左肩の痛みが治った女性。3日、2週間、半年、1年という目安。
仰臥位、上肢の指圧では上肢前方挙上180°伸展、牽引を最後に行います。
90°まではまず痛みがなく上がりますが、135°を超えられるかどうかが肩の痛みの程度を知る一つの指標になります。
60代女性、半年ほど前から運転席から左手で車の後部シートの物をとれなくなっていました。
主としては外転+後方挙上を制限する痛みがあったということです。しかしこの痛みがあると、肩関節可動域は前方挙上も制限することが多いのです。
三角筋後部と棘上筋、大円筋、上腕三頭筋(これらは後方挙上に関与)、そして三角筋中部と上腕二頭筋腱長頭(これらは外転に関与・棘上筋も)が集合した腱板側部~後部の痛みとして診ていました。
昨日は左上肢前方挙上180°伸展牽引が痛みなしでできました。
左腰痛が主訴で来ていたので、こちらはスルーしてしまうところでしたが「あれっ?肩が痛くない!」という声を聞いて、『そういえばそうだった…』と気づいたアリサマで…。あんまり普通に肩が上がったので…。
この半年、間が空くこともありましたが、だいたい週に一度指圧をして、指圧後は肩の可動域が拡がるということを繰り返していました。完全に治りはしなかったのですが、悪くはならなかったということです。
肩の動きが痛みによって制限される肩関節周囲炎は、半年で治るということが不思議と多いようです。私もそうでした。
毎日痛みの出ない範囲で肩関節を小さく動かしておくということがあって、指圧をしたり、オイルマッサージをしたり、メンテナンスをして半年です。
詰まりの多い肩関節から痛み物質を排出し、組織の修復にかかる日数は、半年くらいということが多いのかもしれません。
急性の炎症3日、それが慢性化して2週間、組織に大きな修復の必要がある強い痛みでは半年、メンテナンスやリハビリが十分でなければ1年かもっとかかる、だいたいそんなところでしょうか。
毎日、超適切にメンテナンスができたらどれくらい回復が早まるかと思うのですが、体は個人のデットクス能力の差もありますから、半年で上がらなかった肩が上がるようになれば、セラピストの成果と考えていいのではないかと思います。
| 固定リンク
「心と体」カテゴリの記事
- クサギ。(2023.09.25)
- 秋バテ、薬を飲んでも効かない頭痛の指圧。(2023.09.24)
- 糖尿病の病名変更、英語病名「ダイアベティス」が候補。(2023.09.23)
- 彼岸に間に合い咲く。(2023.09.22)
- ゲリラ豪雨、夜中の冷え込み、冷えを我慢しない。(2023.09.21)
コメント