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2009年2月28日 (土)

タヌキは最期にラベンダーの香りを求めたのでしょうか?

 昨日の朝、指圧をする施術室のサッシのすぐ下の庭で、タヌキが硬くなって息絶えていました。

 まだ雪になる前、外は冷たい雨が降っていました。

 もう何年も前から時々庭で見かけた、“毛の抜けたタヌキ”でした。疥癬のような皮膚病なのだろうと思っていました。

 地域ネコならぬ地域ダヌキのように知る人ぞ知るタヌキで、近所のお宅でキャットフードを食べているのを見たことがあります。

 指圧の部屋のサッシの延長線にはアロマミストデフューザーがあって、一昨日はブルガリア産のラベンダーを焚いて指圧をしていました。

 タヌキは最期にラベンダーの香りを求めたのでしょうか?

 硬くなった体には傷もなく、老衰のような死であったのかもしれません。

 時々見かける雑巾のように貧弱なタヌキでしたが、キャットフードのおかげか、亡骸は少し太ったように見えました。

 時々指圧を覗いてそこにいたのかなとも思います。

 見守られていたようで、ただならぬ縁を感じ、“おくりびと”になりました。

 地域ダヌキの存在がファンタジーとして残るように、その最期はできれば御近所に伏せておきたいと思います。

 ひとつの命が終わる時、何か気になることをひとつ浄化していいというシステムがもしあったとしたら、タヌキは私に関わる何かを祓ってくれたような気がします。

 『タヌキは最期にラベンダーの香りに癒された』、そう信じたい、アロマな出来事でした。

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2009年2月27日 (金)

その時々の選択は常にドラマである

 今朝のニュースで『谷亮子さん第二子妊娠、出産後ロンドン五輪を目指す』や『鳥越俊一郎さん肝臓癌摘出手術後現場復帰』というのは、人生における劇的な展開を感じました。

 神のみぞ知るというような体の変化がわかって、お二人とも自分と向き合い、その後の対応を考えたことでしょう。

 柔道家としてジャーナリストとして、舞台に上がり続ける決意には神々しさがあります。

 どんな人間も人生の全ての場面で、“YES,NO 性格診断”のような選択を迫られます。

 少し自分の考えとは違う“YES”をわざと選んでも、結局は本質をついた同じゴールにたどりつくのかもしれません。

 自分の行動を見ている“裁判官のような自分”が常にジャッジしていて、それに背けば苦しく、従っても簡単に乗り切れるようなレールは敷かれていません。

 どうせやるなら、例え“馬鹿だ!”と言われても実直であることで、ドラマがアートに昇華するのでしょう。

 多くの方に支えられて“やっと生きている自分”だと自覚し、謙虚に、慎重に選択していく人生なら、どのドラマもアートだと思います。

 私が指圧した高齢の女性が、「週末法事に行くのが今から心配だ」とこぼしていましたが、そこにも同じように選択がありドラマがあります。

 「肩も腰も心配ないから、大丈夫。足が痛いんだから正座しないで、後ろのほうで膝を崩させてもらってれば…」

 こんな言葉でも、きっと彼女のドラマのセリフになって、法事で彼女は見事な参列者のパフォーマンスをアートまで高めるかもしれない、などと、思ってみたり…。

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2009年2月26日 (木)

椅子から落ちて下肢が痛い

 70代女性、2週間前に部屋の模様替えをしていて椅子から落ち、右下肢に痛みがあります。

 整形外科に受診し、骨折はないということで、その後治療をしている様子はありません。

 膝を伸ばして右足が着地したようで、股関節、膝関節、足関節周囲に衝撃があったようです。

 右ふくらはぎ上部内側の深い所を圧すと、右股関節外側に痛みが走ります。

 着地の時に、爪先が少し内側を向いていたのかもしれません。

 どうやら右下肢全体が縦に短縮して、関節周囲を痛めたようです。

 右膝の関節運動では屈曲で痛みが出ます。

 右下肢に軽い刺激で指圧をした後、足首を持ち、下肢伸展挙上で牽引します。

 この右下肢の指圧+下肢伸展挙上牽引を2回繰り返すと、膝の屈曲で痛みが出なくなりました。

 2週間、歩くのをためらっていたことで、下肢のストレッチ不足が痛みを長引かせていたようです。

 もっと早くリハビリ運動を始めるとよかったのですが、整形外科では骨折でないとわかった後は、筋肉の痛みを訴えても取り上げてくれなかったということです。

 なるほど、確かに歩行などの適切な運動で治るような症状と診断した先生に間違いはないと思いますが、もう少し納得できるように説明してあげたらよかったと思います。

 下肢を縦に短縮させたのだから適度な運動とストレッチで伸展させればいいわけです。

 そのあたりのフォローは、治療とリハビリが同時にできる指圧師・マッサージ師の出番というところなのでしょう。

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2009年2月25日 (水)

『おくりびと』 丁寧な所作が呼吸を一つにする

 アカデミー賞の外国映画賞を受賞した『おくりびと』が注目されています。

 主演の本木雅弘さんは、納棺のシーンの練習で腰を痛めていたというエピソードが紹介されていました。

 介護でも大変な体位変換を御遺体に行う納棺師の方たちは、おそらく一度はひどい腰痛になったことがあると思います

 寝たきりの方のお世話をすることが多い介護師も、体位変換は自分でできる方のケアをする事が多いマッサージ師も、人間の体を扱う仕事であることにおいては、納棺師と同じです。

 神聖な空間には様式美が生まれ、それはプロフェッショナルの体の使い方なしには成立し得ません。

 見ている者の呼吸が揃うようなタイミングの所作、様式美、それは見ている者がいない手技療法のライブでも重要なことです。

 指圧が左右片側ずつ施術をするのは、“集中”の原則があるからです。

 左右同じように体を使い、左右同じようなこりを持つ人はひとりもいません。

 指圧では適量刺激を母指で一点ずつ探りながら、深い呼吸をさせていく、しかも翼のように拡げた四指はごく軽く側面の筋肉を緩めています。

 納棺の儀を遺族が見守る視点で、観客は『おくりびと』のシーンを見つめます。

 そこには指揮者に導かれるような共通の呼吸が生まれ、見えない共鳴によって感動が増幅していきます。

 セラピスト、受け手を問わず、『タッチには何かある』と感じている人には、“丁寧な所作”がもたらす神聖な空間の感覚はよくわかると思います。

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2009年2月24日 (火)

オバマはカイロプラクティックの公的サービス拡大、しかし日本は…

 アメリカのオバマ大統領は、カイロプラクティックを国民の福利厚生のサービスに積極的に取り入れていく方針を打ち出しています。

 WHOではカイロプラクティックのガイドラインとして、最低1000時間の臨床教育を含む4~7年の専門教育を掲げています。

 アメリカでは医学部と同程度の修業年数でカイロプラクターの資格を取得しますが、日本のカイロプラクティックは民間資格なので、数週間の講習だけでカイロプラクターを名乗る人もいます。

 『椎骨の調整』という繊細な手技が数週間の講習だけで会得できるはずもなく、わが国で、カイロプラクティックの施術で痛みがひどくなったというようなトラブルが多いのは周知の事実です。

 整体には、カイロプラクティック(椎骨の調整)、オステオパシー(脊柱の調整)、スポンディロセラピー(脊髄の調整)などの種類があるのですが、街で見かける整体は、あん摩・マッサージ・指圧師の資格がない人がマッサージ類似行為をするための方便として、店名にしていることが多いようです。

 オバマを追い風に…、日本のカイロプラクティック事情では、無理です。

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2009年2月23日 (月)

座禅の手 手掌上向きは肩こりを緩和する

 座禅の手の形は、手掌を上向きにして大腿の上に置くので、肩の力が抜けています。

 もう少し詳しく説明すると、われわれ人間は、日常生活で手掌を下、あるいは内側に向けて道具を握って仕事をしています。

 この時に肩関節は内旋(上腕骨を軸として内側に捻る)し、肩が上がります。

 手掌上向きでは、肩関節は外旋するので、肩は下がります。

 座禅の手は、“肩の荷を降ろす”形です。

 パソコンでも調理でもゴルフでも、道具を使う時は手掌を上にできません。

 座禅の手の形は“何もしない時間”を作り出しています。

 武士の時代に座禅をしていれば、刀を抜くのに手掌を返す一動作が必要なので、立ち合いが遅れます。

 手掌上向きは、危害を加える意志がないことを示しています。

 座禅をしてリラックスできるのには、手掌上向きの形によって、肩の力が抜けるという理由もあります。

 これは茶道でお茶を頂く時に、茶碗をもつ手の形にも共通します。

 パソコン作業の前に、一度手掌を上向きにしてから裏返してキーボードに向かうと、肩を上げた緊張状態からいきなり仕事を始めるよりは、疲労を軽減できます。

 こんな話をしながら指圧をして、とてもよく納得していただいた方が何人もいらっしゃいます。

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2009年2月22日 (日)

酩酊会見“グラッパ”説

 「酩酊会見を見た時、あの酔い方はグラッパだと思った」、指圧にいらっしゃたお酒の専門家の感想です。

 グラッパはイタリアの蒸留酒で、ブドウの搾りかすを発酵させたアルコールを蒸留して作ります。

 アルコール度数は30~60°で、庶民のお酒のイメージでしたが、ホテルのレストランで提供されるような高級な物もあるそうです。

 「グラッパは椅子が飛ぶ!」、指圧を受けながらその方は目にした光景を語ります。

 グラッパで酔って足をとられた人が椅子に座ろうとすると、椅子の前のへりにお尻が激突して、椅子が後ろ上空に飛ぶのだそうです。

 何しろその方自身がグラッパを飲んだ後、酩酊会見のような状態を経験しているそうですから…。

 「あの『ふぅーっ!!』はグラッパだ!」

 真実かどうかはわかりませんが、グラッパと特定できてしまう専門家の分析には、感心させられるものがありました。

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2009年2月21日 (土)

肩こりにも弱い刺激、便秘にも弱い刺激、その理由。

 随意筋である横紋筋で形成される骨格筋は、交感神経の働きが活発になることによって収縮し、不随意筋である平滑筋で形成される消化管は、副交感神経の働きが活発になることによって収縮(蠕動運動促進)します。

 どちらも自律神経の拮抗支配を受けているので、ストレスによる緊張の持続で肩こりや便秘になり、リラックスすることによって肩こりや便秘は解消されます。

 予想外の瞬間的な強い刺激のタッチは、攻撃されているのと同じなので、受け手は身構えて交感神経が優位になります。

 するとアドレナリン分泌、血管収縮、血圧上昇が起こり、筋肉の緊張は増して、消化管の蠕動運動も低下します。

 肩こりや腰痛など、疲労して硬く緊張した骨格筋を緩めるのも、消化管の蠕動運動が低下して起こる便秘を解消するのも、丁寧な気持ちの良い刺激のタッチが必要なことは、自律神経を考えてみればよくわかります。

 ただし、痙攣性の便秘など、一部で蠕動運動が病的に亢進していて便秘と下痢を繰り返すような場合は、その部位が特定できれば、そこには持続圧で機能を低下させるように考えて施術します。

 このように消化管運動が低下して起こる弛緩性便秘と一部で機能が亢進している痙攣性便秘の関係は、筋緊張性頭痛と偏頭痛との関係に似ています。

 おなかに限らず、そこには何があるかわからないと考えて、強い刺激をするのではなく、弱い刺激を持続することで刺激量を増やすようにするのが安全です。

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2009年2月20日 (金)

普通のタッチを特別のタッチにしていくこと

 “子宮筋腫を揉んで小さくするという整体師”、“自らを神と呼んで一億円を要求したカウンセリング業の男”、“他人の受精卵で妊娠させてしまった産婦人科医”。

 昨夜からニュースになったのは、医療への信頼をゆるがせる事件と、医療への信頼がゆらいだ末の事件です。

 私の指圧を受けてから子宮筋腫がなくなったという女性もいるので、もしかしたら手技療法で子宮筋腫がなくなるということもあるのかもしれません。

 しかし、揉んで子宮筋腫を潰そうとしたことはありません。

 この整体師なら、おそらく肩こりも潰したことでしょう。

 筋肉の繊維を潰して断裂させれば捻挫です。

 子宮筋腫を潰せたとしても、そこにはグチャグチャに潰れた組織が炎症を起こします。

 裁判後のインタビューで整体師の弟子とされた女性が、「キミの子宮筋腫も小さくなったよな!」という整体師の言葉に即答できなかったのが印象的です。

 裁判の過程で呪縛が解けてきているのではないかと思います。

 二年以上居座ったという神を名乗る男も、穴を掘って家電を埋めたあたりで、もうまともではないことはわかったはずです。

 きっと神無月には出雲に行くと言って居なくなるようなオシャレさんでもないでしょう。

 カウンセリングを受けていたという女性はまだ洗脳されているようなので、何らかの効果はあったのだろうと思います。

 医療に期待を裏切られたと感じて、極端な狂信的アジテーター(扇動者)に惹かれてしまう人がいます。

 もっと現代医学の中で病気と向き合っていけるはずなのに、宝くじのようなものにすがってしまうのは、とても残念です。

 “治せると言い張るカリスマ性”に騙されてしまう気を病んだ時の心理は察することができます。

 普通の治療を丁寧にしていく、医師もわれわれ真っ当なタッチセラピストも、普通のことを特別なことにしていくことはできるはずです。

 疲れきっていてはミスをする、だから体調管理に気を配って、ステージに立つ時には集中しなければいけません。

 受精卵を取り違えて妊娠、そして中絶を行った病院のコメントは“調査をしたが、どうしてミスが起きてしまったかわからない”という新聞記事になっていました。

 もっと丁寧であるべきです。お母さんになる女性の顔写真入りの容器を使うなどということはしていなかったでしょう。

 ある老僧の言葉が同じ今日の新聞にありました。「本当にお経が読める坊さんになりたい」

 “愛する人を亡くした遺族の心に届くお経が読めるようになりたい”、いつまでたっても毎日している普通の仕事の中に、もっと高い境地があるのだなぁと思いました。

 普通のタッチを特別だと感じるタッチにまで高めることができれば、飛び道具のような外道過ぎるモノに行かせずに、ココで止めることができます。

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2009年2月19日 (木)

e-Tax ICカードの申請やらICカードリーダライタの購入が必要で…

 “e-Taxで確定申告”は簡単そうですが、電子証明書を添付するのに市区町村の住民課に住民基本台帳ICカードを作りに行ったり、それを送るために“ICカードリーダライタ”なるものを自分で購入しなければなりません。

 この発行手数料が500円、電機量販店でICカードリーダライタが2500円くらいです。

 e-Taxで電子証明書を添付して確定申告をすると受けられる5000円の控除は、これらの購入代金が含まれているという話です。

 この手間を知って、今回はe-Taxによる確定申告を見送ったという人が結構な数にのぼるのではないでしょうか。

 タレントさんによるPRではこのあたりのことには触れていない報道が多いので、e-Taxのホームページを見て、“あれれ?”と思った人が多いのでは…。

 差し引き2000円控除になっても、その時間と労力と、一年に一回しか使わないICカードリーダライタが手元にあるその残念な感じ…。

 デバイスやら何やら、ダウンロードやインストールやその後の入力を考えると、用紙に手書きで記入してしまったほうが速いと考える人のほうが多いことでしょう。

 昨日“ICカードリーダライタ”なるものを見に行ってきました。生意気に一万円を超えるものまで堂々とガラスケースの中に鎮座していました。

 この時期に目立つような売り方もされておらず、電機量販店のパソコンコーナーの中で、それを自力で見つけるにはちょっと時間がかかりました。

 じっと見て、“これは欲しくないモノだ!”と心は判断しました。だから買わずに帰ってきました。

 住民課とか電機屋さんとか行かずに、タレントさんがやっているように見えたとおり、パソコンで送るだけで済めば、e-Taxの利用者が増えると思いますが…。

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2009年2月18日 (水)

考えないタッチは痛い

 多くのマッサージの間違いは、セラピストが普通だと思う刺激が、クライアントの適量刺激ではないということに気づいていないことにあります。

 常に刺激量をアジャストしているつもりでも、全てのタッチを適量刺激にするのは至難の技です。

 まして頭で考えて合わせようとしなければ、ほとんどのタッチが強過ぎます。

 例えば、血行不良などの機能の低下に対しては、“弱い刺激で生物機能を鼓舞する”ことが基本です。

 これがわかっていない、あるいは知らない、理論ではわかっていてもできないというセラピストのほうが多いと思います。

 冷えや痛みに対しては、筋肉や関節を気持ち良くストレッチできれば症状は改善されると考えて、丁寧なタッチで緩めていけばいいのですが、これを強く押し込んでしまうと血管やリンパ管はさらに圧迫されて、そこそこの持続しない改善がみられるか、場合によっては悪化することもあります。

 強圧している間は触圧刺激が痛覚の伝達を遮るので痛みは止まりますが、セラピストがそれでいいと思っているようでは考えがなさ過ぎです。

 “非常に痛がる女性”に指圧をしました。

 左右の鼡径動脈の脈が微弱で、足に冷えがありました。

 施術後半、上半身に寒気がしたということでした。

 この女性は実証で動脈硬化があると考えられます。

 弱そうですが、痛みを体に溜められるだけ、意外と体力があります。

 始めは示指で触れただけでも痛がりました。しかし終盤、血流が改善し、少ししっかり指圧をしても痛がらなくなりました。

 足の冷えの原因となる痛み物質を含んだ老廃物が下半身の冷たい血液とともに心臓に還って、上半身に寒気を感じた後、体温が平均化されたようです。

 腎機能も活発に働き、代謝によって体の痛み物質が減って、圧刺激の許容量が増えたのだと思いました。

 こういう施術感覚に思い当たるセラピストはどれくらいいるのでしょう?

 ずーっと考えるのです。完璧な答えにはたどり着けなくてもいいのです。丁寧な愛のあるタッチには価値があるのだから、ずーっと考えながらタッチをすればいいのです。

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2009年2月17日 (火)

ツボの連絡がうまくいくように経絡を通すと、人は似てくる。

 鍼治療と指圧の大きな違いは、施術するツボの数にあります。

 鍼は何点かのツボを選んで施術しますが、指圧では正経十二経脈全てのツボの指圧もできますし、基本指圧が体中のツボを連絡させるようにできています。

 全身性のマッサージも、基本的には神経や筋肉の走行に沿って施術をするので、施術後はツボの連絡がよくなっているはずです。

 ツボの連絡がよくなると、一点のツボ指圧で効果が現れるようになります。

 ツボ指圧が効かない方は、例外なく経絡の途中でツボの連絡が途切れています。

 全身指圧を受けて経絡が通っている方は、筋肉痛になっても回復が早くなります。

 この週末、土日は温かく、昨日は風の吹く寒い日でした。

 土日に草取りをして、筋肉痛になった方が二人、昨日は指圧にいらっしゃいました。

 お二人とも、草を握る時の前腕の屈筋群と、草を抜く時の肘部上腕三頭筋腱周囲に筋肉痛がありました。

 経絡が通った方は、自然や四季の流れに身を委ねて、行動も似てくるのかなぁと思います。

 全身指圧後、お二人ともずいぶん楽になったようです。

 指圧を受けて経絡を通している方でも、頭痛持ちの方たちは気圧の低い同じ日に頭痛になることはあるのですが、指圧をするとほとんど治ります。

 人間の体はニュートラルに近づけていくと、似てくるものなのだろうと思います。

 地面に列を作るアリを見て、きっとハンサムもいるだろうと思いながらもわかりませんが、人間がアリくらいに見えるイキモノが人間を見たら、美人も何も見分けがつかないだろうなぁと思います。

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2009年2月16日 (月)

ろれつが回らない政治家は靴も避けられない

 昨夜から“ろれつが回らない我が国の大臣の記者会見”が世界中に報道されています。

 誰か記者会見の出席を止められなかったのでしょうか?

 体調管理が苦手な方ならば、側近が体調管理をするしかありません。

 ろれつが回らない原因には、脳の疾患や筋無力症、薬の副作用なども考えられます。

 「花粉症の薬を飲んでいて、時差ぼけもあって…」という事情なら、そこそこ可哀想な感じもします。

 「インフルエンザで薬を飲んでいて…」と言われたら、人前に出たらダメだろうと思います。

 『睡眠薬を常用している』とか『抗精神薬を服用中』だとかなら、政治の仕事は向いていないのではないかと言いたくなります。

 非合法の薬を使っていたなら大問題です。

 そして一般人がほとんど思ったであろう“お酒”が原因だったら、自己管理の甘い人を大臣に据えた日本の国家そのものの常識が問われることになるでしょう。

 ブッシュ前アメリカ大統領が記者会見で靴を避けたのと比べて、昨夜報道された記者会見はひどいものでした。

 危機感が足りない、タフではない、日本人のマイナスイメージの象徴のようです。

 あってはならないことですが、もしお酒が原因なら、飲酒による事故や暴力事件の取り締まり中に、『大臣だって…』という言い訳が頻発しそうです。

 やむを得ない事情でろれつが回らなかったのだとしたらお気の毒ですが、あれは記者会見に出ていい体調ではありません。

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2009年2月15日 (日)

左後頭部の痛み 後頭神経痛

 左後頭部が痛いという男性、猫背で頚が肩より前にあります。

 左目が疲れるということで、始めは目と後頭部にある大脳視覚野の関係も考えました。

 しかし緑内障などはないということで、左股関節が大きく外旋していることから、姿勢による後頭神経痛だろうと思いました。

 痛みが耳の周囲の側頭部にくれば股関節外旋による胆経に問題がある事が多いのですが、大後頭神経領域の痛みなので、左の第2・第3頚神経の神経根症状による痛みではないかと推測されます。

 つまり後頚部の緊張を緩めることが症状改善のポイントで、そのためには猫背を解消しなければなりません。

 この男性が仰臥位の指圧になり、途中で枕を自らはずしたことで、頭が肩より前にある事に問題があったことは、はっきりしました。

 枕で頭が上がっていることは、猫背の頚の形と似ています。

 最近、枕をしていては眠れなかったということなので、枕をしないことで頚部から背部の緊張を緩めていたことがわかります。

 頭部顔面の指圧で耳は冷えていたことから、ひどいのぼせはないようです。

 途中で眠り、指圧後、かなり猫背姿勢は改善されました。後頭部の痛みもないということなので、目や脳の問題ではないと思います。

 頚を起こして背中を伸ばすストレッチを頻繁に行わないと、背中はもっと丸くなっていくだろうと予測できます。

 背中が伸びてくれば、今度は枕をしなければ眠れなくなります。

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2009年2月14日 (土)

歩行・立位・座位、姿勢を診てから施術する

 お馴染みのお客様でも毎回体の状態が違うので、前回と同じ施術、同じタッチというわけにはいきません。

 初めての方の施術では特に、タッチそのものに調子合わせが必要になります。

 入ってくる時の歩き方、立位姿勢と、問診の時も座位姿勢をよく診ておくと施術のヒントが見つかります。

 姿勢を見るのではなく、頭で考えて分析し、よく診ておきましょう。

 頚が軽く右回旋+右側屈をしている女性はその自覚がありませんでした。

 左側頚部に詰まる感じがあって脳梗塞の心配をしていました。家族を脳梗塞で亡くしています。

 遺伝的なことの心配ももっともですが、姿勢の矯正が左側頚部の詰まりを解消するだろうと考えられます。

 軽い猫背、右の腰痛持ち、右足体重、左下肢をほとんど使っていない、そして足に冷えがあるなど、姿勢を診ておくことで、タッチの加減に『根拠』を持つことになります。

 使っていなければ筋肉を使うというアドバイスができますし、むくんでいたらポンポンとリズミカルなタッチでいいわけです。

 こりや痛みや冷えには、弱い刺激を丁寧にしていけばいいのです。

 この女性の場合は、股関節から下肢を使う意識を持ったことがないので(ほとんどの人が意識していませんが…)、本当の冷え性とは言えませんが足が冷えていました。

 歩行では、頚を正面に向けて、無限大遠くを見るようにして胸を張り、おなかを引っ込め、大股で歩いて、後ろに残した足の爪先でしっかりと大地を蹴り、肩関節を後ろに引くようにすれば猫背も、ほとんどの問題も解消します。

 これができない。簡単にはできません。

 施術後、ダメだしをしながらいろいろと歩行のアドバイスをしていたら、「わかりました」と言って帰り支度を始めます。

 この方にはアドバイスが少々やり過ぎでした。もう面倒臭くなったのでしょう。

 そういうことも含めて、次回の施術ではちょうど良く相槌を打てるように、密室で漫才をやるように、ちょうど良いツッコミの加減も診ておきます。

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2009年2月13日 (金)

歯の治療姿勢で肩こりになる人

 歯医者さんも技術のレベルにはかなり差があるという話を聞きます。

 鍼やマッサージと同じく、丁寧で患者さんの気持ちになって治療して下さる歯医者さんと出会うのは、なかなか大変なことだと思います。

 歯の治療で肩こりになった高齢の女性が指圧にいらっしゃいました。

 加齢による腰椎の後弯で腰痛があるので、椅子を倒して口を開けている姿勢は腰にダメージを与えます。

 腰のダメージを軽減するため肩から肩甲骨に力が入ったのでしょう、胸鎖乳突筋鎖骨部を中心としてひどい肩こりになりました。

 体も頚も細い方です。

 約一時間の治療だったということですから、頚にも力が入って捻挫に近い状態になったようです。

 家に帰ってから強く押していたという右の母指球や、前腕と上腕の屈筋群はガチガチに硬くなっています。

 急性の筋肉痛の指圧としては間違っているのですが、それをやらずにはいられなかった苦しさは推察できます。

 その時点での最良の治療法は冷湿布+安静、もしマッサージをするにしても軽擦程度に留めるべきでした。

 此処へ来ていればごくごく弱い刺激で指圧をしたと思いますが、一般的には手技療法を受ける時期ではありません。

 強いマッサージは論外、3日の安静でかなり状態はよくなります。

 指圧にいらっしゃったのは、歯科治療の翌日でしたが、そこはプロですし、お馴染みの方なので、施術後は相当楽になったようです。

 『歯科治療は横臥位で内視鏡でできないか?』と思います。

 昔から患者の姿勢が楽とは言えず、肩こりだけでなく顎関節症になる方もあるでしょう。

 無痛の歯科治療を考えてくださる歯医者さんも素晴らしいと思いますが、治療を受ける側の姿勢がもっと楽になるように考えていただけたらと、後のことを引き受ける指圧師は思うのです。

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2009年2月12日 (木)

痛みを感じていない所にも痛みはある

 変な形でDIY(大工さんのマネ)をして、肩が痛くなりました。

 高い所へのプッシュアップ、狭い所での背中を丸めた作業、ちょっと慣れないことをすると、私の筋肉はすぐに文句を言います。

 精油のウインターグリーンはサルチル酸メチルなので、アレルギーのある人には使えず、お客様には使わないのですが、ここぞとばかりに自分の体で試してみました。

 香りというよりは、“サロメチールの臭い”なので、むしろお馴染み、精油のアリガタミはありません。皮膚のスーッとする感触もインドメタシン系の塗り薬などと同じです。

 上腕から肩関節、鎖骨周囲と手掌軽擦と母指の強擦でマッサージし、これくらい他人にやってもらったら「キミはなかなか上手だネ」くらいは言ったかもしれないなどと、おめでたくお気楽に悦に入っていました。

 その後温泉に行き、『肩は楽になったなぁ…』などと思って肘の周囲を触っていると、思いがけない痛みがあります。

 意識にのぼらなかったのですが、肩と同じくらいの痛みです。

 筋肉には起始と停止があり、起始と停止を刺激してストレッチできれば筋肉は腱紡錘の指令によって緩みます。

 上腕三頭筋の停止部(肘頭より近位)を母指で強擦すると、肩の痛みがさらに楽になる感じがしたので、ぬるい温泉につかりながらしばらく擦っていました。

 翌朝、肘頭より近位の上腕三頭筋は見事に揉み返していました。

 これは自分だからやってしまったことで、お客様ならこんな“寝た子を起こすようなまね”はしなかったでしょう。

 お客様の体なら、そこにポイントがあることがわからないと思います。

 いつも思うことに、『他人の痛みがわかればいいのに…』というのがあります。

 心の痛みというよりは痛覚そのものを脳につなげられないかということですが、もしそれがわかるとやり過ぎてしまうこともあるのだなぁと勉強になりました。

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2009年2月11日 (水)

体には隙間が必要

 仰臥位で被術者の足首を持って下肢伸展20cm挙上で牽引すると、5cmくらい下肢長が伸びることがあります。

 股関節、膝関節、足関節がそれぞれ重力の影響とストレッチ不足でつまれば、身長は縮み下肢は短くなります。

 下肢がよく伸びるのは高齢者の方や体の柔軟な小学校高学年の子供で、実際に5cmも伸びて反対側の伸ばしていない足よりも踵の分長くなると、驚きもし、「このまま帰るとバランスが悪いので反対側もちゃんと伸ばしますから…」、などというお決まりの文句もあったりします。

 立ち上がれば体重と重力によってそこそこ戻るのですが、全身指圧の直後に身長を測れば身長は伸びているはずです。

 関節可動域を拡げ、筋肉の癒着を剥がすだけでなく、指圧は垂直の圧をかけることによって、体の深部の隙間を拡げることができます。

 たとえば前頭洞、蝶形骨洞などの副鼻腔に圧をかけることによって、蓄膿の排出を促し、下腹部の指圧によってダグラス窩(直腸子宮窩)に圧をかけて、直腸と子宮の重なりによって起こる月経困難症や便秘の改善に効果があると考えられます。

 開腹手術をするとおなかには所々に隙間があるという話を聞きました。

 「この隙間が何か大切な役割をしているのではないか?」、東洋医学の権威である先生がお話になっていました。

 内臓脂肪はこの隙間を埋めてしまいます。

 体の柔軟性も大切、内臓の柔軟性も大切です。

 隙間があるから妊娠が成立し、生命が誕生します。

 タッチセラピーが隙間を作る仕事だと意識できたら、強い刺激や衝撃的な刺激が隙間を潰してしまうことはすぐにわかると思うのですが…。

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2009年2月10日 (火)

左側屈癖のある頚を右に曲げておくのがいいかというと、それもやり過ぎで…

 頚に左側屈癖のある方から、「いつも右に曲げておけば治りますか?」と尋ねられたのですが、それは大概やり過ぎになります。

 右側屈するための筋肉が普段使われていないため、左より早く疲労すると考えられます。

 鏡を見て、頚を真ん中にすえ、脳天で天を突いて顎を5°引く、この時に背筋を伸ばし、おなかを引っ込めて、股関節が外に開かないようにして、一度吸気とともに両肩を挙げて、呼気とともに下げる、この良姿勢を保つことを考えていくのが最良の矯正法です。

 左肘で肘枕をして、ベッドで寝ながらテレビを見るのが常だった人が左肩が痛くなって、右の肘枕にしました。

 その後、左腰痛になり、左の頚がこるようになりました。

 これは真逆の矯正が、慣れない姿勢で使わない筋肉を使うために疲れやすいという例のひとつです。

 圧発汗反射からみると、横臥位の圧迫側は副交感神経が優位になり、上になっている側は交感神経優位になるので筋肉が緊張しやすいということもできます。

 左右どちらかの筋肉に負担をかけ過ぎていると思ったら、真逆に大きく矯正しようとしないで、ニュートラルな位置に戻すことが大切です。

 これはセラピストの施術でも同じことが言えます。やり過ぎは新たなこりを作ります。

 

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2009年2月 9日 (月)

“ヒラメ貼り”というよりは“腓腹貼り”

 “ヒラメ貼りの某湿布薬のCMをテレビで初めて見た時、『…んなわけないだろ!腓腹貼りだろっ!』と思わず心の叫びがつっこんでいましたが、いまだにそのCMは放送されています。

 腓腹筋の下に扁平なヒラメ筋があり、この二つの筋が合わさってアキレス腱となります。

 腓腹筋もヒラメ筋も働きは足の底屈、つまり爪先立てばふくらはぎの筋肉を使うことになり、むくみは解消します。

 「“腓腹貼り”ではインパクトがない」、「こんなところにヒラメが…」、宣伝会議で解剖学的な考察は大した問題にはならなかったのでしょう。

 ふくらはぎのヒラメ筋を覚えて、腓腹筋を知らない人たちはどれくらいいるのでしょう?

 ふくらはぎの中身を、ヒラメの形の太い筋肉だと思っている子供たちもたくさんいると思います。

 腓腹筋を知らずに一生を終えることもできます。実際今まで生きてきて腓腹筋を知らずに困った人は、ほとんどいないと思います。

 腓腹筋は内外2頭のヒラメ筋の上にある太い筋肉です。

 指圧を生業とする私にとって、腓腹筋でもヒラメ筋でもそんなものはどっちだっていいということは、麻生さんを小沢さんと呼び続けるようなものです(それこそどっちだっていいという意見もありそうですが、名前を間違えるのは大変失礼なことです)。

 ヒラメ貼りを大成果を挙げた会社に例えると、足の底屈に中心で努力した中堅社員の腓腹筋より、名の売れた社長のヒラメ筋が賞賛されているようなものです。

 “ヒラメ貼り”という宣伝文句に対する疑問が、インターネットでも意外と見当たらなかったので、“タッチセラピストなら当然ここつっこむところですから”と、一応注意を促させていただきます。

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2009年2月 8日 (日)

江戸時代の指圧と大正時代以降の指圧

 民間療法としての指圧は江戸時代から存在していました。

 民間療法としての指圧は『あん摩』と『導引(呼吸運動法)』と『柔術の活法(武術中の事故の救急法)』を統合した経験療法でした。

 現在、指圧を定義するならば、伝統的な指圧法に加えて、大正時代以降に、カイロプラクティック、オステオパシー、スポンディロセラピーなどの整体術を取り入れて手技療法として体系化したものをさします。

 あん摩・マッサージ・指圧師と資格が呼称されるように、その完成は指圧が一番新しいものなのです。

 「圧の強弱、圧法の変化などによって、体表から内臓反射を促し、内臓の働きを賦活し、機能の変調を正常化する」反射作用は指圧の大きな特長です。

 指圧には漸増漸減圧という基本があるので、一点の指圧自体に刺激の変化があるのが本当の圧し方です。

 このクレッシェンンド→デクレシェンドの刺激の変化がない圧し方をしているセラピストの“指圧らしきもの”を、「これが指圧だ」と思われてしまうのは大変心外です。

 始めから強い刺激のままいきなり体から指が離れるような圧し方は、圧迫法としてもレベルの低いタッチです。

 指に絆創膏を巻いているセラピストや手首や肘にサポーターを巻いているセラピストは、おそらく指圧とはかけ離れたタッチをしています。

 私は、受け手の呼吸の吸気で胸郭が膨らむことを利用して、こちらからの働きかけではなく、母指の指紋部を当てただけで圧すこともします。

 『指圧』をしていれば、指圧とはタッチの加減を無限に創作し続ける作業であることに気づくはずです。

 江戸時代の民間療法の指圧にも劣るものを指圧と思って受けている方が多いのは、大変残念なことです。

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2009年2月 7日 (土)

セラピストの肩の痛みが烏口腕筋起始部のケース

 肩の痛みが、肩関節内転+前方挙上(+肘屈曲)で痛みが出る場合は“烏口腕筋起始部”の炎症が考えられます。

 烏口腕筋は、烏口突起から上腕骨内側の約3分の2の位置に停止します。三角筋の内縁から上腕筋の内縁に伸び、上腕二頭筋短頭の下にあります。

 肘の屈曲は上腕二頭筋や上腕筋が行い、上腕の内転は大胸筋や広背筋が主となるので、小さく細い烏口腕筋はそれらの動きの補助の役割と考えればいいでしょう。

 セラピスト、特に指圧師が肩内旋+肘伸展の体重移動で施術をする場合に、肩の痛みが烏口腕筋起始部であることがあります。

 手指から上肢の力は抜けても、“肩を中に入れて”体重移動をすることで烏口突起付近に炎症が起きやすくなります。

 施術後に反対側のストレッチ(肩の後方挙上、外転、外旋)は必要です。

 指圧の姿勢は、肩の内旋をわずかに緩めるような微調整も必要になります。

 イチロー選手やプロ野球の投手と同じレベルでフォームを考えていかなければ、体を壊してやがてはタッチがジャストミートできなくなっていきます。

 一人のクライアントの症状を緩和できても、自分の症状を悪化させてしまうようではいけないのです。

 それではいつまでたっても痛みを抱えた人がなくならないということになります。

 休養、栄養、運動、全て模範となるような生活ができて正しいセラピストの姿です。

 自分の受け皿を超えた施術をして、自分の体が傷ついたら、まずそれを治すようにしなければいけません。

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2009年2月 6日 (金)

リンパマッサージと称するなら強刺激をするのは間違い

 「リンパマッサージは他のマッサージと違って特別な物なのか?」という質問を、エステでリンパマッサージと称するものを受けて、痛くてもう懲り懲りだというお客様からされました。

 マッサージは基本的に求心性、リンパ行性に施術するので、全てのマッサージがリンパマッサージだと言ってよいと思います。

 毛細リンパ管の受動的収縮力は血管系の約10倍あります。

 また“強い刺激は生物機能を抑制する”というアルント・シュルツの法則はマッサージの基本ですので、この2つのことを知っていればリンパの流れを促進するために強い刺激は必要ない、してはいけないことがわかります。

 ウエストをゴシゴシ絞らなくても、弱い刺激でリンパの流れを促進してウエストを細くすることができます。

 ウエストをゴシゴシ絞ればウエストは細くなりますが、組織は炎症を起こします。

 また体は恒常性を保とうとするので、急激な変化は危険と判断して元に戻ろうとします。

 グラビアアイドルが写真撮影のために短時間で直前にマッサージを受けるなら、強刺激のリンパマッサージもやむを得ないかもしれませんが、痩せるためという目的ならお勧めしません。

 気持ちの良いタッチで物足りない程度のマッサージのほうが、リンパの流れを促進する上、体が早く元に戻ろうとはしないものなのです。

 「早く終わってほしいと思った」そして「回数券を買わされそうになったが断った」というお客様、貴女はタッチがわかっていらっしゃいます。

 リンパと冠をつけた『マッサージのようなもの』の中には、我慢して施術を受け続けても、元に戻ってしまうようなやり方をしているものがあります。

 本物のリンパマッサージをしている先生方にとっては、とても迷惑なことです。

 筋肉を使わないからむくむのですから、小顔にしたければ表情筋のエクササイズをし、ウエストを細くしたければ側腹筋や骨盤周囲の筋肉のエクササイズは欠かせません。

 強刺激でその場だけ細くなるようなタッチを受け続けることは、マッサージ理論では体の機能を抑制しているということになります。

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2009年2月 5日 (木)

ふわっとしたまぁるい空気が移動するようなタッチ

 昨日の生活の木の講座は『深いリラクセイション 頭痛・疲れ目』というテーマでした。

 指圧の他、ローズダマスクのフローラルウォーターを使った頭皮マッサージをしました。

 どのマッサージでもそうですが、硬くなった筋肉にアプローチすることに終始して、体にある副交感神経支配部位へのタッチがおろそかになる傾向があります。

 深いリラクセイションをもたらすためには、交感神経支配部位の筋肉をゆるめるだけでなく、頭部顔面、前頚部、胸腹部、仙骨部など、副交感神経支配部位を興奮させる手技も重要です。

 毎回いろいろなタッチを見ながら一番勉強になっているのは私ではないかと思うのですが、頭皮マッサージの時にある生徒さんの手から“ふわっとしたまぁるい空気のかたまり”のようなものが、受け手の生徒さんの頭に移動していくのが見えたように思いました。

 こういう感覚が出現するためには、受け手の上手さもあります。

 受け手が施術者にまかせている、施術者も受け手に合わせている、この同調の中での柔らかなタッチの移動を、私の視覚が形として受けとめたのだと思います。

 こういう時に深いリラクセイションが生まれます。

 施術者と受け手の体調も変化するので、また同じ完成度で再現することは難しいタッチですが、それはとても綺麗な形のタッチでした。

 このいつできるかわからないワンタッチを送り出すために、全てのタッチを丁寧に積み重ねていってほしいと思います。

 他の全てのタッチが伏線として消えても、一生残るようなワンタッチというものがあります。

 私はそれを知ることができたから、セラピストを続けています。

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2009年2月 4日 (水)

陰陽と交感神経・副交感神経

 人間の陰陽のバランスは自律神経と似ています。

 人間の体の中で陽の気が多くなれば陰の気は減ります。

 気の総量は変わらずに陰と陽が円の中で増減するという考え方を自律神経に当てはめてみると、陰は副交感神経、陽は交感神経に置き換えられます。

 副交感神経が過剰であれば“体はだるい”=陰、交感神経が過剰であれば興奮し血圧が上がる=陽、とすると、過剰な神経の興奮を抑えることで、体のバランスを取り戻すことができると考えられます。

 自律神経も、体という円の中で交感神経と副交感神経が陰陽のような増減をしているとイメージすることができます。

 アーユルヴェーダでもカパ(強)、ピッタ(中)、ヴェータ(弱)という3つの体質が一日のうちで入れ替わるという考え方があります。

 これらは同じ事を言っているのではないかと思います。

 やや弱い体質で朝が苦手、起きてからなかなかエンジンがかからなければ、その朝の体の状態は、陰で副交感神経が過剰でヴェータだと言えます。

 朝だるい体なら、過剰なモノを抑えるには足りないモノを増やせばいいので、ストレッチ運動や軽いエクササイズなどで血圧を上げていけば、陰陽、自律神経のバランスが上手い具合に拮抗するような状態に戻ります。

 やや陰が勝っている人、やや陽が勝っている人がいていいのですから、何が何でも均等なバランスに持っていこうとして施術をするのはやり過ぎです。

 あまりにも怒りっぽい人や、いつも気分が沈んでいる人は、全身指圧をすると自律神経のバランスがニュートラルに近づいて、とても“イイ感じ”になること請け合いデス!

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2009年2月 3日 (火)

恵方巻き 丸かぶり事故は起きないだろうか?

 今日は節分、スーパーには『恵方巻き』が並びます。

 少なくとも関東では最近までなかった食べ物文化です。

 バレンタインのチョコのように、海苔問屋さんの組合が仕掛けたイベントだという話もあります。

 今年は便乗商品として『恵方巻きパン』や『丸かぶり大福』も売られています。

 喉につめる事故でコンニャクゼリーはさんざん叩かれましたが、恵方巻きの丸かぶり事故が起こったことはないのでしょうか?

 毎年、お正月に餅を喉につめて亡くなる方がいるのですから、特に“丸かぶり大福”などは危険極まりない感じを受けるのですが、商品を作る側、商品を並べるお店に危機感はあるのでしょうか?

 周りが気を配って、お餅を小さくして食べてさせても、高齢者の方は咽頭、喉頭が狭くなっていたり、知覚が鈍くなったりしています。

 嚥下には咽頭筋などの複合的な筋肉の働きが必要になります。

 のどのたるみには筋肉の衰えがあることも間違いありません。

 丸かぶり寿司を切って食べてさえ、太巻きを喉につめることはあるでしょう。

 コンニャクゼリーよりも危険な感じがする“恵方巻き”、“丸かぶり”、丸かぶり事故が起きなければいいのですが…。

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2009年2月 2日 (月)

レモングラス色かサンシャインか

 オバマ大統領の就任式でミシェル夫人が着ていた服を“レモングラス色”と表現したアメリカのジャーナリストがいました。

 レモングラス色というものが世間では認知されているのかと思って調べてみたところ、どうやらまだ一般的ではないようでした。

 実物のレモングラスはもう少し緑がかっていますし、衣装をデザインしたキューバのデザイナー、イザベル・トレドさん自身は、その色を“サンシャイン”と表現しています。

 キューバの太陽はあんな感じなのでしょうか?

 日本人が太陽の色を表現するならば、赤からオレンジの間の色が多いと思います。

 ミシェル婦人の服の色は、少し緑と白を混ぜた淡い黄色のように見えました。日本の色では浅葱色に近いのでしょうか?

 土地の気候風土によって、植物の色も太陽の色も、感じ方は違ってくるのでしょう。

 虹が七色でない国も多いと聞きます。

 信号を青と言ったり、緑と言ったり…。

 色彩感覚は微妙に共有できていない部分が多いようです。

 もちろんこれは感覚全てに言えます。

 醤油といえば濃口であったり薄口であったり、味噌といえば白味噌だったり赤だしだったり…。

 カラーセラピーでも、自分の考える“赤”はどの色具合の赤かという基準によって、微妙に変わってくることがありそうです。

 初日の出の時、ビートルズの“Here comes the sun”を思い浮かべながら歩いていました。

 『太陽だ、太陽だ、もうこれで大丈夫!』、そんなふうに訳を理解しているのですが、この原始宗教の太陽崇拝のような歌の楽観的な所は素敵だし、普遍的なものだと感じます。

 私にはミシェルさんの衣装と、レモングラスの色も太陽の輝きの色も重なることはありません。

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2009年2月 1日 (日)

ペットボトル鼻づまり解消法=圧発汗反射=大腸経の指圧

 先ほどTBSテレビ『カラダのキモチ』という番組で、“ペットボトルで鼻づまり解消”というのがありました。

 それは“腋の下にペットボトルを挟んで腋を締めると、反対側の鼻づまりを解消することができる”という内容でした。

 これは、あん摩・マッサージ・指圧理論では“圧発汗反射”としてお馴染みです。

 横臥位では、圧迫側で副交感神経が興奮し、上になっている側では交感神経が優位になるので、鼻づまりの側を上にした横臥位では、充血した鼻の毛細血管が収縮して鼻づまりが解消します。

 大腸経の『合谷』の指圧も、大腸経は反対側の小鼻の脇に達するので、右の『合谷』の指圧で、左の鼻づまりが解消します。

 ペットボトルを用意したのですが、すぐに言いたいことがわかってしまったので、使いませんでした。

 指圧師の常識が、医学ではまだニュアンスを変えて研究されているのだなぁというのが感想です。

 しかし、鼻中隔の変形や自律神経の病気があれば効果は出にくいというのには、その通りだと思いました。

 大腸経の指圧で鼻づまりが解消できないケースはたくさんあります。

 特に『合谷』一点のツボ指圧ではその傾向は強くなると思います。

 やはり自律神経を調整するためには全身施術が大切です。当然、大腸経のどこかにつまりがあれば効果は薄くなります。

 腋の下で強くペットボトルを締め付けるだけでは、一過性の改善しか期待できません。

 やはり全身性の気持ちの良い刺激をするということに、タッチセラピーの真髄があるのだと思います。

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