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2009年9月13日 (日)

委中の治療感覚。

 四総穴(四つの重要な経穴)の一つである膝窩中央の『委中』は、坐骨神経の延長である脛骨神経を刺激することができるので、腰痛の特効穴とされています。

 私はこの委中をしっかりと圧すことが嫌いで、大腿後側中央の『殷門』で代用してきました。

 委中も必ず指圧はしますが、坐骨神経痛がある人はここがとても痛いので、殷門ならもう少し痛みの少ない治療ができます。

 しかし昨日はこの委中を、痛くても圧さなければいけないケースに遭遇しました。

 昨日は委中の治療感覚を得た日になるのでしょう。

 腰部脊柱管狭窄症の男性、いつもは後弯している腰椎が前弯して右坐骨神経に沿った痛みがあります。

 座って長時間仕事をしたので、右腕前腕内側のこりと、右腰の外側にこりがあります。

 後ろから前に腰の神経を圧迫する脊柱管狭窄症に加えて、このままでは前から後ろに神経を圧迫するヘルニアも起こりそうな状態です。

 このいつもとは違う右半身を背中から指圧していくと、殷門と同じ感触を委中にも感じました。

 普通は委中のほうが浅いので、同じ感覚を持つことはないのです。

 いつもとは違う姿勢を見て、来た時から指圧の構成の変更は始まっていたのでしょう。

 セラピストの直感のようなものですが、“委中を痛く圧すこと(これは私の指圧感覚に全く背いています)”が効果をもたらすイメージはできあがっていました。

 指圧後、確かに痛かったそうですが腰椎は後弯気味に矯正され(脊柱管狭窄症では健康な人の腰椎のように矯正すると痛みが出ます)、下肢の痛みも消えました。

 加齢的な変化で下肢に痛みを持つ方たちには、硬くなって痛みの原因になっている部位がたとえ痛く圧すことしかできない状態でも、それを緩めることは大きな価値があります。

 しかし、若くて骨格の矯正が可能な方たちには、委中を痛く圧すようなことは必要がないと思います。

 この治療感覚のニュアンスをうまく伝えられるか、アロマ指圧を講師として語る時、また一つ完全な納得は得られそうもない感覚を拾ってしまいました。

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