姿勢による筋緊張が、練習後に必ず起こるようです。

 足の甲の指圧では、右中足骨がポキッと音を立てました。

 爪先立ってリズムを取っているのか、不安定な足の着地が長時間続けば、少し関節にズレが起こることもあります。

 ストレッチの意識はできてきたのですが、この猛暑の中、運動不足は否めません。

 右手の弓を持つ指は固定されているのかと思っていましたが、指は動かしていると教えられ納得しました。

 示指伸展で他の指を屈曲させたまま長時間演奏すれば、疲労の蓄積によって音は硬くなるでしょう。

 音に表情をつける、音楽に感情移入するためには、体のフレキシビリティが不可欠で、弦を押さえ動かす左手の指のように、右手の指も動かしておくのは理にかなっています。

 特に右小指をよく動かすということで、肘が痛むことがあるのはテニスのバックハンドのような腕の使い方になることと、尺骨神経への刺激になるからだとわかりました。

 全身の指圧を終えて、起き上がる時に左腰に痛みがありましたが、座位で指圧をすると治まりました。

 腹筋を使い、立ち仕事で腰にも負担がかかり、演奏すると汗をかくというヴァイオリンは、右手の指も動かすハードな運動なのだとわかりました。

 これで歩きながら演奏できたら全身運動になります。

 高いレベルでは練習後に必ず筋肉の張りが出ることと思います。今回は体に水を溜めていましたが、猛暑の中で歩くこともなかなかできないかもしれないので、一度行って気持ちよかったという岩盤浴などを勧めてみました。

  

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2008年7月25日 (金)

カエサルピニアスピノサヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド

 “カエサルピニアスピノサヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド”は、天然の脂肪酸から作られる刺激の少ない洗浄成分なのだそうです。

 『脂肪ムギュ~ 肌ひきしめマッサージ入浴』という入浴剤の成分を見ていたら、この長い寿限無のような成分が目に飛び込んできました。

 これを命名した人は、考えついた時にきっとクスッと笑ったのではないかと思います。

 “カエサル”とあるのでジュリアス・シーザーゆかりの何かあるのか、それとも単にローマ帝国の大浴場を思っての命名なのでしょうか?

 インターネットで検索してみたら、とてもたくさんの商品に使われているので驚きました。

 この入浴剤自体は、トウガラシエキスのHOT成分とグレープフルーツエキスとカフェインの肌をひきしめ成分、そして脂肪分解酵素リパーゼの清浄成分を前面に出しています。

 グレープフルーツの香りで、とろりとしたお湯になり、発汗作用もあります。

 “カエサルピニアス……”、何かの呪文のようです。今日は頭から離れそうもありません。

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2008年7月24日 (木)

痩せ過ぎに見えても…

 周りから痩せ過ぎだと言われる20代の女性、指圧をしてみるとそんなことはありません。

 お母さんもそのお友達もお得意様なので、時々“あの娘はもう少し太らないと…”という話を聞きます。

 今までいろいろなことがあって心配されているのだろうと思いますが、私は始めての指圧の時から、悪い印象を感じませんでした。

 確かに細いのですが本人の努力もあって、肩甲間部の筋肉を圧すとよく沈みます。

 痩せを心配する方たちの肩甲間部のほうが、施術対象としては問題です。

 現在デパートの化粧品売り場で仕事をしているということで、下肢前側の筋肉は硬くなっています。立ち仕事は大変です。仕事中は、柳原可奈子さんのネタのようだということです。

 顔の皮膚の肌理が細かく、さすがに仕事柄スキンケアやお化粧も勉強したようです。

 冷えがなく、足の裏がピンク色で健康そうです。

 推測するに、おっとりしていて自分を表現する事が苦手で、干渉されやすいタイプなのでしょう。

 でもここで指圧を受ける時は、応対もしっかりしていて、半分以上はゆったりと寝ていきます。

 ホルモンのバランスが不安定だった時期を抜けて、女性としての変化を上手く受け容れられるようになってきたのでしょう。

 痩せ過ぎに見えても、体のバランスは柔軟で、筋肉もそれほど弱いものではありません。

 もう少ししたら、周りからの評判が『スタイルが良くて羨ましい!』に変わるのではないかと思っています。

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2008年7月23日 (水)

右目で見るための体の緊張

 60代女性、最近隣町に引っ越してきて、お嫁さんの紹介で初めて指圧にいらっしゃいました。

 引っ越す前は、背中が丸くなってきたので定期的にマッサージ(ここの圧し方に驚いていたようなので、どうもまっとうなマッサージではなかったようですが…)を受けていたということです。

 バイクで来るということだったので、途中で道がわからなかったら電話してくださいとお話ししておいたのですが、時間より前に無事到着されました。

 確かに背中は丸くなっています。椅子に座った姿勢では、まず僧帽筋が高く盛り上がっているのが目につきます。

 顔を診ると右目に比べて左目が小さいことが気になり、それを申し上げると、「生まれつき左目の視力がない」のだそうです。

 『あちゃー、もう少し別の聞き方をすればよかったなぁ』と悔やまれます。

 脈を診ると左寸口の『心・小腸の脈』が微弱なので申し上げると、心肥大があり、降圧薬も服用中だということです。

 背中の丸い『円背』では骨粗鬆症である事が多いのですが、そのような診断はされていないということです。それでもこの場合強圧はできません。

 伏臥位で指圧を始めると、左の背中の山のほうが高くなっています。

 左第9胸椎と第2腰椎傍線の脊柱起立筋の指圧で、ポキッと音がして椎間関節が矯正されます。

 これは右目で見るために、そして右手を使うために、右半身がやや前に出ている、右足に体重をかけているということです。

 いつも使う右半身は背中が丸くなっていても少し柔軟性に優り、あまり動かさない左半身は不動性の拘縮が起こりやすいということだと思います。

 足の指圧で足趾底屈のストレッチをすると、右第2趾にポキッと音がしました。体重は右にかかっていて右足趾は縮んでいます。

 足の甲に四指、足底に母指の対立圧の圧し方がとても気持ちよかったということですが、以前はどんなふうに押されていたのかと心配になります。

 伏臥位の指圧の半分は寝ていたようなので、指圧の適応はあります。下半身は通常の疲れくらいなので、次回からもポイントは背中を伸ばす施術だろうと思います。

 それにしてもバイクに乗ることもでき、左眼球も外見上は右と違いがなかったので、左目の視力がないことはわかりませんでした。

 それがわかってヒヤッとしました。

 試合形式で問診から施術を始めてしまうので、データが出て来なければこちらから気づいたことはぶつけてみようとしてしまうのですが、生まれた時から体に起こっていた症状や形態についてためらいもなく口に出してしまうのは、とてもデリケートな部分をえぐってしまうことになるかもしれません。

 今回は話の流れの中で、嫌な思いをされているような印象はなかったのですが、発言には配慮が必要だと反省しました。ズバズバ当てることは、それほど大切なことではありません。

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2008年7月22日 (火)

肝の腫れ・中性脂肪が高かった

 60代女性、先週の指圧では右季肋部に肝の腫れがあり、第1趾外側の肝経にも圧痛があったので、「お酒を控えたほうがいいかもしれない」とお話ししておきました。

 その後心配になってそのまま病院へ行き検査をしたそうで、中性脂肪300mg/dℓ(基準値55~150mg/dℓ)、血糖値も基準値を少し超えていたということでした。

 慌てさせてしまったようで申し訳なかったと思いましたが、中性脂肪が高いことがわかり生活の改善に本腰を入れたようなので、結果としては肝の異常を指摘しておいて良かったです。

 信頼していただき、一言一言を大事に抱えて帰ってくださる方たちに迂闊なことは言えません。

 検査器としての手指の感覚とセラピストとしての判断力を、さらに研ぎ澄ましておくように努力したいと思いました。

 昨日その報告を受け指圧をしたのですが、朝30分のウォーキングを始めたということで、体はしまり、肝の腫れも感じませんでした。

 ただ少し筋肉に張りがあったので、いきなり頑張り過ぎたのかなと思いました。

 前からわかっていたことですが、病院でもお酒を減らせと言われたようで、生活習慣を変えることができれば中性脂肪の数値は正常範囲内になるだろうと思います。

 今まで肝臓に異常がなかったのが不思議なくらいでした。実際に検査値も正常範囲内だったようですが、年齢とともに肝臓の働きも無理ができなくなってきたということだと思います。

 セラピストの指摘は重く受け止められるものです。迂闊な事は言えませんが、それでも感じた事を言葉にしておくと、体の異常の早期発見に役立つことがあります。

 心と心で会話のできる関係性を構築できるかという点が問題ですが、大きくは自分の人間性に関わってくると思います。

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2008年7月21日 (月)

ドクターフィッシュ体験

 初めてドクターフィッシュ体験をしました。

 ドクターフィッシュは「古くなった角質を食べる」「マッサージ効果がある」などと言われ、ドイツではアトピー性皮膚炎や乾癬の治療にも使われるれっきとしたセラピーなのだそうです。

 「始めはくすぐったいよ」とおじさんに言われたのですが、それほどでもなく、毎日の指圧の体重移動で角質化した踵と第1趾内側には、大量のドクターフィッシュが集まってきました。

 ピラニアでなくてよかったと思いました。

 ドクターフィッシュはコイ科の淡水魚なので成長すると14cmになるのだそうですが、ほとんどがその半分くらいの大きさです。成長すると警戒心が強くなって、人の足に集まらなくなるのだそうです。

 「低周波治療の効果もあると言われている」と、おじさんは延長料金を期待してか、効能を積み上げていきます。

 『ははぁーん、なるほど』、このおじさんの口調は縁日の露店で聞く独特のものです。

 今までは“金魚すくいのおじさん”だったと睨みました。足湯の水槽はそのまま金魚すくいも可能です。

 車に設備一式を積んで、全国温泉施設ツアーをしているのでしょう。

 “ドクターフィッシュは金になる!”、シンジケートが組まれ、きっとトルコあたりから大量の魚を輸入し、繁殖させ、日本中を“ドクターフィッシュのおじさん”が行脚しているのだと思います。

 そのことのほうが気になって、効果についてはイマイチよくわかりませんでした。

 魚が角質を食べてくれるから踵が滑らかになるというよりも、魚の粘液でヌメルということなのではないかという気もします。

 魚が足に群がる絵ヅラが気持ち悪い方には無理ですが、ドクターフィッシュセラピーはやって損をした気にはならないと思います。

 エンターテイメントとしてはなかなかのものです。

 

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2008年7月20日 (日)

『タオルでマッサージが上手になる方法』はプロなら×!

 『タオルでマッサージが上手になる方法』というのをテレビが取り上げていました。

 座位の被術者の胸にバスタオルを当て、その両端を背中に廻して両手で持ちながら肩甲間部を指圧するという方法です。

 「体が前に倒れなくなるので、刺激が2倍になり上手なマッサージができる」と、“どこかの先生”が説明されていました。

 前から感じていたことですが、研究者の先生がタッチセラピストでない場合、マッサージの上手・下手は、刺激量とイコールになりがちです。

 テレビでは子供がその方法で親の背中を押し、親は感心し、テレビのコメンテーターたちも“テレビ的なリアクション”をとっていました。

 そこで取り上げてられていたことは、プロであれば支えの四指がバスタオル代わりにならなければいけないことです。

 テレビの押し方は“突いているようなもの”なので、それで刺激量が2倍になるのなら、ダメージを大きくしているということです。

 癒し目的でも治療目的でも、突いてしまっては話になりません。

 なまじそのやり方で誉められた子供が、マッサージが上手いと勘違いしてしまうと、結局間違ったタッチがいつまでたってもなくならないことになります。

 体が前に倒れないようにするなどということは当たり前のことで、マッサージの上手い下手を取り上げるなら、タッチそのもののテクニックと気の集中を問題にしなければなりません。

 技術的には、指の力で圧さない、母指を皮膚の表面に密着させてから体重移動をする、垂直圧をかけるということです。

 気の集中ということに関しては、気の出る手指を作るために、鍛錬と経験を重ねていくということになると思います。

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2008年7月19日 (土)

効果の大きかったヴァイオリニストの指圧

 3日空けて、20代ヴァイオリニストの女性の2回目の指圧です。

 前回の施術後から頭痛がなくなり、起床時のだるさが楽になってきたそうです。

 体に触れても前回のように痛がりません。

 右肩回旋腱板は肩関節の内旋・外旋で、コリッ、コリッと前後で音を立てますが、前方挙上はやや引っ掛かりがあっるものの180°可能になりました。

 左肩の前方挙上では痛みが出なくなりました。

 右胸鎖乳突筋もかなりゆるんで、上半身では右広背筋、左肩甲挙筋、右の回旋腱板を中心とした肩関節がポイントとして残りました。

 肘の痛みや手指のしびれの訴えがなくなったのは、ストレッチと良姿勢の意識によって頭の重さで腕神経叢が圧迫されることがなくなったからだと思います。

 下半身は運動不足でもあり、まだむくみがあります。大股で一直線上を歩くことを続けていくうちに、もう少し筋肉がしまってくると思います。

 前回も感じたことですが、彼女のおなかは女性にしては腹筋がしっかりと感じられます。ヴァイオリンの演奏のテクニックとして、腹筋を使うということがあるのだそうです。

 若いし感受性も豊かなので、タッチの刺激を受けとめ、よく咀嚼する事ができたため、これほど症状が緩和されたのだと思います。

 ここまでくれば毎日のストレッチこそが重要です。次回の指圧は一週間以上空けてもいいと提案しましたが、日本にいる間に治したいということなので一週間後にまた指圧をすることになりました。

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2008年7月18日 (金)

常在菌との共生

 胎児の時は無菌室にいるようなものなのだそうですが、産道で感染することもあり、やがて外気にさらされ、様々な人と接触し、また食餌によって、人間の体はおよそ100兆個の常在菌を持つようになります。

 その常在菌は500種類とも言われ、普段感じることはなくても、人間の体は一個の命によって形成される単純なものではないようです。

 腸内細菌は免疫やビタミンKの生成に関与し、糞便の半分は腸内細菌やその死骸が含まれています。

 腸内細菌は人間のために働いているつもりはないのでしょうが、結果として人間は有益な善玉菌の恩恵を受けています。

 赤ちゃんが泣くのは、知らない人と接触することに抵抗があるのは、そこに細菌感染があるからなのかもしれません。

 人が火葬される時、たくさんの常在菌も死滅するでしょう。臨終前に、最後の咳で脱出できる細菌もきっといると思います。

 やはり人間の体は宇宙の縮図のようです。人間の体の中では、たくさんの命が複雑なドラマを繰り広げているから、様々な症状があるのも不思議ではないと感じます。

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2008年7月17日 (木)

“スイカの輪切り”

 よく行く温泉施設の行き帰りに、入ってすぐ横にある整体のお店をチラ見します。

 以前はマッサージの看板を掲げていたのですが、資格のない人を使っていることが摘発されたため、今は整体という名称で営業しています。

 帰りがけに、足踏みをしながら両肩の施術をしている人を見ました。

 なかなかタイミングがよかったので、『それもありかな…』と一瞬思ったのですが、押圧と軽擦の中間のような手技が引っかかりました。

 結局、刺激は不安定な体重移動に捻られて上滑りし、筋肉の線維も捻ることになります。

 母指、あるいは手掌が支点として動かなければ、足踏みの体重移動によって面白い圧刺激になるかもしれません。

 帰りの車を運転しながら、不意に“スイカの輪切り”が頭に浮かびました。

 “スイカの輪切り”は発想としては面白いのですが、紅茶に浮かべられるわけではないし、第一どうやって食べていいか、食べにくいし、実用的ではないからみんなやらないのです。

 “砂漠で、きな粉”もそうです。お話しとしては面白いのですが、砂漠できな粉を貰ったとしても、もはや嫌がらせでしかなく、口と喉がバホバホするだけです。

 マッサージの体重移動は膝の屈伸、つまりスクワットが基本なので両足が着地しています。

 足踏みをしていては、斜め前方への体重移動が不安定になります。

 『ありかな…?』と一瞬思ったのですが、脳の会議では“スイカの輪切り”が浮かび上がってきて、却下されました。

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2008年7月16日 (水)

眠るまいと頑張る人

 体の不快な症状を改善したい、疲れをとりたい、ということが施術を受ける動機であることがほとんどですが、その中でも“お話がしたい人”と“眠りたい人”に分かれます。

 “お話しがしたい人”は施術中に心に抱えた負担を発散し、必要な情報を吸収して不安を解消しようとします。

 “眠りたい人”は、安心して体を委ねることによって疲労を効率的に回復しようとしているように感じます。

 “先生としての役割”が求められていたり、“大いなる母のような役割”が求められていたりするわけです。

 3回目の指圧で、家族の問題について話し始めた50代の女性。

 友人の突然の死のショックから、生きることの意味を問う娘さんに困っている様子です。

 「生物を“なまもの”と読めば人間が傷みやすいのが分かりますよね。冷蔵庫に入れた菜っ葉でさえすぐにクタッとなってしまうんだもの…」

 施術を通して学び、皆さんによく言ってきた事ですが、まだ効き目はあったようで、とても上手い具合に心に響いたようです。

 仰臥位の下肢の指圧から「あっ、だめだ、眠ってしまう…」と何度も口にするようになりました。

 目の周囲の指圧では、お話しの途中で一瞬静かになり、「…あっ、何を言おうとしていたのか忘れてしまった…」と呟いてから、眠るまいと必死の努力を続けています。

 「これで額に触れて、3,2,1と言ったら催眠術ですよね」、実際にそれをやりながら言うと、スッーと静かになりました。

 眠っているような夢と現の間でも、眠るまいという努力は続いているようです。

 施術後、頑固な肩こりは緩んでいました。

 帰り際「さっきは何を言おうとしたんだろう…」と仰いましたが、それは今度同じ状態になった時に思い出すかもしれません。

 もう次回からこの女性にとって、此処で受ける施術は催眠療法でもあります。かなり頑固な症状でも緩むようになります。

 お話しが溜まったらまた来て頂けばいいのです。お話しの途中で眠ってしまっても、もったいないような気はしなくなると思います。たぶん…。

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2008年7月15日 (火)

ヴァイオリニストの頸肩腕症候群

 20代女性、幼い頃からヴァイオリンを学んできました。頚、肩、右肘、手指に痛みがあり、背中から下肢のむくみがあります。

 色白で膀胱・腎の脈が微弱、鼡径動脈の脈も探してやっと弱い揺れが感じられる程度です。

 肩関節の可動域は五十肩の人で診られる状態、足の甲の押圧での痛がり方は、脳梗塞の人で診られるような状態です。

 明らかにストレッチ不足、運動不足で、どこを圧しても痛がり、体全体に疲労物質、痛み物質を溜めています。

 単純に顔とウエストと足のサイズから考えても、上半身と下半身がかなりむくんでいます。

 さてどこから手をつけようか、ということなのですが…。

 彼女は幼い頃から“音楽アスリート”として職人の技を磨き続けてきたわけです。

 よく診ると、ヴァイオリンを顎で挟むために顔はやや左側に“流れて”います。

 その反対側、右胸鎖乳突筋は予想通り、むち打ち症の衝撃に耐えるように緊張し続けてきたようです。

 右肘痛は、右斜角筋隙の腕神経叢の拘扼による尺骨神経痛のようです。長年に渡り弓を操作することで、もしかしたら肘の骨に骨棘のような変形があるかもしれません。

 鎖骨周囲と大胸筋、肩甲下筋の圧痛からは胸郭出口症候群と言うこともできます。

 弓を持つ右肩は内旋、挙上し、内転・外転の動きを繰り返します。

 指板を押さえる左肩は逆に外旋し、内転・外転の大きな動きは少なく、肘から先の動きが主になります。そして左中指の末節骨が尺側に曲がっています。

 体重は外に開いた左足にかかり、左膝を軽く曲げているようで、大腿後側と大腿外側の筋肉が硬くなっています。

 問題はたくさんありますが、まずは自分の“音楽アスリートストレッチ”を身につけなければいけません。

 このままではヴァイオリンを演奏することが苦痛になってくるでしょう。

 幼い頃からヴァイオリニストとして純粋培養されてきたようですが、レッスンの中に演奏家のためのストレッチやボディメンテナンスの教えは欠けていたようです。

 音楽アスリートストレッチなどという分野は、まだはっきりと確立されていないでしょうが、スポーツアスリートと同じように、ストレッチもマッサージも考えていく必要があると思います。

 施術の回数を重ねなければ症状は改善できないと思いました。

 全身指圧の後、ローズマリーとラベンダーで右肘のオイルマッサージをしました。そしていくつかのストレッチを提案し、3日後にまた指圧をすることにしました。

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2008年7月14日 (月)

国産紅茶の吉野園で

 昨日の朝、NHKで狭山茶の番組を見ました。

 それでお中元のお返しに思いついたのが、国産紅茶のお茶屋さん吉野園でした。

 車で20分程度の距離ですが、他に贔屓のお茶屋さんもあって、吉野園に行くのは初めてです。

 圏央道の鶴ヶ島インターからほど近いのですが、一本細い道に入った所にあります。

 南側に茶畑が広がり、南面に長く作られた普通の農家の一間が販売スペースになっていました。

 昨日は午前中から蒸し暑く、“お店”に入ると外の作業場から、汗を拭きふきおばちゃんがやってきました。

 宅配便を頼んだのですが、動きと会話に全く無駄がなく、わずかの間に包装を終え、帰りに茄子とキュウリまでいただきました。

 それだから言う訳ではありませんが、あの国産紅茶は独自に開発した“べにひかり”という品種で、ネパールから技術者を呼んで研究を重ねて作られたのだそうです。

 日本ではほとんどないという紅茶の自家製造設備を持っています。

 若芽を摘んで作る紅茶だから甘さがあり上品な味がするのでしょう。

 どうやらおばちゃんは紅茶を乾燥させる作業をしていたようです。

 同じお茶でも昔は種から作ったので茶園独自の品種があるということで、“蓬莱錦茶”という若葉で作った玉露のようなお茶の自信作を買って帰り、とても美味しくいただきました。

 吉野園には秋篠宮殿下をはじめVIPの来店時の写真が飾られていますが、入っていいのかなと考えてしまうような普通の農家です。

 茄子とキュウリをいただいたから言う訳ではありませんが、とても短い時間に無駄のない出来事が凝縮されていました。

 “何もできないのなら鳩でも出せ!“、私はいつもそう思います。ヘタなマッサージや他の業種の店でも、『鳩を仕込んでおく努力』があるなら私はそれを認めます。

 吉野園はお茶もしっかりしていて、鳩も仕込んでありました。前に紅茶をあまり誉めなかったので、せめて『吉野園』をたくさん書いておきました。

 花園インター近くの“道の駅はなぞの”でも売っています(茄子とキュウリを貰ったから言う訳ではありません…)。

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2008年7月13日 (日)

下部頚椎付近の強い筋緊張は施術後Tシャツの後ろ襟が高くなる。

 頚が痛くて左が向きにくい30代の女性、下部頚椎両側の筋肉が硬く、左肩甲間部中央に筋肉の硬結があり、軽く触れても痛みがあります。

 重い物を持つ、あるいは人を抱き起こす時に頚が前傾し、衝撃的な力が加わったために寝違えのような状態になったようです。

 伏臥位の指圧で背部を伸ばしていきたいので、背中から額までのカーブの大きさに合わせ、低い額枕とバストマットを用意しました。これで安定した圧をかけることができます。

 背中のカーブがもっと大きい場合は、バスタオルで低い枕を作り、バストマットの上にたたんだバスタオルなどを置いて高さの調節をします。

 胸椎椎間関節の亜脱臼も予想されましたが、そのような手応えはありませんでした。

 左肩甲間部の硬結は新しくできた傷と思える感触なので、強い刺激にならないように気をつけました。

 伏臥位の指圧を終えて仰臥位の指圧に移ると、Tシャツの後ろ襟が上に伸びているのがわかります。

 頚の前傾による尖った隆椎(第7頚椎)の刺激で、Tシャツの後ろ襟は常に上に引っ張られていたようです。

 背部の筋肉がゆるんで脊柱が矯正されると、頚の前傾の形状記憶のように、Tシャツの後ろ襟だけが伸び上がったまま残されたのです。

 施術後、頚から背中の姿勢は良くなりましたが、寝違えのような状態なので3日くらいは頚が動かしにくいかもしれないと申し上げました。

 そういえば背中の丸くなった高齢者の方が、よく着込んで体に馴染んだTシャツを着ていると、後ろ襟が伸びていることがあります。

 第7頚椎によって擦れるだけでも、Tシャツは形を変えていくのです。

 施術の前にクライアントのTシャツの後ろ襟が伸びていることに気づいたら、頚の付け根に負担がかかりやすいと考えて、施術を組み立てるようにするとよいでしょう。

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2008年7月12日 (土)

肩こりで下半身のむくみがある場合

 20代女性、肩こりがあって頭痛とめまいがします。

 下半身はむくんでいるので、下の筋肉は運動不足、上の筋肉は過緊張(使い過ぎ)の状態にあります。

 施術の際はタッチを使い分け、下半身はテンポ良く他動的な運動をさせるように、上半身はゆったりとした気持ちのいい刺激で緊張を解きほぐすようにします。

 この逆をしてしまう人が多いのですが、それでは肩こりがさらに悪くなり、むくみに癒し系のタッチをすれば、だるさが増してしまいます。

 この場合の頭痛は筋緊張性の頭痛ですから、肩こりの延長と考えて、頚から肩甲骨までをゆるめることがポイントです。

 めまいは起立性の低血圧と考え、下半身の血行が促進されれば頭部への血流も改善されていきます。

 筋肉が細く撫で肩の女性の僧帽筋が緊張していると、肩の傾斜が急角度になっています。

 このテントを張ったような緊張が見て取れる場合には、浅いタッチで老廃物を流していくしかありません。

 筋肉が細く弱いのにテンションが高いという状態で強いタッチを続ければ、組織が壊れます。

 通常よりもむしろ少ない程度に眠れるくらいのタッチを繰り返したら、頭痛や肩こりが残っていたとしても施術はやめます。

 全身の施術が適切であれば、下半身から戻ってくる血流によって、肩こりの老廃物は施術後しばらくの間押し流されていきます。

 「頭痛を抑えようと自分で後頚部を圧していたらかえって痛くなったということが問診でありましたから、物足りないくらいの施術でなければ体を壊してしまうことがあると思います。

 猫背の矯正とウォーキングで問題は解決していくと思います。

 あとは症状が気になれば施術をし、肩の力が抜けるようになったらエクササイズで肩の筋肉をつけるアドバイスをしていきたいと思っています。

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2008年7月11日 (金)

『まんが易経入門』

 『まんが易経入門』(医道の日本社 ¥1,600)を読んでいます。

 “医易同源”と表紙にあるように、『易』という字を分解すると『日+月』となり、月が陰、日が陽を表し、自然の摂理の中から陰陽五行説が考え出され、そこから占いや中国医学の発展があったことがわかります。

 本の中では、「易経の時空的背景」、「占いの六十四卦(か)について」、「天人合一の養生法」などが語られています。

 天体を眺め、季節の移り変わりの中で暦や時計を作り出し、自然と人間の体の密接な結びつきを占いでも医学でも見ていたことがわかります。

 易の卦について理解するまでには時間がかかりそうですが、興味のある方は西洋占星術とアロマテラピーとの関係と比較してみるのもいいと思います。

 筮竹を使った占い師さんは「そんな事まで覚えたのか」と、数学的とも言える占いの卦の立て方を読みながら、感服しています。

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2008年7月10日 (木)

喉の痛みが内踝の『太谿』に出ること

 体の症状は意外な所に反応点が出るものです。

 内踝とアキレス腱の間の陥凹部にある腎経の『太谿』は、鍼では扁桃炎の治療穴として有名です。

 これは肺経と腎経の相生関係によって説明ができます。

 呼吸器系の疾患で血液の循環を司る肺の働きが衰えると、水の代謝の役目をする腎の働きも衰えます。共に協調して相乗効果を上げる臓器の関係は、一方の働きが衰えると、もう一方にも影響します。

 『太谿』は運動神経では脛骨神経支配ですから、坐骨神経の延長として第4腰神経~第3仙骨神経の影響を受けていると言えます。

 ツボ指圧による刺激は、腰から脊髄を介し上行して脳に伝えられます。

 疼痛部位では炎症反応としてむくみが起こりますが、体循環を介して痛みが内踝に現れるというのが、経験的に喉の治療穴とされてきた『太谿』です。

 ふくらはぎがむくみやすいということは誰でもよくわかることですし、しかも陥凹部にある『太谿』ですから、神経や血管に触れることができる有効な治療穴なのですが、タッチセラピストは足底や足趾の反射区のほうに目を向けがちです。

 喉の痛みの治療穴としては、実際に痛みのある鎖骨中央上際の『天突』などには気づきやすいのですが、末端の施術に終始してもう少し反応の出ている『太谿』のような途中の有効な治療穴を見落としてしまうのでは残念です。

 常にオーダーメイドの施術をし、ライブ感の中で反応点を見つけていくと、東洋医学の経験則が今にも当てはまることがわかってきます。

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2008年7月 9日 (水)

体の使い方のシュミレーションをしておく

 電話で予約を頂く事の利点は、症状に関連する筋肉の使い方について考える時間があることです。

 昨日ヴァイオリニストの方の予約を頂きましたので、しばらくはクラッシクコンサートの映像を意識して見たり、自分で筋肉の使い方を実際にやってみたりすることになります。

 まだ電話での印象だけですが、ヴァイオリンを挟む顎の反対側の胸鎖乳突筋と、弓に添える示指伸筋、腕を動かす大胸筋、肩甲下筋、棘下筋、広背筋など、イメージとして施術のポイントがいくつか浮かんでいます。

 しかし実際に施術をしていくと、腰であったり、下肢であったり、骨盤内臓の問題がポイントになるケースが多いものです。

 日本にいる一ヶ月の間に、症状を改善できるようにしたいと思います。

 アーティストの体やアスリートの体は、練習を積み重ねてできあがっているので、勤続疲労の状態にあります。

 適切なオーダーメードのストレッチも、施術をしながら考えていきたいと思います。

 体に不安がなく、最高のパフォーマンスが出来る状態にする事が、セラピスト冥利というものでしょう。

 こんな田舎のセラピストでも、繊細な感性を持つ方々が訪ねてくれます。

 昔から言っていますが、誰にも芸風があり、セラピストの“芸風”がお客様(客層)を決めます。

 私の場合はどちらかと言えば、繊細な人向きの芸風のようです。

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2008年7月 8日 (火)

内臓を圧す

 北京で足裏マッサージがブームだそうです。

 手軽に受けられる、施術者の養成が比較的短期間ですむ、出店のための設備が他のマッサージより安価に揃えられるなどのメリットもあって、北京オリンピック景気を見込んでのブームでもあるようです。

 ニュース映像の中で「内臓は圧せないから」と言って、足の反射区治療の効果を施術者の女性が語っていました。

 彼女には「内臓を圧す技術がない」と言ってもらいたかったです。

 肩甲下部の内臓の名称のついた背部兪穴は、内臓筋肉反射を利用した内臓の治療穴です。

 たとえば伏臥位で『肝兪』(第9胸椎傍線の脊柱起立筋)を圧せば、刺激が円錐状に波動として広がり、腹部まで刺激が抜けていくのが「内臓を圧す」ということです。

 また仰臥位で右肋骨下縁を圧せば、わずかに肝臓に触れます。

 当然皮膚の上から圧すので、内臓を直に圧す、また力にまかせて押し潰すということはありませんが、足裏からよりも内臓に刺激を伝える方法はあります。

 仰臥位では、頭部を圧す時足趾が動くこと、足裏を圧す時頭部が揺れること、それが垂直圧です。

 椅子に座って膝を伸ばした状態での足裏の押圧では、垂直圧がお尻に抜けていくということも考えられます(もちろん神経は脊髄に続いていきますが…)。

 背部を圧す刺激が波紋のように広がり、腹部を広く圧されている感覚があるのが、正しい背中の圧し方です。

 その時に腹圧がかかって自然と腹式呼吸で息を吐き出すことになります。

 足裏からの刺激より、どう考えてみても背中からの刺激のほうが内臓に影響を与えることができます。おなかからなら手掌圧だけでも鎮痛作用が発揮できます。

 足裏マッサージは手軽です。しかし、おそらく速成のセラピストの施術は、日本でも中国でも同程度でしょう。

 足裏マッサージ(リフレクソロジー)という部分施術のもっともっと先に、「内臓を圧す」という技術が存在しています。

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2008年7月 7日 (月)

“そんな時にまで”指圧に来ていただいたこと

 毎週一回午前中に指圧に来ていただいている男性から、その前日に「夕方に変更してください」という電話をいただきました。

 夕方にいらっしゃった時には、いつもと違う右肩僧帽筋の中央『肩井』に新しいこりがありました。

 体は温かく血流もよく、蒸し暑い午後だからかなと思っていました。

 指圧をしながらあれこれ話を交わすうちに、お墓に行ってきたのだとわかりました。肩井のこりは、お墓掃除でできたのかもしれません。

 少し早いお盆の用意なのかなと思いました。

 帰り際、それは御自分が喪主になる葬儀の準備だとわかりました。

 現在、心肺停止状態の御家族が、病院で最後の時を迎えようとしているのです。

 いつもと違う体の温かさは、悲しみか、それとも憤りか、様々な感情が交錯していたのだと思います。その御家族の命の消耗していく姿は、決して簡単に受け入れられるものではなかったように思います。

 最後の帰り際に、その現実を私に伝え残していくことは、必要なことだったのでしょう。

 私はその状況で、世界一予約の取れないセラピストの施術がやっと受けられるとしてもキャンセルします。

 午後に予約を変えてまで此処に来ようと思っていただいたことを、とても重く受け止めました。

 心の整理と体の準備に必要な時間であるとしたら、その方にとっての指圧は、私が指圧に託すもの以上なのだと思います。襟を正す思いでした。

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2008年7月 6日 (日)

鼡径ヘルニアが逆流性食道炎を起こしていた

 指圧に来ていただいている30代の男性が鼡径ヘルニアの手術をしました。そしてその後、逆流性食道炎(胃液の逆流)が嘘のようにピタリとなくなったのだそうです。

 私は胃のむかつきはタバコが原因ではないかと思っていました。

 おなかの激痛で夜間受診した救急外来でも、その後再診した大学病院でも、鼡径ヘルニアはわかりませんでした。

 奥様が介護師として勤務する中規模の病院を受診したところ、鼡径ヘルニアだとわかったそうです。

 医師の経験や分析力の違いが、診断には大きな要素となります。最新機器を取り揃えているということよりも、やはり肝心なのは人の力です。

 私も、臍の脇2寸を下降し、鼡径部から大腿前側に連なる胃経の流注を考えれば、ヘルニアを疑うことができなかったかと悔やまれます。

 おそらく、背部の指圧後、腹部を施術していくと内臓が上がってくるので、伏臥位、仰臥位の施術でヘルニアに気づくのは難しいのだと思います。

 胃経から考えれば、腸の逸脱の刺激が胃を刺激することはあると思います。勉強になりました。今後の指圧に活かすことができます。

 「タバコが原因じゃないか?」と申し上げたことは、今度指圧にいらっしやった時に謝ろうと思います。

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2008年7月 5日 (土)

中医学でもタッチが中心にある

 中国での治療を歴史的に見ていくと、北方は灸、南方は鍼、東方は砭石(へんせき=とがった石針でツボを叩く)、西方は薬草、そして中央は導引・按摩が発達しました。

  寒い北方で温熱を利用する灸が発達し、日焼けする南方で肌の接地面積の狭い鍼が発達したのは自然なことだと感じます。

 東方で鍼と按摩の中間の砭石が広がり、緑豊かな西方で薬草治療が発展したのも頷けます。

 中央で広まった導引・按摩は、東西南北全ての地方に影響しています。

 腹診・脈診という技術は患部を探るのに欠かせないもので、タッチの技術は全ての治療法に取り入れられています。

 私は鍼灸でできることはタッチでできると感じていますし、鍼灸でできないことがタッチでできることは、鍼の先生のお話を聞く機会もあって、間違いないと思っています。

 鍼をやりたい人は鍼を看板の最初に掲げ、指圧をやりたい人は指圧を最初に掲げるものです。

 鍼の先生のツボ重視の考え方や、理学療法の先生の筋や骨に対する考え方は、『よくそこまで割り切れるな』と感心することがあります。

 理屈で割り切れないものを拾うのがタッチだと思います。

 だから治療法の中心にあって、他の治療法を補える、また基本となるのだと思います。

 もしタッチで行き詰って、鍼や灸の資格を取らなければと考えている人がいるとしたら、それはまだタッチについて知らないのだと思います。

 もちろん鍼や灸の有効性が必要であったり、資格を持つことの経済的なメリットや、好きであるという理由があるのなら、それはいいでしょう。

 でもタッチが好きで、鍼や灸が好きでないとしたら、もう少し努力してみてください。

 タッチはとても難しいことです。上手な人のタッチを言葉で表すのも、とても難しいことです。二つの方法があれば、面倒臭いほうを選んでやるのが良いタッチです。中医学の中心もタッチです。

参考:学研『図説:東洋医学』山田光胤・代田文彦著 企画・構成はやし浩司

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2008年7月 4日 (金)

「いろいろやっても便秘が治りません」という講座の生徒さん

 先日のアロマ指圧講座で、「アロマやツボ指圧や、いろいろやっているのですが便秘が治りません」という生徒さんからの質問がありました。

 その時お答えしたのは、“ツボが開通していない(体の力が抜けていない)”ということです。

 真面目な生徒さんです。指圧、マッサージをする姿勢はまだまだ硬いと思います。

 腰から下の硬さと、肩から指に続く硬さが見てとれます。性格も硬い、几帳面なタイプではないかと思います。

 アロマ指圧講座では、肩・腰・下肢・上肢・頭部顔面・腹部と全身の施術を6回に分けて、その部位の代表的な症例をあげてケーススタディの形をとっています。

 一人の生徒さんの全身を施術することがないので、この便秘に悩む生徒さんの体は、一部ずつしか触れていません。

 たとえば便秘のツボ“合谷”だけを圧しても、その先の“手三里”が詰まっている、あるいは胸腹部に下りていく途中の胃や小腸に詰まりがあれば、大腸まで刺激が通じないことのほうが多いのです。

 女性では、子宮と直腸との間の狭さという構造上の問題や内臓下垂、腹筋の弱さ、ダイエットによる少食も便秘の原因となります。

 全身の施術を受けて、深いリラックス感に包まれた時に、おそらく腸が動くだろうと思っています。

 一点、二点のツボ指圧では、なかなか患部まで刺激が届かないと感じています。

 肩の力が抜け、骨盤の力が抜け、全身の力と心までがゆるむ全身の施術をさせていただければ、おそらく便秘にも効果があると思います。

 生活の木の講師として、「ウチに指圧に来なさい」と“利益誘導”はできないので(そんな大袈裟なことでもないのですが)、一つのアドバイスをしておきました。

 「あり得ない方向にストレッチやエクササイズをしてごらんなさい」

 例えば、下肢を大きく後ろに蹴り上げる、スクワットの時にジャンプするように伸び上がる方向を意識するなど、できることでしていない動きは結構あるものなのです。

 “コアリズム”のような動きをゆっくりと行えば、骨盤の側面だけを交互に挙上させる、骨盤を前後に動かす、骨盤を回すということで、腸を刺激し、側腹筋や腹直筋下部を鍛えることができます。

 たぶん、今日もいろいろと“あり得ない方向の動き”をしていると思います。成果は見えてきたでしょうか?

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2008年7月 3日 (木)

偏頭痛に血管収縮作用のあるサイプレス

 昨日は生活の木・薬草香園で『眼精疲労・偏頭痛のツボとアロマ』というテーマで、アロマ指圧講座をしてきました。

 眼窩周囲の骨に指を引っ掛けて眼輪筋を正確にとらえるというような圧し方など、顔面と頭部の指圧の後、血管収縮作用のあるサイプレス1滴+冷却効果のあるペパーミント1滴+精製水10mlという濃度1%のアロマウォーターを作って、ヘッドマッサージをしました。

 ペパーミントの刺激があるので、目や耳に入らないよう注意が必要ですが、皆さんそこは上手に頭皮を指紋部でとらえた軽擦やサークリングをしていました。

 刺激が強いという方がいるかと思いましたが、どうやら1%の濃度では皆さん大丈夫のようでした。

 このサイプレスとペパーミントのアロマウォーターは制汗剤としても使えます。

 アロマミストの芳香浴に使用したレモンもそうですが、サイプレスは静脈の血流を促進することで血管拡張を抑えます。偏頭痛の血管拡張にも効果が期待できます。

 タッチによる生理学的機転として重要なのは、前頚部1点目、指圧では胸鎖乳突筋の内縁を外側に引き気味に押圧します。

 ここには内頚動脈のふくらみである頚動脈洞と、頚動脈小体があります。

 これらはセンサーの役目を果たしていて、頚動脈洞は血圧と心拍数の上昇を感知して血圧と心拍数を下げ、頚動脈小体は二酸化炭素の上昇を感知して呼吸を促進させます。

 圧刺激によって血圧と心拍数を下げ、呼吸を促進させることができるのです。

 眼球掌圧という手技も行いました(あくまでも軽く、10秒程度)。これはアシュネル反射によって血圧と心拍数を下げます。

 今回は持続的圧迫により充血を取り除くということがテーマでした。実技と理論が結びつくまでには経験を重ねる必要がありますが、タッチの奥深さを感じていただけたのではないかと思います。

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2008年7月 2日 (水)

心理的側面>物理的刺激量

 症状が治るためには時間が必要です。しかしただ安静にしているよりは、的確な治療をすれば症状の改善を早めます。

 指圧・マッサージなどの手技療法は、物理的刺激によって血行を促進し、鎮痛作用や矯正作用によって関節の可動域を拡げ、体の柔軟性を回復させることによって症状を緩和していきます。

 『仮に、症状が治るための刺激量をAとし、15分の施術を続けた場合と60分の施術を続けた場合とでは、どちらが早く回復することが見込まれるでしょうか。』

 15分の施術を毎日し、60分の施術に間を3日空けて行えば、計算上は同じ日に治ったとしてもおかしくはありません。

 しかし、えてして15分の施術では何回やっても改善しない、あるいは悪くなるというケースが出てきます。

 一方60分の施術では、症状が治るための刺激量Aに到達しなくても治ってしまうということが起きます。

 それは15分の施術ではクライアントの呼吸を深く続けさせるところまで行かない間に終わってしまう、つまりセラピストとの同調、あるいは共感が得られない施術になりがちだという問題点があります。

 60分の施術でセラピストとクライアントの同調が生まれると、それは心理的側面に影響し、深いリラクセーションのある施術になります。

 深いリラクセーションの中で肩の力が抜けると、クライアントの体には様々な変化が始まります。

 それは施術後も続き、症状の回復は早まります。

 つまり短時間の施術では適量刺激を超えがちになり、クライアントは身構えてしまってリラックスすることはなかなか難しいのです。

 逆に考えれば、短時間の施術でも強圧するより、気持ちのいい刺激を探していったほうが、クライアントの肩の力が抜けて、深く浸透する刺激になるのです。

 そこまで割り切れないというセラピストが多いとは思います。しかし、短時間の施術でも、『クライアントがされたい刺激をする』ということを考えていかないと、マッサージチェアと変わらないことになってしまうとは思いませんか?

 

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2008年7月 1日 (火)

お中元の頃に疲れる人がいる

 梅雨時で蒸し暑かったり、冷えたりで、体の調子を壊して指圧に来る方も多いのですが、お中元が筋肉痛を作るという人もいます。

 お中元を配達する方達です。

 70代男性、もう会社では偉い立場ですが、お中元の頃は自ら配達もされるということです。

 夏はペットボトルや瓶など水物が多く、贈答品も扱っている会社なので、先日は法事のお返しの洗剤の詰め合わせを料理屋の2階まで運んだこともあって、腰と上腕二頭筋は若いスポーツ選手並みにパンパンです。 

 その洗剤の詰め合わせは一つずつ運ばなければいけないほどの重さだったそうで、“主婦目線”で選んだ側はいいアイデアだと思ったのでしょうが、酒の席の帰りに重たい洗剤を抱えて帰る人達にも気の毒な話です。

 全身の指圧をしましたが、上腕二頭筋と右腰の張りはお中元シーズンの疲労も蓄積していて、完璧にゆるむというわけにはいきませんでした。

 「少しは楽になりましたか?」と帰り際に尋ねると、「だいぶ楽になった。疲れたらまた来るよ」と仰って、とても慎重に膝を曲げて靴を履かれました。

 普段から腰に負担をかけないように気をつけていらっしゃるのです。

 だから70を過ぎても、若い人たちに負けないくらい仕事ができるのだと思います。

 それにしても、法事の会食の帰りに重たい洗剤の詰め合わせを持たされた人たちはどう思ったでしょう。

 腕と腰が心配になります。

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