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2008年7月15日 (火)

ヴァイオリニストの頸肩腕症候群

 20代女性、幼い頃からヴァイオリンを学んできました。頚、肩、右肘、手指に痛みがあり、背中から下肢のむくみがあります。

 色白で膀胱・腎の脈が微弱、鼡径動脈の脈も探してやっと弱い揺れが感じられる程度です。

 肩関節の可動域は五十肩の人で診られる状態、足の甲の押圧での痛がり方は、脳梗塞の人で診られるような状態です。

 明らかにストレッチ不足、運動不足で、どこを圧しても痛がり、体全体に疲労物質、痛み物質を溜めています。

 単純に顔とウエストと足のサイズから考えても、上半身と下半身がかなりむくんでいます。

 さてどこから手をつけようか、ということなのですが…。

 彼女は幼い頃から“音楽アスリート”として職人の技を磨き続けてきたわけです。

 よく診ると、ヴァイオリンを顎で挟むために顔はやや左側に“流れて”います。

 その反対側、右胸鎖乳突筋は予想通り、むち打ち症の衝撃に耐えるように緊張し続けてきたようです。

 右肘痛は、右斜角筋隙の腕神経叢の拘扼による尺骨神経痛のようです。長年に渡り弓を操作することで、もしかしたら肘の骨に骨棘のような変形があるかもしれません。

 鎖骨周囲と大胸筋、肩甲下筋の圧痛からは胸郭出口症候群と言うこともできます。

 弓を持つ右肩は内旋、挙上し、内転・外転の動きを繰り返します。

 指板を押さえる左肩は逆に外旋し、内転・外転の大きな動きは少なく、肘から先の動きが主になります。そして左中指の末節骨が尺側に曲がっています。

 体重は外に開いた左足にかかり、左膝を軽く曲げているようで、大腿後側と大腿外側の筋肉が硬くなっています。

 問題はたくさんありますが、まずは自分の“音楽アスリートストレッチ”を身につけなければいけません。

 このままではヴァイオリンを演奏することが苦痛になってくるでしょう。

 幼い頃からヴァイオリニストとして純粋培養されてきたようですが、レッスンの中に演奏家のためのストレッチやボディメンテナンスの教えは欠けていたようです。

 音楽アスリートストレッチなどという分野は、まだはっきりと確立されていないでしょうが、スポーツアスリートと同じように、ストレッチもマッサージも考えていく必要があると思います。

 施術の回数を重ねなければ症状は改善できないと思いました。

 全身指圧の後、ローズマリーとラベンダーで右肘のオイルマッサージをしました。そしていくつかのストレッチを提案し、3日後にまた指圧をすることにしました。

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