左小指骨折→左下肢のむくみ+短縮。
年末に戸締りをしようとして左小指を挟んで骨折した70代の女性、整形外科に膝の治療に行くための戸締りだったのが不幸中の幸いと言えなくもなく…。
左薬指に包帯で固定された小指は、その後の検査で真っ直ぐくっついていたようですが、その整復の時に暴れたので手足を押さえつけられたとか。
出産の時に女の恥だから声を上げなかったと豪語する彼女が言うのですから、余程痛かったのでしょう。
骨折の整復ではあまりの痛さに「バカヤロー!!」と叫んだツワモノもいるとか…。整形外科や接骨の先生のお仕事も大変です。
「左足が短いような気がする」、「肩がこって夜熟睡できない」、これらの訴えに対して指圧をしながら考えていきます。
左膝に変形があって水を抜く治療をしていますから、左下肢が使えずにむくみ、O脚になって短縮するという前提がまずあります。
伏臥位で寝る時の左手の付き方は、小指を使わないように母指側にねじって手掌を付くので左肩関節の内旋が大きくなって肩が上がり、この使い方をしていれば肩がこります。
左小指を使わないようにする意識は左肩を緊張させて使うことになり、肩甲骨から背部までもこります。
そして左膝の変形があるので、左下半身を使わない、左上半身を緊張させる、右手に倍の働きをさせる、右足に体重をかけるというアンバランスが生じています。
右肩の使い過ぎのこりも左小指を使わないための左肩こりも、かなりしつこい部類の肩こりでした。
全身指圧後は頬の血色が良くなり、下肢長の左右差もかなり改善されています。
雨戸に左小指を挟んだことは、ほんの少しのタイミングの問題だと思いますが、その根っこには左膝の変形があってバランス良く体を使えなかったということがあると思います。
そして左小指の骨折は、瓶の蓋を開けるにも左手の支えが必要、包丁で野菜を切るにも左手が必要という、日常生活への支障になり、普段と違う体の使い方は様々な不調を生み出しました。
あわてないことです。余裕を持ったスケジュールで行動しないと、思わぬ怪我をします。
左肩を内側にねじって母指側で机に手をついて、椅子に座る彼女を見るにつけ、左小指骨折の体への影響の大きさをひしひしと感じました。
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