尋常性乾癬
中年以降の男性の方で、下腿前側あたりに『尋常性乾癬』のある方に指圧をすることがあります。
尋常性とは『ありふれた 普通の』という意味で、乾いた赤黒い湿疹がかなり大きな楕円形に広がっていたり、掻いて乾いた角質が白く剥がれ落ちかけていたりするのを時々見かけます。
定額給付金が2万円振り込まれていたという年齢の社長さんが指圧にいらっしゃって、湿疹が恥ずかしいと仰います。
温泉に行ってもタオルで隠しているという湿疹をズボンをまくって見せていただくと、おそらく尋常性乾癬と思われます。
近所の皮膚科でこれは治らないと言われて大学病院にも行ってきたらしいのですが、薬をもらっても病名まではよく理解できずに不安だったようです。
「ジンジョウセイ?」
「尋常小学校の尋常」と説明したのですが、本人にとっては“ありふれたことでも普通のことでもなく”、不安なわけです。
原因は不明とされ、保湿の外用薬や痒みや炎症を抑える内服薬が対症療法として投薬されることになります。
皮膚科学の本があったので、写真を見せて尋常性乾癬を説明したのですが、御本人の症状よりも相当に重い症状の写真が掲載されていたので、少しは気が軽くなったようにも感じました。
アロマオイルのトリートメントでは温める作用のある精油や刺激性の強い精油は避けるべきで、もしその部位にタッチをするならば保湿という意味でキャリアオイルの塗布くらいが正解だと思います。
指圧やマッサージを衣服の上からする場合でも、尋常性乾癬があることを把握しているか、していないかではタッチが変わってきます。
特に高齢者の方では、指圧中に体が温まってあちこちを掻き始める方がいらっしゃいます。
老人性皮膚掻痒症なども考えに入れて、がむしゃらに強刺激はしないことです。
お帰りいただいた後に、床やベッドに白い角質がボロボロと落ちているようであれば、乾癬の表皮をこそぎ剥がすようなタッチだったかもしれないのです。
乾癬は他人に移ることはありませんが、白癬なら他のお客様に移ることもあります。
コロコロカーペット、ガムテープ、私はいつも使っています。
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