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2010年4月30日 (金)

遊離はFREEでLOOPYではなかったりして…。

 「LOOPY」 と言われたことを問われ、「愚かな」から「愚直な」と言い換えたのは我が国の首相です。

 アメリカ大統領の発言ですから、米国からは「LOOPY」は「遊離した」という意味なのだというフォローもありました。

 そういえばシジミの成分で注目されているオルニチンは「遊離アミノ酸」です。

 体内を自由に移動し組織を活性化させるオルニチンのような「遊離」と名の付く成分は、英語では「FREE」です。

 国のトップがオルニチンのように活躍をしてくださるのであれば、日本はもっと良くなっていくと思うのですが…。

 「LOOPY」には「輪がたくさんある」という意味もあるようで、周りからの軋轢や、ゼロベースという無数の輪に押し潰されて身動きができなくなってしまえば、オルニチンのような「FREE」とは「違うかっ!?(“ものいい”のネタのトーンで)」と思います。

 

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2010年4月29日 (木)

「痛気持ちいい」と「キモ可愛い」。

 「痛い」という状件付きで気持ちいいのが「痛気持ちいい」で、「キモい」という条件付きで可愛いのが「キモ可愛い」なのでしょう。

 無条件に気持ちいいのではなく、無条件に可愛いのではないのですから、ずっとその状態が続けば、プラスの評価は減点されていきます。

 普通とは違う、珍しい、そこに価値を見出したとしたら、それが当たり前になり慣れてくると、満点に感じたものが無価値、あるいはマイナス評価、あるいは嫌悪ににまでもなります。

 「痛気持ちいい」のは気持ちいいのではない、「キモ可愛い」のは可愛くない、そんな当たり前のことがわからないのかと客観的な立場からは思いますが、その感覚を持ってしまったということは、その当事者には明確な基準がなかったのです。

 経験がない、教えられたことがない、初めての感覚は、良いイメージとしてとらえてしまうことがあります。

 「だから言ったじゃない」、「みんながそうなると思っていました」、なんていうことは魔法がとけた時のよう…。

 可愛いが消え、キモいが残るように、気持ちいいが消え、痛いが残ります。

 そしてしばらく揉み返しの日々に苛まれ(さいなまれ)ます。

 マッサージとかの話のつもりですけど…。

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2010年4月28日 (水)

しない動きをする。例えば卓球のバックハンドカットサーブの肩の動き。

 予防医学で大切なことは、体に備えさせておくことです。

 朝早く起きて、体が不意な動きにも耐えられるように、筋肉や関節を柔軟にする時間を習慣にすれば怪我の予防になります。

 動かさなければ筋肉や関節は柔軟性を失い、硬く脆く、動きにくいモノになります。

 例えばヨガを始めて体がキツイと感じるのは、しなかった動きがたくさんあるからです。

 しない動きをする、このようにシンプルに考えることができるようになれば、健康上級者です。

 卓球のバックハンドカットサーブをイメージしてください。

 右利きであれば右上肢を体幹に沿わせたまま、手指伸展、手掌上向きで右肘を90°屈曲し、右肩を内旋させます。

 右肘は右脇腹の前にあり、右前腕尺側は腹部に触れ、右手掌は上向きで左脇腹にあります。

 そこから右肘を右脇腹につけたまま、右手掌で90°(できるだけそれ以上の角度)の弧を描いて肩関節を外旋させます。

 この動きは日常生活ではほとんどしません。

 フリスビー、鍵をテーブルに放り投げるなどは肘が右脇腹から離れています。

 実際には卓球でも手指がしっかり伸展し、手掌が上向きということはありません。

 バックハンドカットサービスでは右手掌が動き始める半分以前でボールとラケットが接触するよりも、45°以後で接触したほうが“よりバックスピンがかかる”と私は理解しています。

 この45°以後の動きで肩甲骨周囲の筋肉が働きます。

 猫背になって本格的に卓球の真似をするのではなく、個別筋のエクササイズとして行う時は正面を向いて、左右別々に行うのが良いと思います。

 これがセラピストには必要な視点で、右と左の筋力やこりは必ず違うので、適切な角度や運動回数は変えなければいけません。

 われわれは体操の先生ではないので、左右同時に同じ運動をさせることに満足していてはいけないのです。

 今までしてこなかった運動をすれば、むくみは排出され、協力筋や拮抗筋の強化によって腰痛や肩こりなどの症状を緩和します。

 セラピストならお客様がしない運動を見つけて、それをするように勧めてください。

 しない運動をすることが大切な理由は、「人間は動物だから動くところは動けるようにしておく」とシンプルに考えてみましょう。

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2010年4月27日 (火)

筋肉の線維の走行に逆らわざるをえない場合。膝、肘頭、帽状腱膜など。

 指圧やマッサージで、筋肉の線維の走行に逆らわざるをえない場合を考えてみましょう。

 そこから、揉捏や筋肉の線維に対して直角のタッチが存在する本当の意味が理解できるのではないかと思います。

 膝蓋骨周囲のタッチは大腿四頭筋の先端の膝蓋腱や膝蓋靭帯に触れることになります。

 膝蓋骨周囲は円形に触ることになるので、筋肉の線維走行に対して直角のタッチもすることになります。

 これは肘頭でも同じことが言えます。

 頭部の帽状腱膜は幅が広いので、線維に対して直角の方向に指圧をしていくことがあります。

 これらの部位に共通するのは円形であったり、薄い筋肉の先端であるということです。

 私はこれらのことからも筋肉の線維に対して直角に刺激する手技の本来の姿は、厚みのある筋肉に深く強くする刺激ではなかったのだろうと考えます。

 浅層の部位の癒着をはがすために、強く圧し込まず、浮かせ気味に密着させて動かせば、ストレッチをかけることになります。

 そのテクニックを正しく習得できずに、絶妙の見極めのできないウッカリした人たちが、強い刺激としてやってきてしまった手技が、検証されずに今も残っているのだとしたら改めるべきです。

 私は肘を使いませんが、吉田流按摩のDVDを見ると、肘を使う時にゴリゴリ押し込んではいないことがよくわかります。

 手を振るようにして振動を伝えているだけです。

 筋肉線維に対して直角に刺激する以外にない部位はあります。

 ということは、筋肉の線維の走行に沿うようなタッチだけでは全身を指圧することはできません。

 しかし基本は筋肉の線維をねじらない、筋肉の線維に対して直角に刺激する場合はこりに対してではないと、私は考えています。

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2010年4月26日 (月)

「マッサージが強い」父4歳男児を蹴り傷害容疑で逮捕のニュース。

 「マッサージが強い!」と4歳の息子を蹴って怪我をさせ、父親が傷害容疑で逮捕されるというニュースがありました。

 虐待の可能性もある事件ですが、「マッサージが強いと暴行を受けることだってある」と、我々が肝に銘じておかなければいけないニュースです。

 「背中に乗せてマッサージをさせていて、強く踏まれ、腹が立って」の暴行のようです。

 4歳児でも背中に乗れば、タイミングによっては肋骨にヒビが入るくらいの衝撃を与えてしまうことがあります。

 足が滑れば筋肉をねじることになり、腰痛などを悪化させることにもなります。

 強いマッサージも、背中に乗るようなマッサージ類似行為も「腹を立たせる」ことがあります。

 傷害事件の被害者になる前に、改めなければいけません。

 そしてそれは間違っているのだと教育をしていくのも、我々の役目です。

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2010年4月25日 (日)

「脊柱起立筋を緩めるための考え方」をまとめてみました。

 ケンタさんから質問をいただいた「脊柱起立筋の緩め方」について、私の考え方をまとめてみたいと思います。

 脊柱起立筋は仙骨から側頭骨の乳様突起までの脊柱の両側にあって、①仙骨部②肩甲下部③肩甲間部④頚部、と私は分けて考えています。

 作用は頭部と脊柱の「背屈、側屈、回旋」です。指圧の時は単純に“後ろに反らせる筋肉”とイメージしています。

 おそらく誰もがやっているだろうことは、脊柱の両側の背部兪穴にあたる最も硬いラインを圧すことです。

 硬さに対して力でぶつかれば、血管や筋肉は緊張して収縮します。これでは筋肉は緩みません。

 なかなか緩まないからもっと良い方法はないかという御質問ではないかと思いますので、ここからがポイントになります。

 脊柱起立筋のこりに対して力でぶつからない、理論的で気持ちの良い刺激の指圧をした上で、以下のことをプラスすればより効果的です。

 ポイント① まず『脊柱起立筋の溝を切る』ことを考えてみましょう。

 脊柱に対して両母指の先端を合わせて平行に使い、第5腰椎のあたりから肩まで、最長筋の内縁を、溝を切るように両母指の指紋部で軽い圧をかけていきます。頚部には繊細なタッチが必要なので、私はこれを肩までにしています。

 ここではロッキングのように筋肉を圧しながら揺らすようなことはしません。

 こっていることはまずない最長筋の内側を、溝を切ることで緩め、他の筋肉との癒着をはがしていきます。最長筋の外側には癒着感がないことが多いので、溝を切ることはほとんどありません。

 ポイント② 脊柱起立筋は上や横や下に収縮する筋肉の“下”にあります。 

 頚部では『肩甲骨を引き上げるために上に収縮する』僧帽筋や肩甲挙筋、肩甲間部では『肩甲骨を脊柱に寄せるために斜め上に収縮する』大、小菱形筋など、肩甲下部では『肩を後方に引き内転・内旋させるために斜め下に収縮する』広背筋などに覆われています。

 引き上げる筋肉は引き下げる方向に、寄せる筋肉は離す方向に、引き下げる筋肉は引き上げる方向に、手掌で軽擦することで、脊柱起立筋が受けている締め付けを緩めることができます。

 もちろん使わな過ぎの硬さもありますので、そうであれば手掌を当ててから皮膚の表面はとらえたまま収縮方向と伸展方向に手掌ロッキング(揺らします)をかけていきます。力は入れません。

 猫背だと脊柱起立筋には使っていない部分もあるはずです。

 頭の重さや上肢の重さでこっている場合は使わな過ぎなので、私は3指で指頭ロッキングを脊柱起立筋に、筋肉の線維をねじらないように縦にしていきます。

 この考え方があると脊柱起立筋の硬さと力でぶつからずに、気持ちの良い圧で脊柱起立筋のこりに母指の指紋部を乗せているだけでも、浅背筋群などを緩めることで脊柱起立筋が緩むというイメージがわかっていただけるのではないかと思います。

 「協力筋や拮抗筋を緩める」、「こりの中心をはずす」、「筋肉の起始と停止を刺激する」、「緩めようとする筋肉の拮抗筋のエクササイズは、緩めようとする筋肉のストレッチになる」、これらのことを念頭に、私はよりマイルドな指圧ができないかといつも考えています。

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2010年4月24日 (土)

ジョージ秋山著 『貝原益軒の養生訓』海竜社 ¥1260

 貝原益軒の『養生訓』を、漫画家のジョージ秋山さんが漫画を交えてわかりやすい内容の本にしました。

 今年2月の発売なので、書店の東洋医学のコーナーで目にした方もいることでしょう。

 『養生訓』は予防医学です。

 繰り返し繰り返し、同じようなお話が出てきます。

 それを至言として受け留めるか、『老人がまた同じことを言っている。それはさっきも聞いた』と受け流してしまうかで、大きな違いがあります。

 人生の大先輩が繰り返し同じ事を言うとしたら、それはとても重要なエッセンスを含んでいます。

 「横向きに寝るのがいい」や「むやみに鍼灸や温泉治療をするのはよくない」など、タッチセラピーを勉強する人には知っておいてほしいことが書かれています。

 予防医学というのは自分のコンディションを毎日整えておくことです。

 薬や刺激が大きい治療法は、いつも適応があるわけではないのです。

 未病やその真逆の末期の病に対して、タッチセラピーはとても大きな役割を担っています。

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2010年4月23日 (金)

圧さない指圧とはどういうことか。

 私がタッチセラピーやアロマテラピーを学ぶ方にお話したいのは、“圧さない指圧”という考え方です。

 圧してしまうセラピストに、頚椎症の患者さんや手技療法が絶対禁忌である癌の患者さんを安心してまかせることはできません。

 しかし薬も手術も適応がない最後の最期に唯一残された方法は、タッチです。

 「指圧を圧さない」ということの意味は、①皮膚の表面に母指の指紋部を丁寧に密着させて、②そこから得られる皮膚の乾・湿や熱・冷え、脈、硬・軟などの情報をキャッチして、③分析し思考してから、④物足りないくらいを適量刺激として、⑤漸増漸減圧(クレシェンド→デクレシェンド)で圧(体重)をかけていく、ということです。

 この⑤の圧をかけるというのは、本当に苦しんでいる人や強い痛みを持つ人には、“体重移動などできないことが多い”のです。

 指力ではダメなことが頭でわかる人はたくさんいますが、実際にできる人は多くありません。

 体重移動の指圧を、どんな病気の方に対しても、体幹までかけてしまう、全体重をかける気でいる、これは間違いです。

  究極のニュートラルなタッチとして“手当て”あります。

 指や手掌で皮膚の表面に優しく触れる、そこから温かい手の熱が伝わる、手首から先の重さだけでも漸増漸減圧のタッチができます。

 これを絶対禁忌だと言える人はいないと思います。

 癌の患者さんがベッドに寝ていれば自分の体重の圧はかかります。

 寝ているだけで硬くなった体に、母指の指紋部を当てるだけで、手掌を当てるだけで、体が楽になるとしたら、それをしてさしあげることは命を縮めることにはなりません。

 皮膚の表面に当てた母指の指紋部や手掌を動かさずに、四指を引くことや、患者さんの頭や体幹、四肢などの重さを利用して圧すこともできます。

 私がタッチセラピーやアロマテラピーを学ぶ方にお話したいのは、「もっともっと力を抜いて。小さな力を大きく使うことができるよ。自分が疲れるようでは受け手も緊張させてしまうよ」ということです。

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2010年4月22日 (木)

肩甲骨周囲の内旋筋、外旋筋へのタッチは上腕骨まで。 肩こり解消のポイント。

 肩こりが緩まないとしたら、基本的なところからもう一度チェックしてみてください。

 肩甲骨上にある「棘上筋」、「棘下筋」、「小円筋」は肩甲骨内縁を起始として上腕骨大結節に停止する外転筋、外旋筋です。

 これらの筋肉が収縮すれば、肩甲骨の背骨に近い内縁から上腕骨の上外側を引っ張るので、上腕は外回りにねじられることになります。これが肩関節の外旋です。

 肩甲骨の胸側に張り付いた「肩甲下筋」、小円筋より下にある「大円筋」、さらに大円筋の外側にある「広背筋」は、上腕骨内側上部の小結節と小結節稜に停止するので、これらの筋肉が短縮すると上腕は内回りにねじられることになります。これが肩関節の内旋です。

 筋肉は起始から停止までが伸展すれば緩みます。

 つまり肩の外旋や内旋で痛みがあるような場合は、“上腕骨まで”タッチしなければ緩みにくいということです。

 広背筋は第7胸椎以下仙骨までの棘突起を起始としているので、この筋肉を緩めようとすれば肩甲下部から仙骨までの正中線近くから腋窩外縁を経由して上腕骨内側上部まで、広範囲にタッチしなければなりません。

 タッチの範囲の設定が甘ければタッチセラピーの成果は下がります。

 肩を上げる僧帽筋や肩甲挙筋に連動して外旋筋や内旋筋も働きます。

 ここでも使い過ぎと使わな過ぎ、こりとむくみで刺激を変えることは言うまでもありません。

 肩を広範囲に、そしてそれぞれの筋肉の端から端までを丁寧にタッチしていくと、肩こりはよく緩みます。

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2010年4月21日 (水)

胃内停水の片頭痛。

 50代女性、最近夜間に片頭痛で目覚めることが続いたそうです。

 頭痛外来で処方されている薬を飲むと良く効くようなのですが、根本的な血行改善を求めて指圧にいらっしゃいました。

 腹診では「胃内停水」の証があり、手掌で上腹部に軽い圧をかけてもポチャっという音を立てます。

 頭痛の前駆症状として胃の上に熱感のような、あるいはくすぐったいような微妙な皮膚感覚があることが多いようです。

 胃内停水の証で片頭痛といえば、漢方薬の五苓散の証などが思い浮かびますが、水を飲んですぐに吐くほどのことはありません。

 本人は足の冷えを自覚していますが、私には足は冷えていると言えるほどではないと感じます。

 更年期症状のホルモンバランスと頚動脈より上の脳血管に問題がありそうですが、CTで脳に異常はみられなかったということです。

 水分代謝を良くして頭部の血管拡張を抑制するということが指圧の目標だと考えていますが、なかなか難しい症状だと思います。

 ストレスを溜めないようにすることも重要で、抗ストレスホルモンであるセロトニンを使い過ぎて「セロトニン不足→血管拡張」という図式は避けたいところですが、仕事もあって忙しい日常のようです。

 典型的な裏熱証(慢性病で熱を持っている)でも裏寒証(慢性病で冷えを持っている)でもないようなので、漢方薬を処方する場合でも迷うところではないかと思います。

 東洋医学では迷う場合は弱い体質とみなして治療を始めます。

 典型的な冷え性ではありませんが、冷えに準じた血行促進のマイルドな指圧で片頭痛の緩和をはかりたいと考えています。

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2010年4月20日 (火)

昨夜の方からまた夜に電話が…、でも。

 指圧の時間を終えて入浴直後の昨夜と同じ頃に、脈が120になった方からの電話がありました。

 『指圧の効果は一日もたなかったか…?』と思う間もなく、明日の指圧はいかなくても済みそうだとの明るい声を聞くことができました。

 昨日の帰り際にも、「心配だから明日も指圧したほうがいいかな?」との問いに、「この調子なら明日指圧する必要はないから。調子が悪ければ明後日にでも電話して」と答えておきました。

 実際よく緩んでいたので、体力的にみても翌日指圧することが必ずしもより効果的であるとは言えません。

 電話越しに嬉しさで声を震わせながら何度も頭を下げる様子が浮かび、こちらも嬉しさで何度も頭を下げて電話を終えました。

 欠席(キャンセル)の電話で不機嫌になるような事はありません。

 事情があって来れなくなった方には何とか次の指圧まで体を持ちこたえてほしいと思いますし、前回の指圧が効いていてもう少し指圧を先に延ばしてみると言われたらそれは嬉しいことです。

 「明日来なくても大丈夫」、今回はこの言葉がより効果を高めたと思います。

 経験からの予測、そして揺るぎない姿勢、自信満々で間違っては困りますが、「明日来なくても大丈夫」と言い切ればセラピストも負担を背負うことになります。

 そのセラピストの負担をクライアントは保障や安心に置き換えて、その後の不安心理を軽減することができます。

 バクチではいけません。あくまでも経験からの分析が必要です。指圧は科学です。

 

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2010年4月19日 (月)

脈拍120/分が指圧後には84/分に。

 昨夜、世の中は坂本龍馬をテレビで見ている頃の時間に、急患がありました。

 我ながら指圧に急患があることには、いつも不思議な気がします。

 病院の救急外来よりも指圧のほうが回復すると患者さんが思う病態というものがあるようです。

 70代女性、血圧160-85、脈拍は1分間に120を数えました。耳が真っ赤で、のぼせています。

 昨日から眠れない、頚と肩がこっているということが主訴ですが、脊柱はいつもより大きく後弯しています。

 どなたも経験するかもしれない問題の心労が原因のようですが、今の状態はじっとしていながら走り続けているようなものです。

 お話を聴きながら、頚、肩、背中の緊張を緩め、腰から坐骨神経にかけての緊張も緩めていきます。

 足首や足趾がいつもより硬く、おそらく同じ座位姿勢で、ずっと心配事を考えていたのではないかと思います。

 仰臥位の指圧が頭部までくると、耳の赤味は薄らいでのぼせは頚以下の血流改善によって下がっていったようです。

 指圧後帰り際に、「命が助かりました」と言われたのは、案外間違ってはいないかもしれません。

 この先には脳血管障害があります。

 脳卒中で亡くなる方の中には予兆を感じている方がいて、亡くなる前に綺麗に身辺整理をしていたという話は身内からも聞いています。

 ぬるくて気持ちの良い温泉に浸かっているような指圧をして、深部の血管まで拡げて、脈拍は1分間に84まで下げることができました。

 お話を聴き、それに受け答えながら、その心配事はそんなに心配してもどうにもならないことなんだというひとつの答えを腑に落とす、そういう時間になったと思います。

 それが救急外来にはないこと、降圧薬や抗不安薬や湿布ではできないことです。

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2010年4月18日 (日)

五十肩に逆張りの発想。内転筋・内旋筋を緩める指圧で効果あり。

 左肩の前方挙上と外転、外旋で痛みのある“いわゆる五十肩”の女性の2回目の指圧です。

 最初の指圧後3日ほどは服の脱ぎ着も楽になり、左肩の関節可動域も拡がっていたようです。

 その後この時期としては異例の寒さで、また少し左肩の可動域が狭くなってきたとのことです。

 しかし、大胸筋や鎖骨下筋の詰まった感じは、ほとんどなくなっています。

 手を下げて肩関節を内旋、外旋させる運動を続けていたことが効果的だったようです。

 肘を90°に曲げて手を後頭部にもっていくのも外旋ですが、手を下げて肘伸展で手首を回すことでも外旋の動きは可能です。

 左の五十肩の場合、使わなかった動きができなくなっているので、治すためには痛みの出ない小さな範囲で積極的に動かすことがリハビリになります。

 この時に無理に外旋の方向を意識しないで、内旋させた反動で自然に外旋するくらいでいいのです。

 たとえば外旋で痛みが強ければ、内旋させて中間姿勢に戻すだけでも外旋のリハビリになっていきます。

 全身性の指圧があって、協力筋や拮抗筋まで緩み、患部の血行促進や鎮痛、そして肩関節の可動域拡大ということが起こったことは言うまでもありません。

 腰痛はおなかから、肩甲骨周囲の問題は鎖骨周囲を緩める、逆張りの発想で緊張をほぐして成果を上げるというのが、マイルドにしかも早く治療効果を上げる秘訣です。

 『歌は語るように、詩は歌うように』など、世の中の至言は指圧にも当てはまります。

 近視眼的に1点にのみ集中して、かえって“らしくなくなる”のは、それでは“やり過ぎ”だということなのでしょう。

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2010年4月17日 (土)

具体的な“気”のタッチテクニック。

 「気が出ていますね」、あるいは「普通のマッサージとは全然違う」と言ってくださるお客様がとらえたものは、具体的には『熱』や『振動』であることが多いと思います。

 手や指は使い続けることによって熱をおびています。指先や手掌に温かい血が巡っていることが伝われば、それは温熱効果に加えてリラックス効果でお客様の気持ちに安心感を伝えることにもなります。

 振動圧は深部まで浸透するので、手指を震わせないで振動を伝えるテクニックができれば不思議な感覚として伝わります。

 これらのことは表面的な要素で、『気』を感じていただくためには『常に考えて微調整しながら一つ一つのタッチを繰り出していること』が不可欠です。

 ワンタッチが必ず『漸増漸減圧』になること、そのクレシェンドからデクレッシェンドに移る山の形が受け手の波長にシンクロナイズしていくこと、そしてその山の形の中でどのような『持続』をするかということがタッチの質にかかわってきます。

 絶妙な刺激量での持続と、トンチンカンな坂の途中での持続とでは全く違った質のタッチになります。

 山の頂上で持続をすればいいかというと、そればかりでもありませんが…。

 山には富士山の形の山もあれば剣岳のような形もあり、等高線で見ると平野が隆起した程度の漸増漸減圧だってできます。

 だからジャズのセッションのように自分が展開するフレーズついて来られるかを見極めながら、常に微調整、微調整でタッチをしていき、その気配りを『気』として感じていただけばいいのです。

 先日ウォーキング中に、反対側を下を向きながら歩いて来た男性を見て、『あの人は後ろのあの黒い車に乗るに違いない』、ふとそう思ったことがあります。

 以前その人がその車に乗るところをを見た記憶があったのかもしれませんが、歩きながら30mも後ろになった車に何故その人が乗ると思ったのかはよくわかりません。

 車とは反対側を下を向いて歩いていたのに、『気のようなもの』を読む感覚が繊細なタッチを心がけていることで磨かれたということはあると思います。

 やがて後ろでドアが閉まる音がして車は走り出し、歩いていたその人は道から消えていたので、まぁ余計な事に気の力を無駄に使ったと言えない事もないでしょう。

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2010年4月16日 (金)

1才半の男児、腹を強く押されて死亡のニュース。

 『1才半の男児が母親の交際相手の男に、腹を3~4回両手で体重をかけて押し込まれ死亡』というニュースがありました。

 男の子の内臓からは出血して腹腔内には血が溜まり、消化器穿孔の傷を負っていたということです。

 これは虐待の事件ですが、ぬいぐるみのおなかでも押すように男の子のおなかを押したこの粗暴な男が、本当に殺す気があったかというと疑問を感じます。

 『おなかを押しても死にはしないだろう』というくらいうの考えしかなかったのではないでしょうか?

 指圧が腹部を重視するのは、内臓が副交感神経支配だからです。

 リラックスすれば活発になる内臓の働きを、あえて強い力で押し込んで停止させてしまうのは素人考えです。

 衣服で隠れるおなかなら乱暴なことをしても虐待がばれないので、自分の憤懣を幼い命にぶつけはしたものの、死ぬとまでは思っていなかったのだろうと思います。

 人間は傷つきやすい生き物です。

 指圧をするにも、おなかはとてもデリケートな部位です。

 おなかが扱えるようになってやっと一人前のセラピストだと言えます。

 強い圧迫は暴力になり、内臓を傷つけ、消化管に穴を開けます。

 良かれと思ってやっているものの中にも、暴力でしかないものがあります。

 プロフェッショナルはこれではいけない。

 素人が手本にしてはいけないことをプロがやっているから、こんな事件が起きたのではないかと思うとゾッとします。

 おなかに触れていいのは愛がある人だけです。

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2010年4月15日 (木)

タッチの色合いを調整した時に起こる同調。

 音には音量(ボリューム)と音色(トーン)があるように、タッチにも刺激量と刺激の色合いがあります。

 コーラスで絶妙のハーモニーを得るには、音程を合わせるだけでなく、音色が歩み寄ることによって倍音の共鳴や不思議な陶酔感が生まれます。

 タッチの触圧覚を通した共感や同調といった体験が生まれるときには、触圧刺激の刺激量が適量であるだけでなく、タッチのニュアンスに受け手とセラピストの一致、あるいは一致を超えた芸術領域のヴァイブレーションがあるのだろうと思います。

 それを体験した人と、不幸にもそういうタッチに巡り会ったことがない人とでは、タッチの世界観が違ってきます。

 『指圧は芸術である』と浪越の指圧道場に掲げてあるのは、この芸術領域の体験をもたらせるようになってやっと指圧師なのだということなのだと私は思っています。

 触圧刺激の刺激量を適量に調整することも毎回、毎日、一生の問題、そこに触圧刺激の共鳴や同調まで盛り込むのは非常に高いレベルのお話です。

 しかし、そこを目指さなければ、音程だけ楽譜通りのハーモニーのようなもの、声楽の発声とポップスの発声のハーモニーでは違和感が生まれます。

 上手なタッチセラピストのお客様は触圧覚が発達してくるので、ライブのステージでお互いが歩み寄ることによって共鳴するセッションが完成することがあります。

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2010年4月14日 (水)

クレームとリピート。

 どんなに丁寧な指圧をしても、その後に症状が悪くなることはあります。指圧が原因ではないと感じるならば、ちゃんとその理由を説明すべきです。

 例えば、スポーツ大会に参加して、走っていきなりアキレス腱を切る方がいます。

 この原因がその前日の指圧にあると思われたとしたら心外ですので、筋肉の老化に伴い走る前には十分なストレッチが必要であったことなどを話すべきです。

 筋肉や骨が老化していたり、使い過ぎで耐久性に乏しくなっている時には、顔を洗う動作でも筋肉が断裂してぎっくり腰になることがあります。

 全身性の指圧をすれば体は柔軟になり血行は促進しますが、その前からあった傷はすぐに治りません。

 椅子から立ち上がる動作や寝起きの時などにも、同じ姿勢を続けていた筋肉が急に動かされると、どうしても防ぎきれない“怪我”になってしまうことがあります。

 『指圧の後にこんな腰痛になったんだ』と話していただけるようなら、リピートがあったわけですから、そこで最大限の注意を払ってタッチを行うことができます。

 ろくなもんではないと見限られてしまうのは問題です。

 クレームさえないとしたら、それを頭に入れて改善するだけの器ではないと思われているということです。

 経験を積むほど指圧をして完璧だと思うようなことはなくなってきました。

 脆い筋肉は緩めば柔軟になり血行は促進されますが、強い筋肉とはならないのです。

 慢性化した症状はどうしても亜急性に悪化することがあります。

 気持ちよく緩めた後は、お客様が体を丁寧に、上手に扱うことも必須です。

 コール&レスポンスのやり取りの中で、クレームのつけがいがある人間であると感じていただかなければ、リピートはありません。

 クレームはチャンスという言葉がありますが、本当にその通りだと思います。

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2010年4月13日 (火)

だっこひもで窒息も…。気道を開く姿勢が大切。

 『だっこひも(ベビー用スリング)の前だっこで、赤ちゃんの体が丸くなりすぎると気道が塞がれて窒息する危険性があるので注意が必要』という映像を、昨日テレビで見ました。

 大人でも頭が前に倒れすぎると気道は狭くなり、肺の伸展も十分にできなくなります。

 赤ちゃんの頭は全身のバランスからすれば大人より大きな割合を占める上、体が柔らかいため余計に気道は詰まりやすいと言えます。

 考えてみれば“首がすわる“”ということは、骨や筋肉の発達によって気道を確保することができるようになったということです。

 首がすわって以来、肩の上に頭を乗せておいたほうが肩はこりにくく、胸の圧迫感は少なくてすむのですが、姿勢を正す意識を持たなければいつのまにか手仕事をしやすい猫背になっていきます。

 猫背は気道を塞ぎ呼吸を浅くして血行を阻害し、肩こりや胸の圧迫感、不安感を作ります。

 手元、足元ばかりを見るようになれば、近視眼的な思考しかできなくなり、先の見通しが遅れます。

 歩いていても何かにぶつかり、車の運転ではブレーキのタイミングが遅れ、未来を切り開くことができなくなっていきます。

 だっこひもの中の赤ちゃんはお母さんが注意しなければいけませんが、首がすわった我々は自分で気道を確保するため、顔を上げて前を見なければいけません。

 手元、足元に目を落としているよりも、顔を上げるだけで早く先の判断ができるようになり、肩こりも胸の圧迫感も緩和できます。

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2010年4月12日 (月)

話したいのか、眠りたいのか。

 たくさんのベッドが並ぶマッサージ屋さんと、1人のセラピストが1人のお客様と応対する治療院を比較すると、話しやすさにおいても、リラックスの度合いにおいても、他の人に気兼ねしなくていい1対1の環境のほうが勝っています。

 お客様に不安があって話をしたいのなら、その話をセラピストが聴いて適切なアドバイスができれば、それは手技療法との相乗効果で大きなデトックスとなります。

 お客様が疲れていて眠りたいのなら、照明を落としたり、鎮静効果のある精油を香らせたり、ヒーリングミュージックを変えたり、静かな環境を演出することで蘇生の時間を作り出すことができます。

 脈と呼吸は何度もチェックします。

 指圧では前頚部、鼡径部、腋窩、手首橈骨動脈、腹部大動脈と各部位毎に脈をチェックする機会があります。

 それ以外にも伏臥位では背中の上下動、仰臥位ではおなかの上下動で呼吸が深くなっていく様子を診ます。

 こりが緩み、冷えが解消し、胃腸に動きが出てくれば、自然と眠くなります。

 それまでに話したいことがある様子なら会話を拾っていくことが大切です。

 ぎこちなくお話を聴き出すようなことはしないことです。

 セラピストに聞きたいことがあるわけではないので、お客様の意に沿うようなフリができるとも限りませんし、確信などむしろつかないほうがいいのです。

 その時間お客様のひとりごとの鏡になればいい、毎日指圧をしていると知らなくてもよかったはずのお客様の心の内側をたくさん知ることになります。

 それもすぐに忘れてしまうことです。

 忘れてもまた診せてくれるのが心から信頼を置いてくださるお客様です。

 すぐまた次があり、次の方には次の方のお話があります。

 その繰り返しの中で人間を学ぶことができれば、プライベートの内容は忘れてメモリーの容量は常に空けておくようにしましょう。

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2010年4月11日 (日)

ハイヒールも五十肩の原因になる。

 左肩に痛みがあって左手で後頭部を触れない(左肩外旋痛のある)五十代の女性、半年前から鍼治療を週に1~2回受けてきましたが、効果がないということで指圧にいらっしゃいました。

 左小円筋の回旋健板付近の鍼を続けていたようですが、それだけで治らないことは明らかです。

 左肩鎖骨周囲や腋窩の内転、内旋筋の硬直もあり、脊柱は右に側弯しています。

 腹筋が使えていない、股関節、膝関節が硬いということがあり、下半身の血流の悪さも改善しなければなりません。

 車の使用が多く、ほとんど歩かないことと、仕事がハイヒールであることには問題があります。

 ハイヒールで股関節と膝関節を伸ばしたままの日常は、肩関節も前のめりになり、肩甲骨周囲の外旋筋は使わない、いつも鎖骨周囲の筋肉に負担がかかる、というアンバランスを生み出します。

 この場合、ペットボトルなどを持って、立位で上肢を垂らし肩関節の振り子運動や回旋運動をすると回復を早めますが、そういう指導はなかったようです。

 大股のウォーキングで股関節を動かすことや、スクワットによる膝の屈伸も、肩の血行を促進します。

 訴えに対してただ1部位、数点のツボの鍼治療で五十肩へ対応するだけで、効果がなければ部位を変えるとか違う施術をしないのはおかしなことです。

 お客様の気づかない痒いところにまで手が届いた診立てがないと、いつかは見限られてしまうだけのことです。

 体の症状を診る時は、その生活までとらえて、三次元的、複合的に診るべきです。

 お客様が話しやすい状況を演出し、お客様が話したくなるような人間性を磨くことも症状を緩和しようとするなら不可欠です。

 何気ない会話の中から、症状緩和のお宝(キーワード)を発掘するのがセラピストのセンスです。

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2010年4月10日 (土)

節約疲れはダイエットにも当てはまり…。

 世の中は不況が続いていますが、消費者の“節約疲れ”で最近は高級品も売れるようになってきたということです。

 “節約疲れ”とはうまいことを言ったもので、ダイエットのリバウンドも節約疲れの爆発だと言えます。

 欲求を抑えつけるとやがて我慢の限界が来て爆発してしまうのは、ストレスにも言えます。

 ストレスが肩こりのうちに対処できればよいのですが、やがて十二指腸潰瘍やさらに重い病気へと進むようなことがあれば大変です。

 節約疲れがあっても、この不況の時代、生活必需品のチョイ高級品を買うことで満足感を得ているのが庶民感覚でしょう。

 ダイエットのリバウンドを防ぐにも、ストレスの重症化を防ぐにも、ちょっとしたぜいたくを取り入れながら節約生活を続けていくのがベストです。

 ちょっとしたご褒美があれば我慢のしがいもあるというものです。

 節約は結果として労働の価値を上げることになります。だから節約が続けられるといいのですが、きっちりし過ぎると苦しくなるのが人間の心理です。

 ご褒美は何がいいでしょうか?

 ダイエットにもなり、ストレスの重症化を防ぐものに、指圧があります。

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2010年4月 9日 (金)

不安神経症の指圧。

 指圧を受けに来る方の中には、不安神経症と診断されている方がいます。

 この病名を知らされずに指圧をした場合、不安神経症だと思うかといえば、まずほとんどの方についてそうは思いません。

 指圧をしてみて、体に不調があれば誰もが持つ心の状態だと感じられる方の中にも、不安神経症と診断されている方がいます。

 不安神経症の診断名がつくには、抗不安薬が適応となる症状があったと考えられます。

 抗不安薬で代表的な薬、デパスの適応症には“肩こり”があります。

 不安神経症と診断をされた方が、もし肩こりを指圧で緩めてから病院を受診していたら、不安神経症の病名はつかなかったのではないかと思うことがあります。

 精神的なストレスと肩こりのような肉体的なストレスは相関関係にあります。

 東洋医学の心身一如の考え方は、はからずも現代医学の薬剤の適応症にも現われています。

 不安神経症の病名を知って指圧をする場合も特別なことをするのではなく、ただ気持ちのいいタッチで体の緊張を緩めてさしあげるだけでいいのです。

 肩こりが緩めば不安も軽減します。

 肉体の締め付けは精神を締め付け、自由な心象風景を束縛します。

 外部からのプレッシャーから心を守ろうと頑なに縮こまれば、体も緊張を強いられます。

 気持ち良い春の日向ぼっこのような指圧は、不安神経症からの出口の扉を指し示すことができるでしょう。

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2010年4月 8日 (木)

肘枕や頬づえ。圧さないのに圧している。

 タッチの原点は手当てです。

 痛む部位に手掌圧を加えることによって鎮痛効果や止血効果が得られます。

 本能的な手当てを、経験から発展させて生まれたのが手技療法なのだろうと思います。

 タッチの加減で迷ったら、肘枕や頬づえをしてみることです。

 自分の頭の重さ、顔の重さが指や手掌にかかり、指や手掌に力を入れなくても重力によって圧刺激がかかります。

 肘枕では後頭部や側頭部に母指や手根部、四指頭の圧刺激が加わります。

 体の力は抜いている、それでも皮膚の表面に対して垂直圧が加われば上等な指圧になります。

 手指の位置を少しずらしたり、頚を少し上や少し下などにねじるだけで気持ちのいいポイントを探すことができます。

 肘枕や頬づえの良い点は“持続”の効果がわかることです。

 手技療法を手数だけに頼ると、有効な持続まで達しないうちに次のタッチに移ってしまい効果が低下します。

 指力や腕力に頼らなくてもタッチの効果を十分に発揮きることがわかれば、より繊細な狭いレンジでのギアチェンジをするようになるので、強い痛みを持つ方への対応ができるようになります。

 自分がニュートラルだと思っているタッチは、他人にとっては強いことがあります。

 自分で自分に圧刺激を加えているのに、自分の力で圧そうとして圧していないのが肘枕や頬づえです。

 持続があれば強刺激がいらないことがわかるまで、肘枕や頬づえの感覚を研究してみるとタッチセラピストとして確実にステップアップできます。

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2010年4月 7日 (水)

壁押し(等尺性収縮)の指圧ではまだまだ…。

 指を鍵型に曲げて圧したり、肘を曲げてから伸ばすような圧し方は、体重移動が伝わらないので、指力や腕力に頼った圧迫法ではあっても指圧ではありません。

 また肘は伸ばしていても、壁押しのように上肢の筋肉を収縮させる等尺性収縮運動になってしまうと、こりの硬さとぶつかって衝撃を自分の上肢で受けとめていることになり、これも極上の指圧のテイストからは程遠いものです。

 そそり立つ断崖絶壁に立って遠くを見つめる雄々しいライオンの姿をイメージしてみてください。

 背中を伸ばし、顔を上げ、前足がスクッと伸びている(前足で圧しているわけではない)、これが指圧のイメージです。

 筋肉の硬さと力でぶつかれば、筋肉は益々頑なに緊張を強めます。

 筋肉の硬さとまともにぶつかって撥ね返されれば、その衝撃を自分の筋肉で受け止めることになります。

 力対力の抗争の後に残るのはお互いの疲労です。

 1点圧3秒として1時間に1200点を圧すのが指圧です。疲れない指圧をしなければ、時間とともに質が低下していきます。

 硬い筋肉の上に母指を乗せれば、母指が沈まずに上体が起き上がる、柔らかい筋肉の上に母指を乗せれば、母指が沈みながらやはり上体は起き上がる、これでいいのです。

 重力のままに素直な垂直圧をかければ力は必要ありません。

 むしろそこからさらに力を減じることができないと、強い痛みを抱えた方や不安を抱えた方を包み込むようなタッチにはなりません。

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2010年4月 6日 (火)

今月から女性の1日塩分摂取量7.5gに。

 今月から改定された「日本人の食事摂取基準」では1日の塩分摂取量が男性9g未満、女性7.5g未満になりました。

 カップ麺で考えてみても塩分量が6g以上になるものが多いので、厳しい塩分制限をしなければ基準を超えてしまうことは明白です。

 女性は男性と同じ量の食事をしてはいけないと言うこともできます。

 高血圧の人は1日の塩分摂取量6g未満、さらに本当に望ましいとされているのは高血圧でなくても3g未満ですから、今まで日本人の塩分摂取量がいかに多かったかがわかります。

 3月までの男性10g未満、女性8g未満の1日の塩分摂取量さえクリアできていない人がほとんどだと思います。

 何しろ味噌汁1杯で2gを超える塩分量を摂っている国民性ですから、塩味で白米を食べるという伝統がある中、基準まで減塩するには相当な薄味を常としなければなりません。

 薬味、スパイス、ハーブといった塩分に変るものを上手に食生活に摂り入れる工夫が必要になってきます。

 外食や間食が多い女性は特に、1日の塩分摂取量7.5g未満の時代に突入したことを知っておいたほうがいいと思います。

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2010年4月 5日 (月)

肌のピリピリ、目のチカチカ、喉の痛み、黄砂の影響も。

 先週指圧をした方の症状で多かったのは、喉の痛みや風邪、唇や手足の皮膚の乾燥、そして肌がピリピリする、目がチカチカする、というような訴えです。

 寒の戻りのような気候もありますが、“黄砂”の影響で起こる症状もこれらと一致します。

 黄砂は硫酸イオンや硝酸イオンを高い濃度で含み、喉や気管の炎症や、肌のピリピリ、目のチカチカといった症状を起こします。

 また死んだ微生物も黄砂には含まれていて、アレルギー反応を活性化させます。

 飛来した黄砂が木々や地面や屋根に舞い降り、風で舞い上がって体に影響を与えているような気がしてなりません。

 冷えは免疫力を低下させますから、ここのところの寒さも風邪やアレルギー症状に影響しています。

 雨が降ってすっきりしない月曜日の朝ですが、どうか温かくして一日をお過ごしください。

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2010年4月 4日 (日)

タッチは拾うもの。

 昔ながらのタイプのラジオは、チューニングを合わせて電波を拾います。

 ダイアルでチューニングを合わせて聞くラジオと、タッチで体の声を拾う指圧、マッサージは似ています。

 その声は筋肉や関節の叫びであったり、お客様の意識にしこる心の声であったり、意識にのぼらない訴えであったりします。

 弱く小さく扉をノックして中の気配を探り、返ってきた“こだま”を拾って次のタッチに反映させていくのがタッチセラピーです。

 私が拾ったものには、本人が気づいていないものもたくさんあります(オマエなんぞに何がわかるかという御批判もおありでしょうが、あえて“本人が気づいていないものを拾っています”と断言しておきましょう)。

 “タッチは拾うもの”ということが理解でき、実践できれば、背中を圧すことが、『次の一歩を踏み出すため背中を圧したこと』に結果としてなっていくものです。

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2010年4月 3日 (土)

腰痛軽減の仰臥位超スロー片足平泳ぎ。

 股関節の可動域を拡げて、腰痛を軽減するストレッチを紹介します。

 ポイントは超スローな動きをすることです。

 仰臥位に寝て、まずリラックスした状態をつくります。

 片方の下肢は伸ばしたまま、反対側の足底で伸ばした方の下肢内側をすべるように上行させて、膝の位置まで移動させます。

 曲げた膝は浮いていてもよく、痛みがない位置まで上行すれば膝まで行かなくてもかまいません。

 次に上行させた足を床面にすべらせながら斜め外側に向かって伸ばします。

 最後に膝を伸ばしたままかかとを床面にすべらせながら、反対側のかかとにつくまで戻します。

 仰向けで平泳ぎの足の動きを片足だけ、超スローな動きで行います。

 おそらく股関節がゴキッと音を立てる方が大半だと思います。

 この運動は腰に負担をかけずに、股関節と腰の腸腰筋のストレッチ効果と、腹筋、大腿四頭筋、内転筋などのエクササイズ効果があります。

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2010年4月 2日 (金)

病院の診療明細に思うこと。

 4月1日から病院では診療明細を無償で発行することになりました。

 しかし診療所では7月まで猶予期間があるということです。

 システム化が間に合わず、一部では有料で診療明細を発行することもあるとか。

 検査項目などの専門用語や略語と、診療点数の表記だけでは、明細を発行してもその内容の意味がわからない方がたくさんいらっしゃると思います。

 会計の窓口で質問に答えてくれるならいいのですが、明細だけ渡されて病気を持つ患者にわからにようでは、行き届いたサービスにはなりません。

 診療明細発行は、医療ミスの訴訟でカルテ開示を求める声が上がったことから制度化されたようです。

 不必要な検査や投薬のチェックになりますが、それができるには病気についての知識や保険診療点数などの知識が必要です。

 質問に答える能力のある医療コンシェルジュがいれば別ですが、この説明と同意の根幹に関わる仕事を誰が果たすのでしょうか?

 ただでさえ3分間診療などと言われる医師の忙しさがあるのに、その医療事務的な説明まで医師がするのでは、治療そのもののサービス低下が心配になります。

 取り扱い説明書を読むのが面倒だという人が多いのに、外国語のような明細を渡されても、スーパーのレジ後よりもレシートをチェックする人は少ないと思います。

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2010年4月 1日 (木)

DV(家庭内暴力)被害者と強いマッサージを我慢する人は似ている。

 DV(ドメスティックヴァイオレンス=家庭内暴力)の被害者は、“自分が悪いから暴力を受けるのは仕方がないのではないか”という意識を持つことが多いようです。

 専門家に相談をして初めて、“自分が受けていたのは暴力行為なのだ”と認識する方もいると聞きます。

 心と体を傷つける暴力によって、経済的に自立しようとする意識も萎えてしまい、監禁状態に抵抗できない人もいるようです。

 DV被害者と“強いマッサージを我慢する人”は似ていると思いました。

 マッサージを受けるお客様が、マッサージしているのは“体の不調を治す力があるセンセイ”だと思えば、痛くても我慢をします。

 専門家の権威を振りかざした態度であっても、それでもすがろうとする強い期待がある方は、服従することになります。

 そんな状況で強刺激のマッサージを我慢するなんて悲劇です。

 DVのようなマッサージなんて、もってのほかです。

 自分のやり方に服従させるようなタッチに愛はありません。

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