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2010年10月31日 (日)

新しい筋肉のこりから不調の原因動作を見つける。

 「頚と肩が詰まったようで脳梗塞になりそうで心配だ」と指圧にいらっしゃったのは、3日前に指圧をした70代の女性です。

 台風の接近やここ数日の冷えは原因の一つと考えられます。

 額を触ると熱はなく、のぼせてもいないので、血圧が高いような感じでもありません。

 伏臥位で左から指圧をしていくと左肩上部僧帽筋のこりと最近の主訴である左腰痛はありますが、下半身にはむくみや冷えがありません。

 右に移って、胸鎖乳突筋と斜角筋群のこりと、僧帽筋の小さ硬結が今回の詰まり感の原因です。

 右棘下筋もこっていて、これがいつもはない“新しくできた筋肉のこり”です。

 「何かいつもとは違う仕事でもしましたか?」と尋ねると、昨日はいつもは行かない2階に上がって掃除をしたことを思い出したようです。

 息子さん一家と同居していますが、昨日はお嫁さんの家族に不幸があって、2、3日留守にしていた息子さん一家が帰って来る日だったのだそうです。

 トイレの掃除をしたということなので、棘下筋を使うように肩を外側にひねる動きでブラシや雑巾を使い、おそらく狭いスペースなので、かがんで奥に手を伸ばしたり、無理な力が入ったのでしょう。

 2階が寒ければ、筋肉は緊張しながら使ったことになります。

 まだコタツの用意もなく、風呂の脱衣所に暖房の用意もないということですから、痩せた70代の女性ではどうしても背中を丸めて、頭の重みで頚や肩がこりやすくなります。

 座って対面して行う問診や問診票への記入では、なかなか普段はしない2階の掃除をしたことなど出てこないものです。ですから指圧中の力の抜けた会話がとても重要になるのです。

 筋肉がこるのには原因があるので、新しいこりに気がつけば、体全体の不調をたどるストーリを読むことができます。

 “嫁のいない間に”、気になっていたことをやりたくなってしまったのでしょう。

 お嫁さんも知っているだけに、神経質な性格と大雑把な性格ではいろいろと思うところがあるようですが、それでも、とても上手くいっている関係ではあると思います。

 「何も言わないから、嫁は掃除をしたこと気づいていないんじゃないか?」とおっしゃいましたが、けっこうそんなことはないのではないか、と思います。

 骨密度が低下し、血圧が上がり、筋肉も細いということは、ちょっと寒さを感じても筋肉は緊張するということです。

 いつもとは違う動きをすれば筋肉はすぐに疲れます。

 今までのままの暖房の備えでは足りません。

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2010年10月30日 (土)

128ビート。ビートを細かく刻むと一つの音のように聴こえること。

 NHKテレビの『どれみふぁワンダーランド』という番組で、音楽のビートの変遷を取り上げていました。

 デキシーランドジャズの2ビートから4ビート、8ビート、16ビートというように、時代とともに音楽の1小節の中で刻むビートは細かくなっていき、現在では人間が表現できる限界の32ビートの音楽も生まれています。

 64ビートからは機械が表現する世界で、128ビートになると細か過ぎて人間の耳には揺らいだ1つの音のように聴こえます。

 ビートを細かく刻めば刻むほど、1小節の時間的な長さが増えていくのも面白いことです。

 まるで現代社会の生活のようです。

 文明の進歩による仕事の能率アップで、一日に多くの仕事をこなすことが当然となり、生活のリズムはたくさんのビートを刻み、ビートを刻むために仕事の時間が増え、結果として一日が慌しく過ぎていきます。

 番組では128ビートに合わせて太極拳を踊っていました。それは指圧にもとても良いヒントになると思います。

 タッチを手数に頼ること(細かく刻むビート)や、見かけの速さで表現できるのは、音楽のジャンルを示すような定型の施術です。

 いっそワンタッチに128ビートの揺らぎを込めた時、そこにはビートを超えたものが生まれます。

 振動圧法が深部まで浸透して効果があるのは、128ビートがゆったりと聴こえてしまうというような逆転現象も関係していそうです。

 指圧の1点の通常圧にしても漸増漸減圧ですから、この128ビートのようなノリを目指すのが良いと思います。

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2010年10月29日 (金)

指圧の形(ミトンの手袋のイメージで手掌の下には携帯電話が入る)。

 通り過ぎたマッサージ屋さんの看板に『これは駄目だな…』と思い、何を駄目と思ったのかが気になって戻ってよく見ると、それは“母指と示指の側面のアーチで肋骨を圧している”という妙な写真でした。

 一見すると肘が伸びているので悪くない感じも受けますが、体をかぶせ過ぎていることと、手の着地が体幹に近すぎて四指が浮いた感じになり、母指と示指のアーチで肋骨を圧すことになっています。

 その写真を掲げてしまうということは、中身も…、ということで残念なことです。

 母指の指紋部に体重移動で圧刺激を集めるためには、手掌の下に携帯電話が入るくらいの隙間がなければできません。

 手掌の位置が高くなるほど、四指の指紋部が母指に近づくほど、しっかりとした体重移動の指圧になります。

 五本指の手袋のイメージよりは、四指の隙間をなくしてミトンの手袋のような手指の使い方をイメージしたほうがより体重移動の圧刺激が伝わります。

 これは小指の怪我をした時に、カボチャのような硬いものを小指を離して包丁を握って切ると、いつものように力が入らないというようなことからもわかるはずです。

 教科書的な指圧の形の手の看板にはなかなお目にかかれませんが、手掌がべったりと体にくっついてしまった悪い指圧の見本のような看板は見つけることができます。

 私にはスタッフの誰ひとりその看板では駄目なことを気づかないのか、とても不思議です。

 基本的な形ができた上で、“ふわりと着地をして、気持ちの良い適量刺激をするのにはどうしたらいいか”と工夫をするのがプロフェッショナルです。

 『ミトンの手袋は余裕があって、四指の隙間を作れるものがいい』、『手掌の高さは始めは低く、だんだん高くしていけば徐々に深く圧刺激を浸透させていける』、そういう刺激の多彩さが人間が人間にすることだから必要です。

 総量的な刺激をよしとするだけでは、セラピーではありません。

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2010年10月28日 (木)

母指球の強刺激をするセラピストは腰痛になる。

 母指球の使い方と腰痛の関係を、手背にある『腰痛点』で説明します。

 『腰痛点(腰腿点)』は手背の第2・3中手骨間と第4・5中手骨間の手首に近い陥凹部の2点です。

 母指球で強刺激をする人は、肩関節内転内旋+前腕回内で自分の体の正面で圧し込みます。

 この時、手関節は橈屈気味に背屈し、『腰痛点』が刺激されます。

 東洋医学では四足歩行の姿勢で経絡を考えます。母指球の強刺激の時の姿勢は満腹のライオンやトラが歩く時の前足の使い方に似ています。

 肩がいかって上がり、おなかが出て腰の上部が反りそれ以下の腰は沈みます。

 満腹のライオンやトラは歩く時に体に力を入れませんが、手首をねじって母指球の強刺激をする時は腕力の圧刺激になり、圧す側の腰の上部が伸びて下部が曲がる感じがわかると思います。

 猫背で腰を曲げて母指球の強刺激をすれば、さらに腕力頼りになり、腰に悪そうなことはわかると思います。

 あんまの曲手(デザート的なタッチという感覚で私はとらえています)では小指球を使いますが、母指球を使いません。

 小指球を使えば肩関節は外転外旋方向に開くので、強刺激の技にはならないわけです。

 指圧で使う母指球は鼡径部の脈の確認や軽い手掌圧のために使います。

 母指球の強刺激というのは腰を傷めやすいので、お薦めできません。

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2010年10月27日 (水)

落ちてこないキャッチャーフライのような月。

 今朝のウォーキングで西へ向かって歩いていくと、右斜め下が半分近く欠けた月が、太陽が昇っても、ずっと空にありました。

 満月の頃と比べると、この1週間で、月の沈む時間がずいぶんと遅くなりました。

 昨日の全国的な冷え込みが納得できるような、月と私の歩く地面との位置の大きな変化です。

 科白(セリフ)もなく、動きもなく、舞台の下手に引っ込むこともできない役者さんのような月ですが、ずっと空にありました。

 太陽が地面を温め、青空がはっきりとしてくると、月が雲に隠れるとホッとします。月にとっては余計なことなのでしょうが。

 外野フライほど高く遠くなく、見えないバックネットに引っ掛かったキャッチャーフライのような月です。

 西の空を見ることができない方のお宅へ、今日は指圧に行ってきます。

 秋から冬にページが変ったそんな感じもタッチで伝えることができないかなと思います。

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2010年10月26日 (火)

便秘はトイレで頑張っても効果なし、その説明。

 便秘の方は多いもので、肩こりと便秘がセットになっている女性に指圧をする機会もたくさんあります。

 肩こりと便秘は何故セットになって起こるのか、便秘はトイレで頑張っても効果がないと何故言えるのか、そのあたりが的確に説明できないと施術も間違っている可能性があるので説明しておきます。

 肩こりは筋肉が緊張して硬くなり、血管が収縮した状態ですから肩こりがあれば体は交感神経優位の状態に傾きやすくなっています。

 消化管運動は副交感神経優位で促進されますから、交感神経優位の状態では便通は停滞します。

 トイレで力を入れて頑張れるのは運動神経支配である外肛門括約筋のみで、その末端の局所に力を入れ続ければ充血して、痔になります。

 第1胸髄~第1仙髄の範囲から伸びていくのが交感神経なので、肩こりがあれば肩こりを緩めた後、背部の緊張を緩め、その後全身性の気持ちの良いタッチをしていくことで消化管の活動は促進され便通が促されます。

 おなかにも気持ちの良い刺激のタッチを行います。強く圧すのは胃腸が副交感神経支配であることを考えれば逆効果です。

 消化管は自分の意思で動かすことのできない自律神経の支配ですから、自分の力で出そうとしても動くのは外肛門括約筋ばかりで、後から続いてくるものを期待しても残念な結果になります。

 指圧・マッサージの際にこれくらいの説明ができて、気持ちの良い全身性のタッチができれば、だいたい翌日には快便ということになります。

 外肛門括約筋が運動神経支配だからトイレが我慢できるわけです。ここが副交感神経支配だとしたら、温泉や指圧でリラックスしたら大変なことになります。

 肛門を開く方向に力を入れても便通は促されないということから考えると、むしろ肛門を締める方向に力を入れてみると、チェンジアップ効果で体の予期せぬ副交感神経へのスイッチとなることがあります。

 昔、浅草の見世物芸でおならを連発する人がいたそうですが、ヨガの行者さんでも、肛門から空気を吸うイメージで腸の動きを促進できるということはあります。

 他人には見せられませんが、仰臥位で膝を曲げても、四つん這いでもいいですから、腹式呼吸をしながら肛門から空気を吸うイメージで肛門を開け締めすると、ガスが便通を促すということができるようになります。

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2010年10月25日 (月)

皮膚に密着し吸い上げるイメージのタッチ。

 2週間ほど前に「指圧後、家へ帰って血圧を計ったらまだ血圧が高い」と電話で不安を訴えた女性、「肩こりは緩んでいますから、夜になって寒くなってきたので温かくして、それでも心配ならかかりつけのお医者さんに行ってみては…」とお話しをさせていただきました。

 結局病院へも行かず、その後2週間血圧の心配はなかったようです。

 こういうケースで重要なのは慌てないことで、「ストレスの原因が家の中ににあれば血圧が上がることもある」、「まだ気候の変化に順応できていない」、「最低濃度の降圧薬が処方されているので多少血圧が高くなることはあるかもしれないけれど、他の病気がないのでお医者様もそれを承知で処方しているのではないか」など、大丈夫だと言える要素を考えてお伝えすることです。

 ある程度経験を積まないと難しいところですが、「大丈夫」と言ったことで下がる血圧もあります。

 いろいろな本を読み、実際の医師の診察もよく見ておくと、参考になることはたくさんあります。

 さてその血圧が高かった女性が今回指圧にいらっしゃったのは、左腰痛と左腹部まで周り込んだ痛みです。

 痛みは肋間神経に沿っています。

 座位で背中を診ると脊柱は左に側弯しています。

 内臓が下垂して下腹部がポッコリ膨らんでいるので、腸腰筋と腸との隙間が狭まって癒着したような状態で腰痛と腹痛が混在しているようです。

 脊柱の左への傾きを矯正し、腹筋を使わせて内臓を上げ、腸と腸腰筋との隙間を拡げれば神経の圧迫は解消されるわけです。

 まず背部の緊張を和らげ(交感神経の緊張を鎮める)、全身性の指圧をし(副交感神経を優位にし胃腸の働きを高める)、最終的に腹部の指圧をします。

 力で圧し込めば圧迫によってさらに癒着してしまうので、イメージとしては表面張力で吸い上げるように姿勢を戻す時に密着を最後の瞬間まで粘ります。

 体重移動といいますが、痛みが強ければ大して体重移動などできないのです。

 漸増で圧し込むことばかり考えていて、漸減の戻しのイメージが弱いと、こういうケースの対応は難しいと思います。

 密着があって持続があれば、絶妙な漸減圧の戻しに気を配ったほうが体の弱い方や重い症状には向いています。

 腹部の指圧も終盤、仰臥位で両手指を腰部に差し込んで指頭で起立筋を持ち上げると、左下腹部S状結腸のあたりでグーッと音がして一瞬にして肋間神経に沿った痛みは消えました。

 それまでも下肢の指圧でおなかは動いていたので、全身性の指圧で副交感神経優位にはしてあるわけです。

 始めからポイントはわかっていますが、最後に一番のポイントが決まると演出として「決まったな」と感じることができます。この手順で体の具合が良くなると、お客様の喜びもまた格別です。

 ここが鍼灸や整体と、指圧・マッサージの違うところです。

 実際は指圧とカイロプラクティックの違いはそれほどないのかもしれませんが、指圧はピンポイントで矯正をして終わりにしないところに価値があるのだと思います。

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2010年10月24日 (日)

肺炎球菌ワクチン接種、65才以下を理由に断るのって…?

 先週指圧にいらっしゃた50代後半の女性からうかがったお話です。

 「今年の冬に肺炎になって苦しかったので、病院で肺炎のワクチン注射をお願いしたら断られた」のだそうです。彼女は呼吸器が弱く、何度か肺炎を経験しています。

 肺炎球菌のワクチン接種は1回しかできないということで、しかも有効期間は5年とされているので、65才以上での接種、できればそれよりも遅くというのが基本方針のようです。

 免疫力が衰えた高齢者では肺炎で死亡することが多いので、若いうちは何とか自前の免疫力で頑張れということなのでしょう。

 免疫力を高めるのは全身性の指圧でできますから、それは私がやらせていただきますが、指圧に来てワクチン接種を断られた話しが出るのは納得できなかったからでしょう。

 説明を受けて納得のできた人はいいのですが、呼吸器疾患があったり風邪を引くと肺炎まで起きやすい人は、若くても希望すればワクチン接種をしていいのではないかと思います。

 5年で効果の切れるワクチンであれば、65才でワクチンを注射しても70才以後の安心はないわけです。

 5年何事もなく生きていられる保証は誰にだってないのです。

 十分な説明をしてもワクチン接種を受けたいという方には、希望をかなえてさしあげたらどうでしょう?

 65才までに重い肺炎にかかって万が一ということでもあれば、“恨み骨髄”です。

 何年かたてば新たな予防法が確立しているかもしれず、ワクチン接種をしたという心理的効果が免疫力を向上させるということだってあります。

 こりを緩め、むくみを流し、冷えを温め、血管を拡げ、血行を促進し、免疫力を向上させながら、私はそんなふうに考えていました。

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2010年10月23日 (土)

結核病棟の記憶。

 その女性は、指圧が後半になって60年前の記憶が蘇ってきたようです。

 戦後食糧事情が悪い頃、彼女は就職し、無理がたたったのか結核になりました。

 紹介された病院は湘南の元海軍病院の結核病棟、サナトリウムというにはスパルタで、窓は新鮮な空気を入れるということで夜でも開け放たれていたそうです。

 初めは寒くて帰りたかったということですが、そのうち友だちができ、悪い遊びを教える年長者もいて、夜は布団を並べて花札をしていたと懐かしそうに語ります。

 近所のお店で木のりんご箱をもらってきて、障子紙を張って間に板を入れて本棚を作った話、そのうち体が回復してきてみんなの分まで卵を買いに行った話、卵は貴重でプラスチックの卵パックなんてなかったから新聞紙で大事に包んで持って帰ったこと…。

 おそらく、彼女はこの話を始めて他人にしたのだと思いました。

 ゼラニウムの香りと波のCD、そして指圧でリラックスして大脳辺縁系が刺激されて、深く眠っていた記憶の扉が開いたのでしょう。

 指圧をしながら影絵のようなはっきりとした幻を私も見せていただきました。

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2010年10月22日 (金)

薄紙を一枚ずつはいでいくようなタッチ。

 昨夜もNHKハイビジョンで辰巳芳子さんの仕事を拝見することができました。

 ゼロから始めた生ハム作りは十数年の歳月をかけて納得のできるものになっていき、そこから学んだものは「塩の使い方」だと仰います。

 まだ完璧に極めたわけではない、その作業を通して塩の加減を学んだのだという思いは、タッチのニュアンスの加減と同じではないかと思いました。

 スリコギの使い方を通して料理人の方たちに「道具は垂直に使う、すり鉢のヘリについてしまうようではいけない」と教えるのも、食材を大切に扱い、道具を道具の機能を最大限に活かように扱うという、当たり前なのになかなか徹底できないことへの厳しく的確な指導です。

 道元禅師の教えを大切にし、雑務もおろそかにしないことを学んだということですが、辰巳さんにしてさえ始めは食事の支度にかかる時間は重荷に感じていたのですね。

 食事を大切にすることは「薄紙を一枚一枚重ねていくようなこと」、とても良い言葉を聴きました。

 私は「薄紙を一枚ずつはがしていくようなタッチ」をしようと思って指圧をしています。

 なるほど、栄養の補給とデトックスは反対の感覚になるのだなぁと思いました。

 サプリメントをドカドカ飲んでどうにかなるものでもないし、スプーンでえぐりとるようなタッチは無理があって傷つけやすく、それほど効かないものです。

 もうすぐ今朝最初のお客様がいらっしゃいます。

 薄紙何枚はがせることでしょうか。部屋を温めアロマを焚いて、波のCDをかけて今日の指圧が始まります。

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2010年10月21日 (木)

冷えとむくみの解消→爪先(足の趾紋部)で落ち葉を踏む。

 昨日は原宿の生活の木の講座で「冷えとむくみの解消」がテーマしたが、うっかり次回の「消化管活動の促進」と間違えて用意をしていってしまいました。

 内容は「冷えとむくみの解消」にして講座をさせていただきましたが、ここで少しポイントをあげておきます(遠くから来ていただいている方もいらっしゃるのに申し訳ありませんでした。用意がなくても、どんな症状でもすぐに対応できなければいけないセラピストの姿は見ていただけたと思います)。

 タイトルに「爪先(足の趾紋部)で落ち葉を踏む」とありますが、今朝のウォーキングで実際これをやってきました。

 冷えは動脈血の不足、むくみは静脈やリンパの流れの停滞です。

 末梢の筋肉の運動不足で動脈血の不足が起こるだけでなく、どこかに動脈の流れを停滞させる痛みや病気があれば足先や手先、下腹部が冷えます。

 頚や肩の痛み、腰痛、前立腺肥大、卵巣のう胞、子宮筋腫などの病気があれば、炎症や患部の肥大による動脈の圧迫で末梢の血流が悪くなることがあります。

 痛みがあれば交感神経が優位になります。

 動脈、静脈、リンパ管の中にあるのは平滑筋で、平滑筋の活動を促進するのは副交感神経優位の状態であるということは重要です。

 動脈に伴行する静脈やリンパ管は動脈の流れに刺激されて流れるようになっていて、末梢では動静脈が吻合していますから、動脈血が勢いよく末梢まで流れていれば静脈血の停滞もなくなります。

 そこで爪先で落ち葉を踏むということになるのですが、立って足の趾紋部に体重をかける、そのまま爪先で足踏みをすると動静脈吻合の刺激になるととともにふくらはぎの下腿三頭筋を使うことになって静脈とリンパの流れが促進されてむくみが解消します。

 冷えの解消とむくみの解消がひとつのエクササイズでできるわけです。

 踵をつけずに爪先立って100mくらい歩くだけでも、ふくらはぎの筋肉はブルブルしてきますし、足先は温かくなります。

 家の中で包装のビニールのプチプチをつぶしてもいいし、うどんを踏んでもいいと思います。

 大切なポイントは下腿三頭筋を使うためには膝を伸ばす必要があるということです。

 椅子に座る生活では、股関節も膝も曲げて、踵がついた状態が非常に多いので、その逆の筋肉の使い方もしておかないと血流が悪くなって冷えたりむくんだりします。

 指圧やアロマオイルトリートメントでは、動脈、静脈、リンパ管の平滑筋の動きを施術後も活発にしておきたいので、強い刺激をしては効果がありません。

 痛いと感じさせて交感神経を優位にしてしまえば平滑筋の動きは停滞してしまいます。

 「その時はいいけど」と言われてしまうようなマッサージの効果が持続しない最大の原因は、刺激が強過ぎて血管を拡張させることができないことに問題があるのです。

 爪先立って落ち葉を踏むとカシャカシャと良い音がします。どんぐりも踏んだりして面白がっているうちに血行は良くなります。

 

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2010年10月20日 (水)

柔軟な思考が老化を防ぐ。

 昨日指圧を受けに来たお客様の中には、旅行の前に体調を整えておきたいという方が二人いらっしゃいました。

 電車やバスの長時間の座位姿勢は腰痛を悪化させるので、旅行の前に指圧をすることにしている方は何人もいらっしゃいます。

 一方、義理のお母さんを病院に送ってから指圧を受けて、また迎えに行かなければならないという方や、旦那様をデイサービスに出してから指圧に来たという方もいました。

 家庭に要介護の高齢者のいる方のお話をうかがうと、「年を重ねるごとに頑なになってトラブルが多くなる」ことがストレスだということです。

 「自分の意見を曲げず、話しているうちに喧嘩になるので、必要なこと以外はほとんど話しをしない」という方もいます。

 認知症であっても認知症でなくても、体力の衰えとともに高齢者の思考の柔軟性は失われていきます。

 “頑固〇〇”と思われている方が一つの思考に執着する時、興奮状態で血圧が上がり、我儘な子供のようになってしまいます。

 足腰が弱くなり、旅行もままならなくなると、新しい情報の入手や情動の喚起がなされずに顔がくもって、怖い顔、老けた顔という印象になります。

 鬱々とした顔、否定的な態度、それを続けることによって脳は衰え、老化は進みます。

 メンテナンスをして旅行を楽しんでくる気持ちのある方は若く、生活の範囲が狭まり柔軟な思考ができなくなると老化が進むようです。

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2010年10月19日 (火)

転倒、左殿部打撲挫傷の指圧。

 「1週間前、山をほとんど下りきった下り坂で転倒し、左殿部を打ったという60代の女性」、くしゃみをしても痛いということです。

 背中が丸くなって椅子に座ると、右のお尻に体重をかけています。

 左前頚部まで硬く緊張していることから、ぎっくり腰と言ってよいでしょう。

 座っているよりも歩いているほうが痛みが少ないということで、左腸骨を強く打ったようですが、仙腸関節のズレは問題にしなくてもよさそうです。

 転倒の衝撃による殿部の打撲と腸腰筋や骨盤内靭帯の挫傷が考えられ、股関節の外転で痛みが増強します。

 殿部の外側からわかる腫れはなく、1週間で症状は軽くなってきているということなので骨折も問題にしなくてよさそうです。

 しかし寝起きや伏臥位から仰臥位へなどの体位変換の痛がり方からすると、骨盤内にはちょっとした動きで刺激してしまうような傷口が開いているようです。

 靴が履けなくなったということで、左下半身をかばうために右大腿の前側と外側、右下腿前側は強い緊張があって、右ふくらはぎから足底はむくんで足が一周り大きくなっています。

 経験上、あと1週間は体位変換に痛みが伴いそうな状態です。

 このケースでは打撲と骨盤内の傷の回復を早める指圧をするのですから、全身指圧で誘導的に患部の血行促進をはかります。

 特に、痛みの影響で緊張している左頚部、丸くなった背部、左下半身をかばっている右下肢の緊張やむくみは、しっかりと指圧によって緩和しなければいけません。

 主訴によって二次的にできた緊張を放っておけば、やがて反対側に患部を作り主訴の回復も遅くなります。

 小さい範囲で丁寧な痛みを出さない股関節のストレッチをすることは、しっかりと支える必要があり体力がいりますが、とても重要です。

 クライアントにストレッチの方法とコツを教えるのはセラピストの役割です。

 指圧をする前は痛みを意識していなかった右下肢の緊張を自覚してもらったということだけでも、全身指圧の価値はあります。

 転倒打撲による外から骨盤内の衝撃ですから、仙腸関節を強く押し込むような手技はこのケースでは無意味です。

 地味で確実なワンタッチの積み重ねでしか、傷口を塞ぐ手立てはないのです。

 受傷後3日目くらいまでは患部を冷やして安静にしたり、湿布や服薬で鎮痛をはかるといいのですが、これくらいの状態まで回復すれば、指圧やウオーキング、ストレッチで全身の血行促進をしていく時期です。

 来た時は車の乗り降りも大変だったそうですが、指圧後は楽になったようで、とても喜んで御自分で車を運転して帰っていかれました。

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2010年10月18日 (月)

チリの落盤事故、Bトンネル掘削にあったた技術者の技。

 チリの落盤事故で救出に使われたBトンネルを掘った技術者の方は、『ドリルで掘り勧めながら足に伝わる振動の変化で回転の微調節をし、硬い岩盤にあたったら力を緩める』というテクニックで、他の2つのトンネルより圧倒的に早く坑道まで到達させたようです。

 つまり硬い岩盤にやみくもに力でぶつかれば、ドリルの先端が曲がったり潰れたりして、真っ直ぐ掘り進むことができなくなります。

 これは垂直圧の指圧でも同じです。

 硬いこりに力でまともにぶつかれば、グリンッとねじれて密着がずれ方向が変ったり、組織を潰して傷つけたりします。

 すると抵抗はより強くなって厄介な仕事になります。

 硬い岩盤こそ徐々に砕いていけば、ドリルの先端を交換する必要もないわけです。

 指圧やマッサージで指を傷めても指の交換はできません。

 がむしゃらに進むのではなく、岩の硬さを感じながら加減して掘ったBトンネルの技術者の匠の技、指圧やマッサージでも全く同じだと思いました。

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2010年10月17日 (日)

「プロは素人を圧倒していなければならない」松本人志さんの言葉。

 松本人志さんを取り上げた昨夜のNHKテレビ『プロフェッショナル』も目が離せませんでした。

 最後の「プロは素人を圧倒していなければならない」という言葉からも、毎日の探求から笑いのライブでの絶妙なニュアンスを選択肢としてたくさん用意しているという、研鑽の違いに対する自負を感じました。

 ライブではその場の空気感でニュアンスを変える、これは指圧も同じです。

 昨日の産経新聞には、指揮者小澤征爾さんの先生である斉藤秀雄さんの名言が載っていました。

 「スポーツでも音楽の演奏でも、一切の無駄な動きを嫌うと同様、指揮に於ける運動の法則に関しても、労力を最小限に使い、簡潔で明解な方法をとる様、努めねばならない」

 笑いの要であるオチでも、音楽の聴かせどころでも、指圧で探り当てたコリの根本でも、その見せ場で最適なニュアンスを出すために、ゲームを作っていける体力と技術を日常的に磨いて、ライブの見せ場では引き出しから瞬間的な判断でニュアンスを決定します。

 余計な力が入っていたり、始めから終わりまで全力なんていうことはあり得ません。

 肘を斜めに入れて全体重を預けるなどという圧し方は素人芸でしかありません。

 ライブは自分の力自慢の場ではなく、そこには必ずお客様との駆け引きが存在します。

 普段どれだけ面白さ、音、触圧刺激のワンシーン、ワントーン、ワンタッチのこだわりを持つか、それがとても大切だということです。

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2010年10月16日 (土)

「命は自分が思っている以上に生きたい」辰巳芳子さんの言葉。

 昨夜のNHKテレビ『特報首都圏』で「85歳!料理研究家・辰巳芳子が挑む」を見ました。

 食生活に関するアンケート調査を実施し、その結果に危機感を抱いた辰巳さんは、「命は自分が思っている以上に生きたい」、「自分の命を尊敬すること」、「食事を大切にすることは命を大切にすること」と訴えます。

 その通りだと思います。

 だんだんと命の終わっていく様子を見つめていたことがあるからこそ言える、大切な言葉だと思いました。

 食べることは生きること、良く生きるためには良い食事を摂ること、命をつなぐための『命のスープ』を作り続ける辰巳芳子さんは、厳しく、正しい目と、心を乗せた言葉でお話しをされていました。

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2010年10月15日 (金)

前腕のコブ(御質問について考えてみました)。

 fukiyaccoさんの御質問について御答え致します。

 「右前腕内側、肺経のツボ『孔最』の小指側のコブ」ということなので、経絡でいえば心経、筋肉でいえば尺側手根屈筋か円回内筋にコブができたようです(残念ながら対応するツボはありません)。

 パソコンの仕事をされているということなので、尺側手根屈筋上のコブなら手関節の屈曲と尺屈の動作で(キーを打つ時に手掌を下げたり、小指でキーを打つ時の手首の動き)、円回内筋上のコブなら指を使うために肘を曲げて前腕を内側にねじる動作で、初めはコリを作ったのだと思います。

 コリを圧しているうちに、刺激が強過ぎてコブになるということはあります。

 揉み過ぎると血管が破れるので赤黒い出血が表面から見えることが多いと思いますが、fukiyaccoさんは揉み過ぎたわけではなかったのであまり内出血がひどくはないのでしょう。

 処方されているヒルドイドはヘパリン類似物質といって、肝臓で生成され血液凝固を阻止するヘパリンと同じ働きをする軟膏です。

 打撲やコブにはよく使われていますので、今は効果の実感がないかもしれませんが、安心して処方された使用法どおり少し気長に使ってみるのがいいと思います。

 靴との接触刺激が積もり積もって足にできたタコだってなかなか治らないものです。

 精油ではヘパリンと同様に抗凝血作用のあるゼラニウムを使ってみてはいかがでしょうか?

 ゼラニウムは血液の滞留を取り去り、鎮痛作用もあるのでお薦めです。

 コブ自体には塗布くらいにして決して指圧はしないでください。

 コブに対するアロマオイルトリートメントの基本は、患部は触らずにそれより心臓に近い部位から心臓に向かって求心性のマッサージをすることです。

 誘導作用によって十分に効果が得られます。

 小指から患部の手前までのマッサージも行ってください。

 なお、前腕に冷えを感じるのも疲れを感じたりだるかったりするのも、同じ姿勢で同じ筋肉の使い過ぎによる血行不良が原因です。

 頚の付け根→鎖骨→腋の下→上肢と、指先まで行く血管と神経は通過していきます。

 猫背も前腕の血行不良の原因ですから、両腕を後ろに反らせるようなストレッチで胸や腋を開くことも大切です。

 全快をお祈りしています。

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2010年10月14日 (木)

水溶性の精油は精油なのか?

 雑貨屋さんでアロマミスト用に水溶性の精油が売っていました。

 単純な疑問なのですがこれは精油でいいのしょうか?

 成分の変質は大丈夫なのだろうかと、調べもしないで思っているだけの段階ですが…。

 100円ショップでも化学的に合成された精油的なものが売っています。

 この前行ったフィンランド式イキサウナでは精油の水溶液を蒸発させて熱風を送るロウリュウサービスのパフォーマンスを受けてきたのですが、担当の女性の太い腕がタオルで熱風を送る力強い温熱刺激は、他のサウナでプロ?レスラーの人が行ったパフォーマンスより勢いがありました。

 しかし、精油のニセモノ感は否めませんでした。1日に何度もバケツとヒシャクで熱源に精油液をかけるのですから、ケチりたい思いもあるでしょうが…。

 ミントだと許容範囲ですが(これも厳しいアロマセラピストなら許せないかも)グレープフルーツだとかなり許せない臭いでした。

 1時間に1回あるサービスで、女性のイキサウナの説明が流暢だったのと、タオルで送る熱風の刺激量が素晴らしかったので、もう1回という気持ちになって2つの香り(臭い)に包まれましたが、人材の良さを二流の香りが打ち消していました。

 マッサージ店の拡がりと同じようにアロマも日常生活に摂り入れられてきましたが、どちらもそれはないだろうというグレードのものとしばしば遭遇します。

 水溶性精油、成分的にどうなんでしょう?

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2010年10月13日 (水)

チリ落盤事故の救出開始直前。

 チリ落盤事故で閉じ込められていた方たちのカプセルによる救出が始まろうとしています。

 地下での長い生活で、細かい土埃によって角膜は傷つけられているとされ、直射日光による炎症を避けるためにサングラスが用意されているとのことです。

 高温多湿の環境に閉じ込められていたことによって、皮膚病に罹患していることや環境の違う地上では汗をかきにくくなることも懸念されています。

 PTSDの発症も予想され、精神的なケアも必要となりそうです。

 地下約700mは水深1mの気圧とほぼ同じということで、気圧による影響は少ないようですが、狭いカプセルで700m吊り上げられることを考えると、いい気持ちはしないでしょう。

 それにしても、自分の脱出は最後でいいと皆さんが譲り合っているのは素晴らしいことです。

 最後に脱出した人はギネスブックに載るだとか、手記の儲け話とか、いろいろな憶測があるようですが、そんなことより無事に全員の救出が成功することをお祈りしたいと思います。

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2010年10月12日 (火)

手関節掌屈で手首周囲の伸筋の母指軽擦。

 手関節背側の手関節周囲の伸筋腱は、掌屈させてストレッチした状態で触れないと、患部を見逃してしまいます。

 おそらくここに痛みを感じていない人も、手関節掌屈で求心性(心臓に向かって)に母指で軽擦してみると、“効いている感じ”がわかると思います。

 特に手関節橈側の母指伸筋、長橈側手根伸筋、短橈側手根伸筋は、重い物を持つ時に、掌屈で過伸展された後に背屈側に緊張することが多くなります。

 重量挙げやゴルフ、野球など、手首を返す動きがあれば、手関節背側には疲労が溜まります。

 お風呂の中で手関節掌屈で求心性の母指軽擦をしてみると、温熱効果もあって疲労回復につながります。

 オイルのマッサージでも手関節掌屈と背屈を上手に使ってストレッチを加減しながら触れることができるようになると、受け手が“効いている感じ”になります。

 自分が痛みを感じたことがないと、セラピストはその部位をスルーしてしまいがちです。

 固定観念にとらわれず、いろいろとやってみることです。

 私は先週脳梗塞のお年寄りに“上手になった”と誉められました。

 嬉しいというよりは悔しいと思ったのですが、今まで強い刺激のマッサージを受けてきた方なので、受けているうちに微妙な感覚がわかるようになったのではないかという自負もある反面、まだまだいくらでも見落としはあるのだと思いました。

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2010年10月11日 (月)

日の出前後の温度変化。

 今朝5時台の気温が東京では20℃以上あったようです。

 いつもより早くウォーキングを始めると、遠くに筑波山がはっきりと見えました。  

 秋も深まり空気が澄んで、これから冬にかけては筑波山を拝みながらのウォーキングです。

 日が上がるとともに下から蒸気が湧き上がって、筑波山は裾野に雲を従えてそびえる形になりました。

 朝日は森の木や関越高速道路の看板やライトを赤く反射させ、ひと時の別世界を作ります。

 ウインドブレーカーでは暑く、手袋はいらないくらいの気温でしたが、歩いているうちに手が冷えてきました。

 腕を振って歩くことで空気の対流が起こり、体熱は奪われていきます。

 筑波山に湧き上がった蒸気によって放射冷却が起き、その麓の町は日の出前よりも気温が一時下がっただろうと思います。

 ウォーキング中も日が上がり始めてからのほうが、日の出前より短い時間ですが温度が下がったように感じました。

 手の冷えていた時間はほんの数分で、すぐにそれを上回る運動量になり体が汗ばんできました。

 夏の間目を楽しませてくれた百日紅(サルスベリ)と金木犀が両側に咲き、朝顔とコスモスが両側に咲く道を歩いてきましたが、そろそろこの共演も見納めになりそうな気配です。

 ウインドブレーカーと手袋をしたウォーキングスタイルの方を見るにつけ、途中で脱いでも用意をする気候になったのだと思いました。

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2010年10月10日 (日)

冷えにより尿が近くなって痩せることも。

 昨日は雨で、指圧にはエアコンの暖房が必要な気温でした。

 体は気温の低下に適応してきたようで、涼しくなって太ったと感じた方たちのおなか周りも少し小さくなった感じがします。

 猛暑の汗による代謝がなくなって太った方たちも、冷えによって尿が近くなることで代謝が促進されているのではないかと思います。

 「冷え→血管収縮→血圧上昇→腎機能の促進→排尿による代謝の促進→血圧が下がる」というサイクルを繰り返して痩せるのでしょう。

 私も昨日はトイレが近いなと思っていたら500g痩せていました。

 冷えに対抗する震え産熱(筋肉の熱生産)や排尿による代謝の促進などもあって、体が寒さに適応してきた今、指圧を続けている方たちの体を診ると、順調に痩せてきているようです。

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2010年10月 9日 (土)

腰痛には良く、肩こりに悪い姿勢もある。

 今朝の産経新聞に『腰痛防止へ「腰みがき」』という記事がありました。

 福島県立医科大学整形外科、白土修教授の提唱する「腰みがき10カ条」は以下の通りです。

①背筋を伸ばす                                            ②おなかに力を入れる(立ち姿勢)                                    ③お尻をすぼめる(立ち姿勢)                                              ④ひざを軽く曲げる(立ち姿勢)                                        ⑤いすには深く腰かけ、机に近づく                            ⑥ひざを曲げて寝る                                      ⑦うつぶせで寝ない                                      ⑧ひざを曲げて荷物を持ち上げる                             ⑨急に体をひねらない                                    ⑩毎日かかさず運動を

 背筋と腹筋を使うことで腸腰筋と腰椎の負担を軽減することになり、膝を軽く曲げておくことも腸腰筋の無理な伸展での腰痛を防ぐことになります。

 しかし⑦の机に近づくは、肩を下げてデスクワークができる人はいいのですが、窮屈な姿勢で肩に力が入るか、パソコンや書類を遠くに置いて猫背になるかして、肩こりを作るのではないかと思いました。

 椅子に座っても腹筋を使う癖をつけて、机とは適度な距離をとってリーチに合った姿勢でないと、腰痛へのメリットが肩こりのデメリットとなることもありそうです。

 私なら⑦には注釈をつけて、肩こりにならないように注意を促したいところです。

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2010年10月 8日 (金)

癌患者の家族や友人の葛藤。

 昨日指圧した方のお友だちは癌の闘病中で、触っても熱くないのに体の中に熱を感じるという「むずむず足症候群」のような症状があるということでした。

 お話しをしている間は紛れているということなので、癌患者さんの中にも些細な感覚刺激の伝達を過剰に受け取ってしまうということがあるようです。

 友人として何ができるかと考えているようでしたが、「お話し相手になるだけでも十分力になっています」と申し上げました。

 もうひとり、娘さんが抗癌剤の治療中だという方にも指圧をしました。

 御自身も体調がすぐれず、幼い子供のいる娘さんの癌のことを考えると、夜も眠れないような状態だそうです。

 子育て中の経済状況に金銭援助を申し出たところ、娘さんの旦那さんがいい返事をしなかったとか。

 娘さんは有機野菜の食事療法に希望を見出しているようで、そのためや家事に人を頼むなど、少しでも体を休ませてあげたいという母心なのですが、旦那さんはそういうことがストレスの軽減につながり免疫力向上の力になることまでは考えが及んでいないようです。

 「自分にやることがある、自分の役割があることは、生きる力になります。有機野菜を食べることは体に良いことをしていると意識づけができるので、それは体の薬になります」、帰りがけに玄関でこのようなことを申し上げました。

 言葉の薬が搾り出せるか、いつもそれを考えます。

 ここは大きな溜息を置いていく場所、そして気持ちを新たに帰っていく場所です。

 今朝は癌患者さんの往診から一日が始まります。

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2010年10月 7日 (木)

むずむず足症候群に鉄分補給とドーパミン作動薬、マッサージも効果が。

 昨夜のNHKテレビ『ためしてガッテン』では「むずむず足症候群(レストレスレッグス症候群)」を取り上げていました。

 むずむず足症候群は睡眠中など安静時に起こり、足の深部の熱さや痙攣などの不快感で寝られないなどの睡眠障害に悩まされる病気です。

 妊婦さんや女性に多いことから、『“鉄分の不足”が脳への刺激を抑制するA11(エーイレブン)の働きを弱めて起こる』ということを番組の中で紹介していました。

 またドーパミン作動薬の投与でA11の働きを活発にすることができ、即効性もあるとのことでした(うつ病治療に使われるセロトニン作動性抗不安薬の投与で症状が悪化することがあるそうです)。

 A11は脳のドーパミン細胞群です。ドーパミンは神経伝達物質のアドレナリンとノルアドレナリンの前駆物質です。

 A11は意識に上る必要のない感覚神経からの刺激の伝達を抑制しているので、A11の働きが悪いと刺激の少ない就寝時に普段は意識しない足の情報が脳に伝わってきてしまうということのようです。

 睡眠前のマッサージや入浴やシャワーの温冷刺激、短時間の歩行なども症状を抑えるのに効果的だということです。

 足を切断した方でもむずむず足症候群は起こるとのことです。

 足を切断しても、足の感覚神経が脊髄に届くまでの上部の神経が残っているので、切断した足から届いた刺激のように脳では感じるのですね。

 指圧に来る方の中にも該当する方がいるような気がします。勉強になりました。

 

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2010年10月 6日 (水)

肩甲骨内側のこりと息苦しさ。

 昨日は3人の女性の主訴が肩こりでした。

 最近の急な温度の低下と使い過ぎ、あるいは使わな過ぎが原因ですが、手指や肩からたどっていくと肩甲骨内側のこりも共通しています。

 手を使う時の肩甲骨を開いた(外転した)姿勢+肩甲骨の挙上の連続で肩甲骨内側が硬くなっていきます。

 この姿勢は肺と心臓を圧迫することになるので、めまいや呼吸が苦しいという症状を訴える人もいました。

 ひとりは保育園の行事の芋掘りで、スコップで土をすくう動きを連続しておこなったので、肩甲骨内側上角の肩甲挙筋のこりが最後まで残りました。

 ひとりはピアノを弾くことによる左示指伸筋腱の腱鞘炎と肩甲骨内側のこりです。

 もうひとりは何もしなさ過ぎたことによる自律神経の乱れ、脊柱両側の交感神経性の緊張と下半身の緩み過ぎで、便通は下痢気味でした。

 芋掘りの疲れで残った肩甲骨内側上角の痛みは急性の炎症ですから、タッチで刺激し過ぎれば悪化するだけですので、全身の状態が改善したことで部分の違和感は残ってもひとまずこれで良しとします(この見極めができないとろくなことにはなりません)。

 ピアノの弾き過ぎのこりも使い過ぎですから、いじり過ぎないようにして、悪くなれば次回またメンテナンスするということで良いでしょう。

 使わな過ぎの体は運動させる価値があるので、上半身のこりには弱い刺激で時間をかけて指圧し、足りないと思えばもう少し指圧をしても良いケースです。

 肩甲骨に柔軟性ができて肩が下がり、肩甲間部に余裕ができると、めまいや呼吸の息苦しさが改善されます。

 下半身は緩み過ぎなので速いテンポで体を起していき、指圧が他動的筋肉運動としての効果を発揮すると、副交感神経の過剰な亢進が抑制されて、下痢気味の胃腸症状が治ります。

 強い刺激ではないというところがポイントです。

 パニック障害と診断されている方の中には、このケースのように自律神経の上半身と下半身のアンバランスの状態にある方が多いのではないかと考えています。

 

 

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2010年10月 5日 (火)

温泉で便秘解消、リラックスの効果。

 今週になってあちこちでキンモクセイの香りに気づくようになりました。

 指圧に来る方もまず庭のキンモクセイの香りに包まれてから、精油の香りの玄関を入っていらっしゃいます。

 キンモクセイといえば、トイレの香りがみんなキンモクセイであった時代がありました。

 今は生活の中の香りも選択できるようになって、キンモクセイの香りがトイレの香りという印象も薄まり、猛暑の後の今年の香りはとても爽やかです。

 トイレといえば、指圧にいらっしゃった便秘がちの女性が、「温泉旅行に行った翌日の朝は快便だった」というお話しをされていました。

 これは交感神経の緊張が緩んで、副交感神経支配の消化管活動が活発になったということです。

 普段の仕事と家事で肉体的にも精神的にも緊張が続いて便秘がちな彼女ですが、ぬるめの温泉にゆったりと浸かり、家事から解放されて一泊した翌朝は最高にリラックスできたのでしょう。

 猛暑からの急な季節の変化で自律神経が乱れ血管は収縮しがちですが、リラックスする方法が見つかれば体をニュートラルな状態に戻すことができます。

 とは言っても日常に戻れば心身は緊張し、背中は丸くなり、胃腸は動かなくなります。

 指圧中よく眠り、おなかが大きな音をたてて動き、背中は伸びました。

 指圧も温泉と同じく、ぬるま湯に浸かっているような緩め方をすれば最高にリラックスすることができ、自律神経の乱れをニュートラルに戻すことができます。

 彼女は以前は体が弱く、神経質で病気がちでした。

 もう十年を超える付き合いになりますが、今ではツボが通じ、リラックスする方法がわかってきたようです。

 リラックスという感覚自体、人それぞれに違いがありますが、セラピストという鏡を通して、自分を緩める力を高めていくことはできると思います。

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2010年10月 4日 (月)

指圧も肌に直に触れるほうがよくわかる。

 最新の日本指圧協会発行の『指の光』には、浪越徳治郎先生が某大物歌舞伎役者さんに指圧をした時のエピソードが掲載されています。

 肝臓が悪いことを感じた徳治郎先生が「肌に直に触れたい」と言ったところ、それを拒まれたため「それなら按摩さんを呼びなさい!」と一喝したとか…。

 その後その歌舞伎役者さんとは指圧を通して親交を深めたようです。

 肌に直に触れられることを拒む人はいるもので、昔は高貴な身分の方への診察で直に肌に触れることはできなかった時代もあります。

 この歌舞伎役者さんの場合は個人的な理由があったのかもしれません。

 指圧は『診断即治療』ですから、母指の指紋部の感覚を心まで持って行くのでは遅い、指先に心を持つというような意味で、『感』の心を取って“カンジル”と表すことがあります。

 肌に直に触れるということは、それだけ微妙な情報を知りたいということです。

 指圧にアロマオイルマッサージとの共通点を見出すのは、先輩方の繊細なタッチ、特に微妙な刺激のギアレンジの広さにあります。

 衣服の上からでもできることが指圧の利便性ですが、できるだけ素肌に近い服装で、そして肌に直に触れることも極上のタッチセラピーとして成立させようと思うなら、とても大切です。

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2010年10月 3日 (日)

Freedom in pain .

 (社)日本アロマ環境協会発行『 Aromatherapy Environment No.57』、帯津良一先生の「健康とは…食事と運動と睡眠のバランス」の中に“Freedom in pain ”という健康の定義があります。

 これは現代クラシカル・ホメオパシーの第一人者、ジョージ・ヴィスカル教授の“Freedom from pain ”という健康の定義を帯津先生から聞いた英文学者の加島祥造さんが、帯津先生とのやりとりの中で提案した言葉だそうです。

 健康の定義として“苦痛からの解放”より“苦痛の中での解放”のほうが、深刻な病態を抱える体を診ていると現実的です。

 苦痛から軽減された割合に目がいけば“Freedom from pain ”ですが、残った苦痛の部分が続いていくことを考えれば“Freedom in pain ”ということになります。

 症状が悪化したり快方に向かうことに、一喜一憂しているうちはセラピストとしてまだまだ未熟です。

 ホリスティックに人間をとらえていくということになると、楽観的なだけではすまされないということを教えてくれる文章です。

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2010年10月 2日 (土)

指圧で鎮痛薬が減った股関節痛の女性。

 月に2回指圧をしている右変形性股関節症の女性が、「鎮痛薬を服用することが減った」そうです。

 前回鎮痛薬を服用したのが10日前、それも旅行をするので万一のことがないようにという理由でした。

 今回も指圧に来て椅子に座るまでの右足は引きずっていて、椅子に座ると右下肢長が短縮しているので右の爪先の位置が左に比べて下がっています。

 しかし、全身指圧、ストレッチ、下肢牽引などで指圧が終わると、椅子に座った時に右爪先のほうが左よりも前に位置していました。

 手術ではなく保存的な治療を選択して指圧に来ていただいているので、効果が目で見てもわかることはとても喜ばしいことです。

 右下肢長が伸びると、歩いても痛みが出ないようです。

 痛いから鎮痛薬を服用するというサイクルはQOL(生活の質)を低下させ、精神的な圧迫感も強く、なかなか症状の改善をみることができません。

 硬くなった体の組織は心まで硬くして、命そのものも縮めているように診えます。

 体の組織を伸ばせば心も伸び伸びとストレッチされて、痛みのサイクルを遠ざけていきます。

 痛みを抱えた方と向き合う時には、決して力でぶつかってはいけません。

 干してお日様の匂いがする布団の中にいるような、体の芯のこわばりまで解き放つ温かい手で包みこむこと、そこに鎮痛薬に替わる物があります。

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2010年10月 1日 (金)

脳梗塞の男性、机には写経。

 脳梗塞後遺症の男性のお宅に指圧に行ってきました。

 前回はエアコンと扇風機がかかっていましたが、今回は25℃で温風ファンヒーターが動いていました。

 どこが、ということではなく、全身が硬くなりやすく、特に右の後頚部から背部が硬くなっています。足首の硬さは脳梗塞後遺症の特徴です。

 日課として般若心経の写経をしているとのことで、これはリハビリにも精神安定にも良いことだと思いますが、肩がこるようです。

 机の上には、観音巡りをした時のお寺とそこで祀られている観音様を写経のように筆で書き連ねた半紙がありました。

 眠れない夜に書いているのだとか。

 指圧をするとよく眠り、時々大きな寝息かと思うような音をたてていたのは新品ではないとわかるファンヒーターで、御本人はいびきをかくこともなく、ぐっすりと眠っているうちに指圧は終わりました。

 奥様に眠っていることを告げて、次の予約があるので急いで帰りました。

 指圧をしていて思うのは、年配の方に生き方を見せていただいているということです。

 それは生き方だけではなく、死に方か、死ぬ準備なのかもしれません。

 生きることは死と常に隣り合わせであることを実感した方から、心を静かにする方法を見せていただきました。

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