“hearing”と“healing”。
体の声を聴くというのは、外国語を理解するようなものです。
80代の女性、私は或る日から、この女性が人生の物語を順を追って語っていることに気づきました。
昨日は初めてお父さんとお母さんのことが語られました。
それは話そうとして話すのではなく、極自然に人生の総決算として体から湧き上がり、私が聴き手に選ばれたような気がしています。
手書きの年賀状150枚を書き終え、それを出した後の指圧です。
肩こり、座骨神経痛に加えて、昨日は左母趾側面に小さな白いうおのめのようなものが痛いという症状もありました。
歩く時に左足が2週間前から痛いということですが、化膿ではなさそうな、靴がきついなどの接触刺激の自覚もないようなので、うおのめとも言い難いように思いました。
坐骨神経痛によるものか、血糖値が高いので糖尿病性の末梢神経障害が痛みの本体なのかもしれません。
神経腫かもしれないので、ひとまずは皮膚科への受診をお勧めしました。
「テレビで見た指揮者の小澤征爾さんも背中が丸くなっていましたから、足先にしびれや痛みがあるかもしれませんね」と申し上げると、
「カーネギーホールが映って懐かしかった。あそこで歌ったことがあるの」とのこと。
“アナタハナニモノダ?”
今日の夜は武道館で第九を歌うのだそうです。
彼女はスケジュール帳を持ち歩き、次の指圧の予約をして帰ります。
今回の指圧は、第九を歌う前のコンディショニング調整でしたか。
積極的な生き方ができれば80才で痛みを抱えても、武道館で歌うことができるみたいです。
歴史の中に埋もれてしまいそうな一見普通の庶民の中にも物語はあり、その物語を聴いていると、彼女は決して脇役ではなく、メインを張る主人公であることがわかります。
どなたにも物語があり、どなたにも丁重に対応しなければいけません。
後で「おみそれしました」と言うことになります。
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