体を圧し上げること。
指で圧すという先入観を取り払わないと、垂直圧を会得することは難しいと思います。
たとえば、ヘッドポジションから仰臥位で寝ている体の肩甲間部の脊柱起立筋に四指をあて、上に持ち上げるとこれは受け手の体重を利用した垂直圧になります。
これが指力の母指圧とは違う種類のものであることは明らかです。
たとえば、左横臥位(右半身が下)で右四指を受け手の左肩にあて、受け手の体を手前に引くことで、重ね母指の下になる左母指は垂直圧をかけていることになります。
この左母指は圧さなくても垂直圧をかけていることになります。
指で圧すというイメージがある限り、指力を使ってしまうものです。
指力から、肘を伸ばした体重移動ができるようになるのが次の段階、そしてさらにその上の段階では肘は曲げていても垂直圧の体重移動ができることがわかります。
これは説明が難しいのですが、軽度屈曲で肘を使っても、体重移動がリモコンのように体幹から指先に到達することがわかるようになると思います。
肘伸展のために力が入るよりは肘を軽度屈曲で使えると、さらに力みが抜けて柔軟でしかも刺激のロスがない垂直圧が可能になります。
重力を利用することや、体のさばき方や崩し方を利用する点では、手技療法が太極拳などの武術と共通のルーツを持つことを実感します。
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