走るおばあさん。
指圧をしていると不思議なことがよく起こります。
「肩が痛い」と電話をかけてきた70代の女性、「すぐに指圧をしてほしい」との事でしたが「予約があるので30分くらいでよろしければ」とお応えしました。
一昨日指圧をしていますし、お得意様ですから体調は長い間診てきましたのでそれほど心配していませんでした。
驚くほどの早さで指圧に現われると、ひどく荒い息をしています。
調子の悪い時には家族の車で送ってもらっていたのですが、都合が付かなかった様子です。
呼吸の整わないまま「途中で〇△さんに『そんなに急いで何処へいくのー?』」言われたとのこと、江口寿史さんのギャグ漫画の名作『すすめパイレーツ』に出てきた“走るバアサン”の巻きを思い出しました。
電車だったか、車だったか、走っている時に窓の外を見るとオバアサンが走ってついてくるという…。
椅子に座っていただいてよく話を聴いてみると、痛いのは肩ではなく、足のしびれが気になるとのこと。
「なるほど…『今“走って”これたから大丈夫じゃないかな』…」
脊柱は加齢による変形をしていますが、300m歩くのも苦痛な方たちと比べると、もっと長い距離を御自分の足で来たのですから、坐骨神経症状は軽いものです。
腰椎も一昨日の指圧の効果で前弯を保っています。
左大腿後側の坐骨神経に部分的な硬さがありましたが、問題があるとすれば使わな過ぎによる足の血行の悪さです。
寒さと寝方が固定されていたということだけでも起こる症状だと思いました。
足趾を丁寧に指圧し、股関節、膝関節、足関節、足趾など下肢のストレッチを行っていきます。
念のため全身指圧をしたので、次の方には10分ほど待っていただきましたが、ウチではそういうこともあると皆さんに御理解いただいています。
40分くらいでも結構全身のメニューができるもので驚きました。
やればできるのだなぁということですが、一昨日指圧をしたばかりということもあって…。
大切なのは不安を取り除くこと、不安が痛みを増強します。
『走ったこと』は彼女の記憶には残らないでしょう。
こういう時には私の指圧にもあなどれない訴求力(あるいは商品価値)があるものだなぁと思います。
〇△さん、いいものを見ました。
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