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2009年6月10日 (水)

指圧中にお客様が、片頭痛、鼻づまり、腹痛になる。

 頚、肩、背中のこり、腰痛、そして全身にむくみがある女性に伏臥位で指圧をしていると、「頭が痛くなってきた」ということです。

 こめかみから側頭部にズキズキとする痛みがあるそうなので、血管拡張による片頭痛だと思われます。

 頚から背部の筋肉の緊張が緩んで、自律神経が副交感神経優位に移行し始め、一部ではまだ収縮している血管も残っています。

 ホースの両端を踏んで真ん中が膨らんだ様な状態になって、頭の血管が三叉神経を刺激しているというようなことが起こっています。

 後少しで伏臥位の指圧が終わるという所だったので、下肢の指圧を終わらせてから仰臥位で頭部顔面の指圧に移ります。

 サービス業ですからオンデマンドで頭部の指圧に移ってもいいのですが、それで頭痛がすぐに治ることはほとんどありません

 大量のむくみが流れていく過程で血液の渋滞もおこります。

 こういう時のポイントはむしろ頭以外にあるのですが、できるだけ不安な時間を長引かせないことはサービスとして必要ですし、また後の結果にもつながります。

 仰臥位で血管拡張により両方の鼻づまりも起きてきました。

 鼻の脇の指圧や前額部、頭部の指圧で副鼻腔に圧をかけても、上肢橈側大腸経のツボ指圧でも効果がありません。

 消化管活動も活発になってきたのか、おそらく胃液分泌促進によっておなかも痛い、気持ちが悪いという症状も起きてきました。

 ここで慌てないことです。

 ほとんどが副交感神経が優位になった証しです。血管拡張、消化管活動の促進、今までの緊張がいかに強かったかということです。

 こりには弱く気持ちの良い刺激で、むくみにはテンポよく運動させるように、この二つに気をつけて指圧をすれば、適量刺激を大きくはずさずにすみます。

 全身指圧後頭痛は治まり、おなかの痛みも気持ちの悪さもなくなりました。

 片方の鼻づまりは残ったようですが、どうやら鼻風邪をひいているようです。

 指圧中にこりが緩んで、血管収縮から正常な血管の状態に戻る過程でこのような症状が起こることがあります。

 慌てないでください。セラピストがパニックになれば、治るものも治らなくなります。

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