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2010年3月31日 (水)

脊柱管狭窄症手術後に痛みが残る人で、薬が効くのは2割。

 昨日もいわゆる“ぎっくり腰”の女性に指圧をしました。

 慢性腰痛の限界を超えて急性腰痛の症状が出ることはよくあります。昨日のケースもそうでした。

 介護や看護の仕事ではよくあることですが、右利きの人がベッドで寝ている患者さんを抱き起こす動作をする時には、上半身を曲げて右腕ですくうように、前斜め下の背中の下に手を入れます。

 これは主に右肩内転の動作ですから、大胸筋の他に右背部側面の広背筋を使います。

 この女性の背部で一番筋肉が緊張していたのは右腰椎上部のかなり外側ですから、右腕を外側から大きく回して内転させる動作が腰痛の悪化に大きく影響していたと考えられます。

 どちらかといえば仰向けに寝られなかったということなので、症状としては脊柱管狭窄症に近く、背中をぴったりと床につけるよりは、やや猫背気味のほうが痛みが軽減するようです。

 ただし、病院の画像検査では骨が神経を圧迫してはいなかったということです。

 咳をしても痛い、顔を洗うのにも腰が気になるということもあって、これは上体を屈曲する腸腰筋の問題だと考えられます。

 右鼡径動脈の脈が弱く、右大腿のむくみ、股関節の運動の硬さなどからも、右腸腰筋を使いたくなかったことがうかがえます。

 全身指圧後、立ち上がる動作や姿勢などでかなり痛みは軽減できました。

 症状悪化から3日目だということなので、指圧を受ける時期として適切です。

 運の良いことに症状は軽いほうだと思いました。

 痛みの出ない範囲で動いていくことでさらに良くなっていきます。

 今回は脊柱管狭窄症ではありませんが、坐骨神経症状などもあってそれに近い状態であったと思います。

 脊柱管狭窄症の手術後に痛みが残る人では、医療用麻薬などを使っても薬が効くのは2割だということです。

 神経が大きく傷ついてしまうと、手術をしても効果がないことがあるようです。

 今回のケースでは腹筋を使うことを意識できると、前後からの筋肉の支えによって腰痛は軽減できると思いました。

 背中側からの骨の圧迫はなくても、背筋だけを酷使していると脊柱管狭窄症のように神経を圧迫してしまうということがあると思います。

 

 

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2010年3月30日 (火)

御相談があれば右下に“メール送信”もあります。

 電話やメールで病気についての御相談をいただくことがあります。

 このブログにたどりついた方で何か相談したいことがあれば、右下の“メール送信”をクリックすると、鈴木宛のメールフォームが立ち上がります。

 手技療法についての疑問や病気の治療法について、いくつかの選択肢をお伝えできることもあると思っています。

 唯一の正解というのはなかなかないと思っていますが、もし答えが見つからず、たまたまここへたどりついた方がいらっしゃいましたら、右下の“メール送信”から御相談ください。

 いろいろな方の体の状態を考えることは、私の勉強になります。

 簡単なストレッチを続けることで痛みが和らいでいくという症例もあります。

 そして痛みの連続を断ち切ることで、生活の質は向上していきます。

 動かせる部位は痛みの出ない範囲で動かして、具体的な改善方法を持つことはとても強い味方になると思います。

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2010年3月29日 (月)

タッチ=会話。

 タッチがセラピストからの一方的な語りかけであれば、たくさんの人に効くものにはなりません。

 タッチは1対1の会話ですから、セラピストは自分の語りかけにクライアントはどのように反応したのかを感じて、微調整しながら会話を成立させていかなければなりません。

 ですからいきなりテンションの高い内容で話を始める(タッチをする)と、クライアントはその準備ができていないということがあるのです。

 それが求めている内容でなければ、ただ不愉快な時間になります。

 タッチセラピーを会話だと考えれば、話があるのはどちらかということを考えなければなりません。

 素晴らしいタッチだからと一方的に押し付けてしまえば、それは聴衆を無視した演説のようなものです。

 話したいことがあるのはどちらなのか?

 タッチという言語を持つのはセラピストですから、わかりやすい言葉で、時にはニュアンスを換えて同じことを何回でもわかるまで、引き出し役として聞く側に回ることで会話が成立します。

 当たり障りのない天気の話から始まる会話のように、タッチセラピーもいきなり強く重たい刺激は避けるべきです。

 もっともタッチは、当たり、触るものですが。

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2010年3月28日 (日)

左肩外旋痛は鎖骨周囲の内転、内旋筋など拮抗筋のサイドブレーキをはずす。

 左手を背中に回すと痛い60代の男性、左投手がオーバースローで振りかぶる姿勢の時に痛みがあります。

 自覚的には「神経の痛みのようだ」ということです。このキーワードは重要な手掛かりです。

 左肩の外旋筋である小円筋や棘下筋は、肩後部上端の回旋健板付近で狭い範囲に圧すと痛みを感じるようです。

 左上肢伸展挙上は正常、むしろ仰臥位肘屈曲で肘をマットにつけて内旋・外旋運動をすると、鎖骨周囲がゴリゴリと音を立てます。

 右利きで右の上肢の筋肉のほうが発達している場合の左肩外旋障害は、左大胸筋、烏口腕筋、上腕二頭筋短頭腱、肩甲下筋などの内転筋、内旋筋、屈曲筋がストッパーになっている場合があります。

 左上肢の筋肉は右上肢についていっているようなもので、筋肉は右と比べて細いので早く疲労が蓄積して回復も遅れます。

 左肩前面の筋肉は使い過ぎ、左肩後面の筋肉は使わな過ぎという構図がここでも成り立ちます。

 ピンポイントで圧してみると大胸筋鎖骨部や烏口突起周囲、腋窩後面には飛び上がるほどの痛みがありました。

 これらの筋肉の拘縮が神経を圧迫し、左肩外旋時には肩前面の筋肉がサイドブレーキを効かせたままの状態のように抵抗して痛みを増強していたようです。

 肩の痛みは“ぼんやりと肩の痛みとして感じることが多く”、拮抗筋も念頭に広範囲に探さないと、より関与の大きい反対側の痛みを見逃すことがあります。

 

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2010年3月27日 (土)

ファミリーマートが処方薬受け渡しサービスを検討中。

 ファミリーマートが処方薬受け渡しサービスの検討をしているのだそうです。

 自宅に近いコンビニで処方薬が受け取れることになれば手間が減るという方もいるでしょう。

 問題は病院と薬局の次にもうワンクッション入ることで、薬の説明を直に専門家から聞くことができなくなるということです。

 もちろん薬の取り違えなどあってはなりません。

 医薬品販売の規制緩和で、コンビニでも一般的な薬が買えるようになりました。

 医薬分業や医療費抑制の流れは、患者へ二度の手間という形を強いています。

 医療機関の次に薬局に行って処方薬をもらうか、コンビニに行って処方薬をもらうか、二度の手間ということ自体は変りません。

 処方薬を受け取るために一つ増えた代行の役割のコンビニに薬局と同じ働きができるか、薬局とオンラインで結ぶなりの連携がシステム化されれば、コンビニの集客にもつながる新たな展開となりそうです。

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2010年3月26日 (金)

イチロー選手でさえ“マッサージを毎日受ける必要がないこと”に気づいたのが最近であること。

 病気で体を動かすことができなければ毎日のマッサージや他動運動が必要になりますが、健康で体を動かすことができれば、毎日マッサージを受ける必要はありません。

 イチロー選手が去年のシーズン後に“毎日マッサージが必要だと感じなくなった”ことを語っていて、「えっ、今頃やっと…!」とびっくりしました。

 イチロー選手は習慣で毎日マッサージを受けていたのだと思いますが、セルフストレッチを十分に行うことができて、メンテナンスを自分でできる選手には毎日マッサージをする必要がありません。

 自分の体は自分の神経が支配しているわけですから、経験を積んだ一流選手のメンテナンス力は、外から見るトレナーより上であることがあります。

 特に試合後のクールダウンでは、アイシングやよく使った筋肉のストレッチ、場合によっては使わなかった筋肉のエクササイズが適応で、マッサージは第一の選択肢にはなりません。

 スポーツ医学の研究が進み、試合前、試合後の栄養、運動、休養などの体調管理について、もっといろいろなことがわかってくると思います。

 怪我をしないように筋肉の張りや疲労を把握しておくことは大切ですが、全身指圧をしておけば普通3日は開けていいので、プロのスポーツ選手でも体の要求がないことを感じたら毎日のマッサージは必要ありません。

 メンテナンスの行き届いた健康な体に、余計なことをしない刺激のマッサージを毎日するには、とても高度な技術が必要です。

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2010年3月25日 (木)

ラー油とハンバーグの流行る時代のタッチセラピー。

 今の流行は具入りラー油とハンバーグのお店です。

 インパクトがあって安くて満足感のあるものに消費者の目は敏感に反応し、不況の時代には益々その傾向を強めます。

 庶民がお得感を肌で感じる力は、そのまま皮膚感覚にもあるはずです。

 敏感な皮膚感覚はあっても理論的な触圧刺激を受けたことがなければ、強ければいいのではないかと考えてしまいがちですが、正しい情報が入手しやすくなった今はタッチセラピー選択の目も厳しくなっています。

 ハンバーグのようにマッサージの選択も、中国式、タイ式、バリ式など、ソースを変えることができます。

 問題は挽肉などの素材にあたるタッチそのものの良し悪しということです。

 期限切れの肉を売っていた会社が摘発された事件は記憶から消えかかっていましたが、ハンバーグ店の隆盛を見ると不正や食品偽装などないようにと願わずにはいられません。

 挽肉はケッコウ誤魔化しが可能な食材です。

 タッチセラピストもケッコウ誤魔化しがきく人材です。

 何年か前には不法滞在外国人を使ったタッチセラピーのお店が摘発されています。

 白衣を着てベッドの前に立たれると、何の資格もない素人でも外国で勉強した実力のある先生と思えてしまうので、言葉の壁はそれなりに厄介です。

 ファストフード的な安い、早い、看板にインパクトがある、というだけのマッサージが残るとは思えません。

 タッチセラピーは不況の時代でも、商品はタッチと、その総合的な満足感につきます。

 良質な素材をふんだんに使ったハンバーグのようでもあり、インパクトのある具入りラー油のようでもある、気持ちの良いタッチを積み重ねて感動のあるタッチセラピー、これでいいのです。

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2010年3月24日 (水)

快圧は5~15kgであるということ。

 指圧では30kgを超えた圧刺激をしてはいけないとされています。

 (嫌いな言葉ですが)“痛キモチヨイ”と感じられるのは、おおよそ30kgくらいまでの圧刺激です。

 しかし患部に強い炎症があれば、いきなり圧すと5kg程度の軽圧でも身をよじる痛みを与えてしまうことになります。

 0~100g程度の触圧、100g~1kg程度の微圧は別にしても、指圧は一つの型で体重移動によって1~30kgの圧刺激を行う手技療法です。

 その圧刺激の中心となるのが5kg~15kgの快圧です。

 片手をテーブルに突いて立ち上がれば快圧に相当する圧刺激をすることになります。

 いかに衝撃を抑えて上体を起こすかという型が指圧であるということもできます。

 テーブルに突く片手を片方の母指に置き換えて、反対側の母指は体重移動を1点に集めるために上に添えるだけ、下の母指を圧さない、これが重ね母指の指圧です。

 皮膚表面に密着させる母指の指紋部に、徐々に重力を集めることが指圧です。

 つまり、体の力は抜いて、指力にも頼らず、体を押し潰す重力を利用して1点に圧刺激を行うことが指圧です。

 だから、全体重をかけるのではなく、むしろどこまで体重を預けられるのかを見極めることに気を配る必要があります。

 どの体勢でも止められて、どの体勢からでも体重を抜く用意があるのが指圧です。

 指力で圧すことは、重力とぶつかることを意味しています。

 重力という自然な大きな力に逆らえば、曲がった力のベクトルが生まれるので揉み返しが起こりやすくなります。

 突発的、瞬間的な指力は、施術者の骨を曲げてしまうほどのねじれたパワーを持っています。

 5~15kgの快圧が素晴らしい指圧効果を生み出します。

 指力による圧迫を、強ければ効くのではないかと思って我慢するのは間違いです。

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2010年3月23日 (火)

良い姿勢は腹筋が大切。

 指圧の前に椅子に座っていただいて望診、問診、触診の順で診察をしています。

 一度指圧を受けた方には必ず姿勢の注意をしているので、椅子に座った時にほとんどの方は背中を伸ばそうとします。

 この時に腹筋を使う意識ができていない方が多く、背筋だけを使って背中を伸ばすと良い姿勢にはなりません。

 背中の筋肉とおなかの筋肉の収縮による前後からの圧で脊柱を上に伸ばすことができると、良姿勢になります。

 この時に体幹を小さく左右に揺らしながら、腰椎の下部から上に向かって脊椎の間隔を拡げていけると、さらに良いストレッチが加わったことになります。

 重力に押し潰された体を、頭のてっぺんから引き上げるイメージがあるといいと思います。

 良い姿勢は体の前後の筋肉を使う姿勢です。

 良い姿勢はエクササイズになるので、ずっと続けていれば疲れます。

 しかし、腹筋を使うことで内臓が上に上がり、腰椎前弯の増強による腰痛や椎間板ヘルニアの予防にもなります。

 手を体の前で使う限り、腹筋や背筋は弛緩してバストは背中にまわり、体は老けて見えることになります。

 臍下丹田に力を入れるということは、若さを維持する基本です。

 椅子に座って背中だけを伸ばす人にはおなかも意識させるのが、ボディトレーナーとしてのタッチセラピストの仕事です。

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2010年3月22日 (月)

ツボ刺激と副交感神経。刺激には限度があることも…。

 昨日のTBSテレビ『となりのマエストロ』では、“ツボ刺激で副交感神経が興奮してリラックスモードになった”脳のMRI画像を紹介していました。

 これに似た実験は日本指圧学校でも行われてきました。

 問題は“ツボ刺激を続ける刺激量に比例してリラックスするのではない”ということです。

 この実験でも2割の被験者が無効であったということです。

 簡単に言ってしまえば、交感神経が優位になっている部位を刺激して気持ち良ければリラックスします。

 不快な刺激であるか、持続しているうちに不快な刺激になるか、すでにリラックスしている部位に過剰な刺激をすれば、副交感神経が優位になる変化は起こらないだろうと考えられます。

 マッサージ器のような機械的な刺激や、部位によって刺激量を変えないタッチで起こる揉み返しの原因は過剰な刺激です。

 一般論で言える範囲と実際に臨床で起こる生理的機転は違うので、ツボ刺激とリラックスがイコールであると考えてしまっては適量刺激はあり得ません。

 タッチセラピーの入り口はこういう情報からでいいのですが、プロフェッショナルのタッチは遥か高みにあるのです。

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2010年3月21日 (日)

『代替医療のトリック』(新潮社)

 今日の産経新聞の書評で気になったのが『代替医療のトリック』サイモン・シン、エツァート・エルンスト著 青木薫訳(新潮社・2520円)です。

 宇宙物理学者・池内了さんの書評によれば、この本では「鍼、ホメオパシー、カイロプラクティック、ハーブ療法などの臨床実験報告を吟味した結果、結局、そのほとんどはプラセボ(偽薬)効果であろうと結論している」のだそうです。

 「一時の効果はあるものの、根本的な治療にはなっていないことに注意すべきだ」、「代替医療に頼りすぎると、有効な近代治療ができる機会を失することになる」、「費用もバカにならない」、「健康食品もじっくり見極める知恵が必要」など、ごもっともであると思います。

 一つの代替医療がその代替医療単独の世界で終われば、それは単なる施術です。

 触圧刺激が痛みの神経の伝達を止めることによって、「治ったような気にさせる」だけでは、代替医療の限界は目に見えています。

 現代医学を補完し、現代医学と連携し、現代医学の中で行われなければ、伝統芸能のようなものです。

 プラセボ効果だけと言わせないためには、リハビリテーション医学を始めとする現代医学に即した代替医療でなければいけません。

 これらのことはまた、電気や低周波を当てるだけでは病院の治療であっても優れた代替医療に劣ることを示しています。

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2010年3月20日 (土)

「薬指が長いと女性は理数系、男性は男性ホルモンが旺盛」説。

 「薬指が長いと、男性は男性ホルモンの分泌が盛ん、女性は理数系の仕事に就く」という説があります。

 東洋医学で薬指は、口から肛門までの消化器系の経絡である『三焦経』の起点となります。

 仙骨から出る副交感神経の骨盤内臓神経は、直腸や膀胱、肛門だけでなく生殖器も支配することから、薬指の発達と男性ホルモンの分泌を結びつけることができます。

 もう一つの見方は、薬指は使いにくいということから考えることができます。

 使いにくい薬指が発達するためには、遺伝的要素だけに頼らず、薬指を使わなければなりません。

 使いにくい指を使うということは、体の機能を余すところなく使うという傾向があります。

 器用なだけでなく、体の使い方に工夫があるわけです。

 この傾向があれば従来のもので飽き足らず、新しいことへ挑戦する気性があるということです。

 薬指の長い女性が理数系の仕事に就くというのも、原点は薬指を使う工夫にあるのかもしれません。

 指圧で母指圧の時に四指を引く動作を続けていると、指はしなやかに伸びていきます。

 ここで力が入ってねじっていると、尺側や橈側に指の先端が曲がる変形をします。

 『薬指説』に従えば、指圧は先を予測して頭を使い、使いにくい薬指を使う動作ですから、理数系的な発想力を必要とし、男性ホルモンの分泌を促すことになります。

 指圧をしていると男性ホルモンの減退についての訴えがあります。

 そういう時には『薬指説』よりも、筋肉疲労やストレスなどの交感神経の緊張を緩和することで、副交感神経を優位にすることに徹するだけでいいと思います。

 『薬指説』は面白いエピソードですが、肩こりやストレスを抱えた人が薬指を鍛えるよりは、気持ちの良いタッチで副交感神経を優位にしたほうが速効性があります。

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2010年3月19日 (金)

「小指が短いのでは?」という相談。

 母娘で指圧にいらしゃったお母さんから、娘さんの「小指が短いのではないか?」という相談を受けました。

 娘さんは小柄な大学生で、小さな手をしています。

 綺麗な手です。

 指の屈伸に問題はなく、手が小さいので全ての指が小ぶりです。

 小指が短いというよりも、それより近位(手掌・手背部)の中手骨が短いと言ったほうが正解です。

 激しく手指を使う運動や作業は今までせずに成長してこられたのでしょう。

 母娘の手の違いは歴然です。

 一旦気になってしまうと『障害があるのかもしれない』とまで考えてしまったようですが、はっきりと「全く問題ありません」とお答えしました。

 これから娘さんの手指は否応なく負荷がかかり、骨や筋肉は太くなり、皮膚は荒れ、使い方によっては指は変形するでしょう。

 綺麗なものを保つために皮膚は荒れ、節くれ立ち、形を変えたお母さんの指と比べて、娘さんの手は周りのおかげで守られてきたものでした。

 やがて汚れたものに自らの手で立ち向かわなければならなくなります。

 この小指は整形外科的な問題はなく、美容整形や形成外科でも今より美しくすることはできないでしょう。

 変形があっても、美醜を感じても、今自分に与えられた機能を最大限に活かして生きていくだけです。

 様々な指、様々な体を診てきて言えることは、どの体も唯一無二であり、全てを受け入れて生きていけばいいということです。

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2010年3月18日 (木)

薬の商品名記入で懸念されるジェネリック(後発薬)への影響。

 今回の医療制度の見直しの中に、「処方箋に薬の商品名を記入する」ということがあります。

 薬剤の成分名ではなく、会社ごとの商品名を記入するのは患者さんにわかりやすくするためということだと思いますが、ジェネリックの推進という意味では逆効果になる懸念があります。

 医師が「変更可」と記入することで、ジェネリックを調剤してもらうことは可能ですが、現在でもジェネリックの処方を希望しても受け入れられないという話を指圧に来るお客様から耳にします。

 成分名ならジェネリックでも研究開発費をかけて誕生した薬でも同じです。

 忙しい医師がジェネリックの商品名をいちいち覚えるとは思えず、耳に覚えのある薬の商品名を書いて「変更可」を書かない、あるいは書き忘れる処方箋が多くなるのではないかと思います。

 「変更可」なしでもジェネリックを希望できるようにしないと、昔のように特定の商品が売り上げを伸ばして医療費の削減にはならないのではないかと思います。

 今回の薬の商品名記入は、医療改革になるのでしょうか…。

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2010年3月17日 (水)

食べないダイエットをしてはいけない理由。

 指圧をしているとダイエットについてよく質問されます。

 最近は『あんまし食うな、運動しろ』という伊集院光さんの名言をよく使わせていただいていますが、要は『小さく食べて大きく出す』ことが健康的なダイエットということになります。

 食べないダイエットがいけない理由は、以下のとおりです。

 『脳の唯一のエネルギー源は糖ですから、食事から糖が体内に摂り込まれないと、まず肝臓のグリコーゲンを使い、それもなくなると筋肉のアミノ酸を糖にして使います。筋肉が衰えた飢餓状態は生命の危機ですから、食料を得るために攻撃性が高まり、心身ともに健康とは言えなくなります。』

 動物としての運動を可能にし、免疫力を低下させないためにも、熱を作り出す筋肉はとても重要です。

 筋肉を衰えさせないためには食事から栄養を摂取し、運動を続けなければならないのです。

 食べ過ぎてはいけない、しかも程好く食べ続けなければ健康は維持できないことになります。

 これは過度の運動は体を壊し、運動をしなければ体が衰えることとも似ています。

 タッチの刺激もこの適量というところが難しいわけです。

 満腹中枢が満腹感を感じるタイムラグと同様に、触圧刺激にもタイムラグがあると考えなければいけません。

 腹八分目の食事、物足りないくらいの指圧、中庸がわかるためには並々ならぬ探求が必要です。

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2010年3月16日 (火)

DHAがPTSDの予防になる。

 今日のニュースでは『青魚に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)にPTSD(心的外傷後ストレス障害)を予防する効果がある』ことが報道されていました。

 これは「国立病院機構災害医療センターの松岡豊医師のチームの研究で明らかになったもので、米国の医学誌『ジャーナル・オブ・クリニカル・サイコファーマコロジー』に掲載された」と産経新聞では伝えています。

  DHAには、抗コレステロール、視力向上などの効果の他に健脳作用があり、痴呆の予防・改善や記憶学習能力の向上、攻撃性の減少(キレにくくなる)などの効果が認められています。

 DHA効果で血管を拡げ脳内血流量を増やしておくことによって、PTSDによるつらい記憶のフラッシュバックや不眠の症状が軽くなるようです。

 前頭葉の血流の研究でも、血流が一番悪いのが統合失調症、次がうつ病、躁うつ病では側部に血流が盛んなところが現われるということも、別の研究でわかってきたようです。

 脳の血流を良くしておくことは、病気にならないために非常に大切なことです。

 青魚のDHAと同じくらい指圧でもそれは可能だと、私は毎日の指圧から感じています。

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2010年3月15日 (月)

霊園の水桶が重たい新品になったこと。

 お彼岸を前に、霊園の水桶が新品になりました。

 もはや木偏で桶というのがはばかれるような厚い合成樹脂の水桶です。水を入れていなくても明らかに何百グラムか重たくなっています。

 水を一杯に入れてお墓まで運ぶと、水桶の重さが余計な感じです。

 毎日トレーニングしている私が感じることですから、肩や腰の痛い高齢者の方にはもっと負担が大きくなります。

 水桶が新品できれいなのは結構ですが、そこには弱者に対する気配りが欠けています。

 健康で体力がある自分を基準にした考えでは、世の中全体のニーズに対応することはできません。

 桶を持ち上げた瞬間、『これはよくないな』と思いました。

 こういうところの目配り気配りが、その場の気を充実させたものにしていきます。

 私も気をつけなければ…。古い水桶がいくつか処分されていなければいいのですが。

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2010年3月14日 (日)

無症候性脳梗塞とひどい肩こり。

 目の違和感やひどい肩こりで脳神経内科を受診した70代の女性、検査の結果無症候性脳梗塞が発見されましたが、お医者様には「肩こりです」と診断されて指圧にいらっしゃいました。

 このケースはよくあることで、頚から上の詰まり感に不安を覚えてCTやMRIの検査をしたところ、脳の小さな血管の梗塞がみつかる方の多くが、頚や肩に頑固なこりを持っています。

 指圧をしていますから、肩こりのお客様からうかがったデータではありますが、無症候性脳梗塞があると次にまた脳梗塞を起こしやすいので、血圧を下げておくためにも、ひどい肩こりは緩めておかなければいけないと思います。

 この女性は背中が丸くなって肩甲挙筋がこるタイプの肩こりでした。

 背中が丸くなり頭が肩より前に出て重しになると、肩上部のこりよりも後側の頚椎中部から肩甲骨内側上縁に向かう肩甲挙筋のこりが顕著になります。

 背中が丸くなっているということは骨粗鬆症もあると考えなければいけないので、強い刺激は禁物です。

 このケースでは右肩甲挙筋のこりと、右大腿後側のこりを緩める必要がありました。

 つまり頚も体重も右に傾いているので、脊柱の短縮は右坐骨神経症状も起こしていたことになります。

 今回は主訴として坐骨神経症状は出てきませんでしたが、肩から上だけを緩めて下半身の詰まりを見逃してしまえば上の血行もさほど改善されないので、セラピーの成果を分けるポイントはむしろここにあります。

 指圧後、曲がっていた背中はかなり伸びました。

 背中が伸びることによって、頚の位置が肩の上に乗るので頚から上への血流が良くなり、脊椎間の間隔が伸びることで坐骨神経症状も緩和されます。

 無症候性脳梗塞の検査結果があるような方の肩こりに、全身性の指圧は非常に効果があります。

 脳梗塞の後遺症である内反尖足を診るためにも、足まで指圧することは必須です。

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2010年3月13日 (土)

手掌多汗症の交感神経切除手術後、他部位からの発汗増加で訴訟へ。

 手に汗をかくことを気にしている方は意外と多いものです。

 試験の前に手に汗をかいた経験は誰にでもあるのではないかと思います。

 交感神経切除手術を希望される手掌多汗症の患者さんの多くは、手が湿る程度ではなく、それこそ珠のような汗でキーボード操作にも困難を感じているような状態だそうです。

 主に第2~第5胸神経に胸腔鏡下で行われる交感神経切除術はETSと呼ばれているようです。

 手術前には副作用について説明されます。

 今回の訴訟は『事前の説明で感じた以上に生活に支障が出るほどの代償性発汗があること』が問題になりました。

 手術後、腋や上肢、手掌からの発汗はなくなった代わりに、腹部、臀部、大腿後側、背中からは以前より多くの生活に支障をきたすくらいの汗をかくようになったということなのです。

 この副作用は手術後ほとんどの人に現われるということです。

 事前に説明をしてから行った手術ですから、インフォームドコンセントの丁寧さや親切さが争点になるのかもしれません。

 手掌の汗に悩んできた方が、一筋の光明のように選んだ手術の結果に満足できないのは当然でしょう。

 この手術の有効性が問われることにもなるだろうと思います。

 指圧は交感神経と副交感神経のバランスを調節する手技なので、発汗調節の効果もあります。

 緊張や疲労やストレスで汗が増加することもあるので、手の汗が気になる方は手術を選択する前に是非お試しください。

 自律神経訓練法と併用していけば、現時点では手術よりも安心です。

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2010年3月12日 (金)

7キロダイエットして肩こりにならなくなった女性。

 60代の女性、半年ぶりの指圧です。

 ずいぶん痩せました。

 この半年で7キロダイエットできたとのこと。

 きっかけは血圧やコレステロール値をお医者様に指摘されたということのようですが、1日1万歩のウォーキングと野菜中心の食生活の効果はてきめんだったようです。

 肩を触診すると両肩とも緩んでいます。どうやら肩の力を抜いて手を使うことができるようになったようです。

 冷えもなく、ならば何故指圧に来る気になったかということですが、「今朝しばらく体を起こすことができなくなった」というのがその理由です。

 やっとの思いで起き上がり、動いているうちに体の強張りがとれていったというお話でした。

 彼女の脊中は丸く脊柱は大きく後弯しています。

 寝起きでは、脊柱管狭窄の症状が腰から下の神経を圧迫して起き上がれなくなったものと考えられます。

 このところの雪や急な気温上昇が自律神経を混乱させたことの影響もあると思います。

 両大腿二頭筋のこりと坐骨神経に沿った圧痛は、膝がしっかり伸ばせていなかったことを物語っています。

 毎日2匹の犬を散歩させているとのこと。雪の後の凍結した道では、膝を曲げて踏ん張ることも多かったでしょう。

 全身指圧をして、脊柱、股関節、膝関節と詰まりがストレッチされていく時に音が鳴りました。

 関節の短縮→神経の圧迫ということがあったようです。

 骨に加齢的な変形があれば様々な障害が起こります。ストレッチ不足なら寝ているうちに同じ姿勢による負荷で症状が悪化することもあります。

 よく指圧を思い出してくださいました。いざという時に思い出してくださる方が、とても大切なお客様です。

 しかしそういった主訴よりも、7キロダイエットのほうが強烈でした。

 7キロ痩せたことで肩こりがなくなり、代謝も向上して、脊柱の変形はありますが体調は良好のように感じました。良く変ったことがはっきりと感じられるダイエットです。

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2010年3月11日 (木)

携帯メールの動作のほうがパソコンより肩こりにならない。

 携帯電話で文字を母指で入力する時、手掌が上を向きます。

 この姿勢は座禅と同じく手掌が上向きなので、肩甲骨を内転(脊柱に引き寄せる)させることができ、肘頭を下げ、肩を下げることができます。

 一方、パソコンの文字入力は手掌が下を向くので、肩甲骨は外転し、腋が開き、肘頭が上がり、肩が上がって、僧帽筋と肩甲挙筋を緊張させることになります。

 携帯メールでも猫背になれば肩甲骨は外転してしまうので、背中と頭を起こして肘を下げる意識で文字入力をすれば、『パソコンを使うより携帯メールのほうが肩こりにはなりにくい』と言う事ができます。

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2010年3月10日 (水)

右上腹部の痛み、肝臓病を否定できる症例。

 右上腹部の痛みというとすぐに浮かぶのは肝臓ですが、全身指圧によって肝臓の病気を否定することも可能です。

 20代の女性、主訴は右上腹部の痛みでした。

 左手首の橈骨動脈に3指をあてて、中指のあたる関の脈が沈であれば六部定位脈診では肝の病気が疑われますが、それはありませんでした。

 背部は猫背によって全体的に硬くなっていましたが、肝兪やその周囲に特別な圧痛はありませんでした。

 足の母趾内側から足の甲、下肢内側と通る肝の経絡にも異常はありません。

 範囲を拡げて下肢外側の胆経や肋間神経痛を探ってみましたが、これも圧痛などはありませんでした。

 年齢的に肝硬変などの重度の肝臓病は非常に稀であろうと思われます。

 子宮内膜症や卵巣の病気が右上腹部に現われることもほとんどないと思います。

 顔色も悪くありません。

 とすると、猫背姿勢による右季肋部の詰まりが一番考えられる原因です。

 肩関節内旋+猫背で、右肩が左肩より前に出ていれば右季肋部が狭くなることはあるでしょう。

 背部と腹部の指圧によって、右上腹部の違和感は解消できました。

 これは腰痛の時に腰をかばうことで腹筋が硬くなることとよく似ています。

 指圧は、受けているお客様自身が指圧師と一緒に体をチェックすることに大きな意味があります。

 病気の可能性を否定する説明を伴いながら指圧することでお客様の不安を解消できれば、効果は一層はっきりします。

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2010年3月 9日 (火)

支えの四指を背部では対立圧に使う。

 足裏のツボ圧しも、支えの四指が足の甲を支えるので圧刺激が浸透します。

 これを例えば前腕の内側と外側で行い、母指と四指の両方向から圧せば対立圧になります。

 背部のなだらかな曲面や平面上で母指と四指の対立圧ができれば、それが指圧です。

 母指と四指の間には、“幻の前腕”があると思ってみてください。

 手掌の位置は高くなります。

 私も始めは母指に力が十割になるものだと思いました。

 しかし型を身につけ、型の持つ意味を考えていくうちに、だんだんと母指にかける圧を四指に分散するようになりました。

 微圧ほど母指と四指の割合が均等になっていきます。

 同じ部位を数回指圧していくうちに母指への圧の割合を上げていきますが、症状が重ければ母指対四指の割合が6:4くらいで終わることもあります。

 それくらい痛みを感じて調節する気持ちがなければセラピーにはならないということを、経験から感じています。

 痛がらせて終われば、“あぁ終わって良かった!”という緊張からの解放感は得られますが、組織を傷めている可能性はあります。

 バラエティ番組でその類のもの見る時、長く痛みを抱えた人にそんなものは通用しないぞ、と思います。

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2010年3月 8日 (月)

身長を伸ばすイメージでタッチをする。

 人間の体には重力がかかっているので、立っていれば身長が縮む方向に圧がかかっています。

 脊柱の関節の間隔が1ミリずつ伸ばすことができれば3センチ、これにプラスして股関節、膝関節、足関節を伸ばすことができれば5センチくらい身長が伸びることがあります。

 もちろんまた立ち上がれば重力がかかるので、いつまでも伸びたままではいられませんが、関節の間隔が伸びることの意義は神経根症状を緩和することができるということにあります。

 左右どちらかに姿勢が傾けば、片側の神経の出口である神経根が圧迫されます。

 脊柱が縦にストレッチされると神経根は圧迫から解放されます

 体が縦に伸びることは歪みを矯正することにもなり、横幅が絞られスリムになります。

 非常に単純なことですが、身長を伸ばすタッチができればウエストが1~2センチ痩せて当然なのです。

 筋肉の端から端までをストレッチするようなタッチを全身に行って体全体を気持ちよくストレッチすることができれば、筋肉に強い刺激をぶつけるよりも体がよく緩みます。

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2010年3月 7日 (日)

温泉のロッカーで盗撮用?ファイバースコープ発見。

 指圧をしていると指先の感覚が敏感になります。そしてそれだけでなく五感を使うので、時々怪しいモノの気配を感じることがあります。

 ある温泉施設の脱衣所で、何気なく開けたロッカーの左側面に違和感を覚えました。

 バッグを入れて戻した手の甲に、何かがかすかに当たった感触があります。

 指で探ってみると、マグネットで側面に貼りついた小さなレンズ付きの黒いコードです。

 その時点では何だかはっきりしませんでしたが、盗撮用のファイバースコープレンズだろうと思い、従業員の人に事情を話してそれを渡しました。

 カメラの本体はなかったようなので、リモコン式でもなければ盗撮はできないと思います。一体どうするつもりだったのでしょう?

 後でインターネットで調べてみると、やはりカメラのレンズとなるファイバースコープのようでした。

 その後その温泉施設では携帯電話の使用をしないようにとのアナウンスが流れるようになったので、脱衣所の盗撮が問題になったのかもしれません。

 日常生活の中で、発見があるか見逃してしまうかの違いは、五感の総合力を使っているかどうかの違いだろうと思います。

 一瞬で捉えた映像の中に違和感を見つけ、そこに視覚以外の感覚を動員して物事を理解していく力が、指圧を続けていることで磨かれているのだろうと思います。

 見られても恥ずかしくはない体にしているつもりですが、ロッカーの場所は移動しました。

 男湯の脱衣所でも油断がならないとしたら、女性はロッカーの側面に黒いコードが貼り付いていないか確認する習慣をつけたほうがいいようです。

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2010年3月 6日 (土)

明日午後は雪。

 昨日は20℃を超えて暖かい1日となりましたが、明日の午後は雪の予報です。

 指圧にいらしゃった方たちの症状を診ても、昨日の暖かさで表面的には緩んでいましたが、芯にはそれまでの寒さで蓄積した硬さがありました。

 一度緩んだ体がまた寒さにさらされると、疲労を溜めた体ではダメージが大きくなります。

 来週は寒く天気もすぐれないとの予報が出ています。

 今日の過ごし方が来週の体調を左右します。

 体のメンテナンスをしておきたいのは今日のような日です。

 特に温冷交代浴で血行促進ができない、あるいはしたくないと感じていれば、体力が弱いか疲れが溜まっている病気予備軍のような状態です。

 全身に調度良い刺激を見切って血行促進してくれるようなセラピストがわかれば、今日のメンテナンスは費用対効果に優れているのでおすすめです。

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2010年3月 5日 (金)

10℃の気温差が自律神経の調節を混乱させる。

 昼の気温と夜から朝にかけての気温の差や、前日の最高温度との気温の差など、10℃も温度が違えば自律神経の調節に混乱が生じます。

 昨日は坐骨神経痛や片頭痛の方が指圧にいらっしゃいました。

 これには気圧の低さによって血管にかかる圧力も低下し、血液の停滞が生じたという要因もあります。

 血流の停滞による血管の拡張が神経を圧迫して、坐骨神経痛の症状を悪化させたり片頭痛が起こる原因となります。

 ここのところ気温差が大きく天候もすぐれないため、似たような症状の方に指圧をしています。

 夜眠れないのは交感神経の興奮がおさまらず緊張がとれないためで、肩こりや腰痛や冷えを伴います。

 朝吐くのは、片頭痛や急性胃腸炎など血管の拡張を伴うことが多く、副交感神経が過敏になって下痢になるのもこちらのグループに属する症状です。

 さて今日は昨日の天気とは一変して気温が20℃にもなるとか。

 こういう日は皆さんの症状が落ち着いているかというとそういうわけでもないのです。

 人間の体は環境が大きく変化することを嫌います。

 寒い時に我慢を続けてきた人たちが、一気にだるくなってしまうということも起こります。

 これが緩み過ぎです。

 人間の体が天候や重力に大きく影響を受けるのと同じく、タッチの刺激にも大きく影響されます。

 体の環境を大きく変化させ過ぎてはいけないのです。

 刺激の強さ、時間、大きければ、長ければいいというものではありません。

 晴天の暖かく気持ちの良い日にはその日に合った刺激があります。過剰な刺激は害になるだけです。

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2010年3月 4日 (木)

間違いやすい肩甲骨の内転。

 肩甲骨の内転を正しく説明できる人はどれくらいいるでしょうか?

 上腕の内転と肩甲骨の内転は違います。

 内転は体の正中線に近づいていく動作ですから、背面では脊柱に近づいていく動作になります。

 したがって肩甲骨の内転は左右の肩甲骨の内側を近づける動きのことになります。

 上腕の内転は左右の肩甲骨が離れていく動きになるので、全く逆です。

 左右の肩甲骨を寄せる内転の動きでは、肩関節外旋で行うと中部僧帽筋が働き、肩関節内旋では菱形筋が働きます。

 この身体感覚を自分のものにして施術をしないと、セラピーとしては甘いものになります。

 個別の筋肉が働く時の動きをして障害があれば、痛みやこりがある筋肉を判別することができます。

 痛みの出る動きと逆の動きがストレッチになります。

 肩甲骨の内転というと逆のイメージを持っている人が多いのではないでしょうか?

 こういうことを一つ一つ正していく過程が身になる勉強です。

 試験のために語呂合わせで覚えたことや、自分で正確に再現できない動きやわかりやすく説明できないことは、わかったことにはなりません。

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2010年3月 3日 (水)

急に高血圧になった女性、指圧後血圧が168から140に。

 一時は血圧が200まで上がり、病院では168だった女性、その翌日に指圧をして、またその翌日に病院で血圧を計ったところ140に下がっていたということです。

 軽い降圧薬を服用していたこともありますが、指圧をして血圧を下げる目安としては予定通りの数字になりました。

 血圧が高い場合、私の指圧では30くらい血圧が下がることがよくあります。

 かといって、血圧の低い人の血圧までが下がるわけではありません。

 つまり私は指圧で自律神経の調節をしていますから、交感神経が優位で血管が収縮していれば拡張させ、副交感神経が優位で血流の停滞があれば血行促進のタッチをします。

 一人の人間の体でも、血管収縮部位と血管拡張(停滞)部位があるので、こりや冷えと、むくみやだるさとではタッチを変えます。

 当然こりや冷えには弱い刺激、むくみやだるさにはテンポの良い刺激をします。

 血圧が指圧の翌日140になったことがわかったのは再び指圧をすることになったからで、この時の主訴は朝片頭痛で吐いたということです。

 下肢前側『胃経』の緊張は急性胃腸炎の特徴です。

 また右肩甲骨周囲以外は全体的にむくんでいたので、これが片頭痛になる時の水毒、つまり血管が拡張し過ぎて排出されるべき水が停滞し、それが三叉神経を圧迫して片頭痛が起こったということです。

 こうなると降圧薬が血管を拡張し過ぎている、つまり薬の服用は必要がないということも考えられます。

 この日の気圧の低さも血管にかかる圧が弱まって血流を停滞させる原因です。

 現在経過観察中の高血圧ですから、服薬はしないですむことになるかもしれません。

 いずれにしても、全体の自律神経を調節する的確なタッチをしていけば血圧を程好く調節することができます。

 マニュアルのタッチ、均一のタッチではこういうことは起こりません。

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2010年3月 2日 (火)

肩を下げた状態で指をあて骨盤から体幹を前傾するタッチ。

 体に力が入ったまま施術を続ければ肩こりや腰痛になります。

 よく聞く“もらう”という状態は不適切な施術姿勢に問題があるからで、お客様から肩こりや腰痛が感染するわけではありません。

 リフレクソロジーで椅子に座って施術をする場合は、特に肩が上がりやすく、座位姿勢は腰に負担をかけることになります。

 肩が上がって肩の筋肉を緊張させないためには、まず座禅の手の形に手掌を上に向けて組んで肩を下げます。

 足裏との高さ調節は肘の屈曲で行い、屈曲を大きくすれば手の位置が上に上がり、肘が伸びるにしたがって手の位置は下がります。

 足裏と母指の指紋部を密着させたら、体幹と母指の間隔を大きく変えないように骨盤から上体を倒して母指の指紋部に体重移動します。

 つまりここでは肘を固定することによってマックスの密着を作って、上体を倒すのは最小限でいいようにしておきます。

 これが簡単にはいかないことなのですが、肩を下げ、猫背にならずに体幹からの体重移動が最小限の動きで最大限にできれば、肩こりや腰痛にはなりにくい施術姿勢だと言えます。

 数多くのタッチを繰り出すわけですから、0コンマの秒単位で無駄を省いていくことが、疲労を軽減して最後まで的確な施術をすることにつながります。

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2010年3月 1日 (月)

津波の影響で屋形船の緊急時を想定した搬送ボランティア中止。

 東京マラソンでは屋形船の組合が観客の搬送にボランティアで一役買うことになっていました。

 これは大災害時の、帰宅難民の移動手段としての予行演習の側面を持ったものでした。

 屋形船の宣伝にもなるし、うまいアイデアだと思ったのですが、津波のために中止になりました。

 津波が予想される場合に、船での移動はできないということです。

 まさかこのタイミングで津波が来るとは誰も予想していなかったでしょうが、このことによって多くの人が“東京で大地震が起こった場合に船での移動はできないことがある”とわかったわけです。

 大災害のパニックの中で船を出してさらに被害を大きくするよりも、こういう経験が人々の記憶に残って、二次災害を未然に防ぐことがとても大事なことだと思います。

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