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2010年12月31日 (金)

年末の夜も指圧のお呼びがかかって…。

 「やってますか?」と電話で尋ねられれば、「気持ちはお休みなのですが…」とお応えしますが、昨日も頭痛の女性に指圧をし、夜7時を過ぎてからも、腰痛で這いつくばって迎えてくれた男性のお宅へ指圧に行って来ました。

 どちらの方も胸椎が大きく後弯し、慎重に対応しなければかえって痛めつけてしまうような、疲労が限界を超えて起きた急性の症状でした。

 もう病院もお休みの所が多いでしょうし、安静にしているよりも私を思い出してくれたのですから、何とかしないわけにはいきません。

 女性は指圧後には頭痛が治ってしまったとのこと、男性も四つん這いで迎えてくれましたが、帰る時には普通に座っていました。

 この男性は脊柱管狭窄症がありますから、背中を伸ばし過ぎてはいけません。

 気になったのが部屋も隅に立てかけてあった「ストレッチポール」です。

 直径15cm×100cmの円筒形の硬めの枕のようなものですが、これを脊柱管狭窄症の方が使えば拷問です。

 幸い「怖くって使ったことがない」とのこと。

 「先生が治療に使いますか?」と仰るので、大人ですから2度程断ってから、車に積んで帰ってきました。

 駐車場には彼の最高級のベンツが。

 私は車の通りの少ない年末の夜の道を、古びたワンボックスカーで帰りました。

 彼には彼の体以外にも奥深い苦しみがあって、今日の指圧はそれを見かねたインスピレーションの強い方からの依頼でした。

 こういった手技療法の評価は、インスピレーションで繋がっていくのだろうと思います。

 私は毎朝必ず、気になっているクライアントや友人、親戚、亡くなった人など、50人くらいの人のことを考えます。

 私の力が及ばなくても、何か“大いなる力”によって、癒されるようにとお祈りします。

 そして私は具体的、効果的なことを適量するだけです。

 そうすると、ストレッチポールがもらえたり、最高級ベンツに乗る人が両手をついて神様だと言ってくれるような変なことが起こります。

 そして一年最後の日にも指圧の予約があります。

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2010年12月30日 (木)

吸気を受け止め、呼気を助ける“壁”となる、指圧はそれで良い。

 伏臥位の指圧で、吸気の時に盛り上がる背中を受け止める意識で母指の指紋部を当てて、それが壁になれば、圧し込まずとも指圧です。

 呼気の時には、沈む背中に母指の壁がついていくだけで、デトックスの促進となり、圧し込まずともそれで指圧になります。

 受け手の吸気を強く圧し戻したり、自然なリズムの呼気に余計な力を加えれば、それは侵害的な刺激となります。

 いつも言うことですが、受け手の受け止められるボールを投げて、始めてキャッチボールになるのです。

 いきなり剛速球を投げれば、受け手は傷つきます。

 始めは「ここをこんな風に圧しますよ」というポイントを示すだけのガイダンスの指圧をして、取り易いボールを投げ、時には誉めて、キャッチボールを好きになってもらい、自分からも工夫してボールを投げ返してもらうと、そこには共感の時間が生まれたことになります。

 しっかりとした壁で、しかも窮屈さを感じさせなければ、受け手は深い呼吸をします。

 その呼吸に伴う呼吸筋や肋骨の動きと「重力」を利用して、母指の指紋部が壁になれば、力を使わなくても極上の指圧になります。

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2010年12月29日 (水)

心疾患の旦那様の鼻血が止まらない。

 「心筋梗塞で冠状動脈のバイパス手術をしたことのある旦那様の鼻血が止まらない」、その騒ぎの挙句に肩こりになった女性に指圧をしました。

 心臓手術をした医大で鼻の血管を焼却する処置をするまでに、3日を要したそうです。

 心疾患の手術後、抗血栓薬を服用している時の副作用に“出血傾向”があります。

 出血は粘膜や皮下だけでなく、脳や内臓が内出血を起こすこともあります。

 抗血栓薬は冠状動脈を血栓で詰めないために、血液をサラサラにしているので、逆に言えば血液は固まりにくくなっています。

 風邪気味で鼻をかみ過ぎても、ティッシュに血がつくことがありますね。そんなきっかけでも抗血栓薬を服用している人の鼻血は止まりにくくなっています。

 寒い日の病院の付き添いなど、精神的・肉体的なストレスで、彼女はストレッチなど考えが及ばなかったようです。

 真冬の寒さは血圧を上げ、血管は収縮し、肩がこり、鼻の粘膜も傷つきやすくなります。

 病院に行ってきても旦那様の鼻血の原因がよくわかっていなかったようですから、指圧をしながら私のわかる範囲で説明をしておきました。

 肩のこりには誘導的に血流を促し、運動不足の部位にはエクササイズをさせるように指圧をするのはもちろんですが、心の疑問に答えることができれば、もっと体をリラックスさせることができます。

 ひとりの体の問題は、いつか必ず誰かの問題として再び自分が関わることになります。

 ひとりの体の問題点を施術後にどれだけフォロー(勉強)しておくか、それがセラピストになれるか、ただコネコネと触ってお茶を濁して終わる人になるかの違いです。

 体が連れて来る物語は家族に広がり、病気のこと、薬のこと、知っておくと役に立つことがたくさんあります。

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2010年12月28日 (火)

寒い日のゴルフで右腰痛→左半身の使い方に注目。

 40代男性、入って来るなり左外側に足の運びがふらつく感じが気になります。

 主訴は右腰痛、腰椎の前弯が緊張で減弱し、後弯に近い直線になっています。

 座位で、肩甲下部の脊柱棘突起を上部から、示指~薬指の指紋部の上半分くらいを使って触れていくと、やや硬直した感じがありますが、痛みはないので椎間板ヘルニアは除外していいと思いました。

 右腰部と左殿部中殿筋が、対角線の緊張を持っています。

 肩関節の可動域は正常範囲です。

 寒い日のゴルフの後に、右骨盤付近の腰痛を感じるようになったということです。

 伏臥位では左肩根点のこり、左上腕二頭筋と三頭筋の起始から停止までのこり、右上腕二頭筋と三頭筋の肘付近のこり、背筋にあるゴルフのスイングでは真の腕の付け根となる肩甲骨やや下部のこり、左中殿筋の盛り上がるほどの緊張、左大腿後側のこり、を触知しました。

 右腰部を軽く指圧しても痛みはないので、右腰痛は深部の腸腰筋の問題です。

 下地は普段のデスクワークや車の運転の座位姿勢の右重心にあると思います。

 寒さで体が温まらないまま柔軟性のない強い腕力のスイングをして、右腰は限界を超えたようです。

 今回の特徴は左半身の使い方です。

 柔軟性のない左側に大きな力を使ってしまったようです。

 頭を下げボールを見る(肩根点のこり)、膝を強く曲げる(左大腿後側のこり)、左外側に体重移動する(左中殿筋のこり)左肘を曲げ伸ばす(左上腕二頭筋と三頭筋のこり)など、寒さで壁となる左半身により力が入っていたようです。

 様々なストレッチができ、車の乗り降りにも影響がなく、仰臥位から起き上がる時の痛みくらいなので、おそらく右腸腰筋上に小さな傷があるということなのでしょう。

 3日たてばかなりよくなりそうですが、普段の着座の重心を換えるために薄い座布団一枚でも足と腰の距離が変って重心が違ってくるので、やってみてくださいとアドバイスさせていただきました。

 車の長距離運転の後の寒い日のゴルフは、体、特に腰を十分にストレッチして始めないと、年末年始をヒーヒー言いながら過ごすようになります。

 お気をつけください。

 

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2010年12月27日 (月)

叩打法は引き技、垂直跳びやコサックダンスをイメージしてみる。

 叩打法(パーカッション)の間違いはズバリ、“叩いてしまうこと”にあります。

 叩き続ければ打撲、挫傷になることはわかりますね?

 ここでも何度か取り上げていますが、叩打法は当てた瞬間に引き上げる『引き技』です。

 テンポの良い刺激で体を起していく、施術終了間際の仕上げ技として適しています。強さはいりません。

 リラックスして副交感神経が優位になった体に刺激を与えて、シェルターから現実世界に送り出す結界を破る技法として、叩打法をとらえるのが良いでしょう。

 裏打ちのリズムを『ンタッ、ンタッ…』と続け、休符の『ン』が触れた瞬間、間髪入れずに『タッ』と引きます。

 体力測定の垂直跳びで地面に足を着いている時と、叩打法で皮膚表面に当たった瞬間が同じです。

 コサックダンスで着地をした時が『ン』、足を前に蹴り出した時が、叩打法の引きにあたります。

 当てる方向に力を入れるのではないということ、何となくわかりますか?

 たぶん多くの人がこのことをしっかりと理解できずに、今日も叩いているのではないかと思います。

 わかった人が教えてあげるといいのですが…。

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2010年12月26日 (日)

妊娠中の手根管症候群、指圧+キャリアオイルマッサージ。

 「先生、手がしびれて病院で診てもらったら“シュコンカン”と言われたんですけど、明日予約が空いている時間はありますか?」

 電話をかけてきたのは7ヶ月目に入る妊婦さん、おそらく“シュコンカン”の漢字がイメージできていないので“主根幹”症候群的な、何か恐ろしい命の根本を揺るがすような重大な病気になってしまったのかもしれないと慌てているような声でした。

 妊婦さんの手根管症候群は、ホルモンの変動で腱鞘炎のようなものが起こり、正中神経の通路である手根管が狭くなって神経を圧迫して発症するようです。

 ですから手根管症候群は、閉経後の中高年女性と妊娠することの多い20~30代の女性に多い病気です。

 腎不全のアミロイド沈着や骨折や脱臼で起こる手根管症候群とは違うので、妊婦さんの手根管症候群は指圧やオイルマッサージがよく効きます。

 手根管症候群というと手関節掌側の横手根靭帯に注目しがちですが、そこが腱鞘炎であれば視点を大きくとって施術をすべきです。

 まずこの妊婦さんの体型に注目すると、おなかが大きくせり出してきたので、それに対抗するように背中の上部はやや後ろに反り、腰椎は力なく後弯し、頚は前に倒れています。

 肩関節は内転・内旋に固定されているようですが、おなかが大きくなってきたので、手の位置は遠くなっています。

 ①正中神経の出る後頚部の第5頚椎から第1胸椎の間、②肩上部斜角筋隙、③鎖骨上部~鎖骨内部、④小胸筋、⑤腋窩、⑥肘頭周囲、⑦肘窩、そして⑧前腕屈筋群、⑨手関節周囲、⑩手掌(母指球)⑪手指、実際はもっと細かく診ていますが、これくらいは最低チェックします。

 そこで②の斜角筋隙のこりと⑧前腕屈筋群がパッツンパッツンであることが今回のポイントであると思いました。

 彼女の場合は前回の指圧で腋窩などを緩めてあったので、ストレッチの意識があるところはそこそこ自分でもメンテナンスしていたようです。

 病院ではむくみを問題にしたようですが、実際に指圧で手を触れていくと、これくらいのむくみなら異常ではないと思える程度でした。

 それよりも筋肉を硬く緊張させて、あらゆる動作を行っているのではないかというように、前腕や下腿が硬くなっています。

 つまり肩関節や股関節を大きく使わずに、振り子運動のない、ノッシノッシとした動きをしていたようです。

 妊娠中の体の変化に慎重になって、省エネの動きをしていると末梢に近い前腕や下腿に負担がかかるようです。

 斜角筋隙の問題は頭の重さがかかっているということですから、脊柱を伸ばして頭を肩の上に乗せる意識を持たせます。

 前腕は指圧だけでもいいのですが、今回はスイートアーモンドオイルのみで求心性のマッサージも加えました。

 もちろんキャリアオイルだけではなく、ネロリやローズウッドなど妊娠中でも問題のないとされている精油を加えてもいいと思います。

 ただこのケースでは手にほてりがあって、何もしなくても炎症性の反応が起こっているわけです。

 急性のこりと診てもいいわけで、ローズマリーやペパーミントを使うかどうか、それはそれぞれのアロマセラピストの判断です。

 私の感覚ではこれはサイプレスを使いたいというケースではありません。もう少しむくみがあればということですが…。

 指圧+マッサージ後、手の温度がスーッと下がって、手のしびれは消えました。

 トイレは指圧後1回だけだったので、びっくりするほどのむくみではありません。

 彼女に腱鞘炎はないかもしれません。

 手根管症候群と言わなくていいのかもしれない。

 前腕をマッサージしていくと、症状は尺骨神経に沿っても、橈骨神経に沿ってもありました。 

 言わば“妊娠中の前腕パッツンパッツン症候群”ということで…。

 これと同じ前腕の症状を60代の女性に指圧したことがあって、女性ホルモンの影響は確かにありそうです。

 

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2010年12月25日 (土)

“涙がでちゃうんだ…”ね。

 “合わせると強い命を残せるDNAをビッビッと感じた”時、それが目に見えないフェロモンを嗅ぎ取ったのだとしましょう、他の人には魅力的でない異性でも、自分の遺伝子の弱いところを補完してくれるDNAを持っていたら、生涯のパートナーとして選択することもあるでしょう。

 椅子に座るなり、ポロッポロッと涙が溢れたのは、結婚を控えた女性です。

 ピュアな涙って、けっこう放物線を描いて前に飛ぶものです。

 自分の何が彼女をイラつかせているのかわからないパートナーだから、彼女はイライラがおさまりません。

 自分にないDNAを持つパートナーは、繊細な彼女を鈍感力で病気にしてしまいました。

 彼女にとって彼は毒なのです。でも毒は薬にもなりますね。

 夜も眠れず、肩がこり、足は冷え、朝は吐いたという始末、イライラがつのったためか、肝兪のあたりが硬く緊張していて、指圧でポキッと音がしたので、椎間関節が少しずれていたようです。

 せっかくレストランをセッティングして食事をした後すぐに、ちょっと目を離したすきにファストフードを食べるようなパートナーでは、これから先が思いやられます。

 健康志向の彼女と生活習慣病まっしぐらの彼とでは、ぶつかることばかりです。

 「このままでは彼は倒れるから、神様に選ばれたのかもしれないね」

 「人間を大きく変えることは難しいから、10のうち1つでも意見を尊重してくれたら、彼を助けてあげたらいいんじゃないかな」

 「それでも一番大事なのは自分の命を続けていくことだから、どうしても駄目だと思ったら見捨ててしまいなさい」

 彼の体がボロボロであることは話しをしながら画が浮かびました。

 「ここへ連れてきたら、どんだけ自分の体が危ないことになっているか、わからせて帰すから…」

 指圧の後、1時間くらい話をして、「おなかが空いてきた」とのこと。

 指圧前も指圧中も指圧後も、気持ち良く泣いてもらえば、おなかも空きます。

 これも演出やテクニックがいることです。そして何よりもお客様が涙を見せることのできるセラピストであるかということが根本にあります。

 気持ち良く泣いてもらってください。それがセラピーです。

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2010年12月24日 (金)

点滴よりも指圧が効くことがある。

 昨日は休日のような、休日でないような、前日往診の予約があるために断った方が指圧にいらっしゃいました。

 80代女性、右肩から指先にかけての痛みが主訴で、昨日は整形外科で点滴をしてきたそうですが、その後も痛みは続いて、指先までの痛みは悪化したようで寝込んでいたということでした。

 この女性は水曜日に電話をかけて来ることが多くて、水曜日はだいたい外で仕事をしているので、ややこしい感じになって申し訳ありませんでした。

 右腕がむくんで、右手の静脈が膨らんでいたので、点滴が十分に吸収されずに血管が破れて漏れたり水腫や浮腫となってしまったのかもしれません。

 整形外科の点滴よりも指圧が効くということはあって、つまり点滴の針が交感神経を刺激してしまえば、それだけで高齢者にはより大きな負担となってしまうこともあるようです。

 原因は菊の剪定、はさみの使い過ぎで、右肘の「曲池」、その2寸手関節よりの「手三里」、右前腕屈筋群、右大胸筋などの圧してみて本人が始めて自覚する痛みは、手の使い過ぎによって起こる筋肉痛の典型です。

 それらプラス背中が曲がっているので頭の重さが肩にかかるなどで肩上部の肩こりもあり、今本人を悩ませている右指先までの嫌な痛みは、指圧に良く反応する短時間にできた筋肉の使い過ぎの典型です。

 足をあまり動かさずにはさみを使うので、下半身の筋肉は使わな過ぎという上下のバランスの悪さの是正も、症状の改善には欠かせません。

 左大腿後側の坐骨神経が脛骨神経に直進していくラインと外側の総腓骨神経に分かれるラインに痛みがあるので“左膝は軽く曲げていた”、下腿三頭筋のアキレス腱になる手前のヒラメ筋が硬いので“右足は軽く爪先立っていた”ことがわかります。

 年齢的に筋肉が細くなってきていますから、こるのも早いですが、そこそこ緩むのも早いということになります。

 車で送られてきて、全身指圧後は「楽になった」と歩いて帰っていかれたので、十分に効果があったようです。

 ざっくりと点滴で鎮痛薬を送り込むことよりも、部位毎に適量刺激のタッチをし、緩んだところで関節運動をしていくと、とても良くなることがあるという症例です。

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2010年12月23日 (木)

「冬至を越えた、今日からは日が伸びる」とイメージすること。

 何かの存在を否定するには、有る可能性を潰していく膨大な検証が必要です。

 夢のない話なのに、何だか面倒臭い。

 今日の夜明けは、サンタクロースが明日の夜に来ていいと思える朝でした。

 古いハリウッド映画の絵で書いた背景のように、北西の榛名山にかかった雲が日が昇るにつれて紫からピンクのグラデーションに変化していきました。

 西の空の月は、右下にアニメのようなウサギを浮き立たせ、あんなにアニメっぽかったけと思いながら、暖かい朝のウォーキングをしてきました。

 昨日のお昼頃の上着を脱いで半袖になった暖かさ、それを追いかけるように迫ってきた真っ黒い雲、夜の強い風、シューベルトの『魔王』のように木の葉が渦巻く中を車を走らせ、昨夜は往診から帰ってきました。

 冬至を過ぎ、日がこれからは伸びていき、今日も緑の小さな草が増えています。

 一年に何度もないような綺麗な朝の風景の中にいると、消極的なイメージや否定的なイメージに支配される必要はないと思えます。

 息を吐きながら、指節関節を伸ばして指紋部をふわりと密着させた指圧をするだけで、デトックスになり、力が抜け、使わない体の部位を使い、心身に良いことばかりです。

 指圧をすることそのものが指圧師の心身のためになっていれば、指圧を受ける側にも特別な感覚として響きます。

 プラスの感覚が伝播して、健康な人が増えれば何よりです。

 身を磨り減らして、指の関節を変形させて、力ずくで、という施術ではどうにもならないことは、受ける側にもわかります。

 良いことをすると気持ちがいい、気持ちがいいと余裕ができる、余裕ができるとサンタクロースの存在を認めて困ることなどありません。

 宝くじに滅多に当たらないようなもの、まだ会ったことがないだけで、誰かは会っているかもしれない。

 つまらない大人にならないように、面白そうな方を選択して。

 とにかく冬至を越えたので、これから日は伸びていきます。

 

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2010年12月22日 (水)

浪越(日本指圧専門学校)で「腹部の指圧が瞳孔に及ぼす影響」の電子瞳孔計を用いた実験。

 浪越(日本指圧専門学校)では、生理機能に及ぼす指圧の効果について様々な実験を重ねています。

 昨日届いた会報では、「腹部の指圧が瞳孔に及ぼす影響」についての実験が報告されていました。

 光をあてると瞳孔が縮小するのが対光反射で、臨終の場面を思い起こせば医師は瞳孔の縮小がないことを死亡の判断基準にしています。

 瞳孔括約筋に分布する動眼神経は、副交感神経です。

 人間はリラックスした時、瞳孔は収縮しています。

 獲物を探す時、闘う時、興奮によって瞳孔は拡大し、敵に対峙し、武器をよける咄嗟の動きに備えます。運なく死を賜えば、瞳孔は拡大したままとなります。

 今回の実験では、快圧(被験者が心地良いと感じる圧刺激)を条件に、浪越の腹部の基本指圧20点を通常圧法(1点圧3秒)で3分間繰り返したところ、両眼電子瞳孔計で“有意な瞳孔径の縮小がみられた”ということです。

 この実験では指圧をしない場合の実験もされ、腹部の指圧をしたほうが無指圧よりも瞳孔縮小がみられるという結果が出たようです。

 こういう地道な基礎研究では、予想された結果が出ないこともあり、今回は生理機能に及ぼす指圧の効果を、具体的に数値で示す実験となりました。

 われわれはこういう研究の裏付けのおかげで、生理学的な知識にさらに自信を深めて、生理機能にのっとたタッチを続けることができます。

 “腸揉み”というものが巷ではありますが、副交感神経を優位にして消化管活動を促進するのであれば、“快圧”でなければいけません。

 痛みと恐怖で瞳孔が拡大してしまうような“腸揉み”を続けていると、やがて健康被害の声が大きくなってくるはずです。

 

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2010年12月21日 (火)

CMの誤った認識、「揉み続けるしかなかった」が間違い。

 某磁気ネックレス(マグネ…)のCMで「揉み続けるしかなかったそのこりに!」というナレーションが入ります。

 タッチング理論がわかっていれば、ここは「揉み続けるから揉み返すのだ!」とツッコムところです。

 この商品を買えなかった人は「揉み続ければ」こりがなくなりますか?

 答えはもちろんNO!です。

 筋線維をねじるように揉み続ければ、炎症が起こり、毛細血管が破れ、筋肉が断裂します。

 例えばNHKの「きょうの健康」のような番組が肩こりを取り上げた時に、揉み続けなさいと言う整形外科の先生はいません。

 タッチは科学であり、医学の根源とも言えるものです。

 あんま・マッサージ・指圧師でも、マッサージ類似行為をしている方でも、揉み続ければ揉み返すことがわかっていなければいけません。

 こりにはソフトなタッチで対応し、神経機能を鼓舞していくことがアルント・シュルツの法則にかないます。

 健康関連商品のCMとしてはチェックが甘いと思います。

 良かれと思って揉み続けることは決して体のためにならないことこそ、周知徹底すべきです。

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2010年12月20日 (月)

陥入爪、ペンチで切取り大騒ぎ。

 先週続けて3日指圧に来た70代の女性は、陥入爪を旦那様にペンチで切り取られるというとてもホラーな目に遭ったようです。

 『“右母趾が痛い、何だろう?”と、たまたま来ていた親戚の男性に見せたところ、爪が食い込んで腫れているということがわかり、旦那様が物置からペンチを持ってきて、親戚の男性に押さえつけられて、「やめてくれー!」と叫び声を上げる中、爪を切り取られた』という、絵が浮かぶスプラッターホラーなお話しです。

 この男性二人とも指圧をしたことがあるだけに、決して悪い人ではなく、むしろおだやかなオジサンたちなので、何故そんなことをやる気になってしまったのか?

 その場の空気による集団心理みたいなことなのでしょうね。

 血が噴出し、病院に行って、当然そんなことをしてはいけないと怒られ、抗生物質が5日分投与され、3日目からの指圧です。

 1日目はその時の恐怖の話が主で、体は強く緊張していました。

 旦那様にも親戚の男性にも強い口調で怒っていましたが、「悪気はないから…」などとなだめながら指圧をするうちに、血管が拡張し、怒りもおさまってきたようです。

 「明日も来ていいか?」と尋ねられたので、「抗生物質の服薬中は細菌を叩くことがまず大事で、指圧に来なくてもいいですよ。どうしても心配なら電話してください」

 そして“どうしても心配”だったとみえて、翌日、翌々日の指圧となりました。

 また器用に場所を換えてこりを作ってきてくれるので、指圧としては楽でした(こりがない体を扱う時は難しいと思っておかないと余計なことをして傷つけてしまいます)。

 抗生物質の副作用である胃腸症状と食欲不振で、勝手に服薬を中止したのを再開させることができたのも良かったと思います。

 抗菌にはある程度の薬量を維持する必要があって、医師は病状と経験によって投薬量を決めています。

 胃が荒れることがあっても服薬を勝手にやめるべきではありません。どうしても胃の症状が辛ければ再診に行けば胃薬が出ると思います。

 抗生物質によって腸内の善玉菌も死にますから、今後ヨーグルトなどを食べて腸内細菌叢の再構築をする必要もあります。

 指圧では血行促進によって傷の早期回復を促し、他動的に消化活動を促進することができます。

 効果があったからこそ3日続けて来てくれたのですが、まぁこのケースなら1回指圧をしておけばそれで十分ではないかと思います。

 “もっと良くなるような気がする”という期待に応え続けるには広い視野でアプローチしていくことが必要で、連続の指圧では昨日しなかったことをしていくということが、体の負担を減らします。

 指圧3日目が投薬5日目で、服薬中止もありましたが、お医者様の予想通りにとても良くなっていたと思います。

 指圧をしたことは病院で言わなくていいので、残りの薬をしっかり飲んで、再診で安心できることをお祈りしています。

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2010年12月19日 (日)

痛みの確認をやめさせること。

 右母指ばね指の60代女性、左手関節も以前“手根管症候群”にかかりました。

 手根管症候群は正中神経の症状が出ますから、第5頚神経から第1胸神経の範囲、つまり頚の真ん中あたりから、肩甲骨の上部の筋肉を緩めておくことが症状の緩和につながります。

 自覚的に頚から肩甲間部のこりはないということですが、とんでもない!、とても硬く猫背になっています。

 当然、長・短母指屈筋は正中神経支配ですし、橈骨神経(第5神経~第1胸神経)支配の長・短母指伸筋も頚から肩甲間部の緊張の影響を受けています。

 伏臥位で指圧を受けながら、ゆっくりと両手の指の曲げ伸ばしをしていることが、いけません。

 意識が常に患部にあって、おそらく無意識のうちにも患部を使っていることになります。

 傷が治るには、安静と痛みがないように程好く動かすリハビリが重要です。

 おそらく彼女は痛みを確認しています。

 痛みの信号の連続は痛みを強め、増幅し、場合によっては傷口を拡げます。

 今の動きができれば、ばね指ではありません。

 指の屈伸運動で目視できるほどの引っ掛かりがなく、弾き返されていないのです。

 また正中神経麻痺の鷲手のような特徴もありません。

 指を指圧させてくれる人は、それほどひどい症状ではありません。症状の重いばね指の人は、触られることを拒みます。

 全身指圧後、頚から背中が伸びることで内臓も上がり、手指の症状も改善されました。

 「症状は忘れている時に治っていくものです。痛みを確認することは、症状を改善するのに役立ちません。動かす時には意識して動かし、あるいはマッサージやストレッチをして、それ以外は休ませてください」

 痛みを確認するのは消極的なこと、痛みを確認しない(忘れる)ことこそ治療のためには積極的な態度です。

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2010年12月18日 (土)

“hearing”と“healing”。

 体の声を聴くというのは、外国語を理解するようなものです。

 80代の女性、私は或る日から、この女性が人生の物語を順を追って語っていることに気づきました。

 昨日は初めてお父さんとお母さんのことが語られました。

 それは話そうとして話すのではなく、極自然に人生の総決算として体から湧き上がり、私が聴き手に選ばれたような気がしています。

 手書きの年賀状150枚を書き終え、それを出した後の指圧です。

 肩こり、座骨神経痛に加えて、昨日は左母趾側面に小さな白いうおのめのようなものが痛いという症状もありました。

 歩く時に左足が2週間前から痛いということですが、化膿ではなさそうな、靴がきついなどの接触刺激の自覚もないようなので、うおのめとも言い難いように思いました。

 坐骨神経痛によるものか、血糖値が高いので糖尿病性の末梢神経障害が痛みの本体なのかもしれません。

 神経腫かもしれないので、ひとまずは皮膚科への受診をお勧めしました。

 「テレビで見た指揮者の小澤征爾さんも背中が丸くなっていましたから、足先にしびれや痛みがあるかもしれませんね」と申し上げると、

 「カーネギーホールが映って懐かしかった。あそこで歌ったことがあるの」とのこと。

 “アナタハナニモノダ?”

 今日の夜は武道館で第九を歌うのだそうです。

 彼女はスケジュール帳を持ち歩き、次の指圧の予約をして帰ります。

 今回の指圧は、第九を歌う前のコンディショニング調整でしたか。

 積極的な生き方ができれば80才で痛みを抱えても、武道館で歌うことができるみたいです。

 歴史の中に埋もれてしまいそうな一見普通の庶民の中にも物語はあり、その物語を聴いていると、彼女は決して脇役ではなく、メインを張る主人公であることがわかります。

 どなたにも物語があり、どなたにも丁重に対応しなければいけません。

 後で「おみそれしました」と言うことになります。

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2010年12月17日 (金)

「“中村天風”って知ってる?」

 友人から「“中村天風”って知ってる?」と尋ねられました。

 友人が仕事で付き合いのあるカメラマンに「大阪で個展を開くので手伝ってもらえないか?」と言われ、その話しの中で出てきたのが“中村天風”だということでした。

 カメラマンが今はまっているという“中村天風”、どこかで見た記憶があり、これは知っておくべき人物だから話しに上がったのだろうと思っていたら、その週のうちに『天風哲学実践記 尾身幸次 著 PHP研究所 ¥1300』という新刊本を新聞の書評で見つけ、これも何かの縁だろうと購入して読んでみました。

 著者は元衆議院議員で財団法人天風会の理事長ですから、中村天風の教えを世に広めるという立場の方です。

 著者の自伝的な部分も含みますが、この本を読むと“中村天風”がヨガをベースにした心身統一法、健康法を体得し、世に広め、政財界の歴史的なVIPに支持され、今日でも天風の教えが天風会として継続して支持されていることがわかります。

 中村天風は神経反射の調節として、“クンバハカ密法”を重視しています。

 クンバハカの密法とは、①肛門を締める、②下腹部に力を充実させる、③肩の力を十分抜いて下ろす、この3つを三位一体として同時に行うことです。

 ヨガでも指圧でもアロマでも、人間の心身を快適に保とうとすると、同じようなことに行き着くものです。

 肛門を締めるというのがヨガ的、東洋医学的ですが、運動神経で意識的に使うことができる外肛門括約筋を締めることと、下腹部に腹圧をかけることによって、副交感神経性の内臓の働きを促進させるという、解剖学的・生理学的なアプローチでもあります。

 肩を下げるというのは、僧帽筋と肩甲挙筋を弛緩させ、交感神経の緊張を緩めることになります。

 心身一如の考え方など、天風の教えは鍼灸師、あマ指師には納得できることもたくさんあると思います。

 護国寺に縁が深いようなので、“中村天風”は護国寺で見たのかな?

 日露戦争の時に諜報活動に従事し“人斬り天風”と呼ばれたとか、若き日に正当防衛ではあったが人を殺してしまったとか、孫文の辛亥革命で中華民国最高顧問として活躍し財産を得たとか、物凄い方のようであります。

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2010年12月16日 (木)

具体的なワンタッチの技術を伝えることと心を伝えること。

 『何を伝えるべきか?』、タッチについての質問を受けると、その後プラスになって社会的にも貢献できることを考えます。

 自分が普段していることが良いことであれば、それを伝え、残していくことまでが仕事です。

 例えば、手関節掌側で尺側の心経の便秘のツボ『神門』の圧し方。

 指で圧し込むのではなく、母指の先端を豆状骨の際で尺側屈筋腱の橈側に突き上げるように当てて、手関節を掌屈させれば、指力に頼ることなくツボを捉えることができます。

 痛く刺激するのではなく、尺骨と豆状骨の間に隙間を作るイメージで刺激することができると、ストレッチにもなり神経の伝達にも血流にも良い影響を及ぼすことができます。

 例えばおなかの指圧。

 背中から、側腹部から、おなかの上からと、全方向から圧がかかってこそ、下垂した内臓が上がっていきます。

 骨盤を寄せる、ウエストを絞る、軽擦、圧迫、軽い手掌柔捏、振動圧など、刺激の部位、方法、種類、深さ、テンポなどによって(下がった)内臓をストレッチさせるということがおなかの指圧には盛り込まれています。

 おなかには筋腫があるかもしれない、病気があるかもしれないと考えて、ふわりと密着させて、持続させる、船のレーダーソナーのように円錐状に深くなるにつれて拡がっていく圧刺激をすることを目標とします。

 「手を移動させない勇気と自信を持つこと」。

 「自分が何かを仕掛けるのではなく、緩んでくるまで待つこと」。

 タッチセラピーは受け手との共同作業です。

 自分が何かをしようと意気込むのではなく、受け手の体、人間の体のパフォーマンスを信じる修養が必要です。

 昨日は原宿表参道校で講座をしていて、自分の体から出て来る言葉に、自分が一番勉強になりました。

 タッチは結果ではなく、一つ一つのタッチそのものに幸福感を乗せられるかという過程が大事です。

 施術の終わりがタッチの結果ではなく、タッチの効果もはもっと後まで続いていきます。

 それを信じること、人間の体に備わっている力を信じること。

 東洋医学の優れた面を残しながらも、現代の医学で認められないようなものであってはいけません。

 

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2010年12月15日 (水)

逢いたいと思われる何かを備えること。

 七五三の前にその娘さんを連れて指圧に来た腰痛の女性は、無事に七五三を済ますことができたそうで、その後妊娠していることがわかりました。

 妊娠2ヶ月、つわりがひどいということでの今回は、またも周りを娘さんが飛び跳ねながらの指圧です。

 たぶん世の中でこういう指圧をする人はあまりいないので、参考にはならないかもしれませんが、私は娘さんと遊びながら指圧をします。

 3才の元気な女の子は、“水の音”のCDを覚えていて、小鳥の鳴き声のCDから換えてほしいと言います。

 『究極の眠れるCD』に合わせてジャボジャボ泳ぐまねをする女の子。

 お母さんは仰臥位から指圧です。

 洗面台の中には水が張ってあって、庭のミントをちぎって入れておくと、根っこが生えてきていました。

 女の子がそれを見つけたので、「いい匂いがするから葉っぱをちぎってごらん」と言うと、ミントを摘んでお母さんにプレゼントします。

 でもトレーナーの袖がびしょびしょ、それで上着を着替えたいと言い出す始末。

 「袖をまくっておけばいいでしょう!」とイラつくお母さん。

 その間にも指圧はすすみ、「ふくらはぎが気持ちいい」とか「それはむくんでいるからで、指圧をするとむくみが流れるから気持ちがいいわけで、妊娠はむくむことによっておなかの赤ちゃんを守り、育てるということでもあるので」とか。

 「先生せっけんで手を洗ってもいい?」とか、CDの「これ(ボリュームつまみ)をいじっていい?」とか。

 横臥位で背中の指圧をしている時も、女の子はカーテンの開け閉めをしてくれたり、カーテンを閉めて向こう側で歌ったり。

 その間にも「腰が気持ちがいい」とか、「ご飯の炊き上がりの匂いや隣の洗濯物のダウニーの臭いが気になる」とか。

 「チャイのスパイスに吐き気止めの作用があるから試してみては?」とか、「すしのガリ(酢ショウガ)は?完熟りんご酢の甘いやつ+炭酸水は?マンゴー酢は?」など…。

 そのうち次のお客様が来てしまったので、急いでティッシュにペパーミントの精油をたらして持たせ、ジャガリコのかすやミントの葉から落ちた水滴を拭き、「また来てね」と送り出し、次の人には痴呆の旦那様が着いて来て…。

 手のかかる人をどこかに預けないと指圧に来れない人は、その手のかかる人を連れて来れると安心ですよね。

 ベストの指圧ではないかもしれない、でもその状況でベターな指圧ができれば二人を緩めることができます。

 そういう需要に応えているのかなぁと思ったりします。

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2010年12月14日 (火)

年末の忙しさに備える指圧。

 土曜日に玄関ですべって傷めた左殿部も、“急性3日”という定石の回復を示し、今朝のウォーキングでは多少強張りがあるかくらいの症状になりました。

 こういう回復具合もデータとして貴重です。

 また、その間指圧をしていたということが、左右均等に体を使い、力を抜いて腹式呼吸を続けたことになり、回復を早めるのに貢献しています。

 このストレッチになるような指圧ができれば、タッチをすること自体がセラピストの健康法となります。

 さて昨夜仕事終わりで指圧にやって来たのは30代の看護婦さん、随分久しぶりです。

 「年末で忙しくなる前に体を整えておこうと思って…」ということで、個人トレーナーとしては腕の見せ所です。

 自覚的には腰の真ん中が重たいとのことです。

 伏臥位から指圧を始めると、腰も足も温かく、多少のむくみはあっても左半身は問題ありませんでした。

 右肩上部肩根点のこり~右腰部にかけて緊張がありましたが、これも軽い指圧で解消されました。

 腰や足の温かさは生理中だということもあったようです。

 生理中に指圧に来たくなる方は特にお得意様で、これはタッチが合っていなければなかなかないことで、男性セラピストでは信頼されていることの証です。

 来た時にトイレに行き、指圧終わりでトイレに行ったので、そこそこむくんでいたということです。

 タイトなジーンズで来てしまったと言っていましたが、ジーンズのウエストは緩くなって下がっていました。

 彼女の勤める病院は今は比較的暇だということですが、年末にかけてインフルエンザや慢性病の患者さんが年末年始の薬の確保にやって来るので忙しくなります。

 靴を履く時に「背が伸びた。これで年末を安心して乗り切れそうです」とのこと。

 そういうあなたのニュートラルな体を創りたくて、何年もあなたの体を調整しています。

 しばらく間が空いたけど、今までで一番体に安定感があったんじゃないかな。

 何か、体の力の抜き方がわかってきたんじゃないかと思いました。

 年末には、指圧という体の年末調整もあります。

 

 

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2010年12月13日 (月)

急性腰痛では痛みの部位が移動する。

 ぎっくり腰などの急性腰痛では、安静と患部を冷やすことによって、炎症を拡げないようにすることが第一選択です。

 どうしてもと言われて指圧をする時には、患部をはずす(手掌を当てておくくらいの手当てはあっても圧さない)、股関節のストレッチでは腰に動きを与えないように慎重に下肢を持ち上げ小さく動かす、などの配慮が必要です。

 それでも車で送られてやって来る、車で帰って行く、この動作で急性腰痛を悪化させていることもあります。

 指圧後にせっかく楽になったという声を聞いても、帰りの車で悪くなることもあります。

 また傷を治そうと患部に集まってきた血液が、指圧によって全身の血行が促進されることによって分散してしまうことで痛みを感じるということがあるかもしれません。

 急性腰痛で筋肉の断裂があれば、傷が魔法のようにくっつくことはまずありません。

 指圧によって悪くなったという印象を与えてしまった時、それが患部をはずした丁寧な指圧であったならば、もう防ぎようがない、誰が触ってもそういう可能性はあります。

 だから丁寧な上にも丁寧なことをやらなければいけません。

 私の左仙骨から坐骨の痛みは昨日の温泉と岩盤浴ですっかり回復したように感じていましたが、朝起きると左腸腰筋に緊張が感じられます。

 これは左殿部をかばって腸腰筋に負担をかけていたということです。

 仰臥位膝屈曲でゆっくりと膝を左右に倒していくと、10回ではまだサイドブレーキがかかった感じ、しかし30回ではサイドブレーキがはずれました。

 ウォーキングでは25分くらいで爽快、40分くらいで左殿部から左下肢のしびれ感が再現し、その後ウォーキング強度を緩めるとしびれはなくなりました。

 こういった適量刺激の見極めは非常に微妙なのです。

 自分の神経とつながっていてこんな感じですから、他人の体の感覚とつながるのは容易なことではありません。

 主訴から関連痛への移行を当然あると思っていないと、思わぬところで見落として地雷を踏みます。

 圧してはいけないポイントはいつも潜伏していて、それは移動します。

 トラップ(罠)を無邪気に1・2・3で圧せば、セラピスト生命を自爆させるようなものなのです。

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2010年12月12日 (日)

玄関で足が滑る、股関節内転で殿部外旋筋の痛み。

 昨日午前の指圧が終わって、左下肢にしびれた感覚があることに気づきました。

 大腿外側、大腿後側、坐骨結節、殿部、仙腸関節とたどってみると、外旋筋群に痛みがあります。

 仙腸関節の捻挫のようなことではなく、筋肉の問題のようです。

 原因を考えてみると、朝ウォーキングに出かける時に、玄関のコンクリートで左足が内側に滑ったこと思い出しました。

 内側に滑ったのなら外旋筋は急激にストレッチされて伸びてしまったのか?と始めは考えましたが、そのまま滑らずに足一つ内側にズレたくらいで踏みとどまりましたから、むしろ外旋筋群を急激に収縮させて外旋方向の力のベクトルでブレーキをかけることになったのでしょう。

 よく高齢者の方で下肢外側に神経痛の症状を訴える方がいますが、この感覚なのだと思いました。

 なんとなく殿部から左大腿外側を通って左足先まで、しびれた感覚がありました。

 ストレッチをしたり横になって休んだりして、午後の指圧も無事に終えましたが、左下肢にしびれた感覚は残ったので湿布を貼って眠りました。

 昨夜の入浴と湿布でかなり良くなって、今朝もストレッチの後にウォーキングをしてきました。

 ここでメンテナンスができずに神経の圧迫が強まると坐骨神経痛になるのですね。

 セラピストは、体に対しては臆病なくらいに気をつけておくのが良いと思います。

 自分の体を治せるうちに治しておくと、他人の体の治せるものと治せないものの判別もできるようになってきます。

 この症状はどのように治っていくか、この関節可動域で痛みが出る時にはどのくらいまでの改善が見込めるかなど、見通しが立てばやみくもな施術で悪化させるおそれは減らすことができます。

 プチ坐骨神経痛体験ですが、細かく考えてみたいテーマがいくつか見つかりました。

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2010年12月11日 (土)

自覚的なむくみよりも冷えを問題にすべきケース。

 40代女性、メンタルの病気を抱えていて、主訴はむくみです。

 病院で漢方薬の利水剤「五苓散(ごれいさん)」を処方されましたが、口が苦くなって合っていないような気がするとのことです。

 脈は1分間に78でやや拍動が弱く、右手よりも左手に強い冷えがあります。

 おなかには腹直筋の緊張があって、腹証から言えば、心窩部振水音・腹力やや弱に用いる五苓散の証ではありません。

 例えば当帰芍薬散か、精神症状を考慮して加味逍遥散が合ってくるような血行不良の腹証だと思いました。

 尿が遠いということもなく、むしろトイレは近いということで、ふくらはぎと肩甲骨外側から脇腹にむくみはありますが、運動不足が主な原因でしょう。

 右半身の緊張、左半身の緩み過ぎが顕著で、最近編み物に熱中しているということでした。なるほど、編み物は右半身にこりを作りがちな作業の一つです。

 全身指圧をしていく過程で、むくみが強いと伏臥位から仰臥位に変る時にはトイレに行きたくなるものです。

 今回は指圧終了時に1回トイレに行っただけなので、むくみ自体はそれほどひどいものではなかったということでしょう。

 右の筋肉ばかり使って、左は同じ位置で固定されている時間が続けば、左の末梢は冷えもするしむくみもします。

 体の左右のアンバランスは、浮遊感や不安定感を脳に伝えて不安感を募ります。

 早く備えることです。

 自分の思い通りになんかいかないのです。

 使わない指先や足先の指紋部に体重を乗せること、肩関節を後ろに振って、股関節の後ろを大きくとって歩くことです。

 使えば錆びがとれて気持ち良くなります。

 人生は毎日が予定の狂うハプニングの連続です。

 早く備えて、余裕を作っておくこと、それで体にも心にも安定感ができてきます。

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2010年12月10日 (金)

頭がガンガン痛い+吐き気、両側子供に挟まれて寝ていると…。

 20代女性、「頭が今までになくガンガン痛くて吐き気がする」ということで指圧にいらっしゃいました。

 それまで冷え性の方に指圧をしていたので、アロマミストデフューザーのジンジャー+水を捨てて、水を替えペパーミントを落とし片頭痛のお客様を迎える準備をしました(後で考えるとジンジャーにも制吐作用があったり、血行促進にはなるので、片頭痛でも使えるかもしれないと思いました)。

 いつもかけているヒーリングミュージックは止めて、部屋の明かりも消し、隣の診察室からの間接照明にします(片頭痛には静かな環境、暗い部屋、頭を冷やすが基本です)。

 熱はなく、頚から肩甲骨上部にかけての丸さが気になります。

 脈は正常、両側頭部が今までになくガンガン痛いということですが脳血管障害ではなく、片頭痛と診てよいでしょう。

 好きな姿勢をとってもらうと伏臥位を選択しました。

 これは後でわかるのですが、仰臥位ではバンザイの姿勢をとったので肩関節の内転・内旋姿勢が体を窮屈にしていたということです。

 猫背で肩関節内転・内旋の筋肉が硬くなると、伏臥位が矯正姿勢になるので、伏臥位を選択する人が多くなります(仰臥位で手を下げて寝ると頭が浮いてしまうので、伏臥位を選ぶか、仰臥位でバンザイをします)。

 片頭痛につきもののむくみはそれほどでもありません。

 足の冷えも問題にしなくていいくらいです。

 仰臥位でバンザイをした両手の指先はとても冷えています。肩から指先にかけての血行不良と側頭部での血管拡張には関連がありそうです。

 毎日布団の両側に子供が一緒に寝ているとのこと。

 肩をすぼめて、肩関節を緊張させて手を下げて寝ると、肩の内転・内旋筋には等尺性収縮の緊張がかかります。

 子供の寝相が悪ければ、肩を冷やしたり、夜中に子供を布団の中に戻したりと気が休まることはないでしょう。

 おまけに、いつもは昼のパートだけの仕事にその日は夜も出勤する予定になっています。

 ストレスが溜まって血管収縮物質セロトニンを使い果たし、片頭痛が起こったのではないかと思います。

 当然腋窩の肩甲下筋を指圧すると片頭痛の痛みくらい痛かったのですが、そのうちくすぐったくなってきて笑ったので、緩んだということです。

 この後1時間くらい眠ることができれば自律神経の調節が眠っている間に行われて、血管の拡張部位は収縮すると思うのですが、これから仕事に向かうということでした。

 指圧が終わった時点で全快とはいきませんでしたが、腹部の指圧でも異常はなかったので、気分の悪さは緩和されています。

 この後全身の血行改善によって頭痛は治まっていくはずですが、どうだったでしょうか?

 仕事中に歩くことでも血行改善になるので、働きながら気分爽快になっていればいいのですが。

 それでも夜は川の字で寝ることになると思います。母親という役割に休みはなく、大変です。

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2010年12月 9日 (木)

頚動脈洞反射「リンパマッサージで死に至ることがある」と『ホンマでっか!?TV』で…。

 昨夜のフジテレビ、明石家さんまさんの『ホンマでっか!?TV』で、「前頚部のリンパマッサージを左右同時に施術すると死に至ることがある」という発言があって、浪越でも「前頚部を左右同時に指圧してはいけない」と最初に教えられることを思い出しました。

 前頚部の頚動脈三角にある頚動脈洞には血圧を下げるセンサーの役目の頚動脈小体があり、ここを指圧すると血圧下降と徐脈が起こります。

 浪越の指圧では前頚部1点目が頚動脈洞にあたり、ここを左右同時に圧すことも、長い時間強く指圧することもいけないと教わります。

 リンパマッサージと称して、技術も経験も未熟な施術者が頚動脈反射を知らずに、左右同時に、また強く長時間、前頚部を押したり絞ったり、し・て・い・ると思います。

 指導する立場の者がこのことをを知らないというサロンや治療院もあるでしょう。

 番組の中の情報の一つとして聞き流してしまった人が多いかもしれませんが、私は「よく言ってくれた。その通りだ」と思いました。

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2010年12月 8日 (水)

高齢者の腰痛、最後に残る選択肢は丁寧なタッチ。

 80代男性、主訴は腰痛で整形外科での検査で異常はありませんでした。

 鍼治療に3回通って効果が感じられず、私が御自宅まで指圧にうかがうことになりました。

 腰椎椎間板ヘルニアで2回の入院歴がありますが、今回は検査で異常なしということなので、加齢による骨の変形が神経を圧迫していることと、運動不足と寒さによる筋肉の短縮が主な腰痛の原因だと思います。

 ただし、異常なしと言った整形外科では何かあったとしても年齢的・体力的に手術のような「積極的な治療の方法はない」ということが言いたいのかもしれません。

 また腰痛の原因が癌などの病気である可能性も否定することはできません。高齢者の指圧では、何かあるかもしれないと思いながらタッチを展開していったほうがよいでしょう。

 5日ほどの温泉湯治では腰痛が緩和されていたようなので、やはり全身の血行促進がテーマです。

 「お好きな姿勢から始めましょう」と申し上げると、伏臥位になりました。この姿勢の選択は腰椎椎間板ヘルニアの人はしたくないことが多く、脊柱管狭窄症の人にはありがちです。

 まず胸椎から腰椎上部にかけての脊柱の後弯増強を緩和することが必要になります。

 「強くやらないでくれ」という御希望なので、どこかで嫌な思いをされたか…。

 私の指圧は弱い刺激の指圧が基本で、持続や接地面積で刺激を調節していきますから、難しいことではありません。

 殿部の筋肉はゆるく、歩行の際に下肢の後方伸展はほとんど行われていないことがわかります。

 中殿筋や梨状筋にも硬さがないので、股関節の外転や外旋もあまりなく、チョコチョコと狭い歩幅で踵体重で歩いているのでしょう。

 背中の丸さ・硬さとともに大腿後側の硬さを緩め、ふくらはぎに運動させ、足首の関節運動をすることは重要です。

 運動量が少なくて足先は冷えていますから足趾の指圧や中足骨を開くストレッチなどで血行を促進させていきます。

 仰臥位になりよく眠り、特に気になるということはなかったのですが、年齢的に腹筋が弱くおなかが出ていることは腰痛の原因になっていると思いました。

 指圧後、そのまま寝ているかと思ったら起きてきたので、いくらか調子がよくなったのでしょう。

 高齢者の御夫婦の御宅、締め切った6畳の部屋で24℃の温風ファンヒーターの熱いこと。

 お二人とも目が悪いのか、小さな新しい地デジテレビの周りばかりでなく、部屋を見渡すとずいぶんとホコリが積もっています。

 おそらくヘルパーさんを頼むようなことはしていないのだと思いますが、5分でも部屋を出てもらっているうちにけっこうな掃除ができるなぁと思いました。

 デジタルテレビがとても不似合いで、時の勢いで仕方なく買わなければいけなかった感じでホコリにまみれていました。

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2010年12月 7日 (火)

左腰痛、悪化を防ぐ早期の指圧。

 40代男性、左の腰に違和感を感じて仕事を終えてから指圧にいらっしゃいました。

 デスクワークでも座位姿勢が腸腰筋に負担をかけるので、腰は疲労します。

 肩の力が抜けない方でしたが、肘を曲げて肩上部を指でつまみ、肘をできるだけ耳の近くに打ち上げる肩関節前方挙上+外転・外旋のストレッチを続けたところ、肩関節の柔軟性は水泳選手並みになりました。

 おまけに肩の力が抜けたことで、ゴルフで指にできていたマメも、とても小さくなってきました。

 座位で視診+触診していくと左腰部が骨盤から盛り上がって見えてきます。

 この見えてくるという感覚は、触覚が視覚を補完して起こることなのでしょう。

 視診だけではくっきりとした映像が浮かんでこないので、この感覚は視覚障害のある先生方の感覚に似ているのだろうと思います。

 左腰部の盛り上がりと本人の自覚的な腰の違和感は一致していました。

 しかしそれとは別に、ゴルフのスイングの時に使う左肩甲下部と右腰部という対角線の筋緊張も持っていました。

 これが意識に上らないのは筋肉の正常範囲の疲労(鍛えたテンションがあり使ったから硬くなったということ)なのでしょう。

 左膝の違和感も訴えていましたが、これは指圧が正常に行え、ストレッチで関節がぶつかる音もしませんでした。

 全身指圧を終え、座位で視診+触診していくと来た時の盛り上がりはありません。

 このように早く違和感に気づいてメンテナンスをするようになると、ぎっくり腰などの大きな症状に移行するのを防げます。

 この男性もぎっくり腰の経験者なので、私のアドバイスを取り入れて肩関節のストレッチを毎日続けるなど、体のメンテナンスを心がけていることがとても良い結果に結びついています。

 体の変化に敏感であることは、換えのきかないパーツをメンテナンスしながら生きていく人生にとって大切です。

 今回は早目の手入れで大事にはなりそうもありませんでしたが、ゴルフの後の逆方向のスイングと、弱冠の足の冷えに対して爪先立ちのエクササイズを宿題とさせていただきました。

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2010年12月 6日 (月)

関節を越えてタッチをする。

 一部位のタッチが関節と関節の内側だけで終わってしまうのは、プロファッショナルのタッチではありません。

 関節運動が行えるのは、関節を越えて停止する筋肉があるおかげですから、しっかりと腱から腱までのタッチをすれば関節を越えるのが当たり前です。

 基本指圧では例えば上腕と肘関節部というように分けて指圧をしますが、治療手技としては基本指圧の後に上腕部から肘関節にまたがるポイントへのアプローチが必要になってきます。

 一方、オイルマッサージでは始めから関節を越えた軽擦をしていきます。

 患部が関節部にある場合には、これがそうもいかない場合があって、むしろ関節の手前で止まることができてプロフェッショナルなタッチとなるケースもあります。

 それでも一般的には関節から関節までという工程は、「関節の手前から関節を越えた先まで」をタッチするのが正解です。

 個別の筋肉の起始から停止までをたどれてこそのプロフェッショナルです。

 そこにタッチのタイミングの抑揚をつけて、f分の1のゆらぎを作っていくということです。

 スーパーなどにある買い物用のカート、あのキャスターの1個が回らなかったりすると4分の1のブレーキがかかるだけで、真っ直ぐではなくそのストッパーの斜め対角線方向への力で押していかなければならなくなったりして、イライラします。

 買い物カートを正常に動かすためには、キャスターの車輪に油をさすだけではダメだったりするものです。

 車輪が回らずにいると、車軸の傷や錆び、接合部のネジの緩みなど、一つの不都合はいくつかの不調を作り出します。

 筋肉のこりは、関節の間隔を狭め、関節を越えて靭帯性腱鞘と滑膜性腱鞘の摩擦を強めたりしているものです。

 関節を越えて働く筋肉には、ちゃんと関節を越えたタッチができなければいけません。

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2010年12月 5日 (日)

背中が伸びたという宣伝効果。

 40代女性、前回の指圧後、家に帰ったら旦那様に「オマエの背中が伸びているのは結婚以来初めて見た!」と驚かれたそうです。

 翌日職場でも「どうしたのその背中?」と同僚たちが驚いたとか。

 周りがすぐにわかるほど背中が伸びていることは本人の爽快感と驚きをさらに深めたようで、今回来た時には言葉使いの敬語加減がパワーアップしていて、話しをしていて何だか面倒くさい感じになっていました。

 背中が伸びたのを見た同僚の方も指圧に来てくださって、指圧後の背中というのは歩く広告媒体のようなものです。

 「調子はいいのですけど、私のようなものでも先生のところに月に一回くらいならおうかがいしてもよろしいでしょうか?」などと超下から目線で尋ねられると、「苦しゅうない」と答えたくもなります。

 またその職場に私がずっと指圧をしているおばあさまがやって来て「先生は神様だ」的なことを言っていたというので、ややこしい敬語を使ってやって来る人が増えたりするとコミュニケーションが面倒くさいことになって困ります。

 子供の時から猫背だったというその背中が伸びた女性は、指圧によってずれていた胸椎の矯正ができたということなのだと思います。

 こんなことは丁寧なタッチをしていればよくあることなので、私としゃべる時には言葉の頭にやたらと「お」をつけたりしなくて結構です。

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2010年12月 4日 (土)

頚椎症では肩のこりがさほどでなくても、“肩こり日本一”のように感じている。

 頚椎症の50代の女性、3年前に交通事故でむち打ち症になりました。

 自称“肩こり日本一”ですが、肩上部僧帽筋と肩甲挙筋ののこりはさほどでもありません。

 しかし、肩関節は挙上気味に固定され、頚はやや右に回旋しています。

 このケースでは右頚椎に神経根症状があると考えられます。

 頚椎回旋+肩関節挙上の姿勢は、神経根症状を出さないために筋肉を緊張させて、頚椎の間隔を一定に固定する使い方が習慣化したものでしょう。

 頚が動いてしまえばバネのように伸展と短縮を繰り返して、神経を圧し続けることになります。

 僧帽筋や肩甲挙筋のこりに対しては、硬さに力でぶつかっていかないようにします。

 痛く圧されるのが当たり前だと思っている人には気持ちの良い刺激というのは意外で、それだけでも“自称日本肩こりランキング1位”の肩は、通常よくある肩こりの人と同じように緩んでいきます。

 このように肩を緊張させて手を使う人には、腋窩背側の肩甲下筋のこりがあります。

 頑固な肩こりだと意識に上っているのはこの肩甲下筋のことかもしれません。

 また肩を緊張させて肩関節内転・内旋で手を体の前で使うと、肘の伸展をする上腕三頭筋を使わないので二の腕がたるんできます。

 肩甲骨外側のたるみも、肩関節外転・外旋方向の動作がほとんどないということです。

 こりには弱い刺激、むくみやたるみには運動をさせることで、自律神経のアンバランスは改善されていきます。

 交感神経が優位になって、上にのぼせ、足に冷えがありましたが、全身指圧の過程で足は温かくなりました。

 こういう冷えを私は冷え性と呼ぶべき冷えとは思いません。

 最後に肩関節下制で頚を反対側に側屈するストレッチを覚えていただき、指圧を終えました。

 頚椎の間隔に1ミリでも余裕ができれば、頚椎症からくる肩こりの症状は緩和されます。

 自称日本一の肩こりが次々と道場破りにやって来てこそセラピストです。

 触診をしてさほどのこりではないと感じたら、まず最初に「たいしたことない」とニコニコッと言ってしまいましょう。それでズイブン緩みます。

 そこから先はあなたの技術とセンスです。

 

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2010年12月 3日 (金)

こたつにずっと入っていると大腿前側がこることも。

 昨夜から雨が続いて、今朝外を歩いていると梅雨の寒い日のように空気が蒸してました。

 こんな日は片頭痛が起きやすくなります。週末ですし、片頭痛薬を処方されている方は我慢しないで早目に薬を飲んでおいたほうが後々が楽です。

 敏感な方はこの気候の変化を昨日のうちに感じ取っています。

 70代女性、坐骨神経痛があり、左下肢後側と外側の神経症状が悪化して指圧にいらっしゃいました。第1趾にしびれた厚ぼったさがあるとのことです。

 昨日は一日中こたつに入っていたとのこと。

 こたつで長い時間膝を伸ばしての猫背でいると、肩こりになり、下肢の血流も悪くなって坐骨神経症状は悪化します。

 高齢者で骨粗鬆症があって身長が縮んでくると、こたつの高さでさえ、手を置く、前腕を乗せる、肘をつくなどで、肩が余計に上がって僧帽筋や肩甲挙筋がこってきます。

 この女性の場合は左下肢に坐骨神経症状があるので、右側に体重をかけるように座っていて、右大腿四頭筋が非常にこっていました。

 左の症状をかばうために対角線上の反対側にこりが生じるということは、いつも注目しておかなければいけません。

 右大腿四頭筋起始部下前腸骨棘下に今回のポイントはありました。左大腿後側膝上の大腿二頭筋の坐骨神経症状との対角線です。

 主訴をかばうために本来は悪くない部位が悪くなっていた時には、その血流を改善することが主訴の緩和に大きく貢献します。

 全身指圧後、症状は緩和できました。

 もしこのこたつが掘りごたつだったなら、膝関節屈曲になりますからから、右大腿後側に対角線のポイントができたことでしょう。

 症状の悪化に早く気づいて私の指圧を選択していただけるというのは有難いことですし、そういう方は皮膚感覚の肥えたコワイお客様です。

 ずっとジャムセッションでプレイを続けている気がします。

 今雲間から太陽が顔を覗かせました。もうすぐ今日のセッションが始まります。

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2010年12月 2日 (木)

ジンジャーとブレンドしてもマジョラムで眠くなる。

 昨日は生活の木ハーバルライフカレッジ飯能校・薬草香園で『足のむくみと冷えのタッチの違い』についての講座をしてきました。

 簡単に言ってしまえば、“むくみ”は静脈血とリンパの停滞、“冷え”は動脈血の不足です。

 むくみでだるいなら副交感神経が優位になっているので、癒し系のゆったりとしたタッチではだるさが増してしまいます。

 むくみに対してはテンポの良いタッチというのが適切なニュアンスとなっていきます。

 テンポの良いタッチとは強刺激ではいけません。運動不足のたるんだ筋肉に強い刺激に耐えるテンションはありません。

 冷えは痛みやこりと同様に交感神経が優位になっていて血管が収縮していますから、もちろん強刺激では逆効果です。

 冷えや痛みやこりにこそ、癒し系のゆったりとした気持ちの良い刺激のタッチが適切です。

 どちらも運動不足ということが大きな原因ですから、しない運動をさせるイメージで、股関節の伸展や内転、膝関節の伸展、膝関節伸展で足趾の趾紋部に体重をかけるなどのエクササイズやストレッチをさせるようなタッチが必要になります。

 たとえば仰臥位大腿前側の指圧でしっかりと圧をかけることができれば、股関節と膝関節は伸展のストレッチがかかることになりますね。

 アロマオイルマッサージではジンジャー1滴+マジョラム1滴+オリーブオイル10mlの1%濃度の冷え性と乾燥肌を想定したブレンドオイルで、伏臥位・足~膝窩の求心性マッサージをしました。

 私は冷えがあれば、むくみにも加温性の高い冷え性のブレンドを選択することが多くなります。

 密着がしっかりしていてテンポさえ良ければ、足からふくらはぎに運動させることでむくみは緩和され、だるさが増すようなこともありません。

 初心者の方は指圧で受け手を痛がらせてしまうものです。

 この“自分が思っていたより力を入れなくていいんだ”という驚きを、ずっと持ち続けていただきたいと思います。

 施術の工程を覚えて受け手の感覚を無視してしまうようなら、タッチセラピストの枠からはむしろ遠ざかっています。

 私が見てタッチのタイミングや密着のアドバイスをしていくと、皆さんかなりのレベルのタッチに上達していきます。

 誰でもできるはずのものがタッチセラピーなのです。

 講座が終わって、とても眠くなりました。

 ジンジャーの刺激作用があるだろうに、1滴のマジョラムの鎮静作用はそれを上回っていたのでしょう。

 講座の途中や講座の後に、トイレに駆け込む生徒さんが続きました。

 指圧やアロマオイルマッサージの効果は、終わった時だけのものではありません。むくみや冷えだけではなく、今朝の便通だって期待が持てるブレンドです。

 生徒さんに指圧とアロマオイルマッサージをして、生徒さんのタッチを見て、タッチを受けたように効いてしまう私は幸せなヒトです。

 

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2010年12月 1日 (水)

ツボ圧しからその上の階段を上るには。

 ツボ圧しでマスコミで有名な人が、タレントさんの足ツボを圧して“顔から汗が出ている”という状況を作り出しました。

 これを凄いと思うか、「痛くて緊張させちゃったんだな」と思うかで、素人に毛の生えたような者で終わるか、セラピーの本質に迫れるかに分かれます。

 この人は妊娠している人にはストレッチを勧めていました。

 これはツボ圧し師ではあっても、タッチセラピストにまではなっていないことを自ら宣言したようなものです。

 とても低い山に登って、頂上付近には霞がかかっていて、天まで届いたような気分になってしまったとしたら、残念なことです。

 霞が晴れたら、もっと高い山があって、そこにはもっと感動的な景色があるかもしれない。

 ツボと患部の1:1の対応を語るうちは、タッチセラピーの麓にいるに過ぎません。

 東洋医学の心身一如という考え方は、筋肉にアプローチをして遠隔操作で何処かを刺激して終わりではありません。

 冷や汗をかかせて、交感神経を優位にさせ続け、終わってあぁ良かったとリラックスさせるというのは何と幼稚なことか。

 その過程に幸福感がないというのは、苦行でしかありません。

 『“ジョグ指圧”、リラックスして会話ができるような刺激のタッチで施術を構成していくこと』、今朝歩きながらそんな言葉を思いつきました。

 その先に、心の扉が広く開くという感動が待っています。

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