傷めたのは腸腰筋か腰部脊柱起立筋かの判別。
急性の激しい痛みを伴う筋肉や靭帯由来の腰痛は、背中から圧せない『腸腰筋』のほうに多いと感じていますが、痛みの訴えはほとんど背中側の腰に現れます。
これが腸腰筋の痛みであっても、腰部脊柱起立筋を圧されると痛みが再現されるので、原因を取り違えやすいことが厄介な問題です。
腰を後ろに反ったり、体幹の側屈で痛みが出なければ、腰部脊柱起立筋を圧すことが症状の改善に直接はつながりません。
立ったまま靴下を履くような大腿の挙上動作で痛みが強かったり、体幹の前屈が不自由なほど制限されていれば『腸腰筋』由来の急性腰痛です。
両膝を曲げて腋に抱え込むようなストレッチはかなり痛みを伴うので、小さな動きで行い、強い痛みを再現させてはいけません。
基本的には安静と冷やすことから症状改善を目指します。
おなかを手掌圧で圧していくこと、臀部から下肢後側の指圧は有効です。
伏臥位で下肢伸展挙上の腸腰筋のストレッチは痛みがないことが多いので、小さな動きから徐々に挙上していきます。
痛みを再現しなければ、治りも早くなりますが、3日の安静期間を過ぎたら歩く、ストレッチをするということが大切です。
体育座りのように骨盤が後傾した座り方は、腸腰筋の負担になります。
車の運転、パソコン作業、骨盤を起こしておかないと激しい腰痛になることがあります。
今回特に注意したかったのは、伏臥位で腰を強刺激すれば痛みが再現するので、お客様は「何だか治療されているような気がする」、セラピストはそれを「治療していると錯覚してしまう」という残念なことになってはいけないということです。
腸腰筋に原因がある時、腰部脊柱起立筋にあるのは関連痛です。それほどこっていない筋肉をゴリゴリ圧せば炎症を新たに作ることになります。
始めに腰の前屈、後屈、側屈、回旋などを診ておけば判断はできるはずです。
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