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2011年2月23日 (水)

肩こりの原因に甲状腺機能低下症+胃の摘出の影響が診えた女性。

 60代女性、主訴は肩こりで、「整形外科で3ヶ月電気の治療を受けたが一向に改善されないので、知人に紹介されて電話をした」ということでした。

 椅子に座ると、下腹がポッコリ出ていて、頚を不自然に立てて背中を起している感じがします。前腕の皮膚炎や肌のシミも気になりました。

 問診を始めると、まず高血圧で降圧薬を服用中であることがわかりました。

 夜眠れないので睡眠薬も飲んでいるということでした。

 この2つのことから交感神経が優位になっていて、夜になっても副交感神経優位にスイッチが切り替わらないことがわかりますね。

 スギの花粉症も始まっていて、抗アレルギー薬も飲んでいるとのこと、花粉症は通年性だそうなので、皮膚の症状はアレルギーということもありそうです。

 7年前に胃癌で胃のほとんどを摘出したとのこと、下腹ポッコリの内臓下垂も胃があるべき位置にない事を考えれば、そういうことかと納得できます。

 「頚が不自然だと感じたのはどうしてだろう?」と思っていたら、甲状腺機能低下症(橋本病)があるとのこと、ホルモンの数値が著しく低下していないので、まだチラージンなどの投薬は受けていないということです。

 前頚部をよく診ると、女性ですが喉仏があるような感じに甲状腺がいくらか浮き上がって腫れています。

 甲状腺機能が低下すると代謝が衰えます。

 肩こりは代謝の低下や年齢的な筋力の衰え、胃の摘出後の姿勢のバランスの悪さなど、様々な要素が重なって慢性化しています。

 肩に電気を当てて解決するとは思えません。

 また今年の冬の寒さの影響や花粉が飛び始めるなど、体へのストレスが多く、残念ながら現在は肩こりを緩和できそうな環境にありません。

 さらに外反母趾があって足趾は丸まって冷えもあり、股関節は外転・外旋気味で、大腿外側がこっていました。

 これは省エネの歩き方で、歩く時に後ろに残した足趾で地面をつかんでしっかりと蹴っていない(踵体重で斜め前に足をずらして歩いている)ので、低い段差でつまずく歩き方です。

 60才という年齢が筋力の衰えやすい年齢でもあり、同じ筋肉でも頚の上部はゆるゆるで、頭の重さがかかる頚の下部は前横後ろともガチガチです。

 背部や腋窩のこりなど、右側に強いこりがありましたが、全身指圧後肩上部の肩こりは緩みました。

 筋力が衰えてくると、ちょっとした手仕事をしただけでも肩がこってしまうということはあります。

 この女性の場合は撫で肩で肩の筋肉が細いので、肩の筋肉が発達している人よりも肩がこりやすいと言えます。

 ですが、この肩こりの治療ポイントがさほど使っていない肩にあるとは言えないので、肩に電気を当てても根本的な改善とはならなかったのです。

 足趾が丸まっているから足が冷える、全身の血液循環が悪い、ここに一つのポイントがあります。

 他にも股関節の使い方や内臓下垂の問題、甲状腺機能低下症による代謝の悪さと花粉症の影響、高血圧と不眠など、様々な問題点がありました。

 肩に電気を当てるのではなく、全身の問題を“気持ち良さ”という“全肯定”で包んだ時に、リラックスへとスイッチが切り替わって、肩こりが解消したのだと思います。

 

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