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2011年5月31日 (火)

有痛性外脛骨。

 高校一年生の男子、お得意様のお孫さんです。

 指圧の予約の日に高校が開校記念日で休みだったため、「背柱の側弯」を心配して一緒に指圧をすることになりました。

 車を運転するお母さん(この方もお得意様)とおばあさんとに見守られる中、指圧をしていきます。

 座位で背中を診ると、一目で側弯ではないことがわかります。

 しかしおばあさま以上に老人的な猫背で、股関節は外転外旋し、右骨盤の上前長骨棘が前に倒れ内側にねじれています。

 痩せ型で身長は180cm以上あるでしょうか。靴のサイズは28cmだということです。

 高校の机と椅子が体に合っていないようで、膝を伸ばして前に脚を出すか、椅子の下に曲げた下腿を突っ込むか、どちらにしても良い姿勢はしていないようです。

 サッカーで捻挫をした右足は「有痛性外脛骨」と診断されています。

 有痛性外脛骨は、足の舟状骨の内側に本来はないはずの余分な骨“外脛骨”を持つ人に発症し、捻挫をきっかけに足の内踝周囲に痛みが出る若年性スポーツ障害として知られています。

 今は圧しても痛みがないようで、ひどく突き出たような感じもありませんが、足関節の底屈、背屈の動きで関節がコキコキ音を立てます。

 成長期にあってまだ身長は伸びているようですが、ふくらはぎの筋肉が弱く、全体的に子供の筋肉と骨質のまま縦に伸びた感じです。

 右足関節の不安定性が捻挫となり、「外脛骨」の存在がみつかったようです。

 指圧では大腿後側の緊張から、左膝は曲げて使っていることが多いということがわかります。

 部活では卓球部だということ、なるほど、左膝を前に出して曲げ、右上前腸骨棘は前内側にねじっていくのが卓球の素振りです。

 背部の指圧、仙骨を圧しながら下げる調整などで、始めは伏臥位で左腸骨が浮いた感じだったのが左右均等のバランスになりました。

 全身指圧を終えて椅子に座ると、自然と脊柱が伸びて、だらしなく外転外旋していた股関節は締まり、若々しい後姿になりました。

 「外脛骨」は検査をすれば15~20%の人に見つかるということで、今は痛みがないようですから問題にしなくてもよいと思います。

 それよりも、下腿後側の筋肉の弱さを始め全体的に筋肉が細いので、あまり極端な無理はせずに、体を鍛えていってほしいと思います。

 どなたも退屈させないように、親子三代を相手にした解説付きの指圧でした。ウチでは時々こんなことになります。

 そろそろ親や家族がうっとうしくなる年頃だと思いますが、末っ子だからか、とても素直で素朴な高校一年生でした。

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2011年5月30日 (月)

加齢により“筋肉痛が遅れてくるような運動”になってしまうこと。

 短い時間に強い運動をすると筋肉痛は遅れてやってきます。

 若い人も、年齢の高い人も、これは同じです。

 “年をとると筋肉痛が遅れてやってくる”と感じるのは、年齢が高くなると運動量が減り、持久力もなくなり、たまにする運動が全て“短い時間の強い運動”になってしまうからです。

 日曜日にグリーンカーテンを作ろうと、土やゴーヤの苗や、すだれや、ついでにちょっとした野菜の苗などを買ってきて、腰をかがめて土をいじったり、肩を上げてすだれを吊ったり、こんなことでも翌々日くらいに筋肉痛に気づく方がいます。

 普段しない体の動きをすると、柔軟性も持久力もない筋肉には強い運動になります。

 運動会の徒競走に参加してアキレス腱を切ってしまうお父さんは、限度を超えて短時間に強い運動をしてしまったわけです。

 筋肉痛が遅れてくることを防ぐには、全ての動作で呼吸を深くすることです。

 年齢が高くなると心肺機能が低下し動脈硬化も加味されて、筋肉への栄養と酸素の供給が不足し、老廃物の排出にも時間がかかるようになります。

 全ての動作が有酸素運動になれば、そもそも短時間の軽作業で限界を感じるような筋肉疲労は起こりません。

 筋肉には普段から持久力を高めるためのエクササイズが必要です。

 エクササイズが面倒だという方には、指圧があります。

 もちろん遅れてきた筋肉痛の扱いは熟知しております。

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2011年5月29日 (日)

神経線維の再生(1ミリと付き合っていくつもりで)。

 神経細胞は誕生後に新しく作られることはありませんが、神経線維は断裂しても1日に0.3ミリから1ミリくらいずつ再生します。

 セラピストは、この1日1ミリの神経線維の再生に根気よく付き合うのだと自覚していてほしいものです。

 神経線維が神経細胞に近い位置で断裂すると、“逆行性変性”によって神経細胞までが破壊されることがあります。

 逆に神経細胞から遠い位置で神経線維が断裂すると、断裂部位以下の神経線維軸索は消滅し(これが“ウォーラーの変性”です)、断裂末端からシュワン細胞の管の中を、元のように神経線維軸索が1日1ミリずつ再生していきます。

 末梢神経の障害では、1日1ミリずつ回復しているのだと考えて、セラピストもクライアントも、焦らないようにじっくりと構えていたいものです。

 血行を促進する全身性の指圧・マッサージは、神経細胞からの神経線維の再生を促す栄養の供給を助けます。

 糖尿病などの代謝性末梢神経障害にも、全身性の指圧・マッサージをすることが効果的です。

 人間は傷つきやすいのです。

 傷を癒すのには時間がかかります。

 長いスパンで泰然と傷と向き合えるようになれば、あなたは優秀なセラピストです。

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2011年5月28日 (土)

低気圧の影響を受けやすい人の頭痛。

 昨日関東地方が梅雨入りしました。

 そして大型台風は沖縄沿岸を北上して梅雨前線を活発化させ、日本列島を縦断するコースをたどりそうです。

 一昨日指圧をした頭痛の女性や、予約の電話をいただいた女性は、気圧の低下に敏感に反応する体質のようです。

 一般的に虚証や神経質といわれる人たちは刺激の感受性が強く、気圧の低下し始めくらいから血流が滞り、台風接近の前々日くらいから頭痛やむくみなどの症状が現われます。

 “気のせい”とか“気にし過ぎ”と片付けてしまわれいがちな人たちの感覚の中には、微弱な環境の変化を感じて早くから体に変調をきたす敏感なセンサーが備わっているのでしょう。

 家の近所にはキジがいて、大きな地震の前には鳴き声をあげます。

 われわれが感じない初期微動のうちに地面の揺れを感じる能力が、キジにはあるのでしょう。

 「何だかわからないけど顔がピリピリする」と言っている人もいます。アレルギーはないようなので、放射性物質を感じているのかもしれません。

 イタリアでは地震を予知できなかった地震学者が業務上過失致死で起訴されたようです。

 台湾でもアメリカでも、破滅的な預言がはずれた預言者が問題になっています。

 警告を出せなかった日本の専門家の中には、出口の見えない福島原発問題に、学者的にただただ「危険ではない」ニュアンスを出し続けている人がいます。

 イタリアの処分の厳しさがあれば、少しは違うでしょうか。

 日本の総理大臣が各国の首相と同席して“鼻が赤い”のもなんだか残念です。

 鼻炎かな?アレルギーかな?

 外国へ抜け出したことで羽根を伸ばしてしまって、お酒を飲みすぎて鼻が赤いなんてことではないように…。

 総理大臣は外国の首相とお酒を飲んでも鼻が赤くならないか、お酒を断ってもスマートに会話がはずむ毅然とした人であってほしいものです。

 指圧に来る人たちのセンサーの敏感さを、世の中の専門家にも少し分けてあげたいような気がします。

 

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2011年5月27日 (金)

「なんてこった!」と化石のような表現に和訳して平気で放送するニュースの字幕って!?

 昨日のテレビのニュースで、アメリカで発生した竜巻のビデオ映像の「Oh My GOD!」の声に、「なんてこった!」という和訳の字幕が出ていました。

 「なんてこった!」なんて、ポパイ以外で聞いたことがありません。

 天災や事故を見つめて「なんてこった!」と言う日本人がこの世の中にいるでしょうか。

 今を表現できていないセンスの悪さを平気で公共に垂れ流すなんて…、誰かチェックをしてから放送していないのでしょうか?

 料理を紹介するレポーターの「ボリューミー」という言葉も、頭の悪さ丸出しです。

 ボリューミーは和製英語なので「それを言うならVolumiousだろう」ということもありますが、「この時代に量の多さは評価できるのか?」ということを考えてレポートすべきです。

 食に健康が求められる時代です。

 肉を食べた感想が「やわらか~い」なんていうのも、頭の悪いコメント過ぎます(肉を硬く調理する店などテレビで紹介する必要がない!)。

 字幕の典型的な表現を省みて改めることがないという怠惰な姿勢は、「今」を表現できないタッチにも通じます。

 おかしいことはおかしい、変なことは変だとちゃんと把握して、今日この時、「今」のニュアンスをタッチにこめてください。

 安易な表現しかできないタッチは、「個」である体には違和感を伝え、心にまで響くことはありません。

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2011年5月26日 (木)

ウエストを細くするのは簡単(しかし正しい指圧の動きはウエストを細くしない)。

 ウエストを細くするエクササイズに、頭の後ろに軽く両手を当てて、曲げた肘を反対側の曲げた膝に近づけていく腹筋運動があります。

 仰臥位で体幹をねじって前屈する(起き上がる)腹筋運動は、確実にウエストを細くします。

 ボクシングやボクササイズも立位でこの動きをすることになるので、ウエストが細くなります。

 正しい指圧は体をねじりません。

 自分の正中線の延長に片方の母指指紋部を位置し、その上に軽く反対側の母指を添えて、体をねじらずに徐々に体重移動をします。体幹の前屈もしません。

 イメージとしてはおなかを突き出すくらいでよいので、腹筋を使わない、あるいは普段腹筋運動をしない指圧師のおなかは出ています。

 あの先生も、痩せているけどあの先生も…、どちらかというとおなかが出ているのが指圧師のイメージです。

 指圧をすること自体、深呼吸冥想体操のようなものなので、座禅をするお坊様のおなかなどと似てくるのでしょう。

 私は毎朝腹筋運動をしていますが、縦の腹筋は割れていても脇腹にポニョがあるのは、体をねじらないようにしているからだという理由があります。

 正中線に対して左右均等に体を調節していて、腰痛や肩こりの原因となる動きは極力避けているので脇腹には絞れるポニョがいます。

 この1週間くらいウエストを細くしてみようプロジェクトを立ち上げてみたところ、肘を膝にぶつけていくねじりの腹筋運動の回数を多くし、野菜を先に食べる食事、酒粕入りの味噌汁、夕食をオールブランやグラノーラなどのシリアルにしてみるなどで、ウエストは2cm細くなりました。

 普段から玄米+雑穀米に無脂肪乳、無脂肪ヨーグルトのマクロビオティックもどきの食事と運動をしていますから、極端にウエストが細くなることもないようです。

 指圧師なのにマッサージや指圧でウエストを絞らないところがミソです。

 ウエストを絞る施術としてのタッチにはどうも違和感があって、そうなんだろうけども、ありなんだろうけども、そこにタッチセラピーの本質はないな、といつも思います。

 どうしてもと言われれば絞りますけれども、お客様のボディを毎日細くしていますけれども、それは絞って絞って強い圧をかけて絞っているわけではありません。

 その辺の矜持というか、こだわりは、私が痛みを持つ方から教えていただいた財産です。

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2011年5月25日 (水)

埼玉県の牧草の放射性物質、基準範囲のレベルに。

 埼玉県の秩父の牧草からも基準値以上の放射性物質が検出され、家畜への使用ができなくなっていましたが、最近3回の検査でいずれも基準値以下のレベルとなり、使用禁止が解除されたそうです。

 まだ油断はできませんが、放射能汚染のレベルが低下したのは嬉しいニュースです。

 野生の草食動物は餌を選べないので、体への大きな影響が心配でしたが、これで少し心配が減りました。

 朝のウォーキングで西の山を見ると、シカやタヌキやイノシシが生きるために餌を求めて走り回っているだろうと思います。

 パワーウォーキングで遥か後ろに抜き去った御夫婦の歩き方は、O脚で内反捻挫しそうな足の外側着地、おなかを出して肩の振りの緩い、しかし平和でのどかな歩き方でした。

 野生の厳しさはその歩き方から見てとれません。

 地震後の一見平和な朝の景色の中、健康には不十分な歩き方が際立って見えました。

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2011年5月24日 (火)

急に歩けなくなった80代女性、変形性膝関節症+膝周囲の筋肉の硬さ。

 80代女性、昨日から急に歩けなくなりました。

 お得意様が連れてきてくれましたが、玄関を上がるのも四つん這いの状態で、変形性膝関節症、座骨神経痛、腰椎椎体の圧迫骨折、脊柱管狭窄症、これらのどれもが当てはまりそうです。

 椅子に座るのも大変そうなので、仰臥位でマットに寝ていただき、問診を始めます。

 寝る時の動きからは、腰よりも膝に痛みがありそうに診えます。

 ネフローゼ症候群(“マクなんとか…”と診断されたそうなので、おそらく膜性腎症)、高血圧、高脂血症、不眠症があって、降圧薬と睡眠薬を服用中、腎臓の薬は現在処方されていないそうです。

 膜性腎症は糸球体基底膜の上皮直下に顆粒状の免疫複合体が沈着して腎機能が障害され、尿にタンパクが出てしまい低タンパク血症になります。

 自然に治ることもあるそうですが、高齢なので腎機能が正常といことではないと思います。

 腹部がはち切れそうに肥満しているのは、低タンパク血症の影響もあるのでしょう。

 頚は左に側屈しています。脳梗塞の病歴もあり、なかなか手強いクライアントです。

 まず両橈骨動脈の脈を診ると、はっきりとした滞りのない脈で、1分間に66回の拍動でした。

 左鼡径部の脈もはっきりとしています。

 左膝蓋骨外側の張脛靭帯上に、跳び上がるほど痛い圧痛点があります。

 軽く触れてもこんなですから、こういうケースでは必ず圧をもっと微弱に調整してください。

 わずかに位置を動かしながら軽く触れていると、それだけで痛みは消えていきました。

 80過ぎ、“動かさな過ぎ”を考えて、凄く痛がっても簡単にはあきらめないで、丁寧に気持ちを込めて手を当ててください。

 動かさな過ぎの筋緊張+痛み物質の停滞であれば、錆び付いて痛いようなもの、80年の月日に比べれば30秒、1分大した時間ではない、手を当てておく勇気を持ってください。

 もう1点、外側広筋上にも同じ様な痛みがありました。

 左下肢の指圧後、左膝を曲げてみます。

 30°も曲げないうちに、かなり強い痛みがあります。

 一度下肢を伸展挙上牽引し、もう一度ごくわずかずつ膝を曲げてみます。

 おそるおそる曲げると、左膝はなんとか最大屈曲近くまで曲げることができました。再び伸ばす時もまた慎重に伸ばします。

 右膝にも同じような痛みがありましたが、60°くらいまでの膝の屈曲では痛みがありませんでした。

 伏臥位ができそうもないので、横臥位で両膝の間に足枕を挟んで、頚の指圧、腰背部の指圧と足まで指圧をしていきます。

 腰に圧迫骨折、あるいは椎体のスカスカに痩せた骨粗鬆症の状態はありそうですが、それが直接今回の歩けないことの原因ではなさそうです。

 ヒアルロン酸の注射をしていたことがあるそうなので、変形性膝関節症であることは間違いないでしょう。

 その時に膝よりも腰のほうが深刻だと言われていたようなので、腰椎の変形もあるようです。

 それでも歩くことはできたようなので、今回の急に歩けなくなった原因は、仰臥位の時の大腿外側の痛みや横臥位の大腿後側、下腿後側の強い緊張が膝関節のストッパーになっているようです。

 頚の左側屈は姿勢の癖で、変形とまでは言えないようです。その他にも肩こりや仰向けに寝られないくらいの猫背など、矯正ポイントは体中にありました。

 横臥位の指圧後、もう一度下肢伸展挙上牽引で膝関節の隙間を作りました。

 立ち上がる時の膝屈曲で痛みがありましたが、歩いてみてくださいと申し上げると、“歩けました”。

 一人暮らしなので食事は市販の弁当で済ますことが多いとのこと、体の状態から言えば塩分、タンパク質、脂質、糖質、全てを制限したいところです。

 認知症の亡夫の介護に費やした10年があって、その間の苦労や無理がたたって今の体の状態があるようです。

 認知症の介護受け入れ施設を充実させていかないと、心身を磨り減らして病気になる家族がこれからも増え続けます。

 この長い長い物語も、始めは手から読み、やがてそれはデトックスされて口から言葉となって発せられ、終わりの方は耳で聴いていました。

 玄関を出る時には来た時のように手を引かれることもなく、御自分の足で車に向かう姿を見送りながら、また手強い相手が現れたと思いました。

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2011年5月23日 (月)

手指の進入角度と接地面積で圧刺激を調整する。

 マッサージ屋さんで、ベッドの上に立って、体幹の前屈で圧しているオジサンを見てしまいました。

 水泳のように跳び込むのかキミは!?

 ベテランのように見えても、この業界ではわけのわかっていないヒトもいるので、大地震の記憶を忘れないうちに、そんなヒトと一緒に被災しないように注意してください(とても優れたセラピストの方でしたら御免なさい。それはパフォーマンスだとしてもクダラナイと思います)。

 圧刺激は、手指の進入角度と接地面積で調整することができます。

 鋭角に進入するほど、接地面積が狭いほど圧刺激は強くなります。

 指節関節の柔軟性に乏しく、母指の指紋部の接地面積の少ない“苦手”でも、進入角度を緩やかにすることでマイルドな圧刺激になります。

 体幹の前屈で圧すことの愚かさは、まず一人用のベッドに乗っていること、次に体重移動で圧すことにはならないこと、自分の血圧を上げてしまうこと、圧刺激の微妙な調節をするのに適した姿勢ではないこと、そして何よりも絵ヅラが汚いことです。

 絵ヅラの汚い圧し方では清潔感がないうえ、理にかなっていないので効果もありません。

 苦手の指ならば、始めは手掌を下げて指紋部を当て、同じ工程を繰り返す時に、手掌を上げて進入角度を鋭角にしていきます。

 甘手の指でもだんだんと手掌を高くしていけば圧刺激が強くなります。

 大事なのは安定した密着です。

 体幹の前屈は有り得ません。

 背中を伸ばして顔を上げ、肩関節から母指指紋部までが直線になって、指力を入れないから、体重移動の圧刺激が完成します。

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2011年5月22日 (日)

全身麻酔で喉頭病理検査入院後の指圧。

 声が嗄れていた男性のお客様が、全身麻酔で喉頭の病理組織検査を受けました。

 入院3日、預託金25万円、実際の費用は13万円だったそうです。

 左足首にはネームバンドが巻かれたまま、退院後すぐに指圧に来たいと思うからには、体の負担が大きかったことが想像されます。

 口からファイバースコープを入れて細胞を採取する場合は局所麻酔でできるはずなので、もしかすると喉頭から肺までの間にある腫瘍の切除が目的だったのかもしれません。

 点滴による上肢固定姿勢の影響で、肩の筋肉が緊張し胸椎の後弯が増強して猫背になっています。

 点滴には抗生物質も入っていたそうで、腸内細菌叢への影響があったのでしょう、下痢気味だということです。

 まだ麻酔の影響が残っているのか、脈は遅く弱く、時々あくびが出ます。

 ベッドで寝ている間、膝を曲げていたのでしょう、両方の大腿後側が緊張していて、両方のふくらはぎも硬くなっています。

 ふくらはぎの硬さは血行不良を示すもので、筋肉の使い過ぎではありません。

 このお客様は糖尿病と閉塞性下肢動脈硬化症があるので、3日の入院で下肢の筋肉が硬くなっていました。

 全身指圧後、いつもはゼラニウムだけで下肢のアロマオイルマッサージをしていましたが、今回はローズマリー・シネオールを加えました。

 暑い午後でしたし、引き締め過ぎず、緩め過ぎずという点で、全身麻酔後の体にローズマリーは適しているように感じました。

 下肢の緊張を緩めると、肩の緊張がしっかり緩みました。

 鼻からのファイバースコープで組織を採取できたらとか、全身麻酔の検査で3日の入院というのは負担が大き過ぎるとか、高額な費用の問題とか、いろいろ考えてこの記事を書き始めましたが、腫瘍を切除したのかもしれないと考えると納得できます。

 この入院の間に指圧をすることができれば、入院中も入院後も体がずっと楽だったろうなぁと思いました。

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2011年5月21日 (土)

“カキツ”は葉が太い、華道の先生のアヤメとカキツバタの見分け方。

 指圧のお客様の華道の先生は、カキツバタのことを“カキツ”と略します。

 まずそれが業界用語っぽくて新鮮です。

 骨密度のことを“コツミ”と略すおばあさんがいるくらいですから、慣れ親しんでくると略すのが日本人的なのでしょう。

 その華道の先生のアヤメとカキツバタの見分け方は、「葉が太いのが“カキツ”」だそうです。

 その単純化した見分け方がバッサリと切り捨てた感じで気持ち良く、「なるほどこれがカキツバタか…」と5月中旬に咲くカキツバタを見ていました。

 ところが調べてみると、5月上旬から草原に咲き花に網目があるのがアヤメ、5月中旬から湿地に咲くのがカキツバタ、5月下旬から草原にも湿地にも咲き色の種類の多いのがハナショウブなど、見分けるポイントは他にもいろいろあるようです。

 『水辺ではない畑に、肌色やら茶色やら妙にカラフルに咲いていたのは、葉は太いけどハナショウブだったか…』、今朝ウォーキングをしながら見た、気温が上がってしおれてしまった花と太い葉はほこりをかぶって、もう初夏の彩の脇役になっていました。

 それでも、正確ではないかもしれないけど、『太い葉は“カキツ”』というおばあちゃんの知恵的な思い切った見分け方が好きです。

 単純化をして、作業の能率を上げていくのもプロの技です。

 精密さが要求される時には、大まかな判断の後で再検査すればいいのです。

 タッチセラピーは一瞬の判断で適量刺激を決めていかなければいけないので、『太い葉は“カキツ”』的な単純化を、いつも迫られています。

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2011年5月20日 (金)

右手を上げると腹部の静脈が浮き上がって痛い。

 慢性頭痛の女性の症状がかなり良くなってきました。

 頭痛が減ってきたようで、予防薬は減らせるようです。

 頭痛外来で処方されたこの降圧作用のある予防薬が合わないようだと相談されたので、東洋医学外来の受診を薦めたところ、釣藤散(ちょうとうさん)が処方され、指圧だけでなく漢方薬の効果もあったようです。

 釣藤散は動脈硬化や更年期障害による頭痛に適応があります。

 菊花が含まれているので、眼や脳の充血を取って血圧を下げる効果があります。

 おそらくカルシウム拮抗薬の降圧薬では強過ぎたのでしょう。

 動脈硬化と更年期障害を考える年齢で、血管に詰まりがあって収縮期血圧はそれほど高くなく、拡張期血圧が高いタイプです。

 今回の指圧でも後頭骨と頚椎の間の詰まりを取って隙間を作り、眼の周りの血行促進をすることがテーマとなりました。

 指圧中おなかがよく動き、指圧後には頚から背中の硬さが緩んでリラックスできたようです。

 その帰り際、「主人が右手を上げると腹部に静脈が浮き上がって触れると痛いと言うのですが…」と相談されました。

 腹部の静脈でまず浮かぶのは“メドゥーサの頭”、肝硬変で門脈が怒張した状態です。

 しかし先月の人間ドックの検査では肝機能に異常はなかったとか。

 胆石や膵炎などの疑いがあれば人間ドックでチェックしているはずです。

 右手を上げる時というので、肋骨を上げる外肋間筋の問題か、腹筋の肉離れのようなことか…。

 人間ドックで問題がなかったとすれば、挫傷が疑われます。ゴルフをするというので、無理なスイングで振り回したか…。

 想像してみることは頭のトレーニングになりますが、正解は実際に体を診てみないとわかりません。

 

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2011年5月19日 (木)

肩甲骨マッサージで1cmしか伸びないなんて!

 昨日昼のテレビ番組で肩甲骨マッサージを新設したマッサージ店を紹介していました。

 背中に両手を上と下からまわして指がつかないレポーターの女性に肩甲骨マッサージを行い、『どれだけ柔らかくなったか』と期待して見ていたら、施術後もまた指がつくことはありませんでした。

 思わず「えぇー!」と声が出ていました。

 それでも、2cm届かなかったのが1cmに縮まってはいました。

 良い施術工程だったと思います。

 あれくらいの硬さなら普通は左右の指がつくだろうというのと、よくあれをテレビで流したなぁというのが感想です。

 効果への期待のハードルを下げておくということか…?そんなわけはないと思いますが…。

 具体的には前胸部のマッサージで大胸筋を緩め肩関節内転のストッパーを解除することと、肩甲下筋、大円筋、広背筋の肩関節内旋のストッパーをもっと緩めておくことが必要だったのでしょう。

 全工程は放送されなかったので問題点は他にあるのかもしれませんが、肩関節の柔軟性を高めるのに肩甲骨周囲だけの施術では足りないということは言えます。

 肩甲骨周りの施術としては悪くない工程だっただけに、あの結果には思わず「えぇー!」と声が出て、その時、自分がこういうことにすごく期待している1フアンでもあるのだと、ちょっとびっくりしました。

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2011年5月18日 (水)

右膝上外側の痛み、右ふくらはぎ内側がつる、この原因となる姿勢は?

 40代女性、膝の痛みと足の痛みで指圧にいらっしゃいました。

 両膝、両足に痛みがあるという訴えですが、それはセラピストに委ねられたぼんやりとした訴えであり、深部痛は局在性に乏しいので、常に範囲を広げて診て行くべきです。

 さて、詳しく分析していきましょう。

 まず伏臥位の指圧で座骨神経痛を疑って指圧をしていきます。

 猫背で手仕事による上肢の使い過ぎはありますが、腰部、殿部に強い痛みはありません。

 左大腿後側では中央より遠位外側の総腓骨神経に沿った痛みがあります。

 ここで左膝の痛みは、下腿前側の総腓骨神経の延長で深腓骨神経支配の前脛骨筋の問題ではないかと推測できます。

 右下肢後側ではふくらはぎの内側深部に緊張があり、寝ていてこむら返りが起きたことがあるようです。

 下腿後側に緊張のある右足は底屈気味に爪先立って使い、総腓骨神経に痛みのあった左足は前脛骨筋を緊張させて背屈気味に踵をついているのではないかと考えられます。

 右足には内踝外周に沿った痛みもあり、下腿三頭筋内側の問題だけでなく、後脛骨筋の問題も浮上してきます。

 仰臥位左下肢の指圧で、左膝の痛みはやはり前脛骨筋に沿ったものでした。

 右下肢の指圧では、右膝の痛みが大腿四頭筋外側の外側広筋上にあることがわかりました。

 年齢的に変形性膝関節症にはまだ早く、靭帯を損傷するようなスポーツ歴もなく、膝周囲のその他の圧痛や関節の動きから、いわゆる膝の障害は除外できます。

 右下腿後側で圧すと痛みの強い腓腹筋内側と後脛骨筋は、ともに足を底屈する筋肉で、後脛骨筋は足の内反にも働きます。

 外側広筋の膝蓋骨よりやや上の部位と、下腿内側の筋緊張を結ぶ姿勢とはどのような姿勢でしょうか?

 左下肢は、踵をしっかりと床につけ、膝を伸ばして気を付けの位置に左足を着地していたようです。

 右下肢は、右股関節を内旋させて外側広筋が正面を向くようにし、膝をしっかりと伸ばし、右足を左足の前に出して爪先立って足の内側を浮かせていたようです。

 このようにすると右下腿内側から外側広筋にかけてのラインが一直線上に引っ張られます。 

 つまりこのお客様はモデルさんのように、いつも綺麗な立ち方をしていらっしゃるのでしょう。

 例えばその姿勢で仕事中にあの地震が来たのだとしたら、右下腿内側から外側広筋にかけてのライン上に強い衝撃を受けて挫傷が生じたのかもしれません。

 左足も踵に強い力が入ったために、下腿の前脛骨筋に強いストレスがかかったのでしょう。

 指圧後、かなり症状は緩和でき、おなかもよく動いていたので副交感神経優位のリラックス状態にできました。

 この姿勢の分析は、指圧後にその立ち方をあれこれやってみて導き出したものです。

 筋肉の緊張は丁寧に軽く触れていけばわかりますが、その使い方はクライアントを演じてみなければわからないこともあります。

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2011年5月17日 (火)

お墓を変える、御骨とのドライブの安心感の話。

 指圧をしながら昨日は和歌山県までのドライブの話を聴いていました。

 元旦にメモリアルパークの新聞広告を見て近くにお墓を移そうと思ったという男性のお客様、主訴は長距離ドライブの右腰背部のこりです。

 早朝に車で国道16号を南下し、厚木インターから東名高速道路に乗り、豊田から四日市、伊勢湾を渡り和歌山までのひとりドライブです。

 途中は浜名湖サービスエリアで休憩しただけで一気に和歌山まで、昼前には到着したということです。

 埋葬には土地のしきたりもあって、そのお墓は御骨を土に返すために直に埋葬してあったそうです。

 業者さんは御骨に近づくと丁寧に手掘りで御骨を拾い上げてくれたのだとか。弘法大師の御土地柄でしょうか。

 御経の書かれた布三枚に、それぞれ三人の遺骨を包み、お墓から魂を抜くセレモニーを終え、再び車を運転して帰路に着いたということです。

 途中、暗いトンネルなどでは怖くなるかと思っていたら、不思議な安心感に包まれて無事帰宅できたとか。

 指圧をしながらこのお話を聴いて、とてもよくわかる気がしました。

 DNAなんでしょうねぇ。

 親や祖父母の御骨というだけでなく、過去の自分と未来の自分が一緒にいるようなドライブだったのでしょう。

 元旦に思い立って遠いお墓を近所にに移すことに決めたというのも、今年がそろそろいい時期だったのでしょう。

 右の背中や腰の緊張は長時間の運転によるもので、疲労は溜まっていましたが、ギックリ腰のようなものではありませんでした。

 今年の一大イベントを終えて満足そうなお客様と一緒に、私は豊田から東名高速をそれて、四日市のコンビナートを見ていました。

 工場萌えしそうな夜景を想像しましたが、通った時間は行きも帰りも日が高かったようですね。

 東日本大震災で御遺体を確認できていない方の御家族の思いは、帰りの御骨とのドライブの安心感を思うにつけ、大変なストレスであることがわかります。

 親は過去の自分の分身、子は未来へ残す自分の分身です。

 遠方のお墓を近くに移してお墓参りがいつでもできる安心感は、自分の重荷を預けてしまえる場所を手に入れることにもなります。

 “田舎と呼べる場所”と縁遠くなることでもあり、人生の一大決断でしたね。

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2011年5月16日 (月)

無限大遠くを見る=顔を上げて見えているモノの向こう側まで診る。

 「無限大遠くを見る」ということを私はよく申し上げます。

 姿勢を正し、下を向く近視眼的な日常を改めることで、肺が拡がって呼吸が深くなり、血行促進によって肩こり・腰痛が緩和され、精神的にも具体的に前を向く意識づけになります。

 遠くまで見ていれば、交通事故などの危険を早く避けることができます。

 そしてセラピストにとっては、景色の向こう側まで意識することで、見えない体の内部を感じる力を養うことになります。

 40代男性、左肘関節と左大腿後側がいつになく硬くなっていると申し上げると、マニュアル車に買い換えたとのこと。

 左手のギア操作と左足のクラッチ操作で、左肘と左膝の屈筋を使うようになって、いつもにない筋緊張があったのです。

 左肘と左膝を使ったことが指摘できれば、マニュアル車の操作までは浮かばなくていいのです。

 下を向いて足元しか見ていない近視眼的なタッチでは、左肘と左大腿後側の硬ささえ見逃してしまいます。

 何かありそうだという感覚で、風を掌に受けていても、指先に感じるものがあります。

 漫才コンビ麒麟の田村さんが貧乏生活を語った時の米を噛み続けてわかる「味の向こう側」というのは至言だと思います。

 触圧覚にも「向こう側」があるはずです。

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2011年5月15日 (日)

肩の伸展は50°、正しく後ろに振ればストッパーがかかる。

 肩こりの人にも猫背の人にも、肩を後ろに振って歩くことがストレッチになることを指圧の後に紹介しています。

 オーバースローのピッチャーが振りかぶる時の肩関節外旋60°と比べても、肩関節伸展(後方挙上)は50°ですから、意外と振り幅は狭いのです。

 正中線を正面に向けて肩関節伸展をするとストッパーがかかった感じになります。

 楽に振れるように感じるなら、体幹をねじって肩を後ろに振っています。

 胸を突き出して歩くのに抵抗のある女性も多いのですが、正中線を正面に向けて歩く時には乳頭が一番前にある姿勢になります。

 乳頭線上には胃経の経絡が下肢前側を通っていきます。

 臍の横2寸の胃経のツボ『天枢(てんすう)』、天枢の下2寸のツボ『大巨(だいこ)』は便秘のツボです。

 胸を張りおなかを引っ込めて、両足を正中線の延長線上に出すように歩くと、肩関節と下肢の振り子運動の刺激が『天枢』、『大巨』に伝わり、消化管活動を促進し、猫背、肩こりも解消します。

 健康のためにしっかりと歩くなら、肩は意外と後ろに振れないことを感じ続けてください。

 これプラス、おなかを引っ込める、胸を張る、無限大遠くを見る、軽く顎を引く、股関節を大きく使って後ろに残した足趾趾紋部で地面を蹴る、正中線の延長線上に踵から着地する、深い呼吸をする。

 文字にしただけでも、足が細くなり、肩こりが解消し、快便になりそうです。

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2011年5月14日 (土)

妊娠8ヶ月の妊婦さん、足がつる。

 妊娠8ヶ月の妊婦さん、左下腿はふくらはぎが、右下腿は前後が、3ヶ所同時に足がつるという想像するだけでも痛そうな体験をして指圧にいらっしゃいました。

 3週間前の前回と比べて、おなかは一回り大きくなり、少し下がったようです。

 左上肢と左下肢はむくんでいて、右上肢にむくみはなく、右下腿はむくみもありますが前後ともに緊張しています。

 典型的な右利き、右重心であることがわかります。

 肩のストレッチを教えてあるので、両肩甲骨に隙間があって肩の可動域が拡く、体幹のむくみは問題ありません。

 地元のマッサージ的なことをするお店にマタニティコースがあったので尋ねてみたら、「頭と顔と手のコース 20分4000円」だと言うので、「先生のところまで我慢しました」と笑っていました。

 それは苦笑いするしかないです。妊婦さんの求めと、マタニティコースがかけ離れています。

 無難な部位だけの施術をマタニティコースにしているということは、適量刺激に自信がないと言っているのです。

 妊婦さんには頭部、顔面、手であっても、それでは害になるかもしれず、一般の方のどの部位にも適量刺激をする技術はないでしょう。

 妊婦さんには、水圧のような、大気圧のような、やさしく包み込むタッチで下肢でも腰でも触れていきます。

 もちろん、おなかも。

 「体が辛くなっても楽にしてくれる所がある」、そう思えることが妊娠中の救いになります。

 来た時、施術中、帰る時と3回トイレに行ったので、かなりむくんでいました。

 右下腿は筋肉の緊張があり、普通に触れると痛いので微圧で老廃物を流していきました。

 左に重心を移せるか左右同じようにバランス良く使えるといいのですが、なかなかそうもいきません。

 膝を伸ばして踵を上げる運動をすると足がつってしまうというので、例えば座位や仰臥位、横向きでも、膝を伸ばし壁や浴槽に少し足を高くして足底をつけて、足趾趾紋部で蹴るというイメージだと、踵を上げるよりもふくらはぎの負担が少なくなります。

 妊婦さんになったつもりで、普段からそんなことをやって試しておくのがセラピストです。

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2011年5月13日 (金)

足内側の痛みの解消に股関節を大きく後ろに振ったウォーキング。

 足内側のしびれや痛みの原因に、内反捻挫があります。

 着地した時に足が強く外側に倒れて、足底が内側を向いてしまった時の捻挫が内反捻挫です。

 足の着地には足関節の背屈を伴い、足の背屈+内反には前脛骨筋が作用します。

 前脛骨筋は下腿前側の脛骨外側面と下腿骨間膜を起始とし、足関節前中央を通って内側楔状骨と第1中側骨底面に停止します。

 内反捻挫の時には衝撃的な力が前脛骨筋に加わります。治ってからも、前脛骨筋には傷跡が残っているということがあります。

 人間は加齢や疲労や省エネの体の使い方で、膝の伸展を中途半端にして、O脚気味に足を着地し、この時には足の外側からの着地になります。

 内反捻挫歴があり、足の内側にしびれや痛みがある人は、股関節を大きく使って歩き、後ろに残した足趾趾紋部の内側でしっかり地面を蹴ることがリハビリ運動になります。

 「膝軽度屈曲+足背屈+足外側の着地」で発症した内反捻挫を治すには、「膝伸展+足底屈+足内側の離陸」が理にかなっています。

 つまり股関節を大きく使って、母趾側の爪先で大地をしっかりと蹴って歩いてください。

 これだけでヒップアップ+腸腰筋のストレッチ+ふくらはぎのむくみ解消になります。

 内反捻挫歴があってまだ足の内側に違和感がある人は、お尻がたるみ、腰痛があり、ふくらはぎがむくんでいるはずです。

 一歩を大きくとって、大地をしっかりと蹴って歩くことで、足の違和感解消だけでなく、引き締まったスタイルになること確実です。

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2011年5月12日 (木)

タッチのファーストコンタクトは“空メール”のように。

 講座ではタッチのファーストコンタクトのニュアンスを、“ここから此処までをこれからこのような感じでタッチしていきますよ”という「お知らせのタッチ」だと説明しています。

 何処から何処までを圧すのか擦るのか、手順を知らせておくことで、「いきなりっ!?」という受け手の緊張感を与えないことが、触圧刺激を受け入れていただくテクニックとしては重要です。

 お知らせのタッチは自分から受け手に発信しますが、それは「空メール」のようなもので、実はその時に受け手から届く情報分析がタッチをセラピーにしていくために必須です。

 筋肉の硬さ、温度、呼吸、脈拍、臭い、音、「空メール」からの返信でいろいろなことがわかります。

 視覚的なことは「空メール」なしでも、胸部の後弯の増強であるとか脊柱の側弯、骨盤の開きなどがわかります。

 視覚的な分析がすんだら、肩を下げ力を抜いて、触れるだけの「空メール」を発信して、体の内部の情報を分析します。

 指の関節を曲げ、肘を曲げ、肩が上がって、力で指圧をすると「えっ、いきなりっ!?」と体が圧刺激の受け入れを拒否し、「空メール」の情報も届きません。

 タッチのファーストコンタクトは、肩から指紋部までを1本の線にして触れるだけ、自分の息を吐きながら、体の中からの情報を精査してください。

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2011年5月11日 (水)

整形外科で36000円超の靴の中敷き、高齢者は後で9割返金だそうですが…。

 骨粗鬆症からの座骨神経痛と巻き爪の女性に、整形外科の受診を薦めたところ、足のサイズを測られて「靴の中敷きが36000円以上した」と聞いてビックリです。

 高齢者なので後で保険から9割返金されるということですが、それには書類を提出しなければならず、一時的とはいえ高額な出費をいきなり言われたら誰だってとまどいます。

 現在の腰の状態の検査やブロック注射など指圧やアロマ以外の鎮痛治療と巻き爪の矯正を期待して薦めた整形外科ですが、装具士による足底板の作製ということで、大きなまとまったお金を医療機関が受け取れるのですね。

 外反母趾もあるので足底板を作ることが行き過ぎた医療行為ではありませんが、主訴の治療法は他にもあるので、こうやって国の医療費は膨らんでいくのかという思いもあります。

 患者が判断をあおぎに専門の医療機関を訪れ、言われるがままに36000円超のお金を出して靴の中敷きを買うのです。

 装具士さん、巻き爪にも座骨神経痛にもやさしい中敷きを作ってあげてください。

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2011年5月10日 (火)

手が赤い、太鼓ばち状指、出血傾向、C型肝炎の悪化か?

 40代女性、疲れ切った様子で、入って来るなり「死にたい…」と言いました。

 “死にたい”と言えたことはそれもデトックスです。

 「先生に命を助けられた」と言ったという方からの紹介だそうで、今までにも何回か指圧をしています。

 ですから死にたくないのは明らかで、何とか良い方向に体を持っていきたいと思いました。

 彼女はC型肝炎のキャリアですが、その治療はしていません。

 指圧を始めてもマスクを取らず、少しのぞいた頬の上部は赤く、手が赤い、足が赤い、ふくらはぎに痣があり出血傾向、ひどく疲れている、指は爪のカーブがなくなって棒状になった“太鼓ばち状指”に見えます。

 これらは肝硬変の症状ですが、腹部の触診で肝臓の硬さや腹水が溜まった感じはありません。

 また下肢が尋常でないくらい太くむくんでもいません。

 体臭が甘酸っぱいのも気になります。

 肝硬変や肝臓癌ではアンモニア臭がするのですが、糖尿病や胃癌の患者さんに指圧をした時の甘酸っぱい体臭を思い出しました。

 どこをどう指圧しても「気持ちがいい、ありがとうございます」と、何度も、眠るまで呟いていました。

 全身指圧後、正座するところまでは起きて、その後動きません。

 溜まりに溜まった老廃物が体を移動する時、痛みと疲労感が体を襲います。

 前回彼女に指圧をしたのは1年以上前のことです。

 要介護の義理のお母さんと障害を持つお子さんを抱えているとのことで、自分の体を治療する余裕はなかったのでしょう。

 病院の治療を受けないのは、不信感を植え付けられるような思いをしたのか、経済的な事情か…。

 どこまで踏み込んでいいか難しいケースですが、できるだけ早く病院へ受診させたいと思いました。

 手掌紅斑、指が太く棒状になった第一印象、寝ていても落ち着きのない体の動き、甘酸っぱい体臭、ふくらはぎの痣(出血傾向)、おそらく全身が痒いのではないかという皮膚の外見、そして心身ともに疲れ切った様子。

 C型肝炎のキャリアですから、肝機能の悪化が疑われます。

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2011年5月 9日 (月)

ふくらはぎから足の痛み、これも地震の影響か。

 先週の金曜、土曜と、ふくらはぎから足の痛みを訴える女性2人に、指圧とアロマオイルマッサージをしました。

 1人は40代でギックリ腰の腰の痛みが治って、下腿以下の症状が残っていました。

 もう1人は20代で、夜勤明けの下腿以下の痛みで眠れないとのこと。

 どちらも下腿以下の症状は地震以後長い間かかって溜まった筋肉疲労がベースにあるように感じました。

 立ち仕事でただでさえ足が疲れやすいところに、地震以後の様々な無理がたたって、下腿以下の疲労蓄積は強い痛みやだるさを生み出していたようです。

 全身指圧後、クライアントの満足感が足りないと感じるとオイルマッサージをしたくなりますが、オイルの母指軽擦で指圧とは違った感覚でこりや痛みを探っていくと、2人とも神経線維や毛細血管に傷ができている時の痛がり方をします。

 末端が壊れて閉じないジッパーを上に移動させると、ジッパーが通過した部分は一度左右が噛み合ってから再び傷が開いたようになります。

 これが反跳痛です。

 母指軽擦で指紋部が当たっている時は鎮痛に働きますが、通過すると傷が開いて痛みが生じます。

 この滑らせるというオイルマッサージの動作が、圧迫による鎮痛効果がある指圧よりも痛いということがあるのです。

 もちろん、もの凄くなだらかな漸増漸減圧ができない限り、何も考えずに傷を圧せば痛みます。

 撫でるように触れても傷に沿って軽擦をすれば、末端の閉じていないジッパーのように次々と反跳痛が起こるのですね。

 それでもゼラニウム+ラベンダー(フランス産)+スイートアーモンドオイル(濃度1%)で下腿から足にかけてのマッサージをすると、指圧だけでは動きの悪かった傷の周囲の老廃物を排出に貢献できたようです。

 座骨神経痛+筋肉痛+むくみのブレンドを意識しましたが、新しい炎症ということからペパーミントを入れてもよかったかなと思います。

 ギックリ腰後の女性はギックリ腰の間、下肢で腰をかばったため、夜勤明けの女性はもちろん昨日からの新しい炎症もあります。

 それでもこの下腿以下の症状のベースは、地震以後、繰り返す余震で下腿の力が入っていたからだと思います。

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2011年5月 8日 (日)

剣道高段者の左肩痛。

 50代男性、主訴は左肩が上がりにくいこと、剣道高段者です。

 左上腕二頭筋に強い緊張があって、左三角胸筋溝に詰まりがあります。

 これは左肘をしっかりと曲げて、左腋を締めていたということ、右利きの人が竹刀を構えると、手が後ろになる左上肢は肘屈曲で固定されます。

 右肩はいろいろな方向に動き、右肘はよく伸びますが、左上肢は後からついてくるだけで、打ち込みの最後で左手は離しているのかもしれません。

 右手母指球の盛り上がった筋肉の付き方をみれば、おそらく竹刀を打ち下ろす最後まで右母指には屈曲の力が入っているのでしょう。

 全身指圧を終え、足の形から足趾屈曲で床をとらえていること、左肘屈曲で腋を締めた竹刀の構えなどについて聞いてみると、その通りだということでした。

 剣道の高段者のレベルになると、それまで積み上げてきた自分の型や力の入れ方を簡単に変えることは難しいでしょう。

 左肩の動きは指圧後正常に近づいたので、強い可動域制限のある関節炎ではありません。

 指で肩上部をつまんで肘屈曲で外回しをする肩関節外転外旋のストレッチを練習後に行えば、同じ位置に固定されがちな左肩の緊張を緩和することができます。

 剣道では摺足なので、剣道の練習以外の時に足趾趾紋部にしっかりと体重を乗せて足趾伸展で歩くことも、メンテナンスとして必要です。

 これも筋肉の緊張から原因をたどったカラダ読みの例です。

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2011年5月 7日 (土)

仰臥位胸腰部回旋背部のストレッチを肩関節の外転角度で上下に効かせる。

 仰臥位で片側の背筋をストレッチする時には、片側の膝関節と股関節を90°屈曲し、反対側の手で曲げた膝に手をあてて股関節の内転で同側の胸腰部に回旋のストレッチを加えます。

 この時に頚部は曲げた膝が向かう反対方向に回旋、曲げていく膝の側の肩関節の外転は90°です。

 言葉で説明を理解するのは少し面倒くさいですが、頚部と胸腰部がねじれを作ることで片側の背部をザックリとストレッチします。

 この時に肩関節の外転を少し上げて120°くらいにすると、背部外側や上部に、肩関節外転を下げて60°くらいにすると殿部や腰部内側のストレッチになります。

 同じように股関節の屈曲を浅くすれば背部外側や上部に、最大屈曲にすれば殿部や腰部内側がストレッチされます。

 体の硬い人やギックリ腰の人、高齢者などでは、肩関節の外転角度を調節してストレッチする部位が変えてあげると、無理なく広い範囲を緩めることができます。

 一方向からのものの見方だけで満足しないでください。

 ストレッチ一つとっても工夫ができ、発見があるものです。

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2011年5月 6日 (金)

カラダ読みで見た70年前の青森十三湖。

 80才になれば連休も同じ1日ということなのかもしれません。

 昨日は出かけ先から、この指圧のために戻って来ました。

 書道の先生は作品制作の疲れで、頚、肩、腕、腰とパンパンに張っていました。

 何の話からだったか、そうそう、三陸の牡蠣も今年は…という話から、青森の十三湖のシジミは昔はとても大きかったという話が始まりました。

 十三湖は海水の混じった汽水湖で、少女時代お父さんに命じられて、一緒にシジミを捕りに行ったそうです。

 十三湖の潟は浅くて、今スーパーで売っているくらいのシジミはまだ小さいからと、湖に返していたそうです。

 嫌々ながらお父さんについていく、70年前の彼女の映像が浮かびました。

 指圧で体を巡りながら、十三湖から酸ヶ湯温泉、恐山、八戸と旅をしました。

 指圧は体と話をする、しかも深い部分に眠っていた話を呼び起こすのに向いているようです。

 体を読む、現在から過去へ、そして未来へ、原因をたどり、予後を推察します。

 READ(読んで状態を把握)し、LEAD(プラスの方向へ導く)する。

 ボディ・リーディングはカタカナでイメージしてリーディングに2つの意味を持たせたいですね。

 80才の書道の先生は物語を上手に読ませてくれるので、指圧で体に触れながら青森の旅ができました。

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2011年5月 5日 (木)

ナトラーの腸復活。

 ナトラー(納豆好きをそう呼ぶかはともかく)の私は、震災後1週間は納豆の買い置きがありましたが、それがなくなってから2週間、納豆なしの暗黒の日々を過しました。

 納豆復活の日には、煩悩の数だけ108回かきまわし、神聖な儀式の如く食したものでした。

 震災後には納豆だけでなく、玄米もヨーグルトも不足していました。

 たぶん腸内細菌善玉叢にはかつてない供給不足が生じていたのでしょう。

 その後1ヶ月、納豆・ヨーグルト・玄米+雑穀米が復活してからも、便通はあるけれどもスッキリしないという状態が続いていました。

 お通じにはキラーコンテンツのオールブラン+冷たい牛乳、りんご、バナナ、いろいろいやってみても自分の腸に戻っていない感じがしていました。

 自己指圧やアロマオイルマッサージ、そして運動は毎日やっていますが、腸が違います。

 納豆復活の日からおよそ1ヶ月、今朝、腸が戻った感じです。

 腸内細菌叢さん、おかえりなさい。

 震災前のお通じではいらないものはみんなデトックスできた感がありましたが、その納豆とヨーグルトのバランスで保っていた腸の働きが元に戻るまでには随分と時間がかかったものです。

 避難所での生活が続いている方、原発で働く方、自衛隊やボランティアの皆さん、食生活の変化が影響して便秘や消化不良の方がたくさんいらっしゃることでしょう。

 特に、自家製味噌や手製の漬物など、手作りで乳酸発酵した食品は体の恒常性の維持に大きな役割を果たしているはずです。

 人間の体は“家の味”、ソウルフードを欲するものです。

 震災後、気分が塞いでいる方も、自分の家の味を食べると、きっと元気が出ると思うのですが。

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2011年5月 4日 (水)

鼻が通ったのは指圧の効果かエキナセアなのか。

 昨日は昼頃に電話があって「インターネットで見た。近くにいる」とのことで急いで指圧の支度を始めました。

 祝日は予約があればやるくらいの気持ちですが、だいたい営業時間中はやらなくもない感じにはなっています。

 しかし朝が早いので昼はしっかり休むか他の用事をしていて、電話で咄嗟には「午後は3時からです」と応えることが多いのですが、旦那様が「妻に指圧を…」ということなので、遠くから来てくださったかなり具合の悪い方かなとも思い…。

 奥様は頚が左から右に側屈していて主訴は右の肩こりです。

 頚が細く長い+撫で肩=頭の重さで肩こり、ということです。

 体幹も細く長い体型で、右腰の緊張が強く、右肩、右腰、右足と重心があって頚も右に側屈していました。

 伏臥位から仰臥位にうつり、左鼡径部の手掌圧でおなかがグーッと大きな音を立てて動き始めました。

 背部の交感神経の緊張が緩んで、副交感神経優位に切り換わったわけです。

 下肢前側、胃経の指圧で大きなおなかの動きがあるので、この女性は指圧に対する感受性が強く、大きな効果が期待できます。

 軽い足の冷えがありましたが、全身指圧後、足は温かくなりました。

 座位の仕上げで肩関節の動きは正常、僧帽筋と肩甲挙筋の緊張が緩んだので肩が下がりました。

 肩を下げ頚を左側屈する右僧帽筋のストレッチと、そこからさらに頚を前屈する肩甲挙筋のストレッチを覚えていただき、指圧を終えました。

 すると、待っていた旦那様も指圧をしてほしいとのこと。

 旦那様は右頚部から橈骨神経に沿って右手三里に痛みがあり、右腰痛もあります。

 股関節の硬さ、下肢後側の硬さなど奥様よりも問題は深刻です。

 全身指圧後、右頚部から右前腕外側、手三里にかけての緊張は軽減できましたが、右股関節の硬さはギックリ腰以後のことのようですから、股関節の屈曲、内転方向のストレッチを覚えていただきました。

 ギックリ腰後にも残る腰痛や股関節の硬さは毎日のストレッチで緩めていく必要があります。

 何やかんやで昼休みに二人の指圧をし、やれやれと思っているところへ、帰っていった車が戻ってきました。

 忘れ物かなと外へ出てみると、待合室で飲んだハーブティを教えてほしいとのこと。

 「生活の木の『エキナセアベア』です」と答えると、「ここで買えないか」→「商売っ気はないので」といつものようなやり取りがあって、売っているお店をいくつか紹介しておきました。

 生活の木の商品、特に自分が好きで使っている物を気に入ってもらえると、嬉しいです。

 「あのハーブティを飲んでいたら、スーッと鼻が通ってきて…」

 エキナセアは風邪や花粉症の症状を和らげるハーブです。

 って、『おいおい、指圧で大腸経の“合谷”、“手三里”、“曲池”、“迎香”、奇穴の“眉衝”もしっかりオサエテありますよ』、まぁいいか。

 

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2011年5月 3日 (火)

神経痛の鈍痛が緩和できればその施術は効果あり。

 神経痛には痛みの他に、しびれや感覚の鈍さ、だるさや冷えなどの訴えがあります。

 運動不足や同じ姿勢の連続、または使い過ぎの疲労で新たに増した分の炎症や神経の圧迫は、以前からの傷や骨などの変形によって起こった炎症や神経の圧迫とは違って緩和しやすいものです。

 組織の劣化によって起こった傷や変形は修復できないか修復するのに時間がかかりますが、タッチによって『疲労増加分』を解消できれば鈍痛が減ります。

 この深部痛である筋肉や結合組織の痛みを緩和できれば、その施術は効果があったと考えられます。

 施術の効果はセラピストがその効果を理解していないと、お客様の不安を煽ることになります。

 変形があって神経の圧迫があるのに、鈍痛が消え、しびれは半分になったとしたら、その施術はとてもよく効いたということです。

 “バキ、ボキン!”とやって骨の変形が神経を圧迫している神経痛が消えるということは、まずありません。

 骨を削ってしまうおそれのあるようなことを骨粗鬆症の高齢者にしてはいけません。

 保存療法としてのタッチセラピーの役目は、痛みを緩和して生活の質の向上に貢献しながら、ずっと寄り添っていくことです。

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2011年5月 2日 (月)

女性の脳内セロトニンは男性の半分しかない。

 女性の脳内セロトニンは男性の半分の量しかありません。

 血管収縮作用のあるセロトニンが少なければ、一部の血管が拡張して起こる片頭痛が女性に多いのも頷けます。

 更年期症状や月経困難症で起こる片頭痛を考えてみると、女性ホルモンの増減と脳の血流には密接な関係があるのでしょう。

 子宮・卵巣の存在と女性の脳内セロトニンの少なさは、生殖を含む仕事の役割を明確に区別しているのだと思います。

 男性は多少の危険をおかしても外で働く、しかし女性は、頭を冷やして暗い所で安静にする時間が、生理的に必要なのでしょう。

 虚証は次々と軽い症状を訴え続けるので重い病気にかかりにくいという側面があり、女性は虚証のために長生きをすることができるのかもしれません。

 抗ストレスホルモンであるセロトニンが少なければ、気分の落ち込みも頻繁になります。

 女性はそれで小出しに落ち込みの時期がやってきて、それを抜けると小さな幸福感を糧にできるのかもしれません。

 先日、テレビの会見で原子力の専門家の先生が泣いていました。

 怖さを人一倍熟知している専門家だから『子供たちの放射線量を高く設定したことは許せない』と会見で涙を見せてしまったのでしょう。

 脳内セロトニンが女性の2倍ある男性が会見の場で泣いてしまったと考えると、もうストレスに耐え切れなくなっているので、体が実証の重い病気にかかっていないかと心配です。

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2011年5月 1日 (日)

末梢神経障害とアセチルコリン。

 運動神経の末端では、化学伝達物質のアセチルコリンが筋肉に司令をしています。

 アセチルコリンを増やすことで、神経障害を改善することはできないでしょうか?

 アセチルコリンはレシチン+エタノールアミン+コリンで合成されています。

 レシチンを含む食品には大豆や卵黄などがあります。

 レシチンを含む食品の摂取によって体内のアセチルコリンが増えたとしても、神経障害の主な原因は炎症や神経の圧迫です。

 化学伝達物質の量が増えても炎症や神経圧迫の改善にはなりません。

 自律神経と運動神経の化学伝達物質は、交感神経節後線維末端からノルアドレナリンが放出される以外はアセチルコリンです。

 ノルアドレナリンは血管収縮に働き、アセチルコリンは血管拡張に働くのでこの二つの化学伝達物質は拮抗作用に働いています。

 脳ではノルアドレナリンの前駆物質ドーパミンの不足でパーキンソン病が、アセチルコリンの不足でアルツハイマーが発症します。

 大豆はアセチルコリンに合成されるレシチンだけでなく、ドーパミンになるチロシンも含んでいます。

 果たしてそれが神経の末端や脳に安定して摂り込まれるか、脳に到達するには血液脳関門という“関所”が存在します。

 まとまらない話になりましたが、それでも食品から化学伝達物質の素になる成分を摂ることは体にはプラスです。

 座骨神経痛や上肢などの神経痛には、やはり神経圧迫部位を牽引できるような緊張を緩和するタッチとストレッチをしていくということになりそうです。

 運動をすることで、運動神経末端からアセチルコリンが分泌されるということはあるはずです。

 やはりアセチルコリンになる食品を大量に摂取したり、サプリメントを飲むよりは、的確なマッサージや地道な運動によるリハビリが神経障害の改善には効果がありそうです。

 (神経痛に鎮痛薬ではなかなか効かないというのも、鎮痛薬は神経の圧迫を具体的に牽引して引き離すものではないからなのでしょう。)

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