« 2011年1月 | トップページ | 2011年3月 »

2011年2月28日 (月)

携帯電磁波による脳のエネルギー消費活発化、悪影響のおそれも。

 昨日の産経新聞によると、「携帯電話を耳に当てて使用すると、周辺の脳細胞のエネルギー消費が活発になる」という研究結果が米国立衛生研究所(NIH)から米医学会誌に発表されたということです。

 今のところその健康への悪影響は不明だということですが、通話状態でアンテナに近い部分の脳のブドウ糖消費が約7%増えることが分かったようです。

 携帯電話の電磁波の精密機器などへの影響は病院でも注意を促されていましたが、『近づけなければ』ということで、最近は携帯電話の使用規制を緩和する動きもありました。さて今後はどうなることでしょうか?

 昨日の東京マラソンで提供されたバナナは、ZARDの「負けないで」がエンドレスで流れる環境で貯蔵熟成されていたそうです。

 音楽を流した環境でのお酒や食べ物の熟成も、いろいろと試されています。

 音波や電磁波という振動は、物理的刺激として生体に影響を与えることは確かです。

 ミュージシャンの聴覚障害は大音量の環境に長年さらされていることで起こってくるようですし、イヤホンやヘッドホンを使用して脳の近くで大きな音を聴き続ければ適量刺激を超えて、体に不調が生じることはあると思います。

 年度末が近くなり、先週は夜間の道路工事の振動で眠れないという方に指圧をしました。

 工事の音がハープやクリスタルボウルのような音であったら、不眠症の方はこぞって夜間の道路工事を希望するかもしれません。

 過剰でなければ刺激は体の活性化につながります。

 モーツァルトの音楽でも、超大音量で流せば騒音です。

 『携帯電話の電磁波も適量なら、認知症の改善につながるかも?』、そんなことを考えたりしたニュースでした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月27日 (日)

タオルを使った“エア懸垂”、広背筋のエクササイズで肩こり予防。

 広背筋が鍛えられるスポーツにウインド・サーフィンがあります。

 広背筋は上腕を背部の脊柱の方向に引っ張る筋肉なので、肩関節は内転+内旋の動きをします。

 上腕を後ろ内側にねじる時にだけでなく、順手の懸垂の時にも広背筋が使われます。

 鉄棒の順手は肩関節を内転+内旋に使い、背中を伸ばして体幹を鉄棒の上に引き上げる懸垂では、広背筋の「起始である第7胸椎~仙骨の棘突起~腸骨稜」と「停止である上腕骨小結節稜」間が収縮します。

 ウインド・サーフィンのセールのバーを持ち背中を伸ばす姿勢は、体幹をバーに引きつけて順手の懸垂をしているようなものなので、ウインド・サーフィンをすると広背筋が鍛えられて背中がしまった体型になってきます。

 同じ理由で、フリークライミングや、体操の吊り輪でも広背筋を鍛えることができます。

 ボクシングやボクササイズでもパンチを出した腕を引く時に広背筋を鍛えられますし、円盤投げの後ろに引く時の動作は、広背筋を鍛え背中のシェイプアップに役立ちます。

 逆に、広背筋のストレッチはオーバースローの投手の投球動作の後半、背中が丸くなっていく時をイメージするとよいでしょう。

 肩こりの方は猫背で手を使う仕事をしていることが多く、普段広背筋を使っていません。

 普段使わない筋肉を鍛えることは、普段使い過ぎの筋肉のストレッチになります。

 広背筋を鍛えるのに、「ウインド・サーフィンやフリークライミングや円盤投げはちょっと…」という方がほとんどだと思いますので、ハンドタオルを使った“エア懸垂”を紹介します。

 ハンドタオルを両手で拳一つ分くらい間をあけて順手(手の甲が上)で握り、肘を曲げて肩甲骨を寄せ、胸の前に位置します(肘を伸ばすと前胸部の筋肉を使ってしまい猫背になりがちですね)。

 手の甲がやや内側を向くようにねじったまま、上肢全体に力を入れて、ゆっくりと下に降ろしていき、この時に背中はしっかりと伸ばしておきます。

 おなかを引っ込めて、息を吐きながら、足は自分に楽な間隔(40cmくらい)に開いて、安定した姿勢で行ってください。

 けっこうきついですね。

 バスタオルや棒を縦に使って両手の間隔を広くとって後ろ内側にねじる、カヌーを漕ぐ時のような運動でも広背筋が鍛えられます。

 右背中にねじる時は右手が下で、この時は体の前正面では左右の手掌が外側を向くようにして、両手の間隔を広く空けて握ります。

 右手が右背中に回りこんで後ろにねじれる時には、リレーでバトンを受け取るような形になります。

 左側にねじる時には、左手が下になります。

 この時もおなかを引っ込める、背中を丸めないという意識で行ってください。

 使わない筋肉を使うと体が喜びます。

 たるみのない綺麗な背中になれば、肩こりにもなりにくくなります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月26日 (土)

過外転症候群、過外転しているのは何だと思っていますか?

 過外転症候群は胸郭出口症候群のうちの一つで、小胸筋の下で血管や神経が圧迫されて、手指のしびれなどが起こります。

 ここまでは暗記するように覚えてしまった人が多いと思いますが、さて「過外転しているのは」何でしょうかと聞かれて、答えられる人は少ないかもしれません。

 小胸筋の働きには肋骨の挙上もありますが、過外転症候群の発症に関わるのは、肩甲骨を前下方に引っ張るという働きです。

 肘関節伸展では落とした物を拾う時、肘関節屈曲では壁にペンキを塗る時、黒板の板書、髪をカットする動作、吊革につかまる時などで小胸筋を使います。

 ここからが注目しなければいけないところです。

 塗装業の方や学校の先生や美容師さんは、肩関節外転(水平挙上)では仕事にならないのです。

 肩関節を内転させて肩関節を体の前方に向けるから、上から下へ黒板に字が書けたり、ペンキが塗れたりするわけです。

 「じゃあ過外転じゃないじゃん」という声が聞こえてきそうですが、さてこの時に外転しているのは何なのでしょうか?

 “肩甲骨”は脊柱から離れていくので外転しています。

 小胸筋を使い続ける時に、肩甲骨は外転+外旋+下制し肩甲骨関節窩が前を向くので、上腕の上げ下げが可能になり、壁にペンキが塗れるわけです。

 小胸筋が症状改善のポイントであるのに、過外転症候群のネーミングは何ともわかりにくいですね。

 過外転症候群の検査では、肩関節を外転させてもなお残る小胸筋の緊張をさぐっていくのですが、180°を越えて過外転させるような検査は存在しないので、このあたりからできた病名だとは勘ぐらないでください。

 病名を小胸筋症候群に変えたほうがわかりやすいですね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月25日 (金)

右舌の痛みが左肘関節のツボ“曲池”の指圧で抑制されたこと。

 疲れていたのか、出かけ前の慌てた雑な歯磨きで傷を作ったのか、昨日は右舌の付け根が痛くなりました。

 口内炎なのだと思いますが、左肘関節の大腸経のツボ“曲池”に嫌な感覚があったので、指圧をしてみると右舌の痛みがはっきりと消えるのがわかりました。

 健康雑誌ならびっくりマークを3つくらい付けて大見出しになりそうですが、普段私は1対1のツボの反射を過信するのは良くないと思っています。

 そんな私でもこれは否定できないと感じたのが今回のケースです。

 東洋医学的な視点からは、大腸経のツボ刺激ということなので、反対側の小鼻の横付近までの治療が可能だということが言えます。

 “顔目”の治療穴である“合谷”ではなく、その延長ではありましたが、私が“曲池”を圧す必然性を強く感じた理由もそのあたりが頭にあったからです。

 左肘から橈骨神経に沿って上行していくと、橈骨神経の上端である第5頚神経の出入り口は舌の付け根に近い高さになります。

 舌の感覚神経である三叉神経第3枝の下顎神経は橋から出る神経ですが、橈骨神経からの逆行性の刺激を感知して痛覚の伝達が遮断されたということなのでしょう。

 この右舌の痛みが強くなっていく時の最も強い感覚が、左肘の“曲池”を急に圧したくなったこと、そして両膝のだるさです。

 おそらく炎症反応として大関節のリンパ節から血液と免疫細胞が右舌の炎症部位に動員され、いつもと違う細胞バランスの中で、対角線の血液循環の悪さとして左肘の筋緊張が生まれ、遠位の血行不良の感覚として両膝のだるさが生まれたのでしょう。

 風邪の発熱後の関節痛というのも、このような経過で起こると考えると納得できます。

 水曜日に指圧にうかがったお宅では風邪が治ったばかりだということでしたが、ウイルスをいただいてきたか、単なる歯磨きの傷からか…。

 いずれにしても、はっきりと効果のある反応点というのは良く効くようで、今朝は食べ物が直接当たる以外では右舌の痛みは気にならず、いつも通りストレッチやらエクササイズやらウォーキングをしてきて、左“曲池”のこりや膝のだるさもありません。

 必ず右舌の付け根の痛みと左曲池のツボ指圧が1対1の対応をするとは限らないと思います。

 「急に右舌が痛み出した時の、左肘もツンツンしてきた感じ」、それは一つの症状から遠隔操作ができる治療ポイントが生まれた瞬間でした。

 どうやらそれを見逃さずに対処しておくと、今朝のような回復があるようです。

 痛みから解放されたのに贅沢なことですが、もうちょっと曲池の指圧感覚を味わいたかったような気持ちもあります。

 今朝左肘を圧しても何もありません。発熱後風邪が治った時の体の軽さを感じます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月24日 (木)

昨夜の『ためしてガッテン~その肩コリ完治可能!~』、評価できる点と足りない点。

 昨夜は外で仕事をしていましたが、肩こり関連情報のチェックを見逃しはしませんでした。

 NHKテレビ『ためしてガッテン』では「その肩コリ完治可能!」と題して、「胸郭出口症候群」を取り上げていました。

 評価できる点は、矯正ベルトで肩関節の位置を正すことと(肩関節内転・内旋の矯正)、鎖骨を上げていくためのエクササイズ(立位の腕立て伏せ)を紹介して、胸郭出口症候群の改善法を紹介していたことです。

 ただ、“頚肋”のように骨が変形して症状が起きている場合には、手術をしなければ完治できないことがあります。

 また、僧帽筋や肩甲挙筋のストレッチを、「痛きもちいいではイケナイ」と明言したことは評価できます。

 これは触圧刺激にも言えることですが、「痛い」が余計です。いつも言いますが「痛きもちいい」刺激をして正解だと考えているようでは、タッチセラピストとしては甘いのです。

 くどいようですが、適量刺激のできなかった自分の未熟さを、「痛きもちいい刺激」という言い訳で、誤魔化してはいけません。

 座位の頭頚部の側屈+前屈のストレッチは、僧帽筋と肩甲挙筋の緊張を緩和するために行いますが、番組で紹介されたように頭の向かう側と反対側の手をお尻の下に敷くより、手を下に下げる方向に引っ張って肩を下げたほうがより2点間のしっかりとした綱引きになるので、ストレッチ効果が高まります。

 側屈後に前屈が浅いと僧帽筋が、前屈が深いと肩甲挙筋がストレッチできます。

 ストレッチに40秒の持続というのは統計的には一番効果があったかもしれませんが、症状の重症度や年齢を考慮すれば、40秒にこだわるのはナンセンスだと思います。

 現実的ではありません。

 個々のそれぞれの症状を診て判断し、痛みを出さずにできる現実的な刺激量をおもんばかるのがセラピストの仕事です。

 肩こりGメンとして番組を見た感想は、全体的に悪くはないですが、完治しないケースもあり、説明不足の部分もあり、番組で言ったようにやってもストレッチが適切にできない人はいるなぁと思いました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月23日 (水)

肩こりの原因に甲状腺機能低下症+胃の摘出の影響が診えた女性。

 60代女性、主訴は肩こりで、「整形外科で3ヶ月電気の治療を受けたが一向に改善されないので、知人に紹介されて電話をした」ということでした。

 椅子に座ると、下腹がポッコリ出ていて、頚を不自然に立てて背中を起している感じがします。前腕の皮膚炎や肌のシミも気になりました。

 問診を始めると、まず高血圧で降圧薬を服用中であることがわかりました。

 夜眠れないので睡眠薬も飲んでいるということでした。

 この2つのことから交感神経が優位になっていて、夜になっても副交感神経優位にスイッチが切り替わらないことがわかりますね。

 スギの花粉症も始まっていて、抗アレルギー薬も飲んでいるとのこと、花粉症は通年性だそうなので、皮膚の症状はアレルギーということもありそうです。

 7年前に胃癌で胃のほとんどを摘出したとのこと、下腹ポッコリの内臓下垂も胃があるべき位置にない事を考えれば、そういうことかと納得できます。

 「頚が不自然だと感じたのはどうしてだろう?」と思っていたら、甲状腺機能低下症(橋本病)があるとのこと、ホルモンの数値が著しく低下していないので、まだチラージンなどの投薬は受けていないということです。

 前頚部をよく診ると、女性ですが喉仏があるような感じに甲状腺がいくらか浮き上がって腫れています。

 甲状腺機能が低下すると代謝が衰えます。

 肩こりは代謝の低下や年齢的な筋力の衰え、胃の摘出後の姿勢のバランスの悪さなど、様々な要素が重なって慢性化しています。

 肩に電気を当てて解決するとは思えません。

 また今年の冬の寒さの影響や花粉が飛び始めるなど、体へのストレスが多く、残念ながら現在は肩こりを緩和できそうな環境にありません。

 さらに外反母趾があって足趾は丸まって冷えもあり、股関節は外転・外旋気味で、大腿外側がこっていました。

 これは省エネの歩き方で、歩く時に後ろに残した足趾で地面をつかんでしっかりと蹴っていない(踵体重で斜め前に足をずらして歩いている)ので、低い段差でつまずく歩き方です。

 60才という年齢が筋力の衰えやすい年齢でもあり、同じ筋肉でも頚の上部はゆるゆるで、頭の重さがかかる頚の下部は前横後ろともガチガチです。

 背部や腋窩のこりなど、右側に強いこりがありましたが、全身指圧後肩上部の肩こりは緩みました。

 筋力が衰えてくると、ちょっとした手仕事をしただけでも肩がこってしまうということはあります。

 この女性の場合は撫で肩で肩の筋肉が細いので、肩の筋肉が発達している人よりも肩がこりやすいと言えます。

 ですが、この肩こりの治療ポイントがさほど使っていない肩にあるとは言えないので、肩に電気を当てても根本的な改善とはならなかったのです。

 足趾が丸まっているから足が冷える、全身の血液循環が悪い、ここに一つのポイントがあります。

 他にも股関節の使い方や内臓下垂の問題、甲状腺機能低下症による代謝の悪さと花粉症の影響、高血圧と不眠など、様々な問題点がありました。

 肩に電気を当てるのではなく、全身の問題を“気持ち良さ”という“全肯定”で包んだ時に、リラックスへとスイッチが切り替わって、肩こりが解消したのだと思います。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月22日 (火)

仰臥位、頭頂部の垂直圧はバスケットボールでパスを出す時のイメージ。

 「頭部正中線の指圧の時に、頭頂部から後頭部へ向かう部位で圧刺激が浅くなる、受け手に響かない」ということを感じている人がいると思います。

 それは高い位置にある目から見た母指指紋部の垂直方向と、曲面である頭部指圧部位の正しい垂直方向が違うからです。

 人間の感覚情報のほとんどは視覚情報ですから、視覚を使っていると触圧感覚がおろそかになって見せかけの垂直方向に導かれてしまいます。

 頭部正中線の指圧の前半、斜め下に圧刺激が向かえば垂直圧になる部位では、目から見た垂直圧方向とのズレが少ないのですが、頭頂部あたりから後頭部に向かう部位でイメージを変えることなく圧を加えていけば、正しい垂直圧の方向との大きなズレが生じます。

 その解決方法として、バスケットボールでパスを出す時のことをイメージしてください。

 指先など見ていませんね。

 パスをする時にはその相手を見て、遠くに届けようとすれば斜め上に押し出す方向に力を加えます。

 上から見おろして圧すから斜め下に向かう浅い刺激になり、極端に言えば水泳のターンの時のように、圧刺激は浅い所で回転するねじれた刺激になっています。

 頭頂部後方の後頭部へ向かう曲面を指圧する時の具体的な改善点は、①手首を柔らかく使う、②姿勢を低くする、ということもあります。

 手首を柔らかく使うということはできないと話しになりませんし、姿勢を低くしなくてもできるのがプロフェッショナルですから、より望ましいのは、③指を見ないで触圧覚を最大限に使う、④できるだけ遠くを見る。頭部に位置し、足先まで圧刺激が通ることを確認する(できれば無限大遠くを見る)、そして⑤バスケットボールのパスのイメージです。

 当然、本当に遠くにパスをするような乱暴な圧し方になってはいけません。

 1点を的確に圧すためには、いくつかのチェックポイントがあって、イメージも大切、そして無駄な力を入れないために、自分の心身のコンディションを整えておくことも不可欠です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月21日 (月)

昨日のTBSテレビ「カラダのキモチ」、五十肩には内転筋・内旋筋のストレッチが重要だということ。

 昨日朝7時からのTBSテレビ「カラダのキモチ」では、五十肩を取り上げていました。

 先生が「脇腹をゆるめる」と仰っていたのは、肩関節の内転筋や内旋筋のことなのでしょう。

 椅子に座って片方の上肢外転135°くらいで上肢を伸ばしていき、指先の伸展方向に体幹を移動していくというストレッチは、肩関節を外転させて牽引することになるので、手仕事で使う内転筋や内旋筋をザックリとストレッチすることができます。

 筋肉を個別にストレッチする時はもう少し角度等を変えていく必要がありますが、普段の筋肉の使い方と反対の動きをして、それに牽引が加わると、ストレッチ効果がよりしっかりと発揮されるので、相対的な緩和のできる有効なストレッチだと言えます。

 「脇腹」という言葉で側腹筋や肋間筋を緩めればよいと考えてしまうと、五十肩の解消には遠回りなので、老婆心ながら書いておくことにしました。

 輪ゴムを3本つなげて、両方の母指に引っ掛けて、肘をテーブルについてアウターマッスルを使わずに小さな外旋運動をする(ゴムを伸ばすように外側に引っ張る)というのは、主に肩甲下筋のストレッチになります。

 肩甲下筋は“サイレント インナーマッスル”です。

 意識にのぼらなくても、手仕事の猫背姿勢ではいつも使っています。

 腋窩から肩甲骨にぶつけていく方向に指圧すると、とても痛いのが肩甲下筋です。

 肩甲下筋の緊張は、肩が上がらない原因(ストッパー)になるだけでなく、いわゆる普通の肩こりの原因であることもありますから、この筋肉のこりを見逃してはいけません。

 圧すと痛いところのなので、ストレッチをしてから指圧をする、あるいは筋肉が少しでも緩むように肩関節を外旋させて指圧するということは、セラピストとして当然の配慮です。

 肩甲下筋を緩めれば上がるくらいの肩であれば、棘上筋腱などの断裂と比べ重症ではないので、一回の全身指圧ではっきりとした症状の改善ができるケースが多いと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月20日 (日)

試験問題の定番「内胚葉、中胚葉、外胚葉から分化するものを選べ」の正解が変わる研究発表!

 2月17日付の英科学誌ネイチャー電子版に、大阪大の竹本龍也助教授らとコロンビア大などの国際研究チームの「脊髄、骨、筋肉が“体軸幹細胞”からできる仕組みのマウスを使った実験」が掲載されたそうです。

 この研究成果によって、「脊髄を含む神経は外胚葉から分化」、「骨や筋肉は中胚葉から分化」という試験の定番問題が、今後は使えないことになります。

 われわれ手技療法者は、皮膚が脳と同じ外胚葉から分化することに大きく頷くだけの手応えを持っていると思います。

 私は、皮膚への触圧刺激が脳と体そして心に与える影響の大きさを日々実感しながら、機械にはできないライブパフォーマンスを続けてきました。

 とはいえ、定説が覆されたとすれば、新たな情報に鈍感ではいられません。

 いつまでも「スポーツの時に水を飲むな」とか、「膝を伸ばした腹筋運動」を指導するようなことがあってはいけません。

 正しい事実が明らかになったならば、学習し直さなければいけません。

 今年の試験ですでに問題が作成されているものはともかく、来期以降は「神経は外胚葉から分化する」という選択肢が正しいと言えなくなりますから、このお馴染みの「内胚葉、中胚葉、外胚葉から分化するもので誤りはどれか?」というような4択問題は使えなくなります。

 この研究ではまだ、内胚葉と外胚葉から分化するとされていたものが何から分化したかについては明らかにされていません。

 私の希望的な考えでは、旧外胚葉由来だった脳、感覚器、皮膚は同じグループで、旧内胚葉由来だった消化器、呼吸器、尿路が同じグループという研究成果が出ることを期待しています。

 体幹部にある脊髄と筋系、骨格系、循環系、泌尿生殖系が体軸幹細胞から分化したということであれば、発生について少しだけ修正することで済むのですが、どうなりますか…。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月19日 (土)

マリックさんの脈止めも圧受容器反射。

 マリックさんが脈を止めるということなので、昨夜は日本テレビの生放送を見ていました。

 マジックの種明かしは無粋ですが、あれは圧受容器による徐脈の反射なので、何であれをプログラムに入れたのかなぁと、ちょっと残念に思いました。

 深呼吸を2~3回した後に息を大きく吸って止めると、下がっていた血管の内圧が急激に上昇するので、頚動脈小体などの圧受容器がそれを感知して迷走神経が心臓に伝え、徐脈の反射が起こります。

 脈が段々弱くなってやがて脈が止まるというのは、洞房結節に強い司令が伝わって心臓のポンプ作用に急ブレーキがかかったからです。

 息を止めるのをやめて息を吐くと、血管の内圧が下がるので脈は強く速くなり、息を止めている間の酸素不足を補います。

 タッチセラピストとして注目したいのは、マリックさんが「2本の指で脈を取ってください」と指示していたことです。

 やってみるとわかるのですが、2指で取る脈は東洋医学の脈診の3指で取る脈より安定性に欠け、浮いた浅い脈しか取れない感じになります。

 そこで弱く重く沈んだ脈になっていく時に、脈が消えるのです。この時に3指を深く沈めて脈を取れば、脈を感じる場合もあります。

 私なら私の脈を取らせておいて、肩関節(上腕)に外旋方向の力を入れて腋窩動脈を圧迫することで自分の橈骨動脈を止められますが、マリックさん、こんなのもどうですか?

 私はマリックさんを素晴らしいテクニックを持ったマジシャンだと思います。批判するつもりなどありません。

 ただ、有吉さんのネズミまみれは早く出してあげてほしかったと思います。

 バンドの生演奏や、ネタがわかるところにベテランの芸人さんを配置して、新しい形(そうとも言えないかな…?)の明るく楽しいマジックエンターテイメントショーができたということでは面白い番組だったと思います。

 ユリ・ゲラーさんがブームになった頃ほど不思議に思えないのは、残念なことではありますが…。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月18日 (金)

虚証の脈と実証の脈。

 体質や病状を表現する時の虚証は「生命活動を正常に行うための“気”が不足している状態」、実証は「“気”が旺盛なために、邪気と激しく闘ってしまう」というように考えればいいと思います。

 虚証の人は病気と闘う力が乏しいので、ウイルスなどの感染後すぐに症状が現われてダウンしますが、実証の人が病に負けて伏せる時には、病気が深く進行して重くなっている、というようなことがあります。

 虚証は筋肉が細く、痩せていて、栄養を吸収する胃腸の働きが弱い、実証は筋肉が太く、体格が良く、栄養を溜め込むので太りやすいというようなことも言えます。

 小鳥などの小動物を両手に乗せると、心臓のドキドキがはっきりと速いことに気づきます。空中に停止して蜜を吸うハチドリと、体の大きなゾウとでは心拍数の違いが行動の違いとして現われています。

 人間でも体が虚弱な虚証の人の脈が浮いた軽い脈となり、体の大きな実証の人の脈が沈んだ重い脈となります。

 このような虚証の脈を浮脈といい、実証の脈を沈脈といいます。

 虚証は疲れやすく、すぐに肩がこってきます。虚証へのタッチは筋肉が細いので、強い刺激や長い時間同じ部位を刺激することは禁物です。

 施術時間が長いと刺激量も増えますから、受け留めることのできる触圧刺激の許容量の小さい虚証の人へのタッチは、筋肉に運動をさせ過ぎないようにします。癌の患者さんや寝たきりの方は、たとえ太っていたとしても、当然虚証と診ます。

 実証の方は無理ができるので、肩こりも重く深く慢性化し、毒を溜め込んでいます。

 実証では毒を溜め込むので肥満になり、肝臓や心臓などの実質臓器の病気が多くなるのです。

 実証の方は邪気と闘う力があるので、セラピストは強い刺激のタッチを要求されることがあるかもしれません。

 しかし、その要求に応えるのは間違いです。

 強刺激のタッチは邪気と同じですから、セラピーを目指すならば“そんなに闘わなくてもいい”ことを体に記憶させていかなければいけません。

 虚証の方には病気と闘う気力を、実証の方には病気とがっぷり四つに組んで闘うのは止めて体力を消耗しないようにするという選択肢を、タッチそのもので表現して伝えていくのがタッチセラピストの仕事です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月17日 (木)

頻脈でも下がればよい、徐脈でも上がればよい。

 昨日は原宿表参道校で「脈拍を下げる」というテーマで講座をしてきました。

 人間の体には“脈拍を下げることのできる”タッチングポイントがあります。

 ①前頚部の胸鎖乳突筋上部内縁の頚動脈洞の指圧と②眼球の掌圧は、迷走神経を介して心臓の洞房結節に刺激が伝わり、心拍数を減少させるので脈拍を下げることができます。

 この2ヶ所は強い反射を起す特異的なポイントで、それ以外にも胸髄以下の交感神経支配の部位の緊張を緩めることや、前頚部以下胸腹部の迷走神経支配領域や、第2~4仙髄から出る骨盤神経支配領域の下腹部や殿部を刺激することでも、脈拍を下げることができます。

 背部をさらに緊張させるような刺激をしては、リラックスすることができないので、脈拍は下がりません。

 セラピストとしては頻脈と徐脈のことも理解しておきたいものです。

 頻脈は1分間に脈拍が100以上、徐脈は60以下と定義されています。

 しかし1分間に120以下で施術中に脈拍が下がっていくようならば、大慌てで騒ぎ立てなくてよいということ、徐脈も治療が必要とされるのは40以下ですから、60以下でも脈拍が上がっていくようならお客様の不安を煽るような言動はNGです。

 当然、徐脈の人に対して癒し系のまったりとしたタッチを行ってはいけません。

 徐脈の方を余計にだるくしないために必要なのは、強さではなく、少し速めのテンポです。

 今朝は時間前に調子の悪いお客様がすぐに指圧に行きたいとのことですので、ひとまずここまでにしておきます。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月16日 (水)

右肩痛で激しい運動をしてはいけないとお医者様に言われたそうですが…。

 総コレステロールの数値が高く、コレステロールを下げる薬を飲んでいた女性、右肩が痛くなって腕を上げにくくなり、薬の副作用ではないかと考えて、医師に「服薬をやめたい」と言ったようです。

 医師は「そんなことはない」と言ったそうですが(私もそう思いますが)、コレステロールの数値が下がっていたのでコレステロールの薬を中止したようです。

 その時に「右肩を激しく使うような運動をしないでください」と言われ、心配になって、今度は私の所にやって来ました。

 右肩を動かしてみると、前方挙上90°付近で痛みが出ますが、そのぶつかりを慎重に越えると、180°まで腕が上がります。

 おそらく小さな傷が肩関節下にありますが、五十肩というほどの症状ではありません。

 ここの所の冷え込みや降雪で肩の周囲の筋肉が硬くなり、血行不良で小さな傷が痛んでいるのでしょう。

 猫背+肩関節内転・内旋で右三角筋前部と右肩甲下筋が緊張し、右前頚部、右側頚部の緊張で右頚動脈の脈が弱くなっていました。

 全身指圧、ストレッチ後、来た時よりも肩のぶつかりが少なくなり、右肩が容易に上がるようになりました。

 私はそのお医者様のことを、患者の意見を聞いてくれる物分りのいい方だと思いました。

 「右肩を激しく使わないように」というアドバイスも、整形外科やリハビリの専門家ではないとしたら悪くありません。

 言い方が厳しかったのかもしれませんが、「これではもう一生スポーツができない」などと深刻に考えてしまうのはいらないことだったのです。

 右頚動脈の脈の弱さは、動脈硬化が考えられる年齢なので、コレステロールを下げる薬の処方も正しかったと思いました。

 うちのように肩関節の前後左右、頚、腋窩、そして全身を緩めて、ストレッチもして動かせるようにしていくということまでは、忙しいお医者様は考えてみたこともないと思いますので、あまり低く評価しないでさしあげていただきたいと思いました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月15日 (火)

玄関で転倒して骨折、救急車で運ばれ手術に。

 指圧のお客様の80代男性が、自宅玄関前で転倒して骨折し、救急車で運ばれて手術を受けることになったようです。

 前回の雪の後で凍結していたのかもしれません。

 今朝は雪もやんで晴れてきましたが、歩道橋や日陰になる場所では、明日の朝また凍結するかもしれません。

 今朝の新雪の上を歩くよりも、溶けた雪がまた凍る明日の朝のほうが滑りやすくなります。

 滑って転んで手をついた時の前腕の橈骨の骨折は、誰にでも起こります。

 高齢者の方では、腰椎の圧迫骨折や大腿骨の骨折、それに頭を打って命にかかわることもあります。

 玄関で転んだ男性の骨折部位は別のお客様からの情報なのではっきりしませんが、金属を入れるという話しだったので、前腕などの長い骨を固定するということなのではないかと思いました。

 また聞きの話なので、はっきりした様子はわかりませんが、家族の方の対応が「いつも大して痛くないのに甘えるからほうっておいたら、起き上がってこないので救急車を呼んだ」ということだったようです。

 あの方は坐骨神経痛があって、脊柱管狭窄症もありそうなので、いつも痛みを抱えていたはずです。

 その痛みを理解することは自分の体にその症状が起きてみないとなかなかわからないものですが、冷たい玄関前でしばらく倒れていたとすると可哀想なことでした。

 脳梗塞後遺症のリハビリや腰痛緩和のために歩いていたのですが、道が凍結しているような時間に歩くのはいいことではありません。

 手術が成功することをお祈りします。

 そしてその後もリハビリがまた大変です。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月14日 (月)

腹部の手術後、大腿四頭筋起始部の筋肉が発達した理由。

 腹部の手術をした女性が、退院後に指圧にいらっしゃいました。

 指圧のお客様で、今年の1月に手術をした女性は二人目です。

 この時期の寒さで症状が悪化するのは、肩や腰だけではありませんね。

 肌が綺麗で、たいした冷えもなく、骨格の歪みも少ないので、血行は良いようです。

 手術が大きなデトックスになったのだと思います。

 点滴で右手が固定されのが大きな原因だと思いますが、右肩上部僧帽筋と肩甲挙筋、右斜角筋群にはこりがありました。

 今後足を使う、体を使うということで、肩こりは緩和されていくと思います。

 特徴的だったのは、右大腿四頭筋の付け根の筋肉が掌大に肥大していたことです。

 この理由はすぐに思い当たりました。

 それは、手術後に腹筋を使いたくないので、仰臥位から上半身を起す時に、下肢を伸展で少し浮かせてから、大腿四頭筋の等尺性収縮と腸腰筋を使っていたのだと思います。

 右の大腿四頭筋の付け根の筋肉が肥大したのは、足が地に着いていないからです。

 足が地に着いていて立位で御辞儀をする時の大腿四頭筋の使い方とは違うのです。

 下肢伸展で体幹を前屈する時に使われるのが、腸腰筋ですね。

 右の大腿四頭筋の筋肉肥大だけというのは、左は使いにくいということもありますが、患部が右側だったということもあります。

 このように人間はどこかが使いにくくなると、それに代わるものを作り上げることができるのです。

 凄いことです。

 そういった驚きや感動を見逃さないように、せめて疑問点はメモしておきましょう。

 一つの謎が解けた時から、タッチの面白さがわかってきます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月13日 (日)

緊張の積み重なった肩こりは冷凍した薄切り肉のミルフィーユだと考える。

 冷凍した薄切り肉が重なっているのを、強い力で剥がそうとすると半分に折れてしまうことがあります。

 肉に折れるという表現はおかしなものですが、凍った薄切り肉は線維に沿って裂けるのではなく、折れます。

 肩上部の頑固な肩こりも凍った薄切り肉が積み重なったようなもの、強い刺激には弱いのです。

 筋肉の細胞が増えたのではなく、硬く収縮した組織の中に老廃物が積み重なっているわけですから、少しずつ老廃物を流していくことが頑固な肩こりを緩和するのに最善の方法です。

 老廃物をたくさん流そうと時間的、量的にタッチの刺激を増やしても、静脈やリンパの処理能力には限界があります。

 肩こりを主訴として全身施術をした後に、まだ患部の症状が緩和できないということはあります。

 しかしそんな時に、ゴリゴリと患部をいじり続けるのはやめてください。

 表面の何層かは、『凍った薄切り肉』が剥がれているはずです。

 わずかでも筋肉の緊張が緩和されれば血管やリンパへの圧迫が減り、老廃物の排出は続いているので、時間とともに筋肉は緩んでいきます。

 後は入浴で温めるでも、ストレッチでも、肩こりの不快な感覚を遠ざけることができます。

 緊張の積み重なった肩の筋肉は脆い、だから老廃物を排出するための誘い水をまくことができれば、あとは全身の血行に任せれば良いのです。

 虚証、痩せ型の方の肩のこりに、ゴリゴリと刺激を続ければ、筋肉に炎症を作って怪我をさせるようなもの、訴えられても仕方ありません。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月12日 (土)

下肢が細くなった→左母指球の痛み、夜中にトイレに起きることと結びつけて考える。

 60代女性、主訴は左母指球の痛み、雑巾をしぼったり、ペットボトルの蓋を開ける時のボトルの支えで痛みがあります。

 1ヶ月ぶりの指圧ですが『下肢が細くなったなぁ』思いました。

 デスクワークで細かい数字を見ることが多く、目が疲れるということです。

 加齢的に背中は丸くなってきていて、肩上部は左の肩の方が硬く、夜中にトイレに何度か起きて、トイレに行った後は眠るまで1時間かかるそうです。

 左母指球の痛みはいつもではないので、左肩関節周囲が柔軟になれば症状を緩和することができるはずです。

 左母指球の痛みは使い過ぎで起きたとは考えられず、左手、左上肢がいつも机の上で同じ姿勢であまり動かないことに原因の一つがあります。

 もう一つ考えられる原因は、エストロゲンの減少によって起こった腱鞘炎です。

 夜中にトイレに起きるのは、日中にあまり歩くことがないので、下肢がむくんでいることが原因です。

 寝て、重力の影響が軽くなったことで、下肢から血液が戻ってきて腎臓が尿を活発に作り、夜中にトイレに行きたくなって睡眠の質が悪くなっています。

 猫背姿勢を正して、日中に下肢の筋肉を使っておくと、肩こりが緩和され、左母指球の痛みも血行促進によって解消されていきます。

 日中にしっかりと歩いておけば、下肢の筋肉のポンプ作用によって、むくみが緩和され、就寝後のトイレの回数も減ります。

 指圧中、よく眠りました。

 肩関節が柔軟になったので、腋窩や鎖骨下での血管や神経の圧迫からも解放されたはずです。

 左母指球が腱鞘炎であっても、指圧をさせてもらえない痛みではないので、全身の血流が改善されれば、悪化させることなく腱鞘炎と付き合っていけると思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月11日 (金)

今年はピート(泥炭)パックが流行るかも。

 アンズクライマース社からピートパック「フィンランディア(500g ¥9450)」が発売されました。

 ピートは低気温地帯で水生植物が炭化したもので、スコッチウイスキーのフレーバーにも使われています。

 フィンランドではピートを使ったトリートメントもあるようです。

 ピートパックは保湿効果に優れ、毛穴の汚れ落しになり、肌の張りや艶を良くします。

 粘土のクレイパックや泥のマッドパックにはない香りがある基材なので、今年はピートパックが流行るような気がします。

 「フィンランディア」の成分は、98.6%がフィンランド産ピート(5000年前の水生植物由来)だそうです。

 精油のラベンダーとティートゥリーを加えていますので、皮膚の傷を再生しにきびなどの感染症から肌を浄化する作用が期待できます。

 酸化を抑える小麦胚芽油も含まれていて、アロマセラピストも使ってみたくなる商品です。

 500g¥9450という値段がもう少し安くなればということはありますが…。

 ピートはお香という使い方も、燻製という使い方も、ピートを脱水したピートモスは園芸用土にも土壌改良材にもなります。

 ピートが流行りそうな気がします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月10日 (木)

料理人の左肩こり。右足底外側のタコと両手関節付近の音に注目。

 50代男性、主訴は左肩上部の肩こりです。

 両肩の関節可動域は正常、五十肩のような肩関節の問題は除外できます。

 「鍋をふる」ということなので、詳しくはおうかがいしませんでしたが料理人ということにしておきましょう(「鍋をふる」と言いいそうなのは中華の料理人さん、そんな感じです)。

 両手指はあかぎれで大変そうです。

 座位で触診していくと、肩こりよりも背中の丸さ、腰椎の後弯のほうが気になります。

 ぎっくり腰予備軍といった感じです。

 全身指圧をして感じたのは、筋肉がしっかりしていて冷えもなく、大きな異常はないということです。

 ただし、右足底前部第4趾付け根のタコは調理の姿勢で体重をかけて接触刺激が大きくなっている場所なので、おそらく左手で鍋をふることで左肩こりになり、その時に右足体重なのでしょう。

 上肢の指圧では牽引挙上のストレッチの時に、両手関節周囲でポキッ、ポキッと音がしました。

 両手の使い過ぎで腱鞘炎予備軍とも言えそうです。

 このケースでは今現在は腰痛の訴えも腱鞘炎の症状もありませんが、左肩こりの原因は、調理の姿勢と手の使い過ぎです。

 背中を伸ばした姿勢や毎日のストレッチ、仕事後の両手から前腕の軽いマッサージなどを習慣にできれば、腰痛や腱鞘炎の発症を予防することができます。

 強い痛みが現れる前に予防のアドバイスをしておくこと、それがお客様の生活の質の維持をしていただくためには大切です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月 9日 (水)

顔のアトピー性皮膚炎に氷で冷やして効果あり、免疫抑制外用薬プロトピックの副作用が疑われるケース。

 顔のアトピー性皮膚炎に悩む女性、免疫系の働きを抑制して炎症を抑える「プロトピック」を医師から処方されて外用しています。

 アトピー性皮膚炎は、抗原の侵入に対する防衛反応が過剰になって起こる皮膚の炎症ですから、免疫系の働きを抑制してしまえば、炎症を鎮めることができるわけです。

 しかし、この「プロトピック」の使用上の注意には、皮膚の免疫の働きを抑制するために“感染症にかかりやすくなる”という副作用が記載されています。

 感染症の中でも毛穴にブドウ球菌が入って炎症を起こす「毛のう炎」の発現率は使用者の12%に上るという報告もあるようで、この女性はプロトピックを外用中に、顔に「瘍(よう=いくつもの毛穴が化膿した状態)」ができました。

 顔の灼熱感やヒリヒリ感は使用者の7割に発現するという報告もあり、彼女はそれにも悩まされています。

 アトピー性皮膚炎の憎悪期には、皮膚のバリアーが弱くなって薬の血中濃度が高くなるので使用には注意が必要だということで、プロトピックを2週間使用して症状の改善が見られない場合は使用を中止するということになっています。

 またリンパ腫や癌の発現リスクが完全に否定されている薬ではありません。

 このように書くと怖い薬のようですが、患者は医師に薬を処方されたら、まずは医師の指示を守って使うべきでしょう。

 ちょっと気になるのは、患者に理解できるような副作用の説明があったとは思えないことと、漫然と同じ薬を処方し続けているのではないかということです。

 プロトピックが体に合わないようだという訴えを前回の指圧の時に聞いたので、指圧後に「氷で冷やしてみては?」と提案しておきました。

 雪国美肌の法則ですね。

 寒さで冷えて収縮した血管は、やがて自らの力で拡張して血行を改善しようとします。

 言わば顔の血管のスパルタ教育です。

 提案したこちらは忘れていたことでしたが、実際にやってみたそうで、今回指圧にいらしゃったその顔は、肌の色艶が良くなって、盛り上がった小さな湿疹やいくつかあったできものが目立たなくなっていました。

 人間の体の中には治す力があるのですね。

 もちろん、ストレスケアや食事、運動、睡眠、スキンケアなどの基本的な生活への見直しがあってこその「アイシング効果」だと思います。

 

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2011年2月 8日 (火)

速筋(白筋線維)と遅筋(赤筋線維)が存在することからも、タッチの刺激は変えなければいけない。

 筋肉は「速筋(=白筋線維:収縮が速く疲れやすい)」と「遅筋(=赤筋線維:ゆっくりと収縮し疲労しにくい)」とその「中間型(収縮が速く疲れにくい)」に分けることができます。

 速筋は瞬発的な無酸素運動に関与し、遅筋は持続的な有酸素運動に関与します。

 日本人の筋肉の約7割は遅筋だということです。

 強くて速い刺激のタッチは運動不足の速筋のエクササイズにはなりますが、体の7割を占める遅筋に対してはどうでしょうか?

 また使い過ぎて疲労し、収縮した速筋であれば、必要なのはエクササイズではなく、ストレッチ効果のあるタッチです。

 さらさらクネクネとしたタッチに終始する人も見かけますが、「芯を喰わない(ミートの甘い)タッチ」は、体全体の筋肉の緊張をザックリとしか緩和できないので、これも適量刺激を考えていないタッチだと言えます。

 息を詰めて力が入って使い過ぎで硬くなった筋肉と、意識して深い呼吸をしながら持続的な運動を続けている筋肉とでは、タッチを変えなければいけないことはわかりますね?

 筋肉の質の違いを感じて分析して、タッチの刺激量を変えてください。

 迷いもなく強く圧し込んだり、さらさらクネクネと触って時間までお茶を濁しているような施術は、マッサージの物真似のつもりかもしれませんが、似ていません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月 7日 (月)

ネクタイやベルトをはずしていただいてこそのリラックス。

 先週テレビを見ていて気になったのが、ネクタイとベルトを取っていただかないまま伏臥位の“マッサージ類似行為”をする映像です。

 “癒し”や“リラクゼイション”を掲げるのは、あんま・マッサージ指圧師の資格を持っていないからというケースが多いとは思いますが、看板に掲げた言葉に反する「体の締め付け」を残したままの施術が気になりました。

 もしかしたら、そんなことはどうでもよくて、「自分の施術」イコール「癒し」と勘違いしてしまっているとしたら、とても残念です。

 素人さんの目は誤魔化せても、プロフェッショナルの目で見れば、まだまだ未熟なタッチであることはわかります。

 マッサージ類似行為が職業選択の自由として許されるのは、「健康被害のないマッサージを真似て行う施術」です。

 もし基本を教わったことがないとしたら可哀想だと思いますが、ネクタイとベルトと時計をはずし、ポケットの中のものを出すということがあって、癒されたり、リッラクスできたりするのです。

 そのようにお勧めしてもどうしてもはずせないということであれば、ネクタイを締め、ベルトを締めたまま施術をすればいいのです。

 しかし、お勧めしてもネクタイとベルトをはずしてもらえないセラピストであることがわかったら、自分が未熟なのだと思ってください。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月 6日 (日)

妊娠高血圧で緊急出産後の指圧。

 妊娠高血圧の激しい頭痛で緊急手術となり、帝王切開で出産をした女性の退院後初めての指圧です。

 主訴は頭痛、母乳を搾って冷凍し、1日置きに病院に届けていますが、母乳も出にくいとのことでした。

 芳香浴にはレモングラスをアロマミストデフューザーで使いました。

 レモングラスは副交感神経を優位にします。母乳の出をよくし、肩こりや頭痛にも効果が期待できる精油です。

 搾乳の姿勢は肩関節内転・内旋+肘屈曲の手仕事ですから、前回のブログの肺経の緊張→緊張性頭痛ということが起こりやすい動作です。

 看護婦さんから「肩こりは母乳が出にくくなるので気をつけてください」と言われたそうですが、その看護婦さんは(ベテランなのか?)よくわかっていらっしゃいます。

 14kg体重が落ちたということで、顔や上肢・下肢はむくみも減って細くなりました。しかし腹部や殿部はまだ妊娠中と変わらないようです。

 後頚部から肩甲間部のこり、背部のこりが血流を阻害し、母乳の出を悪くしています。

 妊娠中よりも腋窩は緩んでいましたが、股関節は運動不足で硬くなっていました。

 仰臥位下肢の指圧が終わって、上肢の指圧の頃には「胸が張ってきて母乳が搾れそう」とのこと。

 全身指圧とストレッチを終えると、搾乳のために急いで帰っていきました。

 本来なら今もまだ妊娠中のはずの体ですから、腹部や殿部はまだ妊娠の終了を納得していないのかもしれません。

 黄体ホルモンの関係で便秘があったり、リラックスできないということもあります。

 何よりも赤ちゃんは病院という離れ離れの生活で、準備期間中であったはずの体から母乳を搾るのは大変なことだと思います。

 それでも元気そうで安心しました。のぼせもなく、血圧が下がっていることを指紋部で感じて安心しました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月 5日 (土)

頭痛のツボ“列缺(れっけつ”が前腕遠位橈側の腕橈骨筋腱上にあること。

 四総穴の一つ、“頭項に効く”肺経のツボ『列缺』が前腕遠位橈側(掌側手関節横紋から1寸5分橈骨茎状突起上)の“腕橈骨筋腱”にあることを考えてみましょう。

 “頭項”ですから『列缺』は“うなじ”のある後頚部から頭部に向かって効果をはっきするツボだと考えます。

 腕橈骨筋は上腕二頭筋と同じく、肘関節を屈曲させる時に働きます。

 また前腕を回内位から中間位に戻す、回外位から中間位に戻すという働きもあります。

 ドアノブをひねる動作が回内位から中間位へ戻す動作で、普通この時には肘を曲げています。

 ドライバーを使ってネジを回す動作でも腕橈骨筋を使います。

 これらは肘屈曲で手仕事をする動作ですから、目で対象物を追うために、この動作中は頭頚部は前屈し、猫背になっています。

 手仕事姿勢では肩が上がるので、僧帽筋、肩甲挙筋の緊張が続くと、後頚部から頭部へ向かう椎骨動脈の血流が悪くなって、緊張性の頭痛が起こります。

 面倒臭い思考の手順ですが、肺経は肩関節内転・内旋+肘屈曲の手仕事姿勢で緊張し、それが続くと肩こりから緊張性頭痛となります。

 腱には腱紡錘という筋肉を緩めるセンサーがありますから、腕橈骨筋腱上の『列缺』を指圧することは腕橈骨筋だけにとどまらず肺経の緊張を緩めることになり、頭痛を緩和します。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月 4日 (金)

始めから指で圧すイメージではなく、まず指紋部を皮膚の表面に当てて情報を探る。

 「始めから体重移動してしまう指圧」や「接触した瞬間から指で圧してしまう指圧」では、セラピストのスタートラインにも立っていないと思ってください。

 体重移動が先、指紋部の皮膚への密着が後の指圧だと、飛行機の着陸で言えば滑走路に激突しています。

 ふわりと母指の指紋部を軟着陸させてから、体重移動を始めてください。

 すでに空中から、指で圧す気満々で圧を入れていくと、これも滑走路に激突していることになります。

 まず母指の指紋部の皮膚への密着があって、その後にゼロコンマ何秒か、皮膚からの触圧覚情報、温度感覚情報などを得て、どこでも止まれる用意をして体重移動を“恐々(こわごわ)”漸増圧でしていき、危険なぶつかりを感じたら漸減圧で戻すのが指圧です。

 これが基本指圧の通常圧法の“3秒の世界”です。

 今まで3ビートで単純に指圧をしていたとしたら、8分の6とか、8分の12とか、もっと細かくビートを刻んでください。

 それでタッチの世界観が変わります。

 それで“時間はこちら側のもの”になります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月 3日 (木)

「滝行で冷えた体を温める」というテレビ番組を見てわかること。

 一昨日の夜に、フジテレビの番組で「滝行で冷えた体を温めるにはどうすればが効果的か?」という実験をしていました。

 足ツボマッサージや足湯などもありましたが、一番効果的だったのは「裸で抱き合う」ということだったようです(お笑いコンビの相方同士でしたが)。

 体温の36℃前後が、冷えた体を温めるのに効果的だというのは納得できます。

 ぬるま湯の全身浴なら、もっと効果があるはずです。

 足湯は寒い環境で足だけを温めてるわけですから、全身が温まるまでには時間がかかります。

 ましてや滝行を終えたばかりのフンドシ姿では、時間をかけてもそうは温まらないでしょう。

 足ツボマッサージは、足を強刺激し、血管を収縮させて、足の血行を促進させているだけなので、全身が温まるということに関しては、全身のマッサージに劣ります。

 ぬるま湯のように、人肌のように、全身性、ということが血管拡張→冷えの解消には効果的です。

 強刺激は血管を収縮させる→交感神経が優位になる→冷えの解消にはつながらないということはタッチング理論の基本です。

 熱いお風呂も、血管を収縮させるので意外と芯まで温まらないのは同じことですね。

 昨日の飯能の生活の木の講座では、「スポーツで疲れた子供の肩や下肢は温めていいのか?」という質問がありました。

 答えはNO、「筋肉の使い過ぎでの疲労は、炎症や充血があると考えられるので、冷やす」が正解です。

 野球のピッチャーが登板後に行うアイシングがこれですね。

 急性の炎症部位に強い刺激のタッチをしてはいけません。

 毛細血管が破れていれば炎症が拡がってしまいます。

 誘導的な軽擦程度にし、熱感や痛みがある部位には触れなくていいのです。

 血管拡張には持続的圧迫をして血管を収縮させれるのが良いからといって、急性の炎症にも持続的圧迫をしてしまうのは間違いです。

 熱を感じたら冷やす、慌てずに冷静に考えてください。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月 2日 (水)

舌も脈も腹も診ない東洋医学外来のお話し。

 激しい片頭痛で病院で薬を処方されてはいますが、加味逍遥散を薬局で勧められて飲んでいた女性が、どうも体に合わないというので、腹証が違うことを話して、呉茱萸湯(ごしゅゆとう)という漢方薬があることを伝えたことがあります。

 加味逍遥散は瘀血(おけつ=古い血液の滞り=下腹部の硬さ)やイライラ、冷え、季肋部の抵抗・圧痛などのある、腹力の弱い痩せ型から中間型の体型の人に用いますが、彼女のおなかに抵抗はなく、どちらかといえば丈夫な体を持っていました。

 呉茱萸湯は腹証を選ぶ必要がない漢方薬なのでその話しをしてみたら、薬局で買って飲んでみたところ良いような感触を持ったようです。

 病院で処方してもらえば薬局で買うよりも家計にやさしいので、かねてから受診してみたかった東洋医学外来を訪ねたところ、舌診も脈診も腹診もなく、体に一切触らずに、「それでは呉茱萸湯を出しておきましょう」で終わりだったそうです。

 指圧師でも脈やおなかを診るので、東洋医学外来ならどんな達人が診てくれるのかという期待はあっけなくしぼんでしまったようです。

 そんなことなら近所の病院でよかったという彼女に指圧をしながら思ったのですが、もしかしたら、達人のもうひとつ上を行く方は、経験値からそれで良さそうなら患者の言う通りにしてあげる、くらいの心境なのではないでしょうか。

 大丈夫そうな人の診察には本気を出さないという省エネモードだったのかもしれませんが…。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月 1日 (火)

カフェ「プロント インバール大手町日本ビル店」ではマッサージも。

 カフェ「プロント」のインバール大手町日本ビル店では、1月31日からリラクとのコラボレーションで店内でマッサージが受けられるようになりました。

 マッサージだけでなくネイルケアも行うリラクは女性客が多く、プロントには女性客獲得の狙いもあるようです。

 昼休みや帰宅前に、コーヒーとマッサージで疲れの蓄積を軽減し気分転換をはかるというのは、仕事の能率も上がって、健康維持にもつながります。

 オフィスよりもゆったりとした椅子に座り、リラックスした姿勢で足のマッサージをしてもらう間は、それだけで肩が下がり、パソコンワークの疲労を軽減します。

 あまり筋肉を使っていない足を、あるいは歩き過ぎてパンパンに張った足を、他動的に運動させたり、気持ち良いタッチで血行促進することで、次の仕事への活力も生まれます。

 むくんでいたら運動させてあげる、疲れていたら強い刺激をしてはいけないということができれば、カフェでのマッサージは合格だと思います。

 その場にはその場にふさわしいタッチがり、温泉にも喫茶にも効果があるので、カフェではコーヒーの邪魔にならないタッチということが大事です。

 いろいろな業態があっていいと思うのです。

 逆にマッサージ屋さんだけど1日1組のこだわりの温泉宿だとか。

 もしルノアールとマッサージ屋さんがコラボしたなら、もう少しゆったりめのリラクセィション施設を作ったり…。

 マッサージというメンテナンスを受けるチャンスが増えるのは、良いことだと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2011年1月 | トップページ | 2011年3月 »