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2009年6月30日 (火)

「スポーツ選手でなければ手術をしないよ」と言われたという人。

 昨日指圧に来たお客様の娘さんが膝の靭帯を痛めて整形外科を受診し、「スポーツ選手でなければ手術をしないよ」と言われたそうで、お母さんまで大変不満のようです。

 これももうちょっと言い方を変えて説明すれば、納得してもらえたと思います。

 手術をするか保存的治療でいくかという選択は、リスクと生活の質にかかわってきます。

 激しいスポーツをする選手にとってはリスクがあっても手術をする価値がありますが、普通の生活を送るなら現存機能を強化して動きを円滑にしていくのが無難です。

 インターネットでは前十字靭帯や後十字靭帯の損傷で、「スポーツ選手なら…」と言われた例がたくさん検索できます。整形外科ではよく使われる言い回しのようです。

 「口下手だから医者になった」という先生を私が知っているくらいですから、話が苦手な先生もいらっしゃいます。

 受診する側も上手な聞き役になれるといいのですが、むしろ聞き上手になることのほうが難しく、専門知識もないので不満が溜まってしまいます。

 また保存的治療をするならその後のリハビリ計画を立てて説明していただけると有難いのですが、そこまでやっている整形外科はどうも少ないようです。

 そこで話題は何もなくても取りあえずしゃべることはできるような私が説明すると、「そう言ってもらえばわかるのに…」とご納得の様子。

 言い方ひとつでずいぶん違った印象になります。我が事として受けとめました。

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2009年6月29日 (月)

タッチは置きにいけ、痛みは動いていく。

 指圧をしていくうちに痛みのあった部位に痛みはなくなり、少し離れた部位に痛みが移動したと感じることがあります。

 血行促進によって痛み物質そのものが移動するということもありますし、本当の悪い所は最後に浮き上がってくるということもあります。

 この最後に浮上した痛みが真犯人で、それまでの痛みは関連痛である場合があります。

 この関連痛が現れる部位はツボと呼ばれたり、トリガーポイントと呼ばれています。

 炎症がある部位を直に刺激するよりは、関連痛が出現する部位を刺激して遠隔操作で治療するほうがマイルドな刺激になります。

 関連痛がある部位は神経のつながりによって痛みが響いているだけだと考えれば、強い刺激をすると正常な部位を痛めつけることになります。

 『タッチは置きにいけ

 振りかぶって豪速球を投げるようなタッチは暴力です。

 お客様が始めに痛みを訴えた部位は、何の故障もなく正常なことがあります。

 そして痛みは移動します。

 その日その回の指圧の中でも、典型的なツボばかりを強圧ししていては体を痛めつけてしまいます。

 今のタッチが有効ならば次のタッチは刺激を変えなければいけません。

 次回にいらした時には、違う体の使い方をして、違う痛みを溜めています。

 タッチはコントロール重視です。置きにいってください。

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2009年6月28日 (日)

介の字貼りにも一言。ハの次はヒのほうが…。

 『ハの字貼りより、介の字貼り』、この語呂の悪さといったら…。

 ヒラメ貼りに続くCMにもツッコミを入れておきましょう。

 僧帽筋にベタベタと貼るハの字貼りよりは、肩甲間部にも貼る介の字貼りのほうが丁寧ではあります(肩こり=僧帽筋という思い込みは正していかなければいけません)。

 どうせなら後頚部から横は2線にして“北”の字貼り、3線にして“非”の字貼りができます。

 この漢字にマイナスイメージを感じて残念なら、“ハ”の次は“ヒ”、ヒの字貼りにして、シンメトリック!とでも叫んでおけば左側もカバーします。

 後頚部から縦のラインを伸ばし、僧帽筋、棘上筋、棘下筋と横のラインも増やしたほうが、湿布薬もたくさん使ってもらえます(たくさん売るためにハの字を介の字にしたわけだけでもないでしょうが…)。

 “ハ”の次は“ヒ”、ほら、こっちのほうが語呂がいい。

 

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2009年6月27日 (土)

マイケル・ジャクソン死亡のニュース→ペプシコーラ シソ味

 昨日から“マイケル・ジャクソン死亡”のニュースが続いています。

 最後のコンサートと自らコメントしていたロンドン公演を控えて、過激なトレーニングを行なっていたとも、複数の薬を多量に服用していたとも報道されています。

 体の変調と“マイケル・ジャクソンとしてのパフォーマンスの限界”は感じていたのでしょう。

 数々の一流アーティストやスポーツ選手がエイジング(加齢)によって突きつけられる壁、それに人一倍アンチの姿勢を貫いた結果が早過ぎる死に繋がったように感じられます。

 いつからかおかしな方向に歯車が回りだし、もう修正がきかなくなってしまったような晩年でした。

 昨日、緑の液体入りのペットボトル、ペプシコーラシソ味を買ってしまいました。

 想像したとおり、これは“飛び道具”、これは“罰ゲーム”です。

 「何でこんなものを世に出す必要があるのか!」と怒りながら一口飲んでまだ冷蔵庫にあります。

 「何でこんなものを買ってしまったんだろう?」と思ううち、マイケルがペプシのCMをしていたのを思い出しました。

 緑のペプシコーラシソ味→怖いもの見たさ(飲みたさ)→怖い=『スリラー』→マイケル・ジャクソン…。

 まんまとサブリミナル効果のような影響を受けています。

 マイケルはもう容姿や体力の衰えなど気にしなくていい世界にいます。そこはきっと心安らぐ世界でしょう。御冥福をお祈りいたします。

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2009年6月26日 (金)

腰部脊柱管狭窄症の指圧効果

 腰部脊柱管狭窄症で右下肢と尾骨付近に痛みやしびれがある男性が、二回目の指圧にいらっしゃいました。

 前回の指圧後、翌日は痛みもなく快調だったそうです。

 今まで受けたマッサージでは施術後しばらくは調子が悪かったそうなので、やはり刺激が強過ぎたのだと思います。

 体重を落とし猫背が改善できると、もう少し痛みやしびれの症状は減ってくると思います。

 「タバコをやめると体重が増える」と理由づけして禁煙できないことも、『血管収縮により筋肉の緊張→脊柱管の圧迫』という悪循環になっています。

 背中はこっていますが腰を指圧しても痛みはない、下肢後側の指圧やストレッチで痛みはない、ということからもかなりの改善が期待できます。

 鼡径部の脈が今回はしっかりと感じられ、血行の改善は明らかです。

 下肢閉塞性動脈症の可能性も疑っていましたが病名がつくほどのことはなく、『動脈硬化はある』くらいに考えていればいいと思いました。

 典型的な右神経根と馬尾障害型の脊柱管狭窄症ではないかということを、図に描いて説明すると納得していただきました。

 今まで整形外科をいくつも探して治療してきたそうですが、原因がわからないところや、神経ブロック注射の痛みに耐えられなかったところや、何もしてくれないところなど、その対応には満足できないことが多かったようです。

 いただいたサクランボが山形産だったことから、前回の指圧を喜んでいただけたことは入ってきた時からわかりました。

 今回は次回の予約をして「天国だ」とつぶやきながら帰っていかれました。

 やれやれ…。天国のグレードを保つのは大変です。

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2009年6月25日 (木)

“回旋”寿司がない理由を説明できますか?

 昨日往診の途中に、いくつかの回転寿司店を見て思いました。

 『“回旋寿司がない理由をお客様にわかりやすく説明せよ”という問題を出したら、何人のセラピストがわかりやすく説明できるだろうか?』と。

 主に肩関節の症状を説明するのに必要な回旋という動きは、進行方向を縦軸としてその軸の周りを回ることになります。

 回転するコンベアの上のお皿が回旋すれば、寿司はお皿もろともひっくり返って落っこちてしまいます。

 大変もったいないことになるので回旋寿司店は存在しないのです。

 こんなしょうもないことでも考えてストックしておくと、お客様が納得する説明をできるようになると思います。

 指圧に来る看護師さんなどとお話しをしても、回旋は国家試験に出る問題なのによくわかっていない方がいるものです。

 タッチセラピストはこういうことを曖昧にしておいてはいけません。

 回旋という漢字のまま言葉にするのではなく、噛み砕いて言えてこそ内容を理解していると言えるのです。

 私は当然だと思って説明していますが、よくお客様に「今までこんなふうに症状を説明してもらったことはない」と言われます。

 ここ大事なトコです。

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2009年6月24日 (水)

『ジーザース・クライスト スーパースター』とアロマテラピー

 昨夜NHK・BSで放送していた映画『ジーザース・クライスト スーパースター』をザッピングすることもなく最後までまた見てしまいました。

 音楽と映像と言葉の力にまたまた圧倒された感じです。

 この映画にはタッチセラピストとしてイエスが苦悩するシーンと、香油を使ったアロマテラピーが登場します。

 今さらながら、この映画に大きな影響を受けていたことに気づきました。

 病気を治して欲しい民衆に囲まれて「私は無力だ。数が多過ぎる。私に求めるな!」とイエスは煩悶します。

 奇跡を求める人々と疲れきったイエス。

 マグダラのマリアは、高価な香油(スパイク・ナルド)を使ってイエスを癒します。 (マリアを演じたイボンヌ・エリマンは後にエリック・クラプトンと『I shot the sheriff』を歌います。)

 労働者の1年分の収入と同じくらいに高価な香油を買うくらいなら、貧しい民衆を救うことに使ったほうがいいとイエスは非難されます。

 しかし終わりが近づいたことを感じていたイエスはマリアの心からの気使いを受けとめます。

 死を間近に控えた儀式としてのアロマテラピー、これは実は明日をも知れぬ我が身であるなら全てのアロマテラピーがそれであると感じます。

 少し重たく土臭いナルドの木の根から作る精油スパイクナルドは、確かに人生の総決算に相応しい香りと言えるかもしれません(生活の木では、『ナルデ(スパイクナード)』と表記しています)。

 作曲のアンドリュー・ロイド・ウェーバーは、このミュージカル映画の音楽を作っ時に、たぶん自分の体から音が溢れ出してきたか、天から音楽が降りてきたのでしょう。

 マリアの歌う『I don`t know how to love him』を始め、この映画の中に収められている胸を高鳴らせるような数々のシーンは、今の私のタッチに潜在的な影響を与えていたのだなぁと感心しながら見ていました。

 

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2009年6月23日 (火)

しなやかな力が突き抜け、硬い力はとどまり分散する。

 強いモノに強い力で対抗しようとするとき、体は硬く緊張します。

 このとき筋肉の緊張と血管収縮により、外に出そうとした力は体内でも使われます。

 相手の強い力に強い力で対抗しようとする時、自然と防御のためにも力は使われます。

 硬く緊張した体は関節の硬さも生み、相手の接点とのしなやかな密着は得られなくなります。

 よって力は分散して広がり、垂直方向の圧倒的な力を出すことはできなくなります。

 これは武術でも、手技療法のコリに対するタッチの時でも同じです。

 体の力を抜いたしなやかな力は、弱い圧でも垂直方向に突き抜けます。

 僧侶の木魚を叩く音で気づいたことがあります。

 綺麗な突き抜ける音を出すお坊さんと、重く広がりのない音を出すお坊さんがいるということです。

 綺麗な突き抜ける音は無心に軽く叩くことで生まれます。

 重く広がりのない音になったお坊さんの叩き方は、木魚と当たる時に強い力で押し込んで音を止めていました。

 これは叩打法も同じです。

 叩こうとするのではなく、当たった瞬間に上に上にと引き上げてこそ、リズミカルな快刺激が生まれます。

 お笑いのハリセンは、大きな音がしたほうが痛みはなく、鈍い音で叩かれた時は痛いということも、しなやかで突き抜ける力と硬くとどまる力の参考になると思います。

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2009年6月22日 (月)

亡くなったプロレスラー三沢選手は強いマッサージを受けていなかっただろうか?

 プロレスラー三沢光晴さんが亡くなって、一週間以上過ぎました。

 試合直前のインタビューでは首が全く動かないわけではなく、この後試合中に亡くなるとは御本人も思っていなかったことでしょう。

 三沢さんは頚椎に骨棘ができていて、頚を下に向けられない状態だったそうです。

 バックドロップの受け身で頭を胸のほうに丸め込むことができず、とうとう頚髄離断という惨事が起きてしまいました。

 リングドクターが、三沢選手ほどのベテランが受け身に失敗するとは考えられないとコメントしていたのはとても鮮烈でした。

 プロレスの興行を続けるための強靭な肉体と技術への信頼が、かえってこういう結果を招いてしまったように思います。

 おそらく最近の三沢選手は頚を固定して安静にするか、可能ならば緊急手術をするような状態だったと思います。

 上肢の動きに障害は出ていたはずです。

 そしてどのようなメンテナンスをして試合に出場していたのかが気になります。

 強い刺激のマッサージでも受けていたとしたら、それは確実に悪化の原因となったと思います。

 下を向けない頚を後ろから強く押し込めば、骨棘が頚髄を刺激します。

 頚髄離断、試合前から傷はあったと思います。

 まるで自ら頚を切り落とすサムライのようです。

 強靭な肉体が深刻な危険の感知を鈍らせ、強過ぎるマッサージも受けとめてきたとしたら残念なことです。

 マッサージが三沢さんの死に加担していなかったか、とても気になります。

 頚をコキッとやっていたやつがいたとしたらとんでもないことです。

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2009年6月21日 (日)

腰部脊柱管狭窄症の男性 右下肢のしびれ、冷感、長く歩けない。

 遠くから指圧に来ていただくようになりました。しかし、ホテルを予約してまでとなると申し訳ない気持ちになります。

 60代後半の男性、脊柱管狭窄症と診断されていて、100mくらいしか歩き続けることができないということです。

 右下肢にしびれと時々冷感があり、尾骨のあたりにも痛みがあるということです。

 病院では今の段階での手術は勧められていません。

 ひどい猫背、O脚、肥満です。高血圧と高脂血症の薬を服用中、他に(私は少し怪しげだと思う、バカ高い!)漢方薬の煎じ薬を飲んでいるということです。

 右神経根型の脊柱管狭窄症と、尾骨のあたりの痛みというのは“会陰部の灼熱感”を訴える馬尾型の脊柱管狭窄症も混合した症状のように思います。

 伏臥位では、頚が前にグッと落ち込んで、肩甲下部が非常に高く見えます。

 「仰臥位になれない、伏臥位ならなれる」というのも、前屈姿勢で痛みが出ない脊柱管狭窄症の特徴です。

 ポイントは大腿骨頭を中心とした骨盤側部から下肢後側です。

 臀部には大腿骨頭を基点とした小さな弧を描いて、幾重にも細かい点圧をしていきます。

 下肢後方伸展挙上や膝屈曲の大腿四頭筋のストレッチ、伏臥位の股関節の回旋運動で痛みはありません。

 右第1腰椎脇の腎兪のあたりに慢性的な痛みがあるということですが、これはおそらく強いマッサージの受け過ぎです。

 週に1回温泉施設のマッサージ屋さんで施術を受けていたようです。確かに胸椎後弯の基点となるあたりは硬くなる所ですが、ゴリゴリ押されたために筋肉が炎症を起こしていると診ました。

 くどいようですが、こっている所ほど丁寧に慎重に、弱い刺激で循環をよくしていくのが理論にかなったタッチです。

 伏臥位が終わると、何のことはない、簡単に仰臥位になれます。

 爆睡のうちに指圧は終わり、仰臥位の腰や下肢のストレッチも、座位上肢伸展挙上のストレッチで背中を反らせても痛みはありません。

 加齢的変性により脊柱管は狭くなっていると思いますが、普通ならもっと相当痛がるはずです。

 体重を落とすことができれば血圧もコレステロール値も下がり、血液循環の改善によって右下肢の冷感はなくなるかもしれません。

 病院の先生の診断と同じようにまだ保存的治療でいける、私もそう思いました。

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2009年6月20日 (土)

左肋骨打撲に手掌圧(=手当て)

 一週間前に家の中で椅子に乗って掃除をしていて足を滑らせて、テーブルに左肋骨をぶつけた60代の女性、整形外科で骨折はしていないと言われたそうです。

 第8、9肋軟骨のあたりが寝たり起きたりの動作で痛み、肩を挙上して下ろす時にも痛みが確認できました。

 自覚的には内臓が痛いような気がしていて、体全体が重だるいとのことです。固定のベルトを巻いてきたのではずしてもらい、座位が楽だということなので座位から指圧を始めます。

 右肩甲骨周囲に強い緊張があり、背中が後ろに引けています。左脇腹をかばう姿勢のようです。

 全身にむくみがあります。

 患部に限局した痛みのようなので、他の姿勢ができそうか聞いたところ左を上にした横臥位で寝ているそうなので、マットに移ってその姿勢をとってもらいます。

 寝る時にかなり強い痛みがあります。

 右肩甲間部以外はほとんど強いこりはないのを確認してから、膝を曲げて仰臥位を試してみます。

 『痛みが出ないように』という意識が強く、ベルトと同じ姿勢を続けたため血液循環が悪くなっています。

 痛み物質の停滞が体中の重だるさを生んでいると思いました。

 左上腹部から肋骨のあたりは腫れて浮き上がった感触です。

 ボディを殴られて脾臓破裂で亡くなる人がいますが、脾臓のあたりにダメージがあるという感じです。

 痛みのある部位を右手で手掌圧を持続しながら、左手で9点の腹部手掌圧をしていきます。

 圧を患部に加えることによって痛み止めになり、腹部が圧刺激で沈んでも痛みが響くことはありません。

 すぐにおなかに動きが出て、高く浮いていた左脇腹は徐々に沈んでいきました。

 体を強く緊張させて痛みを出さないようにしていたことと、ベルトの圧迫でむくみが溜まった体が徐々に緩んでいきました。

 指圧後、起き上がる時に痛みがありましたが、歩いても、肩の挙上下制の動きでも痛みはありません。

 動いて痛みが出ないようなら、もうベルトの固定はいらないと思います。

 整形外科ではしないことを、タッチセラピストは見つけて、やってみるべきです。

 勇気を持って手掌圧を持続してみること、やってみるだけの価値があります。

 痛みの伝達を触圧刺激は止めることができます。

 そして動かないものがあれば動かす、少し誤魔化してでも動かして大丈夫なところは動かすように持っていくことが大切です。

 まだしばらく多少痛みは出ます。もしかしたら小さなヒビくらいは骨にあるかもしれません。

 しかし循環が悪くなれば治りも遅くなり、今回のようにいつまでたってもよくならなくて不安な方には、そろそろ運動が必要だということです。

 指圧・マッサージは他動運動としてもすぐれています。これも整形外科ではやらない個人メニューを見つけて、やってみるのがいいと思います。

 整形外科では納得できない人たちのニーズを拾うことは、指圧師なら当然の仕事です。 

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2009年6月19日 (金)

子供の臓器移植を待つ母と、脳死の子供を育てる母の、子供を見る時の笑顔が同じだったこと。

 衆院で臓器移植が最も行いやすい法案が可決されました。

 脳死を人間の死とし、臓器の提供者に年齢制限を設けない法案です。

 臓器移植を待ち望む人や家族、特に臓器移植を望む子供には朗報です。

 この法案が参議院でも可決されれば、今まで海外でしかできなかった子供の臓器移植が国内でも可能になります。

 一方、脳死(正しくは脳不全というそうです)と診断されてから、長期にわたって成長しつづける子供を育てている方もいます。

 ニュースの映像は、臓器移植を待つ母親と、脳死の子供の世話をする母親を交互に映していました。

 子供を見る母親の笑顔は、どちらも同じ母の愛に満ちた笑顔でした。

 現在の法律では困る方がたくさんいて、新しい法案が衆院で可決されました。

 しかし、我が国の首相と民主党の代表はこの法案に反対し、果たして参院で可決されるかは微妙です。

 現在のままでは子供の臓器移植が国内ではできず、やがて海外での臓器移植の道も閉ざされようとしています。

 一方、脳死の子供が成長し続けるという現実もあり、成長する子供の命をあきらめるというのも、家族にとっては納得できないことだと思います。

 心臓移植を待つお子さんが、「死んだ人の心臓をもらって、わたしが生きてもいいの?」と聞いたそうです。

 原始的な構造の生物は腸が脳の役目をするそうです。

 脳死でも、丹田のあたりに脳の役割りが生まれることもあるかもしれません。

 生きている人間が死を議論することはとても大切だと思います。

 死を経験していない生きている人間の議論ですから、正確な答えにたどりつくことはできないかもしれません。

 例外もあり、特例も認めて、みんなが肩身の狭い思いをしないようにできるといいなぁと思います。

 臓器移植を待つ子供を持つ母の笑顔も、脳死の子供を育てる母の笑顔も、子供を見る時に同じ笑顔であったということは、たとえどんな状態であっても母性は子供の存在をとても大切で幸福を与えてくれる宝物として見るのだと思いました。

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2009年6月18日 (木)

生活の木 精油 有機ラベンダー・フランス産と有機ペパーミント。

 生活の木の有機精油(オーガニック・エッセンシャル・オイル)を初めて使ってみました。

 ラベンダー・フランス産とペパーミントの有機精油です。

 生活の木のフランス産ラベンダーは酸っぱい香りが勝っているという印象なので、もっぱらブルガリア産ラベンダーを愛用してきました。

 しかし、有機のラベンダー・フランス産はブルガリア産よりもリナロール、酢酸リナリルという主要成分が多く含まれるからか、よりマイルドな感じがします。

 また有機ペパーミントは従来のペパーミントよりもメントールやメントンといった刺激性のある主要成分が少なく、これもまたマイルドに感じられます。

 有機ペパーミントは庭に生えている雑草化したペパーミントとほぼ同じ香りなのである意味がっかりしましたが(雑草ほど生えているペパーミントももとはといえば生活の木(飯能)のビニールハウスから買ってきました)、アロママッサージに使うということになれば対象が拡がって使いやすいという感じがします。

 有機の精油がよりマイルドな香りになるとすると、刺激臭になる成分が増えるのは農薬の影響なのでしょうか?

 どちらかといえば有機にはこだわらないという考え方なのですが、値段が高いだけのことはあるなぁと感じました。

 肌に直接使うオイルマッサージでは有機精油が優れているかもしれません。

 現在、有機ラベンダー精油はフランス産だけなので、私としてはブルガリア産の発売を期待しています。

有機ラベンダー・フランス産10ml¥2,625(ラベンダー・フランス産10ml¥2,100)

有機ペパーミント10ml¥2,625(ペパーミント10ml¥1,785)

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2009年6月17日 (水)

いきなり「膝が悪いでしょう」と言ったら驚かれたこと。

 いつも疲れを溜めて指圧に来る40代の女性。

 入って来た時に「今日は膝が悪いでしょう」と言ったら、これがコントなら『ゲッゲッ、どうしてそれを!』が前に入る勢いで「まだ何も言ってないのに…」と言ったのが面白く、指圧も順調に進みました。

 一、二歩歩けば膝が悪いのはわかります。

 驚かれたのは、ちゃんと見て「膝が悪い」と言ったのではないからかもしれません。足音も雰囲気も変な感じでした。

 膝が悪い人を診てきたという経験があるから、膝が悪いと推測できます。

 多くのセラピストは膝が悪いとわかるでしょうが、それをいきなり口に出すということはほとんどしないでしょう。

 私の場合は何なく口にするだけですが、口に出しておくと「何もかも見透かされているみたいだ」とか「全部当たっている」とか言われたりして、とても後々の結果が良くなることがあります。

 今回は左のかかとに体重を固定し過ぎた前脛骨筋の使い過ぎで、膝の関節や靭帯の問題ではありませんでした。

 これは伏臥位で膝伸展姿勢がとれる、膝の関節運動で痛みがないなどを診ておけば、早い段階で重症ではないことがわかります。

 左前脛骨筋が緩んでくると、おなかが大きな音をたてて動き始めました。

 胃経のツボなのでそれまでに「胃が重かったでしょう」と言ってあったので、さらに驚いてもらえました。

 今の仕事がストレスで、本当は家でゴロゴロしていたいということらしいので、「人が動くと書いて働くだから、働くのが嫌ならゴロゴロしてたいよね」と言うと、金八先生の例え話を聞くドラマの生徒ばりに納得しています(大した例えにもなっていないのですが…)。

 仕事ですごく汗をかくというので、「汗の臭いが前より臭くなくなってきたでしょう」と言うと、これは当たり前のことなのに感心されてしまいます。

 「代謝が良くなって、きつい仕事でもいいこともありますねぇ」と前向きのメッセージで締めておきます。

 お客様の体の不調を改善しようとするからには、見て、感じて、よく診て、丁寧に触れることです。

 そして何でも言える雰囲気を作ること、そのためにはまずこちらから自分の感じたことを言葉にして伝えることが大切だと思います。

 おだてられてその気になるほど、やわな現場ではありません。

 ただカリスマ性や神秘性のようなこと、そういった評判を利用できるなら、いちいち否定しなくてもいいと思います。

 誉められたり驚かれたりしたらニコニコッとしておく替わりに、それを維持しようとすれば勉強、研究、体力づくり、見えない所で馬鹿馬鹿しいくらいに努力がいります。

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2009年6月16日 (火)

手のしびれの電話相談

 『手のしびれで(整体と仰っていたか?)鎖骨の下のマッサージを受けたが、これは妥当なのか?』という電話をいただきました。

 ライトテストをしたということなので、肘伸展で脈を取りながら上肢を外転させたのでしょう。

 おそらく脈が低い位置でとれなくなり、ライトテスト陽性ということで鎖骨下の小胸筋に問題ありと診て鎖骨下のマッサージをしたのだと思います。

 私の所へ電話を頂いたのは、その施術に納得がいかず、手技療法というのはどこでもこの程度なのかということが知りたかったのだと思います。

 手のしびれの原因は、頚→斜角筋隙→鎖骨下→腋窩→上腕~手と、鎖骨下だけが原因でない場合があります。

 ライトテストが陽性だとしても、頚椎や手指に問題があることもあります。

 鎖骨下で血管と神経の圧迫がある場合、猫背とそれに伴う肩関節の内旋を矯正しなければ、鎖骨下のマッサージだけをしてもあまり効果はありません。

 「私なら鎖骨の下のマッサージはそれほどしませんね」とお答えしましたが、御本人の納得がない時点で、おそらくそのマッサージは効果がなかったのだと思います。

 ライトテスト=小胸筋という考え方は悪くはありませんが、この場合小胸筋をマッサージすることよりも、肩関節を後ろに引いて鎖骨周囲の隙間を拡げることのほうが効果があると思います。

 そしてそれだけにとらわれて頚椎や手関節(手根管症候群など)などを見落としていたとしたら、お客様の納得は得られないでしょう。

 お名前もお聞きしませんでしたが、もしうちへいらっしゃるようであれば全身を指圧させていただきます。

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2009年6月15日 (月)

ジョギング中は悪臭に敏感になる。

 スロー・ジョギングを取り入れて感じるのは、すれ違う車の排気ガスやそこから洩れるタバコの煙がいつも以上に不快だというこです。

 今朝は雨上がりの湿った土の臭いも重く感じられ、どこからか肥料や家畜臭もただよってきて、息が詰まるような時間もありました。

 走り始めは、気道のあたりが熱を持ち、呼吸が苦しく感じられます。

 膝の悪い方たちの指圧をしてきて、“膝は消耗品だから走らない”というモットーで何年か過ごしてきたので、走ってみて思うのは、体にとって走ることは良し悪し50%:50%くらいなのかなということです。

 心肺機能を向上させ、代謝効率はウォーキングより上がりますが、呼吸器感染症には無防備になりそうな気がします。

 何よりもウォーキングと違って考えることがあまりできないと感じています。

 ウォーキング中は嫌な臭いは嗅がないように、息を止めたり、顔をそむけたりできましたが、走っているとその余裕はなくなり、嫌な臭いも大きく吸い込んでいます。

 これがクリアできないうちはスロー・ジョギングになっていないのかもしれません。

 しばらくは大股で後ろに残した足趾で地面を蹴り、肩関節を後ろに振るストレッチ・ウォーキングとスロー・ジョギングを併用してみようと思います。

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2009年6月14日 (日)

急性腰痛完治、海外旅行も大丈夫。

 海外旅行を翌日に控えた女性、予約の時間になっても現れず、『もしかしたらひどく悪くなって…』などということも思いました。

 30分後、「仕事が長引いて、これから行きたいのですが大丈夫ですか?」という電話があって、予定より約一時間遅れて指圧が始まりました。

 仕事が出来ていたのなら上出来、前回の指圧の後、仕事を休むことはなかったようです。

 軽いむくみがある程度で、肩こり、腰痛という症状もなく、仰臥位で両膝を胸につけるようにしても痛みは出ません。

 おそらくすでに骨盤内のとても小さな傷口が塞がったのでしょう。

 前回の指圧で感じた、椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症は除外でき、骨のズレもないという見解は間違っていなかったようです。

 仕事の疲れか指圧中はよく眠り、全身指圧後「旅行を楽しんできてください」と笑顔で送り出すことができました。

 きっと来るだろうと思っているので、待つことなど平気です。急がせないことは痛みの改善にとても重要だと思っています。

 『指圧が効かなかった。指圧で症状を悪くしてしまった。』ということであれば大問題です。

 慎重に痛みを出さないように触れても、それで悪くなった感じをお客様が持つことだってあると思います。

 今回はとても良かった。

 御本人の体の力が治したにせよ、他の何かで治ったにせよ、そんなことはどうでもいいのです。

 これで安心して海外旅行に行けるとしたら、すごく嬉しいだろうなぁと思います。

 今年最高の指圧です(また来月には今年最高の指圧だとか思っていることでしょうが…)。

 とりあえず今日ぐらいは今年の仕事は終わった気で、後はニコニコッと愛想だけで何とか今年後半を乗り切りたいなぁと思っています。

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2009年6月13日 (土)

スロー・ジョギングと白湯飲みダイエット。

 スタンディング・ロールアップ(おなかを引っ込める)と並んで注目しているのが、スロー・ジョギングと白湯を飲むという健康法です。

 スロー・ジョギングは先週の『ためしてガッテン』で紹介されていましたが、膝をしっかりと伸ばさないジョギングです。しっかりとしたウォーキングよりはやり易いので、短時間で運動量が増やせます。

 白湯飲みはしばらく続けていますが、夜中に起きて間食がしたくなった時などには、空腹感をまぎらすことができます。

 これらは代謝を良くするために、比較的努力をしないでできます。

 伊集院光さんが深夜のラジオで、「結局ダイエットって、あんまし喰うな、運動しろってことでしょう」と言っていましたが、名言だと思います。

 これから先ずっと、健康的な食生活と適度な運動を続けていくことが一番のダイエットです。

 美味しいものにはまって食べ過ぎたり、運動をなまけたり、はめをはずすこともあって、基本的にはまた健康的な生活に修正していくということです。

 肩や腰を痛めて動きが制限されている方たちに指圧をしてきて最近あらためて感じることは、「あまり強くない運動が結果的にとても良い」ということです。

 “腹筋としては弱いけど背筋のストレッチにはなるくらいの腹筋”とか、しっかり伸ばしきらない肩関節の前方挙上とか、そういうところに健康や症状改善のコツが見えてくるようになりました。

 “ハードルを下げて、できそうなことで、あるもので”やってみる、とてもよいことだと思います。

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2009年6月12日 (金)

スタンディング・ロールアップ(おなかを引っ込める)。

 骨盤のエクササイズの後にブームになるかもしれないと思っているのが、スタンディング・ロールアップ(おなかを引っ込めること)です。

 ボディビルでもピラティスでも東洋医学の操体法でも、ほとんどの健康法でおなかを引っ込めておくいうことが重要視されています。

 書店の健康のコーナーにはロールアップエクササイズのテキスト本も並んでいます。

 日常生活でおなかを引っ込めておくということは、立ちながら腹筋を働かせておくということです。

 背中を伸ばし、おなかを引っ込めることで、肩こりと腰痛の予防になります。自前のガードルを使うという、とても安上がりで場所を選ばない健康法です。

 丹田呼吸も含め、ほとんどの健康法はおなかを意識しています。誰かが大声で語りだせば、スタンディング・ロールアップが今年のブームになるだけの地盤は整っています。

 

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2009年6月11日 (木)

急性腰痛 骨盤内中央付近の傷

 今朝起きた時から右腰が痛いという60代の女性、どうやら問題は骨盤内にあるようです。

 下肢伸展挙上+足背屈で痛みがなく、腰部から仙骨部の指圧でも痛みがないのでおそらく腸腰筋か仙骨内側の問題です。

 左右の下肢を片方だけ膝最大屈曲+股関節外旋45°で股関節を屈曲していっても痛みは出ませんが、両膝をくっつけての股関節屈曲は90°くらいから強い痛みがあります。

 本人は右に感じていますが、中央に近い靭帯(後仙腸靭帯を疑っています)か大腰筋に傷があるようです。

 小さな傷のようで、起き上がるような時に痛みが出ますが、痛みの出る角度を過ぎると痛みを感じないようです。

 週末には7時間のフライトを要する海外旅行が控えていて、何とか出かけるためにその前日の夜にもう1回指圧をすることになりました。

 見通しでは出かける日にはかなり良くなっていると思います。

 座ることでも負担がかかる部位だけに、ここ数日の安静と痛みの出ない範囲でのストレッチはお願いしておきました。

 そして前夜の指圧でどれだけ回復のお役に立てるか、セラピストとしては見せ場です。

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2009年6月10日 (水)

指圧中にお客様が、片頭痛、鼻づまり、腹痛になる。

 頚、肩、背中のこり、腰痛、そして全身にむくみがある女性に伏臥位で指圧をしていると、「頭が痛くなってきた」ということです。

 こめかみから側頭部にズキズキとする痛みがあるそうなので、血管拡張による片頭痛だと思われます。

 頚から背部の筋肉の緊張が緩んで、自律神経が副交感神経優位に移行し始め、一部ではまだ収縮している血管も残っています。

 ホースの両端を踏んで真ん中が膨らんだ様な状態になって、頭の血管が三叉神経を刺激しているというようなことが起こっています。

 後少しで伏臥位の指圧が終わるという所だったので、下肢の指圧を終わらせてから仰臥位で頭部顔面の指圧に移ります。

 サービス業ですからオンデマンドで頭部の指圧に移ってもいいのですが、それで頭痛がすぐに治ることはほとんどありません

 大量のむくみが流れていく過程で血液の渋滞もおこります。

 こういう時のポイントはむしろ頭以外にあるのですが、できるだけ不安な時間を長引かせないことはサービスとして必要ですし、また後の結果にもつながります。

 仰臥位で血管拡張により両方の鼻づまりも起きてきました。

 鼻の脇の指圧や前額部、頭部の指圧で副鼻腔に圧をかけても、上肢橈側大腸経のツボ指圧でも効果がありません。

 消化管活動も活発になってきたのか、おそらく胃液分泌促進によっておなかも痛い、気持ちが悪いという症状も起きてきました。

 ここで慌てないことです。

 ほとんどが副交感神経が優位になった証しです。血管拡張、消化管活動の促進、今までの緊張がいかに強かったかということです。

 こりには弱く気持ちの良い刺激で、むくみにはテンポよく運動させるように、この二つに気をつけて指圧をすれば、適量刺激を大きくはずさずにすみます。

 全身指圧後頭痛は治まり、おなかの痛みも気持ちの悪さもなくなりました。

 片方の鼻づまりは残ったようですが、どうやら鼻風邪をひいているようです。

 指圧中にこりが緩んで、血管収縮から正常な血管の状態に戻る過程でこのような症状が起こることがあります。

 慌てないでください。セラピストがパニックになれば、治るものも治らなくなります。

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2009年6月 9日 (火)

神霊治療を掲げた家の野ざらしの仏壇

 朝のウォーキングコースを変えたら、神霊治療の看板を掲げた家を見つけました。

 指圧に来る方たちの中には、治療を求めて転々とし、ちょっとした生き神様の御祓いや“神様のお水”とか“幸運の石”的な高額なグッズに大金を注いで来た方がいます。

 そんなお客様たちの噂に上ることもなかった御近所の神霊治療です。

 その家から新聞を取りに外に出てきた60代くらいの男性と女性を見かけましたが、普通のおじちゃんとおばちゃんに見えました。

 看板は古びているので、かなり前からやっていたようです。

 その家の御商売はもうひとつあり、どちらかといえば神霊治療は副業のように見えます。

 神霊治療の看板の脇で、壊れた仏壇が何かの罰でも受けているようにずっと野ざらしにされています。

 その前を通るたび、『もう勘弁してあげてお焚き上げでもしたら…』と思うのですが、余程災いの元になってきたのでしょうか?

 先週指圧に来た方も、2才の孫の御祓いを(別の所で)してもらったら、2体の除霊ができて、暴れていたのがおとなしくなったと仰っていました。

 私はスピリチャルの効能を否定しませんし、私にスピリチャルなものを感じて指圧に来てくれている方も多いので、御祓いや神霊治療で何かが治ることがあってもいいと思います。

 ただ仏壇がいつまでも野ざらしの神霊治療や、成長過程の幼児の粗暴さに2体の霊がついていると言ってしまう御祓いには疑問を感じます。

 今日の新聞に新興宗教の教祖の娘が集団暴行を指示するときに、“痛がっている二の腕を狙え”と言ったと書いてありました。

 『痛みにつけこむようなこと』、『人間の恐怖を助長するような言動』、それはスピリチャルな力があるとしても間違っています。

 初めの志からはずれていく“小さな神様”もいます。

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2009年6月 8日 (月)

「スーパーピアノレッスン」 巨匠ピレシュのタッチから学ぶ。

 NHK教育テレビで金曜の正午にマリア・ジョアン・ピレシュの「スーパーピアノレッスン」を再放送しています。

 非常に高度なタッチのニュアンスが要求され、レベルの高い少年少女がレッスンを受けながら“マシンガンのようにピアノを弾くな!”と叱られます。

 ピレシュはタッチが次々と譜面を追って進むことを良しとしません。

 気持ちを込め過ぎて感情に流されることも良しとしません。

 あのレッスンを受けたら相当へこむだろうと思います。

 私なら泣いてしまうか、ピアノが大嫌いになるか…。

 しかし、そこでピアノのタッチに求められていることは、私が手技療法のタッチに求めていることです。

 タッチのかえり(反響)を客観的に受け止めて、次のタッチに活かしていく、決しってマシンガンのように速いだけ、撃ちまくるだけではダメなのです。

 ピレシュは3回ほど、同じニュアンスの違いにダメ出しをしました。

 そしてその後かなり大目に見てのOKを出しました。

 音をたどるだけ、筋肉をたどるだけ、経絡をたどるだけ、それではダメです。

 簡単にできないことではあるけれど、そのニュアンスに近づこうとさせること、また近づこうとすることが大事です。

 ピレシュのタッチは“短い音が長く聴こえました”。

 手技療法のタッチもこれが大切なことです。短いタッチの持続を長くできるかどうか、これは技量を見極める一つの目安になります。

 次へ次へと進めるだけのタッチならマッサージ器でもいいのです。

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2009年6月 7日 (日)

主訴は肩こり、しかし後から次々と…。

 「肩こりがひどいので指圧をしてほしい」とやって来たのは60代の女性、頚が左から右に回旋し、左肩が下がっています。

 2週間前に39℃の発熱があり、急性副鼻腔炎の診断で今も抗生物質を服用中、臭いがわからないということです。

 ペパーミントの精油の瓶の蓋をとって鼻に近づけても、臭いがわかりません。

 昨年第4腰椎の脊柱管狭窄症で20日間入院しましたが、手術を拒否して現在に至っています。腰痛は現在ひどくないようですが、左第1趾にはしびれがあるそうです。

 痩せていて頚が細く、撫で肩で背中は丸くなっていて、肩関節は内旋しています。肩こりの条件は揃っています。

 薬は抗生物質と胃薬とビタミンB12を飲んでいるとの問診後指圧を始めましたが、指圧をするうちに「眠れないのでデパス(抗不安薬)を飲んでいる」、「骨粗鬆症の薬も飲んでいる」ということがわかってきます。

 左脇腹の肋間筋に強い緊張があって、おそらく左肩と左腰をかばっているのだと思います。

 股関節、膝関節が硬く、指圧と関節運動で緩めていきます。

 脊柱管狭窄症は後ろ側から骨が脊髄神経を圧迫しているので、強い圧をかけてはいけません。

 全身指圧後、左第1趾のしびれはなくなったそうです。指圧で脊柱が伸び、下肢の関節も牽引してあるので、神経の圧迫が消えたようです。

 姿勢が戻れば足趾のしびれも、肩こりもまた起こってきます。

 年配の方はたくさんの症状を持つことが多いので、問診で出てきたことが全てではないと覚悟して望むことが必要です。

 一つ確実に言えることは、高齢者は主訴が体の他の部位に与える影響が大いので、部分の指圧・マッサージでは効果が薄いということです。

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2009年6月 6日 (土)

強烈な左肩の痛み、胸の絞扼感。→狭心症の疑い。

 お得意様の50代の女性から、「突然左肩が強烈に痛んで頚を曲げられず、歩けないくらいになった。胸が絞めつけられるように苦しい。」という電話がありました。

 「おそらく狭心症の発作なので病院に行ったほうがいい」とお答えしました。

 しばらくして、「病院には電話をしておいたが、その前に指圧をしてほしい」ということになりました。

 またしばらく時間があって、始めの電話から指圧に来るまで3時間…。

 『できれば病院にかかりたくない』、『少し楽になってきたので、指圧で治ればそのほうがいい』ということだと思いますが、どうなったか待っている間他の予約を入れる気にはなれず、信頼されてる感は伝わってくるにしても困ったものです。

 この間血管拡張作用のある精油を考えていましたが、芳香浴にマジョラムを選択しました。

 アロマミストデフューザーに入れてあったグレープフルーツとフェンネルというむくみや脂肪をデトックスする精油に、そのままマジョラムを足したことが、結果としてよかったと思います。

 「猫背、下腹が出ている、太った」というのが第一印象です。

 左肩がひどくこっているわけではないだけに、狭心症の放散痛が考えられます。

 肩甲間部のツボ『肺兪』、『心兪』が反応点としてこっているので、ますます狭心症が疑われます。

 心臓がお湯につかり、水圧がかかっている状態での長時間の入浴後に症状が起こったようです。

 発汗により血液中の水分が減って、大きな脂肪塞栓が冠状動脈に引っかかって血流を著しく弱めたのではないかと考えました。

 此処に来る前に、その塞栓は自身の血流の力で処理されたようです。

 全身指圧をしていくとおなかがグルグルとものすごい勢いで動き続けます。

 前腕外側の三焦経にも反応点があったので、消化器系統もうまく働いていなかったようです。

 指圧後脈を計ると、1分間に54の脈拍、徐脈としてよいでしょう。

 徐脈は心機能の障害のサインと考えられます。

 太ったので血中コレステロール値が高くなっているということもあるでしょう。

 猫背が肺の伸展をさまたげ、心肺機能は十分でなかったと思います。

 昨日のうちに病院へ行ってくれたか、今日は病院に行ってくれるか、指圧をするとそこそこ良くなってしまうので、それで治ったと思われてしまうのが心配です。

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2009年6月 5日 (金)

死にたくなっても細胞は生きたがっている。

 「ライオンがシマウマを襲う時に何か考えるか」、「蚊を叩くようなものだ」、「死刑になりたくて人々を襲った」と、あの犯罪者は言ったそうです。

 ライオンは命をつなぐための食料としてシマウマを襲います。

 蚊を叩くのは身を守る時です。

 頭で死にたいと考え続けている間も、細胞は懸命に生きるための物質交換を続けています。

 死刑を望む犯罪者に死刑の判決を下すことは量刑として適切なのでしょうか?

 また肉体そのものが実は生きたいのだとしたら、愛する家族を奪われた遺族は死刑でなければ納得できないかもしれません。

 終身刑のない日本ですが、終身刑を作って、自分の食い扶持も自分で稼いで、遺族に贖罪の送金を続けるような可能な限りの重労働をするというのはどうでしょう?

 アムネスティに人権侵害で怒られるかもしれませんが、死刑よりはこちらの終身刑のほうが罪を償うことになり厳しい刑罰になるのではないかと思います。

 足利事件で服役していた方も釈放され、どうやら冤罪の決定がなされるようです。

 裁判員制度で冤罪や死刑の判決に関わるのは大きな負担です。

 細胞は生きたがっているから死刑になるのもならないのもあの犯罪者の思うツボということになるのかもしれません。

 しかし生きながらえて罪の重さを思い知り、ライオンとシマウマの幼稚な例えの浅はかさを恥るようになってやっと刑が刑となるのだと思います。

 あの犯罪者が一度でも感動のある指圧を受けていたら違っていただろうと思います。

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2009年6月 4日 (木)

しつこいようですが“痛気持ちよい”のイタはいらないということ。

 昨日有名な美容家の先生がお二人、別々のテレビ番組に出演されていました。

 おひとりは頭皮の、もうおひとりは顔と下肢のセルフマッサージの説明をされていました。

 そこで“痛気持ちよいくらいに”という表現をおふたりともされていたのですが、セルフマッサージなら自分で加減して、この“痛気持ちよい”のイタを取り除けます。

 メンテナンスをしてこなかったストレッチのされたことのない筋肉をいじれば痛くて当たり前です。

 だから始めは軽く、徐々に刺激を強くしていけば痛気持ちよいのイタは感じなくてすみます。

 タッチセラピストはまずそこから考え始めないと、痛みを持つお客様を思った以上に痛めつけることになります。

 決められた時間の枠の中で、健康で頑丈な方を対象のお話しだったとは思います。

 しかし私は痛みを抱えていない方にお会いしたことがありません。

 体の痛みであれ、心の痛みであれ、痛みの消えた時間を持つことに大きな価値があると思って指圧をしています。

 数をこなす施術がモットーで、相手が健康で頑丈な人だと信じて疑わないなら“痛気持ちよく”を続けて満足できるのかもしれません。

 自分のセルフマッサージに痛気持ちよいタッチでいい健康なセラピストは、痛みを抱えたお客様を痛がらせるようなタッチをしてしまうものです。

 痛気持ちよいに代表されるようなマイナス要因もあるのに“こんなものでいいか”という程度のタッチは、本当に苦しんでいる方には届きません。

 自分の愛する人、両親や家族が病に倒れた時、痛気持ちよいタッチをするセラピストでいいのか、それを考える中でタッチセラピストの向かうべき到達点が見えてくると思います。

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2009年6月 3日 (水)

ジュニパーとジンと腎

 ジュニパーがお酒のジンの香りづけに使われていることと、腎機能を促進して利尿作用によりむくみに効果的であることはよく知られています。

 アロマテラピーを勉強するとごく初歩的なところで、ジュニパーの『ジンと腎』について知ることになります。これをアロマジョークにしているインストラクターはきっといると思います。

 ジュニパーをむくみのトリートメントに使った場合の効果は非常に優れています。

 人間の体を一つの容器と考えると、いくら下肢のマッサージでむくみを移動させたところで、それが外に排出されなければ上にある血液が押し出されて、また同じ量のリンパが他から下肢にやってくるわけです。

 その点腎機能を促進し利尿作用のあるジュニパーをトリートメントに使えば、むくみを尿として排出する効果が期待できます。

 部分のトリートメントを強い力でゴシゴシやると、血管が収縮して効率が悪いだけでなく、ぬるま湯でトイレに行きたくなるような血液循環もなく、部分のむくみを移動させただけなので、やがて他の部分から元通りにむくみがやってきます。

 ジュニパーに腎機能促進作用があるからといって、ジンフィーズやジントニックでむくみが排出されるかというと、アルコールなので利尿作用はありますが、二次的にむくむことになると思います(飲酒量や個人差にもよりますが…)。

 ジュニパーのジンと腎、今朝はウォーキングをしながらそんなことを考えていました。

 

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2009年6月 2日 (火)

下肢のむくみは何でできている?

 下肢のむくみは「血液の液性成分である血漿たんぱくや老廃物が皮下に溜まった状態」=浮腫です。

 血液の液性成分は組織液として細胞間を満たしています。

 動脈血からしみ出した液性成分は細胞に栄養を与えた後、代謝物とともに静脈やリンパ管に回収されます。

 リンパ管の回収能力を超えて組織液が溜まっている状態が水腫(肺水腫、腹水など)で、それが皮下にあれば浮腫(手技療法が適応となるむくみ)です。

 血液やリンパは皮下の結合組織に属しています。結合組織には線維性結合組織や脂肪組織などがあり、タッチでむくみを緩和しようとするならこの結合組織の間隙に圧を加えていけばいいわけです。

 下肢のむくみは腎臓病、心臓病、妊娠中、癌などの病気以外では、下肢の筋肉の運動不足や重力の影響、同じ姿勢の持続などで起こります。

 爪先立って足趾に体重をかけるようにふくらはぎの筋肉を使うことがなければむくみやすくなります。

 下肢伸展挙上+足底屈という、ふくらはぎの筋肉を使う状態に近づけてタッチをすれば(実際にこの状態でタッチをするのは大変だと思います)むくみは緩和しやすくなります。

 この膝を曲げない理由が、腓腹筋が大腿骨に起始を持つ二関節筋であるからということを理解していることもセラピストには重要です(膝を曲げた状態で腓腹筋は働きません)。

 むくみのタッチで大切なことは、皮下の浅い所に圧をかければいいということです。だから弾性ストッキングのような圧が有効になるのです。

 ごしごしやったり、骨の向こうまで貫き通すような圧をかけるということは、私には全く意図が理解できません。

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2009年6月 1日 (月)

叩打法的な指圧

 指圧法としては邪道なのかもしれませんが、両母指を左右の肩上部から頚部・背部とトントンと軽く細かく位置をずらしていくことをよくやります。

 0.5秒くらいで動かすので指圧と叩打の中間的な刺激でしょうか。

 座位で触診する時や、伏臥位でここをやりますよというお知らせのタッチと呼んでいるマーキングのようなもののあとに、肩や頚はこの方法をよく使います。

 曲面は筋肉が入り組んでいるので、細かく角度を変えていく必要があります。

 『いきなり力自慢をされても…』、私はそう思います。

 筋肉の端から端まで触れていけば、生理学的にみてこりは緩和されていくはずです。力ではありません。むしろ力が抵抗を作り出しています。

 緩んできたら自然と圧の持続ができるようになり、抵抗なく筋肉は沈みます。

 遠回りが近道であったりします。遠大なめんどくさい計画で、私は肩こりや腰痛と向き合っています。

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