わかりやすい見せ場を作るための演出をする。
脱出マジックで一世を風靡した初代引田天功さんが催眠術をかける前に、「馬鹿は催眠術にかからない」という前フリをしていたそうです。
プリンセス天功さんが催眠術にかからなかったら、「そういう時はかかったふりををしなさい」と叱られたそうです。
私は指圧で眠くなることと、催眠術には共通するものがあると思っていますが、この催眠術を行う前のフリ(暗示)と、“催眠術に必ずかかる人”の存在はとても大切なポイントであると感じます。
指圧では口コミが前フリに相当しますし、治った人による口コミはさらに信頼性を高めてくれます。
“辛い症状が改善できそうだ”という期待があって、期待以上の効果をあげるためには、プロだからできる“見せ場の演出”をしてほしいと思います。
例えば最終的には肩関節前方挙上の可動域を拡げるという目的があれば、短縮していて障害となっている筋肉を緩めていき、肩関節伸展のストレッチで仕上げていきます。
具体的には遠くから緩めていき、最後に肩関節前方挙上をして、来た時よりも可動域が拡がっていればいいわけで、最後の最後はrit(だんだんゆっくりと)していき、間があって、フェルマータ(長く伸ばして)で終わります。
ひとつのタッチも必ずクレッシェンド→デクレシェンドですから、この見せ場を作るためのリズム感がセラピストの個性となります。
個人的には最後のところでスポットライトが当たったり、『ニューヨーク・ニューヨーク』がかかればいいなと思いますが、そこまではなかなか…。
いずれ照明とミキサーをつけてステージでショーとしての指圧をやってみたいものですが、そこまではしなくても普段の現場で十分にショーとして成立するような演出は可能です。
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