タイ古式マッサージインストラクターのタッチはよかった
昨日NHK・BSで見たタイ古式マッサージインストラクターのタッチとそのタイミングは、とても綺麗な動作だと思いました。
本場ワットポー寺院で修行したタイの女性なので、体に馴染んだ技の完成度が違います。
肩関節の内旋と肘の伸展がしっかりとできていて、両手根圧で上行性に背部の施術をしていましたが、上手な体重移動によって漸増漸減圧のタッチをしていました。
圧をかける時に『息を吐かせる間』のとり方が絶妙で、“見ていたい”と思わせる芸の域に達しています。
伏臥位から両手首を持って上体を反らせるストレッチは、プロレス技のメキシカンストレッチホールドのようになっている人が多いのですが、彼女は「痛くないですか?」と声をかけながら、どこでも止められるように徐々に背屈させていきました。
その時に彼女の肘の伸展が保たれ、背中が丸まらなかったこと、これが施術全体に言える安定感につながっていました。
押圧の時に被術者が腹式呼吸になることをタイ古式マッサージでは“ブッダの呼吸”と言うのだそうですが、これはどのマッサージであってもそれができなければいけません。
“所作が舞いになっている”、その優雅さや余裕から、施術を超えたものが生まれます。
タイ古式マッサージも、本物と“のようなもの”とではこんなにも違うのだなぁと思いました。
そしてタッチの基本と最高のテクニックは、どの手技療法であっても共通しているのではないかという感想も持ちました。
「インドのアーユルヴェーダや、中国の“指圧”の影響から、タイ古式マッサージが生まれた」というナレーションにはクレームをつけたいところです。NHKでさえも按摩と指圧が同じようにとらえられているというのは、さみしいことです。
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