「先生におまかせしたら私を治せますか?」と言われて。
いろいろ病気があって、とうとう困り果てた時、「先生のことを思い出した」という女性、「先生におまかせしたら、私を治せますか?」というお尋ねです。
病院巡りをして期待がかなうことはなく、薬も途中でやめたり、民間薬に頼ったり、とても難しい患者さんです。
肺と胃を病み、高血圧があり、現在左目に異常を感じているようです。
ヘビースモーカー、肥満、暴飲暴食、運動はしない、さて…、少し言葉を選んで出てきたのが「楽にすることはできます」…。
頚の右側屈と猫背、骨盤の開きと右股間節の外転を矯正すれば、肺が拡張できる範囲が拡がって、呼吸が楽になり、血圧はやや下がって安定するでしょう。
これだけ悪ければ、即効性があります。
背中を指圧すると、湿った咳が続きます。気道の繊毛運動が活発になってデトックス効果はありますが、この咳には問題があります。
深刻な病名しか浮かばない…。
それでも背部が緩むと、仰臥位では寝息を立てて眠りました。
彼女は指圧後1時間話し込み、たぶんその間にも指圧でよくなった余裕は減っていました。
右の額の浮き出た静脈が気になり『くも膜下出血』のイメージが浮かびました。
するとやはり彼女はそれも経験していました。
まず血圧管理、病院に通い続けることが必須、詳しい検査をすればいくつかの診断はされるでしょう。
呼吸器科、胃腸科、眼科、治療の必要がある症状は多彩で、本来ならくも膜下出血後は神経内科で血圧管理を続けているのが普通です。
またひとりのプロジェクトを抱えました。
動かせる範囲で残存機能を維持するには、“おまかせ”ではダメです。
この依存体質が、病院とうまく付き合えなかったり、タバコや酒をやめられない元凶でしょう。
楽にすることはできる、確かにそれはできます。
病院の先生を本気にさせる患者になれるように、セッションを重ねていくことも私の役割だろうと思いました。
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