ボディセッションをしてこそ価値がある。
昨日は前から予約のある方が2人、当日の予約が4人でしたが、1人の方は来られなかったので、5人の方に指圧、そのうち1人には母指球屈筋腱のアロママッサージをプラスしました。
このうち3人の方は初診でした。70代2人と80代1人でしたので、このあたりの年齢層の方の体を診る時には、主訴以外にどれだけの“爆弾を抱えているか”をセッションしながら勧めていく必要があります。
セラピストの単純な予想など、ベテランの体が連れて来る物語には粉々に粉砕されてしまいます。
曰く「胃を3分の2切り取った。しかし調べてみると癌ではなく胃潰瘍だった(40年前の医学ではそのようなことが当たり前だったとのことです)。」
曰く「交通事故に2度巻き込まれていて、頚から背中がひどくこる(それよりも、どう診ても狭心症で徐脈が気になる)。」
この方は母指球に軽い腱鞘炎があり、ウインターグリーンを使った患部への塗布と、それより求心性の前腕のマッサージ5分程度で、ほとんど不具合はなくなりました(小学生の孫のばね指も相談されました)。
曰く「右腰痛(しかし、右大腿四頭筋が左と不釣合いに衰えていることと、極度の猫背、O脚、右足内側面の痛風、飲酒・タバコ・水分摂取不足などのほうが気がかりです)。」
この3人とも高血圧で、ひとりは頻脈、ひとりは徐脈、ひとりはメタボリック…。
まことに読み応えのある物語ばかりで、ここにあげたのはほんの一部にすぎません。
体に触れながら感じたことをお客様に説明し、お客様の応答からボディセッションは転がっていきます。
セラピストの視線が頚から背部のこりだけで終われば、母指球の痛み、さらには孫のばね指までの情報は得られません。
そういったデータの蓄積が後々に役立つことや、全体的な症状の突破口となることがあります。
本当は十分にインターバルをとってゆっくりと指圧を楽しみたいのですが、切迫した様子のお客様が続けば、質問に答えなければならず、気づいたことは瞬間に適量刺激を判断して処置していかなければなりません。
クオリティを上げていきましょう。求められるのは幸せなことです。多くのお客様は自分の求めは何と何があるのかわかっていません。
お客様の要求を請合うだけでなく、要求を引き出すこともまたプロの仕事です。
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