料理人の左肩こり。右足底外側のタコと両手関節付近の音に注目。
50代男性、主訴は左肩上部の肩こりです。
両肩の関節可動域は正常、五十肩のような肩関節の問題は除外できます。
「鍋をふる」ということなので、詳しくはおうかがいしませんでしたが料理人ということにしておきましょう(「鍋をふる」と言いいそうなのは中華の料理人さん、そんな感じです)。
両手指はあかぎれで大変そうです。
座位で触診していくと、肩こりよりも背中の丸さ、腰椎の後弯のほうが気になります。
ぎっくり腰予備軍といった感じです。
全身指圧をして感じたのは、筋肉がしっかりしていて冷えもなく、大きな異常はないということです。
ただし、右足底前部第4趾付け根のタコは調理の姿勢で体重をかけて接触刺激が大きくなっている場所なので、おそらく左手で鍋をふることで左肩こりになり、その時に右足体重なのでしょう。
上肢の指圧では牽引挙上のストレッチの時に、両手関節周囲でポキッ、ポキッと音がしました。
両手の使い過ぎで腱鞘炎予備軍とも言えそうです。
このケースでは今現在は腰痛の訴えも腱鞘炎の症状もありませんが、左肩こりの原因は、調理の姿勢と手の使い過ぎです。
背中を伸ばした姿勢や毎日のストレッチ、仕事後の両手から前腕の軽いマッサージなどを習慣にできれば、腰痛や腱鞘炎の発症を予防することができます。
強い痛みが現れる前に予防のアドバイスをしておくこと、それがお客様の生活の質の維持をしていただくためには大切です。
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