しなやかな力が突き抜け、硬い力はとどまり分散する。
強いモノに強い力で対抗しようとするとき、体は硬く緊張します。
このとき筋肉の緊張と血管収縮により、外に出そうとした力は体内でも使われます。
相手の強い力に強い力で対抗しようとする時、自然と防御のためにも力は使われます。
硬く緊張した体は関節の硬さも生み、相手の接点とのしなやかな密着は得られなくなります。
よって力は分散して広がり、垂直方向の圧倒的な力を出すことはできなくなります。
これは武術でも、手技療法のコリに対するタッチの時でも同じです。
体の力を抜いたしなやかな力は、弱い圧でも垂直方向に突き抜けます。
僧侶の木魚を叩く音で気づいたことがあります。
綺麗な突き抜ける音を出すお坊さんと、重く広がりのない音を出すお坊さんがいるということです。
綺麗な突き抜ける音は無心に軽く叩くことで生まれます。
重く広がりのない音になったお坊さんの叩き方は、木魚と当たる時に強い力で押し込んで音を止めていました。
これは叩打法も同じです。
叩こうとするのではなく、当たった瞬間に上に上にと引き上げてこそ、リズミカルな快刺激が生まれます。
お笑いのハリセンは、大きな音がしたほうが痛みはなく、鈍い音で叩かれた時は痛いということも、しなやかで突き抜ける力と硬くとどまる力の参考になると思います。
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