横隔膜のこりは頚から腰まで影響する。
横隔膜は胸部と腹部を分け、主要な吸気筋として働くドーム状の筋肉です。
起始は第1~4腰椎椎体前面、第12肋骨先端、第7~12肋軟骨内面、胸骨の剣状突起よりの部分で、腱中心に停止します。
腰椎から起こる筋肉であるということから、横隔膜と腰痛は密接な関係にあります。
ギックリ腰の時にくしゃみをしても痛いというのは、横隔膜が吸気で緊張して腰椎が引っ張られるからで、これは横隔膜のけいれんであるしゃっくりでも同じです。
横隔膜には胸部と腹部の連絡のために、大動脈裂孔、食道裂孔、大静脈孔があります。
支配神経の横隔神経は頚神経叢の枝なので、横隔膜は頚とも密接な関係があるわけです。
このように、横隔膜は呼吸にも消化にも血液循環にも関係してくるので、筋肉である横隔膜を使わない、または逆に横隔膜がこっているとしたら、体の多くの部分が影響を受けることになります。
横隔膜を使う腹式呼吸が重要であることは、これらのことからもわかると思います。
胸式呼吸になりがちな女性では、横隔膜の使わな過ぎが様々な体の不調をもたらしていることがあると思います。
また大動脈瘤や胃や食道の病気などで、横隔膜のこりを感じている人もいるのではないかと思います。
指圧では腹部の軽い持続的な手掌圧が横隔膜のこりには有効であると思いますが、心窩部の硬さを感じたならば、時間をかけて緩めていく姿勢を崩さないことが大切です。
そこにあるとても深く広い痛みは、お客様が抱えてきた不安でもあります。この症状のニュアンスがお互いに一致するまでには時間がかかると思います。
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