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2010年10月25日 (月)

皮膚に密着し吸い上げるイメージのタッチ。

 2週間ほど前に「指圧後、家へ帰って血圧を計ったらまだ血圧が高い」と電話で不安を訴えた女性、「肩こりは緩んでいますから、夜になって寒くなってきたので温かくして、それでも心配ならかかりつけのお医者さんに行ってみては…」とお話しをさせていただきました。

 結局病院へも行かず、その後2週間血圧の心配はなかったようです。

 こういうケースで重要なのは慌てないことで、「ストレスの原因が家の中ににあれば血圧が上がることもある」、「まだ気候の変化に順応できていない」、「最低濃度の降圧薬が処方されているので多少血圧が高くなることはあるかもしれないけれど、他の病気がないのでお医者様もそれを承知で処方しているのではないか」など、大丈夫だと言える要素を考えてお伝えすることです。

 ある程度経験を積まないと難しいところですが、「大丈夫」と言ったことで下がる血圧もあります。

 いろいろな本を読み、実際の医師の診察もよく見ておくと、参考になることはたくさんあります。

 さてその血圧が高かった女性が今回指圧にいらっしゃったのは、左腰痛と左腹部まで周り込んだ痛みです。

 痛みは肋間神経に沿っています。

 座位で背中を診ると脊柱は左に側弯しています。

 内臓が下垂して下腹部がポッコリ膨らんでいるので、腸腰筋と腸との隙間が狭まって癒着したような状態で腰痛と腹痛が混在しているようです。

 脊柱の左への傾きを矯正し、腹筋を使わせて内臓を上げ、腸と腸腰筋との隙間を拡げれば神経の圧迫は解消されるわけです。

 まず背部の緊張を和らげ(交感神経の緊張を鎮める)、全身性の指圧をし(副交感神経を優位にし胃腸の働きを高める)、最終的に腹部の指圧をします。

 力で圧し込めば圧迫によってさらに癒着してしまうので、イメージとしては表面張力で吸い上げるように姿勢を戻す時に密着を最後の瞬間まで粘ります。

 体重移動といいますが、痛みが強ければ大して体重移動などできないのです。

 漸増で圧し込むことばかり考えていて、漸減の戻しのイメージが弱いと、こういうケースの対応は難しいと思います。

 密着があって持続があれば、絶妙な漸減圧の戻しに気を配ったほうが体の弱い方や重い症状には向いています。

 腹部の指圧も終盤、仰臥位で両手指を腰部に差し込んで指頭で起立筋を持ち上げると、左下腹部S状結腸のあたりでグーッと音がして一瞬にして肋間神経に沿った痛みは消えました。

 それまでも下肢の指圧でおなかは動いていたので、全身性の指圧で副交感神経優位にはしてあるわけです。

 始めからポイントはわかっていますが、最後に一番のポイントが決まると演出として「決まったな」と感じることができます。この手順で体の具合が良くなると、お客様の喜びもまた格別です。

 ここが鍼灸や整体と、指圧・マッサージの違うところです。

 実際は指圧とカイロプラクティックの違いはそれほどないのかもしれませんが、指圧はピンポイントで矯正をして終わりにしないところに価値があるのだと思います。

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