結核病棟の記憶。
その女性は、指圧が後半になって60年前の記憶が蘇ってきたようです。
戦後食糧事情が悪い頃、彼女は就職し、無理がたたったのか結核になりました。
紹介された病院は湘南の元海軍病院の結核病棟、サナトリウムというにはスパルタで、窓は新鮮な空気を入れるということで夜でも開け放たれていたそうです。
初めは寒くて帰りたかったということですが、そのうち友だちができ、悪い遊びを教える年長者もいて、夜は布団を並べて花札をしていたと懐かしそうに語ります。
近所のお店で木のりんご箱をもらってきて、障子紙を張って間に板を入れて本棚を作った話、そのうち体が回復してきてみんなの分まで卵を買いに行った話、卵は貴重でプラスチックの卵パックなんてなかったから新聞紙で大事に包んで持って帰ったこと…。
おそらく、彼女はこの話を始めて他人にしたのだと思いました。
ゼラニウムの香りと波のCD、そして指圧でリラックスして大脳辺縁系が刺激されて、深く眠っていた記憶の扉が開いたのでしょう。
指圧をしながら影絵のようなはっきりとした幻を私も見せていただきました。
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