具体的な“気”のタッチテクニック。
「気が出ていますね」、あるいは「普通のマッサージとは全然違う」と言ってくださるお客様がとらえたものは、具体的には『熱』や『振動』であることが多いと思います。
手や指は使い続けることによって熱をおびています。指先や手掌に温かい血が巡っていることが伝われば、それは温熱効果に加えてリラックス効果でお客様の気持ちに安心感を伝えることにもなります。
振動圧は深部まで浸透するので、手指を震わせないで振動を伝えるテクニックができれば不思議な感覚として伝わります。
これらのことは表面的な要素で、『気』を感じていただくためには『常に考えて微調整しながら一つ一つのタッチを繰り出していること』が不可欠です。
ワンタッチが必ず『漸増漸減圧』になること、そのクレシェンドからデクレッシェンドに移る山の形が受け手の波長にシンクロナイズしていくこと、そしてその山の形の中でどのような『持続』をするかということがタッチの質にかかわってきます。
絶妙な刺激量での持続と、トンチンカンな坂の途中での持続とでは全く違った質のタッチになります。
山の頂上で持続をすればいいかというと、そればかりでもありませんが…。
山には富士山の形の山もあれば剣岳のような形もあり、等高線で見ると平野が隆起した程度の漸増漸減圧だってできます。
だからジャズのセッションのように自分が展開するフレーズついて来られるかを見極めながら、常に微調整、微調整でタッチをしていき、その気配りを『気』として感じていただけばいいのです。
先日ウォーキング中に、反対側を下を向きながら歩いて来た男性を見て、『あの人は後ろのあの黒い車に乗るに違いない』、ふとそう思ったことがあります。
以前その人がその車に乗るところをを見た記憶があったのかもしれませんが、歩きながら30mも後ろになった車に何故その人が乗ると思ったのかはよくわかりません。
車とは反対側を下を向いて歩いていたのに、『気のようなもの』を読む感覚が繊細なタッチを心がけていることで磨かれたということはあると思います。
やがて後ろでドアが閉まる音がして車は走り出し、歩いていたその人は道から消えていたので、まぁ余計な事に気の力を無駄に使ったと言えない事もないでしょう。
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