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2010年7月14日 (水)

指圧の臨床ではIP関節伸展+MP関節屈曲の形にこだわらなくてよい。

 “学生です”さんにはコメント欄でもお答えしましたが、もう少し補足しておきます。

 指圧の母指の形は、IP関節(指節関節)伸展+MP関節(中手指節関節)屈曲が基本です。

 体重移動で指圧をするためには、これに肘伸展+手関節中間位で体幹から母指の指紋部までが1本の線で結ばれるようにしなければいけません。

 これにプラスして、四指も母指と同様に使って手掌の位置を高くします。

 さらに四指の指紋部をあてた皮膚を母指の側に引いて1点に体重を集めます。

 重ね母指の上になる母指は下を圧さずに当てるだけ、体の反対側半分の体重移動を下の母指1点に集めるためだけの役割です。

 肩甲骨から母指へ、もっと言えば広背筋から母指へというイメージで私は指圧をしています。

 しかし、痛みの強いぎっくり腰や五十肩の患部に指圧をする場合は母指を立てず、滅多に体重移動などしません。

 検査器としての母指指紋部が即、治療器と変るのが指圧の特長ですが、痛みの指圧には検査器のままくらいの弱い刺激のギアレンジを広くとらないと不向きです。

 弱い刺激も持続の時間を長くとれば強い刺激に変えることができます。

 指圧で大切なのは、指先の感覚に自分の個性を乗せて発信することです。

 「お母さんがおなかの痛い子供に手を当てている」、そこにある感情や持続や刺激量が出せればそれは第一級のセラピーです。

 無理な力を出して指が変形し、自在な表現ができなくなれば最悪です。

 軽擦と軽圧を切磋琢磨し、それだけで指圧が成立していけば高いレベルに達しています。

 本当にタッチということの物凄さがわかるには何年もかかります。

 私は、死んでいく人、末期癌の人、大学病院の教授が回診する中での入院中の人、など様々な場面を通して、生きるということや指圧を教えていただきました。

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