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2011年2月26日 (土)

過外転症候群、過外転しているのは何だと思っていますか?

 過外転症候群は胸郭出口症候群のうちの一つで、小胸筋の下で血管や神経が圧迫されて、手指のしびれなどが起こります。

 ここまでは暗記するように覚えてしまった人が多いと思いますが、さて「過外転しているのは」何でしょうかと聞かれて、答えられる人は少ないかもしれません。

 小胸筋の働きには肋骨の挙上もありますが、過外転症候群の発症に関わるのは、肩甲骨を前下方に引っ張るという働きです。

 肘関節伸展では落とした物を拾う時、肘関節屈曲では壁にペンキを塗る時、黒板の板書、髪をカットする動作、吊革につかまる時などで小胸筋を使います。

 ここからが注目しなければいけないところです。

 塗装業の方や学校の先生や美容師さんは、肩関節外転(水平挙上)では仕事にならないのです。

 肩関節を内転させて肩関節を体の前方に向けるから、上から下へ黒板に字が書けたり、ペンキが塗れたりするわけです。

 「じゃあ過外転じゃないじゃん」という声が聞こえてきそうですが、さてこの時に外転しているのは何なのでしょうか?

 “肩甲骨”は脊柱から離れていくので外転しています。

 小胸筋を使い続ける時に、肩甲骨は外転+外旋+下制し肩甲骨関節窩が前を向くので、上腕の上げ下げが可能になり、壁にペンキが塗れるわけです。

 小胸筋が症状改善のポイントであるのに、過外転症候群のネーミングは何ともわかりにくいですね。

 過外転症候群の検査では、肩関節を外転させてもなお残る小胸筋の緊張をさぐっていくのですが、180°を越えて過外転させるような検査は存在しないので、このあたりからできた病名だとは勘ぐらないでください。

 病名を小胸筋症候群に変えたほうがわかりやすいですね。

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