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2011年4月30日 (土)

内臓痛の腹壁反射。

 内臓筋肉反射についての御質問をいただいたので、虫垂炎の時の腹壁反射をあげておきましょう。

 虫垂炎の圧痛点であるマックバーネイ点は、臍と右上前腸骨棘を結んだ線の上前腸骨棘から約1/3の部位に現れます。

 虫垂炎の時にこの部位をを圧すと、腹壁が緊張して板のように硬くなります。これを筋性防御とよびます。

 腹診でマックバーネイ点を圧して筋性防御があれば、虫垂炎や腹膜炎を疑います。

 面白いのはここからです。

 虫垂炎の圧痛点は他にもいろいろあります。

 “ランツ点”は左右の上前腸骨棘を結んだ右から1/3の部位、“モンロー点”はマックバーネイ点と右腹直筋の外縁の交叉する部位、“キュンメル点”は臍の右下1~2cmなど、虫垂炎の圧痛点の出現部位は同じ部位とは限らないことがわかります。

 ですからドクターもセラピストも、広い目付けが必要です。

 骨格筋や関節などの“深部痛”と内臓痛はよく似ています。

 どちらも痛みの部位を限局することが難しい、持続性のうずく痛みです。

 左の肩こりが僧帽筋のこりなのか、狭心症や心筋梗塞の関連痛か、しっかりと問診をし、経験も積んで、お客様が医療機関に受診する機会を遅らせないようにすることもセラピストの仕事です。

 

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2011年4月29日 (金)

肩関節の単独方向の運動が意外とできない。

 昨日の夜に指圧をした40代の女性は、「テレビの体操を見ながら一緒にやると肩がボキボキいう」と言ってやって見せてくれました。

 テレビ体操って複合運動なんですね。

 肩関節の前方挙上だけ、しかも始めは小さくとか、一方向の関節運動の関節可動域を徐々に拡げていき、後方挙上、外転、内転、外旋、内旋と緩めてから複合的な関節の動きをすれば派手にボキボキとはなりません。

 上肢を横に振って『おまえは欽ちゃんか!?』とツッコミたくなるようなウォーキングをしている人を時々見かけますが、あれは何かのウォーキングの流派かと思っていましたが、肩関節が硬いだけなのかもしれません。

 そうするとかえって根は深いですね。

 肩を後ろに振っているつもりでできていないような高齢者は体が硬いので、中心となる腰の負担が大きくなっていそうです

 坂道の上りで、肩を後ろに放り投げる意識で手を振ると、これが四足歩行になるので下肢の負担が減って非常に楽です。

 40代の女性で意識できていない肩を緩めるための肩の動かし方、今朝擦れ違ったリュックのおばぁちゃんは腕を横に振っていたので、坂を上るのが大変そうでした。

 ちょっとしたことなんですけど、お客様にやっていただくと足の運びを助けるように上肢を使うのは難しいようです。

 自分の体の関節の動きを一つ一つの可動方向にチェックできれば、もっと肩こりや腰痛は減るのに…。

 そこまで考えてチェックするのは、自分が大好きなセラピストくらいですか?

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2011年4月28日 (木)

0.025ミリのタッチ感覚。

 タッチの適量刺激には単純な強弱だけではなく、刺激のゆらぎや持続、テンポ、そしてそれらでは表現できないニュアンスも含まれています。

 私はギターを弾きますが、ギターの弦は0.025ミリ(0.01インチ)の単位で種類が分かれています。

 そこそこギターを続けていれば、この0.025ミリの違いは、ピックや指先のタッチの違いでわかるようになります。

 アコースティックギター弦の、スチール弦とブロンズ弦の違いもわかります。

 ギターでなくても、釣りの釣り糸の引きの感触とか、布の肌触りとか、微妙なタッチの違いは、いろいろな趣味や生活の中で感覚を磨いていくことができます。

 タッチを施術のマニュアルで理解したつもりでいると、驚くほど低いレベルにいることがいつかわかります、わかってほしいと思います。

 手技療法の場面ではなく、違うジャンルに没頭し、ある程度技術が向上していく中で気づくタッチのニュアンスが必ずあります。

 陶芸でもいい、蕎麦打ちでもいい、微妙な加減を別のジャンルで知ることは、タッチの中でタッチの本質を知ろうとするよりも自分の心にストンと落ちる瞬間があると思います。

 余裕のある面白い人でいてください。そういう人からセラピーが生まれます。

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2011年4月27日 (水)

ウエディング・デコルテ。

 指圧師が花嫁になる女性の鎖骨を綺麗に出せなければ、肩のメンテナンスのとらえ方が間違っています。

 指圧はエステです。

 以前エステティシャンが施術にストレッチを取り入れたことが注目されて、ビックリしたことがあります。

 指圧は押圧操作と運動操作の両輪でできあがっている手技療法ですから、ストレッチのない指圧は考えられません。

 しかもアメリカの整体をフレキシブルに取り入れていますから、あんま、マッサージ、指圧の中で、法律的には一番新しい手技療法が指圧です。

 昨日は結婚式を一ヶ月後に控えた女性に指圧をしました。

 ウエディングドレスの締め付けがきついとのことで、マクロビオティックの食事でダイエットに励み、効果はしっかりとあったようです。

 しかし主訴はだるいとのこと。

 徹底的にやるタイプだと見ています。

 筋肉が痩せ、おそらくタンパク質が不足しています。

 今血液検査をすれば、低タンパク、貧血、という結果が出そうです。

 顔は白く、手足は手袋、靴下型に冷えています。

 手作りの引き出物製作で、僧帽筋がパンパンに張っていました。

 手仕事の肩こり、末梢の冷えということなので、手指、足趾の指紋部、趾紋部に体重が乗って、筋肉を使えば冷えは改善します。

 肩こりは肩甲骨を下げて、脊柱に寄せる(肩甲骨内転)ことで解消します。

 またこれが鎖骨を綺麗出すことになります。

 鎖骨上部の鎖骨窩や鎖骨下部の鎖骨下筋の指圧も大切ですが、この肩甲骨下制+内転を体にイメージづけなければ、見栄えが悪くなります。

 性格が真面目で何でも徹底的にやってしまう人は緊張感が強過ぎて、自分を追い込んでしまうことがあります。

 一ヶ月先の結婚式にピークを持っていくためには、一度緊張を緩めることも必要です。

 個人トレーナーとしてのセラピストですから、長く付き合っていくことを前提に、お客様のコンディション管理をしていきましょう。

 肩の力が抜けない人には肩の力を抜いてもらう魔法の言葉が必要です。

 「マクロビオティックの効果はしっかりあるし、体調も悪くないから、タンパク質もしっかり摂って、少し何もしないボーっとした日を作っても大丈夫ですよ」

 「私が必ず何とかします」は言ったっけ、言わなかったかな?

 ニュアンスとしては伝わったはずです。手足が温かくなって、胸を張って帰っていきました。

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2011年4月26日 (火)

テレビがVTRを繰り返すなら、見ないという選択をする。

 昨日からテレビでは、亡くなった田中好子さんの病床での声が何度も繰り返し流されています。

 末期の癌患者さんの命を絞り出すような声です。

 肺への転移もあったか、モルヒネのせいか、時々呂律の回らないメッセージが生々しい傷みを伝えていました。

 こういうお別れの言葉は、キャンディーズのスーちゃんで女優でなかったら、プライベートのものとして秘されることになったのではないかと思います。

 テレビは津波の映像も繰り返し放送にのせました。

 その映像と肉声の重みから考えれば、田中好子さんのメッセージも軽々しく繰り返し聴いてはいけないものだと思いました。

 朝の情報番組で繰り返し流されるそのニュースのたびに、チャンネルを切り換え、テレビを消しました。

 命にたいして、繊細でありたいと思います。

 あのメッセージは、軽々しく何度も聴いていい言葉ではありません。

 最愛の人の死、その前後の数週間は狂気の時間です。

 それを取り上げて何度も扱うメディアに違和感を感じなくなることは、感性の麻痺です。

 セラピストは命にたいして繊細でいたいものです。

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2011年4月25日 (月)

垂直圧を「倒れそうな木」と「曲がって立つ木」のつっかえ棒で考えてみる。

 「指圧の姿勢が猫背ではいけない」ことを、“倒れそうな木”と“曲がって立つ木”の支えとなる“つっかえ棒”で考えてみましょう。

 地面に当たるつっかえ棒の最下端が母指の指紋部です。

 倒れそうな木は、つっかえ棒に重さを預けることができています。

 倒れそうな木の重さはつっかえ棒の最下端に伝わり、地面は重さを受けとめます。

 曲がって立つ木は自立能力も残しているので、つっかえ棒への体重移動は重さの一部です。

 曲がって立つ木の体重移動は、つっかえ棒と根元の方向以外にも体重移動のベクトルが発生します。

 この曲がった木とつっかえ棒の体重移動が、猫背の背中でする母指圧です。

 倒れそうな木は力が抜けています。これが指圧の姿勢、真っ直ぐに起きた背中です。

 真っ直ぐな背中は上肢のつっかえ棒によって自然に起され、体重移動が完成します。

 コリをもうひとつ押し込むのではなく、自然に背中が伸びるイメージ、肘関節も指節関節も伸ばします。

 普段の生活の関節の屈曲で手指を使うこととは逆に、関節伸展で手指を使うので、正しい指圧をすればストレッチになり、指圧をすることが気持ちいいはずです。

 そうでなければ、あなたは曲がって立つ木なのです。

 体の力を抜いて重力に預けてしまう感覚を難しいと感じるかもしれませんが、必ずできるようになります。

 力を抜いて水に浮かんでいるようなことです。

 “空中浮遊”だって、母指指紋部の支えがあれば…。

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2011年4月24日 (日)

膀胱経の二側線の考え方。

 膀胱経の背部では、第1・第2胸椎棘突起間外側1寸5分の『大杼(だいじょ)』から胸椎棘突起間外側1寸5分のラインを下行して膝窩の『委中』まで行った後に、再び第2・第3胸椎棘突起間外側3寸の『附分(ふぶん)』から胸椎棘突起間外側3寸のラインを下行します。

 この棘突起から3寸のラインを二側線と呼びますが、『二側線はどの筋肉の何処をたどればよいのか?』という質問を受けました。

 ちなみに『経絡経穴概論』((社)東洋療法学校協会編・医道の日本社)には、膀胱経背部のツボに該当する筋肉として表層筋の僧帽筋や広背筋が示されています。

 膀胱経の縦の経絡に対して、僧帽筋や広背筋は目印になりません。

 ざっくりと考えれば脊柱起立筋の最長筋の内縁を一側線とし、最長筋の外縁を二側線と考えれば、内側の棘筋と外側の腸肋筋の癒着をはがす溝が一側線と二側線となります。

 被術者の母指の最大横幅が1寸、四横指3寸ですが、いちいち受け手の指を背中に持ってきて測ることはあり得ませんね。

 膀胱経の2つのラインが何を言いたいのか考えた時、「それは脊柱起立筋の3つの筋肉の束の溝を切るもの」、と考えるとストレッチ効果からも意味が見えてきます。

 最も太い最長筋に触れておくということは、内臓に響かせるために必要です。

 内臓の名前を冠した背部兪穴の指圧は内臓に届かなければツボ刺激として不十分です。

 それは強さではなく、持続によって伏臥位背部の母指圧が腹部では広く円錐形に圧されているような圧刺激を目指します。

 ツボを考える場合、指圧で自然に沈み、こりもむくみも感じなければそこはツボとして“今は”大した意味を持っていないと思ってよいでしょう。

 この引き算ができることが施術センスです。

 悪くない所はこねくり回さないことです。

 こりに指が乗った時に、それをどのように緩めるのか?

 地雷を踏まないように、こりとぶつからないように、最適な刺激量で緩めていく、それもまた施術センスです。

 この縦のライン取りも、こりとぶつからないセンスも、視覚ではできないんです。

 触圧覚を磨いて、指紋部に目を作ってください。

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2011年4月23日 (土)

タッピングタッチは副交感神経を優位にできる。「しかし…」とプロなら言えなければ。

 水曜日のNHK『ためしてガッテン』では、東日本大震災の避難所でタッピングタッチを紹介していました。

 「眠れない」と訴える人が施術を受けるうちに眠ってしまい、軽く触れるだけのタッチでも副交感神経を優位にする効果があることがわかります。

 座位の背中や頭に指の腹で軽く触れる、猫の手で軽く擦る、タッピングはマッサージテクニックのフェザリング(羽で触れるようなタッチ)の一種です。

 背中は交感神経の支配部位ですから、弱い刺激が緊張を緩め血管を拡張し、副交感神経優位にスイッチを切り換えます。

 頭部は背部のこりから血管収縮の影響が及んで血管が収縮し、のぼせていますから、タッピングタッチで血管が拡張すると、血圧が下がって眠気が襲ってきます。

 ゆったりとしたリズム+弱い刺激は、タッチング理論に当てはめれば、血管拡張、血圧下降、副交感神経優位という効果を示します。

 弱い刺激、タッピングタッチ、大いに結構です。

 力んで指圧をすれば緊張を緩める時間とはなりません。

 しかし、タッピングタッチだけではプロの施術はできません。

 つまり片頭痛や慢性疲労症候群、むくみ、だるさに対してタッピングタッチを行うと悪化させることが考えられるからです。

 運動不足、緩み過ぎ、副交感神経が過剰に優位になっている場合には、ゆったりとしたリズム、弱い刺激は逆効果です。

 この「しかし…」が即座に理解できていないとプロのタッチセラピストとは言えません。

 避難所で一般の方が眠れない人の背中や頭に行うのであれば、タッピングタッチは素晴らしい方法だと思います。

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2011年4月22日 (金)

右腰痛→右足内側の痛み=ぎっくり腰+前脛骨筋に沿った深腓骨神経の問題。

 「右腰が痛い、右足もしびれるように痛い」という40代女性、この電話の段階では問題点はぼんやりしています。

 玄関を上がって入って来た時の姿勢、右足の引きずるような運び方から、座骨神経に響いている右腰の問題であることがはっきりしてきます。

 車を自分で運転してきた、立位での体幹の前屈、後屈、側屈などは何とかできることから、症状の重症度からいうと中程度です。

 立ったり座ったりが大変そうなので、今回は座位の触診問診はしないで、バストマット+足枕で伏臥位の指圧から始めました。

 当然伏臥位ができることが条件で、一般的には仰臥位のSLR(下肢伸展挙上+足背屈検査)や股関節の屈曲、内・外旋を診て腹部の指圧から始めるか、患部の右を下にした横臥位から始めるのがセオリーです。

 伏臥位でまず診たかったのは棘突起の触診で強い痛みがあるかということです。

 腰椎棘突起に軽く触れて痛みがあるような場合は、椎間板ヘルニアを考えます。

 今回は弱い痛みがあるくらいで、椎間板ヘルニアがあったとしても軽度です。

 右腰部を深く圧すと痛みがありますが、浅くのせているだけでは跳び上がるほどのことはありません。

 脊柱起立筋の問題ではなく、腸腰筋の問題であると考えます(こういう感覚を明確にするために触診の弱いタッチを自分のものにしておいてください)。

 右下肢後側を圧してもあまり痛みはなく、右第1趾のしびれはあるようです。

 仰臥位では膝枕を膝関節を屈曲させます。

 腸腰筋の筋肉に傷があれば股関節の屈曲だけでなく、伸展でも痛みが出ます。

 右大腿外側の膝付近→下腿前側→足関節中央→足内側→右第1趾(ウラ)と指圧をしていくと、「この痛みです!」というラインに当たります。

 下腿以下は前脛骨筋の起始から停止です。

 つまり座骨神経から、総腓骨神経→深腓骨神経というラインに痛みやしびれ感があったわけです。

 このケースでは疲労の溜まっていた右腸腰筋が限界を超えて裂け、その痛みが深腓骨神経に沿って右足に影響していると思われます。

 指圧後、右股関節の屈曲、伸展で痛みがあるので、右腸腰筋には傷があると考えられます。

 おそらく動作に支障がなくなるまで2週間くらいかかるでしょう。

 これも地震が関係しているのではないかと思います。

 「踵体重で右1趾側に体重をかけた、つまり足関節を背屈内反に強く使って前脛骨筋に負担がかかった」ということがあったのだと思います。

 地震後の運動不足が腰の血行不良を悪化させたようです。

 歩くことで症状の回復は早まります。

 何とか痛みが出ないように立ち上がれ、歩けたので、歩くことがリハビリになります。

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2011年4月21日 (木)

セラピストは求める人の特効薬になれるのだろう。

 昨日は生活の木ハーバルライフカレッジ原宿表参道校で、「寝たきりの方の指圧とアロマ~拘縮の改善~」という講座をしてきました。

 下肢の関節拘縮が進行すれば、オムツ交換のたびに痛みを伴います。

 脳梗塞で入院した場合でも、早期からのマッサージは拘縮の予防に有効です。

 寝たきりの方に伏臥位の施術はできないと考えておいてください。

 基本指圧の横臥位では、下になる側の上肢に体重がかかってしびれてきます。

 基本指圧の横臥位と、寝たきりの方にも姿勢が持続しやすい伏臥位の片側を抱き枕等で起した「かぶさり気味の横臥位」の違いを、受け手として施術者として体験していただきながら実技をしていきました。

 「かぶさり気味の横臥位」は体位変換だけでも有用ですが、変形性脊椎症の方の場合、片側の横臥位しかできないこともあります。

 タッチをセラピーとして成立させるためには、常に個人の特性に合ったアレンジが必要です。

 そんなこんなで講座を終え、帰宅して休もうとしていた夜になって、「指圧をしてください」の有無を言わせない電話が…。

 夜の10時半までの指圧になりましたが、状態はそれほど悪くはないと思いました。

 肩、腰、下肢と高齢者ではよくある訴えです。

 その時間にそういう不安を抱えた時に、救急外来に行こうと思うのではなく、「おまえに会いたかったんだ」という駄々っ子のようなお得意様がいらっしゃいます。

 夜10時過ぎに、「かぶさり気味の横臥位」を“センセイ”は実演して見せていました。

 表参道あたりで講義を受ける生徒さんは、セラピストは小綺麗なことをやっていると想像しているかもしれませんが、自分の体から薬を出して帰っていただこうとすると、泥臭いアプローチも必要です。

 お客様が求めるセラピスト像を演じるのがセラピストであると、私は思います。

 今目の前にいる人が薬をもらったと納得するまで、いくつものニュアンスで、場合によっては疲れて眠りたい夜でも、そんなにまで必要としてくれるなら、やっちゃいましょう。

 死にゃあしません。今朝も快調です。

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2011年4月20日 (水)

スパイクラベンダーのアルツハイマーへの効果か?

 昨日は指圧にアルツハイマーの旦那様が付いてきた方がいました。

 旦那様の症状は進行しているようで、徘徊もあるようですが、それ以外は奥様から離れたがらなくなっています。

 その前に指圧をした男性が嗄声(させい=しわがれ声)で(喉の検査をしたところ異常はなかったとのこと)、電話の声を聴いてスパイクラベンダーを芳香浴に使っていました。

 スパイクラベンダーはカンファーが主成分で呼吸器系の症状を緩和します。

 その嗄声の男性は統一地方選挙で声を出し過ぎたようで、全身の疲れに指圧すると、だいぶ蘇ったようでした。

 その後やってきた疲れた奥様と、アルツハイマーの旦那様。

 旦那様は病気になる以前から知っていますが、目が必要以上にギラギラしている感じがします。

 奥様の疲れの原因は旦那様ですから、指圧についてこられてイライラした感じがありました。

 始めは旦那様も落ち着きがなく、「何時になったら帰るんだ」と何度も同じ事を奥様に聞きにきます。

 待合室の椅子で落ち着いている感じもなく、外へ出たり、トイレに行ったり、指圧を見にきたりしていました。

 『この背部の緊張があれば、眠れなかったり、胃腸の具合が悪いだろう』と思いながら指圧を進めていくと、旦那様が椅子でおとなしくなり、それとともに奥様の体の緊張も緩んできました。

 内臓は下垂していましたが、腹部の指圧で上げていくと、大きな音を鳴らして、胃腸が動きを活発になっていきました。

 指圧終盤に時々指圧を見に来て“帰ろうコール”のプレッシャーをかける旦那様がいなければもう少し時間をかけられましたが、全身指圧を一時間で終え、何とか効果があったと言えるレベルに緩めることができました。

 座位指圧で仕上げながら、旦那様にもうすぐ娘さんの迎えの車が来ることなどを話すと、普通の会話が成立していました。

 目つきも最初に見た目とは変わっています。

 スパイクラベンダーの抗不安作用や呼吸器へのリフレッシュ効果が、脳の活性化にも効果をもたらしたのかもしれません。

 この時にかけていた音楽がCDの『メンタル・デトックス』でした。

 子供連れの方の指圧もそうですが、アルツハイマーで離れたがらない人も、パートナーが指圧で癒される時間に、御自分も癒されるということがあるようです。

 芳香浴によるアロマテラピーと音楽による転地療養感、そして“セラピストに会う”ということ、これらの刺激に治療効果があるのではないかと思います。

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2011年4月19日 (火)

指圧後「まだこっている」と気になるお客様への対応。

 揉み続ければ、揉み返します。

 適量刺激と思える範囲で指圧を終えても、「まだこっている」と気になってしまうお客様の注文どおりに患部に指圧を足してしまうと、せっかくの効果が過剰刺激で台無しになってしまいます。

 頚、肩のこりの原因を考えてみると、頭が肩より前に出て重りになってしまう姿勢と、ストレッチ不足と有酸素運動不足で症状が悪化しています。

 指圧後に必要なのはクライアントに姿勢の改善とストレッチと有酸素運動を実行してもらうためのアドバイスです。

 サービス業ですから、仕上げの座位で負担にならない刺激を“お足しする”メニューは是非用意しておきたいものです。

 指圧の刺激では0、1、2…10という段階的な刺激があるとすれば、ここで必要になる刺激は0.1、0.2…という単位の刺激を10倍にも感じさせる技術です。

 『持続』で極小の刺激を普通程度に感じさせるというのがそれですが、もう一つのアプローチは今まで触れてこなかったラインやポイントの刺激です。

 必ず患部付近には意識して触れてこなかった筋肉が存在します。

 例えば頚、肩でも後斜角筋の停止部の指圧であるとか、意識して広背筋、大円筋のストレッチをするとか…。

 ちなみに大円筋・広背筋のストレッチは、肘軽度屈曲で、肩関節軽度外転+外旋で肩を前方挙上(屈曲)させます。

 指圧終了直後が指圧の効果のMAXではなく、全身の血流改善によって効果はさらに上昇曲線を描き、最低2~3日は効果が持続するのが指圧です。

 このことはセラピストが自信を持って説明すべきで、「もの足りない」と言われたら、仕上げにさらに広範囲な目付けをして、患部を痛めつけることがないようにする配慮が大切です。

 「もの足りない」と言った方には、肩の力を抜く自律神経調整法やストレッチ法を必ず教えてあげてください。

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2011年4月18日 (月)

テレビ通販の『首指圧マッサージ器』が指圧ではなかったこと。

 昨日テレビ通販で見た『首指圧マッサージ器』が指圧になっていなかったので、その問題点をあげておきます。

 揉み球の先端が鋭角になっている時点で、このマッサージ器は指圧に向きません。

 何しろ揉み球がねじって揉むのですから、指圧であるはずがありません。

 『あちゃーっ!』と思い『こらっ!』と拳を上げざるをえないマッサージ器のアリサマです。

 何がいけないかと言えば、使い続ければ頚を痛めることになります。

 頚椎に対して先端の鋭い揉み球というのが非常に素人っぽい発想です。

 スコップを土に突き刺して土をえぐるようなことを、マッサージ器が首にするのです。

 セラピーになる頚部のタッチは、まず安定した密着があってから行います。頚椎をえぐるような動きになってはいけません。

 縦方向に牽引する場合でも、頚椎の生理的な前弯を解除して行うということをわかっていなければいけません。

 マッサージ器を首に後ろからあてがって、ねじるって…。

 機械的な圧刺激だけあればマッサージ器なのかもしれませんが、そこに圧倒的に足りないものは人間の感覚的な調節、それは情動に由来する『愛』です。

 愛のない施術は殺法になります。

 あのマッサージ器程度のことは指圧ではありません。

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2011年4月17日 (日)

地震後、デスクワーク男性の左膝の硬さ。

 昨日、一昨日とデスクワークの男性二人に指圧をしました。

 お二人とも左膝が派手な音で「ポキッ」と鳴りました。

 右背部のこり、左肩が右肩より前に出ている、太った、プラス左膝の硬さが共通する特徴でした。

 余震のたびにデスクの座位で膝に力が入るのかもしれませんね。

 左肩もそうですが、デスクワークではよく使わない方の手足が動かさな過ぎで硬くなります。

 また、地震後の運動不足と食事の簡略化による体重増加は、皆さんにみられる傾向です。

 膝を回す運動とウォーキングで膝関節を動かしておくことは必要ですね。

 ストレッチのできた体でいることが、地震の備えになります。

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2011年4月16日 (土)

僧侶の法力と病気。

 「死者に旅立ちの引導を渡す」、僧侶を続けるには常人には及ばないパワーが必要です。

 僧侶は修行をして“力”を身につけます。

 しかし病気になれば、肉体的な障害や精神的な障害によるパワーダウンは避けられないでしょう。

 昨日は60代後半のお坊様に指圧をしました。腹部の肥満が腰背部の負担になっていることは明らかです。

 頚椎と腰椎の二度の手術後も症状は改善せず、右下肢の座骨神経痛と頚の痛みが主訴です。

 仙腸関節部には整形外科の先生にAKA(Arthrokinematic approach=関節運動学的アプローチ)を15分施術してもらっているとのこと。

 右座骨周囲には強く触れないでほしいという注文がついての指圧です。

 入って来た時の歩き方は右膝の悪い、右足首の硬い歩き方でした。

 脈診で両橈骨動脈の脈に触れただけで、おなかがグーッと動きました。

 指圧に対する感受性は高そうです。

 ただし高血圧で降圧薬を服用中、脈は1分間に108、デトックスをしていかないと脳梗塞や心筋梗塞も心配です。

 「バストマットと足首に足枕を入れると伏臥位が楽になる」、脊柱管狭窄症では多くの人に当てはまり、このお坊様も例外ではありませんでした。

 膝関節の硬さ、足関節の硬さは脳梗塞の麻痺に近く、整形外科の先生には「運動をするな」と言われているそうです。

 それにしても…。

 仙腸関節だけのアプローチでは、全身症状をカバーできていません。

 いろいろな治療法を試して、ましだったのがAKAなのでしょう。

 頭部のむくみ、頚と肩のこり…。

 右肩甲下部のこりは、このこり前後の脊柱に問題があって、ここの負担でカバーしているという現われです。

 膝の硬さ、足首の硬さを緩め、言われた通り、右骨盤周囲は軽く流して、全身指圧を終えました。

 腹部の指圧で腸に全く触れられない肥満というのには滅多にお目にかかれません。

 この重りがとれたら、脊柱管の圧迫も緩和されるはずなのですが…。

 二度の手術後も足を引きずって歩き、頚の痛みがとれないのでは、手術への期待感はもうないでしょう。

 指圧後にトイレに行かれたので、老廃物の排出には貢献できました。

 病気だからでしょうか、お坊様感がないのですね。

 法力というか、常人の及ばないものを感じませんでした。

 身体感覚はひどく迷ってしまている、指圧を感じる感受性のある方ですが、効果をあまり感じなかったのではないかと思います。

 お酒や美食を控えることができない、職業柄もあると思いますが、今修行をするようなことは考えにない、それほど病に苦しめられてきたのかもしれません。

 

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2011年4月15日 (金)

おなかを引っ込めて体幹を左右に揺らしながら腰椎を上に引き上げる。

 オトナゲない人間なので、今朝はヨタヨタとジョギングしているオジサンをパワーウォーキングで遥か後方に引き離してきました。

 スロージョギングも運動になりますが、歩きに負けるようだと前に進む力が弱過ぎて効果はどんなものかと気になりました。

 このオジサンがおなかをポッコリ出したままジョギングをしていて、引っ込める意識をしていないようなのも気になりました。

 ウォーキングでも、日常生活でも、おなかを引っ込めて、体幹を左右に小さく側屈させながら上に伸び上がると、腰椎が牽引されます。

 頭が上に引っ張られる感じが良姿勢だと言いますが、腰椎ではおなかを引っ込めて体幹を細かく揺さぶりながら上に引っ張る意識を持つとよいでしょう。

 内臓が上がり、脇腹が引き締まるので、時々この姿勢を意識する、歩きながらこの姿勢を意識する、寝る前にこの姿勢を意識する、すると腰痛や便秘の予防にもなります。

 大地震後の運動不足を体重計で思い知らされている方も多いことでしょう。

 ウインドブレーカーを着て歩けば朝でも汗ばむようになりました。

 ストレッチ効果を考えてみても、進まないジョギングよりはテンポの速いウォーキングがお薦めです。

 おなかを引っ込めて、腰椎を上に牽引するイメージで。

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2011年4月14日 (木)

東電社長の目とムバラク元大統領の目が似ていたこと。

 今朝のニュースで昨日記者会見をした東電社長の映像と、以前に会見した時のムバラク元大統領の映像が放送されていました。

 ぼんやりとしていて健全ではない目が似ているなと思いました。

 大惨事が継続中の会社のトップと、おそらく政権末期の頃の大統領の目には、極度の緊張と、老いが現われていました。

 山笑う春、外を歩くと若葉と春霞、そして花粉もあるのでしょう、忙しい春の営みが繰り広げられています。

 大根花の紫、スイセンの黄色、散り行く桜、レンゲ、ホトケノザ、百花繚乱の勢いです。

 テレビの中の緊張と老いを隠せない4つの目と、春の息吹のギャップが、今朝のウォーキングでは際立った対比として頭の中を巡りました。

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2011年4月13日 (水)

正しい指圧法をすれば自分の肩はこらない、その理由。

 昨日の余震も大きかったですね。

 福島原発の事故は最悪のレベル7という評価に変わりました。

 小出しに罪を告白する犯罪者を前にした取調官は、こんな気持ちになるのでしょうか。

 肩がこる毎日だから、正しい指圧法で指圧をすれば自分の肩がこることはない、肩こり解消にもなるというお話しをしておきましょう。

 正しい指圧法は、母指の指紋部を皮膚の表面にふわりと広く密着させて、そこに体重移動をします。

 この時に肘は伸びていて、プッシュアップで体を起したところから、さらに頭を起こし、背中を伸ばすのが指圧です。

 つまり体が起きているところから『母指指紋部を支えに』さらに背伸びをするようなものなので、“肩は下がります”。

 肘を曲げて、猫背で体重移動をすると肩が上がり、指力で圧せば、もっと肩が上がるので自分の肩がこるし、とても疲れます。

 猫背の指圧は受け手にとっても当然、不愉快な刺激になります。

 正しい指圧法でこりを圧し込まないようにし、こりと当たったらそれを支えとしてもうひとつ背伸びをすれば、垂直圧が得られます。

 この指圧をして肩が下がる、つまり力が抜け、最小の力を最大に利用できるようになるまでには、とてもてとても長い時間がかかります。

 それでもこのイメージを体に浸み込ませるまで、毎日練習してください。

 地震の時に天井から吊るした棒につかまって、ベッドの上のお客様を足で踏むような方法が通用しないことは誰だってわかりますね。

 人間は生物(なまもの)だから傷みやすいのです。

 桃だって手で触れないでくださいって書いて売っています。

 こんな時だから、丁寧に、丁寧に触れてください。

 

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2011年4月12日 (火)

記念日症候群、よりによって地震と雷の一日に。

 3月11日14時46分の大地震から1ヶ月、昨日は各地で地震発生時刻に黙祷が捧げられました。

 人によってはメモリアルデーの振り返り行為が当時のパニックを呼び起こすこともあり、“記念日症候群”と呼ばれています。

 昨日はよりによって午後から雷が鳴り出し、夕方の5時過ぎからは大きな余震が繰り返し起こりました。

 記念日症候群とまでいかなくても、1ヶ月前の記憶をほとんどの人が思い出し、嫌な気持ちになったと思います。

 指圧の合間に見たニュース番組では、アナウンサーやキャスターが久々のヘルメット姿で放送していました。

 そんな日でも様々な人が指圧にやってきて、いろいろなデトックスをして帰っていきました。

 「この前に飲んだハーブティが美味しかったから、どこで買えるか教えてください」、(これは指圧じゃないな)、それでも玄関まで来て、体の相談をして、次の予約をして帰っていきました。

 遠くから指圧を勉強に来た人、(これも普通の指圧じゃないな)、指圧をしながらポイントの解説をして、体にタッチの感覚を記憶していただきました。

 それが生理学的、解剖学的、東洋医学的、タッチング理論的、セラピスト像への参考としての私の芸風、などの様々なヒントをミックスして、自分の形になるのは10年後でいいと思います。

 指力ではないということを楽しみながら研究テーマにしてほしいと思います。

 「夜もぐっすり眠れて、朝も足が今までになく温かい」と言う日曜の朝にアロママッサージをしたオバアサマ、「それなら来なくていい」と言ったのに信仰にすがるようにやってきました。

 『拝まんでください、拝まんでください』、と言いたくなる勢いでやってきましたが、こういう時に悪魔が囁いてセラピストが変な宗教を始めるのでしょうね。

 指圧やアロマに頼りきって、日常の生活習慣の問題点を改めないのでは困るので、拝まれない程度に指圧とアロママッサージをしておきました。

 昨日ヒイヒイ言って車で送られてきた人が、行き帰りバッグを下げて歩けるのですから、今日はそんなに悪くはないのです。

 まだ地震の影響が残っている人もいました。

 頭痛がするとのこと。

 背部の緊張、左内転筋のこり、右股関節の硬さ、指圧中2回トイレに行きました。

 かなり血流が悪かったようです。

 大地震から1ヶ月、余震が続いて我慢や緊張が当たり前になってしまっていれば頭痛にもなります。

 今朝8時過ぎにも少し嫌な揺れ方の地震がありました。

 我慢し過ぎず、深く振り返り過ぎず、今日も皆で大活躍したいものです。

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2011年4月11日 (月)

精油の鎮痛効果を深く信じること。

 アロマテラピーを鎮痛のために用いる場合に必要なのは、精油の鎮痛作用を学び、その化学的、感覚的な効果を信仰に近いところまで引き上げておくことだと思います。

 自信を持って薦めることができなければ、クライアントはそれを見抜きます。

 昨日の急患は喘息の持病はなく強いアレルギー体質と考えなくてもよかったので、サルチル酸メチルのウインターグリーンを使いました。

 関節痛への効果を期待したセントジョーンズワート抽出油とスイートアーモンドオイルを各10mlに、ウインターグリーン2滴、ラベンダー(フランス産)1滴、ゼラニウム1滴の1%濃度のブレンドオイルを使用しました。

 ウインターグリーンは急性の強い痛み、ラベンダーは鎮痛、ゼラニウムは神経痛と血流促進のイメージです。

 症状は骨粗鬆症による椎体圧迫骨折からくる座骨神経痛の悪化で、パニックになっていました。

 精神症状を抑えるために、穏やかな声で、ゆっくりと、自信を持って対応しました。

 こういう時に一番大切なことは、鎮痛の方法をいくつか持っていること、そしてそれに信仰に近い自信を持つことです。

 始めは全身指圧+牽引のストレッチしました。

 大腿後側の座骨神経症状はそれほどひどいものではないことがわかります。

 それよりも下肢のむくみと冷えには問題があるとここでは考えました。

 全身指圧+下肢牽引、上肢牽引で椎骨の間隔を伸ばすことができます。

 忘れてはいけないのは、内臓下垂を上げておかないと結果として椎骨の重りが取れないので、またすぐに椎骨は狭くなり神経の圧迫が強まるということです。

 伏臥位腰部の指圧は当然ですが、仰臥位腹部の指圧で内臓を上げる技術がとても重要です。

 アロマオイルマッサージは伏臥位で腰背部から仙骨までと、下肢に行いました。

 筋肉が緩んでいる下肢には運動をさせ、筋肉に熱を発生させるイメージでマッサージをしました。

 下肢後側の座骨神経上を圧迫すれば鎮痛作用がありますが、それは指圧ですでに行っているので、オイルで当てていきたいのは結合織の水平方向の刺激です。

 声かけも大切です。

 温かくなっていくこと、気持ちがいいこと、それが今あるのか、ないのか?

 温かくなって、気持ちがよくって、おなかがグーッと鳴っていたら、それは副交感神経優位にスイッチが切り換わったのだから今までの不安な状態から変わっているわけです。

 それを言葉で説明し、お互いに納得を深めていくようにしました。

 心配だから夜中に目覚め、パニックになり、痛みを強めて、朝早くから電話をしてきたのです。

 ここではその逆をやればいいのです。

 眠くなるように、安心するように、痛くないように、慌てずゆっくりタッチをしていけばいいのです。

 施術後、足のしびれも取れ、痛みの訴えもなくなりました。

 「精油は植物から抽出した薬でその後しばらく体に効果があること」、ここでは薬効成分を含むと言わずに「薬」という言葉を選択して伝えておきました。

 いかにわかりやすくするかということがセラピーの効果を高めます。

 日曜日の朝、時間外からパニックになった急患を相手にすると、真っ白に燃え尽きた感がありました。

 それはセラピストにとって苦痛なことではなく、幸せなことだと思います。

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2011年4月10日 (日)

今朝は8時から急患が!

 ゆっくり歩いてから投票へなどと思っていたら、今朝早くに電話があって、これから指圧です。

 パニック声から想像するに、鎮痛アロママッサージも必要そうで。

 昨日は水戸から奥様の49日を終えたばかりの男性が久しぶりに指圧にいらっしゃいました。

 いろいろな痛みとタッチは向き合うことができます。

 真っ先に思い出してくださる方たちの期待に応えたいと思います。

 毎朝ウオーミングアップを続けていてよかった!

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2011年4月 9日 (土)

Limitless undying love.

 ビートルズの『アクロス ザ ユニバァース』という歌の中に、“リミットレス アンダイイング ラブ”というフレーズがあります。

 日本語にするよりもそのイメージを再生しようとする体の細胞に当てはめてみると、復興しようとする今の日本の姿と重なります。

 治りかけては何度も奈落に突き落とされるような思いをして、復活をとげる体もあります。

 体の機能の復活は、ただただ生きたくて生きたくて仕方がない細胞たちの喜びに満ちたポジティブな活躍によって成し遂げられます。

 昨日までヒイヒイ言っていたおばあさんが、或る日まるでその体の不調を訴えなくなるということはよくあります。

 例えば圧迫骨折をしていても、悪いなりに折り合っていき、痛みの出にくい骨の変形に落ち着くことで日常生活の支障が減ることがあるのでしょう。

 細胞は無邪気に積極的に、生きたくて生きたくて仕方がないのだと思います。

 細胞の活動は時には行き過ぎて、過形成や浸潤で体に不調をもたらすこともあります。

 人間は生きたくて生きたくて仕方がない細胞の塊です。

 それなのに人間は暗く落ち込んで、『もう今度こそは立ち直れない』と思うようなショックを受けることがあります。

 細胞のレベルでタッチセラピーを考えれば、“リミットレス アンダイイング ラブ”で、あきらめずに触れ続けることです。

 手で触れるという行為の中に、自分の内的な宇宙を感じたり、他なる個の内的な宇宙を感じたり、環境を含む外的な宇宙を感じたりすることがあります。

 “リミットレス アンダイイング ラブ”、壮大なフレーズを“彼”は残してくれていました。

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2011年4月 8日 (金)

爆弾の雨をかいくぐってきた80代の心の立て直し方は違う。

 「爆弾の雨が降るよりマシだから」、電車の本数が減っていた頃にも、放射性物質汚染のパニックなど物ともせず、お出かけして指圧に遅れてきた80代女性の豪快な一言です。

 別の80代女性は、涙声で東京大空襲の日に横浜から東京まで歩いた記憶を話してくれました。

 隅田川に浮かぶたくさんの…、その地獄絵図は今回の大地震が起きる遥か昔に目に焼き付けていたわけです。

 また別の80代の女性は、女学校寄宿舎時代800戸が焼け落ちた火災について話してくれました。

 避難所にはシラミがわいて大変だったそうです。すし詰め状態の生活ではそんな心配もあるのですね。

 昨夜の地震はかなりの衝撃でした。

 計画停電の中止が続くので、テーブルに置いていたロウソクを隅の棚に片付けたのが昨日の午後でした。

 生きていれば突然恐ろしい事も起きる、長く生きてきた方は出来事に対して驚いても、心に耐性ができていて、立ち直りが早いように思います。

 それどころじゃない、「坐骨神経痛が痛い」、「首がどうにかなってしまったようだ」、「このままでは体が大変なことになるかもしれない」…。

 『えっ!この前よりも緩んでいますよ…』、その言葉を呑み込み、国宝を扱うように御体に触れさせていただきます。

 毎日油の足りなくなる御自分の体の心配が大きくて、放射能や買占めなどとは無縁です。

 何だか立派です。

 なかなか帰ろうとせず、「まだここが痛い」などと試練を与えてくださるあなたたちのお陰で、どうやって納得させようかと日々勉強させていただいております。

 1対1のツボの対応など物ともせず、「合谷が顔目の治療穴である」などという典型を語るようではセラピストとして甘いことを教えてくださったのもあなたがたでした。

 何と手強いことか。

 毎回厳しい試合になります。

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2011年4月 7日 (木)

座位肩甲間部の指圧。母指は当てるだけ、肩を四指で下げて手前に引く。

 昨日は飯能、生活の木でアロマ指圧講座をしてきました。

 今即覚えていただきたいのは、場所を取らずに避難所で活躍できる座位指圧です。昨日は座位指圧から講座を始めました。

 実は座位指圧は難しい、つまりベッドの支えで圧を入れることができないからです。

 特に背部の指圧は圧が逃げやすいので、圧して体幹が前屈してから戻ってくる時の反動を利用したり、四指で体幹を引きつける操作が必要です。

 前にも書きましたが、肩上部の肩こりを緩和する要点を単純化すれば、肩を下げ肩甲骨を脊柱の側に寄せることが肝心です。

 肩甲間部の指圧では、母指指紋部は指圧点の皮膚表面に密着させるだけで力を入れない、肩上部僧帽筋に四指指紋部を当てて肩を下に下げ、母指指紋部に圧をかけるためにさらに肩を手前に引きます。

 四指の操作で指圧点を母指にぶつけていくことになるので、母指の指力は必要なく、筋肉をネジることもないので揉み返しが起こることはありません。

 この時に四指は肩上部僧帽筋の指圧をしていることにもなります。

 この四指の使い方、つまり栓抜きのてこの原理やオートバイのスロットルの絞り方で圧刺激を皮膚の表面に対して垂直方向に入れるためには、手掌と肩甲間部の間には隙間が必要です。

 手掌が背中にべったりとくっついていては手関節背屈にならないので、母指の指紋部に圧はかかりません。

 これを息を吐きながら左右交互に1点1点指圧をしていき、肩甲間部10点の指圧をします。

 圧す時に自分の肩を下げておく、おなかを引っ込める、顔を上げておく、背中を伸ばす、中心が安定した重心、チェックポイントはたくさんあります。

 それでも息を吐きながら、力を入れずに指圧をすることで、自分の緊張が緩んでいくのです。

 指圧は自分の健康のためにするのです。

 息を詰めて力で圧し込むような“指圧みたいなもの”と指圧は違います。

 肩こりを力で圧されていつまでも治らないという疑問を抱えて講座に参加された方が昨日もいました。

 撫で肩でとても緊張した肩をしていましたが、指圧をされる、指圧をするという時間の中で、肩こりは見る見る間に緩んでいきました。

 そういうことなんです。指圧は許された時間、力でぶつかるものではありません。

 初めてタッチを学ぶ方には、アロマオイルトリートメントのほうがツボを確認しやすいということもあるようです。

 前腕大腸経のラベンダー+ローズマリーのアロマオイルトリートメントで手三里、曲池当たりではヒイヒイ言っていました。

 それを如何にヒイヒイ言われないようにするかが、セラピーとなるタッチです。

 「すごいでしょう!面白いでしょう!」、言い続けたいと思います。

 私の役目は具体的にタッチのすごさ、面白さを伝えることだと思っています。

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2011年4月 6日 (水)

冷湿布で冷えて肩こり。

 「高齢者は多愁訴で油断はできない」ことを、あんま・マッサージ・指圧師は東洋医学臨床論などで学びます。

 自分の筋肉量と、痩せた撫で肩の高齢女性の筋肉量とを比べてみれば、熱産生にも大きな違いがあることは想像がつくと思います。

 臨床で、自分の体を他人の体に当てはめるのは間違いです。

 70代女性、坐骨神経痛の症状が悪化し、ひどく肩がこっているというこで指圧にいらっしゃいました。

 左腰痛があり、左下肢のしびれ、両母趾の重だるさがあるとのことですが、筋肉の硬さはそれほどでもありません。

 肩はこっていました。

 左右の肩上部僧帽筋と肩甲挙筋に強い緊張があります。

 よく話しをうかがってみると、昨夜は肩と腰に“冷湿布”を貼って寝たということでした。

 「寒かったんじゃないですか?」とうかがったところ、寒くて体を丸くして震えながら寝ていたとのこと。

 運動量の少ない高齢者の肩こりが、使い過ぎで熱を持つことはあまりないので、“熱がなければ温めるべきです

 健康な人はそんなのどっちだっていいじゃんと思うかもしれませんが、筋肉の細い高齢者では冷やしたことにより、血管が収縮して症状が悪化することがあるのです。

 われわれでも冷シップの刺激でくしゃみが出るようなことがあるはずです。

 高齢者はもっと影響を受けやすいと、いつも考えてあげてください。

 この女性は病院で「こんなの気休めだから」と以前にぎっくり腰で冷湿布を処方された時に言われたそうですが、症状の重い急性の熱を持つ腰痛の時に使う冷湿布を、慢性の症状の比較的軽い時期の腰痛や肩こりに使うと、冷え過ぎて症状が悪化することがあるのです。

 冷湿布も温湿布も使い方次第で、ちゃんと効果があります。

 冷湿布で肩こりを悪化させている高齢者の方はいませんか?

 問診がしっかりできていれば、湿布の使い方もアドバイスできます。

 避難所で生活されている高齢者の方の中には、薬剤不足で温湿布の変わりに冷湿布を使っている方もいるかもしれません。

 被災地に行くセラピストの方は、そんなことにも気を配ってきてあげてください。

 寒い被災地では、高齢者の肩こりに冷湿布ならしない方が良いというケースがあると思います。

 

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2011年4月 5日 (火)

指圧会話デトックス(~ながら会話の効用)。

 できるだけ役職は断ることにしているのですが、どうしても断れない会議に出席した時、当然やらなければいけない、やればいいだけの事にについてやりたくないという人がいて、事の成り行きを見守っていました。

 「やりたくない」という気持ちの興奮で不満をぶつける人に対して議長は、始めは正面からぶつかって正論を述べ、やがて声のトーンを落として興奮がおさまるまでしゃべらせ続けていました。

 興奮の最高潮のテンションを持ち続けることは、誰にもできません。

 やがて静寂の間が訪れ、誰もが予想していた通り、やるべきことはやる、ということに事態は落ち着きました。

 この時に正論をぶつけ続けても、興奮がおさまることはなかったでしょう。

 この“やりたくない人”が不満の感情を声に出し続けることで、デトックスされていく様子がよくわかりました。

 頭から“それは違う”で済ませてしまうと、門前払いをくらったように否定された側には感情面でしこりが残ります。

 指圧にいらっしゃる方の中にも、様々な治療法を試してどれも効果がなかったという方がいます。

 当然、技術が未熟だったり、診断が間違っていることもあるのですが、その治療が、緊張や不安を取り除く時間ではなかったことも大きな問題です。

 “それは違う”と頭から決めつけずに、その可能性も探りながら不安や緊張や興奮を取り除く時間がタッチセラピーです。

 “Please open your  mind”、あなたのタッチは語っていますか?

 あなたのタッチに心の扉を開く鍵はついていますか?

 あなたは信頼されるセラピストですか?

 「私は“あなた”の体についてあなたほどにはわからない、だからあなたの体のことをもっと知りたいと思う」、手にはそう語る能力があります。

 昨日はとても体の状態の悪い方に指圧をしました。

 いつの間にかネットで噂の預言者の話をしながら指圧をしていました。

 それはデトックスの効果があるから出てくる話です。

 体の状態が悪いままなら痛みから気持ちが離れることはありません。

 指圧をしながらの会話に治療効果があるのですから、逆に考えれば会話しながらの“ながら指圧”でいいんです。

 自分も力を抜いて…(でも頭は使ってくださいね。タッチセラピーは科学ですから)。

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2011年4月 4日 (月)

指圧で肩を下げる、肩甲骨を内転させる。

 肩上部の“いわゆる肩こり”を緩和するには、肩を下げるストレッチをイメージして指圧をします。

 点で筋肉を押し潰すのではなく、できるだけ広い面で肩上部を下げることが大切です。

 一番ダメなのが、母指の指紋部先端だけの強圧しであることがわかると思います。

 つまりその理由は、狭い一点だけが沈むので、それ以外の肩上部はより上がってしまうのと同じだからです。

 肩の前(前胸部)を支持する四指指紋部と、肩上部の広くに密着する母指指紋部が協力することで、肩を下げることができます。

 肩甲骨と鎖骨を挙上する上部僧帽筋を緩めるには『肩を下げる』、当たり前のことですね。

 同じように肩甲間部の筋緊張を緩めるにも、猫背や頭の重さで外転し続けた肩甲骨を内転させたいわけですから、母指指紋部の広い面を密着させて猫背の背中を矯正する側に起こしていけばいいのです。

 簡単ですね。

 この簡単なことが実際に人間の体に対すると難しい、大・小菱形筋の斜め方向の癒着もあります。

 さぁ、今日は今日の指圧をします。

 4月4日の体は、昨日とはもう変わっている、油断はできません。

 慎重に、丁寧に、そして人間の体の面白さを、じっくりと味わってください。

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2011年4月 3日 (日)

自覚的にはむくんでいる、しかし触ってそれほどでもないというケース。

 「朝起きた時、ひどくむくんでいて手が使いづらい。だるくてやる気が出ない」という40代の女性、起きてからしばらく体を動かしていくと手は使えるようになり、むくみも減っていくようです。

 まず、「更年期症状→エストロゲンの不足→むくみ、腱鞘炎」という図式が考えられます。

 しかし、実際に触ってみるとほとんどむくんでいません。

 夜勤明けの看護婦さんや妊婦さんと比べれば、全くむくんでいないと言ってもいいくらいです。

 腎臓や心臓の問題は、普段からの問診状況と脈診、触診により考えなくていいと思います。

 ということは、地震後の自律神経の乱れが更年期症状を一時的に悪化させているのかなという思いが強くなります。

 後頚部から肩甲骨上角に停止する左右の肩甲挙筋のこりが強く、丸まっていた左第5趾を圧すと、正中線を通って眉間に響くというようなことがありました。

 5趾の膀胱経のツボ「至陰」の刺激が背部を伝わるというより、腹部正中線の任脈を通って眉間に伝わる感覚があったようです。

 これは「至陰」の刺激が子宮に伝わるので、逆子の治療に使われることを考えればわかりやすいかと思います。

 「子宮を中心に体が全身的な緊張を持って、寝ている間にむくむ」というのが今回のケースではないかと思います。

 むくみに癒し系のまったりとしたタッチは禁物と思って始めた指圧ですが、この体は緊張感に包まれていたので、癒し系のタッチに終始しました。

 指圧後、肩甲挙筋のこりや左足全体の硬さがとれ、体全体が緩んだようです。

 これは地震の精神的なパニックを肉体に封じ込めたために起きた症例だと思います。

(4月4日追記)

 膀胱経の終点「至陰」の刺激が眉間にまで届いたという感覚は、膀胱経の流注を逆行して、眉毛内端の「攅竹」からおそらく膀胱経の出発点である内眼角の「睛明」まで届いたということです。

 5趾先端から仙髄・腰髄を経て脳に触圧刺激が到達する感覚が背部に感じられるのではなく、腹部から胸部を上行するという受け手の感性が、気づきを与えてくれました。

 背部から肋間を通って同じ高さの腹部に脊髄神経が分布するので、脊髄を上行する神経の伝達を体幹の前面に感じることがあるわけです。

 また膀胱経の緊張が、寝ている時に体重のかかる背部の血行をさらに悪化させ、流注で続く腎経の停滞ももたらして朝のむくみが生じていると考えることもできます。

 セラピストは受け手の感性に教えられて成長していきます。

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2011年4月 2日 (土)

プロかと思ったタッチ、避難所の女の子の指圧。

 ニュース映像で、おばあさんの肩を指圧する手のアップがまず映し出され、カメラの引きの映像で全体が映し出されると、肩をやさしく圧していたのは小学校高学年の女の子でした。

 ふたりのおばあさんが座って並び、ふたりの女の子がタイミング良く肩上部をやさしく圧しています。

 おばあさんたちの背中は、肩を圧されるタイミングで軽く前後に揺れています。

 ふたりのおばあさんとふたりの女の子のタイミングがシンクロし、それはハーモニーとなって、私にはメロディや色まで浮かんできました。

  “ひねもす のたり のたり…”

 春の日の、春には春の指圧。

 避難所を忘れさせる転地療養感。

 セラピーになるタッチに大事なのはそういうことなんです。

 指力ではなく、指節関節伸展で指紋部を当てておく。

 受け手は自然と体を軽く前後に揺らして圧刺激の調節に協力している。

 お手伝いをしたい女の子と、始めから誉める気満々で身をまかせているおばあさん。

 タッチセラピーに大切なことは、みんなそこににありました。

 テクニックや知識を超えて、上手く見せようとか、小細工をしようとかまるでない、プロでもなかなかできない、やさしいタッチでした。

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2011年4月 1日 (金)

地震後の左大腿内側の緊張も見逃さないように。

 地震後には首コリも多くなりましたが、左大腿内側のコリも目立ちます。

 地震で右利きの人が右足で踏ん張る時に、右大腿直筋に強い力を入れて右股関節を強く固定します。

 咄嗟の時には、股関節を軽く開いても、右大腿外側の股関節外旋筋を使うようなO脚気味の形にはなりにくいようです。

 地震で利き足の右足に体重をかけて踏ん張った時に、左下肢の中心は内側に移動し、大腿内側内転筋群の特に膝上あたりが強く収縮したようです。

 左大腿内側膝上『肝経』縫工筋の指圧で、最近「イテテテテッ!」と言われたセラピストが多いことと思います。

 東洋医学的には「肝→筋→目→怒→爪」くらいまで関連性を診ましょう。

 東洋医学の意味する「筋」は、筋肉の運動と体の支持の役目をしています。

 地震の時に体を支えた筋肉は、緊張して血流が悪くなり、夜中にひきつって「昨夜足がつった」などと言う人が増えているはずです。

 「筋は血を蔵す」ですから、貯蔵した血液を体のすみずみまで行き渡らせるのが肝の役目です。

 感覚器として最も使われる目の疲れ、興奮による血圧上昇と怒りの感情、のぼせによる頭痛、いろいろな訴えが思い当たるはずです。

 爪がきれいであれば東洋医学的には肝は正常という診方もできます。

 地震の時には普段は股関節が外旋気味でも、一番大きな大腿前側の筋肉である利き足の大腿直筋を強く緊張させ、それに伴って左大腿内側を緊張させたようです。

 左右均等に大腿直筋を使える人も、相撲の四股の形で踏ん張る人もまずいない、人間は左右違った体の使い方をします。

 よって、定番のマニュアルのタッチで左右同じように施術するのではいけないという“いつもながらの、おまえまたそれかよ”と言われそうなお話しです。

 同じ話しを何度も何度も言う大人がいたら、それは大切なことだと察してください。

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