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2009年3月12日 (木)

『おくりびと』のタッチとセラピストのタッチの違い

 『おくりびと』で納棺師を演じた本木さんのタッチと、われわれセラピストのタッチを比べてみると、その最も大きな違いは“受け手の呼吸”です。

 御遺体を扱う納棺師のタッチは、受け手の呼吸を反映することができません。

 われわれセラピストのタッチは、受け手の呼吸のタイミングを反映できなければいけないのです。

 納棺の儀で死装束を整えるときの所作が、アロマセラピストは施術の時のタオルワークと重なります。

 違いは呼吸と命です。

 命を留め輝かせようとするタッチセラピストと、命の終わりに尊厳を保ちながら旅立ちのお手伝いをする納棺師のタッチは違います。

 実際に『おくりびと』を見て、それまで断片的な情報から予想していた内容とは大きく違う印象を持ちました。

 この映画は主人公が納棺師でなくても成立する映画だと思いました。

 映像やドラマの展開がとても感動的で、それがアカデミー賞で評価されることになったのでしょう。

 しかしタッチそのものには、それが納棺のタッチであっても、もっと優れたタッチがあると見ている自分がいました。

 タッチは経験が現れます。演技は素晴らしいと思えても、演技のタッチは本物のタッチを超えないということを思いました。

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