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2011年9月23日 (金)

伝言ゲームのようにタッチの本質は歪曲されて、痛いタッチがまかり通る。

 書店で開いたある手技療法の本には『…指圧のような痛い刺激ではなく…』と書かれていたので、すぐに本を閉じて棚に返しました。

 これを書いた方はおそらく“本物の指圧”を受けたことがないのでしょう。

 昨日のあるニュース番組では、『不況のおり手に職をつけたい人が整体を学んでいる』と、猫背でベッドの受け手の上に馬乗りになって指力で圧迫したり、肘を肩に鋭角に圧し込んだりしている映像を流していました。

 例えば吉田流あん摩の肘の使い方では、肘頭を皮膚表面に当てたら鋭角に圧し込むのではなく、手を握手をする形にして前腕を前後に揺らします。

 拳を握って鋭角に圧しつけるのは、プロレスのエルボーの使い方、つまり“殺法”です。

 活法と殺法では刺激の伝え方に天国と地獄の差があります。

 われわれは天国の刺激を伝えなければいけません。

 例えば肘揉みも、前腕内側を倒して体に当てれば柔らかい刺激の活法ですが、骨の当たる前腕外側を当てていけば殺法の使い方になります。

 感覚の敏感な人もいれば鈍い人もいて、触圧刺激の伝授は歪められながら末端では天国のタッチが地獄のタッチにまで貶められてまかり通っているようです。

 昨日も右大腿骨折の方の家に呼ばれて指圧をしてきました。

 今週はとうとうデイケアをお休みしたようです。

 何が痛みを和らげ、何が痛みを悪化させるか、常に痛みに苦しむ人はセラピストを厳しく選択します。

 せっかく塞がりかけた傷をこじ開けずに鎮痛をはかるにはどうしたらいいでしょうか?

 民間指圧の指力レベルでは痛いタッチになるので、骨折の高齢者からお声がかかることはないでしょう。

 肘を鋭角に入れたり、痛い刺激になる側を使って刺激をするのは、触圧刺激の伝言ゲームで本質を間違ったニュアンスが伝わったのだと思います。

 天国のタッチでなければ、“癒す”などという言葉が手技療法の周辺にチラつくはずがありません。

 ふわりと密着してください。ゼロに近い圧刺激もしっかりと鎮痛効果を示します。

 ふわぁりと。

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