« 2011年6月 | トップページ | 2011年8月 »

2011年7月31日 (日)

腰痛の緩和に、仰臥位で腸骨内側面に沿って母指指頭圧を加えてみる。

 腰痛で骨盤に沿った痛みがある時に、仰臥位で体側面の腸骨上部内側面際に、母指指頭で圧を加えていきます。

 腸骨筋を狙って圧を持続し、強さはいりません。

 腸骨を狙うからといって外側に指頭を向けるのではなく、むしろ圧の方向を内側30°くらいに向けて自然に圧を加えるといいでしょう。

 おなかが太い方には圧が届きにくいこともあるかもしれませんが、おおむね腸骨内側面に圧が向かえば良しとします。

 自己指圧では、骨盤内側面に母指指頭を当てて股関節を内旋させてみると、より腸骨筋に届く感覚がわかると思います。

 腰痛を悪化させる姿勢に、骨盤の後傾+股関節の外旋がありますが、その逆で、骨盤前傾+股関節内旋の力を加えることができれば腰痛は緩和されるというケースがあります。

 腹筋と背筋を使って脊柱を引き伸ばしておくこと、骨盤周囲の詰まりをとって隙間を作っておくこと、骨盤前傾と股関節内旋(外旋を矯正する)イメージを持つこと、これらをタッチでクライアントの意識に植え付けていきましょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月30日 (土)

指圧とアロマで肝臓の腫れ、静脈瘤、出血傾向が緩和。ジュニパー+ゼラニウム+セントジョーンズワート浸出油(オリーブオイルで浸出)1%濃度。

 結膜下出血が止まらず、母趾球の腫れと痛み、静脈瘤、その他様々な不定愁訴があり、右季肋部では肝臓の腫れがあった60代の女性、最初は指圧のみ、2回目からは指圧とアロマオイルマッサージで対応しました。

 3回目の指圧では肝臓の腫れに触れなくなり、左下腿内側の静脈瘤も目立たなくなってきました。

 結膜下出血は眼科を受診して特に問題はないと言われたということでしたが、2週間を過ぎても出血が引かないので再診を薦めたところ、眼圧が高くなっていたことがわかりました。

 点眼薬を処方されてからは、だいぶ赤さが目立たなくなってきました。

 ジュニパー+ゼラニウム+セントジョーンズワートの浸出油が最適であったか、指圧の効果もあり、マッサージのタッチだけでも効果があるので検証することは難しいのですが、総合的にみて良い選択だったと思います。

 コレステロールが高いので、肝臓が硬くなっていたと思われ、出血傾向は動脈硬化が、静脈瘤は運動不足が原因としてあると思いました。

 香りで選らんでいただいたゼラニウムは体液の滞留を流し、血管収縮にも働きますから、充血や出血に使いたい精油です。

 ジュニパーは初診時の倦怠感からデトックスといえば…ということで選びました。

 生活の木のセントジョーンズワートの浸出油はオリーブオイルベースなので、動脈硬化にオリーブオイル、赤ワインという「フレンチパラドクス」にも結びつきます。

 訴えの多い不定愁訴なので、うつ病や関節痛を緩和するセントジョンズワートは使ってみたいところです。

 意外と見逃しているセラピストが多いと思いますが、生活の木のセントジョーンズワート浸出油はトコフェロール(ビタミンE)が添加されています。

 老化防止といえばビタミンE、老化した血管への効果も期待できます。

 訴えが多く、質問の多い人ですが、昨日はとうとう眠りました。

 入ってくるなり、自作の梅酢漬けとおかかで佃煮にした2つの生姜の瓶詰めを頂いたことからも、調子が良くなってきたことがわかります。

 「今右足首がちょっと痛くなってきた」と言えば、頭から足に移動し、終わってからも「まだ頚がこっているみたいだ」と言えば、頚を触り、こういう痛みを探してしまうクライアントを安心させるには大変な努力が必要です。

 梅酢とおかかの生姜、今日突然来られて感想を言えないと困るので、味見をしてみました。

 この梅酢を選ぶか?このおかかを選んでこの味付けか?というお味でした。

 こんなことからも太る原因や病気の原因を感じることができます。

 美味しくいただきましたという感想は言いにくいので、「早速夜にいただきました。ありがとうございました」と言うことになると思います。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月29日 (金)

腰痛の不適切な物理療法の痛みで病院へ行ったら卵巣のう腫と子宮体癌の手術に。治療院を恨んでいる様子もなさそうな…。

 右腰痛の60代女性、10日前にギックリ腰になり寝込んでいました。孫たちが泊まりに来た疲れが引き金になったようです。

 腰痛は慢性化していて、ギックリ腰は3回目です。

 鍼や整体に通ったり、体操教室に10年通ったそうですが、腰痛は治りません。

 前回のギックリ腰ではいくつかの病院を受診し、治療院にも行ってみたようです。

 その時に、ある治療院でおなかに物理療法の施術を受けたら、おなかがひどく痛くなり、病院に駆け込みました。

 更年期障害でホルモン療法を受けていたこともあり、卵巣のう腫があることはわかっていたのですが、その時に子宮体癌が見つかり手術となったようです。

 治療院を恨んでいる様子もなく、こういうケースでは不適切な腰痛治療は不問にふされて無罪放免となるようです。

 さて、右腰痛ですが、全身指圧+ストレッチでほとんど痛みが出ないので重症ではなく治りかけです。

 姿勢の悪さと筋肉の衰えが原因ですから、腹筋と背筋を使って腸腰筋の負担を軽減し、股関節を大きく使って腸腰筋をストレッチするイメージで歩く練習をして指圧を終えました。

 10年通ったという体操教室ですが、有名デパートのカルチャー教室なのでどんなものか興味があったのですが、「こんなことをやっている」という棘上筋なのか棘下筋なのか本人がわかっていなさそうなストレッチが、上腕を胸に付けずに前腕を胸に付けるイメージでやっているので、『このヒトは10年何にレッスン料を払ってきたのだろうか?』と気の毒になりました。

 教える側はちゃんと教えているつもりなのかもしれませんが、一目で理解が足りないことがわかってしまうということは、全てにおいて伝える力が足りない先生が教えていたのだろうと思います。

 棘下筋のストレッチは上肢を上に向ける、棘上筋のストレッチは上肢を下に向ける、そして上腕内側を胸につける、そんな理解も得られずに10年通ったとは大変な時間の浪費でした。

 ちなみにその体操教室は人が集まらなくなり、終わってしまったとか…。

 当たり前です。

 人に物事を教えるには気力も体力も必要です。名の通った先生でも、今はもう旬は過ぎてしまっているということもあります。

 旬のセラピストでいようと思うなら、御客様の個性を見て、ストレッチの細かい所までニュアンスを伝えてください。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月28日 (木)

巻き爪治療 埼玉医科大学病院 形成外科 火曜と水曜の午後に。

 御客様に紹介した埼玉医科大学病院 形成外科(埼玉県入間郡毛呂山町毛呂本郷38)の巻き爪治療についての情報をあげておきます。

 去年の12月から埼玉医科大学病院 形成外科は巻き爪治療の時間を設けたようです。

 形成外科への問い合わせは、午後3:00~5:30の間に受け付けているそうなので、TEL049-276-1288に電話してください。

 巻き爪の治療の診療時間は、火曜と水曜の午後で、初診の方は午後2:00~2:30の間に形成外科外来(本館2階)で受付をしてください。

 紹介状がない場合は初診に3150円加算されます。

 治療法には以下のようなものがあるそうです。

①保存療法:軟膏、テーピング、爪棘除去(保険適応)。

②ワイヤー療法:2~3ヶ月でワイヤーの入れ替えが必要。ワイヤー療法にはいくつかの種類があります(自費診療)。

③手術:骨削術、爪母切除、フェノール法(保険適応)。

 最初は保存療法から考えていくそうで、わかりやすいホームページがありますから、『埼玉医大、巻き爪治療』で検索してみてください。

 また、第2と第4の火曜日には靴外来も設けられていて、足型をとって靴を作ってもらえます。

 仮靴を作ってから完成品を仕上げるので、完成までには2~6週間かかるそうですが、タコやウオノメ、外反母趾などがあって靴で悩んでいる方は相談してみてはいかがでしょうか?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月27日 (水)

急患と往診。

 今日は往診の日なのですが、7時過ぎには急患の電話が…。

 いろいろ昨日も面白いことがあったのですが、まずは座骨神経痛の人を立ち直らせて、すぐに出かけます。

 往診の人も待たせられないので、今日は忙しくなります。

 セラピストは、早い準備と心身の余裕が必要です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月26日 (火)

ピザ職人さんの腰痛。

 30代男性、イタリアンレストランを経営し、ピザ釜でピザを焼くオーナーシェフです。

 主訴は左腰痛と左下肢痛で、座位では腰椎が後弯し、老化した背中に見えます。

 左下肢は震災の時に左足首を捻挫し、その後に膝も痛くなったということです。

 全身的にむくんでいて、「10年前と比べて太りましたか?」と尋ねずにはいられなかった肥満体型です。そして答えは当たっていました。

 子供の頃から20代前半まで剣道をしていたということですが、おそらくその後の運動不足と料理人の舌の修行で太ったのでしょう。

 立位体幹前屈は正常、体幹後屈と左側屈で痛みが出ます。

 仰臥位SLR(下肢伸展挙上検査)で異常なし、股関節の屈曲でも痛みが出なかったので、座骨神経痛や腰椎椎間板ヘルニアは考えなくていいと思い、伏臥位の指圧から始めます。

 左腰椎傍線の脊柱起立筋には軽く圧して痛みがありません。圧をかけていっても痛みがなかったので、おそらく腸腰筋の問題です。

 足は内反気味で、内反捻挫になりやすいことがわかります。

 前腕や下腿のたくさんの火傷の痕から、そそっかしい性格なのだろうと推測できます。

 仰臥位やいろいろなストレッチでもほとんど痛みはなく、指圧後には体幹後屈でも左側屈でも腰痛は再現されませんでした。

 腰痛の原因は猫背で腰椎後弯の姿勢です。腹筋と背筋を使って背中を起こし、腸腰筋の負担を分担させる必要があります。

 「厨房が狭いのでクーラーボックスを椅子替わりにしているのですが、それも腰痛と関係ありますか?」

 良い質問です。低いクーラーボックスに腰掛けることで腰痛を作っていたことはうすうす感じていたのでしょう。

 また、ピザ釜に腰を曲げなければピザを入れられない構造になっているとのことなので、膝を伸ばしたまま猫背でピザの出し入れをするのではなく、必ず膝を曲げて作業をする必要があります。

 若くて独立したので、厨房を広く取る経済的余裕はなかったようです。

 「プロは自分の仕事で体を傷つけてはいけない」、思わず彼に対して口から出た言葉は、何も考えずに自分の体から滲み出た言葉でした。

 「ピザを焼くたびに火傷をしているようでは、プロとして再現性のある高いレベルのおもてなしを続けていくことはできない。大好きな仕事でも体が傷ついていくようならやりたくてもできなくなるよ」

 セラピストのソウルの叫びが自分に戒めとして言っているのです。

 指圧中、出産間近に見える身重な奥さんが待合室で待っていました。

 ハーブティー(生活の木 エキナセアベア)を飲んで待っていただいていたら、体がポカポカしてきたとか。

 おそらく塩分過剰である彼の食生活の改善のために、「指圧中に言っていることを一緒に聞いていてくださいね」と言っておいたので、少なくともカリウムの多い食事を作ってくれることでしょう。

 腰椎の後弯と低い椅子(クーラーボックス)、足の内反と捻挫、症状には改善できる原因が隠れています(膝は特に問題ないと思いました)。

 体重を落として、腹筋と背筋を使って背中を起すこと、足全体、特に内側をしっかりと着地させること、いくつかのポイントを正せば、おそらくピザももっと美味しくなります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月25日 (月)

右大腿骨頭骨折の痛み+むくみにグレープフルーツ+ゼラニウムのアロマオイルマッサージ。

 右大腿骨頭骨折の80代の男性の2回目の往療指圧、右足の甲がむくみで腫れ上がり、右膝の曲げている角度が大きくなっています。

 週に3日、デイケアでリハビリを受けているそうですが、個性や病状に最適なリハビリということにはなっていないのだと思いました。

 たくさんの方にリハビリをするとなると、マニュアル化されたリハビリになるのはやむを得ないことだとは思いますが…。

 仰臥位下腿の指圧中に、右大腿外側と前側に強い痛みが襲ってきたようです。

 整復手術を受けていない大腿骨頭ですから、何もしなくても痛みが強くなることがあるようです。

 もしアロマオイルマッサージをするなら全身指圧をしてからにしようと思って用意はしてきたので、先に右大腿からオイルマッサージをしていきます。

 グレープフルーツ1滴+ゼラニウム1滴+スイートアーモンドオイル10mlの1%濃度のブレンドで、むくみの排出と神経の痛みの鎮静化を目的としました。

 紫外線による光毒性を考えて、私は普段は柑橘系の精油をマッサージには使いません。

 しかしこのケースでは介護ベッドで寝ていて、冷えを感じることが多く、ズボンで下肢が隠れているので、使えると判断しました。

 光毒性に関してはそこまでは考えないセラピストの方もいらっしゃると思いますが、私のクライアントには敏感な方が多いので柑橘系の精油をマッサージに使わないケースがほとんどです。

 右大腿を手掌で持続的な軽圧を加えておき、少し痛みを訴える間隔が伸びてきた頃合を見計らって、軽擦をしていきます。

 軽擦でも右大腿には痛みが出ます。あまり効果はないかと思いながらも、下腿、足と軽擦を続けます。

 両下肢のオイルマッサージをしている途中にトイレに行きたいということになりました。

 どうやらむくみを緩和する精油の効果があったようで、いつのまにか右大腿の痛みも治まったようです。

 オムツをしていますが、車椅子の移乗を手伝って、トイレまでついていきます。

 右上腕二頭筋の筋肉はこの移乗動作で鍛えられていました。

 左足は筋力をつけていけば正常に使えそうで、右足も手を使って車椅子の足置きに自分で乗せていました。

 トイレから帰ったところで、右を下にした横臥位がとれたので、左右の背部の指圧をしました。

 柵につかまってもしっかりと背中が上を向かない横臥位で下になる左背部の指圧はやりにくかったですが、仰臥位に指をもぐりこませるイメージで指圧をしました。

 タッチはいつもライブの空気感を感じながら創作していくもの、介護ベッドでは特に応用力が試されます。

 帰りにはキャンドゥで買ったストレッチチューブをベッドの柵に結び付けて、右用は柔らかめ、左用は少し硬めの抵抗で、寝ながらでも足や膝の運動をしてもらうようにしてきました。

 腕用のゴムチューブも置いてきましたが、この3つで315円なのでリハビリ用として使っていただけばそんな出費は安いものです。

 患家に訪れる時には、二の矢、三の矢を用意しておくことです。

 セラピストがこれは手におえないと感じても、希望が見えればクライアントはリハビリへの意欲を高めて、人間の治ろうとする力で快方に向かっていきます。

 壁にぶつかったら他の道を行ってみると効果が上がるということはよくあります。

 解剖学的知識、生理学的知識、精油の知識、100円ショップの端から端まで見ておくようなこと、備えていれば役に立ちます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月24日 (日)

『なぜ「これ」は健康にいいのか? 副交感神経が人生の質を決める』 順天堂大学医学部教授 小林弘幸著 サンマーク出版 1470円

 今日はこれから往療指圧に出かけなければいけません。慌しい朝に気になった一冊を紹介しておきます。

 『なぜ「これ」は健康にいいのか? 副交感神経が人生の質を決める』 順天堂大学医学部教授 小林弘幸著 サンマーク出版 1470円、この本はセラピストでなくても役に立つと思います。

 新聞広告には内容の見出しがあげられていて、その18に「親指には力を入れるな!」とあります。

 「副交感神経を優位にすることと、母指に力を入れることは真逆の関係にある」ということが書いてあるのだと思います。

 「セラピストが力めば、クライアントも緩まない」、それをキモに銘じて、今から幸福な時間を演出しに行ってきます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月23日 (土)

1時間40分のあいづち+とどめの2分。

 とてもストレスを溜めた高齢の女性、テンションが高く、大きな声で指圧中もずっと不満を訴えます。

 お姉さんの突然の入院で、夜の付き添いに急遽いろいろな予定を変更して帰省することになったとか。

 お姉さんは幸いにも意識がすぐ戻って麻痺もなく、比較的軽い脳梗塞だったようで、早く退院したくて周りは大変なようです。

 御自分も整形外科や内科に通院しているので、今日は整形外科に行って、明日は内科で検査をし、薬をもらってからの帰省だそうです。

 あまりにも疲れたからと予約を早めて指圧にいらっしゃいました。

 座骨神経痛があって右内踝の『水泉』に圧痛点があります。

 血糖値が高いので、糖尿病と腎経のツボの関連は考えに入れておきます。

 帰省の前にフジのつるを切らなければいけないと今朝は高枝バサミを使ってきたそうで、掌側の両手関節から手掌の屈筋と両示指は使い過ぎです。

 手関節は手根管症候群の状態にあると言えます。

 仰臥位下肢の指圧の時に「胸が痛くなってきた」という訴えがありました。

 あまりにも興奮してしゃべり続けていたので、心房細動、心室細動のようなことが起きたか、年齢的に冠状動脈が狭くなっていることもあるのでしょう。

 すぐにその感覚はなくなったようで、上肢→頭部・顔面・頚部→前胸部→腹部と指圧が進むと、しゃべり続けてはいましたが口調は落ち着いてきました。

 ストレッチと軽い抵抗運動も含め、1時間40分、彼女はしゃべり続けました。

  しゃべりたいのか、眠りたいのか、その欲求を満たしてセラピーが成立します。

 しゃべることはデトックス、あいづちで会話をつなぎながら息を吐かせ続けることで興奮は鎮まっていきます。

 今回は興奮し過ぎて疲れたのか、胸の痛みまで出ましたが、落ち着いて診ていれば、それが危ないものであるか、そうでないか感じとることができます。

 玄関から帰る姿を見送り、車にエンジンがかかったので『やれやれ、終わった』とグッタリしていると玄関が開いて、「先生、トマトとキュウリ、畑で作ってる?」とレジ袋を差し出します。

 今年はトマトもキュウリも作っていないと申し上げると、レジ袋に入った泥のついたトマトとキュウリをニコッと笑って置いていきました。

 1時間40分の努力のチップがトマトとキュウリになりました。

 怖いのはこのとどめの2分です。

 姿が消えるまで気が抜けません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月22日 (金)

両母趾球の痛み、発赤・腫脹。

 60代女性、両母趾球が赤く腫れ上がって痛みがあります。

 まず注意すべきことは、この部位に炎症が起きているのでゴリゴリと触らないことです。

 発症部位から痛風や、左右対称性であることから関節リウマチも否定はできません。

 病名はともかく、起きていることは短母趾屈筋の炎症と考えて良いと思います(短母趾屈筋内にある種子骨の骨折の場合もあります)。

 手関節の痛みと手指のむくみの訴えもあるので、年齢からエストロゲンの不足により腱鞘炎が様々な部位で起こりやすくなっていると診ることもできます。

 全身指圧後、セントジョーンズワートの浸出油(オリーブオイルで浸出)10mlにジュニパー1滴+ゼラニウム1滴のブレンドオイルで足から下腿にかけてのアロマオイルマッサージをしました。

 関節炎用、そして痛み物質や老廃物をデトックスするブレンドです。

 母趾球には塗布程度にし、足趾から母趾球をとばして土踏まずから先に母指軽擦をしていきます。

 足底から内踝周囲を回ってアキレス腱内側を『三陰交』に当ててから、膝窩へ流していくのが重要なラインです。

 母趾延長線状の第1中足骨→第1内側楔状骨→足関節中央→下腿前側の前脛骨筋のラインもしっかりとストレッチするイメージで軽擦します。

 足の関節運動、足趾の背屈、底屈も加えますが、短母趾屈筋の炎症では母趾の背屈で痛みが出るので、母趾背屈は痛みを出さないように、ゆっくり丁寧に加減して行います。

 これは御客様とのセッションの中で満足感のある方向に持っていきながら行なった施術例です(訴えの多い、施術後に不安要素を探してしまう、満足感を感じていただくことが難しい御客様です)。

 例えば私はそれほどむくみを認めていないので、自分の考えを通すならジュニパーではなくマジョラムを選択します。

 しかし正確なタッチポイントとタッチのライン取りができれば、お客様の主訴の中から物語を作り上げていくのがよいような気もします。

 つまり御客様はそれほど知識がないのが普通なので、「症状を緩和する働きのあるいくつかの精油の効能を説明し、香りを嗅いでいただく→精油を御客様に選択していただく」、この流れで施術に積極的に参加していただくとその後の効果への不満は生まれにくい状況になります。

 クレームへのリスクの分散という意味でも、炎症+発赤の患部にゴリゴリ触らない、御客様にセラピーの選択権をまかせる、これは大事です。

 いつもより満足した様子で帰っていただいたのは言うまでもありません。

 気分良く帰っていただくためには、施術の方法や精油の知識、病気の知識など、常に勉強し続けなければセラピーのレベルに届きません。

 またそれぞれの御客様の個性を尊重した臨機応変な対応も必要です。

 そのあたりが『CO-MEDICIN(補完医療)』に求められている最重要ポイントだと感じています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月21日 (木)

急に冷えたので今日も時間前から指圧です。

 今朝も早くに電話がかかってきて、営業時間前からの指圧になります。

 昨日は夜から急に冷えてきました。

 蒸し暑さから一変して、昨夜はTシャツ・短パンではいられない温度に気温が下がりましたから、関節痛や神経痛持ちの方は体が気温の低下に適応できずに痛みが強くなる傾向があります。

 自律神経のスイッチがうまく切り換わらない状態にある方は、長袖を着ても布団をかけても、呼吸や布団から出ている顔で体を冷やしていくくらい冷えに対して敏感に反応します。

 風邪を引いた方もいることでしょう。

 本来なら休みの昨日の朝に指圧とアロマオイルマッサージをした方が、今朝も指圧を受けたいとのこと。

 人間は自分の体を守る力が備わっていますから、『私の指圧とアロマに過度の依存をさせたくない、セラピストがカリスマになるようではいけない』、といつも考えています。

 電話を受けた時には「そんなに心配する必要はない」と、昨日の今日で効果がなくなるようなことをしているとは思えないので、少しムッとして申し上げてしまいましたが、『この温度変化では痛みが出ても仕方がないか』と思い直しているところです。

 いつもより早く準備をすることは、準備に時間のかかる私にとっては心と体のテンションを上げていくのに負担ですが、昨日とは違う今日の指圧をやろうと思っています。

 お客様には今日の体調があり、私は今日のタッチを創作します。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月20日 (水)

「エネルギー注入」の施術者だから腱鞘炎もむくみも専門外って…。

 ウチに来る方の中には病院への不信感をつのらせて、病院での治療をやめてしまったという方がいます。

 しばらく寝込んでから、インターネットで『エネルギーを注入して病気を治す』という人を探して、エネルギーを注入してもらってきたという方が指圧にいらっしゃいました。

 「エネルギー注入のおかげで、起き上がれた」とおっしゃるのですが、猫背で背中は硬く、手首と足の痛み、体のだるさの訴えがあります。

 『ちょっと待ってください!』、私の心はその方の誤った思い込みに気づいて、そのエネルギー注入の効果を否定したいのですが、セラピーを成立させるために言葉を呑み込みました。

 事実はエネルギー注入の前から起き上がれて、このままでは埒が明かないことに気づいてネットで治療を探し、自分の足で歩いてエネルギー注入を受けに行ったのです。

 その『エネルギー注入をするという人』が言うには、「私は医者ではないから、手首や足の痛みはマッサージにでも行きなさい」というアリガタイ御言葉を授けてくれたみたいです。

 ようするにエンターテイメントとしての手かざし儀式、御祓いのようなものだったのでしょう。

 自律神経の乱れをエンターテイメント性で副交感神経優位に持っていくということはあるので、その治療家にとって、見事にはまったお客様だったということです。

 ただし、お客様の言葉の端々からうかがえるその治療家の二流感は否めません。

 『まんまと…』とは思いましたが、「エネルギー注入の手がすごく温かくて…」などと喜んでいる気持ちを害さず、前向きに持っていくことがセラピーです。

 「待合室で歩けなかった人が帰りには歩いた」とかいうことですが、『あなたと入れ違いにお帰りになった前のお客様が指圧前は歩けずに車で送られてきた方で…』などと言うのも必死みたいで、『なんだかなぁ』と思いながら指圧を続けました。

 指圧を始める前にトイレに行き、指圧中にトイレに行き、オイルマッサージも希望されたのでその後またトイレに行かれました。

 エネルギー注入は気への働きかけはできても、血と水への働きかけはできないみたいで、その効果の持続もないみたいです。

 何度も『なんだかなぁ』と阿藤快さんのように言いたくもなりましたが、エネルギー注入が効いたように感じられるなら、エンターテイメントとしてのもって行き方には上手な演出があったのだろうと思います。

 手の尋常ではない温かさでは負けていないと思うけど、道具立ての違いか、指圧はむくみや痛みが緩和できて当たり前だからか、ハードルの高さの違いに、素人さんに科学で対応する難しさを感じました。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2011年7月19日 (火)

台風接近で今朝は営業時間前から指圧です。

 今朝は8時過ぎにはお客様がいらっしゃいます。

 お嫁さんの出勤の車に送られて、足の痛いお姑さんがいらっしゃいます。

 大雨ですから、予約の時間に余裕があれば車で送っていくのですが、その後はむくみにオイルマッサージをしてほしいというお得意様いたり、台風が近づくと皆さん敏感に体の変調を訴えるので、今朝は急いで準備をしなければなりません。

 こんな朝でもストレッチとエクササイズの後に少し歩いてきました。

 横殴りの雨でびしょ濡れになりましたが、これが私のデトックスであり、お守りです。

 この瞬間までの出来事を頭から消して、もうすぐ最初のステージが始まります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月18日 (月)

体の不調の裏を読む。

 先日指圧をした80代の男性の右大腿骨頭骨折に、病院が整復手術をしなかったというからには、何かがあると思わなければいけません。

 年齢を考慮して手術のリスクと比べた場合に手術ができなかったのか、例えばそこに骨の癌が進行していて手術が選択肢になかったのか、始めから右下肢を動かせるようにすることはあきらめてしまったのか…。

 この男性は前立腺癌の治療もしていますから、癌の骨転移のようなことも考えて、指圧をする時には丁寧なタッチをしていく他ありません。

 保険の範囲のリハビリなら受けているわけですから、お客様の私へのニーズはそれを超えたセラピーだということです。

 ただ骨折のリハビリをするのではなく、入浴ができていないことも不満の一つでしょうし、口臭から胃腸の働きが悪いこともわかるので、「してほしいことで私ができること」をこちらからその場で察してやってみるという気配りが必要だと思います。

 昨日はホームセンターで介護ベッドで寝ながらできる足の運動のヒントを探していました。

 エクササイズ用品は抵抗が大き過ぎて適当ではなく、結局は介護ベッドの柵にゴムチューブを結びつけて、それに足底を引っ掛けて底屈・背屈の運動をしていただくようなことが現実的かなというアイデアに落ち着きました。

 次回呼ばれた時はゴムチューブを柵に結び付けて帰ってこようと思っています。

 いろいろな体調不良を抱えた方が指圧にいらっしゃいますが、自分の感覚と医師からの説明がかけ離れていて納得できないという方がたくさんいます。

 セラピストの一つの役目は医師からの説明をもっと噛み砕いてわかるように伝えること(これはほとんど通訳です)、そしてそれにはボディ感覚の乱れを調整して、強過ぎる不安や痛みを緩和することが大切です。

 痛いところを無理に、早く、テキトーに動かすような愚かなマネは絶対にしないこと、させないこと、痛みは忘れている時に薄れていきます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月17日 (日)

右大腿骨頭骨折の往療指圧。

 昨日は暑くて忙しい1日になりました。

 午前の①最初の指圧(左小指~手関節痛・月末までにピアノが弾けるようにする)を終えると、②右大腿骨頭骨折の80代の男性のお宅にうかがってリハビリ指圧、午後も③背中のこり、④不安神経症、⑤心臓神経症、⑥右肩甲間部の痛み+めまいと、バラエティに富んだ訴えに対応する1日でした。

 3秒ワンタッチとして1時間に1200タッチ、1時間では終わらないし細かいタッチも多いので10000タッチくらいはしているでしょうか。

 これで今朝もストレッチ+エクササイズ+ウォーキングをしてきて、指や体を傷めたりもしていないので、プロのタッチとして力の抜けた良い感じにできているのだろうと思います。

 暑い中の往療は断ろうかと思ったくらいですが、右大腿骨頭骨折で足が倍くらいにむくんでいた介護ベッドの男性は、足のむくみを流し、背中を指圧し、腕、顔、おなかと、仰臥位と横臥位でほぼ全身指圧+ストレッチ+抵抗運動を終えると、帰りに2回両手を合わせて拝んでくださいました。

 手を合わせて拝んでもらえる仕事はなかなかありません。

 むくんでふくらんだ足の甲を指圧で中足骨が見えるようにして、丸めた毛布の上に足を置いて高くしておくことを教えただけでも行ったかいがあったと思います。

 老老介護で奥様が御世話をしているので、足を高くしてむくみの緩和をはかるなどということは、大したことではないとしてしまってやらなくなっていたようです、

 介護ベッドが家具のある6畳間にデーンと置かれると、指圧やリハビリ運動の位置取りのためのスペースは極狭で、実は右腰を傷めて帰ってきました。

 午後は指圧をしながら、自分は右腰をストレッチしていくという高度な?テクニックを使いましたが、これができて指圧に指力を使わないので、いろいろな方の訴えと会話を交わしながら、ジョギングのような長時間にわたるセラピストモードが続けられるようになりました。

 右大腿骨頭骨折の男性は手術ができずに、自然治癒にまかせた不完全な整復になっていて、膝は軽度屈曲のまま、右大腿周囲は前側・外側・内側と、余程丁寧に触れないかぎり強い痛みが出ます。

 右膝を伸ばす抵抗運動にも力が入りません。

 現在リハビリに通っているようですが、すでに骨折から4ヶ月たって効果があったようには見えず、私にお呼びがかかりました。

 バネを効かせたアクセルのような足底板があると足首の運動になりそうだとか、残存機能を強化して杖で立てるようにすることを目標とするかとか、そんなことを考えながら今朝は歩いてきました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月16日 (土)

習ったこと(リフレの母指屈伸のタッチ)を捨て自分の体の変化に合わせていく。

 習ったことを自分の考えなしに繰り返していれば、それは自分にとってもお客様にとっても窮屈なタッチです。

 体格の違い、手の大きさや筋力の違い、セラピストは自分の個性に無理をかけないベストパフォーマンスに最適なスタンスやタッチのニュアンスを考えて、マニュアルをアレンジしながら成長していけばよいのです。

 リフレクゾロジストの女性、左前腕内側の母指延長線上から右母指球にかけてしびれがあります。

 母指指節関節の屈伸によるイモムシ運動のようなタッチを教わっているので、そこにこだわりがあるようですが、屈筋を傷めているなら母指を屈曲させなければ早く治ります。

 例えば母指指節関節伸展で指紋部を当てて、自分の手関節の橈屈と尺屈の繰り返しでも、母指指節関節屈伸のニュアンスを出すことができます。

 足裏ならお客様の足関節を背屈と底屈させながら、自分の手首の橈屈と尺屈を加えると、母指屈筋を使わずに深い圧刺激も可能になり、ストレッチもプラスされた面白いニュアンスの刺激になります。

 右腕に比べて左腕の筋肉が細いので、左母指の施術は疲れやすいということもあり、また頚から肩甲間部にかけての緊張もしびれの原因です。

 鎖骨周囲や腋窩に詰まり感はないので、第5頚神経から第1胸神経の詰まり感が左前腕内側から母指球にかけてのしびれとなっていたようです。

 左の弱い筋肉を使いながら無理をせずに続けていくのであれば、母指指節関節を屈曲させずに使う方法を身につけることがパフォーマンスの向上につながります。

 お客様と対面すれば緊張して当たり前です。

 体の大きな男性のお客様だと、見た瞬間に力が入ってしまうということもあるでしょう。

 それでも緊張しながら状態を探り、指力ではなく、持続で圧をかけていけばよいのです。

 余裕があって油断があって考えないというのではダメ、やみくもに指力頼みでは自分の指を変形させて使いものにならなくするだけです。

 指圧後、何か得るものがあったようです。

 あなたのタッチを創造してください。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月15日 (金)

生ミントのおしぼり。

 体温を上回る最高気温の日もあり、路面は焼けて外の体感温度はサウナのようです。

 おしぼりに生ミントを包んでお出しすると、開いた時に香りが拡がり、ミントの冷却作用もあって、清涼感のあるおもてなしになります。

 今はバテ気味で体調を崩している人が多く、風邪や胃腸の具合の悪い方が指圧にいらっしゃいます。

 ミントは呼吸器や消化器の不調を改善し、熱を下げてくれるので、炎天下、外からいらっしゃるお客様は、ほっと一息つくことができます。

 生ミントのおしぼりは、AEAJアロマテラピー・プロフェッショナルで生活の木の講師もされている佐々木薫さんが、テレビ番組の『レディス4』で紹介されていたアイデアです。

 無理がなく、生活に密着したアロマテラピーだと感心し、実践させていただいております。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月14日 (木)

抵抗を感じたら体重移動を止めて体幹を起すことだけをイメージする。

 “指で圧すこと”が指圧だと思っているとしたら、それは違います。

 通常圧法の指圧は3秒の漸増漸減圧ですが、皮膚から5ミリ指紋部を沈めて持続することも、1センチ指紋部が沈むこともあります。

 筋肉の抵抗を感じたら、それ以上体重移動をせずに、体幹を引き起こすことだけをイメージします。

 井戸の滑車に吊られて指は下がり、体幹は上がるイメージです。

 母指の指紋部を支点として体幹をプッシュアップで起すから、垂直圧が成立します。

 叩打法では皮膚表面に当たった瞬間に手首を上に持ち上げますが、指圧では母指指紋部が皮膚表面に当たった時から、体幹を引き上げるのです。

 このことによって、3秒間の接触があっても『良い音が鳴る』、つまり体にダメージを与えないことになります。

 抵抗を感じるということは『それ以上圧し込むと傷をこじ開けそうだという感覚がある』ということです。

 背部の筋肉の緊張は交感神経の緊張ですから、強い刺激は理にかないません。

 しかも痛みがあれば筋肉や神経に傷があるということなので、押し潰すことは害でしかありません。

 例えば皮膚の表面から1ミリ母指指紋部を沈めて体幹を起していくという感覚、何かありそうだと感じて止まるということ、それができなければ痛みへの対応はできません。

 リラクセイションのセラピストだからそこまではできないということではいけないのです。

 何故ならば、マッサージ類似行為は体に害のないことをするという条件で許されているからです。

 1,2,3で単純に押し込むことは指圧ではありません。

 猫背で肘を曲げて指力で押し潰すことは、セラピーにはなり得ません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月13日 (水)

『アインシュタインの眼』、神保彰さんのドラムとタッチの共通点。

 昨日のお昼にテレビをつけると、NHKBSで『アインシュタインの眼』を再放送していました。

 テーマは神保彰さんのドラムテクニックの極意です。神保さんはカシオペアのドラマーとしても有名です。

 タッチセラピストに是非共感してほしいのは、神保さんのドラム演奏の時の体幹を起しておく姿勢と骨盤のあたりに常に安定している重心、そして最小限の力を最大限に使うスティックの扱い方です。

 猫背にならない、重心の安定、これは力を抜いて安定したパフォーマンスを続けるための重要なポイントです。

 神保さんがこれを体得したのは十年前くらいだそうで、それ以来ドラムの演奏で疲れにくくなったと語っていました。

 そしてスティックを手掌の中で指を使ってフレキシブルに上下させるような振り子運動で、最小限の筋肉を使って正確にドラムを叩いています。

 これを叩打法に置き換えるなら、皮膚に当たった瞬間に手首の振り子運動で上に持ち上げるので、良い音がします。

 叩打で鈍い音がすれば筋肉を潰しています。

 アントニオ猪木さんの闘魂注入も、鈍い音がしたほうがダメージは大きいということです。

 ドラムを押しこむようにスティックを使えば、濁った音になります。

 叩打法でなくて指圧でも、指で筋肉を潰してしまえばダメージを与えることになります。

 このニュアンスがわかるかわからないかが、タッチのセンスです。

 老廃物が溜まって血管が収縮した筋肉はただでさえ詰まっています。

 それを鈍くて重い力で潰してしまえば、老廃物の排出にはつながりません。

 詰まっているから徐々に排泄していくしかないのです。

 野球のバッティングで剛速球に差し込まれて詰まるという状態も、ボールがバットのスイングの軌道を押し戻して、ボールが潰れてバットにぶつかっている時間が長くなって、快音が響かない状態です。

 この感覚がわかるでしょうか…。

 私は『アインシュタインの眼』で神保さんのドラム演奏を見て、我が意を得たりと共感できたのですが…。

 指圧は通常圧法が3秒なので、当たった瞬間に離れるということではありません。

 漸増漸減圧で3秒間指圧するということ、次回はそれが筋肉を押し潰すことではないということを説明してみようと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月12日 (火)

週に3人、胸の締めつけ感の訴えがあるということは…。

 昨日指圧した50代の女性は左肩から上肢に放散する“嫌な感じ”があり、左脇腹にも同じような違和感を感じていました。

 午後には自ら心臓の検査を予約しています。

 前頚部から左右の肩上部のこりと胸椎の後弯+背部のこりが顕著です。

 左脇腹の違和感は、肋間神経を伝って感じる胸椎間での神経根の圧迫があるからでしょう。

 指圧中はよく眠り、交感神経支配の背部もよく緩みました。

 左右の三角筋前部に緊張があったので、「何か高い所へ手を伸ばす作業でもしましたか?」とうかがうと、前日にすだれを吊ったとのことでした。

 腕をしっかりと上げる運動を普段していないと、いくつかのすだれを吊るだけでも肩を前方挙上する三角筋前部はこってしまいます。

 心臓の検査で何も見つからなければそれもよし、念のために検査を受けておくことは良い事です。

 先週から今週の猛暑の中、胸の絞扼感を訴える50~60代の女性が3人指圧にいらっしゃいました。

 狭心症の診断はつかないかもしれませんが、肩こり+背部のこりがあれば心臓の圧迫感は強まり、発汗の連続で水分補給のタイミングの遅れると血液が濃縮されて、冠状動脈が詰まりやすくなります。

 特に更年期以後で血中コレステロールの検査値が高い女性は要注意です。

 先週から室内の朝のストレッチ+エクササイズがホットヨガのような状態になり、一時間近く外を歩くと朝でも唇が乾いてくるので、昨日から凍らせたペットボトルのお茶を持ってウォーキングするようにしています。

 “他人のふり見て我がふり直せ”で、水分補給とストレッチは重要です。

 唇が乾いてきたら水分が奪われているので、そうなる前にこまめな水分補給をしておくことが、心臓の締めつけ感の予防になります。

 肩や背中は暑さのストレスでも硬くなってくるので、ストレッチをする気力がなければ、ソフトな気持ちの良い指圧を受けにきてください。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月11日 (月)

指の沈め過ぎ。お客様が息を詰め、背中が反っていることがわからないようでは…。

 通りすがりに目にしたマッサージ屋さん、ベッドに上がり、お客様に馬乗りになって両母指で左右の脊柱起立筋を“押している”時点で私から見れば論外なのですが、①両母指が均等に沈み、しかも沈み過ぎている、②お客様が息を詰めている、③お客様の背中が反っている、これでスリーアウト、施術者はチェンジ、もう少しマシな人と交代させなければいけません。

 まず、左右均等の緊張があり得ないので、もしどうしても左右の母指でそれぞれ左右の起立筋を圧さなければいけないのなら、弱いテンションの方に合わせなければいけません。

 息を詰めさせているのは、呼吸をコントロールできていないのです。

 お客様を深い呼吸に導くように自分も深い呼吸をして、呼気のタイミングで徐々に圧を乗せていかなければいけません。

 背中が反ったということは、脊柱起立筋を緊張させたのです。

 緊張を感じて力を抜かないから、指が起立筋に沈んで見えなくなる、さらに緊張させて、息が止まり背中が反っているのです。

 これはマッサージ屋さんを通り過ぎる間に目にしただけの光景ですが、“何がおかしかったんだろう?”と今朝は歩きながら思い出していました。

 良いタッチは、指が沈まなくても圧がじんわりと浸透していきます。

 流れ過ぎる様なタッチや、沈み過ぎるような悪いタッチは、素人が見れば一見良さそうですが、本質をつかんでいません。

 良いタッチなら視覚に違和感を覚えて印象に残るようなことはありません

 何故ならそれは垂直に着地し、わずかな体重移動が無理なく浸透していく、当たり前のタッチだからです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月10日 (日)

寝不足の日に車を運転中、狭心症発作。

 指圧に来る前日、寝不足で仕事に出かけた60代女性、帰宅で車を運転中、もう少しで家に着くという所で、狭心症の発作が起きてしまったそうです。

 幸い車を止めて15分ほどで発作は治まったそうですが、処方されていたニトログリセリンを家に忘れてきていて、「事故でも起していたら」、「もっと重い症状だったら」、と思うとラッキーが重なったようでもあります。

 「こんな時に指圧に行ってもいいか?」という電話を受けて、「是非来てください」と申し上げました。

 心臓の動悸を鎮めるイランイランをアロマミストで香らせ、玄関にも1滴垂らしておきます。

 CD『自律神経にやさしい音楽』をかけながら、交感神経支配の背部の緊張を緩める指圧をしていくと、「いい音楽ねぇ」と言っていたかと思えば、下肢の指圧からは眠りました。

 蒸し暑く寝苦しい明け方、旦那様は早朝から起き出して、『世話を焼いてもらいたいオーラ』を浴びせかけてきたとか…。

 寝不足、日中の暑さ、仕事のストレス、家に帰れば夕飯の仕度があるという気持ちのあせりなど、様々なことが重なり、おそらく体には熱がこもり、思いのほか発汗もあって、体内の水分が減って、血液が濃縮された状態で狭心症発作が起きたのでしょう。

 寝不足がなく水分摂取がこまめにできていれば、発作は起きなかったかもしれません。

 指圧中に眠れるようなら、次の発作を過剰に心配しなくてもよさそうです。

 狭心症の薬は冠状動脈などの血管を拡げ、血圧を下げ、狭心症発作のリスクを減らしますが、頚や肩や背中がこっていたり、運動不足で下肢がむくんでいたり、寝不足なら、指圧を受けることで薬ではカバーしきれないリスクを減らすことができます。

 寝ているうちに、運動不足の部位は運動させ、緊張している部位は気持ち良く緩めておきます。

 今回のように、精油やヒーリングミュージックがピタリとはまることもあります。

 病院とも違い、運動器だけを診るような治療法とも違うことを、心身一如の指圧やアロマテラピーなら“できる”のです。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月 9日 (土)

首相が一晩3軒で会食、お店側の気持ち。

 先週だったか、先々週になるのか、首相が寿司、焼肉、イタリアンと3軒の店で会食をした日がありました。

 要人の方々と首相の都合でその晩に会食の日が集中してしまったのだとしても、高級料理をセッティングしたい大切な会食だとしても、一晩に寿司屋と焼肉屋とイタリアンレストランに出入りするのは、落ち着いたオトナがやりそうなことではありません。

 私はこのことを新聞で読んで、“2軒目からは箸でつついただけだとしたら会食の相手に失礼ではないか”とか“健康に悪そう”と“エコではない”と思いましたが、指圧をしながらイタリアンレストランのオーナーにお話ししたら、「それはお店に失礼!」の一言でした。

 このオーナーにとって、料理は作品でアートで、気持ちを込めて提供しているんですね。

 首相が要人と高級料理で会食をすることぐらいは許される国であってほしいのですが、次の方とその次の方には、食事は済ませている事をお伝えして、首相官邸で最高級のお茶とお菓子でおもてなしをしたほうがスマートです。

 今超絶品のマッサージを受けて来たばかりの人が、ウチに指圧にいらっしゃたら…、どうしてもということならやりますが、緩んでいる体に細かい刺激を選択しないでしょう。

 ウチのフルコースを出すことはできません。

 イタリアンレストランのオーナーはそれがわかっていてもコースを出すか、用意した料理を一人分は出さないということになるので、「お店に対して失礼」という思いがすぐに口をついて出たのですね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月 8日 (金)

「シャンプーをする時の耳や頭の詰まりも指圧で治りました。」

 前回指圧をしたスナックのママさん、その日にお客さんから、「今日は何かいいことあったの?」と言われるくらい、体も気分も御機嫌だったようです。

 逆に言えば、それまではお客様からもわかるくらいに体の調子が悪かったことになります。

 シャンプーの時にはいつも、耳や頭の中がツーンと詰まる感じがしていたそうで、指圧をしてからはそれを感じなくなったということです。

 このシャンプー時の詰まり感は問診でも指圧中でも出てこなかったことなので、多愁訴の状態にあると思わぬ聴き漏らしや言い忘れがあるということ、油断は禁物です。

 頚や肩のこりに対して点猫画のように触れながら、頚と肩だけではなく広範囲に緩めていく、それを毎回どの部位に対しても行う全身指圧だから対応ができた、これは大切なことです。

 今回は左大腿内転筋群の指圧で痛みはなく、一回の指圧のメンテナンスが体の使い方のバランスを変えたのだと思いました。

 また、歩くことを意識しだしたようで、前回は車でしたが今回は歩きで指圧にいらっしゃいました。

 良い方向に転がって行く時には、取り巻く状況も変わっていきます。

 20年来疎遠だった親類から法事の参列の誘いがあったとか。

 過去には何かわだかまりがあったのでしょうが、「日曜に法事だから、指圧をして、美容院に行って、準備するんだ」と嬉しそうでした。

 「食欲も出たし、ビールも美味しい」、言葉のニュアンスに売り上げの足しにするために飲んでいるのとは違う響きが出てきました。

 それでよし。

 ママさんのやっているスナックでお酒を飲むというような選択肢を持ったことがない私は、スナックの客としてはママさんにはまらずに15分もいられないだろうと思いますが、手で体に触れる時間の中では、受け手の仕事との壁はなくなっています(性格的、人間的には苦手だなぁと感じるお客様も時々いらっしゃいます)。

 一見のスナックの客として出会っていたら、二度と会うことはなかったでしょう。指圧の間はスナック話をあれこれ聴きながら、勉強させていただいています。

 BS-TBS『酒場放浪記』を毎週見てしまうのは、吉田類さんの酔っ払い加減と、あぁはなれない自分の芸風との差で、異空間の異人種を見る面白さがあるのですが、一回り周って、指圧の壁のない時間とほろ酔いで本性を曝け出してしまう時間は、案外近い所にあるのかもしれません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月 7日 (木)

タッチの有用性(回復が見込まれなくても有用性があればタッチセラピーを続ける価値がある)。

 「脊髄損傷の方の麻痺部位へのタッチ」について、昨日の講座で質問がありました。

 「頭脳明晰な方で(痛覚の伝達がないはずの)麻痺部位の痛みを訴えている。この場合タッチは有効なのか?」

 タッチの有効性と有用性に悩むのは、セラピストの誰もが通るステップです。

 『筋肉疲労や精神的ストレスにどうやら私のタッチは有効だったらしい』というような症例を重ねて、セラピストは施術の再現性を獲得していきます。

 適量刺激の加減を再現できるようになると、手技療法が適応である病気へのタッチの有効性に自信が持てるようになります。

 では回復の見込めない病気に対して、タッチは無力なのでしょうか?

 この質問の『脊髄損傷で頭脳明晰な方』が麻痺部位の感じている痛みは、『幻肢痛』に近いものなのでしょう。

 例えば視覚で、上肢下肢に気持ち良さそうなタッチの流れを見る時、『明晰な頭脳』にはどんなメッセージが届くでしょう?

 神経の伝達が途絶えていても、体の部分が存在し、それを御自分で動かすことができないならば、セラピストが血流を促進し、できる範囲で関節運動を行うのがリハビリティションです。

 中枢の神経細胞が蘇る見込みはなくても、御自分で動かすことはできなくても、上肢、下肢、体幹が気持ち良く触られている“だろう”視覚からの情報には命への直接的な働きかけがあります。

 われわれがその苦しさを想像してみても、御本人の体を動かせない苦しさやもどかしさに比べたら遥かに及ぶところではありません。

 気持ちがわかるなどというのは傲慢ですが、有効性がないとあきらめてしまうのもまたセラピーの本質からはずれています。

 “良くなるといいねぇ。この時間、気持ちがいいといいねぇ”、そう思って触れるならば、タッチには有用性が生まれます。

 有用性があるタッチなら、難病や手技療法では禁忌とされる病気にも寄り添うことができます。

 力ではない、常にタッチを弱く出していって、後はどれくらい重力を利用するか、全てのタッチが受け手の体との駆け引きです。

 もの足りないくらいで終わる、もっとして欲しいという気持ちが生まれる、ほら、希望が見えてくるでしょう。

 技術や理論は当然わかっていなければいけない、難しいのはそこから先、自分のセラピスト像の完成はずっと、ずっと先、常に勉強し工夫しても未完成で終わりそう、100%ヒットするタッチセラピーは届かないくらい高い所にあります。

 そして人間の体は変わっていきます。だからタッチのチューニングはとても大変なことなのです。

 それを自覚して常に適量刺激を作り続ける姿勢があれば、有用なタッチを持つ必要とされるセラピストとして進歩していくことができます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月 6日 (水)

妊娠37週、座骨神経痛と下腿のむくみの指圧。

 今月末に出産予定の30代女性、おなかの赤ちゃんはもう2800gだということで、胎児の位置によっては歩けなくなるくらいの痛みが腰から足まで走ります。

 大きなおなかのオモリで腰が前下方に引っ張られるために腰椎は後弯し、ふくらはぎは大玉グレープフルーツ大にむくんでいます。

 頭や背中にむくみはなく、おなかの大きさは前回の時と同じくらい、1ヶ月前と比べて体重も増えていないということで、体をストレッチして過剰なむくみを還せば、不快な症状は緩和できると思いました。

 サポート枕などを使って、かぶさり気味の横臥位で頚から背部、腰部、殿部、下肢と指圧をしていきます。

 腰椎の後弯で高齢者の腰痛と同じような座骨神経痛になっています。

 出産予定日の近づいた妊婦さんだからといって、強い刺激をして出産を早めるようなことがあってはいけません。

 座骨神経支配領域の指圧は子宮への刺激にもなるので、軽圧に徹します。

 特に中殿筋、梨状筋、第5趾爪根部外側のツボ『至陰』などは強く当てていかないようにします(至陰の指圧は、陰に至るツボですから逆子がひっくり返ることもあり、正常な位置にあるのに逆転してしまうことも考えられるのです)

 仰臥位の下肢伸展挙上牽引は、妊婦さんの座骨神経痛の緩和に非常に効果的です。

 妊婦さんは、おなかの重さと胎児の位置と股関節の運動不足で座骨神経の圧迫が強くなることがあります。

 ふくらはぎのむくみも、膝の伸展+爪先立ちがないのが原因です。

 妊娠中、自分で動かしにくければ、セラピストが他動運動をさせればよいわけです。

 おなかの指圧の時には、赤ちゃんは眠ってしまったようです(おなかの指圧は軽い手掌圧のみ行います。妊婦さんの精神的安定のためにも、おなかの状態を知っているセラピストになってください)。 

 来た時はおなかを蹴って暴れていたそうですが、横臥位の指圧の途中でトイレに行き、むくみも程好く流れて、おなかの赤ちゃんにも酸素と栄養が十分に供給されたのでしょう。

 腰から足の痛みやしびれも、ふくらはぎのむくみも来た時とは別人の感覚になったようです。

 帰り際、出産の時用にクラリセージの小瓶をプレゼントしました。子宮強壮作用でお産が軽くなることが期待できます。

 予定日は月末ですが、もしかしたら獅子座ではなく、蟹座の子になるかもしれない、そんな気がします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月 5日 (火)

肩甲骨内側下部際の痛みで狭心症発作様症状。

 「50代女性、右肩甲間部の肩甲骨内側下部際に急な痛みが起こり、心臓発作のような胸の拘扼感に襲われて、呼吸が苦しくなりました。

 少し休んでいると胸の苦しさは治まりましたが、翌日になっても肩甲間部に痛みがあるので、指圧にいらっしゃいました。」

 右肩甲間部の肩甲骨内側下部際には、軽く触診しても痛みがあります。

 おそらく大菱形筋の挫傷、傷口が裂けています。

 右上肢を前に伸ばしていくと強い痛みが再現されますが、右肩関節外転+外旋90°で痛みはありません。

 猫背+右手を使う手仕事姿勢ばかりで、大菱形筋の『使わな過ぎによる伸展劣化』、つまりゴムが伸びきって切れたようなことが起こったのでしょう。

 蒸し暑い夜が続いていますから、発汗による体液の濃縮も要素としてありそうです。

 筋肉の水分不足による血行不良や、年齢的なコラーゲンなどの不足も筋肉の劣化の原因です。

 右上腕遠位内側、心経のツボ『青霊(せいれい)』~『少海(しょうかい)』間に反応点があって、御自分で圧していたそうで、心臓の痛みと心経の手当てには納得です。

 脈診で乱れはなく、心臓の病気を診断されたこともないので、肩甲間部の筋肉が裂けた時に、同じ高さの肋間神経を伝ってショックが心臓発作様症状となったのでしょう。

 喘息があって敏感な体質なので、背中の痛みでも、胸骨に野球のボールが当たった時のような衝撃に感じることもありそうです。

 心臓の反射として上腕遠位心経に圧痛点がありましたが、上肢の放散痛という訴えもその後の胸の拘扼感の訴えもないので、心臓の病気とは切り離して考えていいと思います。

 全身指圧後、仕事に向かわれました。

 『ギックリ肩甲間部』ですから、3日の安静で右手を使わないと早く治るのですが、できるだけ使わないようにしていただいて、4日目からの、大菱形筋を使って肩甲骨を背骨に寄せるエクササイズを教えておきました。

 立位でゴムチューブを右足で踏んで押さえて、チューブの端を右手で持って肩甲骨を背骨に近づける(肩甲骨の内転)運動は、猫背手仕事で衰えた背筋を強化するのに手軽な方法です(ゴムチューブは100円ショップで売っています)。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月 4日 (月)

体の硬い人は初めてのヨガで三角筋前部が痛くなる。

 筋肉には伸張反射があるので、「伸ばし過ぎると硬くなります」。

 体の硬い人が初めてヨガをやって懲りてしまうのは、伸張反射が大きくかかわっています。

 指導する先生が個人の体に合わせて、もの足りないくらいの努力目標を設定してくれれば、「もっとやりたい」という気持ちになるのですが、体の硬い高齢者が先生のマネをしようとして頑張ると、翌日は筋肉痛で二度とヨガには行かないという気持ちになってしまいます。

 重力に負けて衰えた筋肉を、上肢・下肢・体幹を伸ばし、ねじるという動作で鍛えることは、理にかなっています。

 伸ばさない、ねじらない、後ろに反る意識がない、それで体は縮んで関節可動域が狭くなります。

 体を伸ばす、体をねじるということは健康な体を作るために良いことですが、初心者はリハビリから始めるくらいで調度良いのです。

 両手をそろえて上肢を伸ばし前方挙上するヨガのポーズを2~3回やっただけでも、肩関節の硬い人は三角筋前部線維が痛くなります。

 せめて肩を後方挙上するストレッチをするか、肩を後ろに放り投げる意識で歩くことを教えてヨガを終えると、翌日に筋肉痛で嫌な思いをしなくてすみます。

 伸ばし過ぎはよくない、この簡単なことがわかっていないと、伸ばし過ぎても体力でカバーできる健康な人だけを対象にすることになります。

 指圧・マッサージでも同じです。

 伸ばし過ぎれば縮み、揉み続ければ揉み返すことがわかっていないと、それでも我慢できる人か、感覚の鈍い人を対象としたものになります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月 3日 (日)

ボディ感覚のレッスンとして。

 長年、体の不調に悩んできた女性が、週に2回のペースで指圧に来ています。

 ストレスからの不眠をはじめ、肥満や高血圧、呼吸器の障害など、その訴えは多岐にわたります。

 他動運動としてのタッチセラピーだけでなく、その時間中に個人トレーナーとして、ボディ感覚のレッスンをするのがセラピストの役割です。

 彼女に足りないのは、『体を起す』意識です。

 前のめりに生きてきた人生に、後ろに肩を放り投げる意識づけと、股関節を後ろに大きく伸ばす意識づけで、歩きから体を起していきます。

 手仕事+猫背で体が前にのめるから、近視眼的な余裕のない体になります。

 後ろに体を動かすことで体を起すのは、普段しない動きをするということ、つまり、いつも使って疲労を蓄積する筋肉にはストレッチになります。

 この使う筋肉と使わない筋肉のバランスをとることは、日中のエネルギー消費を高め、夜には副交感神経優位にスイッチが切り換わりやすくなります。

 他者からのストレスで疲弊した体には、自ら体を動かして積極的に運動ストレスをかけてみると、『後は緩むしかなくなります』。

 他からのストレスに打たれっ放しのまま、辛かったから体を動かさずに楽をしようとすると、『ストレスがこじれます』

 心の問題は体から解決する、しかも決してスパルタにではなく、気持ちが良い方へ、気持ちが良い方へと導いていくレッスンです。

 彼女は歩きが綺麗になってきました。

 元占い師で事業家で、既存のスポーツジムには納得のできなかった彼女ですから、こういうボディ感覚レッスンのスポーツジムが世の中に必要だと思っているみたいです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月 2日 (土)

左脳が優位半球なので、頭はイビツなはず。

 脳の左半分は優位半球とも言われています。

 言語中枢が左側にあるので、言葉をしゃべる人間は左の脳が大きくなっています。

 右利きなら右半身の運動中枢が左脳にあるので、さらに左脳が大きくなるということもあるでしょう。

 とすると、右利きは左脳→右手というバランスをとっています。

 右手→左腰部あるいは左坐骨、というバランスを持つ人も多いと思います。

 足は右足に体重をかけている人が多いので、左股関節は右手→左腰~殿部のバランスに準じて外転します。

 よって左大腿内転筋群が使わな過ぎで緊張するということが起きてきます。

 昨日指圧した30代の女性にも、右項頭線の詰まり、右僧帽筋のこりにプラスして左大腿内転筋群に強い緊張がありました。

 この使わな過ぎのバランスの悪さというものは、指圧で運動させて解消できるものです。

 使い過ぎは刺激し過ぎない、使わな過ぎは運動させるという、この単純明解なイメージができると、プロとしての再現性のある効果的なタッチができているということになります。

 30代の女性が、サッカーの左インサイドキックの練習を毎日やっているということはまずありません。

 触れると痛いという時、使い過ぎか、使わな過ぎか、周囲の筋肉との関連からも判断することはできます。

 いろいろな方向へ動かしてみたり、周囲の拮抗筋や協力筋の緊張を見逃さないことです。

 そして、人間は左脳の方が大きいということから始まって、足まで、いくつかの対角線のバランスで姿勢を保っています。

 だから使う側と使わない側ができ、どんな美人でも完全に左右対称というわけには行かないのが当たり前なのです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月 1日 (金)

大腿内側のこりと肝機能の低下。

 ベテランのスナックのママさん、疲れきって指圧にいらっしゃいました。

 こちらの昼休みの時間中にやってくるのは、体が限界を超えた証拠です。

 血液検査では中性脂肪が高く、「眠れない、食欲がない」ということで、僧帽筋がガチガチに盛り上がっています。

 節電やら景気の悪さやらでお客が少ないそうで、御自分がお客様からお酒を頂いて売り上げに貢献するのも仕事だということで、体を張ったストレスの溜まりそうな飲酒の毎日です。

 夜眠れないからまたお酒を飲む、明け方まで眠れない、そして昼まで眠る、起きたら体の調子がとてもおかしい、そして指圧を思い出したようです。

 お店で冷房をしないわけにはいかないので、肩こりは冷えてさらに硬くなり、飲んで疲れて帰るので、ぬるいお風呂の半身浴で汗をかくまで入浴するような習慣もありません。

 温泉にでも行ってみたらと言ってみても、アレルギー体質に加えて潔癖症で、肌がボロボロカサカサした人を見ただけでも気分が悪くなり、お湯に少し異物が浮いていようものなら、病気になれるくらいの勢いがあります。

 たぶん、そもそも、接客業がストレスであることに気づかないまま仕事を続けてきたのだと思います。

 冷房の効いたお店で、頭と手と口を使って、座ってお酒を飲む仕事で、日常生活では歩かないので、肩こりが治る要素がありません。

 伏臥位の指圧で肩と腰が緩み、仰臥位左大腿内側の指圧では軽く触れただけで「イタタタタ」のリアクションを頂きました。

 大腿内側の縫工筋の内縁に沿った経絡は『肝経』です。

 大腿内側の内転筋を指圧して痛みがあれば、肝経だけを考えてよいと思います。

 つまり大腿内側には腎経も脾経も通っていますが、内転筋上にツボがあるのは肝経だけです(脾経のツボ『箕門(きもん)』は縫工筋の外縁にかかりますが大腿直筋と内側広筋の境にあるツボと割り切ってよいと思います)。

 中性脂肪が高く毎日お酒を飲んでいる、胃腸の働きが悪く食欲がない、これを右の肩こり=肝臓の反射、左の肩こり=胃の反射と関連付け、さらに左内転筋のこり=肝臓の反射と診ることができます。

 しかし、直接肝臓が悪いとイメージするよりは、肝臓に負担がかかっているその負担の分担として、右肩や左大腿内側に緊張が現れたくらいに考えておくとよいと思います。

 右肩と左股関節の伸展のしなさ過ぎ+左内転筋の動かさな過ぎが客観的な事実で、それを肝機能障害と診断するのは医師の仕事です。

 全身指圧後、おなかがよく動き、これなら帰ってから一眠りして夜の仕事に備えられるだろうと思いました。

 本人の驚きは、全く痛みを意識していなかった左大腿内側に痛みがあったことだったようです。

 それをクオリティ・オブ・ライフに活かしていただければよいわけで、こちらが大腿内側=肝臓が悪いなどと言うよりは、余程身に沁みてクスリになることだろうと思いました。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2011年6月 | トップページ | 2011年8月 »