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2008年9月30日 (火)

胸郭出口症候群 肋骨-鎖骨圧迫テスト

 右手がしびれるという50代の女性、胸郭出口症候群を疑い、肋骨-鎖骨テストをすると脈が消えて陽性です。

 この肋骨-鎖骨テストというのは、座位で患者の患側の橈骨動脈の脈をとりながら、上肢の伸展(後方挙上)と同時に患側の肩を押し下げます。

 脈が消えたり痛みが出れば陽性で、第1肋骨と鎖骨の間で鎖骨下静脈が圧迫されている疑いがあります。

 肩こり、右肩下がり、頚の右回旋、猫背などの矯正が症状を緩和します。

 全身指圧をすると肩の周囲を除いては悪い部位はありませんでした。

 寝息も立てずによく眠り、施術後座位でもう一度同じ検査をすると、今度は上肢を伸展し肩を押し下げても、はっきりと脈がとれます。

 肩の周囲の血行が改善し姿勢が良くなったことによって、鎖骨下静脈の圧迫が取り除かれたようです。

 胸郭出口症候群の中の『肋鎖症候群』といえる症例でしたが、ごく軽いもののようです。肩がこって姿勢が悪くなれば、また症状が現れることもあると思います。

 明日、胸郭出口症候群をテーマに生活の木で講座をするのですが、たまたま直前にこの症例に出会いました。

 肋骨-鎖骨テストが陽性の人は、ただの肩こりだと思っている人の中にも多いのではないでしょうか?

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2008年9月29日 (月)

「鳴かぬなら それもまたよし ホトトギス」 松下幸之助さんの答え

 自ら設立した松下政経塾で、「ホトトギスの句に例えたら、どれを選びますか?」との質問に、松下幸之助さんが即答したのが、「どれも選ばない」に続けて、「鳴かぬなら それもまたよし ホトトギス」だったそうです。

 織田信長の「殺してしまえ」でも、豊臣秀吉の「鳴かせてみしょう」でも、徳川家康の「鳴くまで待とう」でもなく、歴史上の人物と肩を並べるようにして、自分の考えを持っていたことに感心しました。

 普通、三択でどれかを選んでしまうところですが、自分の考えを持っていたこと、しかもそれがリベラルな『鳴かないホトトギスがいたっていいじゃないか』という考えであったことに感動さえ覚えました。

 また、歴史上の人物と比べて、何も自分を卑下する必要はないという思いがあるような、心意気、精神力が感じられ、可能性としては時代の頂点に立つことが誰にでもあるという、努力を惜しまない姿勢が伝わってきます。

 松下幸之助さんは人を使うにあたって、他との違いを認識し、個性を知って適材適所に人材を使うことに優れていたと聞きました。

 それが経営にも、松下政経塾という私財を投じた人づくりにも繁栄しているようです。

 私ならホトトギスの質問に、三択から自分の考えに近いものを選んで答えてしまっただろうと思います。

 それではオーダーメイドではない、吊るしの答えです。

 この話を知った今は、ホトトギスの句に自分の思いをどう続けようかと考え中です。

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2008年9月28日 (日)

今度の首相の口角も下がっている

 今度の首相も口角が下がっていて、とても気になります。

 表情豊かな外国の方と比べて、感情を押し殺す表現が多い日本人は、年齢とともに口角が下がる人が多くなります。

 苦虫を噛み潰したような表情では、暗い世相を余計に暗くしてしまいます。

 ポール・ニューマンさんが亡くなったとのニュースがありましたが、彼が80才で引退したのは、もしかしたら、口角が下がったことを自覚してのことだったのかなと思いました。

 ポールといえば、ポール・マッカートニーさんもすっかりおじいちゃんの顔になってしまいました。多大な影響を受けてきただけに、その老いた顔をテレビで見た時は、見てはいけないものを見てしまったような気がしました。

 おじいさんといえば、おじいさん、おばあさんが登場する『舌切り雀』以来、いまだに“お米”が“糊”として、しかも工業用に使われていることを、“汚染米”の事件から知りました。

 卵焼きの“増量用”に、汚染米がでんぷんとして入っていたことも驚きです。

 儲けるのが経済活動なのでしょうが、“儲かればなんでもいい”という倫理を逸脱した人たちは、『いつかバレルんじゃないか』というやましさを抱えて、きっと口角が下がり続けていたことでしょう。

 無理やりですが、口角が下がった顔ではろくなことは起こりません。

 “指圧の心は母心”の浪越徳治郎先生は、90才を過ぎても口角が上がっていたような…。

 だから指圧が良いのです。だから笑顔が良いのです。

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2008年9月27日 (土)

トリの胸肉が疲労に効く。

 疲労に効果がある物質の研究で、トリの胸肉が一番効果的だったそうです。

 そういえば韓国料理のサムゲタンは、トリ丸ごとの中に栗やもち米などを入れて、高麗人参やクコの実などを入れたスープで煮た、薬膳ともいえる料理です。胸肉から開いて、食べ始めるイメージがあります。

 脂肪が少なく、パサついた感のあるトリ胸肉ですが、蛋白質の質がとても良いのでしょう。

 肝臓からも心臓からも近い大胸筋、小胸筋は、筋肉に必要な栄養素を真っ先に摂り込めるから、疲労回復物質が多く含まれるのかもしれません。

 たまたま今度の生活の木の講座が“胸郭出口症候群”をテーマにしているので、その施術法を書いている時に、この話題を知りました。

 大胸筋は腕の内転筋として取り上げられることが多いと思いますが、過外転症候群の施術ポイントとなる小胸筋が、腕を伸ばして落とした物を拾う時に働くということは、覚えていないセラピストが多いのではないでしょうか。

 トリは物を拾わないけど、羽を胸の前内側に寄せることはあるな、などと思いながら、トリ胸肉が疲労回復に効くことを頭にインプットしました。

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2008年9月26日 (金)

ギックリ腰を繰り返す、冷えの自覚がない男性

 60代の男性、ギックリ腰を5年前から4回繰り返しているそうです。

 最近降圧薬を飲み始めて、血圧は130-80よりやや上がることがあるというので、高血圧であることは間違いないでしょう。頭がのぼせています。

 伏臥位では肩甲骨から胸椎下部まで、非常に高く盛り上がっています。背筋は硬く背中の柔軟性がないために、可動性がある腰椎に負担がかかってギックリ腰になるのだと推測できます。

 冷えの自覚はないということですが、足は冷たく、私の温かい手に触れられて初めて、足の冷えがわかったようです。

 典型的な冷えのぼせ、初老の男性によくある腰痛のパターンです。

 肉が好きで食欲は旺盛ですが運動不足で、おなかがせり出していることも腰痛の一因になっています。

 股関節が硬く、右膝内側に痛みもありますが、これも脛骨の加齢的な変化による症状だと言えます。

 全身指圧を終え施術後の感想は、痛みもなく気持ち良かったということです。

 この場合、施術のポイントは腰よりも背部の筋肉をゆるめることです。

 股関節の柔軟性を取り戻し、大腿四頭筋を鍛えることで右膝痛は緩和できると思います。

 大腿四頭筋伸展挙上のエクササイズを覚えていただき、背中のストレッチを意識してやっていただくようにアドバイスさせていただきました。

 肝心なのはいつまでも若くはないという自覚を持って、食事を改め、運動に取り組むことです。

 美味しい肉料理を食べ続け、運動不足のままでは肥満が進行し、腰にも膝にも悪い影響が出ます。

 突然倒れて入院するような、本当に恐い思いをしないと、今まで健康で来た方は体の変化に気づかないのかもしれませんが、明らかに初老男性の身体的特徴が症状を起こしています。

 残念で寂しく受け容れがたいことかもしれませんが、またギックリ腰になりたくないのであれば、体の変化を自覚し、今までの生活習慣を変える必要があります。

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2008年9月25日 (木)

榛名神社

 群馬県榛名山の西側にある榛名神社に行ってきました。

 本殿までのアプローチは、右下に川が流れ、深山幽谷に分け入っていく感があります。

 頭の上にせり出した巨岩が涼しさを一層冷ややかにし、数百メートルの登りの小道は、擦れ違う足弱なお年寄りには大変そうです。

 見事な滝を過ぎると最後の階段を上ってやっと本殿にたどりつきます。

 自然を生かした演出の上手さからでしょうか、今まで行った神社仏閣の中でもトップクラスの雰囲気があります。

 妙義山は奇岩、巨岩が一目でわかるのですが、榛名は大木に隠れた厳かな巨岩が点在します。

 水琴窟の水に浮かべると文字が浮かぶおみくじを、自分の干支の窓口から入れて回すと願い事がかなうというチベットにあるような灯篭も素敵な演出です。

 新田義貞ゆかりの寄進物がある本殿はそれほど大きなものではないのですが、そこに行き着くまでの行程がディズニーランドのアドベンチャーものの乗り物のような、とてもワクワクする時間でした。

 『指圧・マッサージの時間もそういうことなんだよなぁ』、期待以上の心地良さ、次はどうなっているのか、まだ何かあるんだ、頭の上の岩が落ちてくるんじゃないか、冷たい水の感触、荘厳な時間、ちょっと間の抜けた茶店、風に逆らわずなびく花、いろいろ、いろいろインスピレーションが刺激されました。

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2008年9月24日 (水)

歯の治療中、顔下半分の施術をマニュアルから抜くのも経験が…。

 怪我や病気で炎症があったり、病院で治療中の部位はタッチをしないのが基本なのですが、施術に夢中になってしまうとマニュアルが沁み込んでいるので“つい”手が行ってしまうということがあります。

 歯を治療中の女性に顔の指圧をしていて、口輪筋は触れないつもりで始めたのに、手が下顎に触れて気づいたということがありました。

 安心して身をまかせてくださっている方に、不快な思いをさせてはいけません。

 蕎麦屋だって、一杯やる人が、“ヌキ(天蕎麦の蕎麦抜き)”という粋な注文をすることがあります。

 できることはやる、ハンバーガーのオニオン抜きだろうが、マスタード抜きだろうが、できることはやればいいのです。

 しかし、マニュアルから脱却するということは結構難しいもので、冷静にオーダーを覚えておいて施術の演出を変えておく必要があります。

 マニュアルが沁み込んでいると、何だか気持ち悪い感じがするものです。

 のどが痛くても、歯が痛くても、顎下リンパ節が腫れていることがあります。

 タッチをするからには、触るべきでないものは触らないということがとても大切なのです。

 これも経験してわかることです。自分の体に痛みがある時は、全身を触って症状を覚えておく、どこか治療中の方を施術する時には、毎回データーを積み上げて、やがてマニュアルから“ヌキ”の施術ができるようになります。

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2008年9月23日 (火)

頭痛と股関節の硬さ

 40代男性、左側頭部に偏頭痛があります。病院のCT検査などで異常はなく、肝機能では飲酒由来のγ-GTPが高いということです。

 左前腕から先にしびれがあり、左肩根点と背部の『心兪』の硬結が強いので、「心臓が悪いと言われたことはないですか?」と尋ねると、今まで2回ほど胸が詰まる感覚を持ったことがあるそうです。

 体臭からタバコを吸うことがわかったので、狭心症も疑いたくなるところです。

 しかし、高血圧はないということなので、ひどく疲れた時に胸のつかえがあったのかもしれません。

 左項頭線の『風池』の指圧が左側頭部に届いて気持ちがいいと言います。

 ただし、ここはこっていないという感触なので、血管のつまりがあるとしたら後頭部から側頭部に行く間のようです。

 検査では写らなかったのでしょう。

 偏頭痛がある場合には体の側部に沿ったこりが見られることが多いのですが、この男性の場合は大腿内側の肝経に硬さがあって股関節も硬くなっています。

 右季肋部の肝のあたりも硬さがあります。

 全身施術を終え総括すると、肝臓に問題があって肝がつかさどる『血』と『筋』に滞りがあり、心臓にも注意が必要なようです。

 左側頭部につながる血管は一部がつまりやすく、その先に充血が起きて偏頭痛が起こりやすくなっているようです。

 飲酒と喫煙の量を減らすことで、偏頭痛の回数も少なくなるのではないでしょうか。

 股関節をストレッチで柔らかくすることでも肝経の刺激になって、頭部の血管のつまりが解消されることがありそうだという感覚を持ちました。

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2008年9月22日 (月)

風邪の仕上げの指圧

 風邪が治りかけで咳だけが残っているという30代の女性。

 最近、喉に引っかかった軽い咳をする人を見かけます。今流行っている風邪はそんなタイプなのかもしれません。

 胸骨上部の咳のツボ『天突』を圧しても、咳きこむようなことはありません。

 肩こりがあって、下半身がむくんでいます。季肋部に硬さがある“胸脇苦満”の腹証はありません。

 もう風邪の仕上げの時期と言えるようです。

 全身の指圧が終わると、ジーンズのお尻のあたりがダブついて見えます。かなり代謝が悪くなっていたようです。

 「暑さ寒さも…」という彼岸の時期になって、体温調節機能が上手く働かないと風邪をひきます。

 肉体的な疲れ、心労、睡眠不足などのストレスで抵抗力の弱くなった体は、常在菌に負けてしまいます。

 だから最近、それほどひどくない症状の風邪の人が多いのかもしれません。

 汗をかく量が減ってむくんでいる人も多いようです。

 体温を上げ汗をかくには、運動、入浴、そして指圧・マッサージも効果的です。

 生姜や唐辛子の入った温かい麺類や鍋物、そしてカレーも薬効があります。

 冷たい飲み物や食べ物をホットに切り換える時期、それが秋のお彼岸の頃です。

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2008年9月21日 (日)

足の感覚麻痺のポイントが下腿にあるケース

 糖尿病と閉塞性動脈硬化症で足の感覚が鈍いという60代の男性、前回の指圧でポイントが長母指屈筋にありそうだということがわかってきました。

 長母指屈筋は腓骨下3分の2から始まり第1趾末節骨基部に停止します。

 長母指屈筋は、腓腹筋とその下のヒラメ筋、さらに後脛骨筋を斜め横から押し上げてとらえないと到達できない筋肉です。

 上から垂直にとらえたのでは腓腹筋やヒラメ筋に対する施術になってしまいます。

 「下腿は痛いので強く圧してはいけない」と刷り込まれてきているので、今まで見逃していたのが長母指屈筋です。

 足底に伸びる腱の部分は、リフレクソロジーでも長母指屈筋の施術をすることになりますが、どうやらポイントは下腿の筋肉部分にあったようです。

 大きな筋肉を押し上げて長母指屈筋をとらえると、硬いベルトのような感触があります。

 そこをとらえた時点で足の第1趾は屈曲し、ポイントにあたっていることが確認できます。

 クライアントの感覚とも一致し、痛い施術になってしまいましたが、施術後は足底の着地感がよくわかるようになったということです。

 神経の麻痺に対しては強い刺激や長時間の刺激は禁物なので、次回に様子を聞いて圧の調整をしようと思っています。

 セラピストの技術の向上は、クライアントとの出会いから始まります。

 訴えに対して聞く耳を持ち、症状を想像し、下調べをして、次回の施術に備えます。

 健康なセラピストなら未知の感覚ばかりです。簡単ではありませんが、困っている人がいたら、一生懸命考えてタッチの工夫をし、良い結果を喜んでもらえたなら、またそれがやりがいになります。

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2008年9月20日 (土)

タイ古式マッサージインストラクターのタッチはよかった

 昨日NHK・BSで見たタイ古式マッサージインストラクターのタッチとそのタイミングは、とても綺麗な動作だと思いました。

 本場ワットポー寺院で修行したタイの女性なので、体に馴染んだ技の完成度が違います。

 肩関節の内旋と肘の伸展がしっかりとできていて、両手根圧で上行性に背部の施術をしていましたが、上手な体重移動によって漸増漸減圧のタッチをしていました。

 圧をかける時に『息を吐かせる間』のとり方が絶妙で、“見ていたい”と思わせる芸の域に達しています。

 伏臥位から両手首を持って上体を反らせるストレッチは、プロレス技のメキシカンストレッチホールドのようになっている人が多いのですが、彼女は「痛くないですか?」と声をかけながら、どこでも止められるように徐々に背屈させていきました。

 その時に彼女の肘の伸展が保たれ、背中が丸まらなかったこと、これが施術全体に言える安定感につながっていました。

 押圧の時に被術者が腹式呼吸になることをタイ古式マッサージでは“ブッダの呼吸”と言うのだそうですが、これはどのマッサージであってもそれができなければいけません。

 “所作が舞いになっている”、その優雅さや余裕から、施術を超えたものが生まれます。

 タイ古式マッサージも、本物と“のようなもの”とではこんなにも違うのだなぁと思いました。

 そしてタッチの基本と最高のテクニックは、どの手技療法であっても共通しているのではないかという感想も持ちました。

 「インドのアーユルヴェーダや、中国の“指圧”の影響から、タイ古式マッサージが生まれた」というナレーションにはクレームをつけたいところです。NHKでさえも按摩と指圧が同じようにとらえられているというのは、さみしいことです。

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2008年9月19日 (金)

関節の伸展を意識してタッチをする

 スタティックストレッチは、関節可動域の痛みが出ない範囲のギリギリのところで、伸展を30秒程度持続します。

 関節に問題がなければ、過伸展の状態を持続することになります。

 大腿四頭筋は下腿を伸展させる筋肉ですが、ここを施術する時は『股関節を伸展(後方挙上)させる意識』でタッチをすることができます。

 肩関節付近の大胸筋も、肩関節伸展(後方挙上)の意識で圧しこむことができます。

 筋肉に垂直圧がかかれば、しっかりとした四指の支えにより、圧し上げる、または圧し下げることで、関節を伸展方向に動かすことが可能です。

 また、軽擦でも同じように関節に伸展のストレッチをかけることができます。

 このことが理解できた上、イメージしながらタッチができるセラピストは、かなり良い仕事ができると思います。

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2008年9月18日 (木)

昨日のフジテレビ『ハピふる』のマッサージ特集

 昨日、フジテレビ午前の『ハピふる』でマッサージ特集がありました。

 「どこにかかればいいかわからない」、「料金が高い」、「揉み返しになった」など、一般の方の意見が取り上げられていて、おすすめのサロンの紹介や揉み返しの原因と対処法などもあって、なかなかよくできていたと思います。

 「揉み返しは刺激が強すぎるから起こり、揉み返しになってしまったら冷やす」というのはその通りだと思います。筋肉疲労という炎症部位に強刺激はいけません。

 ただ「前回揉み返しになった」と告げれば次は刺激量を調節してもらえるというようなことを番組で言っていましたが、同じセラピストが加減できるかというと、微妙です。残念ながら違うタッチができないセラピストもいます。

 手技療法の種類を変えてみるというのはよいでしょう。しかしこれも、そこにソフトなタッチのセラピストがいるかという問題に尽きます。

 要は時間内に仕上げるための作業としてのタッチではなく、丁寧なスローハンドのタッチができるセラピストに巡り会えるかということです。

 マッサージのポイントを“骨のきわにおいたセルフマッサージもよかったと思います。骨のきわをおさえておけば、筋肉の起始と停止の腱紡錘を刺激することができます。

 番組のサロン体験レポートの中で、浪越徳冶郎先生のお孫さんの“孝先生”が紹介されていました。相変わらずマッチョでした。

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2008年9月17日 (水)

がんこな肩こりは肘を屈曲させて圧したほうがゆるみやすい

 がんこな肩こりの方のほとんどは、腕を体の前で使い続け、頭の重さが頚の付け根にかかる姿勢を続けています。

 このとき肩関節は必ず屈曲(前方挙上)+内旋しているので、伏臥位では腕を下げて手掌が上を向くほうが楽になります。

 これは、伏臥位の姿勢自体が肩関節の屈曲を矯正する伸展のストレッチになるという理由があるからです。

 このときに手背が上を向くと、外旋のストレッチがかかってしまって肩甲骨周囲の筋肉が緊張してしまいます。

 反対に仰臥位では、肩関節を外旋させないと、肩が浮いてしまい不安定になるというケースもあります。バンザイの姿勢でないと仰向けで寝られないという方がこのタイプで、猫背が原因です。

 仰臥位、三角胸筋溝(モーレンハイム窩)の圧し方では、がんこな肩こりの方ほど、肘を曲げて圧したほうが楽になります。

 これは肘を曲げることで肩関節が内旋し、肩の内転・内旋筋である大胸筋のこりにたいして“想定した圧し方”になるからです。

 つまり現時点で楽な姿勢からストレッチ方向に圧すことが大切で、あらかじめストレッチ姿勢に肩関節を維持して圧すのは無理があるということです。

 関節と筋肉の働きがわかっていないと難しいのですが、実際には個人差に合わせて、肘を曲げる角度を変えるということも大切です。

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2008年9月16日 (火)

来月のアロマ指圧講座・『がんこな肩こり・胸郭出口症候群』

 「来月からの講座の8名の定員が埋またっので、他に希望する方がいたらどうしますか?」と、生活の木・薬草香園のカルチャー担当の方から電話がありました。

 私の講座は、アロマやタッチの効果的なテクニックを紹介する場所なので、講座の受講は一回でもいいことにしてあります。

 本当は生活の木にアロマグッズを買いに来た方が、ふらっと立ち寄れるようなオープンな講座がしたいと思っているので、「少し実技の時間が短くなっても、もし増えるようならそのことをお話して、受講させてあげてください」と担当の方にお話しました。

 実技の時間が短くなる8名の方には申し訳ないのですが、うちの講座は定時に終わったことがないので、暗黙の一時間近い教室延長使用が(たぶん)許されています。

 たとえば座位でもできる有効なタッチや、ストレッチのポイントなど、頑固な肩こりに悩んできた方や、あまりカルチャーでは取り上げられない“胸郭出口症候群”の方に、覚えていただけたらこんな嬉しいことはありません。

 ひとつのタッチも無駄にしないように、講座を練り上げたいと思います。

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2008年9月15日 (月)

足底内側のしびれは長母指屈筋を施術しておく

 糖尿病性末梢神経障害により足底内側がしびれる60代の男性、冷えはありません。

 足の底屈、母指(母趾)の底屈が突っ張る感じがし、明け方にふくらはぎがつったということです。

 この場合は、足と母趾の底屈をし、腓骨下部後面から始まり母趾末節骨底に停止する“長母指屈筋”を診ておきます。

 本人の感覚ほど硬くはないので、やはり糖尿病性末梢神経障害が疑われます。

 強く圧すと気持ちがいいようですが、それでは神経を停止させてしまうので、速く軽く、リズミカルな弱い刺激をします。

 これは糖尿病との闘いなので、タッチの刺激も長期戦の構えで望まないといけません。

 神経細胞は再生できませんが、神経線維は再生します。そのイメージで。

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2008年9月14日 (日)

右の肩こりは気づきにくい

 右利きの人は右上肢の筋肉が太くなるので、右肩の筋肉も太くなって、“右肩のこりに気づきにくい”ということがあります。

 ガソリンスタンドに勤務する40代の女性、主訴は左の肩こりです。車の窓を拭くことも多く、腕を体より前で使うため猫背になっています。

 実際に触ってみると、左の肩上部肩根点よりも右のこりのほうが硬く大きな盛り上がりです。

 頚に問題はなく、肩甲間部は詰まっています。体全体にむくみがあり、このケースでは肩だけの施術で治ることはありません。

 むくみを返し、全身の血流を改善することによって、肩の老廃物は押し流されます。

 仰臥位、腋窩の指圧で、肩甲下筋に激痛が走ります。肩関節の内転・内旋姿勢の連続で、痛みの原因のひとつがここにありました。

 左上肢の指圧とストレッチを終え、右上肢の指圧に移ると、右肩の肩こりをやっと自覚し始めたようです。

 これは左の肩こりに隠れていた“隠れ肩こり”ともいえるもので、右利きの人では、右は使い過ぎ、左は不動性のこりか胃か心臓の反射ということがよくあります。

 全身指圧を終え、肩の痛みはなくなりました。肩を後ろに回すストレッチの意識が全くなかったので、これをやることによって肩こりは軽減されます。

 始めは四十肩(肩関節周囲炎)の疑いもありましたが、関節可動域が正常化したので、その心配はないようです。

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2008年9月13日 (土)

裏急後重(りきゅうこうじゅう)

 腹診で、腹直筋の緊張している状態を『裏急』、裏急があって、下痢でトイレに行ってもまたトイレに行きたくなるような、便が出渋る状態を『裏急後重』といいます。

 30代女性、特に右の肩上部と肩甲間部がこっていて、臀部にむくみがあり、腹診と問診から『裏急後重』と診ました。

 暑い日だったので、第7頚椎のあたりから強い放熱を感じます。

 肩こりのある肩から繋がる上肢も熱を持っています。

 明け方の冷えの影響で、血管が収縮して筋肉が緊張したということもあるでしょう。

 冷たい飲み物を夏の延長で摂り続けて体を冷やした上、汗をかかなくなって下半身がむくんだということもあるようです。

 そして下痢になりました。

 全身指圧後、頚椎下部や上肢の熱は引き、おなかも鳴って、消化器の動きにも影響を与えられたようです。

 これは夏バテと言ってもいいと思います。季節が変わったことに早く気づいて対応することが必要です。

 明日は十五夜、夜は秋の虫たちが唄っています。もう夏ではないと、頭の衣替えをして備えておかないと、思わぬ病気に見舞われることになります。

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2008年9月12日 (金)

「マッサージをしてください」と言われると

 初めて電話をいただいた方から「マッサージをしてくだい」と言われました。

 それはアロマオイルマッサージではないようです。

 オイルやタルクを使わないマッサージもやればできるのですが、“屋号”を見て電話をかけてきた以上、指圧が得意そうだということはわかると思います。

 たぶん、指圧でもマッサージでも、肩こりが治ればどちらでもいいということで、指圧とマッサージの違いの判断材料は持っていないのだろうと思いました。

 一般的に“指圧は痛そう”、“マッサージは揉んだり擦ったりで、指圧よりは痛くなさそう”と考えられているのではないかと思います。

 実際は“痛い指圧”というものは“単なる圧迫法を指圧と思ってやっている”か、ヘタクソかのどちらかです。

 圧迫法が圧迫法の域を超えないマッサージ師は、軽擦法は強擦法と化し、柔捏法では筋肉を痛めつけます。

 「マッサージをしてください」とか「ちょっと肩を揉んでください」と言われると抵抗があるのは指圧師の驕りかもしれませんが、「とにかく受けていただけば、指圧は街中でよくあるマッサージとは全く違うことがわかると思います」とお話しします。

 指圧とマッサージの違いを一般の方に説明しようとすると、何故か『メツゲル』という名前が頭に浮かんできます。

 メツゲルは19世紀のオランダの医師で、門下生のベルグマンと、生理学に基づいた医療技術としてのマッサージの普及に努めました。

 『あん摩・マッサージ・指圧理論』の最初のほうに出てくるメツゲル先生から話が始まるようでは面倒臭がられるので言いませんが、要は一般的な世間でよくあるようなマッサージでないものをやっているつもりなので、「マッサージをしてください」と言われると、理屈っぽく、きっちりと、自分のタッチとタッチへの思い入れについて語りたくなります。

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2008年9月11日 (木)

気功整体の先生が眠ってしまってガッカリしたという話

 施術を受ける側が眠ることはとても良いことです。しかし施術者が眠ってしまっては困ります。

 「気功整体というのを初めて受けたら、先生が眠ってしまって、それ以来マッサージなどには不信感を持っていた」という20才の女子大生、「でも指圧を受けて考えが変わった」そうです。

 私も施術中に眠たくなることはあります。体調管理をしっかりしていて眠たくなるのは、受け手が眠っているようなら、それは同調性のある施術と言えるので悪くないと思います。

 施術中にセラピストが眠ってしまって、クライアントの目がパッチリとしていたとしたら、“気功の力がある”のはクライアントのほうだと言われてもしかたがありません。

 体に不安を持つ方が“まがまがしい療術院的な場所”へ出向くのは、『セラピストが何か持っている』ことを期待しての余程のことなので、自分が眠ってしまうようでは未熟です。

 看板に見合うくらいの修行はしていてほしいと思います。

 指圧やマッサージの優秀な先生方は、“まがまがしくはない”、けっこう地味な看板で仕事をしておられます。

 これには指圧やマッサージは保健所の管轄なので宣伝に制限があり、気功や整体は保健所の管轄ではないのでサービス業として派手な宣伝ができるという理由もあります。

 とにかく、修練を積んだ先生は、施術中に眠ってしまうような安易な気持ちでクライアントの前には出ません。

 一人の療術者のために、全てのタッチセラピストの信頼を失いかねなかったとは迷惑な話です。

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2008年9月10日 (水)

タッチをされながら眠ることでの効果

 一昨日指圧をした方に「遅れていた生理が来たそうです」と報告してくれたのは、その方を紹介していただいた同僚の女性です。

 指圧中に眠れたことで、深部までタッチの効果が行き渡った結果だと思います。

 緊張をほどき、ストレスから解放するためには、心地良さが大切です。

 自分のタッチをただ提供するような“施術の域”を越えないと、そのような深いリラクセイションに導くことはできません。

 まぐれの適量刺激ではなく、全てのタッチをクライアントの緩み具合に合わせて変える気持ちがないと、眠りの質も悪くなります。

 タッチに効果があれば、その度にクライアントの体は緩みます。同じマニアルの刺激を続けているのなら、適量刺激ではないということになります。

 この紹介してくれた女性はといえば、“数年に一度診る悪い体の状態”と本人に言ってきたように、始めての指圧から3回目までは、どこをどのように触ってもとても痛がりました。

 胃癌の摘出手術後なので無理もないのですが。

 しかし、前回、そして今回と、指圧中にやっと眠れるようになりました。「今回は背中の指圧で内臓が動くのがわかった」そうです。

 今度ばかりはタッチが通用しないかと思っても、続けていけば何とかなるものです。今回は股関節のストレッチで初めて骨が鳴りませんでした。

 本人もストレッチの意識を持ったのでしょう。

 今度はパソコンソフトの仕事で眼精疲労があり、ジムでトレーニング後に足が痛くなるという旦那さんを連れて来たいそうです。

 こうして、また一人、新しいお客様がやって来ます。

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2008年9月 9日 (火)

急性腸炎を繰り返す・口が開くこと、ストレート脊柱、むくみ

 「胃腸が弱く、年に一回は急性腸炎で入院する」という20代の女性、保育士としての仕事中、園児に飛び乗られて頚を痛めたことも気になっています。

 まず脊柱が一本の直線のようで、腰から左にやや側屈しています。

 頚はストレートネックという前弯が減弱した状態を時々診ますが、頚椎だけでなく、胸椎の後弯も腰椎の前弯も足りません。

 しかし、頚椎症は除外していいと思いました。頚の筋肉が柔らかく、肩甲間部の筋肉も圧してよく沈みます。

 飛び乗った園児が先生の頚の事を気にしているとしたら、今すぐに教えてあげたいくらいです。

 仰臥位では、両鼡径部の脈が弱く、大腿がむくんでいます。

 腹診では“臍下不仁”、下腹部に力がなく“腎虚”です。脈診では異常がなくはっきりと落ち着いた脈だったので、骨盤以下の血行促進と脊柱の矯正がポイントになります。

 初めての指圧でしたがよく眠りました。そして寝ている時に口が開きます。

 前歯の歯並びに問題があるようです。風邪の流行る時期には、口からウイルスや細菌が侵入して急性腸炎を起こすのかもしれません。

 施術を終えると、バストアップし、腰椎も矯正されました。

 骨盤まで使って歩けるようになると、下肢の血流も良くなると思います。

 よく日に焼けた健康そうな保育園の先生です。少し気をつけるだけで本当の健康体になれそうだと思いました。

 初めてのセッションでこれだけ眠れたということは、私のタッチへの感受性が豊かだということなので、相当ひどい状態の時に指圧を受けても、かなり効果があると思います。

 心配なことはなさそうです。

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2008年9月 8日 (月)

良いタッチを続ければ自分が健康になる

 生活の木の講座では、「施術をする自分が疲れない」、「施術をして自分が健康になる」方法を紹介しているつもりですし、身につけていただきたいと思っています。

 全身のタッチでクライアントの血流が改善すれば、血液の質も変わっていくと考えています。

 そして施術をすることでセラピストも血行が良くなり、血液の質が良くなっていくと思っています。

 先日、健康診断の結果が出ました。

 朝食抜きの採血なので、中性脂肪が30mg/dlというのは低すぎるくらいなのですが、HDLコレステロール(善玉コレステロール・基準値40mg/dl以上)が103mg/dlという、大変高い数値を示していました。

 食事や運動、睡眠にも気を使っていますが、腹式呼吸をしながらタッチを続けていると、“体の何かが変わってきている”という感覚がありました。

 それがおそらくこの善玉コレステロールの増加なのではないかと思います。

 タッチに他のセラピストの方との差があるとすれば、動脈硬化が少なく血流が良いという条件が大きいのではないかと思いました。

 血流がよければ、手掌から指先までの温かさが違ってきます。

 お酒を止めてしまったのに、フレンチパラドクス(ワインを飲むフランス人に動脈硬化が少ない)のような善玉コレステロールの増加が、毎日の施術によって起こったのだと思っています。

 タッチを続ければ健康になると言ってきましたが、このデータがひとつの裏づけになりました。

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2008年9月 7日 (日)

「日本舞踊のお師匠さんに腰痛は少ない」というけれど

 「日本舞踊のお師匠さんに腰痛は少ない」という説があります。

 背筋を伸ばして踊り、膝を曲げて舞うことも多いので、大腰筋や下肢の筋肉を鍛えることになるというのが、その理由でしょう。

 お師匠さんになったということは、腰に良い姿勢を続け、腰椎周囲の筋肉を鍛え続けているということです。

 昨日最後に指圧をした70代の女性は、ご近所の方で、お隣に指圧のお得意様が住んでいます。

 前から「一度行ってみたら?」と勧められていたそうですが、「やっと指圧を受けに来た」ということです。

 というのが、腰痛があるのですが明日が日本舞踊の発表会なのだそうです。

 20年来、日舞を習ってきたのですが、腰痛があります。もちろんお師匠さんではありません。

 右足の甲の骨折歴、左足首の捻挫歴があり、両足の先端が内側を向いています。

 全身性のむくみがあり、手足のほてりが特徴的です。降圧薬と、不眠に対して精神安定剤を服用しています。

 体格は肥満気味で、背骨は丸く後弯し、円背ということができます。診断はされていないようですが、おそらく骨粗鬆症もあると思います。

 軽い刺激の圧で脊柱を伸ばし、むくみをとる指圧をしました。

 温泉施設のマッサージに懲りて、指圧も期待していなかったようですが、背中が伸びて、腰の痛みもなくなりました。

 玄関を上がる時に、お尻をついて靴を脱いだ姿を見ていましたが、来た時とは大違いに、歩きもしっかりとしています。

 「明日が最後の発表会だから…。これなら最後の舞台が勤められそう」と、嬉しそうです。

 帰りは床に座らなくても、中腰で靴が履けました。

 この施術はかなり上手くいったと思います。骨を鳴らすことなく、脊柱の矯正ができました。

 しかし骨粗鬆症に加えて、脊柱管狭窄症もありそうだと感じました。

 最後の舞台の後は、月謝をプールと指圧にまわして、健康管理をするつもりになったようです。お待ちしています。

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2008年9月 6日 (土)

子宮筋腫が消えた

 とてもひどい風邪声で電話をかけてきたのは、春から指圧をしている30代の女性です。

 指圧の途中、うつ伏せのまま、「先生に報告したいと思って…。検査をしたら子宮筋腫が消えていました」という嬉しいニュースを教えてくれました。

 そういえば下腹の硬さがゆるんできていました。瘀血が改善されて、子宮の細胞も生まれ変わったのでしょう。

 漢方薬と指圧しかしていないとのことなので、本人の体に備わっている力が5割、あとはいくらか指圧も効いたと思っていただけたら嬉しいです。

 血流が改善し、代謝がアップし、血液に乗って免疫という薬が行き渡るようになった結果だと思います。

 “子宮筋腫が指圧で消えた!!”と、感嘆符の二つも付ければ、健康雑誌の見出しのようですので、本人と私にだけそこに至る経過が感じられれば、それだけでいいと思います。

 施術後、「風邪声が治ったね」と言うと、「電話をした時はひどかったのですが、ここに来る途中にかなり良くなって…」ということのようです。

 これも本人と私にだけ、何となくわかればいいことです。お互いにそのことを有難く思っていられたら。

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2008年9月 5日 (金)

入院という一大事を前に…

 右膝の手術で入院するという60代の女性に、その前日、指圧をしました。

 家の中を片付け、庭をきれいにし、他のいくつかの病気を治療中の病院を回り、仕上げに指圧をして入院の日に備えるのです。

 いつもにまして饒舌な彼女は、不安もあったのでしょう、若い頃からの苦労話が絵巻のように続きました。

 二度の結婚をした彼女は突然、「今度生まれ変わっても女がいいけど、結婚はしないんだ…」という話を始めました。

 まるで、万が一の遺言のようだと感じました。

 縁起でもないことですが、彼女は一大決心をして手術に望みます。

 入院や手術をするという心理が、身辺整理を自然とさせるようです。

 病院に病んだ気が集まることは、スタッフがいくら努力をしても避けられないと思います。

 マイナス志向にとらわれることも、体にメスが入ることを恐れることも、いたって正常だと思います。

 それでも娘さん、息子さんたちが助けてくれています。

 手術をする病院まで車で送っていった娘さんは、お母さんと交代するように、昨日頭が痛いと指圧にやってきました。

 娘さんは指圧中よく眠り、施術後に頭痛は消えていました。

 「大変だったね。介護の練習だと思ってお世話をしてあげてください。」

 お母さんは、とっても潔癖症の人です。病室でアチコチをウエットティッシュで拭きまくっていたという様子が目に浮かびます。

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2008年9月 4日 (木)

下腿腎経のアロマトリートメントがへその両脇(腹部腎経)に伝わる

 昨日の生活の木・薬草香園のアロマ指圧講座のテーマは「月経不順のツボとアロマ」でした。

 下腹部のツボ『関元』にふわりと手掌を舞う羽根のように乗せ、『皮膚の表面に乗せただけ→手首から先の重さを乗せる→肘から先の重さを乗せる→肩から先、上肢の重さを乗せる』という圧の練習、そしてそれをクレッシェンド→デクレシェンドさせる漸増漸減圧をメインテーマとしました。

 今回は6回のシリーズの最後である腹部の施術なので、基本指圧のマニュアルも教えましたが“タッチ”そのものにこだわりました。

 理論にかない、意味を持ち、個性を乗せる、その上で、“気を配った丁寧なタッチでなければ共感は得られない”、私はそう思います。

 その後、クラリセージ1滴+ジュニパー1滴をスイートアーモンドオイル10mlに希釈した1%濃度のブレンドオイルを使った下腿のアロマオイルトリートメントをしました。

 足底の『湧泉』から足の内側→内踝外周→下腿内側後部に至る腎経のアロマオイルトリートメントでは、生徒さんのどなたの刺激でも、へその横5分の腹部腎経に血管性の動きが伝わってきました。

 これは私が被術者の腹部に両母指を置いて確認したのですが、腎の経絡が通っていく感じがわかり、正直なところ驚きました。

 実際にセラピストの仕事をしている生徒さんもいるのですが、経験の浅い生徒さんでもしっかりとした効果が感じられました。

 それだけに、ほぼ子宮の位置を通るこの腎経の施術と、通経作用のあるこの精油のブレンドは、絶対に妊婦さんにはしてはいけないのだと、心から納得することができました。

 また私が勉強をさせていただいた講座となりました。

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2008年9月 3日 (水)

「いつもおなかを入れていただいて…」

 手技療法の極意を一言で言えば、「気持ちのいい全身施術」ということになります。

 「東洋医学臨床論」にもこの言葉がたくさん出てきますが、始めはその具体的でないことにとまどい、怒りさえ覚えました。

 しかし、個々に違う体の状態に対しては、個別に対応する以外になく、経験を重ねた今、あえて症状別の施術のポイントを集約すると、私も「気持ちのいい全身施術をする」となり、講座でもそのように教えているつもりです。

 “気持ちのいい全身指圧”をしたつもりで、昨日言われて驚いたのが、「いつも先生におなかを入れていただいて…」という言葉です。

 猫背で太めのレベルが高い女性ですが、夏休みに息子と娘が帰省して、一緒に食べ過ぎたらしく、かなりおなかが膨らんでいました。

 強度の猫背だと仰向けに寝るのが苦しく、もし仰向けに寝るならバンザイの格好で寝るという人はたくさんいて、彼女もそのひとりです。

 頚から背中の筋肉をゆるめ、骨盤を締め、前胸部の施術で肩が床につくようになれば、仰向け寝が楽になります。

 この過程でバストアップし、下垂した内臓は上にあがります。

 全身指圧を終え、椅子に座った彼女はバストアップしておなかが引っ込んだことに驚き、「いつもおなかを入れてくださって…」と言ったのでした。

 言われてみれば確かにそうなのですが、私の施術で印象的なのは「おなかが引っ込むこと」と感じている人がいたわけです。

 耳ツボの鍼やエステや接骨院で、さんざんダイエットに挑戦し、健康食品を買わされ、しかも続かずということを繰り返してきているので、特別感慨があったのでしょう。

 つまり、部分の施術ではダメ、おなかだけしぼってもダメ、機械を当ててもダメ、気持ちのいい全身指圧で骨格が矯正され、内臓下垂が改善し、老廃物が流れる人がいるわけです。

 「おなかを入れてくれるところ」だと思われていたとは、考えてもみませんでした。

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2008年9月 2日 (火)

福田首相の顔のたるみ

 昨日は早く寝てしまったので、深夜に起きた時、福田首相の辞任をテレビのニュースで知りました。

 安倍前首相に続いて「またか!」と誰もが思うような、突然の辞任のニュースでした。

 一国の首相というポストが、しがみつくに値しないものだとすると、この国の危うい現状への不安が増してしまいます。

 『首相が辞められるのなら、裁判員を断れないのはおかしい』と反射的に思ってしまいました。

 前から気になっていたのが、福田首相の顔のたるみです。

 一国の顔である方なので、もう少しメンテナンスをされてもよいのではないかと思っていました。

 スタイリストをつけ、ボディメンテナンスもしていたら、御自分の気持ちも、国民の支持も違っていたと思います。

 指圧でも、フェイシャルの手技でも、短時間でもっと元気な顔が作れます。

 かつて吉田茂首相のお宅に、浪越徳治郎先生が指圧にうかがっていたというお話を聞いています。

 その時はお女中さんが団扇で扇いでくれていたそうです。

 “エクゼクティブ・ボディメイクを浸透させたい”、それは前から思っていましたが、絶対に必要なカテゴリーだと思います。

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2008年9月 1日 (月)

献血ルームの超ベテランドクター

 献血をしてきました。

 催促のハガキというのが7月半ばには着ていて、それが献血可能な期間になったというお知らせです。

 献血ルームでは、超ベテランのお医者さんに会うことがあります。

 川越の献血ルームで採血前の血圧を測ってくださったのは、忙しい診療の日々からは卒業されたというような、80才は過ぎていそうな超ベテランドクターでした。

 腕にベルトを巻く時に当たった手の感触が力強く、決して嫌なタッチではありませんでした。迷いのない、無駄のない、100万回も経験を積んだというような動きでした。

 「血圧も脈拍もとてもよろしい。血液の比重も十分です。」

 丁寧な言葉で、安心感のある診察でした。

 デジタルの血圧計と狭い診察ブースなどという条件は感じさせないオーラがありました。

 こういうことは“タッチ”について深く考えるまで気づかなかったことです。

 高齢者のゆっくりとした動作や物言いは、それだけで劣っているかのように思っていた頃もありました。

 あの血圧計のベルトを巻く時の感触、人を落ち着けさせる雰囲気、静かな物言い、そこには“芸”がありました。

 “芸のないこと”が一番したくないことです。いつもいらっしゃるわけではないようなので、今度献血をする時も、あの先生のいらっしゃる時を確認して行きたいと思いました。

 

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